横浜市菊名保育園
第三者評価機関名 | ナルク神奈川福祉サービス第三者評価事業部 |
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【保育理念】 ・一人一人の子どもの立場や想いを第一に考え、子どもたちがよりよく生きていけるように願い、保育していきます。 【保育方針】 ・家庭や地域社会と連携して、保護者とともに子どもの育ちを支えます。 ・子どもたちが伸びやかに活動し、健やかにゆとりある生活ができる環境を確保し、健全な心身の発達を支えます。 ・保育の中での様々な体験を通して、豊かな感性と生きる力を育てます。 ・地域コミュニティと積極的に関わりながら、一緒に地域の子どもを育てる環境づくりをしていきます。 【保育姿勢】 ・ありのままの子どもの姿を受け止め、心と体の成長を援助していきます。 ・子どもが遊びたくなるような環境をつくり、なんでもやってみようとする気持ちを育みます。 ・安全な環境を整え、心地よく安定した生活が送れるよう配慮していきます。 ・家庭や地域とのつながりを大事にし、共に子育てをしていきます。 |
【立地および施設の概要】 横浜市菊名保育園は、JR横浜線・東急東横線菊名駅から徒歩15分ほどの高台に位置し、周辺には自然の地形を利用し、緑に恵まれた公園や住宅地が広がっています。園庭は383㎡あり、桜や梅、柿、金柑等、季節を感じられる樹木があります。自然に親しみながら子どもたちがのびのびと遊んでいます。1974年4月に開園し、園舎は老人福祉センターが併設された鉄筋コンクリート造3階建ての建物の1階部分で、1~5歳児84名(定員78名)が在籍しています。 【園の特徴】 ・子どもたちは、保育園での豊かな生活や遊び体験の中で、周囲の人々や友だちとのかかわりを心地よく感じたり、学んだりしながら成長しています。 ・フォトカンファレンス(写真を活用した保育の振り返り)やドキュメンテーション(子どもの活動の様子を写真やコメントで説明したもの)の掲示、保育士体験の実施等による保育の見える化に取り組んでいます。 ・クラスごとに年間を4期に分けた食育計画「たべるのだいすき」を作成し、食育活動や栽培活動に積極的に取り組んでいます。 ・地域の子育て支援や地域とのつながりを大切にして、交流保育、園庭開放、育児相談、育児講座、出前保育等に積極的に取り組み、地域からも親しまれています。 ・5つのプロジェクトチーム(環境、健康衛生、危機管理、園内研修、第三者評価)を組成し、非常勤職員を含む職員同士が連携し役割を分担して、業務の実効性の向上、保育の質の向上に取り組んでいます。 |
評価実施期間 | 2023/05/09(契約日) ~2024/02/26(評価結果確定日) |
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受審回数(前回の受審時期) | 2 回(2018年度) |
特長や今後期待される点 | ◇特長 1.子どもが主体的に活動できる環境作り 今年度「子ども主体の保育とは」をテーマに、「保育ウェブ」の手法を使い、お楽しみ会を通して実践につなげる取組を行ないました。 4、5歳児は、お楽しみ会の企画段階から、サークルタイム(こども会議)で話し合い、アイディアを出し合いました。保育士は、子どもたちの思いや、保育士の働きかけ等を、模造紙に「ウェブ(蜘蛛の巣)状」に書き出し、子どもたちの発想がさらに広がるよう援助してきました。 子どもたちは、自分が楽しいと感じることについて、自分たちで主体的に進めていける環境を、保育士と共に作り上げて行き、達成感を得て自信につながるようになっています。お楽しみ会終了後には、保育士は、保育ウェブで確認しながら、子どもの姿が変化する様子を振り返り、子ども主体の保育はどうだったか、保育士の関わりは適切だったかなどにつき、意見を出し合い、振り返りを行っています。 2.子どもの育ちを保護者と共有し、相互理解を深める取組 春の保護者懇談会で、3~5歳児クラスの保育士は、ドキュメンテーションを用いて、子どものエピソードを伝え、子どもの成長や今後の見通しを保護者と話し合い、共有しています。子どもの日々の活動の様子は、写真やコメントを付したドキュメンテーション形式の紙面を保育室の外に貼り出して、お迎えの際に見てもらいながらエピソード等を語り合っています。 今年度は、コロナ禍でできなかった「保育士体験」を、個人面談の際に復活することができました。保護者は、保育士体験を行なうことにより、実際に子どもが保育園でどのように過ごしているかを知ることができます。体験後の保護者からは、「子どもと保育士とのふれあい、他の子どもとの交流等を見て、自分の子どもの成長も実感でき、大変参考になった」「保育の大変さ、保育士のすごさを改めて実感した」等の感想が寄せられています。 園では、保護者に子どもの様子をドキュメンテーションで伝え、実際に保育士業務を体験してもらうことを通して、子どもの育ちを園(保育士)と保護者が共有し、相互理解を深めていけるよう取り組んでいます。 3.活発な異年齢交流に向けた保育士の援助 1・2歳児グループと3・4・5歳児グループごとに、年間を4期に分けた「異年齢保育計画」を作成し、異年齢保育に積極的に取り組んでいます。年度の前半では、3・4・5歳児グループは散歩やクッキング、リズム遊び等で異年齢保育を行ない、年度後半からは、1・2歳児グループのお世話や散歩で年下の子どもと関わりを持つようにしています。 異年齢保育計画の全期間を通して、3・4・5歳児は「朝、夕方や園庭、雨の日の室内で他クラスと関わって遊ぶ」としています。