川崎市立下小田中保育園
第三者評価機関名 | かながわアドバンスサポート |
---|
名称 | 川崎市立下小田中保育園 | 評価対象サービス | 2022~ 保育所版 |
---|---|---|---|
対象分野 | 認可保育所 | 定員 | 95 名 |
所在地 | 211-0041 川崎市中原区下小田中4-4-17 |
||
TEL | 044-788-5890 | ホームページ | https://www.city.kawasaki.jp/450/page/0000031235.html |
【施設・事業所の概要】 | |||
開設年月日 | 1973年07月01日 | ||
経営法人・設置主体(法人名等) | 川崎市 | ||
職員数 |
常勤職員:20 名
非常勤職員:15 名
|
||
専門職員 |
園長:1 名
保育士:27 名
看護師:1 名
調理員:3 名
栄養士:1 名
用務員:2 名
|
||
施設・設備の概要 |
敷地面積:1057㎡
延べ床面積:532㎡
保育室:8
給食室 事務室 調乳室:各1
沐浴室 倉庫 休憩室:各1
園庭:約730㎡
|
保育の理念<川崎市立保育園共通> 子どもの権利を保障し、未来を担う子どもたちの生きる力の基礎を育む保育。 保育の方針 ・一人一人の要求を十分に満たし、生命の保持と情緒の安定を図る ・子どもの人権に十分配慮し、お互いに尊重する心を育てる ・保健的で安全な環境を作り、健康生活、基本的生活習慣を育てる ・意欲的に活動する心を養い、自分で考え行動できる力を育てる ・保護者との信頼関係を築き、子育ての楽しみを分かち合い養育力の向上に働きかける ・地域との連携を図り、地域の親子への子育て支援を行う 園の保育目標 ☆心身ともに健康な子ども ・友だちと楽しく遊べる子ども ・意欲のある子ども ・心豊かな子ども |
【立地および施設の概要】 川崎市立下小田中保育園は昭和48年7月1日開設した由緒ある保育園です。 JR南武線武蔵中原駅から徒歩7分の住宅地の真ん中に立地します。南武線を挟んで多摩川沿いに大企業の工場が立ち並び、本園が建つ内陸には低層<5階以下>の建物しか建築できない都市計画区域です。周囲は集合住宅が立ち並びます。昭和の高度成長期に建築された鉄筋コンクリート造り2階建ての本園は園庭が広く、敷地が1000平米を超す、定員95名の中規模保育園です。保育室は8室あり、各学年で1部屋ずつ占有し1・2歳児の混合保育室も1部屋あります。 他に沐浴室、休憩室、調乳室、倉庫、事務室、そして医療的ケア児を受け入れるために処置室を事務室の中に設置しています。2階には広いテラスもあり、緩衝シートを敷き子どもたちが走り回って転んでもケガをしない設備になっています。 ・乳児は0歳児9名、1歳児12名、2歳児17名、幼児は3歳児19名、4歳児19名、5歳児19名、計95名です。混合保育室<1歳の高月齢児と2歳の低月齢児を1クラスとする>は2階のテラスに面した部屋にあります。 保育時間は延長保育を含め朝7時から夜8時まで、月曜日から土曜日まで開園しています。 【園の特色】 ○中原区の子育て支援の拠点園<ブランチ園>です。 川崎市は市立保育所の民営化が終わり、「新たな公立保育所」構想を進めて7区21園を基幹保育所として機能強化を図っています。待機児童の増加を受けて新たな民間保育所が増え続け、これらに対する支援の充実や指導監督の強化と現場でのノウハウやスキルを継承するために、各区にセンター園とブランチ園2、計3園を「新たな公立保育所」として選定しました。中原区ではセンター園が中原保育所、ブランチ園が中丸子保育所と本園、下小田中保育所と指定され、残りの公立保育所はすでに民営化されています。ブランチ園の役割は中原区域内の「地域のこども 子育て支援」〈園庭開放、体験保育、親子でランチ、絵本貸し出し等>、「民間保育所等への支援」〈教材貸し出し、他園の訪問、イベントの誘いなど〉を実施するとともに、「公・民保育所人材の育成」も行い、職員のスキルアップのイベントを行います。 本保育所は中原区大戸地区を担当エリアとしています。 中原区は人口26万人、子育て世帯の転入者が川崎市で一番多く、子どもの数も一番多い地区です。ブランチ園として「民間保育所等の支援事業」が重要で担当エリアである大戸地区には1年間で新規開園が3園、認可保育所への移行が2園。全部で認可保育所が33ケ所、こども園1、小規模保育所が21ケ所、存在しています。民間保育園の新規開設相談や既存の保育所訪問を通じて子育ての支援を図ります。 ・地域の親子への絵本の貸し出しのニーズが高く、最も人気があり、園庭解放を行っていることが知られるようになり、来所者が多いようです。 |
評価実施期間 | 2022/09/28(契約日) ~2023/02/21(評価結果確定日) |
---|---|
受審回数(前回の受審時期) | 3 回(2017年度) |
