社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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横浜市東部地域療育センター

2022年03月15日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 特定非営利活動法人よこはま地域福祉研究センター

② 施設・事業所情報
名称 横浜市東部地域療育センター 評価対象サービス 2021 障害者・児福祉サービス版
対象分野 横浜市地域療育センター 定員 児童発達支援センター 50人  医療型児童発達支援センター 40人 児童発達支援事業所 48人(週48人) 名
所在地 221-0044
横浜市神奈川区東神奈川1-29
TEL 045-441-7711 ホームページ http://www.aoitori-y.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2003年09月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人青い鳥
職員数
常勤職員:定数68 名
非常勤職員:27 名
専門職員
医師:2 名
看護師:3 名
臨床検査技師:1 名
理学療法士:3 名
作業療法士:2 名
臨床心理士:6 名
言語聴覚士:2 名
精神保健福祉士:4 名
社会福祉士:21 名
保育士:10 名
施設・設備の概要
指導室:12
設備等:機能訓練室、脳波検査室、聴力検査室、相談室、水治療室、家族控室、園庭、厨房など

③ 理念・基本方針
・社会福祉法人青い鳥 横浜市東部地域療育センターの理念
  「道なきところに道を」 
・横浜市東部地域療育センターの運営方針
子どもの発達特性とライフステージの連続性を考慮した“地域療育”を実践することと、療育の専門職が 有機的な連携を発揮するための“治療構造”を構築することを両輪とし、利用者と職員が共に生きる喜びと 誇りを持って成長していけることを目指しています。医療、リハビリテーション、保育、ソーシャルワークなどの専門スタッフが常に連携をとって、子ども一人ひとりへの療育サービスを提供します。
◆ 私たちは、子どもたちとご家族の暮らしを人間の尊厳をもって受けとめます。
◆ 私たちは、子どもたち個々の発達特性を尊重し、支援技術を磨きます。
◆ 私たちは、子どものライフステージの連続性に応じた療育態勢を築きます。
◆ 私たちは、子どもたちとご家族が、地域で自立し安らかに暮らすための「地域療育」に貢献します。

・センター運営の基本的な考え方
(1) 生活支援と発達支援を必要とする乳幼児期の子どもとご家族に対して、療育のサービスを提供します。
(2) 心理的発達障害や身体障害をもつ学齢期の子どもとご家族へ、教育と連携した療育支援を提供します。
(3) 通園部門および診療部門の利用料金制体制と市民に認められる事業態勢を構築します。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
横浜市東部地域療育センターは、心身に障害のある児童及びその疑いのある児童の地域における療育体制の充実及び福祉の向上を図るために設置されています。センターでは、(1)児童に対する療育訓練、(2)児童に関する相談及び指導、(3) 児童の医学的、心理的、教育的及び社会的な診断、治療、検査、判定及び評価、 (4)地域への巡回相談及び指導の 4つの事業を実施しています。担当は神奈川区、鶴見区です。
① 質の高い医療福祉サービスの提供
② 経営基盤の強化(増収策や経費削減策の検討と財源の確保)
③ 職員の意欲と成長を支える組織作り(人材育成計画と心身の健康増進)
④ リスクマネジメントの強化(予防と迅速な事故対応)
⑤ 地域における公益的な取組み


⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2021/05/07(契約日) ~2022/02/17(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3 回(2016年度)

⑥総評
特に評価の高い点 ◆地域の状況や療育ニーズに応じた、多様で柔軟な療育支援を実践しています
センターでは、地域の療育ニーズに応じた様々な取り組みを積極的に推進しています。新規利用時の保護者からの相談はソーシャルワーカーが担当し、電話相談や個別面談を行い、詳細に状況を把握して円滑に診療に繋げるほか、随時相談対応を行い、保護者の悩みや不安に寄り添う関わりを行っています。また、療育相談件数が多く、初診や集団療育開始までの待機期間が長期化する現状を踏まえ、センター独自の事業として「相談ルームいろは」を開設し、子どもの遊びの場の提供とともに保護者の不安解消と継続的な相談対応を行っています。さらに、地域ケアプラザを活用した出張型ひろば事業「ひろば六角橋」や専門職による相談を行う「のびのびグループ」を展開し、課題が潜在化しやすい外国籍の利用者にも積極的に支援を行っています。
集団療育では、2~4歳児が対象の早期療育科や3~5歳児が対象の通園課(児童発達支援、医療型児童発達支援)、知的な遅れのない5歳児が対象の児童発達支援事業所「パレット」を運営し、子どもの発達課題に合わせ個別と集団を組み合わせた療育プログラムを提供し、子どもの主体性やコミュニケーション能力の向上、社会性・協調性を育む支援を行っています。保護者からの要望が多い心理勉強会や療育講座についても、感染防止に配慮し会場での聴講とオンライン配信を併行したハイブリッド形式を導入して継続開催するなど、状況に応じ柔軟に対応しています。

◆「利用者の視点」で職員がアイデアを出し合い、組織全体で改善に取り組む体制を構築しています
センターでは、目的ごとに様々な会議やプロジェクトチームを発足し、課題を全体共有してより良質な支援の実践に努めています。相談件数の急激な増加に伴う初診待機の長期化を受け、医師の増員やひろば事業の展開、外来の保護者向け療育講座の開設など、様々な活動を推進するほか、令和3年度からは、「TQMプロジェクト:利用者により良いサービスのあり方を考える会」を立ち上げ、組織全体で支援の質向上に尽力しています。職員が利用者の視点で気付いた改善提案を「アイデアの種箱」に投函し、職員間で検討して実際の支援内容に反映する仕組みを構築し、ベビーカー専用置場を確保するなど、複数の改善事例があります。利用者の視点を意識して実際の支援に活かすことを職員間の共通認識として、より良いサービスの実践に向け、センター全体で取り組んでいます。