(1・2歳児は園庭のみ) 調査日にも、園庭で、複数クラスの子どもが同時に遊んでおり、砂場あそびや鬼ごっこ等の集団遊びでは、子どもたちは、年齢を超えて遊び、年下の子どもをかわいがったり、ままごとでお客さんになってもらったりする姿がありました。保育士は、こうした異年齢交流を通して、子どもたちの興味や関心の幅が広がっていくよう援助しています。 ◇今後期待される点 1.地域の子育て支援を推進する園の役割・取組の継続 コロナ禍の中でも地域に向けた、育児講座、園庭開放、交流保育、各種イベント等を可能な限り実施してきました。今後も、ウイズコロナに向けて、地域の子育て支援を推進する園の役割・取組を継続していくことが期待されます。 2.園情報をわかりやすく公表する工夫 横浜市のホームページの「えんさがしサポート☆よこはま保育」やワムネットの「ここdeサーチ」に園の基本情報を記載し、利用希望者に必要な情報を提供しています。さらに、子どもの活動や遊びの様子を写真で示すなど、具体的にわかりやすく公表する工夫が期待されます。 |
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菊名保育園は平成30年度に第三者評価を受審しています。今回の受審にあたり、自園の保育を振り返り、日頃の保育を見直す機会となり、保育の質向上につながりました。 園内研修を兼ねて、会計年度任用職員を含めた全員が小グループに分かれて保育を振り返り、意見交換を行いました。話し合いの中で出た意見を共有し、もう一度確認したいことは再度グループで話し合う等、有意義な時間を持つことができました。資料を作成するにあたり、自分たちの保育を整理し文章にすることで、日頃の保育が自分たちにとっても見える化され、自園の強みと課題を再認識することができました。 こうした取り組みの中で、子どもたちの「やりたい、やってみたい」をどう形にできるか、子ども主体の保育とはどういうことか、を職員間で語り、保育に取り入れてきました。これからも、子ども一人一人の声に耳を傾け、子どもたちが主体的に活動できる保育を進めていきたいと思います。 保護者の皆様には、お忙しい中アンケートにご協力いただきましてありがとうございました。今後も、保護者の皆様と一緒に子育ての楽しさや喜びを共感していきたいと思います。また、丁寧な調査と聞き取りで、当園の強みと課題を明確にしていただいた評価機関の皆様に感謝申し上げます。今後も職員一同、力を合わせて保育の質向上に努めてまいります。 菊名保育園 園長 古村朋子 |
詳細評価PDF |
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評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・理念・保育方針・園目標は、園のパンフレットや「横浜市菊名保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」、子ども・子育て情報検索システム「ここdeサーチ」に記載しています。 |
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・園長は、横浜市立保育所全体責任職会議、港北区市立保育所責任職会議、港北区認可保育所等施設長会議に出席して、社会福祉事業全体の動向について把握・分析しています。 |
【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。 |
【第三者評価結果:a】 ・園長は、横浜市こども青少年局や港北区こども家庭支援課と協議しながら、予算概要や毎月の入所児童数、職員充足率等から、経営課題をまとめています。また、園長の「行動計画・評価書」(MBO)でも課題を明確化し、全職員に周知しています。 |
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・「市立保育所のあり方に関する基本方針(平成26年9月)」に沿って、「第2期横浜市子ども・子育て支援事業計画(2020~2024年度)」が策定され、「子ども・青少年への支援」「子育て家庭への支援」「社会全体での支援」を進めるため、3つの施策分野と9つの基本施策に具体的な取組の内容を示しています。 |
【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 |
【第三者評価結果:a】 ・毎年、年度始めに、園長が「第2期横浜市子ども・子育て支援事業計画」「港北区運営方針」等をもとに、園運営全般に関する重点推進課題・目標を定めた「行動計画・評価書」(MBO)を作成しています。 |
【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 |
【第三者評価結果:a】 ・園の事業計画については、横浜市の方針、港北区運営方針等をもとに、園長が「行動計画・評価書」とその施策推進のための「令和5年度横浜市菊名保育園単年度事業計画」を作成して職員に説明しています。 |
【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。 |
【第三者評価結果:a】 ・保護者や子どもに密接に関係ある事業計画については、年間行事計画を中心に、新入園児の保護者には入園前説明会、在園児の保護者には、資料を配付して周知しています。 |
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 |
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【第三者評価結果:a】 ・全体的な計画に基づき、年間指導計画、月間指導計画等を作成し、各指導計画には評価反省欄を設けて、定期的に実施状況の確認と振り返りを行ない、次期の計画につなげるPDCAサイクルにもとづいて、保育の質の向上に取り組んでいます。 |
