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重症児・者福祉医療施設ソレイユ川崎(療養介護・医療型障害児入所施設・短期入所)

2023年05月12日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社ケアシステムズ

② 施設・事業所情報
名称 重症児・者福祉医療施設ソレイユ川崎 評価対象サービス 2022~ 障害者・児福祉サービス版
対象分野 療養介護, 短期入所, 障害児入所施設(医療型) 定員 100 名
所在地 〒215-0001
川崎市麻生区細山1203番地
TEL 044-959-3003 ホームページ http://www.misasakai.or.jp/shisetsu/soleilkawasaki.php
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2005年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 三篠会
職員数
常勤職員:122 名
非常勤職員:87 名
専門職員
医師:25 名
看護師・准看護師:52 名
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士:10 名
管理栄養士:2 名
生活支援員(介護福祉士・保育士含):59 名
施設・設備の概要
居室数:34室(感染症対策室・静養室・観察室含)
設備等:食堂・浴室・リハビリ室・レントゲン室・診察室・薬剤室等

③ 理念・基本方針
私たちは 1.あなたや家族の持つ痛み、苦しみに寄り添うこと 2.あなたの気持ち表情を理解する努力を惜しまず、その意思を尊重すること 3.家族とのかかわりを持ち、あなたと家族を含めた幸福を支えること 4.日常生活の中に肉体的苦痛や心理的負担を持ち込まないこと 5.全ての係わりのある人が良心に従って意見をいいあえること を大切にします

④ 施設・事業所の特徴的な取組
日中夜間ともに医師が常駐しており、小児科・内科に対応した医療設備や薬剤室を完備しています。また、地域の協力医療機関との連携も図っているため、医療的ケアを必要としている方にもご利用いただけます。ご利用中は個別支援計画書を作成し、お一人お一人にあった生活ができるよう支援させていただきます。また、地域に開かれた施設を目指し、CAMPキッズ(多目的室)を使用した地域向けイベント等を企画運営しています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/08/08(契約日) ~2023/04/14(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 特長
・事業所の特性を活かした取り組みによって利用者の在宅支援を推進している
事業所としての特性を活かし、医療職、リハビリ職、介護職、看護職など多職種間で連係を図り、利用者への観察力を強化し高いアセスメント能力によって、利用者のニーズを適切に捉えることができている。また、基本的な生活支援技術、個別性に応じた支援および個別支援計画書作成などの業務効率化を図ることもできている。在宅支援を推進するため、併設事業所で外来診療および外来リハビリテーションを実施し、また関連行政機関や医療機関との連携も強化している。

・新型コロナウイルス感染症対策を徹底している
事業所では主に重症心身障害者を受け入れているため、利用者の多くが基礎疾患を有しているということであり、新型コロナウイルス感染症対策の徹底に取り組んでいる。その上で、利用者が事業所に通所しながら変わらない生活を送れるように援助している。そのため、感染対策委員会を設けて組織一丸となって対策を進め、また、どの部署でも同じ感染症対策を講じるために感染対策マニュアルを整備している。

・職員間のコミュニケーションが図れており情報共有ができている
職員はみな明るく、コミュニケーションが図れており、チームにアットホームで温かい雰囲気が醸成できている。送迎場所では保護者等とも密にコミュニケーションを図り、利用者についての情報共有もできている。職員同士及び保護者等とも信頼関係が築けており、利用者にとって安定していて安心できる通所となっていることがうかがえる。サービスについての提案や意見等も伝えやすい環境となっている。

今後期待される点
・福祉サービス選択に必要な情報提供の充実が望まれる
ソレイユ川崎専用のホームページでは 施設概要、事業内容、アクセスなどが記され、利用の案内などが明示されている。事業内容は 重症心身障害施設、重症心身障害児短期入所、通園の事業区分で構成されており、それぞれの対象者が簡単に説明されているが、情報量は少ないため、利用希望者や地域に向けて、事業所の活動内容などをさらにわかりやすく、また、広く情報発信するよう期待したい。

・利用者やその保護者等の思いを汲み取る工夫について
主たる利用者が重症心身障害者であるため、全職員が高い意識と緊張感をもって業務にあたっていることがうかがえる。今回実施した保護者アンケートでは、事業所の感染症対策への取り組みを評価する声が聞かれているが、一方で「柔軟性があまりないように思う」「システム重視のように感じる」などの声も聞かれている。様々な保護者等の思いをくみ取る工夫について期待したい。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回、第三者評価を受審し事業所が目指していることは、着実に具現化されつつあることが確認できた。
家族アンケートの結果につきましては高い満足度をいただいており、コロナ禍となり制限がある生活の中ではあるが、安定したサービスを提供できていると思われる。事業所としては、ご利用者、ご家族と一緒に作成した個別支援計画に沿った利用者一人ひとりの個別支援に特に力を入れている。また、「今後期待される点」につきましては、事業所一丸となっての取り組
みに努めていく。地域や関係機関との連携を図りながらより一層のサービス向上に努めていく。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