◆地域の関係機関との連携強化に向けて取り組んでいます
センターでは、運営方針に則り、「地域療育」の実現にむけ、地域の関係機関との連携強化に努めています。地域担当のソーシャルワーカーを配置し利用者の相談にのるとともに、自立支援協議会に参加したり、区役所や児童相談所、基幹相談支援センター、社会福祉協議会、教育委員会等の関係機関と情報交換しています。また、利用者数の急激な増加のため集団療育に参加できないケースが多いことを受けて、子どもが利用する保育所・幼稚園、小学校、民間の発達支援事業所等と情報共有して相談にのるなどの後方支援をし、連携して子どもと保護者の地域での生活を支えています。

改善を求められる点 【さらなる取り組みが求められる点】
◆地域の実情に即した、さらなる療育体制の構築に向けた取り組みが期待されます
センターでは、障害児数の増加や共働き世帯の増加など、社会情勢の変化に伴う療育ニーズの変化を受け、様々な課題に応じた療育のあり方を常に模索しています。法人および横浜市とも協議を重ね、改善に向けた新たな取り組みを積極的に推進していますが、想定を超えた初診申込数など、急激な相談件数の増加から、従来の設備や人員体制では対応に限界が生じています。また、多くの保護者から支援量の不足や療育体制の見直しを求める意見があるほか、保育所・幼稚園・小学校などの関係機関から、支援の拡充を求める声が多数上がっています。横浜市との緊密な連携の下、地域生活への移行等地域の実情に即したさらなる療育体制の構築と、充実化に向けた取り組みが期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
近年、当センターで課題となっている利用者の増加、相談ニーズの多様化に対して、この地域において当センターが求められることは何かということを考えつつ、試行錯誤で必要と思われるサービスを進めてまいりました。
今回、当センターとして3回目の第三者評価を受審することで、我々の今までの取り組みを振り返り、今後の方向性を検討するよい機会となりました。
診療や療育の取り組み、地域支援に関しては一定のご評価をいただき、我々が考えてきた方向性は大きく間違ってはいなかったと感じました。しかしながら、現状ではその対応は十分にできているとは言えず、利用者の皆様や地域の関連機関の方々からも様々なご要望をお受けすることもしばしばです。また、今回の評価で利用者への配慮事項の提示の仕組みやマニュアルの明確化など、改善点もご指摘いただきました。
今後、行政の方の協力を得ながら課題を解決し、利用者本位で地域ニーズに沿った質の高いサービスの提供に努めて参りたいと思います。
評価委員の方々には、大変丁寧に評価、ご助言いただき誠に感謝いたします。またご協力いただいた利用者の皆様や地域の関係機関の方々にも、この場をお借りしてお礼申し上げます。

横浜市東部地域療育センター  所長 高橋雄一

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

法人・センターのホームページを通じて、法人理念と4つのビジョン、センターの運営方針と基本的な考え方を明示して広く周知し、センター内の随所に掲示しています。理念・ビジョンは新人研修をはじめ、年度初めの全体研修を通じて全職員に説明し、理解浸透を図るほか、センターの運営方針についても所長から全職員に対して説明し、事業計画にも明示して認識の共有化に努めています。センターの運営方針をクレドカードにして全職員に配付し、名札と一緒に常時携行することをルール化して、職員一人ひとりの自覚・行動化に繋げています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

法人として地域療育センターや小児療育相談センター、就労支援・援助センターなど、医療・福祉に係る広域的な事業を展開し、関係機関との連携を通じて障害福祉全体の動向を把握しています。横浜市神奈川区・鶴見区を主な管轄地域として、市・区の担当課と随時情報を共有するほか、横浜市地域療育センター長会議や横浜市地域療育センター連絡会等の専門会議への参加を通じて、療育全体の動向と最新の情報収集に努めています。相談件数や診療待機、通園の稼働状況等を統計・分析し、毎月の管理職会議等で検討・協議して事業運営に反映しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

センターの設備・環境や人員体制、活動収支等の状況は、管理課で統計・分析し指標化するなど、経営課題を具体化し、主任会議等で共有・検討しています。法人本部には運営会議等で報告を行い、理事会や評議員会とも共有して中期経営計画や年度事業報告書に反映し、段階的な改善の取り組みを行っています。センターでも事業計画等に明示し、各種ミーティング等で全体周知しています。また、横浜市全体に係る課題については、横浜市及び他の療育センターの運営法人で構成される「横浜市療育センターあり方検討会」で提言し、認識を共有しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

法人として2019~2023年度の5か年に亘る「第一期中期経営計画」を策定し、法人事業全体の方向性と各関連施設の現状評価と重点課題を明確化するほか、センター独自にも中期経営計画を策定し、サービスの質向上や経営改善、人材育成、リスク管理、地域貢献など5つの重点課題を明示しています。また、それぞれの重点課題の重要度別に、各課で取り組む具体的な行動計画を明文化し、5か年の各年度別に数値目標も併記してセンター全体で認識共有を図っています。横浜市への適時状況報告など連携強化にも尽力し、計画の実行性向上に努めています。法人や横浜市と協議を重ね、早期の実現に向けて取り組まれることが期待されます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

年度ごとに事業計画書を策定し、医療福祉サービスの質向上や経営基盤の強化、職員の意欲と成長を支える組織作りなど、中期経営計画と連動した明確な施設目標を示しています。また、施設目標の実現に向けた当該年度の具体的な取り組み内容を、部門ごとに数値目標を併記して明確化し、職員間で共有化を図っています。事業計画の内容は、診療所や通園課、地域支援課など各課で開催するミーティングや会議等を通じて全職員に説明するとともに、書面での配布やセンター内共通のPCネットワークに掲載して周知し、センター全体で認識の共有化を図っています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

診療や通園など、各課の会議やミーティング等を通じて各年度の実施事業を検証するほか、課ごとに改善策を踏まえた次年度の業務計画・運営計画を策定しています。各課の業務計画・運営計画は、主任会議や管理職会議等で協議・集約して課題を明確化し、中期経営計画の重点目標を統合してセンターの事業計画を策定する仕組みとしています。事業計画の内容は、素案の段階で一般職員にも回覧して意見を募り、さらなる改善のための追記・修正を加えて策定するプロセスを構築し、年度事業の精度と実効性を高めるとともに、全職員の認識強化にも繋げています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