【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 |
【第三者評価結果:a】 ・保育士の自己評価や毎年度末に実施する保護者アンケートをもとに、園としての自己評価を行ない、「保育所の自己評価の結果について」として、年度の目標や今年度の課題、取り組み状況、次年度の課題・改善点をまとめ、保護者に公表しています。 |
評価対象Ⅱ 組織の運営管理
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・園長は、港北区運営方針や地域の特徴を生かした「行動計画・評価書」を作成し、「地域で支え合う福祉・保健のまちづくり」「親しまれる園づくりと円滑な園運営」「働きやすい職場環境」等、保育所の経営・管理に関する方針と取組を明確にしています。 |
【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・園長は、社会福祉関係法令はもとより、「横浜市職員行動基準」「全国保育士会倫理綱領」等から、遵守すべき法令等を理解して遵守しています。また、横浜市職員服務規程の第13条に「利害関係を有するものとの接触規制」が定められており、園長はこれにもとづいて、利害関係者との適正な関係を保持しています。 |
【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・園長は職員面談を実施し、園長の「行動計画・評価書」をもとに職員が策定した個別の目標や自己評価についてアドバイスするなど、保育の質の向上に努めています。また、可能な限り各クラスを巡回し、保育の状況を把握して、考える力を養えるよう実践の在り方を話し合うなど、職員に応じた指導を行なっています。 |
【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・園長は、効率的な事務や職員の残業を無くす方策等を常に考え、人事、労務、財務等の分析を行ない、運営の改善や業務の実効性を高めるようにしています。 |
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・横浜市の「保育士分野人材育成ビジョン」や「保育士キャリアラダー」による福祉人材の確保と育成方針があり、計画的に人材確保や育成を行なっています。 |
【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・横浜市は、「横浜市職員行動基準」に、期待する職員像として「ヨコハマを愛し、市民に信頼され、自ら考え行動する職員」を掲げ、5つの行動基準を定めています。 |
【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 |
【第三者評価結果:a】 ・園長は、職員との個人面談を年3回行ない、職員の意向や要望、悩みを汲み取り、チームとして働けるようにしています。市役所および区役所には、職員の悩み相談窓口が設けられています。 |
【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・「横浜市職員行動基準」に期待する職員像が明確にされており、「横浜市人材育成ビジョン」で、職位による役割が明確になっています。 |
【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 |
【第三者評価結果:a】 ・保育士の「キャリア自己分析表」の中に、「専門能力向上のための取組(研修他)」という項目があり、保育所が必要とする職員の専門技術や専門資格を明示しています。また、保育士キャリアラダ―には、保育士として必要な専門性について具体的な目標と姿勢・行動の例示を示しています。 |
【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。 |
【第三者評価結果:a】 ・園長は、職員の身に付けた実務能力・専門能力や過去の研修履歴が一覧になっている「キャリア自己分析表」を利用し、一人ひとりの研修の受講状況、資格の取得状況を把握しています。 |
【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 |
【第三者評価結果:a】 ・実習生等の受け入れに関しては、次世代の人材育成の機会と捉え、積極的に実習生の受け入れを行なっています。実習生受け入れマニュアルを整備し、実習生の育成・研修に関する基本姿勢を明文化しています。 |
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・運営主体である横浜市の事業・財務等に関する情報は、横浜市のホームページで公開しています。園の概要等の詳細な情報は、横浜市のホームページから「えんさがしサポート☆よこはま保育」やワムネットの「ここdeサーチ」に移行して、確認することができます。 |
【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・園の事務、経理、契約等は、横浜市こども青少年局および港北区こども家庭支援課と連携して、管理・運営を行なっています。園の予算は横浜市のシステムに入力して管理し、年度末には港北区が、財務会計の精査を行なっています。 |