特長や今後期待される点 | ◇特長や今後期待される点 【保育の優れている点】 ◆“混合保育”で子どもの育ちが違ってくる。 本園には「1・2歳児」の部屋があり「混合保育」を園開設以来行ってきています。1歳児12名のうち高月令児4人と2歳児の低月令児6名を一クラスとしてまとめ、混合保育を1年間行います。1歳児が8名、1・2歳児が10名、2歳児が11名と、各々独立した部屋に入ることで、各クラスは少人数クラス保育となります。人数の少ないクラス編成をすることで、子どもひとりひとりとの関りが丁寧にでき、落ち着いた環境で保育をすることができます。この年齢の子どもは、ひっかき、かみつきが多いのが特長ですが、ケガが減るという傾向があります。 また、3.4.5歳児クラスについては異年齢交流を行っています。日々の活動や遊びを通して優しさや憧れ、心地よさの気持ちを味わい、意欲や自信に繋がるようにしています。コロナ禍でできる範囲の活動となりましたが環境や方法の工夫をすることでリズム遊び、お店屋さんごっこなども行っています。 ◆日本の食文化の原点 コメ作りの体験・季節の花や野菜の栽培 本園では日本の伝統文化を子どもに伝える保育内容を続けています。 行事食としては、節分、七夕、ひな祭りなどがありますが、川崎市統一献立で毎月郷土料理なども提供しています。 特に日本の主食であるコメを、苗植えから収穫まで、半年間かけて実体験することにより、コメの大切さ、生育させるまでの過程を通して食文化の伝統を伝えています。年長児一人一人が個別のバケツに種苗5本を植え、育ちを観察しながら秋になり青い稲と稲穂が黄金色に変わってゆく様を見て、やがて稲穂を刈り取って脱穀して、白米にする一連のプロセスを自ら体験することでコメ作りの大変さを覚え、最後に「おにぎりパーティー」で食べるまでを経験します。 また、年長児が当番活動で給食の食材で使われる野菜の皮を集めコンポストでのたい肥作りをしています。プランターや花壇で栽培を行い、栽培物の育ち経過から子どもの気づきを大切にし、保育活動を進めています。 ◆子どもの権利を保障し、人権を尊重した保育を行っています。 ①川崎市には子どもの権利に関する条例があり、子どもの権利を保障しています。 当園においては人権について学びを深めていくための仕組みがあり、毎年職員は担当者を中心に保育のポイント集等を活用して定期的にワークを行い、継続しています。 エピソードや事例を通した保育の振り返りを毎月行い、職員皆で子どもの思いをわかってあげられるように意見交換を行っています。4.5歳児クラスは「こどもミーティング」を行い、自分の思いや考えを友だちに伝え、聞いてもらえる機会を持っています。 ②医療的ケア児の受け入れを行います。 インクルーシブ保育は公立保育園の子育て支援の拠点園〈ブランチ園〉としての役割の1つでもあり受け入れています。新しく制定された医療的ケア児支援法の施行により、必要な設備を整え<スペースの確保、ベッドや洗面台新設>本園は令和4年4月より、医療的ケア児の受け入れを開始しました。今年度の入所はありませんでしたが、令和5年4月からの入所に向け準備を進めています。 障害のあるなしに関わらず、保育を進めていく体制を整え、保育所で保育をすることが可能なお子さんについての受け入れを行っていきます。 看護師の常駐が必要なため、不在の場合は保育総合支援担当看護師が派遣される仕組みができております。 現在すでに行っている園から聞き取りをし、健康面、給食、保育、環境などの知識を得ると共に、危機管理の意識を向上させ、事故や緊急時に備えた対応のシミュレーションを行っています。 また、全員が医療的ケア研修を受講し、担当者だけが保育にあたるのではなく、保育園全体で園児の理解ができるように専門職としての意識と姿勢の向上に努めています。 |
---|
下小田中保育園は保護者の方に保育への理解、こどもの理解をしていただくことを大事にし、保育参観やクラス別懇談会、個人面談等を行っています。 日々の保育は連絡帳やドキュメント、クラスだよりを通じてお知らせしています。 コロナ禍で中断をしていますが、保護者の方の保育士体験を推進しており、ご自分のお子さんだけでなく、保育園全体のことを知っていただきたいという思いがあります。 また、玄関のコーナーに蛹や虫などを置き、送迎時に親子での会話を促進したり、収穫した野菜を持ち帰って家で味わってもらい、感想を掲示するコーナーもあります。 保育方針や目標は園だけで進めるものではありません。 保育活動と家庭が繋がることで子どもの育ちの相互作用となります。 様々な保育活動は一方的に行うのではなく、保護者の方の理解を得て一緒に進められるようにすることが大切です。 これからも保護者の方々とともに、より良い保育園作りを行い、子どもの権利を保障 し、未来を担う子どもたちの生きる力を育む保育を理念とし、地域の子育ての支援拠点としての役割も果たしてまいります。 |
詳細評価PDF |
---|
評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・令和3年度より川崎市公立はすべて同じ保育理念となり、理念は「子どもの権利を保障し、未来を担う子どもたちの生きる力を育む保育」としております。 |