センターの運営協議会を通じて、父母の会の代表である保護者に年度の事業計画・事業報告を配付し、詳しい内容説明を行っています。父母の会では、事業計画の内容を分かりやすくまとめた資料を作成し、保護者に配付して周知を図るほか、保護者の意見を集約した要望書を作成して、センターに提出する流れとなっています。積極的な情報発信とともに、保護者の意見・要望を積極的に取り入れ、センターの事業運営に反映される仕組みを構築しています。事業計画はホームページで公表しているほか、センターの各階に掲示も行っています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

課ごとに各年度の振り返りと次年度の目標設定を実施するほか、福祉相談室でも地域向け研修会や保育所・幼稚園等の巡回訪問に関するアンケート調査を行い、業務改善に反映しています。通園課や児童発達支援事業所では、毎年実施する保護者アンケートの結果を基に「事業所自己評価シート」に沿って自己評価を実施し、サービスの質向上と課題の改善に努めています。全体的な事業運営の内容は、前年度の状況を踏まえ主任会議や管理職会議で協議し次年度の事業計画に反映するなど、PDCAサイクルで改善を図る組織体制を確立しています。第三者評価の受審も定期的に行っています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

早期療育科や通園課、福祉相談室、「相談ルームいろは」、相談児童発達支援事業所など、各部門で利用者アンケートを実施し、主任会議で結果を精査・分析してセンター全体で課題を共有化しています。また、課ごとに開催するミーティングや各種委員会を通じて、各々の課題に対する対応を協議するほか、他職種で構成する各種委員会やプロジェクトチームを設置するなど、組織全体で改善に取り組む体制を構築しています。センター内に「あり方検討委員会」を発足し、障害児と保護者を取り巻く社会情勢や地域の実情を詳細に分析し、文書化して組織全体で認識の統一化を図っています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

所長は年度当初の全体会を通じて、全職員に年度事業計画の内容や事業運営の方向性等について説明するほか、ホームページの挨拶や年度の事業概要に療育の方針や信条を掲載して自らの所信を表明しています。職務分掌や運営規定に管理者の職務内容、責任権限を明示するとともに、人事考課規程に職員の等級別職務グレードの一覧表を示し、職員間で認識の統一化を図っています。災害や事故発生時の対応マニュアルをはじめ、緊急連絡体制のフローチャートを策定し、有事の連絡体制と指示系統、管理職の不在時等の権限移譲を明確化しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

所長を法令遵守責任者に位置づけ、組織全体で法令遵守の徹底に努めています。個人情報保護や子どもの権利擁護、ハラスメントの禁止など、法人の各種規程に基づいて適正な対応を行うことを明文化しています。また、事務規程に基づき、関係機関との公平・公正な関係性確保にも努めています。組織全体の法令遵守の徹底に向け、行政通知や外部研修への参加など、法令遵守に関する最新情報を収集し、随時回覧や会議等で周知して全体共有を図るほか、全職員を対象に毎年全体研修を開催し、組織全体の意識向上と個々の職員の行動化を促しています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

所長は、児童精神科医として直接診療に携わり、医療・福祉サービスの状況を絶えず評価し質向上に努めるほか、センターの管理者として事業全体の改善に尽力しています。また、法人内外の様々な会合等への参加を通じて情報収集し、地域の療育ニーズを反映したサービスの提供に努力しています。センター内の各種会議・委員会に参画するほか、令和3年度からは、所長の発案で「TQMプロジェクト:利用者によりよいサービスのあり方を考える会」を発足し、職員の提案を検討して実務に活かす仕組みを構築するなど、自ら率先して業務改善に取り組んでいます。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

人事・労務・財務等の運営状況は管理課で統計・分析し、各課の管理者間で認識共有するほか、法人の運営会議等を通じて課題を明確化しています。横浜市全体で共有化が必要な課題は「横浜市療育センターあり方検討会」等で提言し、行政や他の療育センターの運営法人と対策を協議しています。運営課題は法人・センター各々の中期経営計画や事業計画等に反映し、主任会議等を通じてセンター全体に周知するほか、各課の年度目標等にも明示し業務実効性の向上を図っています。時間外労働の最少化や休暇取得推進など、労働環境の改善にも努力しています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

横浜市の指定管理施設の基準に沿って職員を配置するほか、支援体制の充実化に向け法人独自に加配も行っています。療育の専門機関として医療・福祉の有資格者を必要数配置し、欠員がある場合は随時非常勤や派遣の職員雇用を実施するなど、必要人員の確保に努めています。ハローワークやウェブサイト等を活用して積極的に採用活動を推進するとともに、次代の福祉人材の確保・育成に向け、毎年定例で「青い鳥セミナー」を開催し、障害児者支援の基礎講座や業務内容等の紹介を行っています。一方、応募数の減少などから、令和3年11月現在、一部欠員が生じています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人として人事考課制度を導入し、公正な人事評価と計画的な人材育成を実施しています。人事考課規程に基づき、給与体系や昇降格基準を明示するとともに、人事考課シートを用いて職員ごとの年度目標と達成時期、行動計画を具体化し、意欲評定と能力評定、実績評価を組み入れた総合的な評価を行っています。毎年職員の意向調査を実施し、職員の職務希望等を聴取して意向把握に努めるほか、必要な助言や実務への反映を行っています。より専門性の高い知識・技術の指導を目的として、センター独自に専任職を設置するなど、職員のキャリアパス体制の構築にも力を入れています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

管理課を中心に労務管理を実施し、安全衛生委員会を毎月定例開催して職場環境の改善に努めています。法人内の各事業所にハラスメントの相談窓口を設置し、随時相談可能な体制を整備するとともに、産休取得や時短勤務等を積極的に承認するなど、ワーク・ライフ・バランスにも配慮しています。職員の意見を反映したユニフォームの購入や福祉車両の導入など、職員のモチベーション向上にも配慮しています。一方、相談数の急激な増加など、療育ニーズの変化に伴う職員の負担増・人員不足の深刻化から、実態に即したさらなる職場環境の改善が必要と考えています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

