飛行船
第三者評価機関名 | 株式会社 R-CORPORATION |
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名称 | 飛行船 | 評価対象サービス | 2022~ 障害者・児福祉サービス版 |
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対象分野 | 生活介護 | 定員 | 50 名 |
所在地 | 〒246-0031 横浜市瀬谷区瀬谷5-15-5 グランドゥール1階 |
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TEL | 045-300-3177 | ホームページ | https://www.dekkaisora.jp |
【施設・事業所の概要】 | |||
開設年月日 | 2012年10月01日 | ||
経営法人・設置主体(法人名等) | 特定非営利活動法人でっかいそら | ||
職員数 |
常勤職員:17 名
非常勤職員:7 名
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専門職員 |
介護福祉士:1 名
サービス管理責任者:3 名
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施設・設備の概要 |
居室:訓練室兼食堂
居室:作業室
居室:相談室兼事務室
設備:洗面設備
設備:トイレ
設備:静養室
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<法人理念> 「あきらめない、投げ出さない、くじけない」 <基本方針> ●利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の便宜を適切かつ効果的に行うものとする。 ●関係法令を遵守し、他の社会資源との連携を図り、利用者の意思を尊重し適正できめ細やかなサービスを提供する。 |
<施設・事業所の特徴的な取り組み> ●「笑顔で通所、笑顔で帰宅。」をテーマに日々のプログラムを提案しています。余暇活動は、季節毎に変化をつけて、楽しめるように企画しています。また、福祉サービスの質の向上を目指して、外部で行われる研修や、インターネットを使用した研修を積極的に受講しています。 ●事業所では、「気持ちの良い挨拶。」「居心地の良い環境づくり。」「楽しいプログラム。」を基本方針として取り組んでいます。 |
評価実施期間 | 2022/07/11(契約日) ~2022/12/22(評価結果確定日) |
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受審回数(前回の受審時期) | 初 回(年度) |
特長や今後期待される点 | 【特定非営利活動法人でっかいそら「飛行船」の概要】 ●「飛行船」(以下、当事業所という)は、特定非営利活動法人でっかいそら(以下、法人という)が運営する生活介護事業所です。法人は、「様々な障害を抱える方々を、私たちの行う様々なサービスによりやさしく包み込み、安心して生活していける環境を作ること」を目指し、知的障害者の就労・生活支援総合事業として通所事業所・就労支援事業所・グループホーム等、多くの施設や事業所を横浜市内で運営しています。 ●当事業所は、相鉄線「瀬谷駅」から線路沿いの道路を徒歩で5分、と分かりやすい場所に位置しています。事業所内は、全面フローリングの落ち着いた雰囲気の大きなホールで、のびのびとレクリエーションできるスペースを有し、大きなスクリーンが設置され、ビデオ鑑賞など迫力ある映像が楽しめます。また、分室として平成30年に定員10名の「紙飛行機」・平成31年に定員10名の「紙風船」が開所され、3事業所の定員は合計50名で、主に知的障害者を受け入れています。高齢者の方を中心としたグループ・軽作業が好きな方や得意な方のグループなど、利用者の特性に合わせて4グループに分かれ、グループごとの活動を提供し、利用者の意向やニーズを尊重し、自立につながるような個別支援計画を作成して支援を行っています。 ◇特長や今後期待される点 1.【あきらめない支援】 法人は、理念の「あきらめない、投げ出さない、くじけない」の実現に向けて障害者への対応を進めています。その範囲は、放課後ディサービスからグループホームまで幅広いジャンルに亘っています。「飛行船」は、「紙飛行機」・「紙風船」の3つの事業所があります。「飛行船」の利用者(30名)は基本的には生活介護を受けていますが、一人ひとりの能力に応じて、チラシ折りや封筒入れ等の軽作業を行いながら支援を受けています。「紙飛行機」では、高齢の知的障害の利用者(10名)が介護予防体操や散歩をしながら過ごし、スヌーズレンリラクゼーション(心地良い刺激)等のサービスを提供しています。「紙風船」は、軽作業が好き・得意な利用者(10名)が1日3時間の作業で自主製品の製作を行い、レクリエーションや地域交流等、多種多様な支援を行っています。「飛行船」は、障害をひとくくりとせず、その人に必要な介護、その人ができること、楽しめること、苦手なこと等を知り、利用者主体の支援を行っています。 2.【生活しやすい環境の整備】 利用者において、障害特性に応じた配慮及び対応や、必要とする支援が個々に異なることを理解し、それぞれの事業所で利用者に応じた過ごしやすい環境整備に力を入れています。「飛行船」では、多人数で過ごすことが苦手な少数の利用者に対して、少人数で過ごせる部屋を用意したり、大きな声を出しても大丈夫な環境を整える等、安心して過ごせるよう支援しています。「紙飛行機」は、高齢の利用者が中心なので機能維持・向上を支援し、スヌーズレンを取り入れ、リラックスして穏やかに静養できる環境を用意しています。「紙風船」においては、作業で自主製品を製作し、販売する楽しみを持つ他、買い物や外食、レクリエーション等、軽作業が好きな利用者、得意な利用者に楽しんでもらえる環境を整備しています。それぞれの利用者がその場所で楽しめるよう職員は工夫し、必要な援助を行っています。 3.【利用者の特性に合わせた生活支援】 「飛行船」グループは、利用者の特性や年齢等を考慮して、「飛行船」(2グループ)・紙飛行機・紙風船と4つのグループに分かれ、利用者一人ひとりの強みを生かしながら本人の意向やニーズを尊重し、自立につながるような個別支援計画を作成して支援しています。利用者の年齢は20歳未満から70歳程度までと幅広く、障害支援区分4~6の利用者が多く、多様な支援が必要となります。利用者支援として、①生活支援、②機能訓練、③創作・文化活動、④生産活動のそれぞれの項目について、利用者の障害程度や特性に合わせて作業や活動を実施し、多様なプログラムを提供しています。