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・地域に開かれた保育園づくりを大切にし、保育方針に「地域コミュニティと積極的に関わりながら」を明記しています。全体的な計画には、「地域とのかかわり」として、近隣保育園や隣接した「菊名老人福祉センター」との交流、地域の方との畑づくりや交流等が記載され、計画に従い全職員で取り組んでいます。 |
【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 |
【第三者評価結果:a】 ・ボランティア受け入れマニュアルを作成し、受け入れの意義、姿勢・受け入れ方針等の基本姿勢を明記しています。また、受け入れ方法等も明記すると共に、受け入れ担当者を決めています。 |
【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・医療機関一覧や関係機関リストをファイルし、一覧表を作成して職員間で共有化しています。 |
【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・園長が港北区公立園長会等に出席し、また「にこにこ広場」の開催を通じてアンケートや育児相談を行なうなど、地域の福祉ニーズの把握に努めています。 |
【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・園では、把握した福祉ニーズに基づいて、園庭開放や交流保育、育児講座、育児相談、あっぷっぷ(新米ママと赤ちゃんのためのプログラム)等の「地域育児支援事業」を行なっています。 |
評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・保育理念に「一人一人の子どもの立場や想いを第一に考え、子どもたちがよりよく生きていけるように願い、保育していきます」と定め、保育姿勢として「ありのままの子どもの姿を受け止め、心と体の成長を援助していきます」を明示しています。人権や虐待防止、不適切保育、子ども主体の保育等をテーマとした研修を実施し、子どもを尊重した保育の実践に取り組んでいます。 |
【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 ・「個人情報保護マニュアル」に「プライバシーの保護」の項目を設けるとともに、各種マニュアルや手順書の中にプライバシー保護に関する配慮事項を記載しています。また、プライバシーの保護については、職員会議等で職員に周知しています。 |
【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。 |
【第三者評価結果:a】 ・横浜市港北区のホームページに園の情報を掲載しています。子ども・子育て支援情報公表システム「ここdeサーチ」において、園の理念、基本方針、保育内容等を公表しており、インタ―ネットで閲覧可能になっています。園のパンフレットを、子育てイベント「にこにこ広場」や港北区役所等に置いています。 |
【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。 |
【第三者評価結果:a】 ・入園説明会では、重要事項説明書を用い、園の概要や保育内容、利用サービス、服装や持ち物等について丁寧に説明し、利用契約書にサインをもらっています。持ち物については、実物を用意し、具体的にわかりやすく説明しています。 |
【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 ・保育所等の変更時の引継ぎ書類は定めていませんが、保護者から要望がある場合には、個人情報に配慮しながら、転園先と情報交換しています。 |
【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・日々の保育の中で、子どもの表情や言動、関わり方等から、子どもの満足の把握に努めています。また、ドキュメンテーションの作成や保育日誌の記載の際に、1日の保育を振り返り、その中で子どもの満足を把握するように努めています。月末や行事の後には、クラスで保育計画の反省と課題の抽出を行なっています。 |
【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 |
【第三者評価結果:a】 ・重要事項説明書に、苦情解決制度について、相談・苦情受付窓口(クラス担任または主任保育士)、相談・苦情解決責任者(園長)、第三者委員2名を明記し、図解で苦情体制を説明するなど、わかりやすく工夫しています。 |
【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。 |
【第三者評価結果:a】 ・重要事項説明書に、苦情解決制度について、相談・苦情受付窓口や相談・苦情解決責任者、第三者委員2名、また、園以外の相談窓口として横浜市福祉調整委員会を案内し、複数の方法や相手を自由に選べることを記載しています。また、図解で苦情体制を説明するなど、わかりやすくするよう工夫しています。保護者には、入園説明会や懇談会でも口頭で説明しています。 |
【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 |
【第三者評価結果:a】 ・保護者からの相談は、苦情・相談の面談、個人面談や懇談会の他、1・2歳児の保護者との連絡帳のやり取り、毎日の送迎の際の会話等でも受けています。 |
【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 |