「療育センター職員に求められるもの」を策定し、「人事評価(意欲評定と能力評定)」にも職員像を明示して、全体の認識共有化を図っています。一般職・専任職・管理職など、職員の階層別に「求められる勤務態度」として規律や責任などの期待水準を示すほか、「求められる職務遂行能力」として、職種別の知識・技術、判断力・提案力等の水準を明確化しています。法人理念やセンターの運営方針に基づき、個別に年度目標と達成時期、行動計画を目標設定シートに書面化し、目標管理面接を通じて上席者と職員とで達成状況を評価・確認し、個々の資質向上に努めています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

「療育センター職員に求められるもの」と「人事評価(意欲評定と能力評定)」を用いて、階層別・職種別に求められる職員像やあるべき姿を明示し、全体研修を通じて周知を図っています。センターの配置基準に基づき保育士や各種療法士等の有資格者を採用し、管理職の昇格要件に児童発達管理責任者等の資格取得を位置づけるなど、組織運営に必要な専門資格・技術を明確化して全体の認識統一化を図っています。研修委員会を設置し、職員の要望や実情に即した様々なテーマで内部研修を企画・運営するほか、研修成果を検証して次年度の研修内容に反映しています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

法人共通で職員の研修体制を構築し、全体研修・階層別研修・職種別専門研修の3類型で、法令遵守や組織運営、専門性の向上など、職種や職務経験等に応じた段階的な職員教育を行っています。新規入所後3年間に亘り新人研修を実施するほか、有用な人材の確保・育成の観点から、非常勤職員及び派遣職員に対しても、一定要件を満たす場合は常勤職員とほぼ同様の研修を実施するなど、各々の知識・技術の習得と資質の向上に努めています。研修に関する情報は課ごとに回覧等で周知するとともに、参加希望がある場合は可能な範囲で承認・派遣しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

次代の福祉人材の育成に向け、法人全体で実習生の受け入れ及び養成校との交流推進に努めています。法人の「実習生受入規程」に基づき、保育士や社会福祉士、各療法士等の現場実習のほか、横浜市立大学の医学部生の臨床実習の受け入れも行っています。各課の主任を実習担当者に配し、療育センターの特性の理解に向けた独自の実習プログラムを提供しています。実務を通じて次期実習指導者を育成するほか、職種に応じて実習指導者養成研修等の外部研修にも担当者を派遣しています。一方、実習生等の研修・育成に関する基本姿勢の明文化が望まれます。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人のホームページで理念や設立経緯・沿革、運営施設について詳しく紹介しています。決算報告及び資金収支予算書、中期経営計画(2019~2023年度)及び年度事業計画のほか、苦情件数等も積極的に公開し運営の透明性確保に努めています。センターのホームページでも、運営方針や施設概要のほか、療育講座や就学情報、給食献立レシピなど様々な情報を掲載し随時更新しています。第三者評価を定期的に受審し、福祉医療機構の総合情報サイト等で評価結果を公表しています。地域の関係機関に案内文書やパンフレットの送付も行っています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

事務管理規程や文書取扱規程など、法人共通の各種規程を整備・活用し、組織運営の適正化を行っています。各規程類はPCを活用した情報共有システムを通じて、全職員が随時閲覧出来るようにしています。法人監事による内部監査や、会計監査法人による外部監査を定期的に実施し、公正な事業運営の実施に努めるほか、公認会計士や社会保険労務士等の外部の専門家による助言・指導を取り入れ、経営改善と効率化にも取り組んでいます。法人のホームページに社会福祉法人現況報告書や各年度の決算報告及び監査報告書、収支予算書を公表しています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人理念をホームページに掲載し、センターの理念は、SNSやパンフレットに掲載し、地域療育に貢献する姿勢を示しています。活用出来る地域情報は、地域や項目に分け、写真を入れるなどわかりやすく掲示し、月に1回更新しています。民間の事業所や子育て広場など利用出来る地域情報は、個々のニーズに応じて提供しています。職員が近隣の大学で障害児保育の授業をしたり、かながわコミュニティカレッジに講師を派遣したり、地域の人々がセンターや利用者について理解を得る機会を設けています。コロナ渦以前は近隣の保育所と保育交流を行っていました。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

受け入れの流れについては、マニュアルがあり担当職員が対応しています。玄関入り口のお花を地域の方が管理したり、地域の高校生の見学を受け入れることもあります。利用者の弟妹保育ボランティアに場所を提供するなど協力していますが、センターの考え方として、専門性の高いサービス提供が役割であり、ボランティアの積極的受け入れを行っていません。今後は、地域の人への啓発・理解を得ることや次世代の療育センター職員の育成の為の活動の一環としてボランティアの位置付けを考えて行くことが期待されます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の関係機関や利用者に対応できる社会資源のリストはソーシャルワーカーが作成し、福祉相談室で保管し、必要に応じて担当ソーシャルワーカーを通じて関係機関と連携できるような体制が出来ています。自立支援協議会に参加したり、個別のケースについて区役所・保育所・幼稚園・児童相談所・基幹相談支援センターなどと個別のカンファレンスを実施するなど、日々情報交換を行っています。民間の医療機関・児童発達支援事業所や小学校・特別支援学校の担当者とのミーティングを適時行っています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

運営協議会を主催して参加者からあらゆるニーズを聴き、把握しています。各区の自立支援協議会・虐待防止会議、区役所との連絡会や関係機関との会議などに参加し地域ニーズの把握に努めています。巡回訪問の前にアンケートを実施し、事前にニーズを把握して訪問に臨んでいます。保育所・幼稚園・特別支援学校・小学校や地域活動ホームに出向き、子どもたちが大人になった時にどのような学校・就労先・サービスを使っているのかを知り、今センターでしなければいけないことを把握し、地域で生活するために必要な支援を考えています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

初診までの待機期間が長いことへの保護者不安に対応するため「相談ルームいろは」を開設しました。保育所に行くことが出来ない外国籍の方に、月に2回予約制の相談事業「のびのびグループ」や「遊びのひろば」をセンター独自で始めました。また、六角橋地域ケアプラザで出張型のひろば事業を開いています。臨床心理士が「乳幼児期の子育て支援」として福祉保健センターの4か月療育相談に協力しました。防災対策について同じビルの被災者については対応する体制がありますが、駅に隣接している立地上その他の地域住民を受け入れる体制はありません。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