利用者の行動特性は時代と共に変化しており、障害による行動や生活の状況等を把握し、職員間で支援方法等の理解・共有が必要になります。今後、職員一人ひとりの目標設定と目標達成度の確認を行い、様々な課題に対する専門性の向上に取り組むことが期待されます。 4.【地域を通しての利用者の社会的生活体験の提供】 利用者が地域の人々と交流を持つことは「社会的生活体験」を得るのに大切なプロセスと考えており、毎週水曜日に事務所前で自主製品の販売を行い、駅・区役所・ケアプラザでも販売し、地域の方と交流を図っています。地域の特別支援学校等と連携し、販売会も実施しています。地域の自治会に加入し、赤い羽根共同募金の活動や公園の清掃活動、地域のお祭り等に参加して、社会的なルールを学ぶ機会としています。買い物などの日常的な活動についても、近隣スーパーなどを利用しています。また、法人本部の体育館を一般公開し、瀬谷区の障害者・高齢者・子育て世代を対象とした、地域の福祉ニーズ等を把握するための取り組みを行っています。現在、自主製品の販売促進や啓発に取り組む瀬谷区障害者地域自立支援協議会「日中活動支援部会」の部会長を法人自主管理部の責任者が努めていますが、ぜひ、地域の福祉向上のため、関係機関との連携を継続していかれることを期待しています。 |
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施設名 NPO法人でっかいそら 飛行船 ≪第三者評価を受審した感想・自己評価での取り組みの感想≫ 法人の理念や基本方針を全職員で改めて確認し合い、ベクトルを合わせることが出来たことが非常に良かったです。 また、ご家族から率直な意見を聞くことが出来、改善すべき点がたくさん見つかりました。足りない部分を補い、職員全員、日々学び、より良い事業所にしたいと思います。 ≪評価後取り組んだ事として≫ 1. 職員の顔と名前が一致しないとの声に、名前と顔写真、コメント(一言)を載せたものを作成中です。 |
詳細評価PDF | 詳細評価PDF |
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評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 |
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【第三者評価結果:b】 理念・基本方針は、ホームページ・パンフレット等に記載され、事務室にも掲示されています。創設当初より、法人の理念として「あきらめない、投げ出さない、くじけない」を掲げ、障害を持つ方々が自分に合った、自分の望む生活を実現できるよう利用者主体の福祉を貫いています。基本方針は、法人の理念との整合性が確保されており、職員の行動規範となるよう具体的な内容になっています。理念は覚えやすく、分かりやすい文言になっており、新人職員勉強会において、法人の理念・基本方針・職員行動指針について周知しています。今後、全職員の周知状況を確認し、利用者家族への継続的な取り組みも行っていただきたいと思います。 |
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 |
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【第三者評価結果:a】 利用者に良質かつ安心・安全な福祉サービスの提供ができるよう、福祉事業全体の分析は法人本部が具体的に把握し、分析しています。毎月開催される法人事業会議で主に障害福祉中心に制度等について確認しています。利用者数・利用者像等、福祉サービスのニーズは毎月開催のスタッフミーティングで確認し、地域の各種福祉計画の策定動向と内容は、横浜市からの情報で把握及び分析をしています。また、法人本部で福祉サービスのコスト分析、事業所で利用者の推移・利用率などについて分析し、職員は事業計画書・報告書で確認しています。 |
【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。 |
【第三者評価結果:b】 経営環境や福祉サービスの内容等は、法人本部での現状分析を基に、毎月開催の法人事業会議において、設備の整備、職員体制・人材育成等や重度利用者の増加の課題や問題点を明らかにし、常に話し合っています。年4回開催の運営会議では、経営状況や財務内容等改善すべき課題について具体的に検討し、方向性を役員間で共有しています。経営状況や改善すべき課題については、毎月のスタッフミーティング等で周知を図り、職員間で課題を共有するようにしています。今後、経営課題の解決・改善に向けて職員同士の検討の場を設ける等、具体的な取り組みが望まれます。 |
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 |
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【第三者評価結果:b】 平成27年度に、理念・基本方針の実現に向けたビジョンを明確にした第2期長期計画が策定されています。ホームページにも掲載し、平成27年度から平成36年度までの10年間が対象期間であり、経営状況・環境等の把握・分析を踏まえた具体的な内容になっています。長期計画は、数値目標や具体的方策を決め実施の状況が具体的に示せるようにはなっていませんが、定めた項目に関して進捗状況を定期的に確認しています。経営環境が大きく変化する中、3~5年の中期計画を作成することで経営課題や問題点を明確にし、必要に応じて見直しを行うことが望まれます。 |
【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 |
【第三者評価結果:a】 事業計画は長期計画と連動し、前年度事業報告書を踏まえ、実現可能である計画を職員全員で具体的に策定しています。予算管理も実施し、期中にもチェックを行っています。事業所ごとの基本方針に沿い、「重点目標」「利用者支援」「設備・備品関係」について具体的成果等を設定し、実施状況の評価を行える内容になっています。事業計画の重点事項については、具体的な成果等を設定し、実施状況の評価が可能な体制を構築しており、単なる「行事計画」になっていません。 |
【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 |
【第三者評価結果:b】 事業計画は、全職員が参画し、意見の集約・反映の下で策定します。そして、スタッフミーティングで全職員に説明し、理解を求め、再策定する仕組みを組織として定めており、社会の動向・組織の状況・利用者のニーズ等の変化にも対応しています。事業計画は、職員に周知されており、理解を促すための取り組みを行い、計画に沿って組織的に実践しています。今後、計画期間中において、事業計画の実施状況については予め定められた手順に基づいて把握されることが望まれます。 |
