社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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クオリスキッズ上大岡駅前保育園

2023年05月02日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社プレパレーション

② 施設・事業所情報
名称 クオリスキッズ上大岡駅前保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 32 名
所在地 233-0001
神奈川県横浜市港南区上大岡東二丁目1番37号
TEL 045(842)7682 ホームページ https://quolis-kids.com/203_kamiookaekimae/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2016年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社クオリス
職員数
常勤職員:9 名
非常勤職員:11 名
専門職員
栄養士:3 名
施設・設備の概要
保育室:3室
事務室:1室
大人トイレ:1か所
子どもトイレ:3か所
園庭:あり

③ 理念・基本方針
保育理念「保育サービスを通じて、地域社会に貢献する」
保育方針「豊かな人間性を持った子どもを育成すること」

④ 施設・事業所の特徴的な取組
0,1,2歳児の乳児の認可保育園であるが、乳児期に多くの体験、経験ができるよう園外活動を積極的に取り入れるようにしています。また、夏野菜栽培やクッキング等をおこなうことで食育に取り組んでいます。2歳児においては、10月初めに二日間かけて味噌作りをし、3月には野菜を切る等の作業をし、手作りした味噌を使用して豚汁を作っています。また、卒園式に手作りの味噌を保護者にプレゼントする等のイベントもおこなっています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/09/01(契約日) ~2023/03/15(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2017年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 【特長】
〇楽しめる食育に力をいれています
学習プログラムと同様に、「食事」も重要だと考えています。十分な栄養士を配置して自園調理をおこない楽しく食べることを提供しています。行事の際には、行事食の献立を提供し四季が感じられるようにしています。野菜栽培の野菜を子どもたちが収穫して調理室に持っていくと給食で提供してくれる体制をとっています。クッキングも園長・保育者・調理師で連携して計画を立て、職員が一丸となって食育に取り組んでいます。

〇職員が共通の意識を持ち、個々のスキルアップにも努めています
職員会議や研修時にQLSホールディングスのクレドカードの唱和をおこなうことで経営理念を理解し、意識することができています。園内研修等でスキルアップや様々な知識を身に付け、保育者同士の意見交換や情報共有をしています。分からないことは、園長に相談しやすい環境を作っています。

〇保育者同士で協力をし合って、より良い保育を目指しています
園長を軸に、クラスの隔たりなく声を掛け合い助け合える関係をつくり、関係性の良さを様々な保育活動に活かしています。保育の質の向上を目指し計画的に園内研修をおこない、その園内研修の中で合同保育時のあそびについて検討し、月に1度、フロアを開放して様々なコーナーを設け、子どもたちが自由に行き来して遊ぶ「特別デー」を開催しています。現在は月に1度の開催ですが、今後は回数を増やし、より充実を図りたいと考えています。また、栄養士や調理師とも連携を図り、定期的に野菜の栽培やクッキングをおこなっています。年齢に応じて、米とぎやスイートポテト作り、おにぎり作り、とうもろこしの皮むき、野菜切り、味噌づくりなど、色々なことに挑戦しています。

【今後期待される点】
〇より充実した情報共有や整理整頓への取り組みに期待します
必要不可欠な情報共有はできていますが、職員全員が同じ量の情報を共有することを目指して、細かなことでも書面に記録して報告・連絡・相談の徹底化を図りたいと園は考えています。また、限られたスペースを有効に使って、備品の整理整頓をさらに進めていきたいと考えています。今後は充実した情報共有に向けた整備と備品の有効的な整理への取り組みに期待します。

〇新型コロナウイルス感染症の状況を見ながら、自然や社会・地域と関わる機会が増えていくことに期待します
今後、感染症による影響がどのように収束していくのか想像することは難しいですが、感染対策を適切におこない保護者にも周知した上で、少しずつ活動の幅を広げていきたいと園は考えています。子どもが主体的に活動でき、身近な自然と触れ合い、地域の人に接し、社会体験が得られる機会を確保し、その状況を保護者に伝え共に成長を感じられる取り組みに期待します。


⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 開園から7年目の園児32名の乳児の認可保育園です。
家庭的で子ども達一人ひとりの気持ちに寄り添い、笑顔で優しい対応を心掛けると共に保護者の皆様に満足して頂けるような保育園を職員一同、初年度から目指して参りました。
保護者の方の相談にもその都度、応えることが出来る環境作りをすることで信頼関係を築くことが出来るようにしています。
園行事の際にも保護者アンケートを実施し、要望等の記載があれば応じることが出来るよう努力をしています。

 丁寧に評価項目をチェックし、当園の良い所や改善点を明確にしてくださった、評価機関の方々、お忙しい中WEBによるアンケートにご協力を頂いた保護者の皆様には、感謝の気持ちで一杯です。

 開園当初の初心を忘れず、今後もより良い保育園を目指して参りたいと思っています。
クオリスキッズ上大岡駅前保育園   園長  蛇ノ目 智恵美

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

対外的には園内掲示や、園見学・入園・保護者面談・保護者会にて入園のしおりや重要事項説明書を用い、園の理念について説明をしています。内部に対してクレドカード(理念・基本方針・行動指針が明記されたカード)の唱和を主として周知を図っています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

区の園長会議への出席や、専門書やメディアからの情報を入手し、事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析しています。さらに複数の自治体に姉妹園がある強みを活かし、自治体ごとの特色の相違を把握し、より客観的な事業経営をとりまく環境と経営状況の把握・分析をしています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

把握・分析をした情報を基に園で検討し、その結果を法人本部と共有して姉妹園の情報と集約することで、具体的な課題や問題点を適切に抽出・共有しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

園の目指している理念の実現に向けて収集した課題を踏まえ、保育理念や保育所保育指針を基に園長が中長期事業計画を策定しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

中長期事業計画を踏まえ、主体保育を根本に子どもの個性や意欲を高め自分らしく自己を発揮することを目指し、全体的な計画をたて年間指導計画や各種計画を策定しています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

クラス会議や職員会議などの各会議の場で、評価・反省・振り返りを定期的におこない、次期以降の計画策定に活かすとともに職員の理解を深めています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

策定した計画は園内掲示などを使用し、保護者などに周知され理解を促している。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

保育の質の向上に向けた取組として、全体計画を踏まえ園および個人の自己評価をおこなっています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

自己評価の結果にもとづき課題を明確にし改善策を実施しています。園の自己評価結果は保護者に公開して透明性を高めています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

本部が定める方針や職員の役割と責任を示すため、園長会の内容をもとに、各会議の場で職員に向け説明をおこなう機会を設けています。中長期計画内にある「職員体制」を活用した職務の明示に加え、各会議にて意見を共有し職員の理解を図っています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

遵守すべき法令等が反映された規定類や保育マニュアルをもとに、職員会議で再確認する取り組みをおこなっています。日々の保育から見受けられる事例や疑問等がある場合は、適宜話し合いをおこなうほか、職員会議の場を用い法令遵守についての内容を確認する機会を設けています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長が主導して園の自己評価をおこなうことで組織として保育の質の向上に努めています。個人の自己評価においては園長がそれぞれの職員と面談をおこない指導力を発揮しています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

経営の改善や業務の実行性を高める目的で、人事・労務・財務等は、主に本部にて現状把握・分析し改善案の作成に取り組んでいます。また、本部と園長にて経営状況の共通する機会を設けています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

採用活動は本部が主導で実施しており、オンライン説明会、WEBエントリーなど、時代に即した求人活動に取り組んでいます。園見学希望者には園の様子や保育の方針を説明するほか、採用面接は本部と園が対応しています。採用後は職員育成や将来の人材構成などの状況と、個人面談で職員の意向を踏まえ、職員評価表をもとに次年度の配置体制に反映しています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

個人の自己評価結果などは本部に集約し、法人全体として総合的で的確な人事管理をおこなっています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

休憩時間の確保や、仕事量を加味した業務分担の管理をおこない、ライフワークバランスのとれた職場づくりをおこなっています。職員面談や日常のコミュニケーションを通じ、職員の意向を把握し、気軽に相談できる環境づくりに努めています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

個人の自己評価や個人面談をおこなうことで職員一人ひとりの育成に努めています。日常のコミュニケーションを通じても園長等が指導やサポートをおこなっています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

個人の経験に合わせた研修の他に、本人の希望も踏まえて研修を計画しています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

研修計画は職員によって受講頻度が偏らないように適切に計画しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