・事業所では、新任職員研修で「基本運営方針」及び「ソレイユRINRI綱領」を説明し周知に努めている。これらを各フロアに掲示し利用者・家族・職員をはじめ各関係者に明示し周知を図っている。運営会議にて、施設長から方針等が提示されその後フロア毎にミーティングなどを通じて各職員へ伝達している。また、職員は年度初めに自身の「目標記入シート」に、自己目標を設定すると同時に、理念・基本方針をも記載し理念などの再認識・理解を深めるようにしている。
・利用者や家族に対する分かりやすい資料を作成するなどの工夫や、理念等の周知状況の確認も行うことが期待される。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

・利用者や家族、職員の意向などは各種アンケートや面談において把握しており、また各種会議・会合に参加して近隣地域および業界の動向など事業に関連する情報を把握しているが、詳細の分析までは至っていない。
・事業所の経営状況については、運営概要を作成する過程で経営状況をまとめ、それを毎月本部に報告しており、事業所ごとに前年度累計と比較できるようになっている。経常状況をまとめる中で、項目ごとに前年実績及び予算と比較してそれぞれ差異を把握することができ、差異を分析して原因理由を追求し、次期に繋いでいくように取り組んでいる。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

・関東エリア会議、川崎北・東京ブロック会議など複数の会議体があり、当事業所では理事長と関東ブロックエリア長の参加の下、定期的にキャンパス運営会議を開催している。この運営会議で各方面から入手した情報を協議検討して、事業所として取り組むべき経営課題を明確にしている。これら課題を解決するための具体的な取り組みを事業計画として立案し、目標達成を目指して日々業務を遂行している。ただ、事業所内ではリーダー会議や部署ミーティング、フロアミーティング等を実施しているが、経営課題等が末端職員まで届いているかの確認が望まれる。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・事業所では法人本部策定の中・長期事業計画を踏まえて、事業所の実情に合った中・長期計画を策定している。事業所の中・長期的なビジョンは重症心身障害児・者の生命や健康の保持とともに、一人ひとりがあらゆる可能性を持ち、少しでも「普通に豊かな」人生経験を積んで頂く事としている。このビジョン・目標を達成するため、利用者への支援の在り方や支援体制を運営方針・支援方針として具体的な項目(個別支援計画、自立・自主性の助長など)を支援実施計画として策定している。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・事業所では、独自の中・長期計画を踏まえ、これに基づいて毎年度ごとに事業所の単年度事業計画を策定している。事業所では独自の状況に合わせた単年度の計画を策定しており、運営方針、組織体制、支援方針などを大項目として列挙し、各々についてより詳しく具体的内容を明示している。
・利用者への支援の在り方や支援体制を運営方針・支援方針とし、具体的な項目を支援実施計画として策定しおり、これにもとづいて課題解決に向け、日々の業務遂行に取り組んでいる。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

・毎月部署ごとにミーテイングを開いて月次で収支や業務遂行状況を把握し、運営概要として経営状況をまとめ毎月本部に報告している。各部署ごとに、計画立案した各案件について前年度実績値と比較し、さらに予算実績比較表で費目別に使用率および進捗率を把握できるようになっている。中締めとして半期ごとに、また総括として年度末に対前年度比較してその差額について増減理由も分析し、必要に応じて見直しを行い次期につながるようにしている。職員に対しては、個別の面談や運営会議等で説明、書面で回覧する等して周知に努めている。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

・事業計画、事業報告について、職員には面談や運営会議で説明し、また回覧して周知し理解できるようにしている。利用者・家族などには保護者会や家族会などイベント開催時に必要に応じ説明し周知するように努めている。コロナ禍においては、感染拡大防止の観点からリモートで参加できるように環境設定し、参加していない家族には文書送付している。
・利用者一人ひとりの状況に合わせた個別支援計画を策定しており、本人の意思決定支援を重視し家族とも十分に話し合い理解納得したうえで支援プランを立てている。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・提供しているサービスの質の向上に向けて、人的側面においては計画的な研修の実施により職員の知識・技術の向上に努めている。研修委員会にて、職員個人別に年間の研修計画を立案し、計画に沿って研修を開催している。専門職別、重症心身障害者協会関連など、外部研修にも積極的に参加できるよう支援している。虐待防止委員会やマナーアップ委員会が中心となり、自己振り返りチェックシートや各種研修を実施している。
・個人のサービス提供能力の質の向上だけではなく、医療機関など多職種間との連携により組織的・総合的にサービスの質の向上にも取り組みが行われている。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