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・園は川崎市子ども・若者の未来応援プランの推進、保育所保育指針、川崎市公立保育所保育指針に基づき、保育を必要とする子どもの保育を行い、健全な心身の発達を図ることを目的とし、利用する子どもの最善の利益を考慮し、人権に配慮したふさわしい生活の場であるように努めています。 |
【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。 |
【第三者評価結果:a】 ・園は川崎市の公立保育所として組織体制や設備の整備、職員体制、人材育成等について川崎市こども未来局保育事業部運営管理課からの指導の下、適切に運営を行っています。また、運営管理課、中原区保育総合支援担当、公立保育園園長と連携し、情報共有や課題の改善に取り組んでいます。 |
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・「川崎市総合計画第3期実行計画」「地域包括ケアシステム」等に基づき、「第2期川崎市子ども・若者未来応援プラン」等、児童福祉施設関係の施策、児童及び保護者の状況、地域の特性や保育のニーズ等に対応するため、年度ごとに川崎市の運営方針の実現に向けて取り組みを行っています。 |
【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 |
【第三者評価結果:a】 ・園は「川崎市総合計画第3期実行計画」「地域包括ケアシステム」等に基づき、「第2期川崎市子ども・若者未来応援プラン」「新たな公立保育所」「保育の質の向上」等の内容を踏まえた保育計画を実施しています。 |
【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 |
【第三者評価結果:a】 ・事業計画は、各担当、各クラス、学年、乳児、幼児、リーダー、フリー、給食のメンバーで会議を計画的に持ち、状況把握や意見交換して課題解決に取り組んでいます。 |
【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。 |
【第三者評価結果:a】 ・保護者に対しては、年度始めに保育内容説明会を開催し、園の「全体的な計画」を示し、保育計画や行事についての説明を丁寧に行っています。また、保護者にアンケートを実施 し、意見を共有することで、次年度の計画に繋げています。 |
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・日々の保育に関して日誌等の記録から、保育内容の評価、反省を行い月反省の時に他クラスの状況や保育の振り返りを聴き、情報の共有と保育内容の評価を互いに確認し、意見交換することで保育の質の向上に努めています。 |
【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 |
【第三者評価結果:a】 ・各職員が保育の振り返りを行い、自己評価を実施し、課題について職員間で話し合いを持ち、改善や次年度の取り組みを反映した計画となるよう見直しを行っています。 |
評価対象Ⅱ 組織の運営管理
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・園長は年度初めに4月の職員会議にて、その年の下小田中保育園運営方針を説明し、その中で園長の役割りと責任を説明しています。 |
【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・遵守すべき法令等をまとめた、職員ハンドブック「服務掌冊子」を全職員に配布しており、職員は常に携帯しています。 |
【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・職員自らが資質向上を心がけ、各研修等に積極的に参加するように働きかけをし、参加した職員の研修報告会を行い、職員全体で学びの共有を行っています。 |
【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・財務や経営は、川崎市として運営管理課の予算内で保育業務を実施しています。 |
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・職員のあるべき姿については川崎市保育士等専門職人材育成のあり方(看護師・栄養士を含む)に明示されています。 |
【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・川崎市保育士等専門職人材育成のあり方や保育所看護師の人材育成のもと、人事管理は、計画的にキャリアアップやJOBローテーションを考慮し、川崎市で異動が行われています。 |
【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 |
【第三者評価結果:a】 ・職員の就業状況は、時間外も含め所属長が把握し、決裁を川崎市に回議しています。 |
【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・人事評価制度の活用があり、キャリアシートを活用した人材育成と合わせて職場内のOJT、OFF-JT等を推進し「目指す職員像」の実現に向けて取り組んでいます。 |