【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。 |
【第三者評価結果:b】 事業計画書・事業報告書はホームページに掲載することで、家族等に周知できるようにしていますが、利用者や家族等に具体的には説明していません。事業計画の根拠となる懸案事項が特定の利用者に係わるため、周知するのは難しいと思われます。行事計画については利用者がより理解しやすいよう説明し、「レクリエーション表」はひらがな・絵・イラスト等を使用する等、工夫しながら支援内容を説明しています。事業計画の主な内容は、利用者の生活に密接に係わる事項であり、引き続き家族等への説明の工夫を行っていくことを期待いたします。 |
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 |
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【第三者評価結果:a】 福祉サービスの質の向上のため、職員の自己評価や第三者評価の受審など組織的に取り組んでいます。職員は神奈川県「自己チェック表」で毎年自己評価を実施しています。「職員マニュアル」を整備し、全職員が参加するスタッフミーティングで、PDCAサイクルに基づく福祉サービスの向上に向けた取り組みを行っています。今回、第三者評価を受審し、結果は公表する予定です。個別支援計画におけるモニタリング・アセスメントは年2回以上実施し、個人支援目標を設定・分析し、個別支援会議で振り返りを実施する等、福祉サービスの質の向上に取り組んでいます。 |
【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 |
【第三者評価結果:b】 実施した評価結果に基づき、事業所として取り組むべき課題を明確にし、職員から意見を求める仕組みを講じ、管理者を中心として改善に取り組んでいますが、文書化はされていません。月1回のスタッフミーティング等で職員間での課題の共有化は図られていますが、職員参画の下で改善策や改善計画を策定する取り組みは十分ではありません。虐待防止・感染症対策等についての課題は、法人で定期的に新入職員・中堅職員研修を実施する等、直ぐに改善できることは計画的に取り組んでいます。 |
評価対象Ⅱ 組織の運営管理
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 |
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【第三者評価結果:b】 管理者は、自らの事業所の経営・管理に関する方針と取り組みを明確にし、運営に関する全てを把握し、その役割と権限については運営規程に明記しています。毎月開催の全職員出席のスタッフミーティングにおいて自らの立場を明確にしています。キャリアパス制度の中でも周知が図られています。管理者は平常時のみならず、有事における役割と責任も職員に表明し、不在時の権限委任等を含め明確にすることを期待します。 |
【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 管理者は、社会福祉関連法令はもとより、施設の理念・基本方針や諸規定を理解し、社会ルールや倫理に基づき職員に周知しています。法令遵守の観点から、法人本部の研修、また外部研修に参加し、職員が遵守すべき法令等を正しく理解するための教育に取り組んでいます。法人では、法令等を遵守した事業経営を行うためコンプライアンス委員会・虐待防止委員会等を設置し、職員に対して遵守すべき事項を周知させています。ほぼ全利用者が施設の送迎車で通所しており、安全運転管理規定を整備し、全車にドライブレコーダー設置、交通ルールの確認や飲酒チェックは毎日実施しています。 |
【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 管理者は、理念や基本方針を具体化する観点から、福祉サービスの質の向上に関する課題を把握し、改善に向けてリーダーシップを発揮しています。支援に係わる職員の取り組みと利用者の反応については常にチェックを怠らず、職員の意見を反映するための取り組みを行っています。今年度からeラーニングWEB研修に取り組み、ウィリング横浜(福祉保健研修交流センター)の外部研修に職員が参加する等、福祉サービスの向上の充実を図っています。管理者は、福祉サービスの質の向上のため、職員一人ひとりの考え方や課題を把握し、職場改善のため組織的に取り組んでいます。 |
【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 管理者は、経営の改善や業務の実効性を高める取り組みに指導力を発揮しています。財務面では毎月の収支の確認を行っています。労務面では、平日や夏休み等の休暇等により職員の出勤が変更されることに伴う勤務シフトの変更等、必要な人員配置を行っています。定期的に面談をし、職員の声を聞き、経営の改善や業務の実効性の向上に向けて、組織内に同じ意識を形成する取り組みを行っています。暑い時期はスポットクーラーなど必要なものを準備し、環境を整えています。また、今回の第三者評価の実施により職員一人ひとりの「気づき」が得られ、課題を把握し成果につながることが期待されます。 |
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 |
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【第三者評価結果:b】 人材確保については、長期の求人計画を策定し、法人本部が中心となって取り組んでいます。必要な人材確保のために、ハローワークの利用や人材紹介会社の人材募集広告を通じて求人案内を実施しています。職員の採用は、管理者を窓口として面接を行う等、人材確保に取り組んでいます。新入職員は、入職後1ヶ月はOJTによる人材育成を行っています。事業所としても、有資格の職員の配置等、常に必要な福祉人材の確保のため具体的方針の確立が望まれます。 |
【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。 |
【第三者評価結果:b】 キャリアパス制度において、「期待する職員像等」を階層別に明文化し、人事考課に連動し、昇給・昇格に反映する体制が整っています。人事基準を明確に定め、職員に周知されています。階層ごとに求められる職員像や姿勢を明確にし、職員自らが将来を描く仕組みになっていますが、その内容を職員が理解するよう周知することが必要だと思われます。年2回、人事考課として管理者が職員面談を行い、全職員の満足度や意見・要望を聞いています。引き続き、職員が自己目標を定め、双方向の評価に取り組んでいただきたいと思います。 |