「障害者の権利擁護について~障害児支援の視点から」という研修資料を全職員に回覧し、児童の権利に関する条約・意志決定支援・虐待防止法など基本的人権を守るために必要な知識を職員が理解し実践できるような取り組みをしています。職員にクレドカードを配布し、常に利用者尊重を意識して実践出来るようにしています。さらに、所長の作成した「横浜市東部療育センター子どもの権利擁護について」という文書を全職員に配布し、組織として子どもの権利擁護に取り組む姿勢を示しています。今後は研修を定期的に行う予定としています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:b】

利用者のプライバシー保護については、「東部療育センター子どもの権利擁護について」に基づいて職員の理解を図っています。初回面談時に、個人情報は守られることを伝え、安心して相談できる体制を作っています。子どものトイレには扉があり、着替えの時や子どもが発作を起こした時などは臨機応変にパーテーションを使って子どものプライバシーが守られるよう工夫をしています。保護者からの相談があれば、プライバシーに配慮した場所で面接できます。今後は、各セクションごとのマニュアル類の細目にプライバシー保護について文書化することが期待されます。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

ホームページに「運営方針・施設概要・利用の流れ」をアップし誰でも分かりやすく資料を入手出来ます。SNSを開設し療育講座のお知らせなども掲載しています。福祉保健センター、児童相談所、保育所、幼稚園などに、事業毎に分けた分かりやすいパンフレットを配布しています。外国籍の利用者向けのパンフレットは英語・中国語・タガログ語などにも対応しています。毎年、次年度の説明会の前に資料を見直ししています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

サービス開始前に早期療育科ではパンフレットに則りソーシャルワーカーがサービスの内容を説明し同意を得ています。通園課のサービスや児童発達支援事業所「パレット」では、利用前に重要事項説明書を利用してサービス内容及び利用の選択と自己決定を尊重する運営方針などについて説明し同意を得ています。コロナ渦、令和3年度は重要事項説明書を事前に配布し目を通した上で説明会に臨んでもらいました。外国籍の方には、自動翻訳機を使用したり通訳を紹介したり、意志決定が困難な方には、理解出来るまで何回も個別に面談を行ったりしています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

センターの福祉サービスの利用形態が変わったり、終了したりする時にはその後に利用できる民間サービスなどを説明しています。利用中の保護者に向けた療育講座で利用できる福祉制度や終了後に利用できるサービスについて説明しています。通園の子どもは就学先に保護者を通じて書類で引き継ぎをしています。ソーシャルワーカーは地域担当制で引き続き相談にのる体制であることを利用開始時に説明しています。療育センター利用終了後は、他の機関に丁寧に繋いでいます。中学生以降は他の医療機関に繋ぐことを文書で説明し、診療情報を提供しています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

通園課や児童発達支援事業所「パレット」では保護者アンケートを実施し、職員の自己評価と合わせて分析して次年度の事業計画に生かしています。自己評価結果はホームページにも載せています。個別面談は年に2回行い、その都度利用者満足度を確認しています。運営協議会に保護者の代表も参加し、保護者会のアンケート結果を共有しています。保護者会に園長や主任が出席し、保護者の意見を聴き、主任会議で改善策を話し合う仕組みがあります。センター独自では解決出来ないことは市に実情を伝え、相談をしています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

法人の苦情対応規定があり、苦情解決の体制は整備されています。苦情解決の仕組みは、重要事項説明書に記載し説明しています。「苦情受付から苦情解決までの流れ」は各フロアーに掲示し周知しています。苦情に関する記録があります。クラス担任に保護者から連絡帳などで意見があった時には、管理職が協議し迅速に回答しています。療育センター利用までに時間がかかるという声には、ソーシャルワーカーが横浜市に伝えたり「地域療育センターあり方検討会」に上げるなどの対応をしています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

初回面接時に担当ソーシャルワーカー名を伝え、通園利用前のオリエンテーションでは、担任以外(園長・主任・ソーシャルワーカー等)にもいつでも面談できることを通園のしおりに記載し説明しています。また、相談は、子どもを遊ばせながら話が出来る個室を準備し、話しやすい環境設定に配慮しています。苦情は、センター内の担当者だけでなく第三者委員や横浜市福祉調整委員会・かながわ福祉サービス適正委員会にも相談出来ることを重要事項説明書や館内掲示で伝えています。第三者委員の連絡先を掲示では通知していますが、今後は保護者がいつでも確認できるよう重要事項説明書にも記載していくことが期待されます。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

利用者は連絡帳などで意見を伝えたり、年に2回の個別面接以外にも面接で意見が言える体制にあります。ご意見箱は玄関ホールに「ご意見箱を利用して下さい」という所長名の案内文と共に設置し、積極的に意見を求めています。サービス終了時にアンケートを実施し利用者の意見を把握する取り組みを行っています。利用者からの相談には当日のうちに管理職が対応しますが、出来ない時には管理職がその旨を伝えます。職員が利用者の想いを汲み取ることができるよう、利用者目線で意見を述べる為の「アイデアの種箱」を職員室に設置し、質の向上に向けた小さな改善を重ねています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

危機管理マニュアルがあり、月に1回管理職と各課の担当職員で安全衛生委員会を行っています。療育室の入り口には「緊急時チャート」を掲示し、職員がフローに沿って対応できるようにしています。リスクマネジメントの責任者は所長です。「ケガ・ミス・ヒヤリハット報告書」は統一し多書式で記録し、毎月事故件数やレベルを集計してパソコンサーバー上で共有しています。通園課では、事故当事者が職員会議で報告し、全職員で振り返り改善を行っています。安全点検研修を毎年4月に行っています。廊下に物を置かず、子どもが躓きにくい環境設定をするなど常に見直しを行っています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

センターとして「感染症予防及び発生時対応マニュアル」「新型コロナウイルス関連対応マニュアル」があり、所長を責任者として日々状況に応じて更新しています。感染症が発生した場合の報告体制についても確立しており、職員に周知しています。感染症委員会からの報告は主任から職員に周知しています。保護者にも、横浜市の指針に準拠した分かりやすい「新型コロナウイルス感染防止に関するお願い」を配布し説明会を開き、協力の依頼をしました。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