【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 |
【第三者評価結果:a】 ・川崎市には「川崎市保育士人材育成のための手引き」があり、保育士の「期待する職員像等」を明確にしています。また、「川崎市人材育成基本方針」が根底にあり、市職員のあるべき姿として「川崎市保育士人材育成ビジョン」が策定されています。 |
【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。 |
【第三者評価結果:a】 ・園ではキャリアシートにて個別の研修や資格、保育経験等を把握しています。 |
【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 |
【第三者評価結果:a】 ・年間を通して受け入れを行っています。実習生の受け入れについての仕組みが確立されており、受け入れに際し学校側と実習内容の打ち合わせや事前にオリエンテーションを行い、マニュアルに沿って説明を行っています。 |
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・川崎市ホームページにて保育園の保育理念や基本方針、保育内容等が公表されており、第三者評価の受審状況、結果も同様に公表されている。利用者や市民は、誰でも見ることが出来るようになっている。 |
【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・川崎市ホームページにて保育園の保育理念や基本方針、保育内容等が公表されており、第三者評価の受審状況、結果も同様に公表されています。利用者や市民は、誰でも見ることが出来るようになっています。 |
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・本園は川崎市の「新たな公立保育所」制度の機能強化に向けて、中原区のブランチ園として中原区保育・子育て総合支援センター、中原保育園<センター園>、中丸子保育園〈ブランチ園)と連携し、事業を進めています。地域のこども・子育て支援、民間保育所等への支援、公・民保育所人材育成が主な事業です。コロナ禍の中で密回避のため、多くの事業が人数制限や時間短縮、内容を変更し実施されています。その一つに「地域のこども・子育て支援」の中で、地域の子どもと保護者が安心して遊び、保護者同士が交流できるよう、園庭開放を毎週月~土曜〈11:30~14:30〉に実施しています。未就学の子どもと保護者向けに「あそびの広場」を8組限定で、「にこにこサタデー」も8組限定で実施しています。また子育て中や転入された親子向けに「保育連続講座」を3回連続行っています。 |
【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 |
【第三者評価結果:a】 ・ボランティア、 実習生、体験学習などの受け入れは次世代育成のために積極的に行っています。保育士と看護師の実習生とインターンシップの依頼があり、次世代育成支援の一環として受け入れを行っています。 |
【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・中原区要保護児童対策地域協議会実務者会議・ネットワーク会議<年5回・虐待>、園長校長連絡会<年2回>、区の園長会<毎月>、中原区園長連絡会<公・民保育園、年5回>、市園長会<年5回>、子ども家庭センター<児相>、区の地域みまもりセンター<福祉>、中部地域療育センター<障害児>、近隣の小学校などと日常的に緊密な連携を図っております。 |
【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・本園は中原区の「地域のこども 子育て支援事業」の活動拠点<ブランチ園>です。各種会議やイベントに関与し、保育ニーズ、課題の把握は重要な職務となっています。 |
【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・中原区は子育て世帯の転入者、子どもの数が川崎市で一番多く、ブランチ園として「民間保育所等の支援事業」が重要で、担当エリアである中原区大戸地区には、1年間で新規開園が3園、認可保育所への移行が2園、全部で認可保育所が33、認定こども園1、小規模保育所が21、と対象の施設は多いです。 |
評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・本園の保育理念は「子どもの権利を保障し…」と明記されています。公立保育所として川崎市の「子どもの権利条例]及び「子どもを虐待から守る条例」を具体的に生かす理念となっています。「子どもの人権の尊重」から一歩踏み込んだ「権利の保障」という言葉を使うことにより、子どもの最善の利益を守り、虐待を防止し、人権を擁護・保障する強い姿勢、責任が見受けられます。 |
