ユースフルデイりあくと
第三者評価機関名 | 公益社団法人神奈川県介護福祉士会 |
---|
名称 | ユースフルデイりあくと | 評価対象サービス | 2022~ 高齢者福祉サービス版 |
---|---|---|---|
対象分野 | 通所介護 | 定員 | 60 名 |
所在地 | 252-0254 相模原市中央区下九沢66-1 |
||
TEL | 042-700-2621 | ホームページ | https://youthfulday-react.com/ |
【施設・事業所の概要】 | |||
開設年月日 | 2019年11月01日 | ||
経営法人・設置主体(法人名等) | 医療法人社団哺育会 | ||
職員数 |
常勤職員:19 名
非常勤職員:11 名
|
||
専門職員 |
介護福祉士:14 名
理学療法士:1 名
作業療法士:1 名
看護師:6 名
|
||
施設・設備の概要 |
活動フロア2:浴室2,トイレ7
機能訓練室1:静養室2,相談室2
|
◇私たちの基本理念 私たちは、 ご利用者1人1人としっかり向き合います。 ご利用者の持てる力を最大限に引き出します。 ご利用者と一緒に取り組み、挑戦します。 ご利用者と一緒に喜び、楽しみます。 ご利用者の暮らしを支えるために結束します。 ◇ユースフルデイ ご利用者に「元気に(Youthful)1日1日(Day)を過ごして頂きたい」、そして、そのための「役に立つ、便利な(Useful)通所介護事業所(デイ)でありたい」という思いが込められています。 ◇りあくと 英語にすると「REACT(対応、はたらき合う)」となります。それぞれのスペルについても、下記のように意味を込め、それぞれの英単語の頭文字を取って「REACT(りあくと)」としました。 Reveal(能力を引き出す) Extract(抽出する) Accept(受け入れる、ありのままを認める) Consideration(思いやり、尊敬、深く考える) Thoughtful(親切、心のこもった) |
〇市のハートポイント制度を活用して、利用者がボランティア登録を行い、地域のこどもセンターや高齢者住宅を職員と一緒に訪問して、折り紙を教えたりゴミの仕分けなどのボランティア活動を行っている。また、毎年、RUN伴(認知症の人や家族、支援者、一般の人がリレーをしながらタスキをつなぎ、全国を縦断するイベント)や、9月のアルツハイマーデーのイベントに、利用者が職員と一緒に参加している。事業所にバザー係を置き、利用者と協力して年数回バザーを開催している。バザーの収益は、利用者の活動に還元している。利用者が職員と一緒に地域に出向き、活動を通して交流を深めている。 〇自分たちにできる取り組みとして、まずは地域の方が足を運んでくれるよう、SDGs(環境問題や社会問題への取り組み)の取り組み「ちょっとついでのよりどころ」を企画したり、地域の方の機能低下を予防する「フィットネスカフェ」を運営し、利用者や家族からの相談の受付も行っている。地域の高齢者支援のネットワーク化の一環として、地域包括支援センターに協力して、近隣の郵便局や薬局、民生委員、自治会長と一緒に「ふれあいポスト」の活動を行っている。また、地域の医療・福祉連携会に参加して事業所間交流を図ったり、高齢者支援センターが主催する防災に関する実態調査に協力している。月1~2回、近隣の団地で行われているキッチンカーの「高齢者見守り巡回」に参加し、近隣高齢者の把握や交流を図っている。介護福祉の実践は事業所内で留めず、地域や社会活動に職員が利用者と一緒に参加して、仕事の楽しみややりがいにつなげている。 |
評価実施期間 | 2022/11/03(契約日) ~2023/02/08(評価結果確定日) |
---|---|
受審回数(前回の受審時期) | 1 回(年度) |
特長や今後期待される点 | ◇事業所の特色や努力、工夫していること、事業所が課題と考えていること等 〇上尾中央医科グループ(AMG)内に、さがみリハビリテーション病院があり、ユースフルデイりあくとは、さがみリハビリテーション病院を本部として、約100人の登録者に対し、1日型の通所介護(2階)と短時間型の通所介護(3階)を提供している。 〇2019年11月に、通所リハビリテーション事業所から通所介護事業所に転換している。通所介護事業所の開設にあたっては、一緒に働く職員が話し合いを繰り返し、基本理念や方針、事業所名を、職員全体で作り上げている。開設して4年目になるが、オープニングスタッフのほとんどが継続して勤務している。 〇利用者は、入浴サービスを利用する他、個別リハとしてのパワーリハビリやエアロバイク、歩行訓練など、理学療法士や看護師による機能訓練を受けている。昼食、休憩後は、園芸や手工芸、オセロ、ゴミ入れ作りを行ったり、近隣の高齢者住宅に行き、ペットボトルの仕分けやウエス作りなどのボランティア活動を行っている。 〇利用者や家族に満足度調査を実施して、通所介護で行いたい取り組みを聴いている。利用者からは、花壇作りがやりたい、裁縫がやりたい、将棋がやりたいなどの希望があり、プログラムに取り入れて実施している。また、認知症の方にはコグニサイズ(認知症のための身体と頭を使う運動)をその方の状態に合わせて行ったり、指ヨガやボッチャ、風船バレーなどを実施している。 〇事業所内の運営チームを4つのカテゴリーに分け、全8チーム20グループを設置して、利用者の支援にあたっている。利用者の機能訓練や日中活動を支援するため、機能訓練を行うチームや活動実践チームなどを置いている。通所リハビリテーション事業所からの「強み」を継続して実践している。 〇年2回、管理者と全職員の個人面談を行い、目標管理面談と同時にキャリア面談を行っている。また、認知症に対するケアの向上を重視し、管理者自らが認知症介護指導者として人材育成に携わり、職員のスキルに合わせて認知症介護の研修の受講を支援している。介護福祉士であっても、認知症の基礎研修は必ず受講するようにしている。 ◇独自項目への取り組み 〇事業所におけるサービスの質の向上のためのシステムを確認する「発展的評価項目」に取り組んでいる。「排泄動作を諦めない」「最期の時まで大好きな『りあくと』で過ごすことができるケアを考える」の2例をあげて、取り組みの過程をPDCA(計画、実施、反省、課題の検証)に分け、実践を振り返っている。また、事業所が次の取り組みを計画する「課題抽出項目」では、「利用者一人ひとりに応じた一日の過ごし方ができるよう工夫している」の項目に対して、今後の具体的な取り組み内容を決めている。 |
---|
受審にあたり、一つ一つの項目について、改めてチーム一丸となり、自分たちの取り組みを振り返り、課題や改善点について考えることができたプロセスが、今後の質の向上やサービス改善のために、非常に貴重で有意な機会になったと感じます。 一方で、事業計画や収支等の公表についての項目では、医療法人として、公表体制のない部分についても共通評価項目として挙げられていたため、どのように解釈をし、自己評価をしていけば良いのかがわからず、戸惑い、頭を抱えた設問もいくつかありました。 |
詳細評価PDF | 詳細評価PDF |
---|
評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 通所介護事業所の開設に向け、一緒に働く職員が話し合いを繰り返し、基本理念や方針、事業所名を、職員全体で作り上げている。ユースフルデイ?りあくと?と事業所の名称の意味を聞かれることが多いため、職員の名刺の裏に思いを記載して、誰もが説明できるようにしている。基本理念はホームページやパンフレットに記載するとともに、事業所内に掲示している。また、基本理念は朝のミーティングで、必ず全員で唱和している。開設して4年目になるが、オープニングスタッフのほとんどが継続して勤務している。利用者や家族には、四半期に1回、広報誌「りあくとーく」を発行して、理念や活動内容を伝えている。「りあくとーく」は、制度の改正などがあった時には、増刊号を発行している。年度初めに、法人の理念達成のためのキックオフ大会(新年度の目標や方針を確認する会議)により年度の方針を打ち出し、それに伴い部署目標を設定している。年3~4回、法人でレビューミーティング(課題を抽出する会議)があり、進捗状況を確認している。それらを受け、部署ごとに会議(質向上会議)を行い、当年度の事業所キックオフで周知を行っている。 |
