社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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高田西グリーンハイム

2022年12月01日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細

評価結果報告書

評価機関名 株式会社フィールズ
評価対象事業所名 高田西グリーンハイム
評価対象種別サービス 共同生活援助(障害者グループホーム)
設立年月日 2009年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人県央福祉会
③ 理念・基本方針 利用者が地域において共同して自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、個々の利用者さんの身体及び精神の状況並びにその置かれている環境に応じて、共同生活住居において、相談、入浴、排せつ又は食事の介護その他の日常生活上の援助を適切かつ効果的に行うものとします。
事業の実施にあたっては、利用者の意思及び人格を尊重して、常に利用者の立場に立ったサービスの提供に努めるものとします。
サービスの提供にあたっては、地域及び家庭との結びつきを重視した運営を行い、市町村、他の「障害福祉サービス事業者」等その他の保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との綿密な連携に努めるものとします。
事業の実施にあたっては、関連法令等を遵守します。
④ 施設・事業所の特徴的な取組 1.最高の専門性を追求し提供します。
アセスメントとモニタリングを定期的に行い支援の振り返りや点検を行います。

2.障がい者の高齢化問題に対応します。
高齢可問題を一律に年齢で捉えるのではなく、個々の利用者さんの心身の状況に合わせてアセスメントを行います。ご本人の想いに寄り添いつつ、関係機関と協議の上、場合によっては違った生活環境への移行の提案も含めて対応していきます。

3.支援は障がいの特性を理解しエビデンス(根拠)に基づいて行います。
ASDや障がい特性等に関する、法人内外の研修情報を収集し、個々の職員の状況に応じて受講勧奨し、得られた知識を現場の支援に活かせるようにします。

4.利用者さんやご家族の困りごとに、進んで向き合います。
日頃から様々な場面で積極的にコミュニケーションを図り、遠慮なく相談できる話し合える関係性の構築や維持に努めます。個々の事情に応じて、個別面談、利用者さん会議、連絡帳、電話連絡、メール等のツールを活用します。

5.誰もが元気で明るい笑顔の絶えない職場づくりをめざします。
職員間でコミュニケーションをとり合い、率直に意見交換を行いお互いに協力をして、慈しみの心を持って、明るい職場の雰囲気を醸成します。「管理職と常勤の間」、「常勤と非常勤の間」に「見えない壁」がいつの間にかできてしまわないように努力します。また、何事にも積極的な職員集団の形成に努めます。
⑤ 第三者評価の受審状況 開始:2022年05月16日
終了:2022年11月08日(評価結果確定日)
受審回数:3回(2019年度)
⑥ 総評
◇ 特長や今後期待される点
1)利用者自身が生活上の課題を話し合い、決めています
グループホームは、利用者の共同の家であり、利用者が主体であることを大切に考えています。利用者会議で様々な生活上の課題について、意見を出し合い、話し合い、必要なルールを決めています。お風呂の入る順番、ごみの出し方、お互いに嫌なことはしない、など多岐にわたっています。一人ひとりが納得するまで丁寧に話し合います。職員は、あくまで話し合いを見守り、必要に応じてアドバイスをしますが、バックアップに徹しています。これからも利用者の自主性を大切にする運営をしていくことを第一に考えています。

2)利用者の特性を理解し、個別支援を行っています
それぞれの利用者ごとの特性や行動様式を分析した個別支援マニュアルを作成し、職員で共有しています。利用者ごと、生活時間帯ごとにサービスや支援内容を分かりやすく整理した業務マニュアルを活用しています。利用者本人の意思を尊重することはもとより、生活のレベルを単に維持するのではなく、より生きがいを見つけることができ、利用者の選択肢が増えるよう、一歩踏み込んだ支援をするように努めています。利用者の生活の質を上げるため、現状に満足することなく、あきらめずに支援できる職員の力量を高めていきたいと考えています。