センター独自の「大地震等の非常災害および警戒宣言発令時の対策」の取り決めに基づいて月に1回安全衛生委員会を開催し、毎月1回避難訓練を実施し、その都度保護者には避難手順を説明しています。海抜が低いことから津波の時にはビルの4階から7階にとどまります。防災貯蓄リストがあり備蓄しています。センターが入っているビルの総合防災会議があり、災害に備えて日頃からそれぞれの利用者特性を踏まえた話し合いを行い、避難が円滑に行われるよう経路の棲み分けを決めるなどの体制を整え、連帯感を持って年に2回合同の避難訓練を行っています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:b】

児童発達支援ガイドラインに基づき、各専門職毎に「業務細目」というマニュアルを作成しサービスを提供しています。利用者の尊重やプライバシーの保護・権利擁護に関することは新人研修で周知した後はセンター内の「虐待研修」で取り上げ、重要な課題として周知しています。今後は、「プライバシー保護」などに関して、センターとして具体的な配慮事項を文書化し職員間で確認していくことが期待されます。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

各部署の事業細目は、各部署のミーティングや会議で話し合い変更しています。通園課では、毎年秋に次年度の計画を立てる時に次年度に向けた標準的な実施方法について見直しを行っています。また、必要に応じてプロジェクトチームを立ち上げ変更について検討をしています。利用者の意見は療育の見学や勉強会のアンケートなどで意見を集約し、次年度のサービス提供に反映しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

個別支援計画は、3人のクラス担任で案を策定し児童発達管理責任者が修正しています。アセスメントは、サービス毎に異なるシートを利用し、必要に応じて管理栄養士や理学療法士、作業療法士などと協議し実施しています。受け付け票で利用者の意向を確認し、個別支援計画に反映しています。サービス提供は個別支援計画に基づいて実施し、年に2回個別面談を行い保護者と共にサービスの実施状況を確認しています。支援困難ケースについては、ソーシャルワーカーが窓口となり、区福祉保健センター・児童相談所などの関係機関と連携をして対応しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

個別支援計画の変更は、日々の観察とモニタリングの実施記録をもとに3人のクラス担当が目標の達成具合を話し合い、児童発達管理責任者が確認します。保護者との面談の前に事前アンケートを実施し、その上で一緒に振り返りと次の目標の確認を行っています。常に3人でクラスを担当しており、個別支援計画の変更内容の周知も同時に行われています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

支援記録は各課毎の記録様式で記録しています。他の部門と共有が必要な内容は、連絡票を活用したり、カルテに記載して共有しています。効率的な記録の書き方についてリーダーミーシングで話し合い、課のミーティングで検討しています。各課の専門職が集まる医療ミーティングで情報を共有することもあります。会議録やマニュアルなどはパソコンのネットワークシステムを活用しています。さらに電子カルテの導入など検討を重ねています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

法人の「個人情報保護に関する規定」「個人情報の取扱いに関する規則」「情報セキュリティ規定」に基づき記録は、重要度に応じて、場所、期間、施錠などのルールに基づいて保管し、パソコンの共有ファイルに入るにはパスワードが必要であったり、外部と繋がるパソコンはアクセス制限がかかるなど、個人情報の漏えいに対する対策を取っています。全職員に「個人情報保護に関する規定」は回覧し署名を求めています。個人情報の管理責任者は各課の課長で、保護者には重要事項説明書を使って、利用開始前に説明し同意を得ています。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

センターでは、子どもや保護者の意向を尊重し、必要な情報提供と選択肢を提示して主体的に意思決定ができるように支援しています。支援を実施する際には、保護者に子どもの状況を伝えて、選択肢とそれぞれの特徴などの必要な情報を客観的に提供して相談にのり、保護者が自己選択できるよう支援しています。子どもに対しては、遊びやおもちゃなど分かりやすい選択の機会を多く設け、子どもが自己選択して伝える経験を重ねることで、主体的に生活していく力を獲得できるように支援しています。子どもの興味や関心がある遊び等を保護者から聞き取り、楽しく過ごせるような環境設定をしています。知的な遅れがない発達障害の子どもを対象とした児童発達支援事業所「パレット」では、子ども同士で話し合いながら遊びのルールを決めるなどしています。診療課では、小学生に対して保護者と分離して個別面接をするなど、子どもの年齢や状況に応じた支援をしています。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:a】

書面「子どもの権利擁護について」を全職員に配付して職員に周知し、利用者の人権を尊重した支援の実施に努めています。虐待防止対応マニュアルを整備し、それに基づき対応しています。職員は子どもの状態の変化や保護者の様子を観察し、虐待等の早期発見に努めています。「不適切養育防止委員会(CAP委員会)」を設置し、虐待等不適切な養育を疑われる事例について情報共有し、対応について検討しています。必要に応じて関係機関に通告し、連携しています。保護者に対しては、重要事項説明書に具体的に記載し、利用開始時に説明しています。年2回「虐待防止委員会」を開催し、不適切事例の集計・分析、マニュアルの見直し、研修、身体拘束等利用者への職員の関わりの事例検討など、方針決定や体制整備をしています。園バスでの腰ベルト使用等については、他の方法がないかを検討し、安心・安全のためにやむを得ない場合には保護者の同意を得た上で実施しています。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