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 地域内の事業所数や規模、加算取得率などの傾向を分析し、法改定施行初月よりLIFE(厚生労働省の情報提供システム)を活用して、全国の動向との比較やデータ分析を行って、事業計画の立案につなげている。また、毎月、経営戦略に関する資料を作成し、分析結果を本部の経営戦略会議で報告している。市が運営する認知症地域支援ケア向上ネットワークの一員として、市の高齢者保健福祉計画や介護保険事業の状況を確認して、質向上会議の場で職員に発信している。横山地区の地域包括支援センターと協働して、地域のニーズを踏まえ、事業所のすべきこと、できることを地域に提案している。 |
【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。 |
【第三者評価結果:a】 加算や利用状況などの運営や収支状況は、毎月本部に実績報告を行うとともに、必要に応じて試算を行いながら、部署内の質向上会議で職員と共有し、広報や営業などの対策を検討している。組織体制などに問題がある場合は、上層部の経営戦略会議やチーフ会議に報告し、早期に対応して問題を解決している。会議内容や決定事項は、質向上会議の場で職員に周知している。今年度9月から、各単位の定員及びサービス提供時間の変更を行い、より多くのニーズに対応する機能分化と、業務と人員の効率化を図っている。また、地域では高齢化が進んでいるため、介護保険の対象以外に、元気なうちから地域の中で助け合いができる場作りに取り組んでいる。 |
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 法人全体で、5~10年の長期計画と、3~5年の中期計画を策定している。年度の初めに、法人のキックオフ大会を開催し、中・長期計画の確認と当該年度の方針を示している。法人の決定事項は、本部の病院の院長、看護部長、事務長の三役で協議した上で、各部署にミッションとして落とされている。通所りハから通所介護の事業所への変換も、3年後に向けた事業所のあり方を模索して踏み切っている。また、管理者が関係学会やセミナーに参加して、国が提示している法改正の方向性や計画を確認し、チームで共有しながら、法人の趣旨に沿って事業計画を策定している。各部署ごとの報告や見直しは、毎月実施している。関係学会などで得た情報は、会議での説明以外に、管理者がLINEを使って職員に伝え、周知を図っている。 |
【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 |
【第三者評価結果:a】 法人の方針や計画に基づき、本部である病院が目標設定を行い、その目標を基に各部署が中・長期に向けた計画を立てられるよう、法人共通のツール(AMGポータル)で理解を図っている。法人で四半期ごとにレビューミーティングを実施する他、必要に応じて事業所の訪問調査を行い、評価結果を基に目標の修正や再設定を行っている。りあくとも、通所介護事業所への移行時に訪問調査を受けている。各部署、事業所では、「利用者中心の介護の推進」「健全経営の継続」「継続的質改善の取り組み」「人材育成」のカテゴリーごとに、法人の趣旨に沿って年度の計画を策定している。年度計画に基づき、月ごとの数値目標に向かって実践し、四半期ごとに振り返りを行っている。 |
【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 |
【第三者評価結果:a】 法人の趣旨に沿って、毎年1月頃に質向上会議を開催して、次年度方針を確認しながら、職員が協議の上、次年度計画を策定して本部の病院へ報告している。事業所内で年度末に独自にキックオフを行い、次年度目標を全体で共有している。職員の方向性にばらつきがみられる時には、職員皆で目標を決めることもある。事業計画の達成に向けて、運営チームを4つのカテゴリーに分け、全8チーム20グループを設置して、各チーム・係でも年度目標を策定し、定期的な見直しを行っている。評価・報告と見直しは四半期ごとに実施している。 |
【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。 |
【第三者評価結果:b】 コロナ感染予防のため、ここ数年、家族会や説明会は開催できていない。家族会は年1~2回行い、事業の計画や報告の他に、「認知症の理解」などの勉強会や、利用者と同じ食事を提供したり、同じ運動をやってもらったりしていた。また、曜日を替えて複数回開催していた。制度改正の集合説明会も実施できないため、現在は「お知らせ」の書面を作成して配布している。家族から内容について問い合わせがある場合は、電話で説明を行ったり、希望に応じて、管理者や生活相談員が直接、利用者宅を訪問して対応している。利用者全体での集まりは難しいが、不定期だが、同じ趣味の人が集まる利用者会は、現在も行っている。 |
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 |
---|
【第三者評価結果:a】 質向上委員会を設置し、月1回、事業所の全体会議である質向上会議を開催している。また、各セクションのリーダーを中心とするサービス適正化委員会では、職員の処遇や対応などについての検討会議を開催している。抽出された事業所の課題については、短期集中的に質の向上・改善に向けた具体的な取り組みを検討する「ドライブミーティング」(管理者を含む少人数の短期間の検討の場)を発足・運用している。「ドライブミーティング」は、検討終了後、解散することが多い。安全委員会は、チーム全体で事故防止や再発防止のための分析や検証を行っている。地域の方や小規模多機能型居宅介護事業所の管理者を第三者委員とし、苦情の解決にあたっている。年1~2回、苦情解決のための第三者委員会を開催している。また、年度末には、県内で統一された第三者評価の自己評価に管理者と主任が取り組み、課題を確認して、職員それぞれの次年度の取り組みにつなげている。 |
【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 |
【第三者評価結果:a】 四半期ごとに事業計画を評価し、事業所が取り組むべきことを抽出している。抽出した課題は、サービス適正化委員会で協議し、その都度、ドライブミーティングを発足、運用し、3~6ケ月の期間で、短期集中的に質の向上や改善に向けた具体的な取り組みを行っている。課題が継続する場合は、サービス適正化委員会が引き継ぎ、対応を継続している。また、必要に応じて、事業計画を更新、変更し、質向上会議で職員に再度周知して、年間の目標達成につなげている。 |
評価対象Ⅱ 組織の運営管理
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 運営マニュアルを整備して、管理者の役割や責任を明記して全職員に周知している。マニュアルや組織図の改訂の連絡、各職務役割については、質向上会議で職員に周知している。管理者不在の際は、主任に権限を委譲している。災害や事故発生時、管理者が不在の際の対応は、BCP(事業継続計画)や対応マニュアルに明記し、各委員会と連携を取り、全職員に周知している。BCPは、定期的に内容を見直し、改訂している。 |