【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・本園の保育理念は「子どもの権利の保障」です。子どものプライバシーが守られるように、人権研修や各種会議の中で確認されています。 |
【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。 |
【第三者評価結果:a】 ・子育て世帯への情報提供は、川崎市のホームページや入所案内の動画にもわかりやすく案内が作成されています。区役所にもリーフレットを置き、誰もが見られるようにしています。また、入園希望者向けに、子ども・子育て支援情報公表システム「ここdeサーチ」や、川崎市保護者向け認可保育所等案内サイト「えんみっけ」に情報を公開し、他園との比較を出来るようにしています。 |
【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。 |
【第三者評価結果:a】 ・保育の開始・変更については、個別に行う入所時面談を通して、保育時間の確認や就労保障、保育を必要とする時間等の確認を丁寧に行い、書面に残しています。 |
【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・保育所の転園にあたっては、プライバシ-を保護しつつも、公民保育所の対応に合わせ児童票を添付して送り、継続的な保育を遂行できるよう配慮をしています。 |
【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・保護者会の役員会に園長、園長補佐が参加し、利用者の意見の把握に努めています。その中で把握した課題については、速やかに職員会議で共有し、検討改善に向け取り組んでいます |
【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 |
【第三者評価結果:a】 ・本園の苦情解決第三者委員を、入園前説明会を行う中で知らせ、相談苦情解決は重要事項説明書にも記されており、玄関、事務室、2階踊り場に苦情窓口、解決者と共に掲示されています。 |
【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。 |
【第三者評価結果:a】 ・ハートボックス(意見箱)を設置し、意見を出しやすい工夫をしています。 |
【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 |
【第三者評価結果:a】 ・保護者からの意見や要望に対して、真摯に受け止め傾聴し、アンケートや面談にて意見や要望や相談が出しやすい雰囲気、環境を整えています。 |
【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 |
【第三者評価結果:a】 ・防災MAPでは、多摩川からの浸水想定地域内にあります。リスクマネージメントの責任者は看護師が務め、主に園内での園児の事故予防に重点が置かれています。ヒヤリハット、子どもの事故やトラブルなどは誠意をもって対応し、その時の状況、処置を保護者に迅速に、丁寧に伝え、内容により事故検証委員会を開き、中原区保育・子育て総合支援センターへ報告します。再発防止に向けた取り組みと原因分析や検証を行い、1か月後の評価も行っています。 |
【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・職員は、抗原監査キットで定期的に検査を行い、感染防止対策を行っています。 |
【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・本園は多摩川の「洪水・浸水想定地域」になっているため、「避難確保計画」を作成し、消防署へ提出しています。集中豪雨の時は建物2階へ避難、多摩川増水時は大戸小学校へ避難します。 |
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・標準的な保育サービスの実施方法は、保育所保育指針に則った川崎市保育検討委員会作成の「保育の質ガイドブック」と、運営上の各種マニュアル「健康マニュアル」「給食マニュアル」「食物アレルギー対応マニュアル」「保育園運営の手引き」「医療的ケアの手引き」などで決められています。また、その他独自の園マニュアルを作成し活用しています。保育内容については「全体的な計画」で大綱を決め、特に「保育のポイント集」を活用し、子どもの人権を尊重し、プライバシー保護に配慮した保育を実施しています。各種職員研修を通じて保育内容の周知を図り、職員間で差異のないよう努めています。 |
【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 |
【第三者評価結果:a】 ・保育内容についての標準的な見直しをする仕組みは確立しています。 |
【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。 |