【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 |
【第三者評価結果:b】 職員の就業状況や意向の把握は年2回の面談を組織的に行い、労務管理に関する責任体制を明確にしています。面談においては職員の心身の状況等も把握するようにし、職員の悩み相談も受け、職員が相談しやすいよう工夫しています。時間年休の利用など、ワーク・ライフ・バランスに配慮した取り組みを行っています。職員の有給休暇の取得状況を定期的に確認し、職員の就業状況を把握しています。今後、有給休暇の取得など、把握された意向・意見について分析・検討する仕組みが必要だと思われます。 |
【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 キャリアパス制度において「期待する職員像等」を階層別に明文化し、職員一人ひとりの目標管理のための仕組みが構築されています。年2回の個別面談により進捗状況の確認を行い、職員の育成に向けた取り組みを行っています。事業所の目標や方針を踏まえ、面談を通じたコミュニケーションにより、職員一人ひとりと話し合いを行います。今後、職員一人ひとりの目標を設定し、設定した目標について面談を実施し、目標達成度の確認にも取り組んでいただきたいと思います。 |
【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 |
【第三者評価結果:a】 組織が目指す福祉サービスを実施するために、「期待する職員像」として必要とされる専門技術等を明示しています。年間研修計画を法人が作成し、運営規程には職員の資質向上のための研修(障害者等の人権擁護、虐待防止等を含む)の機会を設け、採用時研修・継続研修等、教育・研修を実施することが明示されています。「ウィリング横浜(福祉保健研修交流センター)」が主催する研修を全職員が閲覧。受講したい研修には参加。外部研修費用を法人が負担する等、研修制度が充実しています。 |
【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。 |
【第三者評価結果:a】 職員一人ひとりが実際に必要な教育・研修を受けることができます。「ウィリング横浜(福祉保健研修交流センター)」の研修では、職員の職務や必要とする知識・技術水準に応じた教育・研修を実施しています。新入職員の現場研修では1ヶ月職員が指導し、個別的なOJTが適切に行われています。外部研修に関する情報提供を適切に行い、参加を奨励し、職員一人ひとりが教育・研修の場に参加できるよう配慮しています。また、新入職員・中堅職員等、入社年数に応じて法人内の研修を実施しています。 |
【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 |
【第三者評価結果:c】 現在、実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成に関する基本姿勢を明文化しておらず、受け入れ体制が整備されていません。実習生の研修・育成に関する基本姿勢やプログラム等を明文化し、事前のオリエンテーションで施設の方針や実習中の心得・守秘義務などについて説明することが必要になります。職員が実習生指導のための研修を受講し、実習生受入れのマニュアルを整え、特に専門職種の特性に合わせたプログラムを作成することに加え、実習依頼校とは継続的に連携を図ることも望まれます。 |
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 |
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【第三者評価結果:b】 ホームページ等の活用により、法人・事業所の理念や基本方針と提供する福祉サービスの内容や事業計画・事業報告等が適切に公開されています。今回、第三者評価を受審し、その内容を公表する予定です。事業や財務等に関する情報公開も行い、説明責任を果たし、経営の透明化を図っています。提供した指定生活介護に関する利用者・家族からの苦情には迅速かつ適切に対応できるよう、苦情・相談体制について公表し、苦情申立先第三者委員会の設置をしています。情報公開については、事業所種別の特性を配慮しながら今後も慎重に取り組んでいただきたいと思います。 |
【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 福祉サービスを提供する主体として、公正かつ透明性の高い経営・運営のための取り組みを行っています。事務・経理・取引等に関するルール、職務分掌と権限・責任を明確にしています。事業所の事務・経理・取引等については法人本部が内部監査を定期的に実施し、事務作業の間違いや漏れを防いでいます。実地指導を受け、指摘事項に基づいて経営改善を実施しています。横浜市による実地指導も概ね3年に1回行われ、指摘等を運営に生かしています。 |
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 運営規程に「地域との結びつきを重視し、市町村、他の障害福祉サービス事業者その他の保健医療サービス及び福祉サービスを提供する者との連携に努める」と示しています。利用者が地域の人々と交流を持つことは「社会的生活体験」を得るのに大切なプロセスと考えており、毎週水曜日に事務所前で自主製品の販売会を行い、地域の方と交流を図っています。また、地域の特別支援学校やケアプラザと連携し販売会も実施し、法人本部前の掲示板にも情報提供をしています。利用者の買い物などの日常的な活動についても、近隣のスーパー等を利用しています。 |
【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 |
【第三者評価結果:b】 ボランティアについては、現在、ボランティアの受け入れ体制を整備している途中です。登録手続き・事前説明等に関する項目が記載されたボランティア受入れマニュアルを作成しています。オリエンテーションで事業所の方針や守秘義務等を説明する等、受け入れに対する基本姿勢を明確にし、今後、ボランティア受け入れは地域社会と福祉事業所をつなぐ柱と考え取り組んでいかれることを期待いたします。 |
【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 |