【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 法改定研修やセミナー、介護サービス事業者集団講習などを管理者が受講し、遵守すべき法令などの理解に努めている。職員に必要な情報は、電子回覧や質向上会議で周知、共有し、また、マニュアル係と連携して、マニュアルの見直しや修正を行っている。感染対策委員会や安全委員会、虐待防止委員会、災害対策委員会などの委員会を立ち上げ、専門的な視点で法令遵守を行っている。月1回、管理者が環境ラウンドを行い、事業所内の設備の状況を確認し、チェック表に記載するとともに、早期の修繕などにつなげている。管理者の役割や責任は、マニュアルで明確にし、年度初めの質向上会議で、職員全体に周知している。役職者不在時の権限委譲も、BCPで明確にしている。 |
【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 達成率や遂行性を高めるため、役割や機能ごとに事業所内の体制や組織整備を行っている。最新の介護保険情報や介護サービス関係のQ&Aを確認して実践している。事案によっては直接、市に確認し、正しい理解を得た上で、会議の場で職員と共有して運営している。法令の関連情報は、法人の協議会経営管理本部介護事業部の担当者からも配信され、内容を職員に回覧するとともに、必要に応じて研修会を開催している。年2回、8~9月と2~3月に、常勤及び非常勤の全職員を対象にして、管理者との個人面談を行っている。職員は年度初めに自己の目標を立てており、個人面談では目標の達成度を確認する他、業務内容の確認や意見聴取などを通して、コーチング(対話を通して受け手が自ら答えを導き出せるようにサポートする指導の手法)を行っている。個人面談では、「目標管理・面談シート」に、内容を記録している。 |
【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 本部の病院の総務の人事担当と連携を取り、所属する人員が確保できるよう取り組んでいる。また、日毎に業務割を作成して、日々、適正人数が配置されるよう、業務管理を行っている。そのため、業務割の係を置いている。ケア職員の業務の負担を軽減するため、事務専属クラークや専属ドライバーを確保する他、看護師やリハ職との機能分化や、業務を他職種と共同で行うタスクシェアリングを進めている。また、これまで2単位だった一日型通所介護を1単位に変更し、収支の改善や残業時間の短縮につなげている。クラウド型記録システムへの移行や、オンライン研修システムを導入して、業務改革を実行している。 |
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 |
---|
【第三者評価結果:b】 職員の求人は、本部の総務の人事担当が、ハローワークや人材紹介会社を活用して行っている。規模区分に応じた必要な資格人員数を試算し、基準を下回らないよう確認を行って人財確保に努めている。法人が運用するキャリアラダー(キャリアアップを目指すためのキャリア開発のプラン)システムを準用して、職員それぞれのレベルに応じて、実践能力を向上できるよう指標や方針を示している。国家資格取得のため、実務者研修の受講を支援し、事業所内で受験対策講座を開催している。介護福祉士の国家資格保持者は、当初管理者だけだったが、現在はケア職員の全員が取得している。認知症に対するケアの向上を重視し、管理者自らが認知症介護指導者として人材育成に携わり、職員のスキルに合わせて認知症介護の研修の受講を支援している。介護福祉士であっても、認知症の基礎研修は必ず受講するようにしている。認知症関連の研修は参加費用を事業所が負担する場合もあり、受講しやすい体制作りを行っている。管理者が福祉専門学校に出講し、専門学校との関係作りにも努めている。 |
【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 法人が運用するキャリアラダーシステムを準用して、人材育成を行っている。法人のラダーシステムでは網羅されない通所介護の部分については、事業所独自のラダーを作成している。管理者を研修マネージャー、主任と介護長を育成者として、教育担当者や実施担当者を置き、新人職員などの育成にあたっている。年2回の管理者と職員の個人面談では、目標管理面談と同時にキャリア面談も行っている。年間にラダーを上げる職員とは、2ケ月に1回、面談を行っている。年3回、昇給時と賞与支給時(2回)に人事考課を行い、自己評価と管理者の評価を本部の看護部長に提出している。介護職員処遇改善加算や特定処遇改善加算は、施行初月より(Ⅰ)を取得、継続している。 |
【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 |
【第三者評価結果:a】 職員のレベルに応じて、介護長、リーダー、マネージャーをチームに組織付け、業務相談や対応ができるよう体制を整備している。また、毎日「日責」の職員を配置して、書類などのとりまとめや確認を行い、相談しやすい、働きやすい環境を整えている。職員は毎月、指定日までに公休希望や有給希望、出勤希望を申請し、勤務シフトの作成に反映している。有給休暇の取得状況はシステム上で管理し、ほとんどの職員が有給休暇日数を消化している。平均残業時間も、月に2時間以内を目指し、毎月実績を本部の労働安全衛生委員会に報告している。現在2時間を超えることはない。育児や家庭環境により、早出や遅出の希望がある場合、希望を受け入れ、働きやすい環境作りを行っている。心身の健康管理を定期的に行い、ストレスチェックは、AMGポータルより配信があり、年2回程度回答している。本部を含めたリエゾンチーム(橋渡しチーム)を設け、職員に周知している、リエゾンチームは、事業所内では相談しにくいケースがあった場合、相談できる人につなげる橋渡しを行っている。利用者からのハラスメントは皆無ではないため、その都度個別に対応している。また、介護福祉の実践は事業所内で留めず、地域や社会活動に職員と利用者が参加して、仕事の楽しみややりがいにつなげている。 |
【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 年2回の管理者との個人面談は、事業所独自の「目標管理シート」に沿って、半期ごとの目標と実行状況を各自が作成して、目標管理面談とキャリア面談にのぞんでいる。面談時には、進捗について達成度を自己評価して、自己分析を行っている。自己分析は、SMOT分析(強み、弱み、機会、脅威)を行い、自己課題を明確にして、人事考課などでできていないことも踏まえ、目標を設定しながら半期ごとに振り返りを行っている。職員は、自分の「強み」もしっかりと把握して表明している。面談時は、勤務形態の意向も確認して、勤務調整につなげている。 |
【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 |
【第三者評価結果:a】 研修運営チームを置き、年間の研修計画を立案して実施している、研修の基本方針により、職員の知識や経験のレベルごとに、新人研修、中途採用研修、必須研修、専門研修、ラダー研修、職種別研修をそれぞれ実施し、ドライバー職員を含めた全職員を対象としている。ラダー研修は法人が行い、新人研修は法人と事業所それぞれで行っている。法人のラダー研修は毎年行い、到達できていない項目は、本人の教育計画に反映している。「保健医療・福祉サポートサイト、フォローアップ研修ネット配信」と契約し、オンラインで階層別の各種研修を受講できるようにしている。研修で学んだことは振り返りを行い、報告書やテストの結果を提出し、評価、見直しを行っている。介護技術などは習得状況に個人差があるため、管理者や介護長が個別に対応している。今年度の計画には「チームケア」が入っていなかったため、途中から組み入れ、次年度は当初より計画していく予定である。 |