実習生受入れのマニュアルを整備し、積極的な受け入れをしています。受け入れにあたっては事前のオリエンテーションをおこない、専門職種の特性に配慮したプログラムを用意しています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

ホームページや入園のしおりにて、園の基本情報や法人の取り組みを公開しています。園見学の受付も随時おこなっています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のために、関係法令に合った各規定の整備や、外部専門家による行政監査などをおこなっています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

子どもと地域との交流を広げるために交流保育の受入れの体制を整え、地域の掲示板に掲示するなどの周知をおこなっています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティア受入れのマニュアルを整備し、基本姿勢を明確にして体制を確立しています。ボランティアの受入れの際には事前に施設長からオリエンテーションを実施することで、法令遵守における留意点の把握や、子どもとの関わり合いをスムーズに展開できるように配慮しています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

保育マニュアルに関係機関等との連携を明記しています。区の園長会にて地域の福祉ニーズ等の情報交換をおこなうなど、関係機関との連携に努めています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

運営委員会の実施や、区の園長会・関係機関との連携により地域の福祉ニーズ等を把握しています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

地域の福祉ニーズに応えるため、入園する子どもを保育するとともに、家庭や地域の様々な社会資源との連携や、保護者の子育て支援に取り組み、安定した運営をおこない地域に貢献しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもを尊重した保育をおこなうための関係法令や方針が記載された保育マニュアルの読み合わせや、人権擁護のセルフチェックを実施しています。子どもに対しての肯定的な応答や、丁寧に声を掛けることなどを意識しています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

プライバシー保護についての関係法令や方針が記載された保育マニュアルの読み合わせをおこなっています。保護者へ公表する情報に、個人情報を掲載しない配慮や、パーテーションなどを使用した配慮をおこなっています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

WEBコンテンツやパンフレット・重要事項説明書などに加え、広報誌も利用して、日々の様子を積極的に提供しています。必要に応じて園見学をおこない、より詳しい施設や保育の情報を提供しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

入園の際には園見学をおこない、保育内容、園の特徴について保護者に説明をしています。入園面接時には重要事項説明書に沿って保育施設の概要や保育における基本的なルールの説明をおこない、重要事項に関する同意、写真掲載などの個人情報の取り扱いなどについて意向確認・同意を確認しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の事情により転園が生じた場合は、子どもが次の園でも安心して過ごせるように保育の継続性に配慮しています。転園先からの問い合わせに応じ、保育に関わる必要な情報の提供をおこなう体制を整えています。また、保育所の利用が終了した後も、施設長が関係機関との連携の継続に努め、保護者から相談を受け付け出来る体制を整えています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

連絡帳や懇談会、行事後のアンケートから満足度を把握しています。取集した情報を職員で共有し、改善策を検討・実施することで利用者満足の向上を図っています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

苦情解決のための規定を整備しています。重要事項説明書に苦情受付の体制や仕組みを記載して周知しています。実際に苦情があった際には的確に記録・保管しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

日ごろから保護者と良好な関係を築くようにコミュニケーションをとることや、意見箱を設置することで環境を整備しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

相談内容や意見は書面で記録し、職員間で共有しています。共有した情報から、各規定類を基に対応を検討しています。実際にあった相談内容や意見から各規定類の見直しをおこなっています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

本部が主導してリスクマネジメント体制を構築している。事故発生時の対応などは保育マニュアルに記載し、読み合わせをおこなうことで理解を深めています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のため関係法令などに準拠して取り組みをおこなっています。ケース別の対応方法を園内に掲示し、迅速で的確な対応がとれるように努めています。万が一発生した場合には園内掲示を利用して情報を共有します。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

災害時における子どもの安全確保のため、必要なマニュアルを整備しています。災害時に備えた訓練を実施し、備蓄品も整備しています。近隣の保育園と合同の避難訓練も実施して災害時における子どもの安全確保にために努めています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画を基本として、保険・安全・食育などの詳細な計画を立て実践することで、標準的な実施方法に沿った安定した保育を提供しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

定期的に園のしおりや重要事項説明書の見直しをおこない、必要に応じて見直しをおこなっています。職員会議や日々のコミュニケーションの中から職員の意見を収集し、保護者からは行事後のアンケートや連絡帳、面談を通して、意見を収集することで見直しに活かしています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画にもとづき、園長を中心に保育者・栄養士・保健師が相互に協力して、一人ひとりの子どもに配慮した指導計画を適切に作成しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