3)人材の資質向上、働きやすい職場づくりに取り組んでいます
職員が不安なく楽しく働き続けるために、所長が職員に声をかけ、面談を行い、ホームが目指す方向性を理解できるようにコミュニケーションを深めています。有給休暇の積極的取得を呼びかけ、人員体制を整えるためには、ホームを超えた応援体制を組むようにしています。メンタル面でのサポートは法人の専門部署がバックアップしています。研修は、法人が計画したメニューへの参加を職員に呼びかけていますが、特に非常勤職員への参加の機会を向上させることが課題です。

4)分かりやすい資料の作成が期待されます
利用希望者とは契約時に利用契約書等を用いて職員が丁寧に説明し、理解を図っています。利用契約書等にはルビがふってありますが、記述内容も多く煩雑です。見学者や資料請求があった時にホームを紹介する資料やホーム独自のホームページがありません。ホームを紹介する資料として基本方針及び施設概要等について、図や写真等を用いて簡潔に分かりやすい言葉を使った内容のリーフレット作成の検討が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント 明るさをモットーとした高田西グリーンハイムです。
職員一同、今後も統一した支援、対応をしていきます。
今回評価をして頂いて不足なところが多々ありました。
それに基づいてこれからの支援に活かしていきたいと思っています。
詳細評価PDF
Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
Ⅰ-1 理念・基本方針

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

運営理念、基本方針はホームページやパンフレットに公開されています。常に職員の目に入るよう、職員室に掲示しています。年に一回は職員会議で時間をとって再確認しています。理念や基本方針を単なる標語としてそらんじることが重要とは考えていません。「なぜ私たちはこの仕事をするべきなのか」「私たちの存在意義は何なのか」を自らに問いかけ、日常の支援の現場の中から、よって立つ理念を確認し続けていく姿勢が大切だと考えています。
Ⅰ-2 経営状況の把握

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

グループホームには、多くの民間企業も参入しており、将来、利用者から選ばれないと生き残れない状況を予想しています。経営環境については、法人によるコンサルタント会社を入れた研修や、区の自立支援協議会でのグループホーム同士の情報交換などを通じて、状況を把握し、分析をしています。困難を抱え、支援を求める人たちのニーズにまっすぐに向き合い、職員とともに選ばれる施設になり続けるよう、質の向上に取り組むことが課題と考えています。
Ⅰ-3 事業計画の策定

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

毎年の事業計画は、法人の事業計画の中から重点項目を取り上げて、その年に取り組むべき重要な課題を明示しています。事業計画の確認は毎月の職員会議で方向性を全体で確認して、日々の支援のなかに落とし込んでいます。重点課題の進捗状況は所長と常勤職員との打ち合わせで確認しています。重点課題に取り組んだ結果や課題は、年度の事業報告で振り返っています。事業計画の策定は所長が作成していますが、作成にあたって職員の参加を進めていくことが課題と考えています。
Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

事業計画で取り組むべき重要課題を明記し、実施結果を事業報告で検証していく、というサイクルを続けています。第三者評価は今回で4回目の受審です。昨年までは、コンサルタント会社のサポートで組織診断を受けました。年に1回は、オンブズパーソンがホームに来所して、利用者との面談を行っています。その後のオンブズパーソンとのフィードバックの打ち合わせでは、利用者への支援についての気づきを得られました。評価結果に基づき、課題を職員間で共有し、具体的な改善策につなげていくように今後も取り組みたいと考えています。
Ⅱ 組織の運営管理
Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

所長は、職員に基本姿勢や方向性を明示すること、職員が安心して楽しく働き続けることができる環境を整えることが役割だと考えています。定期的な職員の意向調査と、面談を適宜実施し、仕事における疑問や不安に対応できるようにしています。所長の携帯電話は、24時間365日つながるようにしています。夜間のアクシデントにも、事の大小を問わず、不安に感じたら気軽に連絡するよう、職員に伝えています。有給休暇や希望休を積極的に消化するよう勧奨しています。対人援助の仕事ゆえにメンタル面でのサポートを、法人の専門部署がバックアップする仕組みを用意しています。所長は現在、4つのグループホームの所長を兼務していますが、できるだけ現場に通い、職員との意思疎通を深めていくことが大切だと考えています。
Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