【第三者評価結果:a】 ・「事故防止と事故対応について(令和5年度版)」があります。そのほか、事故発生時の対応や事故防止のための注意事項等につき、内容や発生場所等、園内園外で起こりうる事故関係について、詳細な個別マニュアルを作成しています。また、安全点検表、安全チェックリストがあり、職員に周知しています。 |
【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・「保育所における感染症対策ガイドライン(厚生労働省)」「感染予防・まん延防止マニュアル」および「嘔吐物処理マニュアル」があり、「排便の始末」「おむつ交換」「プール・水遊び」等の手順書があります。 |
【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・毎月、地震や火災の対応訓練を行なっています。また、当園は土砂災害警戒区域のため、土砂崩れを想定した訓練を行なっています。ピアノは固定し、棚の上には重いものは置かないようにしています。扉には留め具を使用して中の物が飛び出さないようにしています。 |
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・保育の水準・内容を一定に保つための標準的な実施方法を明文化したものとして、保育各種対応マニュアル、手順書等を文書化しています。 |
【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 |
【第三者評価結果:a】 ・各種マニュアル・手順書は毎年、11月から見直しをはじめ年度末までに行ない、変更する場合は職員会議で確認し、周知しています。今年度は「危機管理プロジェクトチーム」が中心となって、各種マニュアル・手順書の見直しを行なっています。 |
【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。 |
【第三者評価結果:a】 ・入園時の提出書類から、家族の状況や子どもの身体状況、生育歴、発達状況、既往症、アレルギー疾患等を把握し、また、保護者面談で保護者から口頭で状況を聞き取るなど、適切なアセスメントが実施されています。 |
【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・年間指導計画、月間指導計画、週案を作成しています。各計画には自己評価欄を設け、年間指導計画は四半期ごと、月間指導計画は月ごと、週案は毎週、毎日の保育は保育日誌で振り返りを行ない、次期の計画につなげる仕組みになっています。 |
【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 |
【第三者評価結果:a】 ・子ども一人ひとりの発達状況や生活状況は、児童票、経過記録、児童健康台帳、乳児用連絡票兼個人記録等に記録しています。1、2歳児は月間個別指導計画を作成し、毎日の保育内容は保育日誌、個別の連絡票に記録をしています。 |
【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。 |
【第三者評価結果:a】 ・「横浜市個人情報の保護に関する条例」「横浜市個人情報の取り扱い基本ルール」「横浜市行政文書管理規則」をもとにし、「個人情報保護マニュアル」を策定するとともに、文書の保存、廃棄の適正な管理を行なっています。 |
評価結果内容評価
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。 |
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【第三者評価結果:a】 ・全体的な計画は、児童憲章、児童福祉法、子ども・子育て支援法等の趣旨をとらえ、保育所保育指針に基づき、子どもの発達や生活の連続性を十分に考慮し、子どもの健全な育ちを中心に作成しています。 |
【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。 |
【第三者評価結果:a】 ・保育室内に、エアコンや扇風機、空気清浄機、加湿器、ロスナイ(熱交換換気システム)を備え、温湿度は日誌に記録をしています。感染症拡大防止の観点から、特に換気に注意を払っています。保育室は窓をふさがないようにして、窓からの光が入るようにし、また、夏はカーテンで遮光し、快適になるようにしています。生活音や職員の声の大きさにも配慮するようにしています。 |
【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・入園時に保護者が提出した児童票・児童健康台帳や入園時の面接で得られた情報、入園後の保護者とのやり取りや子どもと職員の関わりから子ども一人ひとりの状況を把握し、職員間で共有しています。 |
【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・子どもの年齢や月齢、個人差があることを考慮しながら、基本的な生活習慣の習得ができるよう、やり方も伝えながら、自分でできる所は見守り、必要に応じた援助を行なっています。 |
【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。 |
【第三者評価結果:a】 ・園では、「子どもを主体にした保育」に取り組み、港北区主催の「子どもの主体性を尊重する保育実践へ」のテーマの研修には、園から保育士が参加しました。 |
【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:非該当】 0歳児の受け入れをしていないため、非該当となります。 |