・月次、四半期、年次など定期的にミーテイングを開き、支援サービスごとに事業計画進捗の見直しや振り返り、自己チェックを実施している。その結果に基づき、また、事業所外部の各種調査や評価結果など指摘事項を受け止め、組織として取り組むべき課題を抽出し運営会議にて協議し改善策を検討している。これらを次期以後の事業計画策定に反映させ次に繋ぎ、サービスの質の向上に努めている。
・事業所内では部署ミーティングはじめ各種ミーティングを実施しているが、課題及びその改善策の共有等が職員全体にまで及んでいるか確認できていないことを課題としている。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・全職員に対し、法人本部の入職時研修にて、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などの基本を説明し周知に努めている。法人研修、施設長講義や各会議、事業所内研修等を利用しているほか、部署や職務によっては外部研修に参加し、さらに専門的なコンプライアンス知識習得にも努めている。
・事業所内に「ソレイユRINRI綱領」12か条などコンプライアンス関連の規程などを備置しており、職員は何時でも閲覧して再確認し、理解を深めることができるようになっている。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・全職員に対し、法人本部の入職時研修にて、社会人・福祉サービスに従事する者として守るべき法・規範・倫理などの基本を説明し周知に努めている。
・事業所内に「ソレイユRINRI綱領」12か条などコンプライアンス関連の規程などを備置しており、職員は何時でも閲覧して再確認し、理解を深めることができるようになっている。
・法人研修、施設長講義や各会議、事業所内研修等を利用したり、部署や職務によっては外部研修に参加しさらに専門的なコンプライアンス知識習得にも努めている。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・職員に対しては、当事業所の社会的存在意義や役割機能などについて説明し周知を図っている。また、各関係機関との情報交換や家族、他事業所との関わりを深めるようにしている。
・利用者の障害度は重度化しており、一人ひとりのニーズに応じた支援を行なうことができるように知識を深め、サービスの質の向上に努めている。運営会議などで、職員に対して状況を説明し理解を促し、対応すべき課題を事業計画において明示するとともに、目標達成を実現するための役割と責任、それに基づき進むべき方向性を伝え、指導力を発揮している。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

・事業所では月次で収支や業務遂行状況を把握し、各部署ごとに、計画立案した各案件について前年度実績値と比較できるようになっており、さらに予算実績比較表で費目別に使用率および進捗率を把握できるようになっている。
・中締めとして半期ごとに、また総括として年度末に対前年度比較しその差額について増減理由をも分析し、必要に応じて見直しを行い次期につながるようにしている。
・経営層は、利用者ニーズに合ったサービス提供を行うよう努めているが、経営の改善や業務の実効性向上に向けた職員の意識・合意形成にまでは至っていない。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・職員の募集採用は法人本部で一括して行い、採用担当者が就職説明会などを行い人材確保に取り組んでいる。新入職員研修後、事業所が必要とする人材を踏まえ、適材適所の人員配置を行っている。
・年一回の人事希望調査を実施し、また各部署長による面談を定期的に実施して職員の意向やニーズを把握するようにしている。また、日頃から職員一人ひとりの就業状況を確認し、その職員の適性などを把握できるようにしている。職員の育成状況、将来の人材構成などを踏まえ、他事業所への異動も含め適切な人材配置を行っている。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

・本部等で新卒職員に2、5、10月に新人研修を実施した後、適性や希望など総合的に勘案して配属している。事業所では、職員一人ひとりに合わせた人材育成計画・研修計画を策定して人材育成しており、また定期的に面談を実施して職員の意向等を把握し、さらに日々の健康管理、就業状況の把握を行っている。人事考課、評価処遇・称賛、昇進などを連動させて、法人他施設への異動も含め職員の適性を考慮して人材配置を行っている。
・新任職員研修資料に「期待する職員像」を明確にしているが、「職員自らが将来の姿を描けるキャリアパス」の策定が望まれる。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・事業所では、キャンパス長や事務次長を中心に職員の日々の健康管理、就業状況等を把握し、また各部署長による面談を定期的に行って職員の意向ニーズを把握している。また、人事希望調査も年一回実施して、異動を含め職員一人ひとりの意欲・働きがいなどの状況の把握に努めている。
・希望休の取得などワーク・ライフ・バランスに配慮した取り組みも行ったり、各種福利厚生も実施して職員の意欲向上・定着に取り組み、働き易い職場環境づくりに努めている。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・職員に対し、入職時新任研修および全体向けの研修を行い、その後は法人全体の研修も含め、各部署では職員一人ひとりの育成計画を策定している。育成計画の策定にあたっては、各部署長による個人面談を定期的に実施し、職員の意向やニーズを把握しつつ、年数、経験、資格などを踏まえた上で、一人ひとりに合わせた計画となるように取り組んでいる。職員は「目標記入シート」に自身の目標を設定し、経営層は定期的に面接を実施して適切に進捗状況や目標達成度の確認を行い、職員の育成に向けて取り組んでいる。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・職員には、入職時の新任研修や事業所の「それいゆルール」に沿った全体向け研修を実施した後、各部署配属後も一人ひとりに応じた個別育成・研修計画に基づき育成している。職員は新卒・中途の区別なく、一年間のOJT研修を受けることになっている。各所属長および研修委員会にて育成・研修計画を立案し、その計画に沿って職員一人ひとりの教育・研修を行ており、職員に対しては年数、経験、資格などを踏まえて一人ひとりに応じた計画に基づき育成するように取り組んでいる。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・勤務年数、経験、資格などを踏まえて、「それいゆルール」に沿った支援を原則とした育成・研修計画を策定し、勤務シフトや出勤日などを調整してスムーズな研修受講を支援している。研修委員会にて研修計画を立案し、その研修計画に沿って職員一人ひとりの教育・研修を行っている。研修計画は、研修アンケートや研修参加伺いなどで本人の希望を受け入れ、内部、外部の各種研修を受講できるように計画立案している。また、研修の開催場所や日程などについて、職員の負担にならないように配慮しており、出勤扱いや交通費の事業所負担にも対応している。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