職員間で情報を共有して、職員全員が評価・見直しに関わる体制を構築して、定期的に指導計画の評価・見直しをおこなっています。保護者からの要望も取り入れるて計画の見直しをおこなっています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

チェックリストを使用すること、添削者を統一することにより適切な保育情報の記録をおこなっています。発達記録簿の共有や、職員会議での情報共有をおこなっています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

関係法令に準拠した規定の整備や、記録管理の責任者の設置をおこない、子どもに関する記録の管理体制を整えて適切な情報管理をしています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、児童憲章、児童の権利に関する条約、児童福祉法、保育所保育指針などの趣旨を捉え、園の理念「保育サービスを通じて、地域社会に貢献する」、保育方針「豊かな人間性をもった子どもを育成すること」そして3つの保育目標に基づいて、作成しています。その後、4月入所予定の児童が決定し面接をしてから、次年度の子どもたちの発達や家庭の状況などを反映した計画となるよう、正規職員で確認し、適宜変更を加えています。次年度の子どもの姿が反映されることにより、より子どもの育ちに即した計画となるよう配慮しています。年度末には評価をおこない、次年度の作成に活かしています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

室内は温湿度計で確認し、空調で一定の環境を保っています。窓や天窓が多く陽光が差し込み、園内は明るく換気も十分におこなっています。家具や床は木目を基調とした落ち着いた色合いで統一し、随所に飾り棚やグリーンウォールがあり、玩具や絵本などもインテリアの様に「見せる工夫」をしています。各年齢の玩具は、布・木・プラスチックなどの素材が使っており棚に収納していますが、使用していない時は布で覆い、子どもの視界に入らないよう配慮しています。手洗い場は非接触型蛇口を設置し、トイレも明るく広々としています。便座の前の壁に電車の写真を掲示し子どもが楽しくトイレに入れるような環境にしています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

一人ひとりの子どもの発達や家庭環境などによる個人差を理解し、個別にカリキュラムを立てて保育をおこなっています。日々の様子は、連絡帳や朝の受け入れの際の保護者とのやり取りを通して把握し、体調やその日の心情など、個々の状態に応じて関わっています。保育者は保育マニュアルに基づき、子どもには優しく丁寧な言葉で話し掛け、禁止用語は使用せず「~しようね」などの優しく促す言葉を使っています。気持ちを表現する力が十分でない子どもには、身振りや手振り、喃語などから気持ちを汲み取り、スキンシップも十分にとることで対応しています。保育者は子どもの目線に下り常に笑顔で、子どもが気持ちを表せるよう配慮しています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

個別にカリキュラムを立て、一人ひとりの発達に合わせて援助しています。最も援助が必要な0歳児には「おしたくしつ」を設置し、個々の着替えなどが取り出しやすく、且つ子どもも落ち着いて着替えが出来るスペースとなっています。散歩から帰園した子どもたちは、靴、靴下を脱ぐ場所から手洗い、着替え、と一定の導線を決めており、繰り返すことで習慣付いています。着替え易いように職員手作りの長椅子を置き、1歳児と2歳児では高さにも差をつけるなど細かい配慮をしています。保育者は子どもの「自分でやりたい」気持ちを尊重し、さり気ない援助や助言を心掛けています。子どもの健康状態に応じて、活動量やお昼寝時間の調整をおこなっています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:b】

園内で十分に身体を動かすことは建物の構造上難しいですが、散歩の機会を多く取り入れ、運動あそび・戸外あそびの充実を図っています。秋には、牛乳パックに絵を描いてラミネートをかけた手作りの「お散歩バック」を公園に持参し、拾い集めたどんぐりや木の葉などを入れ自然に親しんでいます。園庭では、砂場あそびやボールあそび、夏にはブルーシートを敷いて水あそびを楽しんだり、花や野菜の栽培などもおこなっています。家庭ではなかなか経験できない色水あそびや泥んこあそびなども取り入れ、子どもが様々な体験に主体的に取り組めるよう保育を展開しています。今後はアートハウスの有効活用に向け、取り組む予定です。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