新規利用時には、ソーシャルワーカーが面談し、子どもの生育歴や心身の状態、保護者の要望等を聞いています。グループ療育や通園では利用者の状況についてアセスメントし、個々の課題に応じた目標を設定して支援しています。指導室ではパーテーション等を用いて子どもの動線に沿って機能別に空間を仕切り、視覚的にも分かりやすい構造化をしています。数字や絵カード、写真等を用いてその日の予定を分かりやすく掲示し、担任が子どもと一緒に確認したり、終了後に「おしまいボックス」に入れるなどすることで、子どもが理解し、納得して次の活動に移れるようにしています。保護者には、子どもが自分で理解してできる姿を実際に見てもらい、家庭での関わりや環境設定に活かせるようにしています。また、福祉制度や社会資源についての情報提供や活用に向けての支援をしたり、自助具や車椅子、座位保持椅子等の選定に向けた支援をするなど、各専門職が連携して必要な支援をしています。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの発達状況を踏まえて、言語聴覚士や作業療法士等の各専門職が検査・評価し、個々に応じた支援をしています。通園では、多職種のコンサルテーションを受けて個別支援計画に落とし込み、コミュニケーション能力を高められるように支援しています。個別支援計画には、表現、理解だけでなく対人の項目も設けられています。意思表示が難しい子どもには、多職種で連携して方法を探り、身振りや絵カード、写真、実物など、それぞれの子どもが理解できるコミュニケーションツールを利用しています。遊びや食事などの場面を用いて、子どもが自分で理解して選択し、伝える経験を重ねることで、コミュニケーション能力を高められるようにしています。タブレットなど新しいコミュニケーション機器の活用に向けてプロジェクトを立ち上げ、学習障害のある子どもに用いるなどしています。難聴の保護者にメールやファックスを用いたり、外国籍の保護者に対して通訳や自動翻訳機を用いるなど、コミュニケーションを取るのが難しい保護者に対する配慮もしています。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

ホームページ、パンフレットにいつでも相談に応じる旨を記載し、ソーシャルワーカーを複数配置し、地区担当制で相談に応じる体制を整えています。保護者からの相談はソーシャルワーカーが窓口となりライフステージに応じた支援ができるようにしています。必要に応じて臨床心理士等の各専門職の面談の機会を設けています。初診までの待機期間には、「相談ルームいろは」を利用して子どもを遊ばせながら相談することができ、保護者の安心につながっています。センター内に行政や関係機関の情報や制度の紹介、地域資源など様々な情報を掲示し、必要な保護者には個別にも提供しています。通園では、年3回の個別支援計画作成時の個人面談のほか、保護者から相談があれば随時相談にのっています。園長、主任は毎朝連絡帳をチェックして相談したいこと、迷っていることを把握し、保護者のコメントに答えています。内容によってはソーシャルワーカーにつなぎ、連携して対応しています。子どもから活動に参加したくないなどの訴えがあった場合には、保護者にも連絡してその原因を探り、個別に対応しています。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:b】

通園課では子どもの興味や関心、保護者の意向等を踏まえて個別支援計画を策定し、一人ひとりの目標に沿った活動プログラムを実施しています。個別の課題に沿った個別療育とともに、集団療育として感覚運動やサーキット運動、音楽遊び、季節の製作などの活動をしています。子どもが楽しみながら興味や関心の幅を広げられるように、多様なプログラムを用意し、待ち時間が長くならないように小グループに分けるなど、工夫しています。ハロウィンや豆まきなど季節の行事も実施しています。ミニ運動会として玉入れやリレーなど行い、保護者も見学しました。相手に輪を渡すリレーなど工夫すれば子どもができる場面を実際に見ることで、保護者が子どもの特性を理解し、一緒に楽しめるように支援しています。センター内に、他施設の障害者スポーツ文化センターやおもちゃ文庫などの情報を掲示し、保護者に情報提供していますが、さらなる充実を課題ととらえています。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員は、全体研修や職種別研修、部門ごとの勉強会などを通し、障害に関する専門知識の習得と向上を図っています。通園では、個々の子どもの状況に応じて、専門職種間で支援方法を検討し、情報の共有を図っています。自傷や他害などの子どもの不適切な行動に対しては、個別対応を行いながら様子を観察し、臨床心理士等の専門職のコンサルテーション等を受けて会議で対応について話し合い、適切な支援が提供できるようにしています。クラス分けは、子どもの障害特性や目標、子ども同士の相性等を考慮して行い、それぞれの特性に応じた配慮や目標に沿った活動ができるようにしています。子ども同士のトラブルの際には、パーテーションで空間を仕切って動線を分けたり、グループ分けを変えるなどしています。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

給食は、栄養士が献立を作成し、外部の委託業者がセンター内の厨房で調理しています。普通食の他、5種類の特別食事形態食を用意し、摂食外来の医師の指示に基づき提供しています。医師や栄養士等の専門職も参加するミーティングで食形態や介助方法、食事量などについて確認し、子どもに合わせて食具や食器、椅子やテーブルの高さ等も調整しています。コロナ禍のため、テーブルを分散させるなど、感染防止にも配慮しています。食事時には、看護師や言語聴覚士等が指導に入り、摂食状況を評価しています。白いご飯が苦手な子どもには海苔やふりかけを用いるなどの対応をし、少しずつ食べられる食材が増えるように支援しています。食物アレルギーのある子どもには、主治医の意見書の指示に従い、アレルギー対応マニュアルの手順に沿って除去食や代替食を提供しています。保護者に、レシピ集を配付したり、「子どもの食事とおやつ」の勉強会を行うなどしています。排泄は個々の子どもの状況に合わせて支援し、お漏らしなどで汚れた場合には、清拭や着替えをしています。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:a】

清掃は、共有部分については外部の業者に委託し、指導室は療育終了後に職員が清掃しています。新型コロナウィルス感染症対策として。空気清浄機、サーキュレーター等を設置し、常時窓を空けて換気しています。水と食塩水で消毒液を作る装置を設置し、おもちゃや教材、子どもが手を触れる所は、使用後に消毒しています。日々の点検で物の位置などの安全策を徹底するほか、TQMプロジェクトで職員からの意見を募り安心・安全で利用者が使いやすい環境を整えています。トイレは清潔に保たれ、扉やカーテンの設置などプライバシーへの配慮もされています。指導室は、仕切りを用いてプライベートスペースを確保し、子どもが集中して個別の課題に取り組んだり、落ち着いて過ごすことができるようにしています。保護者の意向に応じて、家庭訪問をして家庭の環境を確認し、多職種で連携して必要なアドバイスや支援をしています。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:a】