・事業所では実習生の受け入れを積極的に行い、「実習生受け入れマニュアル」を整備して実習前に実習担当者がオリエンテーションを実施し、福祉サービスに関わる基本的な知識・技術、業界の動向などについて説明している。
・実習受け入れ中は、生活相談員、介護長および看護長を実習生対応職員として配置し、より多くの知識・技術、実地体験ができるように実習内容を組み立てている。学校側とは、プログラム内容を検討・評価するなど連携して効果的な実習になるように努めている。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

・二か月に一回、家族会役員との連絡会を開催し、また年三回、施設運営の意見交換会を開催して各所属長・家族参加で情報交換・情報共有を行っている。参加できない家族には書面にて結果を知らせている。
・事業所内では毎年医療機能情報を更新し、職員などが閲覧できるように配置している。財務情報や事業計画書などを掲示して公正公明な事業運営状況を公開している。また、会計監査や第三者外部評価を受審し、その評価結果を真摯に受け止め、書類不備の改善を行うなどして経営・運営に反映させている。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・二カ月毎に家族会役員との連絡会を開催し、また年に三回、施設運営の意見交換会を開催して各所属長・家族参加で情報交換・情報共有を行っている。参加できない家族には、書面にて結果を知らせている。
・毎年、事業所内では医療機能情報を更新し、職員などが閲覧できるように配置している。財務情報や事業計画書などの掲示をして公正公明な事業運営状況を公開している。また、会計監査や第三者外部評価を受審し、その評価結果を真摯に受け止め、書類不備の改善を行うなどをして経営・運営に反映させている。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・コロナ禍で現在は中止や延期をしているが、通常時はソレイユ祭りを実施して、地域の方に広報し参加を募り、利用者と参加者が一緒に食事や楽器演奏など楽しいひと時を共有して地域交流を行っている。また、CAMPキッズ(多目的施設)を使用したイベントを開催し、事業所を公開して地域の方々の認知を広めている。自治会の祭りへの施設利用者の参加や、年二回、自治会との連携で消防訓練への参加を実施し地域との交流に取り組んでいる。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

・ボランティア受け入れマニュアルを整備してボランティア委員会を組織し、ボランティアの円滑な受け入れや情報共有を行っている。ボランティア希望者に対して、事前の面談や見学を行い心身障害重症児・者について理解を求めている。そのうえでボランティア内容は面談にて決めることとしている。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

・事業所には医療ケアが必要な利用者も多いため、医療機関との情報共有に努めている。また、在宅サービス利用者等には近隣の地域相談支援センターに繋ぎ、連絡を取り合うことでサービスの質の確保に努めている。地域の関係機関や団体等の社会資源についてのリストや資料等の作成はしていないため、今後の課題としている。
・川崎市唯一の療養介護施設として、神奈川県内の重症心身障害児・者に関する支援者育成研修等の講師を担い地域貢献に努めている。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

・地域のネットワーク作りとして、神奈川県重症心身障害児・者関係施設協議会に参加し、県内各市町の現状と課題を情報交換している。また、他事業部門の関係者を通して情報を収集し、地域の方々と一緒にできる活動を模索し、かつ事業所の活動をより広く紹介して障害者福祉の普及啓発の貢献に努めている。
・麻生区自立支援協議、川崎市医療ケア児連絡調整会議を通し、地域のニーズ把握に努めているが、実質的には近隣の地域相談支援センターが情報の収集先となっており、事業所としての活動はしていない。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