【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・安全、衛生に配慮して自分でやりたい欲求が満たされる環境づくりをしています。生活や遊びのすべてが学びとなる3歳未満児の保育では、「やりたい」「できた」の積み重ねを大切に保育しています。そのために、ままごとやブロック、パズル、人形等、好きなおもちゃや絵本を、自由に選びやすく手に取り遊べるようにコーナーを作っています。また、水遊びと共に、氷や色水、スポンジ、春雨等を用意して感触遊びも行なっています。 |
【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・3歳児は、集団遊びを取り入れながら、興味関心のある活動に取り組めるような環境を整え、友だちと関わる中で自分の気持ちを伝えられるようにしたり、集団生活の楽しさを味わえるように配慮をしています。子どもがやりたいことを言葉で引き出せるように言葉かけを行ない、友達と関わりながら遊びを展開できるように援助しています。 |
【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・多目的トイレを設置し、全ての子ども用トイレの個室に手すりを取り付けています。 |
【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・体調、起床時間等の家庭での生活リズムに配慮して、個々に応じた午前寝等の休息を行ない、安心して過ごせるようにしています。一日の中での職員間の引継ぎを丁寧に行ない、長時間の生活や遊びの連続性を保てるように配慮しています。 |
【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 ・幼児期の終わりまでに育ってほしい姿の10項目を念頭に置いて、就学を意識した5歳児後半のカリキュラム(アプローチカリキュラム)を作成して保育をしています。 |
【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・「健康管理マニュアル」があり、担任が朝の健康チェックを丁寧に行ない、1、2歳児は個人連絡票、3~5歳児は体温表に当日の体温等を記載して、子どもの体調を把握しています。 |
【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。 |
【第三者評価結果:a】 ・定期的な健康診断・歯科健診の結果は、児童健康台帳、歯科健康診査票に記載しています。必要な情報は、ミーティングや会議で職員に周知をしています。当日欠席児は、後日嘱託医の所で健診を受けられるよう健診用紙を渡しています。 |
【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・アレルギー疾患のある子どもに対して、横浜市の「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」をもとに「菊名保育園食物アレルギー対応マニュアル」を策定し、それに沿って対応しています。 |
【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。 |
【第三者評価結果:a】 ・食育年間計画を作成し、年齢ごとのねらいを設けています。各クラスの年間・月間指導計画にも食育の欄を設け、食育の取組を行ない、パプリカ、ピーマン、カブ、オクラ等を栽培しています。 |
【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。 |
【第三者評価結果:a】 ・1歳児は、一人ひとりの発達に合わせて調理室で刻みを入れてもらい、クラスでも職員がおかずの野菜等を、キッチンバサミで細かく切って提供しています。 |
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・1、2歳児クラスは、個別の個人連絡票で詳細に子どもの様子を記載し、保護者に伝えています。3~5歳児クラスについては、毎日クラスの活動を、ドキュメンテーション方式で写真とコメントでわかりやすく伝えています。クラスだよりでも写真を使って活動の内容を伝えています。送迎時には、必ず保護者と直接顔を合わせる機会を設けて、家庭での様子を尋ねたり、園でのその日の子どもの様子を伝えたりして情報を交換しています。 |
【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 ・職員は、個人連絡票やドキュメンテーションを作成し、保護者に日々の保育の情報を伝え、送迎時には挨拶をしてその日のエピソードを伝えてコミュニケーションを取り、保護者との信頼関係を築くようにしています。 |
【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。 |
【第三者評価結果:a】 ・送迎時の保護者の様子や保育中も含めた子どもの顔色、言葉、態度等について目配りしています。 |
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。 |
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【第三者評価結果:a】 ・職員は、ミーティング、カリキュラム会議、職員会議等で子どもの様子を話し合い、日々の保育実践の振り返りをしています。月間指導計画、日案(保育日誌)には、自己評価(振り返り)欄があり、各担任が自らの保育実践について振り返りを行っています。 |