【第三者評価結果:a】 福祉サービスの質の向上のため、連携が必要な機関や団体と連携を適切に行っています。自主製品の販売促進や啓発に取り組む瀬谷区障害者地域自立支援協議会「日中活動支援部会」の部会長を法人自主管理部の責任者が努め、定期的に情報共有と解決に向けた話し合いに参加しています。横浜市健康福祉局障害施設サービス課等と連携を図り、共通の問題に対し解決に向けて協働して取り組んでいます。また、具体的な共通の問題に対してスタッフミーティングで話し合い、解決に向けた取り組みを行っています。 |
【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 地域の福祉ニーズ等を把握し、事業所の有する機能を地域に還元するために、法人本部の体育館を月に2~3回一般公開しています。瀬谷区の障害者・高齢者・子育て世代が対象で、卓球や体操等が行われています。地域の自治会に加入し、赤い羽根共同募金活動や、公園の清掃活動・地域のお祭りへの参加等を通じて、地域の福祉ニーズや生活課題等の把握に努めています。地域ケアプラザ・瀬谷区障害者地域自立支援協議会の活動にも参加し、地域の福祉向上のための取り組みを行っています。 |
【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 |
【第三者評価結果:b】 地域資源の一つとしての立場を意識して、事業所として出来る事・やるべき事に取り組んでいます。毎週水曜日に事業所前で自主製品の販売会を行い、地域の方と交流しています。地域の特別支援学校と連携し、特別支援学校の自主製品の販売会も行っています。また、法人本部体育館の一般公開や地域の公園の美化活動に参加する等、地域の福祉ニーズ等に基づく公益的な事業・活動が行われています。地域のタウンニュースの取材を受け、地域コミュニティの活性化にも貢献しています。今後、引き続き事業所の有するノウハウを地域に還元することが望まれます。 |
評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:b】 運営規程に「利用者の意思及び人格を尊重して、常に利用者の立場に立ったサービスの提供に努める」と明示され、職員が共通の理解を持つよう取り組んでいます。法人内施設長や利用者家族・第三者委員等をメンバーとした虐待防止委員会を開催し、利用者を尊重した福祉サービスに関する取り組みの検討を行っています。一人ひとりの利用者を尊重し、利用者の特性に合わせた個別支援計画が作られ、定期的に更新しています。引き続き、日本障害者協議会の「倫理綱領」や規程等を確認する等、組織での勉強会・研修を継続することが望まれます。 |
【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 利用者のプライバシー保護に関する姿勢・責務等を明記した規程・マニュアル等が整備され、職員への研修により理解が図られています。日常生活におけるプライバシー保護は、利用者を尊重した福祉サービスにおける重要事項として捉えています。排泄等の介助は同性介助を行い、日常生活の中で利用者のプライバシーに配慮し、トイレ入口にはカーテンやパーテーションを使用しています。利用者の特性に合わせた環境やスペースを用意しています。利用者の契約時に、重要事項説明書にて利用者や家族に説明し、「個人情報使用同意書」を提出してもらっています。 |
【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。 |
【第三者評価結果:a】 福祉サービス選択に必要な情報は、ホームページに掲載し、理念や基本方針・福祉サービスの内容等を紹介しています。事業所の紹介資料としてパンフレットを用意し、法人の理念・基本方針やタイムスケジュール・サービス内容に加え、自主製品ラインナップを写真やイラストを利用して分かりやすく、見やすく作成されています。見学・実習は適時対応し、時間や日程も希望に合わせて実施しています。利用希望者については、個別に丁寧に説明を行い、見学後、実習生(慣らし通所)として5日間受入れ、意向を確認してから正式に通所となります。 |
【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。 |
【第三者評価結果:b】 サービスの開始・変更時の福祉サービスの内容に関する説明と同意に当たっては、利用者・家族と面談し、重要事項説明書・利用契約書を使用します。生活介護支援内容・費用・虐待防止・非常災害時対策・苦情解決体制・個人情報等について説明を行い、署名してもらいます。サービス内容を変更した場合も書面で説明し、同意書をもらっています。意思決定が困難な利用者は、家族などのキーパーソンの署名になりますが、ルール化し、適正な説明・運用が図られることを期待します。 |
【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 利用者の状態の変化や家庭環境の変化等での変更・移行等にあたり、利用者の支援内容に不利益が生じないよう配慮しています。他福祉施設や事業所への移行においては、福祉サービスの継続性に配慮しています。計画支援相談員やグループホーム担当者と連携し、責任担当者が必要な情報を提供します。福祉サービスが終了後も、主にサービス管理責任者が家族の相談を受けますが、利用者や家族等に対して、組織として継続した相談支援に期待がされます。 |
【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 基本方針に「関係法令を遵守し、他の社会資源との連携を図り、利用者の意思を尊重し適正できめ細やかなサービスを提供する。」と掲げ、利用者の意見・要望等だけの対応でなく組織として対応する仕組みになっています。また、職員等が利用者満足を把握する目的で、月1回定例日に1時間程度の利用者会議を開催しています。また、個別支援計画作成時の面談機会の際や、誕生日会などのイベントにおいて、利用者の表情や仕草を通して利用者満足の把握をするようにしています。今回の第三者評価の利用者アンケートも活用し、把握した結果を分析・検討を行い、改善につなげていただきたいと思います。 |
【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 |
【第三者評価結果:b】 苦情解決の体制(解決責任者・受付担当者・第三者委員)が整備され、苦情解決の仕組みが確立しています。苦情解決の仕組みでは、責任者・担当者・第三者委員の氏名を記載した内容を玄関前に、フローチャートを含め掲示しています。重要事項説明書にも、要望・苦情申立先の連絡先電話番号とメールアドレスを明示し、第三者委員4名の氏名、横浜市福祉調整委員会の連絡先を明示しています。利用者や家族には、契約時に苦情解決の仕組みを説明し、事業所入口にも掲示しています。要望・苦情は少ないものの、日常生活の中で把握した小さな苦情についても整理し、記録を保管することで今後の苦情発生時に活用できるようにすると良いでしょう。 |