・在宅障害児・者支援を推進するため、併設事業所で外来診療および外来リハビリテーションを実施し、また関連行政機関や医療機関との連携強化を推進している。CAMPキッズ(多目的施設)を使用したイベントやみらい食堂、事業所の専門性を活かした出前講座などを定期的に開催しており、地域交流を目的とした施設の活用を行っている。利用者と地域住民とのつながりを増やし、地域で暮らしている実感を得られる共生社会の実現を目指している。
・医療との関係性から地域コミュニティの活性化や街づくりなどへの独自の貢献は行っていない。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・事業計画や事業報告策定を通して利用者尊重についての意識を確認し、また、日常業務ではチームミーテイングを開催し、多職種で共通理解を持つよう努めている。個別支援計画書作成前に、家族の意向や要望、医療や関係機関などの指示指導内容を把握しており、計画に反映させることにしている。年1回、医療面談・個別支援計画の面談を行い意向ニーズを把握し、必要に応じて見直しを行い、可能なかぎり利用者の障害特性やライフステージに合わせた主体的な意思決定支援に努めている。
・利用規約において事業所は、利用者の意思と人格を尊重し、常に利用者の立場にたってサービスを提供することを明記している。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

・利用者の個人情報について、例えば写真や名前の広報誌や施設内の掲示板等への掲載については利用開始時に保護者等に同意を得るようにしており、その都度確認するようにしている。職員についてもプライバシー保護のためのチェックシートを用いて自らの行動を確認するようにしている。
・利用者の居室、デイルーム、脱衣室、トイレ等にカーテンを設けるなどの環境設定をして、利用者のプライバシー保護に努めており、介助は同性で行う等の配慮をしている。家族、後見人以外の面会では、家族、後見人に了承を求めてから行うことにしている。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

・ホームページでは 施設概要、事業内容、アクセスなどが記され、利用の案内などが明示されている。事業内容は 重症心身障害施設、重症心身障害児短期入所、通園の事業区分で構成されており、それぞれの対象者が簡単に説明されているが、さらに分かりやすくする工夫等について期待したい。
・利用希望者には、パンフレット(事務室に配置、電話問い合わせには送付)や利用案内等を用い、基本的な方針や日中の過ごし方等を説明している。生活介護では、見学の要請は主に特別支援学校の教師から入り、当日には教師と保護者が見学することが多い。コロナ禍では、見学の人数や滞在時間、また見学場所等さまざまな制限を設けていた。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

・サービス開始にあたっては契約書や利用規約をもとに丁寧に説明し、また、個別支援計画書については、利用開始以降は3か月ごとの更新を原則とし、家族などに説明して同意を得ている。法人として個人情報保護に関する規程(写真利用を含む)を設けており、利用開始時に説明し同意を得ている。
・利用規約では「2(説明義務)事業所は、本契約に基づく内容について、利用者の質問等に対して適切に説明」する旨が記されている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・他施設への移行や家庭復帰は稀であるが、区のケースワーカー、かかりつけ医、相談支援専門員等に対し情報提供を行っている。医療機関へ入院し、退院後に施設でのサービスを再開する際に、サービスの継続性に配慮して利用者、家族が不安を感じることがないように努めている。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・各関係機関との情報交換や家族、他事業所との関わりを深め、利用者一人ひとりのニーズに応じたサービスの提供と介護者の身体的、精神的な負担の軽減を多方面からサポートし、事業の運営にあたっている。利用者のニーズに即応すべく、研修への参加等を通じて職員の人材の育成に取り組むなど、利用者満足の向上への仕組みが整備されている。
・2カ月に1回、家族会役員との連絡会を実施しているほか、年3回の施設運営に関する意見交換会を通じて、意向や要望を把握している。日常生活において、衣類、食べたいもの、活動などの選択を意図的に自己決定してもらえるように取り組んでいる。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

・苦情解決責任者・受付窓口・第三者委員・川崎市福祉事業所など苦情解決支援事業事務局などの連絡先を明記し、廊下掲示板にも掲示して周知している。苦情を受け付けた場合は記録に残し、速やかな解決を図るように努めており、職員及び運営会議等の場で共有している。苦情内容に応じて対応方法を検討しており、個々の状況に応じて対応し回答する場合もあるが、全体的な内容については会議で共有している。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

・利用規約では、利用者及び保護者は、いつでも記載されている苦情受付窓口と、第三者委員および都道府県社会福祉協議会に設置されている運営適正化委員会に苦情を申し立てることができる旨が記されている。利用規約は事業所内にも掲示しており周知徹底に努めている。また、家族などが面会に来た際や意見交換会の折に意見を聞いたり、相談を受け、日常的にコミュニケーションを図るようにしている。
・コミュニケーションボードや絵文字・絵カードなどを使い、本人の気オブの表情に注意を払いリラックスできるように努めている。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

・利用規約では、事業所は苦情の受付・解決に際し、その内容を記録、また、苦情に対して市町村等が行う調査等に協力し、指導又は助言を受けた場合は、必要な改善を行うことが記されている。利用者、家族などからの相談、意見、苦情などを受け付けた場合には記録に残し、必要に応じて施設長、関係所属長と協議し、早急に回答できるように努めている。
・意見箱の設置はない。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