【第三者評価結果:a】 ・川崎市の保育指導計画は、PDCA手法により実施され、記録されています。アセスメントは入園時に一人ひとりの子どもの心身の発達状況や、家庭での養育状況を児童票や健康診断表で把握し、入園後は朝夕の口頭での情報交換、連絡ノートのやり取り、各指導計画(月・週)の実施状況から把握するなど、現在の状況を多方面から的確に捉えています。 |
【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・保育の指導計画書には保育の評価見直しが、週案で「記録及び考察」、月間で「評価反省」、3ヶ月ごと「期の自己評価」、年間で「自己評価」に各々指導計画に記入されています。毎週、毎月、3か月、ごとに各指導計画で「ねらい」を決め、期の終わりに子どもの発達がねらいに沿っているかを各クラス担任は観察して、職員と会議で話し合い、評価・見直しを行う手順です。他職員も共有したりそれに対する意見を伝え、次の保育に反映させています。 |
【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 |
【第三者評価結果:a】 ・川崎市公立保育園では、子どもの成長発達を共通様式の書式で記録・実施しています。「観察・個人記録」は一人一人の成長発達について年齢によって決められた目安の月に記録します。個人の発達の「ねらい」とその達成状況を、健康、人間関係、環境、言葉、表現の5領域の視点から丁寧に記録されています。月保育指導計画では「個別配慮」「家庭との連携」「異年齢交流」も併せて記録されております。 |
【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。 |
【第三者評価結果:a】 ・個人情報が記載されている児童票、USBは施錠できるスチール棚に保管し、毎夕その個数を数えて管理しています。 |
評価結果内容評価
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・全体的な計画は保育所保育指針,川崎市保育の質ガイドブックに則り、「子どもの権利条例」及び「川崎市子どもを虐待から守る条例」を参考にして作成されています。保育理念である「子どもの権利を保障し…」は全公立保育園の統一理念です。園目標、保育方針は本園独自のものです。計画の内容は川崎市がもつ子ども権利条例を具体化した人権の尊重項目、川崎市が展開中の「新たな公立保育所」のブランチ園としての3機能、「地域のこども・子育て」「民間保育所等への支援」「「公・民保育所人材育成」の3事業の具体的な施策、そして保育内容である体つくり、異年齢保育、子どもミーテイング、インクルーシブ保育などが盛り込まれています。 |
【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。 |
【第三者評価結果:a】 ・本園は市街地の真ん中、駅から歩いて7分の場所にあり、周辺には子どもが走り回れる公園が少なく、大きな公園へは30分以上かかります。半世紀前に建築された本園は、園庭が広く、2階のテラスでも走り回れる広さをもちます。部屋数も多く、ゆったりとしています。 |
【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・保育理念にある「子どもの権利の保障」のなかで「ありのままの自分でいること」が子どもの権利として約束されています。一人一人の違いが認められ、秘密が守られ、人として大切にされる、またホッとできる場所で一人楽しく遊んだり、プライバシーが守れるなど人権が保障されています。 |
【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・1~5歳までの年齢ごとの目標と成長、発達の目安を全体的な計画で示し、年初の保育内容説明会で保護者に説明しています。子どもの育ちを見通し、発達に合わせた年間計画、月案、週案、デイリープログラムを作成しています。具体的には、手洗い、着替え、食事、支度、排泄など、個人差はあるものの、おおむね3歳児クラスで基本的な生活習慣が身につくよう進めています。 |
【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。 |
【第三者評価結果:a】 ・主体的な活動ができる環境を整備することが、保育理念を実現させる最も有効な手段であることを職員は十分認識しており、日々の保育で、種々配慮をにじませています。 |
【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・一人ひとりの生活リズムを大切にし、発達に合わせた環境設定や遊具の入れ替えを行い、生活の流れには幅をもたせ、ゆったりと生活できように計画しています。 |