【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。 |
【第三者評価結果:a】 研修運営チームにより研修計画を立案し、職員に予定を発信している。受講者には報告書を提出してもらい、評価や助言を行っている。また、受講者は研修報告を行っている。職員の知識や経験のレベルごとに、新人研修、中途採用研修、必須研修、専門研修、ラダー研修、職種別研修をそれぞれ実施している。研修の実施や案内については、職員周知ファイルで受講の募集をするとともに、スキルアップのために必要な研修は、職員個々に案内している。職員周知ファイルは、毎日職員が確認しなければいけないファイルとして位置付けている。職員資格取得一覧を作成し、必要な研修を案内する他、係や委員会のメンバーを決める際にも活用している。職員の資格は福祉関係にこだわらず、「強み」のピアノを活動に活かしている職員もいる。業務終了後は、家庭の事情などで参加できないとの意見が多くあったため、オンラインやZOOMでの研修参加を促している。 |
【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 |
【第三者評価結果:a】 介護長を受け入れの担当として、実習生の受け入れを行っている。学校が主催する指導者説明会に担当が毎年参加している。介護福祉士実習指導者養成研修修了者が5名おり、介護福祉学科の実習の受け入れを行っている。受け入れ時は、実習のねらいを確認した上で、実施計画を作成している。利用者には事前に説明し、当日は利用者の前で挨拶してもらっている。今年度は4~5名の実習生を受け入れている。また、特定行為業務のための医療的ケア教員講習会修了者が2名いる他、管理者が特定行為業務第一号研修を修了し、第三号研修修了者が2名在籍している。 |
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 ホームページや広報誌「りあくとーく」に、事業所の活動内容や取り組みを掲載して、運営の透明性を確保する情報の公開を行っている。さがみはらSDGs(環境問題や社会問題への取り組み)のパートナーとして登録し、ホームページやパンフレット、事業所のギャラリー、職員の名刺に掲載している。昨年度より、地域住民向けの「フィットネスカフェ」(生活・運動支援)を開き、介護保険外サービスにも取り組み、地域活動を展開している。近隣の郵便局には、ポスターの掲示やパンフレットの設置の協力をお願いしている。地域包括支援センターが主催する地域の高齢者と家族に向けたイベントの企画の運営メンバーとして、近隣の高齢者や家族の相談を受けている。第三者委員会には、地域の方や地域の小規模多機能型居宅介護事業所の管理者が参加している。外部の講師を招いて、防災や救助に関する研修会を開催した時は、近隣の自治会と連携して地域住民も参加できるようにしている。さまざまな地域活動を展開することで、事業所の情報を地域に発信している。 |
【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 職務分掌により、支払手続きなどは本部の経理課、請求業務などは医事課、事故対応や補償などは総務課と定め、組織図とともに全職員に周知している。利用者との契約内容などは、法人本部と連絡を取り、運用している。法人本部や病院の本部に確認を行いながら、公正かつ透明性の高い適正な経営・運営に取り組んでいる。 |
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 市のハートポイント制度を活用して、利用者がボランティア登録を行い、地域のこどもセンターや高齢者住宅を職員と一緒に訪問して、折り紙を教えたりゴミの仕分けなどのボランティア活動を行っている。また、毎年、RUN伴(認知症の人や家族、支援者、一般の人がリレーをしながらタスキをつなぎ、全国を縦断するイベント)や、9月のアルツハイマーデーのイベントに、利用者が職員と一緒に参加している。事業所にバザー係を置き、利用者と協力して年数回バザーを開催している。バザーの収益は、利用者の活動に還元している。利用者が職員と一緒に地域に出向き、活動を通して交流を深めている。また、地域の方がボランティアとして事業所で活動することで、地域の方との交流や情報交換の場となっている。 |
【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 |
【第三者評価結果:a】 ボランティア担当の係を置き、受け入れ時の申込書や報告書、説明書などを整えている。ボランティアの希望者には、事前説明を行い、心得について書面で説明し了承を得るようにして、利用者への配慮を行っている。地域の方が、1階のギャラリーに水彩画を飾ったり、月1~2回程度、演奏やダンスなどのボランティアグループがパフォーマンスを披露している。近隣小学校の職場体験や、中学校・高校の単位取得のためのボランティア活動、医療福祉系専門学校の介護体験、教員更新研修など多くの方の受け入れを行っている。中学校・高校へは介護についての講話で出向き、職場体験などにつなげている。イベント時には、市社会福祉協議会のボランティアセンターから情報を得て、利用者ニーズに合ったボランティアの依頼を行っている。 |
【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 |
【第三者評価結果:a】 市作成の「ふれあい福祉ガイド」を活用して、職員が利用者や家族へ情報を提供できるよう、ミーティングや回覧で周知している。また、市のハ-トページやハートページナビも活用して相談に対応している。近隣地域のサロンについては、市社会福祉協議会作成のサロン一覧から場所を把握し、必要に応じてマップを作成したり、ふれあいいきいきサロンニュースや、みんないいひと物語などを使い、利用者が理解しやすいよう工夫して、職員が利用者に説明している。地域の高齢者支援のネットワーク化の一環として、地域包括支援センターに協力して、近隣の郵便局や薬局、民生委員、自治会長と一緒に「ふれあいポスト」の活動を行っている。地域の認知症予防の取り組みとして、地域の高齢者に認知症に関する話をする他、市主催の認知症地域支援ケア向上ネットワーク会議の一員として各団体と連携し、市アルツハイマーデーの運営スタッフとして活動している。地域の医療・福祉連携会に参加して事業所間の交流を図り、認知症疾患医療センター主催の事例検討会に多くの職員が参加して、地域の情報を共有している。認知症SOSネットワーク登録のため、地域の警察と連携し、担当介護支援専門員、民生委員、コンビニエンスストア、パチンコ店、動物病院などの協力の下、認知症の方が安全に独り歩きできるよう取り組んでいる。 |
【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 地域の高齢者支援のネットワーク化の一環として、地域包括支援センターに協力して、近隣の郵便局や薬局、民生委員、自治会長と一緒に「ふれあいポスト」の活動を行っている。地域の認知症予防の取り組みとして、地域の高齢者に認知症に関する話をする他、家族の困りごと相談を受けながら、地域で行われている認知症カフェや家族会、運動教室や集いの場、さがサポなどのインフォーマルサポートの紹介を行っている。その他、市主催の認知症地域支援ケア向上ネットワーク会議の一員として各団体と連携し、市アルツハイマーデーの運営スタッフとして活動している。地域の医療・福祉連携会に参加して事業所間の交流を図り、認知症疾患医療センター主催の事例検討会に多くの職員が参加して、地域の情報を共有している。地域ケア会議への参加や、認知症SOSネットワーク登録のため、地域の警察と連携し、担当介護支援専門員、民生委員、コンビニエンスストア、パチンコ店、動物病院などの協力の下、認知症の方が安全に独り歩きできるよう取り組んでいる。 |