0歳児は専用の保育室があり、落ち着いて過ごせる環境を整備しています。保育者は子どもの動きや表情から気持ちを読み取り、常に笑顔で優しく声を掛けながら愛着関係を育んでいます。子どもたちの探索意欲を満たす為、玩具や絵本は自由に手に取ることができるよう配置し、室内もできるだけ広く使えるよう配慮しています。食事介助の際は、保育者はマスクをマウスシールドに替え、「モグモグ」の様子を見せながら介助するなど、細かい配慮をしています。散歩に出る際は、バギーに乗る子、保育者と手を繋いでゆったりと歩く子など、一人ひとりの発達状況やその日の体調などを考慮し対応しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

1・2歳児の保育室はワンフロアですが、柱を区切りに年齢別に分けて保育をおこなっています。活動により合同で過ごしますが、食事やお昼寝、着替えなどはクラスごとに発達に合わせ丁寧に対応しています。保育者は援助の際、子どもの「自分でしたい」という気持ちを受けとめ、子どもが援助を求めた時にさり気なく援助することを心掛けています。また、あそびの際も子どもの様子に合わせ、一緒に遊んだり見守ったりしています。ごっこあそびの際は、生活を再現する中で必要な言葉や挨拶を保育者が言うことで、子どもが学べるよう配慮しています。連絡帳や送迎の際の聴き取り、懇談会などを通して、家庭との連携も大切にしながら保育を進めています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

0~1歳児のみ入園対象の為、該当児無し。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

基本的には配慮を要する子どもも受け入れていますが、今年度は該当児がいません。以前、障がいのある子どもを受け入れていた時は、個別指導計画を作成し、クラスの指導計画と関連付けて対応しました。その子の発達の状況に合わせ、食事を刻みで提供したり、散歩用に一人用のベビーカーを用意するなどの配慮をし、必ず保育者が一人付いて対応しました。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

個別カリキュラムに長時間保育について記載し、1日の生活を見通した保育をおこなうよう努めています。保育者間の引継ぎはクラスの伝達ボードでおこない、全ての保育者が子どもの生活リズムや在園時間を把握して対応出来るように努めています。また、園長は、担当の保育者が保護者との連携を十分に取れるように、シフト作成の際も配慮しています。睡眠不足で登園した子どもは午前寝をとることで健康に過ごせるように、また、夕方で人数が少なくなってきた時は、寂しい気持ちに寄り添い絵本の読み聞かせやわらべ歌などで家庭的にゆったりと過ごせるよう配慮しています。延長保育利用児で希望があれば、補食の提供もおこなっています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

0~1歳児のみ入園対象の為、該当児無し。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

健康管理に関することは保育マニュアルに記載されています。保育者は連絡帳と受け入れ時の視診、保護者との対話を通して一人ひとりの子どもの心身の状態を把握しています。日中の小さな怪我などは連絡帳に記載すると共に降園時に口頭で伝えています。発熱・怪我などによる早退などについては業務日誌に記録し、リーダーを軸に全職員に周知・共有しています。予防接種などの更新情報は随時保護者から伝えてもらい常に最新の情報の把握に努めています。乳幼児突然死症候群予防の為、お昼寝の時は、0歳児は5分毎、1歳児は10分毎、2歳児は30分毎に呼吸や顔色、仰向け寝のチェックをおこない記録しています。毎月、身長と体重の測定を実施しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

健康診断・歯科健診とも年に2回ずつ実施し、結果は当日連絡帳に記入し保護者にお知らせしています。また、職員には園長から伝え、記録に残しています。保護者から質問があった時は嘱託医に確認し回答を伝えています。虫歯のある子どもはいませんが、コロナ禍で中断している歯磨きやうがいの再開を検討しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のある子どもの対応は、医師が記載する「生活管理指導表」に基づきおこなっています。保護者との連携を密にする為に、生活管理指導表は6カ月毎に再提出していただき、月に1度面談をおこなっています。食事の提供時は、アレルギー児専用トレイに配膳し、誤食を防ぐ為、必ず保育者が1対1で付いて対応しています。入所時の説明会では、アレルギー除去食の提供が可能であることを保護者に周知し、重要事項説明書にも記載しています。保育者はアレルギー疾患や慢性疾患についての知識や情報を得る為、園内研修などで学んでいます。食物アレルギーだけでなく、散歩などで触れ合う可能性のある犬や猫などの動物アレルギーについても周知・共有し、細心の注意を払っています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