【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・本園は「1、2歳児」の部屋を設け、「混合保育」を園開設以来行ってきています。1歳児12名のうち高月令児4人と2歳児の低月令児6名を、「1・2歳児」クラスとし、混合保育を1年間行います。1歳児が8名、1・2歳児が10名、2歳児が11名と、各クラスは少人数クラスとなります。人数の少ないクラスを編成をすることで、子どもひとりひとりとの関わりが丁寧にでき、落ち着いた環境で保育をすることができます。この年齢の子どもはひっかき、かみつきが多いのが特長ですが、ケガが少ない傾向があります。 |
【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・子どもの成長する様子は毎日の保育記録やクラスだより、ドキュメンテーション等で集会や行事の時の模様をわかりやすく保護者に知らせています。また、個人面談や保育参観を実施し、保護者支援を行っています。 |
【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・インクルーシブ保育は公立保育園として子育ての拠点園〈ブランチ園〉としての役割の1つでもあり、受け入れています。新しく制定された医療的ケア児支援法の施行により、本園でも必要な設備が整ったので<スペースの確保、ベッドや洗面台新設>、R4、4月より入所が可能となりました。今年度の入所はなくR5、4月からの入所準備をすすめています。看護師が常時必要なため、不在の場合は区保育総合支援担当看護師が派遣される仕組みができております。 |
【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・本園には現時点では夕方6時半以降の延長保育児はおりません。コロナ禍による在宅勤務、保護者の就業形態が変わり、長時間勤務が少なくなってきているようです。 |
【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を共有し、円滑な小学校への接続を図るよう、「全体的な計画」の中で「小学校との連携・接続」が掲げられています。コロナ禍で小学校との交流が途絶えていますが、散歩の途中で進級する小学校の校舎を見たりしてイメージを形作っています |
【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・健康管理マニュアルに基づき健康管理年間計画を作成し、常に確認しながら子どもの健康管理を行い、視診時には気になることがあれば担任より報告、相談を受け経過を観察しています。全職員が共有できるように毎日保険日誌に記載しています。保護者へも状況を伝え翌日には家での様子を確認しています。 |
【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。 |
【第三者評価結果:a】 ・園医健診は、0、1歳児クラスは2か月に1回、2歳児クラス以上は年2回実施し、指摘された内容(喘鳴等)は、「すこやか手帳」に記載し、保護者へその日に伝えています。個人情報に配慮しながら、適切に結果を伝えています。 |
【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・食物アレルギーのある子については「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」をもとに、医師の「除去食申請に対する主治医意見書」を「川崎市健康管理委員会」に提出し、認定を受けて取り進めています。 |
【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。 |
【第三者評価結果:a】 ・食育年間計画を作成し、楽しく食べることを目標に保育の中に取り入れています。 |
【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。 |
【第三者評価結果:a】 ・各クラスの残食量などを記入した喫食簿、また、栄養士の巡回を通して、子どもの好き嫌いや食べられる量を把握し、対応しています。 |
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・0、1、2歳児クラスでは、生活記録連絡票、3、4、5歳児クラスでは、保育記録を記入し、保護者との情報交換にしています。 |
【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・職員と保護者は、日々のコミュニケーションや行事の場面をとらえ、成長を共有し、安心感や信頼関係につなげています。 |
【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。 |
【第三者評価結果:a】 ・子どもや保護者の変化を見過ごさず職員間での連携や情報共有や経過観察をし、早期発見、早期対応を心がけています。 |
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ・年度末に全職員の自己評価を行い、園長、園長補佐はこれをまとめ、各評価項目の評価数字を分析・解析することで本園の潜在的課題が浮き彫りにし、次年度の事業計画の改善課題として取り上げます。 |