職員の意向調査を定期的に実施しており、次年度の雇用継続意思の確認、希望分野、面談希望などの情報を法人の人事部が集約し、欠員の見通しや異動の方針をたてています。人事考課は、これまでクラウドのシステムで職員の目標管理を行っていましたが、現在は、いったん中断しており、システムの再構築を検討している最中です。法人が用意している研修メニュー、自閉症研修などの受講を非常勤職員にも進めています。新人職員には、入職時研修とともに、独り立ちするまで常勤職員がついたOJTを行っています。非常勤職員に、より多くの研修の機会をもつようにしていきたと考えています。
Ⅱ-3 運営の透明性の確保

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

法人全体の予算、決算の情報はホームページに公開されていますが、ホーム単位の情報は、内部の経営分析のために、法人内共有にとどまっています。苦情解決体制、解決の仕組みは整っていますが、苦情内容やその解決状況を適切に公表する仕組みは今後の課題です。ホームでは小口現金を扱っていますが、経理規定に基づき、毎月現金審査を行い、出納帳と現金残高を確認し、法人経理部に報告しています。利用者からの預かり金は、現金の出し入れごとに利用者に出納帳を見せて、確認していただいています。預かり金の種類、利用状況、残高は法人本部にも報告しています。
Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者が地域とかかわれるよう、自分で外出できる利用者は、自由に買い物や遊びに出かけています。付き添いが必要な方は、ガイドヘルパーをつけて外出を楽しんでいます。外出先が固定しがちの利用者のために、外出先の選択肢を広げることができるように、時間をかけた支援も行っています。町内会に加入しており、ごみ集積場の清掃当番も担っています。町内会と地域防災協定を結び、非常時に助けあうことになっています。退所後の独居生活をサポートするため、しばらく通院に同行し、地域の医療機関と連携することがありました。コロナ流行下で、地域とのかかわりが制約されていますが、機会をみて増やしていきたいと考えています。

Ⅲ 適切な福祉サービスの実施

Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
Ⅲ-1-(1)利用者を尊重する姿勢の明示

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

職員倫理行動綱領等を定めて職員の利用者への支援姿勢を示しています。人権の保障・権利擁護及び人権侵害を侵すことなく、すべての利用者の人権を尊重した支援をすること等を内容としています。綱領等について入職の際に研修を受けると共にホームの職員会議において取り上げて理解浸透を図っています。また利用者会議を随時開催し、希望や要求について聞く機会を設けています。職員は、日常的に利用者が話しやすい雰囲気づくりを心がけています。  
Ⅲ-1-(2)福祉サービスの提供に関する説明と同意(自己決定)

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

サービス開始・変更時には、グループホーム利用契約書及び重要事項説明書等の資料を用いて分かりやすく丁寧にサービス管理者から利用者・家族等に説明を行い、同意を得ています。資料は利用者がわかりやすいように平易な文章とし、ルビを振るなど工夫や配慮を行っています。しかしグループホームを紹介したリーフレット(図や絵などを用いた)等が作成されておらず、公共施設等への設置ができていません。
Ⅲ-1-(3)利用者満足の向上

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

ホームに対する評価や要望、意見を利用者や家族等から日常的に受け付けています。また随時、利用者会議を行って、希望や意見を聞く機会を設けています。特に行事や食事のことなどで希望が出ています。例年、家族会を行って意見交換する機会を設けています。オンブズパーソンからの評価を受けています。「コロナ禍で利用者同士の会話が中止になっているので、改善した方がよい」との意見を受け、コロナ感染予防に努めながら実行しています。
Ⅲ-1-(4)利用者が意見等を述べやすい体制の確保

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

苦情解決の仕組みをホーム内に掲示しています。重要事項説明書の中で、ホームの生活での不満や意見があった時に①職員に相談できること、②第三者委員に相談できることを明示し、説明しています。利用者が外出からホームに戻った時等に職員から声掛けして話を聞くようにしています。また利用者会議で意見が出ない利用者からは個別に意見を聞くようにしています。「苦情解決に関する規則」を定めています。及び苦情解決事務手続き(マニュアル)を定めて、記録様式等にもとづいて適切に対応しています。
Ⅲ-1-(5)安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