【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。 |
【第三者評価結果:a】 利用者が必要に応じて相談しやすく、意見が述べられる環境作りをしています。生活介護支援の中で、日頃から職員と利用者の距離が近く、利用者からの意見や要望は日常会話の中で聴き取りに努めています。利用者からの相談については、その状況により相談室を利用する等、プライバシーの確保に努めています。利用者が相談する場合は、複数の方法や相談相手を選べることを説明しています。障害特性上、言葉が発せられない・自分の意思表示ができないケースは、絵や写真を活用し、日々の支援の中で利用者の意向を確認しています。 |
【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 |
【第三者評価結果:a】 利用者一人ひとりに異なる障害特性があり、利用者に応じた支援が必要になります。最も重要で十分な時間が必要なことは利用者からの声を聴くことと考えており、日常的な支援現場で話すだけでなく、その行動・表情・言葉の抑揚など支援員として感じたことを大切にしています。アンケート箱を設置し、意見を反映し、福祉サービスの質の向上に取り組んでいます。相談や意見の内容は個別支援記録に表情も含めて残しています。苦情対応マニュアル等を整備し、相談や意見を受けた際はマニュアルに沿って対応しています。 |
【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 |
【第三者評価結果:b】 緊急時対応マニュアル・事故対応マニュアル・防犯マニュアル等を整備し、安心・安全な福祉サービスの提供をしています。事故発生時の対応と安全確保の手順についてはマニュアルに沿って実施し、職員に周知しています。事故報告書に、発生場所・事故の内容・経過等とその対応について記録し、ヒヤリハットの内容についても、朝礼やスタッフミーティングで事例検討を行い、事故予防に努めています。防犯対策は警備会社と連携し、また4台の室内カメラの設置により、利用者の安全確保に努めています。今後もリスクマネジメント体制の構築に努めていただきたいと思います。 |
【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 感染症対策の責任と役割を明確にした管理体制を整備し、感染症の蔓延防止に努めています。「感染症予防対策委員会」を設置し、予防と対応について毎月開催しています。また、感染症対応マニュアルを作成し、職員に周知徹底しています。法人内に「職場衛生委員会」があり、新型コロナウィルス・インフルエンザ・ノロウイルス等、集団生活で起きやすい感染予防について対策を講じています。1日に2回、定時に職員が消毒のため事業所を巡回しています。トイレや机などの消毒は職員が行い、定期的に室内換気も実施しています。 |
【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 防災マニュアルが整備され、災害時の対応体制(職員連絡網・避難先・避難方法等)が決められています。年に2回、地震・火災を想定し、避難訓練を実施しています。通報訓練・消火訓練等の防災訓練も行い、AEDの使用方法も学んでいます。震災に備えて、利用者の薬を3日分預かり、食料・飲料水3日分や拡声器・携帯ラジオ・ロープ・懐中電灯等の備品類の備蓄表を作成し、賞味期限等を定期的に点検しています。また、災害発生時においても必要なサービスを継続的に提供できる体制を構築するためのBCP(事業継続計画)も作成しています。 |
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。 |
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【第三者評価結果:a】 提供する福祉サービスは、利用契約書やパンフレット等に記載され、標準的な実施方法が記載された職員マニュアルを整備しています。ADL等に関する基本的な支援の他、排泄または食事の介護、創作的活動または生産活動の機会を提供し、実施しています。福祉サービスの提供・実践は、利用者の特性や必要とする支援に合わせるべきもので、標準化できる内容と個別的に提供・実践すべき内容の組み合わせとなっています。個別支援計画書は随時変更しながら、当該利用者に合わせた支援になるよう努めています。 |
【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 |
【第三者評価結果:a】 福祉サービスの標準的な実施方法の検証・見直しは随時行っています。個別支援会議において個別支援計画書を作成し、その内容に沿ったサービスが行えるようスタッフミーティングで話し合っています。検証・見直しにあたり、個別支援計画の内容が必要に応じて反映されています。標準的な実施方法については、利用者が必要とする福祉サービスの内容の変化や新たな制度・知識・技術の導入で見直しが必要であると認識し、検証や見直しを継続的に行い、福祉サービスの質の向上につなげています。 |
【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。 |
【第三者評価結果:a】 サービス管理責任者が個別支援計画の策定に関する責任者となり、適切な計画が策定されています。アセスメントシートに、コミュニケーション・自主生活・作業・健康等について評価を行っています。通所開始時に、3ヵ月の個別支援計画を作成し、利用者のADL状況や本人及び家族の希望を聞き、再度個別支援計画案を作成します。担当者会議を開催し、基本6か月ごとに個別支援計画案を作成し、支援員と支援計画の課題や支援内容を確認し、サービス管理責任者が最終チェックを行います。個別支援計画の個人目標の全員分を室内に貼り出し進捗状況の確認をしています。 |
【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っています。個別支援計画には、項目・達成目標・具体的支援内容等を記載し、利用者一人ひとりの状況に応じて支援を行っています。個別支援計画の実施状況の評価は、基本6か月ごとに分けて行っています。見直しに当たり、本人及び家族の意向を確認し、説明後、本人及び家族に署名してもらいます。変更した個別支援計画は、掲示・回覧にて関係職員に周知し、共有しています。計画見直しに当たり、利用者の様子によっては主治医等から意見を得ています。 |
【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 |