・現場安全管理対策委員会を設置。事故報告、ひやりはっと報告と対策について協議を行っている。医療安全管理マニュアルををはじめ、その他各種リスク対策マニュアルを整備し、安心・安全なサービス提供に必要な対策と対応に取り組んでいる。異常気象、災害停電などを鑑み、防災委員会が大規模災害に備えて事業継続計画を策定して対応に取り組み、リスクマネジメント体制は構築されている。BCPは全事業所共通のものを策定している。
・利用規約では、安全配慮義務等について、事業所はサービスの提供にあたって、利用者の生命、身体、財産の安全・確保に配慮するとともに、非常災害対策ならびに衛生管理等に必要な措置を講じる旨が定められている。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・感染対策委員会を設け、研修を開催、感染対策マニュアルは定期的に見直している。リネン類は原則毎日交換とし、食事テーブル等は使用ごとに消毒するなど清潔確保に努めている。浴室内は水捌け用マットを使用し、物品類も整理整頓に努め、衛生を保つため、毎日ストレッチャーや浴槽などの清掃を行っている。
・事業所内には加湿器を備え置き、乾燥からの感染を防いでいる。新型コロナウイルス感染症への対応として、利用者が感染した場合、家族が感染した場合、職員が感染した場合、濃厚接触者認定となった場合の対応をフローチャート化し、入所とは異なった通所版の対応マニュアルを策定した。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

・各種リスク対策マニュアル、特に大規模災害などを想定して事業継続計画の策定にも取り組んでおり、利用者の安全確保に努めている。防災委員会を設け、毎月の消防訓練、消防署や地域住民との消防訓練を年2回実施している。麻生区自立支援協議会に参加して、地域の防災について協議している。
・災害備蓄の確保、自家発電機(全館維持可能)の保守点検を定期的に行っている。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:a】

・施設全体のマニュアルは40もあり、それぞれの業務が細かく規定されている。職員としては「ソレイユルールブック」、通所部門については「業務マニュアル」が基本となっており、新人職員には新任職員研修等で周知している。ただ、実際の業務の現場においては、その部署の先輩が教えている。個別支援計画については「個別支援計画作成マニュアル」があり、また個別支援委員会を設けて個別支援計画の運用等についての改善と情報共有を図っている。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・各種マニュアルについては、年度末に定期的に見直し、修正をしている。電子カルテシステム上の職員一斉メールを用いて変更点を通知、書類は別のところで一覧されている。変更手順は、支援・リハビリ等の意見をもとに部署ごとに変更し、運営会議で了承して改訂となる。マニュアルは新人職員の教育に活用しており、専門職が分担し標準的な業務ができるよう指導している。
・個別支援計画については、半年に一度モニタリングし、利用者に合った支援ができるよう取り組んでいる。利用者に変化があったときは食事介助のチェック表などに記載し、変更箇所は昼のミーティングで職員に周知を図っている。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

・利用者の心身及び家庭等の状況は統一した様式で記録されている。ファイルには個人名が記されており、その中に関係する情報が集められている。アセスメントは担当職員を中心に行っているが、利用者一人ひとりのニーズや課題は、利用者の希望や保護者等の意向、また特別支援学校の先生方の見方やその他の支援者等の考え等も含めて整理され個別支援計画に反映されるようになっている。その後、計画は基本的には6か月ごとに見直している。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・個別支援計画はアセスメントシートを基にサービス管理責任者を中心に作成しているが、何よりも利用者の希望やニーズを尊重しながら保護者等の意向も含めるようにしている。作成した計画は保護者等にも丁寧に説明し、同意後に署名をもらっている。モニタリングは6か月に1回行っているが、利用者の様子が不安定になったりサービスが楽しめていないようであれば緊急に計画変更を行っている。その際は保護者等にも丁寧に説明し、同意を得るようにしている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・利用者に関する情報は電子カルテシステムに記録され、パスワードを入力することでシステムに入れるようになっている。このシステムで情報管理と職員間での情報共有を安全に行っている。個別支援計画の実施状況もこのシステムを使っており、チェック方式で状況を確認している。また、毎月の担当者ミーティングで状況を共有するようにしている。会議録やリハビリテーションの状況もこのシステムで確認できるようになっているが、昼礼等においても口頭で情報共有するようにしている。
・情報用紙、個別支援計画、保管用連絡帳、リハビリテーション実施計画書などを用い、写真も活用して支援に結びつくよう利用者一人ひとりのファイルで保管利用されている。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・電子カルテシステムを導入しており、受診の管理などに活用されている。看護・生活支援ケア計画の記録は看護師が行い共有が図られている。利用者の個別ファイルなどはスタッフルームに保管しているが、鍵をかけ情報の保護に努めている。利用の際はリーダーに声をかけ、施設内の事業所内のみとしている。利用後のチェックは鍵を閉める時に行うが、必ず声かけをしてる。
・法人のプライバシーポリシーがあり、個人情報の内容と利用目的、取り扱いについて明示している。利用規約では、記録整備保存義務に触れ、事業所はサービス提供に関する記録を整備し、サービス提供完了日から5年間保存するとある。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用者一人ひとりの表現方法(非言語コミュニケーション)で意思表示ができるような関わりを行っている。個別支援計画の中で、衣類の選択、食事時の食べたい物の選択、活動の選択を行う計画を立て、利用者によっては意図的に自己決定の機会を設けている。
・さらに、個別に自己決定できる環境作りを目指している。ただし、生活の場所や時間(食事時間、入浴時間、消灯時間等)については、施設の設定の中で過ごしている利用者がほとんどであり、個別に自己決定できる環境ではないことを課題としている。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:a】