【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 自分たちにできる取り組みとして、まずは地域の方が足を運んでくれるよう、SDGsの取り組み「ちょっとついでのよりどころ」を企画したり、地域の方の機能低下を予防する「フィットネスカフェ」を行い、利用者や家族からの相談も行っている。また、高齢者の地域福祉の向上の一環として、利用者と一緒に地域のこどもセンターや高齢者住宅を訪問してボランティア活動を行っている。地域の高齢者支援のネットワーク化の一環として、地域包括支援センターに協力して、近隣の郵便局や薬局、民生委員、自治会長と一緒に「ふれあいポスト」の活動を行っている。また、地域の医療・福祉連携会に参加して事業所間交流を図ったり、高齢者支援センターが主催する防災に関する実態調査に協力している。月1~2回、近隣の団地で行われているキッチンカーの「高齢者見守り巡回」に参加し、近隣高齢者の把握や交流を図っている。 |
評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 利用者の尊重や人権擁護については、運営規程や重要事項説明書に明示し、契約時に説明している。動画やウェビナーを活用して、倫理に関する研修を行っている。利用者の通所介護計画書に、コミュニケーションや介助方法を記載し、チームケアに取り組んでいる。事業所内に8チーム20のグループを置き、各部門がミッション(方針)を定めている。トップダウンではなく、各委員会やチーム単位で話し合い、ボトムアップにより通所介護計画を実践している。2年前より動画研修を取り入れたことにより、学習する機会が増え、研修への参加が大幅に上がっている。外部研修に参加した職員は、伝達研修も行っている。 |
【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 重要事項説明書に、プライバシー保護に関する規約を明示し、動画研修も実施して職員に周知している。排泄や入浴介助の場面では、女性の利用者は同性介助で対応して羞恥心に配慮している。トイレのドアには「トイレ」の表示を貼らず、トイレの出入りが目立たないよう工夫している。トイレや浴室は、すべて鍵付きのドアを設置している。インシュリン注射などで、肌を露出しなければいけない時は、別室で準備、対応するようにしている。 |
【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。 |
【第三者評価結果:a】 事業所理念やサービス内容は、利用者や家族が理解しやすいよう、イラストや写真入りのパンフレットを作成し、事業所や本部の病院(さがみリハビリテーション病院)に置く他、ホームページに掲載している。見学や利用相談は個別対応し、急な相談にも対応できる体制を整えている。見学や1日体験利用をすすめ、1日の流れやサービス内容を理解してもらう機会を作っている。パンフレットは、以前はページ数が多く分かりにくかったため、今年度作り直している。以前は通所リハビリテーションとして事業運営していたこともあり、機能訓練のサービスレベルを維持しつつ、セラピスト(理学療法士・作業療法士など)も必要に応じて担当者会議に参加している。1日型の通所介護とは別に、短時間型通所介護も併設し、機能訓練を重視し、身体機能の維持を希望する方にも対応できるようにしている。 |
【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。 |
【第三者評価結果:a】 サービス内容は、利用者自身がイメージしやすいパンフレットを用いて説明している。契約内容で要点や補足が必要な部分は、アンダーラインを引いてもらいながら説明している。意思決定や自己決定が難しい方には、本人の了解を得て、家族など代理の方に同席してもらって説明している。体験利用を積極的にすすめていることから、本利用につながるケースがとても多い。送迎時、家族の表情がすぐれないときには、介護負担や不安を抱えている場合が多いため、担当介護支援専門員に連絡して、自宅訪問などを提案している。利用者だけでなく、家族の支援も重視している。 |
【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 家庭の事情や規律の違反などにより、継続的な利用が困難な場合は、すぐに利用困難と判断せず、段階的な文書通知により、一定の期間及び期限をお知らせしている。急なサービスの中止や停止により、生活負担の増大がないよう、担当介護支援専門員などと密に連携を取って対応している。サービスの移行や終了の際は、サービス終結カンファレンスを開催し、本人や家族に対する配慮や注意点などを話し合い、速やかに担当介護支援専門員へ書面で情報を提供している。様々な理由によりサービス利用が終了しても、再利用が可能であることを説明し、再利用につながっているケースもある。 |
【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 年1回、年度末に満足度調査を実施し、調査結果は事業所に掲示する他、利用者や家族に配布している。コロナ禍により、定期的な利用者会及び家族会は開催できていないが、ニーズの把握や情報収集のため、生活相談員を中心に4名程の職員を配置している。満足度調査の結果から、家族の昼食試食会や事業所外活動(近隣散策や園芸活動など)、フィットネスカフェの実現につなげている。満足度調査の内容は、本部に集計結果を報告している。食事面では栄養課に、設備面では総務課に改善に向けた情報を提供している。利用者の満足度向上に向けてドライブミーティングを発足し、毎日のルーティン業務以外の取り組みについて、5名前後で意見交換を行い、3か月の短期集中期間で目標や実施内容を決めている。 |
【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 |
【第三者評価結果:a】 苦情受付及び相談窓口を重要事項説明書に明示し、本部及び事業所内に意見箱を設置している。第三者委員(他法人職員・地域住民各1名)も置いている。苦情の内容については、本部所定のクレーム対応シートに記録し、事業所内の情報共有後に本部へ報告している。苦情の内容は、利用者への介助方法や接遇面が主となっている。また、事業所内のサービス適正化委員会が中心となり、苦情の要因や対応策などを話し合い、苦情申出者に検討結果を伝えている。 |
【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。 |
【第三者評価結果:a】 事業所内の相談窓口や各行政機関、国民健康保険団体連合会の相談窓口、連絡先などを、重要事項説明書や契約書などに記載している。専任の生活相談員の他、生活相談員兼任の介護職員も多くいるため、日頃から利用者が相談できる体制を整えている。事業所内に相談室を設置し、利用者が話しやすい環境に配慮している。その場で話があった内容については、対応職員だけでとどめるのではなく、意見箱の利用を勧めている。 |
【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 |
【第三者評価結果:a】 専任の生活相談員が、利用者からの相談に対応している。苦情対応の記録や報告は、本部の規程および書式に沿って行っている。利用者からの意見や要望、また、満足度調査などで寄せられた意見は、他部署(本部の栄養課や総務課)を含むチーム全体で情報を共有し、他部署にも対応方法について意見をもらう体制を作っている。Q&A方式を用いて、利用者に直接回答している。また、各居宅介護支援事業所にも、同様の内容を書面で提出している。 |