【第三者評価結果:b】 利用者の身体状況や生活状況等は、生活記録表にて1年に1度更新し、記録しています。利用者一人ひとりの特性を捉えた支援状況を毎日記録しています。利用者の個別ファイルには、調査票・個別支援記録・ケース記録、服薬記録等が記録され、利用者の状況が確認できます。記録の書き方等の研修に積極的に参加し、事業所内で共有しています。今後、記録する職員で記録内容や書き方に差異が生じないよう職員の指導等を行い、ネットワークを活用する等、事業所内で情報を共有する仕組みを整備されることを期待いたします。 |
【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。 |
【第三者評価結果:b】 個人情報保護規程に沿い、利用者の記録の保管・保存・廃棄・情報の提供に関する規定を定めています。個人情報に関しては不適切な利用や漏洩がないことを重要事項説明書で説明し、文書化して同意書をもらっています。職員は、e-ラーニングでの研修を各自視聴し、学んでいます。利用者の記録・情報については、当該指定生活介護を提供した日から5年間保管します。記録の管理方法は規程に定め、鍵のかかる戸棚で管理及び保管を行い、その扱いについては周知徹底を図っています。記録管理の責任者は管理者ですが、職員への再度の周知を期待します。 |
評価結果内容評価
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 基本方針に、「利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の便宜を適切かつ効果的に行う。」と掲げ、常時介護を要する利用者に総合的な個別支援を行っています。利用者一人ひとりの意向を尊重し、月に1回、利用者会議を開催し、やりたい事・行きたいところ・食べたいものの他、外出時のルールや昼休みのルール等を話し合っています。軽作業などは、自身のやりたいものが選べるように絵カードなどを活用しながら決めています。 |
【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。 |
【第三者評価結果:a】 利用者の権利擁護について、規程・マニュアル等が整備されています。虐待防止委員会を設置し、その内容は各事業所に報告しています。新入職員・中堅職員等の職階別に虐待防止のための研修が行われる等、虐待等の権利侵害の防止・発生時の対応等、利用者の権利侵害について職員が具体的に検討する機会を定期的に設けています。緊急止むを得ない身体拘束等があった場合は、家族への報告と記録を残しています。また、行政への虐待の届出・報告の手順等明確にしています。 |
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 利用者が自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう、一人ひとりの自律・自立に配慮した個別支援を行っています。個別支援計画を理解し、職員全員が共有し、統一した支援を行うようにしています。自分自身でできる事は自分で安全に行えるよう見守りの姿勢を基本にし、必要な時は迅速に支援しています。長時間座ることが困難・継続した作業が難しい利用者等に対し、粘り強い支援を行っています。個別支援計画において、年2回以上のモニタリングとアセスメントを実施し、全利用者について自立支援の項目を設けています。利用者の自立に向けた計画は個別支援計画に反映しています。 |
【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 利用者一人ひとりの心身の状況に応じて、身振り・手振り・サイン等、様々な方法によりコミュニケーションが図られています。絵カードやホワイトボードでの指差し等、意思表示ができるようにする等、意思疎通やコミュニケーション手段を確保するための支援や工夫を行っています。コミュニケーションが十分でない利用者に関しては、他者との間に職員が介入するようにしています。引き続きコミュニケーション手段の確保と必要な支援に取り組んでもらいたいと思います。 |
【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 利用者と職員が日々生活する中で、日常的に利用者が相談しやすい雰囲気作りに努めています。職員は利用者との信頼関係の構築に努め、その日の表情や雰囲気で個別に傾聴するようにしています。言葉だけでなく、一つひとつの動作や行動から本人が何をしたいか・何を望んでいるか、利用者の決定や選択のため今日の予定をホワイトボードに書き分けています。また、絵カードや実物を見てもらい、文字を書ける方には文章で意思決定を行ってもらいます。相談があれば相談室で行っています。 |
【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 個別支援計画に基づき利用者の希望やニーズにより選択できる日中活動の多様化を図り、個々に合わせたプログラムを提供しています。一日のスケジュールの中で、利用者の障害程度や特性に合わせ、作業や活動を実施し、利用者会議で出た意見をできるだけ多く取り入れています。作業や活動以外では、備付けの大きなスクリーン(プロジェクター)を利用し、ビデオ鑑賞を行う等迫力ある映像を楽しんでいます。また、広い「マットスペース」があり、寛ぐ利用者もいます。家族には、レクリエーション表で1か月のプログラムを伝えています。 |
【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 職員は、外部・内部研修、e-ラーニングでの研修に積極的に参加し、障害に関する理解と支援の専門性の向上に努めています。また、外部研修に参加した職員は、その内容を事業所でのミーティング時に研修発表を行い、知識の共有化を図っています。障害による行動や生活の状況等を把握し、職員間で支援方法等の理解・共有を図るよう努め、スタッフミーティング時に各利用者の状況を共有するようにしています。また、マットスペースやパーテーション付テーブル等で特性に合わせた個別対応支援を行っています。 |
【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 利用者の日常生活の支援は、利用者の日々の心身の状況に応じて適切に行っています。ADL等に関する日常的な支援は滞りなく行っています。昼食は法人の他事業所から提供されており、アレルギー疾患のある利用者は、弁当持参になっています。コロナ禍のため、黙食が基本となっており、現在はあまり楽しく食事が出来ていないように思われます。食事は利用者の状況に合わせて一口大や刻みに職員がカットしてから提供しています。排泄支援に関しては、職員が支援方法や排泄の状況を共有化し、介助や見守りが必要な利用者には必ず職員を配置し、介助は同性介助とし、個別対応しています。また、入浴は行っていません。今後、楽しく食事が出来るよう工夫を期待します。 |