・虐待防止マニュアルを昨年度改定。虐待防止マニュアルの説明会を全職員対象に実施、周知に努めている。家族に対しても説明会を開催し、出席できていないご家族には送付している。身体拘束廃止に向けたマニュアルを作成中であり、実施する際の具体的な手続きや、解除までのプロセス等を見直している。
・「ソレイユRINRI綱領」をはじめ、施設独自の倫理綱領をもとに毎月勉強会を開催したり、虐待防止法に関する研修の開催や苦情相談窓口を設置している。さらに、虐待防止改善委員会やマナーアップ委員会を毎月開催して、職員への注意喚起を促している。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・生活動作において介助が必要な利用者が多いが、利用者の状態像に応じ衣類の着脱、車いす操作、食事摂取、活動等自身でできることは自立にて行ってもらえるよう支援を行っている。
・一部の利用者ではあるが、生活スケジュール等を自身で考え自立した生活が送れるよう支援している。個別のニーズに合わせて、地域の社会資源を活用したお祭りへ参加する機会を設けている。短期入所の利用者については、出来る限り自宅と同様の環境作りや援助方法に努めている。
・利用者情報については、電子カルテの閲覧や毎月サービス管理責任者や看護師、生活支援員、セラピストなどが出席するモニタリング会議を開催して、個別支援計画の進捗や達成状況を確認している。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日々の関わりの中で利用者本人が決められるよう二者択一で問いかける、絵カードなどのコミュニケーションツール、トーキングエイド等を用いるなど、個別の意思表示に応じたコミュニケーションを図っており、職員の思い込みで判断するのではなく根拠を大切にしている。
・様々な機会を通じて地域と関わりを持ちながら過ごしてもらうことに取り組んでいるが、さらに、利用者一人ひとりとのコミュニケーション手段を確立させることを目指している。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

・サービス担当者会議や個別支援計画を作成する際には、利用者、ご家族等との面談を設定し、意思決定支援ガイドラインに準じて利用者の意思を尊重するよう努めている。
・特に「言葉にならないこと」をどのように個別支援計画へ盛り込むかを課題としており、意思決定支援計画書の作成を目指している。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:a】

・6カ月に1回の定期的なモニタリングを行っている。状態像に大きな変化があった利用者、児童等については、必要に応じた時期のモニタリングを行っている。モニタリング結果については、毎月のチームミーティング等で共有、必要に応じて見直している。
・現在、約10名の利用者が3階の学校スペースに来てもらったり、地域の養護学校への通学支援なども取り組んでいる。また、午前中は日中活動に参加したり、午後はリラクゼーションの時間を過ごしてもらったり、さらにプログラムとしてのグループ活動、イベントなどの機会を設けている。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・排泄ケアでは利用者の状態に応じたオムツの選定や個別のケア時間を設けている。入浴においては利用者の状態に応じ、リフト浴以外に家庭用浴槽を使用する等している。食事は利用者の状態に応じた形態食の提供、医療と連携し必要な利用者には食事療法を行っている。利用者の摂食嚥下機能に合わせた食具の使用、食事時の姿勢の検討等もリハビリ課と連携し個別に介助方法を決めている。
・外来と兼務ではあるが、事業所では理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門職を約20名配置しており、それらの指導助言によって手足の動きや食事摂取をはじめ、活動や環境設定等についても個別性を持てるよう努めている。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日常的な生活支援では個別対応を原則としており、看護生活支援ケア計画(電子カルテ内看護計画)を利用者それぞれに作成し、それに準じた支援の実践をしている。また、個別支援計画では、医療的なこと、日常的なことを除いた本人の生活に対するニーズや課題に基づき作成している。ただし、利用者によっては個別支援計画に日常的な生活支援がニーズにあたる場合もある。
・食事提供に関しては半年毎に嗜好調査を実施して献立に反映させたり、週1回おやつを提供したりして楽しんでもらえるようにしている。また、入浴に関しては各種の浴槽を用意して、安心で安全な入浴支援に取り組んでいる。建物1階の家族宿泊室に設置してあるユニットバスを体験してもらうなどにも取り組んでいる。排泄介助についてはオムツの変更を行い、快適性の向上に取り組んでいる。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・居室と共有スペース(デイルーム)では個別のスペースを設け、利用者に応じ必要なベッド類や趣味、嗜好に応じた物品(ラジカセやおもちゃ等)を準備している。リネン類は原則、毎日交換し清潔確保に努めている。食事テーブルや医療処置カート等は使用ごとに消毒する等、清潔を保つようにしている。浴室内は安全が確保されるよう水捌け用のマットを使用し、物品類も整理整頓に努めている。また、衛生を保つため、毎日ストレッチャーや浴槽等の清掃を行っている。
・さらに、新型コロナウイルス対策として、「利用者間の間合い」「居室に閉じ込まらない」なども取り組んでいる。居室や共有スペースなどを毎日、清掃業者による消毒や清掃を行って環境整備に取り組んでいる。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:a】