【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 |
【第三者評価結果:a】 県医療安全管理者養成研修修了者を1名置き、事業所内に安全委員会を設置している。安全委員会は毎月開催し、種類別インシデント報告の集計及び分析、再発防止策などを話し合っている。転倒などの事故は、リスクレベルに応じて、原則即日チームで検証し、安全委員会だけではなく、サービス適正化委員会や本部内にある院内医療安全委員会とも連携し、情報共有を行っている。忘れ物や荷物の取り違いなどについても、レポートを作成している。受診を伴う緊急対応と報告手順はフローチャート図を作成し、組織的な対応ができるようにしている。介助中の事故については、家族に状況を報告し、必要に応じて、隣接する本部医療機関と連携を図っている。医療機関が隣接していることに安心感を感じている家族も多く、医療的ケアが必要な利用者も積極的に受け入れている。平成29年に通所リハビリテーション事業所として、人材育成や処遇改善、サービスの質向上の取り組みが評価され、かながわベスト介護セレクト20に選ばれている。現在は通所介護事業所に事業転換しているが、継続して質の向上に取り組んでいる。 |
【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 事業所内に感染対策委員会を設置している。委員長は本部の院内感染対策委員会にも所属し、最新の情報を入手して、事業所内で情報を共有している。感染症対策は本部からの方針や規程に基づき対応し、事業所の特性を踏まえた対応が必要な場合は、感染対策委員会が中心になり検討している。感染症発生の非常時は、管理者が不在の場合でも、非常時対応マニュアルやBCP(事業継続計画)に沿って対応している。季節性感染症(インフルエンザ・ノロウイルスなど)は、流行前に感染症対策委員会が中心となって研修を実施し、座学だけでなく嘔吐物処理方法の実技も行っている。また、県看護協会より、手洗い評価キット(グリッターバグ)を借り、研修を実施している。新型コロナウイルス感染症の流行下では、令和3年11月下旬より、利用者毎の健康チェックを実施し、検温や呼吸器症状などを確認している。職員に対しては週2回検査を実施している。 |
【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 事業所内及び本部に災害対策委員会を設置している。年2回、災害対策委員会を開催し、事業所の立地や建物の特性を踏まえたマニュアルをBCP内に位置付けている。事業所の消防訓練や避難訓練は、本部の災害対策委員会と連携して年2回実施し、併せてBCPの内容確認も行っている。市の防災マイスターやバイスタンダー養成講師を招き、研修会を開催している。近隣住民や自治会、他事業所と合同の防災訓練を実施し、地域とのつながりを作っている。市の防災マップを使用し、地域拠点の医療機関として、地域の中での役割などを確認している。 |
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 各実務マニュアルを整備し、業務内容を確認している。中途採用や新入職員採用時は、全職員対象のオリエンテーションブックを活用し、指導にあたっている。事故やインシデントなど、対応の振り返りや検証が必要となった場合は、基本的な対応ができていたかどうかを、マニュアルを用いて確認している。各規程やマニュアルなどは、全職員に回覧し、ファイリングしている。通所介護計画書には、利用者一人ひとりの特性やニーズに応じたサービス実施方法を記載している。利用者の通所介護計画は、常に職員が内容を確認し、適切な対応ができるようにしている。 |
【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 |
【第三者評価結果:a】 個別の通所介護計画は、3ケ月毎に、見直しが必要かどうか、介護職員だけでなく看護師や機能訓練の担当、生活相談員などの多職種でカンファレンスを行い、支援状況の確認を行っている。通所介護計画はPDCA(計画・実行・評価・改善)のサイクルで検証と見直しを行っている。カンファレンス内容は、利用者一人ひとり、個別に記録して、支援方法に変更や特記事項がある場合は、通所介護計画書に明記している。また、定期評価票を作成し、担当介護支援専門員へモニタリングの結果と併せて提出している。計画の見直しは、マニュアルに沿って、事業所内で定める月間スケジュールに基づいて行っている。 |
【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な福祉サービス実施計画を適切に策定している。 |
【第三者評価結果:a】 利用者の通所介護計画は、3つのチームに分け、チームごとにリーダーを置いて、作成と見直しを行っている。チーム内で担当者を決め、アセスメントやモニタリングを行っている。そして、チームリーダーが担当者のアセスメントやモニタリングの内容を確認して、カンファレンスを開催している。機能訓練に関する内容は、機能訓練の運営リーダーが作成している。利用者の意向を含む状況確認や評価、カンファレンスは多職種で実施し、状況によって管理栄養士や医師とも密に連携し、対応方法を協議している。トイレでの排泄が困難となった利用者や、失語症の方の真のニーズの把握など、事業所内でケア検討会を開催し検討している。認知症や高次脳機能障害の方への支援や、家族支援などについては、担当介護支援専門員と密に連携を図るようにしている。 |
【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に福祉サービス実施計画の評価・見直しを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 通所介護計画の見直しは、利用者個々の要介護認定の期間に合わせて、見直しの時期を定め、3ケ月に1回以上実施している。生活状況や環境、心身機能などを確認し、多職種が協働して定期評価票に記入している。利用者及び家族の意向を確認し、説明および同意の上で見直しを行っている。定期見直し以外に、急な状態変化などにより計画の見直しが必要となった場合は、臨時カンファレンスを開催している。2年程前に記録支援システムを導入し、各職員がリアルタイムで入力することができ、すみやかな情報の共有が可能となっている。 |
【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 |
【第三者評価結果:a】 記録支援システムを採用し、リアルタイムで状況を入力し、職員間で情報を共有する体制を整えている。日々の報告や連絡、相談などは、組織図や事業所のフローチャート図に示し、必要に応じて、上位者から指示を出している。毎日、始業時と終業時にミーティングを行い、情報を共有している。記録支援システム導入前は、紙ベースの書類が多く、記録や確認に多くの時間を要していた。職員の声を聴き、記録支援システムの導入を決めている。パソコンは所定の場所に設置する他、各所にタブレット端末を置き、その場での入力ができるようにしている。記録支援システムの導入により、記録時間が短縮し、利用者と関わる時間を多く作ることができるようになっている。 |
【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。 |
【第三者評価結果:a】 記録の保管期間や個人情報の使用、情報開示などは、利用契約書や個人情報使用同意書を用いて、個別に説明している。個人情報に関する研修は、全職員を対象にして動画で行っている。また、職員のUSBなどの持ち込みを禁止し、情報の漏洩防止に努めている。カルテやタブレット端末の保管方法を決め、記録支援システムの外部閲覧ロック、送迎ルート表の閲覧ロックなどを行っている。個人情報に関する書類は、直近5年間は専用の書庫に保管し、保管期限が経過した書類は順次破棄している。記録類の保管責任者は、管理者としている。情報開示を求められた際には、個人情報に関する規程に基づき対応している。 |