【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。 |
【第三者評価結果:b】 利用者の居住空間の快適性や安心・安全に配慮した生活環境が確保されています。職員が毎日掃除し、建物内の床は月1回業者が掃除しています。トイレはドアの他カーテンやパーテーションを利用し、プライバシーの確保は適切に行われています。トイレにスポットクーラー等の冷風機を設置するなどの工夫等も行っています。マットスペースの設置やソファを置き、利用者が思い思いに過ごし、休息できるよう生活環境の工夫を行っています。一時的に事務所や医務室でクールダウンを行うこともあります。利用者の快適性のため、トイレ等の整備に一層取り組んでいただきたいと思います。 |
【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っています。生活訓練の一環として、昼食時の自助具(エジソン箸・滑り止め)等の利用など、自分自身で出来るような環境を整えています。利用者会議では昼食や休憩ルール等を決めています。利用者が主体的に何かを行うことは難しく、障害の状況や特性に応じて生活訓練を行っています。歩行可能な方は、歩行の機会を増やすため、近くの歩道橋の階段を活用して支援しています。個別支援計画でのモニタリングは年2回以上実施しており、生活訓練計画や支援の検討・見直しを行っています。今後、専門職との連携も検討していただきたいと思います。 |
【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。 |
【第三者評価結果:b】 「健康プログラム」により、利用者の体重などの身体状況を確認し、体調変化時の迅速な対応等を適切に行っています。排泄の状況を看護師に報告し、利用者の健康状態の把握に努めています。利用者の障害の状況や特性に合わせ、踏み台昇降や散歩・ストレッチなどを行い、健康の維持・増進のための工夫を行っています。利用者の体調変化等における対応のため、かかりつけ医を把握し、連携を適切に行っています。協力医療機関は近隣にあり、体調変化時の際に受診できる体制を取っています。今後も、看護師と職員の連携に期待します。 |
【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。 |
【第三者評価結果:b】 医療的な支援が必要な場合は、「緊急時対応マニュアル」があり、管理者・看護師の指示の下で対応しています。薬は医務室の施錠できる場所で管理し、服薬は看護師と職員でダブルチェックを行う等、適切かつ確実に行っています。アレルギーについては、通所時の面談で確認し、食事は自宅からの弁当持参にしています。利用者の健康状態の把握・定期服薬は看護師の指導の下、担当職員が行っています。現在、医療的ケアが必要な利用者は通所していません。引き続き、医療的な支援に関する職員の個別指導等を定期的に行うことが望まれます。 |
【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 基本方針に「自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう、生産活動その他の活動の機会の提供を通じて、知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の便宜を適切かつ効果的に行う」と掲げ、将来地域で生活することを目標に、利用者の希望と意向を重視した支援を行っています。年2回の遠足や、外食レクリエーション、販売会等の機会を設けています。月1回の利用者会議において、やりたいこと・行きたいところを話し合い(動画や絵を活用)、利用者の意思を尊重し、柔軟な対応や支援を行っています。赤い羽根共同募金などの社会活動を行い、地域のお祭りなどにも参加しています。 |
【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 利用者の社会生活力と地域生活への移行や地域生活を継続する支援を行っています。赤い羽根共同募金などの社会活動への参加や、地域との関わりを体験するためのゴミ拾いや事業所前での販売会を実施し、地域生活の意欲を高める支援や工夫を行っています。食事・排泄・スケジュール管理等、利用者の特性に応じて生活に必要な支援を行っています。今後、地域生活への移行や地域生活に関する課題等を把握し、具体的な支援を継続していただきたいと思います。 |
【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 利用者の家族との連携・交流に当たっては、年2回のモニタリングで意見交換を行い、事業所での様子や支援状況の報告を行っています。日頃の生活状況については、連絡帳の利用や送迎時の会話で報告しています。利用者の生活や支援に関する相談に応じ、必要に応じて助言等の家族支援を行っています。ほぼ全員が送迎車による送迎であり、家族の状況に応じて送迎時間を調整する等配慮しています。 |
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。 |
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【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】 成人対象の事業所のため、この項目は評価外です。 |
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。 |
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【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】 生活介護の事業所であり、就労支援までは行っていないので評価外です。利用者の情況に合わせた作業の提供や、意欲を向上させる支援を行っています。 |
【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。 |
【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】 就労支援は行っていないので評価外です。 |
【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。 |
【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】 就労支援は行っていないので評価外です。 |