緊急時対応マニュアル(火事、地震、ガス漏れ、急病の発症及び自動車事故対応等)を備えています。コロナ感染予防の注意事項を簡潔な文章で(手洗い・手の消毒・マスク着用・部屋の換気・毎日熱をはかる・三密を発生させない)ホームに掲示して、利用者及び職員に注意を促しています。年4回の避難訓練を実施しています。なおホームが2階でエレベーターがなく火災等の場合に将来、高齢化する利用者の緊急避難方法が課題となっています。
Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
Ⅲ-2-(1)提供する福祉サービスの標準的な実施方法の確立

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者ごとに必要とされる支援やサービスが異なるため、利用者別に時間帯ごとの業務内容が一覧表にされた業務マニュアルが作成され、職員に共有されています。また、利用者支援マニュアルは、一人ひとりの家族構成、職場、対人関係、健康面、金銭管理など、個別の支援に必要な情報がまとめられています。この他、緊急時(火災、地震、事故、急病等)対応マニュアル、倫理行動マニュアル、感染症対応マニュアルなどが作成されています。利用者をめぐる状態像の変化、生活環境の変化に適切に対応できるよう、的確にマニュアルを見直していきたい、と考えています。
Ⅲ-2-(2)適切なアセスメントによる福祉サービス実施計画の策定

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

サービス管理責任者によって、全利用者のアセスメント、個別支援計画が作成されています。アセスメントシートには、基本情報、健康状況、利用者の希望する生活、ADL、エコマップ、経済状況をまとめています。これに基づき、個別支援計画で長期目標と短期目標をたてて、支援内容を決め、さらに本人の役割を定めています。モニタリングは年に2回実施し、計画の見直しをしています。利用者、家族、後見人の同意を得て実施しています。これからも利用者の意向を尊重しながら、適確な個別支援計画を作成、実施していきたいとしています。
Ⅲ-2-(3)福祉サービス実施の適切な記録

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者の日誌は、クラウド化されており、入力後は法人内で共有されます。日中に通う事業所が同一法人であれば、ホームの日誌と統合されるので、日中の様子も把握することができます。個人情報保護のため、パソコンは法人によって職員別に番号が割り当てられて管理されています。USBなど記録媒体は、法人登録されたものしか使えない仕組みです。文書管理は規定に基づき、保管期限が過ぎれば廃棄台帳に記録の上、処分することになっています。台帳などの記録整理が追いつかないことがあり、改善したいと考えています。
A-1 利用者の尊重と権利擁護
A-1-(1)自己決定の尊重

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者の要望を出来るだけ尊重し、個別支援計画にもとづき一人ひとりの精神的な状態や能力に合わせて支援を行っています。利用者会議を開催し、ホームのルールの約束ごとや行事の企画などについて利用者の声を中心に組み立てています。生活に関わるルール(お風呂の順番、食器洗いやごみを集積場へ持ち出すこと等)は利用者会議で決めています。タバコやお酒を嗜好する利用者とは場所や適度の量等を話し合って決めています。
A-1-(2)権利侵害の防止等

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

職員会議で虐待防止法及びどのような行為が虐待にあたるかなどについて確認を行っています。またホーム内に虐待防止に関するポスターを掲示し、啓発に取り組んでいます。虐待が発生した場合は法人の事故検証委員会によって事実関係を把握・検証し、再発防止のための対策の検討が行われています。また近く虐待に関する研修や防止策や検証等を行う虐待防止委員会の設置が予定されています。
A-2 生活支援
A-2-(1)支援の基本

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

生活の自己管理が出来るように支援しています。居室の管理清掃、衣類の清潔保持や金銭管理等について、自己管理が出来る場合は本人に任せ、支援の必要な場合には相談に応じたり、助言をしています。利用者または家族等の求めに応じて、成年後見制度やあんしんセンターの利用支援(専門機関や相談機関へつなぐ等)を行っています。地域の様々な日中活動の情報提供と利用支援については、十分とは考えていません。
A-2-(2)日常的な生活支援