評価結果内容評価
【A1】A-1-(1)-① 利用者一人ひとりに応じた一日の過ごし方ができるよう工夫している。 |
---|
【第三者評価結果:a】 午前のプログラムは入浴と、機能訓練としてのパワーリハビリやエアロバイク、歩行訓練などがあり、理学療法士や看護師による機能訓練を行っている。昼食、休憩後は、園芸や手工芸、オセロ、ゴミ入れ作りなどを行う方や、近隣の高齢者住宅に行き、ペットボトルの仕分けやウエス作りなどのボランティア活動に参加する方もいる。地域に向けた活動では、RUN伴や、SDGs活動として地域のゴミ集めなどを行っている。SDGs活動は市からパートナーとしての認定を受け、表彰され、登録証をもらっている。利用者や家族に満足度調査を実施して、通所介護で行いたい取り組みを聴いている。利用者からは、花壇作りがやりたい、裁縫がやりたい、将棋がやりたいなどの希望があり、プログラムに取り入れて実施している。また、認知症の方にはコグニサイズ(認知症のための身体と頭を使う運動)をその方の状態に合わせて行ったり、指ヨガやボッチャ、風船バレーなどを行っている。 |
【A2】A-1-(1)-① 利用者の心身の状況に合わせて自立した生活が営めるよう支援している。 |
【第三者評価結果:評価外(特養、通所、養護・軽費)】 " |
【A3】A-1-(1)-① 利用者の心身の状況に応じた生活支援(生活相談等)を行っている。 |
【第三者評価結果:評価外(特養、通所、訪問)】 " |
【A4】A-1-(1)-② 利用者一人ひとりに応じたコミュニケーションを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 利用者の中に失語症の方が10人程おり、筆談やジェスチャー、リングカードを使って、コミュニケーションを取っている。またカードを使って会話を行うトーキングマット(絵カードを使っての会話)を活用している方も2名いる。トーキングマットの研修を受けた職員が、他の職員に伝達し、どの職員とも会話ができるようになっている。利用者のほとんどは言葉での会話が可能である。職員はコミュニケーションについて、クリニカルラダー(キャリアを積むため目標を持ち段階ごとに学習する)の研修を、ラダー(段階)ごとに受けている。年1回、全職員が「接遇チェックシート」を用いて、言葉遣いについて振り返りを行っている。クレームなどがあった場合は、クレームシートに記入し、サービス適正化委員会で共有や検証、改善を行っている。 |
【A5】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。 |
【第三者評価結果:a】 利用者の権利擁護については、マニュアルや運営規程、重要事項説明書に明記している。月1回、虐待防止委員会を開催し、虐待発生の防止に関する点検やアンケートなどを実施している。アンケートは無記名で全職員に行い、不適切なケアと感じたことなどを記入し、集計して内容を検討している。身体的な虐待や身体的な拘束はないが、「ちょっと待ってて」という声掛けや、職員同士が利用者の話をするときの声の大きさなどに気を付けるようにしている。目に見えない心理的な虐待が起こらないように気をつけている。虐待の防止や身体拘束の廃止の研修は、動画教材や県のマニュアル・資料を活用して定期的に開催している。 |
【A6】A-2-(1)-① 福祉施設・事業所の環境について、利用者の快適性に配慮している。 |
---|
【第三者評価結果:a】 事業所への到着時や運動時、昼食時など、それぞれのシーンに合わせて、利用者が落ち着く曲や活動的な曲をBGMで流して、雰囲気作りを行っている。室温は運動をしている時や、落ち着いた活動の時など、状況に合わせて調節している。窓は常に10センチほど開けて換気し、1時間半ごとに全開にして、空気の入れ替えを行っている。フロアで使用する椅子は数種類用意し、テーブルの高さや足台は、利用者それぞれに合ったものを使用している。特に椅子からの移動時には、右から出るか、左から出るかによって、杖ホルダーの位置を決めて、動線の整備に配慮している。食後に横になりたい方は、静養室のベッドを使用している。月1回、「5S管理チーム」(整理、整頓、清掃、清潔、躾)が環境ラウンドを行い、項目に沿って、電気の切れている所や破損個所などを点検している。修繕が必要な場合は、本部の病院の総務課に連絡している。 |
【A7】A-3-(1)-① 入浴支援を利用者の心身の状況に合わせて行っている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 機械浴は入浴用車椅子のまま浴槽内に入ることができるタイプを設置している。自宅では浴槽をまたぐことが困難なため、入浴を目的にして利用している方も多い。入浴前にバイタルチェックを行い、入浴の可否の判断を看護師が行っている。利用者個々に入浴支援計画を作成し、その方の機能を活かした入浴を提供している。入浴時はプライバシーに配慮し、同性介助を行っている。集団での入浴が苦手な方、排泄用のパウチを付けている方、乳がんの手術をした方などは、できるだけ人が少ない時間帯に入ってもらっている。認知症があり、入浴を拒否する方は、時間をずらしたり、何度か声をかけて前もって伝えておいたり、職員が一緒に入るなど、その方に合わせて誘導している。 |
【A8】A-3-(1)-② 排せつの支援を利用者の心身の状況に合わせて行っている。 |
【第三者評価結果:a】 洗面所の奥にトイレがあり、普通トイレと車椅子用トイレがある。利用者のうち、8割の方は自立しているが、声掛け、一部介助が必要な方もいる。尿量を確認しなければいけない方、便の調整の必要な方などはチェック表に記録している。リハビリパンツを、安心のため使用している方もいる。トイレでは手すりを持ってもらい、立ち上がる動作ができるように訓練しているので、利用者全員がトイレを利用している。排泄のため介助者が抱え上げることは行っていない。利用者に最後までトイレで排泄しようという気持ちを持ってもらうことを基本として介助している。個別排泄支援計画を作成して、麻痺側で壁によりかかり、健側でズボンを上げるなど、その方に合った方法で行っている。 |
【A9】A-3-(1)-③ 移動支援を利用者の心身の状況に合わせて行っている。 |
【第三者評価結果:a】 移動動作は、見守りが必要だが、ほぼ自立している方が7割、その他の方は車椅子や歩行器で移動している。利用契約時に、自宅での生活状態の機能評価、動作評価をセラピスト(理学療法士、作業療法士)により調査し、課題を確認して、個別機能訓練計画を作成している。送迎車がステップの高い車の場合は、車椅子で対応するなど、その場に応じて対応を変えて支援している。送迎のドライバーが7人おり、送迎車7台が稼働している。利用者の対応はドライバー以外の添乗員1名が支援にあたっている。自宅では入浴の際、浴槽をまたぐことが困難な方が多く、そのような課題のある方は、足を上げるなどの機能訓練を行っている。 |
【A10】A-3-(2)-① 食事をおいしく食べられるよう工夫している。 |
【第三者評価結果:a】 近くにある本部の病院の厨房で昼食を調理して、事業所の厨房に運び、利用者一人ひとりに合わせた食事を提供している。食事は温冷配膳車で、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく提供している。特に嗜好調査は行ってはいないが、利用契約時に、利用者や家族から嗜好や治療食の必要性、アレルギーの有無などを聴き取り、「りあくと食事箋」に記録している。年に数回、喫食イベントとして、目の前でお寿司を握ってもらうお寿司の日や、外での流しそうめん、屋台メニューなど、食事を楽しむことができる日を設けている。ラーメンが食べたいなど、利用者から希望が出ると、栄養士が献立に反映している。食事時はBGMをかけて、穏やかに楽しく食べることができるよう工夫している。また、食事前に口腔体操を行う他、毎日、栄養に関する話をして、利用者が楽しく食事を摂ることができるよう取り組んでいる。 |