食育計画を作成し、子どもたちが食に関する豊かな経験が出来るよう工夫しています。年齢に応じて野菜の栽培やクッキングを取り入れ、その取り組みの様子をクラスだよりや連絡帳、口頭、写真掲示などで保護者にもお知らせしています。食器は、子どもが手に持ちやすく発達段階に適している材質や形の物を使用し、量も子どもの食欲や個人差に応じて調整しています。保育者は介助の際笑顔で穏やかな声掛けをし、一人ひとりのペースを大切にしています。特に離乳食の子どもには1対1または2対1で対応し、発達に応じて手づかみ食べが出来るよう配慮しています。2歳児は味噌づくりにも挑戦しています。子どもたちが変化を観察できるよう、一人ひとりのタッパーに記名し、給食のサンプルケースの下部で発酵させています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

ワンフロアということもあり、栄養士・調理員は子どもとの距離も近いので、食事の時間には毎日のように子どもの様子を見て会話を交わしています。ドア越しに調理室の中の様子も見える為、子どもたちも調理工程の様子や調理中の香りに親しみが持てる環境です。季節に因んだ献立を作成し旬の食材を取り入れ、食感や歯ごたえなども考慮して調理しています。彩りの良い盛り付けを心がけ、特に行事食の日は目でも楽しめるよう工夫しています。毎月給食だよりを発行し、食育・旬の食材・食具の持ち方・レシピの紹介など、食に関する様々な情報を発信しています。衛生管理マニュアルに基づき、衛生管理も適切におこなっています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者との日常的な情報交換は、連絡帳や送迎時の会話でおこなっています。0歳児は「おしたくしつ」に子どもの制作物や保育の様子の写真を掲示し、保護者が衣服やおむつなどの補充をする際に見られるように配慮しています。年に2回開催している懇談会は5-6人ずつの少人数でおこない、園での子どもの様子や保育内容について説明し保護者の理解を得られるように努めています。保育参加は、1日各クラス1名ずつまで、希望する保護者が保育に参加しています。自分の子どもの様子だけでなく、保育の様子や他の子どもの様子、保育者の関わり方などを見ていただき保護者の安心につなげられる機会となっています。園が把握した家庭状況や保護者との情報交換の内容は必要に応じて記録に残し、保育者は職員会議などで共有しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

担任が登園時の受け入れとお迎えの対応が出来るよう、シフト作成の際に配慮しています。保護者が抱える様々な悩みや育児相談には随時応じられる体制を整え、気軽に話し合える関係づくりと信頼関係の構築に努めています。連絡帳に質問や相談が寄せられ対応した時は、コピーを相談記録簿に綴り、保育者間で共有できるようにしています。また、区の子ども家庭支援課などの関係機関と連携を取り、必要な時に助言や相談ができる体制を整えています。保護者のアンケートでは7割以上の方が、不満・要望への対応について評価していますが、反対に、困った時に職員以外の第三者委員などにも相談できることを承知している割合が6割弱となっています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

虐待対応・防止マニュアルを整備し、マニュアルに基づいて対応しています。入園までの育ちについては生活状況表で把握し、必要に応じて地区担当の保健師とも連携を図っています。日々子どもたちの様子を注意深く観察し、心身の状況や保護者への態度など、些細なことでも変化を感じた時は保護者に確認しています。虐待等権利侵害の可能性があると職員が判断した場合は、速やかに園長・主任・クラスリーダーで共有し対応を協議、児童相談所等の関係機関と連携を図る体制を整えています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

保育者は毎月、指導計画で振り返りをおこない、保育士自己評価は毎年おこなっています。毎月の振り返りでは、活動についてだけではなく子どもの姿や心の育ちについても振り返り、その結果を発達記録に反映させています。保育者は年度の始めに設定した1年の目標について、前期終了時の職員会議で振り返り、保育者間で共有しています。保育者は、より専門的な知識・技術を身につける為、年間の計画に沿って園内研修をおこなっています。マニュアルの読み合わせから始め、ディスカッション、食物アレルギー、嘔吐処理、あそびやわらべ歌など、様々な分野について学び、その内容や感想を研修記録に残し、職員間で共有しています。今後は、外部のWEB研修などにも積極的に参加したいと考えています。