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

食事は、味を濃く、薄くの希望や噛みやすさなど個別の希望に応じて工夫しています。利用者が出かける時間に十分に間に合うように朝食を6時からとれるように職員が準備しています。入浴やトイレでのプライバシーが守れるように配慮して支援しています。入浴介助やトイレでの介助を必要とする方は現在はいませんが、将来的にはいつでも同性介助が出来る体制がとれるようにしたいと考えています。
A-2-(3)生活環境

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

居室の清掃等は利用者が自主的に行うこととしていますが、必要によって職員が手伝うようにしています。掃除洗濯等については、利用者が行うことを忘れないように食堂に(①毎日洗濯するもの=洗面所のタオル・下着・パジャマなど、②ベッドシーツ・枕カバー=週に1回、③部屋掃除=休みの日に掃除機をかける、④その他)掲示しています。男性及び女性の利用者が同じ階であるので日中も必要によって職員が所在するようにしています。
A-2-(4)機能訓練・生活訓練

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

個別支援計画に基づいて利用者の生活動作や行動のなかで主体的に機能訓練・生活訓練が行えるように支援しています。入浴、排泄、食事、健康管理、金銭管理、コミュニケーション能力及び外出等について、利用者一人ひとりの精神的な状態や能力に合わせて支援しています。利用者の障害の状況に応じて専門職の助言・指導のもとに機能訓練・生活訓練を行うことについては、努力が必要と考えています。
A-2-(5)健康管理・医療的な支援

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者の健康維持のために適切な対応をしています。毎日、①検温、②食事摂取、③服薬状況などについて把握しています。服薬は、3名について薬をホームで管理しています。薬カレンダー等を使用して確実に服薬できるように行っています。4年前にホームで終末期を迎えた方がいました。その時の記録等を必要に応じて確認・参考に出来るように整備しています。医療的な支援に関する職員研修について定期的には行われておらず、今後の課題です。
A-2-(6)社会参加、学習支援

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者の誕生会にホテルのレストラン等へ皆で出かけて外食をすることがあります。出かける先は利用者の希望を中心に決めています。社会参加については利用者の希望を把握して支援しています。カルチャーセンターの編み物教室に参加している利用者がいます。利用者が慣れるまでは職員が同行しています。地域で行われる行事や運動施設などの情報を必要に応じて提供し、希望者に対し職員が一緒する等して参加できるように支援しています。
A-2-(7)地域生活への移行と地域生活の支援

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

現在のところ地域生活への意向を希望する方はいません。ホーム利用期間が10年以上の利用者もいます。ホームにおいて日常的に居室の掃除、ごみ出し、金銭管理、趣味、買い物や地域社会との交流等について、社会生活力を高めるために利用者本人が主体的に出来るように支援しています。しかし利用者の地域生活への移行や地域生活への意欲を高める支援や工夫については十分とはいえず、今後も取り組んでいきたいと考えています。
A-2-(8)家族等との連携・交流と家族支援

◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

家族等とは利用者の状況報告等を電話や連絡帳で行っています。また利用者の金銭をホームで預かっている場合、家族等へ毎月、資料を添えて預り金の出納状況を報告しています。利用者の成年後見人にも随時に連絡・報告等を行っています。意見交換のための家族会がコロナ禍のため最近は開催出来ていません。

評価後のコメント<別紙3>

利用者調査概要 利用者調査総合結果
利用者総数:6名
アンケート調査対象:6名
ヒアリング調査対象:2名
① アンケートで評価の高い内容と %
・自分のペースで過ごしている    100%
・自由に外出したり友達に会える   100%


② アンケートで評価の低い内容と %

・ホームに預けているお金の使い道、使った金額を聞いていない  17%(1名)
・今、困っていることや不安なことがある            33%(2名)
・不満や苦情(困っていること)がある             33%(2名)


③ 調査全体でとらえた利用者の状況(障害特性や利用者の背景や表情等も含め記述)
利用者は、リラックスして職員や利用者同士とにこやかに談笑していました。一人で外出できる人は自由にしているようです。支援が必要な方にはガイドヘルパーを利用して、積極的に出かけるようにしています。生活上のルールは、利用者の話し合いで決めており、「何でも話し合えて、とてもいい」と、感想を話していました。生活上の困ったことは、職員に気軽に相談できているということです。利用者は全体的におだやかに生活しているように見受けられました。