外来利用者については、医師の診療結果による指示を受け、専門職が検査・評価をして子どもの課題に応じた訓練実施計画を策定し、心身機能の改善に向けた支援を行っています。訓練実施計画の内容は必ず保護者に説明し、同意を得ています。訓練実施計画は、3か月ごとに見直しをし、段階的にレベルアップ出来るよう支援しています。通園では、生活の様子を各専門職に見てもらってコンサルテーションを受け、個々の課題に応じた目標を設定して、運動や学び、創作活動など様々な活動プログラムを実施しています。大型遊具やつり下げ遊具、7階水治療室前の斜面などを用い、子どもが楽しみながら機能を向上できるようプログラムや環境設定を工夫しています。就学前には横浜市特別支援教育総合センターでの心理評価を案内し、その結果を基に必要な就学支援をしています。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康状態は、診療の際の問診や検査を通じて状態を把握するほか、子どもの発達や障害、疾病の状況に応じて定期の健康チェックを行っています。通園では、身体測定、内科健診、歯科健診、耳鼻科健診を原則年1回実施しています。健診の結果は用紙を用いて保護者にフィードバックし、保護者の健康相談に応じています。また、栄養士が栄養相談を実施して食生活のアドバイスをするなどしています。子どもに対しては、絵カード等を用いて手洗い指導や歯ブラシ指導などをしています。通園では連絡帳を用いて子どもの健康状態について保護者と情報交換しています。登園時には、担任が子どもの健康状態を確認するとともに、看護師が各クラスをラウンドして確認しています。子どもの怪我や体調変化などには、園長、主任、看護師が確認し、緊急時対応マニュアルに沿って迅速に対応しています。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:a】

所長を医療面の責任者として、医療的ケアの対応方針を明確化し、看護師が中心となって医療行為を実施しています。医療的なケアや医療的な配慮が必要な子どもの受け入れにあたっては、予め主治医の意見書を取得し、所長も参加して会議を開催して日常生活における対応や緊急時対応、安全管理体制等について検討して個別支援計画を作成し、保護者の同意を得ています。計画は、園長、主任、担任、医師、看護師、栄養士、専門職等が参加する医療関係者ミーティングで評価・見直しをしています。医師の意見書を基に個別の緊急時対応マニュアルを作成して、様々な場面を想定したシミュレーション訓練を実施し、保護者にも確認してもらい承諾書を取っています。必要に応じて医師の指示書に基づき保護者に与薬依頼書を提出してもらい、服薬支援を実施しています。毎回薬を持参してもらってクラスでチェックして預かり、看護師が管理しています。緊急時に備えて小児用抗けいれん薬等の処方薬の預かりもしています。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

センターでは運営方針に則り、子どもと保護者が安定した地域生活を送っていけるよう支援しています。給食室で作った弁当を近くの公園で食べる弁当給食などしていましたが、センター内での活動を重視していることもあり地域での活動は少なくなっています。外泊支援等はしていませんが、保護者から相談があれば、スケジュールや電車等での注意点等のアドバイスをするなど、側面からの支援をしています。就学前には、学校見学の流れなどの説明会、教育委員会職員による進学に向けた保護者勉強会を実施するなどし、個別の相談にものっています。子どもに対しては、名前を書いてみるなど進学に向けたイメージ作りをしています。知的な遅れがない発達障害の子どもを対象とした児童発達支援事業所「パレット」では、学校の教室を意識した環境設定をし、時間を意識する、約束を守る、座って話を聞くなど、就学に向けて基本的な姿勢が身に付くように支援しています。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

センター運営方針に「私たちは、子どもたちとご家族が、地域で自立し安らかに暮らすための『地域療育』に貢献します」を明記しています。地域の保育所・幼稚園と併行通園している場合には、保護者や通園先からの依頼を受けて、園を訪問したり、職員に向けて療育参観を行って助言や療育技術の指導をしています。就学にあたっては、就学先の学校と引継ぎを行っています。就学前後もソーシャルワーカーが中心となって、進路などの個別相談に対応したり、小学校からの依頼に基づき学校訪問しアドバイスするなどしています。ソーシャルワーカーによる保育所や幼稚園への巡回訪問や保育士や幼稚園教諭に向けた勉強会の開催、学校訪問でのコンサルテーションなどの学校支援事業を実施しています。地域関係機関と連携して子どもと保護者の地域生活を支えるよう努めていますが、件数が非常に多いため職員体制にも限界があり、関係機関からの要望に全て答えることは難しい状況です。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

センターでは、子どもと保護者が安心して生活できるように、保護者支援に力を入れています。新規申し込み後には、ソーシャルワーカーが面談に応じ、保護者の不安解消を図っています。初診までの待機期間には、「相談ルームいろは」の利用を案内し、保護者の不安・悩みを傾聴し、相談にのっています。相談支援の全利用者を対象に年間を通して様々なテーマで療育講座を開催していて、コロナ禍では会場とオンラインのハイブリッド型で行うなどの工夫をしています。早期療育課、通園課、児童発達支援事業所「パレット」でもそれぞれ勉強会を実施し、家庭の養育力の向上を図っています。早期療育課では、週1回のグループ療育で子どもの様子を職員と保護者で確認し、保護者が子どもの状態を客観的に理解し、子どもとの関わり方に活かしていけるように支援しています。通園では、親子通園日のミニ懇談のほか、年3回の保育参観、懇談会、家族勉強会等を実施し、障害への理解を深めるとともに、保護者同士が交流できるようにしています。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

センターでは、各部門・職種が連携し、チームとして子どもの発達支援をしています。通園では、多職種による評価を基に個別支援計画を作成し、子どもの課題に沿った個別療育とともに、集団での療育プログラムを通して、子どもが人との関わり方や社会性を身に付け、社会生活を送る上での基礎を養われるように支援しています。知的に遅れがない発達障害の子どもを対象とした児童発達支援事業所「パレット」では、集団での活動やルールのある遊びを多く取り入れ、友だちと一緒に活動する中で社会性やコミュニケーション能力の向上を図っています。カレンダーや時計を意識して活動したり、翌日の予定や持ち物をを連絡帳に記載して家庭で準備するなど、就学を意識した活動もしています。保護者勉強会等で保護者に必要な情報を提供するとともに、必要に応じて保育所や幼稚園、小学校、区の福祉保健センター等と連携し、必要な支援をしています。

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】