・全ての利用者において、リハビリテーション計画書を作成し、利用者(家族、後見人等)の同意をもとにリハを実施し、3ヵ月毎に更新している。計画書の内容は、利用者それぞれの能力に応じた機能訓練プログラム、自立度を高め、維持する生活訓練プログラム等であり、そのための車いす設計やその適合訓練も含まれる。また、呼吸リハ、摂食、嚥下リハを医師の指示をもとに実践し、その経過をカルテに記述している。加齢とともに生じる変形、拘縮の予防のために、ポジショニングを工夫し、ベッドサイドに写真を掲示する等の対策を実施している。
・リハビリテーション計画には「呼吸方法」「食事摂取方法」「ポジショニング」「シーティング」「歩行方法」「車椅子の自操」など、利用者一人ひとりの具体的な支援内容を盛り込んで個別支援に取り組んでいる。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・重症児・者福祉医療施設のため、24時間の医師、看護体制であり、医療的ケアや健康管理に加え食事、排泄、入浴なども対応している。看護計画の欄に個別のケアを入力している。
・具体的には、1日2回の検温、血圧、酸素飽和度の測定、体重測定(利用者によって測定間隔を設定)、医師の回診、看護師による医療的な支援によって健康管理に取り組んでいる。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:a】

・年1回の定期検診を含め、常勤医師(小児科)や非常勤医師(皮膚科、整形外科、耳鼻科)の定期的な往診により適切な医療的支援を提供している。看護研修を開催しており、フィジカルアセスメント、呼吸管理、栄養について、救急時の対応等をテーマとしてスキルアップに努めている。
・インシデント、アクシデントレポートを元に現場安全管理対策委員会で精査、周知し、全体にも周知している。看護、生活支援マニュアルを整備し介助等の手順を統一している。さらに、食物アレルギーに対しては、プレートの色を変えるなどの安全対策にも取り組んでいる。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・社会参加においては利用者の活動の一環として生産活動を行い、それを地域の施設や区役所等で販売している。地域住民に施設を開放し、音楽サークルの練習場所としている。その練習に利用者も参加し、施設内や地域のイベントで演奏の発表に参加している。(コロナ禍では中止)
・学齢期の児童においては養護学校の訪問学級に通学し学習の機会を設けている。教員とは定期的に会議を開催し、学校での様子と生活の様子を報告し合い共有する機会としている。社会参加を希望する利用者においては個別支援計画にて計画、機会の提供を行っている。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・地域生活への移行ではないが、一部利用者は希望により地域の活動センターで作業する機会を設けている。地域生活に向けた身辺自立(家庭用浴室での入浴)の練習をしている。
・地域生活への移行に向け、施設見学(通所施設、入所施設、グループホーム等)を実施しているほか、定期的に関係者(児童相談所、区役所、養護学校等)と協議を行っている。また、10年間で3組が自宅へ戻ったり、障害者施設への転居をしたりなど、地域生活への移行が報告されている。地域移行については、相談支援事業所や学校などと意見交換をする機会を設けており、円滑な移行を支援できるようにしている。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・コロナ禍となり、面会規制等を行っているが、定期的な面会を行うようにしている。家族会の役員と施設の管理者による連絡会を定期的に行い、施設運営についての報告や日々の支援に関する要望等を共有する機会としている。
・日々の生活で必要な衣類や物品などは施設で管理するとともに、必要時には家族や後見人へ依頼している。外出活動を行った際はお便りを作成し家族等へ発送している。家族支援として、児童の発達段階に合わせ、また面会に来れない家族等には必要に応じてお便りを作成・発送している。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・個別支援計画作成にあたり、障害や疾病による状況に合わせ、年齢や発達過程を考慮し必要な支援計画を作成している。未就学の児童は愛着形成や自己の認知につながるような支援、学齢期の児童は他者との関わりの中で挨拶や順番、決まりを守ることが身に付くような支援などを中心に、個別のニーズや課題に応じた計画の作成、支援の実施を行っている。
・医療度の高い児童に対しては、低い児童に対して関わりが少なくなってしまうことが今後の課題である。

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

非該当

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

非該当

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

非該当