グローバルキッズ白楽園
第三者評価機関名 | 株式会社フィールズ |
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名称 | グローバルキッズ白楽園 | 評価対象サービス | 2022~ 保育所版 |
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対象分野 | 認可保育所 | 定員 | 60(利用者:59名) 名 |
所在地 | 221-0802 横浜市神奈川区六角橋2-9-16 |
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TEL | 045-481-0505 | ホームページ | https://www.gkids.co.jp/facilities/nursery_032.html |
【施設・事業所の概要】 | |||
開設年月日 | 2012年04月01日 | ||
経営法人・設置主体(法人名等) | 株式会社グローバルキッズ | ||
職員数 |
常勤職員:12 名
非常勤職員:10 名
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専門職員 |
施設長:1 名
保育士:16 名
保育補助:2 名
栄養士:2 名
調理師:1 名
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施設・設備の概要 |
保育室:7室
トイレ:2ヶ所
調理室・厨房:1室
事務室:1室
沐浴室:1
図書室:1
ホール:
バルコニー:1
エレベーター:1基
野外階段:
園庭:2ヶ所
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企業理念 子どものたちの未来のために 保育理念 豊かに生きる力を育てる 保育目標 1、お互いの気持ちを理解し、思いやりを持つことができる子ども 2、人との交流の中で愛情を育み、生きる力を身に付ける子ども 3、何事にも一生懸命挑戦する子ども |
保育方針 1、子どもが挑戦したいと思える環境作り、結果ではなく経過を大切に一人ひとり認めていく 2、一人ひとりの気持ちを認めることで自信へと繋げ、自己肯定感を育む |
評価実施期間 | 2023/05/09(契約日) ~2024/03/28(評価結果確定日) |
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受審回数(前回の受審時期) | 3 回(2020年度) |
特長や今後期待される点 | 1)職員の人材育成を行い、質の向上に向けた学びを大切にしています 2018年の園長就任から現在まで、職員への指導内容や方法、育成状況などについて、その時々の園長の考えを「職員指導ノート」に綴っています。記録内容は一環して人材育成に絞られています。仕事に対する姿勢や考え方を育成することで、必然的に保育の質の向上につながるとした園長の思いは就任以来変わらず、人材育成を最重要項目としています。職員をグレードで分けることなく、個々の性格やこれまでの経験などを把握し、コミュニケーションを取りながら個別に指導や助言を重ねています。職員同士も互いに助け合い、学びあうことで個々のスキル向上につながっています。このことは、子どもたちの保育活動にも当てはまり、園の基本的な方針となっています。今回の利用者調査からも園環境が子どもの心身の発達に役立っていると高い評価を得ています。園長は更に高い志を持ち、子どもや職員一人ひとりがお互いに「育ち・育てる・育ち合う」園環境に取り組んでいきたいと考えています。 2)積極的な地域交流に取り組んでいます 地元の地域ケアプラザと積極的に交流を図り、協働支援に取り組んでいます。高齢者施設へは七夕、クリスマスの飾りつけや歌を披露しに訪問しています。ハロウィンで地元を廻り、近隣の大学生中心に開催される「キャンドルナイト」に参加するなど積極的に地域へ出向き交流をしています。また、地元の就学前の子どもたちが来園する「ちびっこサンタ」など、子どもたちはいろんな体験を地元で体験しています。 3)主任保育士の育成が期待されます 園には、園長不在時の園長代理の役割や、保育士間のまとめ役としての役割を担う主任保育士が在籍していません。各リーダー格の保育士が、チームとして務めていますが、今後は、園長を補佐する主任保育士を育成し、さらに働きやすい園環境を整えることが望まれます。 4)ボランティア受入れマニュアルの作成と見直しが期待されます ボランティア受入れマニュアルの整備や受入れに対する基本姿勢が明確にされていません。園では、ボランティアや体験学習を積極的に受入れていきたいとしていますが、乳幼児に接する体験のない人たちの受入れには、基本姿勢を明確にしたマニュアルの作成が望まれます。また、定期的にマニュアルの内容の確認や更新を期待します。 |
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第三者評価を受審し、園運営の中での改善点は本部との協力体制の中で共有と意見交換が定期的に行われることの必要性を感じました。 時代の変化に対応のできる保育施設として息長く「地域に愛される保育園とは」この課題に前向きに向きあっていける環境作りを継続していきたいと思います。園の強みも知ることができ、足りないところは足していく努力と協力体制の構築、育成にも今後も力を入れていきたいと思います。 |
詳細評価PDF |
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評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 |
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【第三者評価結果:b】 理念や基本方針は、パンフレット、ホームページなどに明記され、法人・保育所の使命、目指す方向性を読み取ることができます。全職員が必携するコンセプトブックには、企業理念、目指す人財、保育理念、クレド、大切にする姿勢など、保育に関わる職員としての心構えを具体的に明記しています。園長は、日常的な職員の保育姿勢や自己評価などで職員の理解度を確認しています。保護者には、連絡帳アプリや懇談会、行事などで、理念や基本方針に沿った保育活動を伝えていますが、さらに理解を深めていきたいとしています。 |
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 |