【A11】A-3-(2)-② 食事の提供、支援を利用者の心身の状況に合わせて行っている。 |
【第三者評価結果:a】 食事形態は、常食、1口刻み、刻み、みじん、ミキサー、ペーストと、6段階用意しているが、現在は常食や刻みの方が多い。胃ろうの方が1名おり、看護師が対応しているが、必要に応じて、資格を持った介護福祉士もサポートをしている。また、糖尿病や高血圧の疾患のある方には、治療食を提供している。食事が摂取しにくい方には、お皿やスプーンなどの自助具を使って食べてもらっている。椅子やテーブルとのフィッティング、食事の姿勢、口腔状態などに問題がないか、利用者一人ひとりの状態を把握しながら、食事を提供している。利用者の食事のペースや、その後の入浴や活動などのサービス時間にも配慮して、誘導を行っている。食事摂取量や状況は、連絡帳で家族に伝えている。 |
【A12】A-3-(2)-③ 利用者の状況に応じた口腔ケアを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 利用契約の際に、口腔ケアの状況について聴き取り、歯ブラシやコップなどを用意してもらっている。ブラッシングが困難な方には、うがいだけでも行ってもらっている。全利用者を対象にして、定期的に口腔機能のチェックを行い、「口腔健康状態と栄養状態についての経過記録」に記録している。口腔機能向上チームにより、「口腔機能サービス評価」を行っている。また、口腔機能向上マニュアルがあり、摂食訓練、咀嚼訓練、嚥下訓練、早口言葉などのプログラムがある。口腔ケアは、個別に行う方もいるが、全員で楽しみながら行う場合もある。義歯の着脱や管理方法などの指導も行っている。 |
【A13】A-3-(3)-① 褥瘡の発生予防・ケアを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 褥瘡予防指針やマニュアルを整備している。ほとんどの利用者は活動しているので、現在褥瘡のある方はいない。以前、自宅で生活していた方が入院し、褥瘡ができて退院してきたことがあり、看護師や栄養士、介護職との連携により、支援計画を立てて治癒したケースがある。椅子使用の利用者には、座ったままではなく、立ち上がりの姿勢をとってもらったりしながら、褥瘡の発生に気をつけて観察している。 |
【A14】A-3-(4)-① 介護職員等による喀痰吸引・経管栄養を実施するための体制を確立し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 特定行為事業者として事業所登録をしており、医療的ケア教員講習修了者2名、第一号研修修了者1名、第三号研修修了者2名を確保している。現在、経管栄養の注入は看護師が中心に行っているが、看護師が緊急で外出した場合などは、看護師の指示のもと、手順書に沿って介護職が行っている。手順書は個別の手順書を作成しており、写真入りで間違いが起こらないよう工夫している。経管栄養の方には「医療的ケア(経管栄養)」の記録用紙に、挿入時の状態や吐き気、嘔吐がなかったかなど、細かに記録している。インシデントが起きた時は、個別でレポートを作成し、安全委員会に報告している。 |
【A15】A-3-(5)-① 利用者の心身の状況に合わせ機能訓練や介護予防活動を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 常勤の作業療法士1名と、理学療法士1名を確保して、個別に機能訓練を行うチームや、趣味活動、ゲームなどの活動実践チームを置いている。利用者は自分の意思で、今日は何をやるのかを決めている。活動実践チームは、公園の散歩や高齢者住宅を訪問し、ペットボトルの仕分けなどのボランティア活動や、RUN伴、地域のごみ拾いなどのSDGs活動など、事業所の外に出ての活動も活発に行っている。事業所内では、花壇作りや貼り絵、ボッチャ、将棋などを行っている。夏祭りやバザー、フィットネスカフェなど、地域の方に来てもらっていたが、コロナ禍のため、現在は活動が制限されている。筋力アップのためのリハビリや、歩行訓練のため平行棒などを使い、個別機能訓練を専門的に行っている。 |
【A16】A-3-(6)-① 認知症の状態に配慮したケアを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 医師から認知症の診断を受けている方が5人ほど利用している。時々大声を出すことがあったり、何をするのかわからない、待つことが嫌になるなどの行動に対して、その時々の原因を考え、対応を考えて支援している。利用者をよく知るため、送迎時や屋外活動、屋内活動、食事などの場面で、表現や表情などを「サポートレコード」に、期間を決めて記入した結果、その方の思いなどがわかるようになっている。「サポートレコード」を参考にしながら支援している。また、100歳体操、コグニサイズ、指ヨガなどを取り入れ、認知症のケアにあたっている。職員は認知症介護指導者研修など、認知症の研修に多く参加している。 |
【A17】A-3-(7)-① 利用者の体調変化時に、迅速に対応するための手順を確立し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 緊急時対応フローを整備し、各階に掲示している。利用者の体調変化を発見した職員は、介護リーダーに連絡しつつ対応を続け、リーダーは生活相談員や看護師に連絡し、生活相談員から家族や担当の介護支援専門員に連絡することとしている。看護師は状態把握や救急車を手配し、介護リーダーから役職者、安全委員会に報告して振り返りを行う手順を決めている。緊急事態に備えるため、利用者の日々の健康状態を把握することから始め、利用時の健康チェックはバイタル測定だけでなく、口唇の色や態度などを細かく観察し、記録に残している。普段と異なる変化など、早期に発見することを心掛けている。バイタルチェックは、朝と昼の2回行っている。薬持参の方の確認も行っている。本部主催の薬剤の研修に、職員が参加している。 |
【A18】A-3-(8)-① 利用者が終末期を迎えた場合の対応の手順を確立し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:非該当(訪問、軽費は取組み状況による)】 " |
【A19】A-4-(1)-① 利用者の家族等との連携と支援を適切に行っている。 |
---|
【第三者評価結果:a】 利用者の家族とは、送迎時のコミュニケーションや連絡帳で、利用時の健康状態や、通所介護の活動の様子などを伝えている。家族からは、家での状態を記入してもらい連携をとるようにしている。また、利用中に体調に変化があった時は、電話で連絡している。朝の視診でぽつんと赤い湿疹が見られ、帯状疱疹の可能性があったため、シャワー浴とした旨を家族に連絡したところ、次の日には身体中に発疹が出て、受診したところ帯状疱疹だったと家族から連絡あり。早く気づいて連絡をもらい、良かったと感謝されたケースがある。家族会はあるが、コロナ禍のため、現在は開催していない。送迎時には、できるだけ家族の声を聴くようにしている。3か月に1回、広報誌を発行し、通所介護利用時の様子を写真入りで伝えるようにしている。利用者の自宅や入院先の病院を訪れ、利用者や家族の相談に対応している。 |
【A20】A-5-(1)-① 安定的で継続的なサービス提供体制を整え、取組を行っている。 |
---|
【第三者評価結果:非該当(特養、通所、養護・軽費)】 " |