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【第三者評価結果:b】 法人は社会福祉事業全体の動向について分析し、各事業所に周知しています。地域の福祉情報は、横浜市神奈川区園長会や六角橋ケアプラザ主催の子育て会議などに参加して把握していますが、分析に課題があります。地域的な特徴や変化などは、法人担当とともに共有し、保育ニーズの分析を行っています。また、ケアプラザで月2回、子育て相談を行い、子育て親子のニーズなども把握できています。予算、実績の資金収支を毎月、法人に提出しています。 |
【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。 |
【第三者評価結果:b】 園の経営・運営においては、法人が一括して行っています。現状の分析結果は、毎月、法人で開催する「事務連絡会」で各園長に周知されています。会議では、グループ分けされた園長や法人職員とともに協議し、改善に向けた意見交換を行っています。各園の課題などは職員に周知され、具体的な取組については、園長中心に検討し、改善に向けて取り組んでいますが、まだ、十分ではないとしています。 |
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 |
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【第三者評価結果:a】 法人が中期経営計画を策定しています。ビジョンとして「2030トリプルトラスト」を掲げ、「職員と親子と地域に最も信頼される存在になり、子ども達の育ちと学びの社会インフラになる」ことを明記しています。ビジョンに向けた方針・業績目標・重点的テーマ・施策、数値的な業務目標など、具体的に内容を明記し、Webで公表しています。園の中期経営計画は法人に同じとしています。 |
【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 |
【第三者評価結果:b】 法人の中期経営計画をもとに、定められた事業計画・報告シートに園の実施内容や今後の計画などを記載しています。事業計画策定には、前年度の事業報告の評価から、計画に反映させますが、内容としては、十分ではありません。今後は、実施状況の評価、および、具体的な改善策を設定し、一つずつ成果につながる事業報告・計画の策定が望まれます。 |
【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 |
【第三者評価結果:b】 事業計画は、毎月開催する職員会議や職員自己評価から、園長がまとめて策定しています。事業計画策定の時期や手順に基づいて行っていますが、事業計画策定のための会議を催し、職員参画のもとで策定する仕組みではありません。今後は、事業計画の内容に、数値目標や具体的な成果を設定し、職員参画で組織的に取り組める事業計画・報告の策定が期待されます。 |
【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。 |
【第三者評価結果:b】 保育活動の取組や園環境に関する報告・計画は、懇談会や連絡アプリなどで周知していますが、策定された事業計画・事業報告は、周知していません。事業計画・事業報告の周知については、検討していきたいとしています。 |
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 |
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【第三者評価結果:b】 指導計画は、計画の期間ごとに、必ず評価・反省を記載しています。各クラスリーダーと園長が確認し、必要な助言をもとに次の指導計画に反映しています。職員としての自己評価を年2回実施し、園の自己評価は年1回行っています。評価結果は、玄関のファイルで閲覧することができます。第三者評価は3年に1回受審し、評価結果は、「かながわ福祉サービス第三者評価推進機構」「WAM NET」で公開されます。保育の質の向上にPDCAサイクルを活用していますが、まだ、全体的に活用できていません。今後の課題と考えられます。 |
【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 |
【第三者評価結果:b】 職員の自己評価、人事考課による目標設定の評価などから課題を抽出し、園全体の自己評価として保護者に公表しています。職員の自己評価・園の自己評価の結果は、職員会議で周知し、園長中心に改善策の取組を検討しています。職員の自己評価による個々の課題は、個別対応で助言・指導を行い、全体的な課題は、会議などで指導しています。改善策や改善計画の策定は、園長が行っており、職員の参画による体制は十分ではないとしています。 |
評価対象Ⅱ 組織の運営管理
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 |
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【第三者評価結果:a】 園の管理者として運営・経営・管理における方針・取組を明確にしています。園長の役割・責任は、運営規定や職員のグレードなどに明記しており、保護者へは、重要事項説明書などで表明しています。有事における権限委任は、職員会議や災害時の役割などで明確にしています。 |
【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 法人は、フェア取引宣言を表明し、取引における基本姿勢について、「直接的または間接的に私的利害関係を持つことなく、適正な関係を保つ」としています。「施設長レクチャー」があり、職員のマネジメントを中心に園運営の責任者としての研修や最新の法令情報を学んでいます。園では、ごみの分別、廃材再利用、省エネルギ-などに積極的に取り組んでいます。法人の危機管理に行動倫理宣言・行動規範について明確にされており、職員研修で理解を深めています。 |
【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 保育内容の評価・反省、保育士としての自己評価、および、園の自己評価などの評価結果を把握し、改善の取組を検討しています。園長は2018年就任時から2023年の現在まで「職員指導ノート」に記録し、職員への指導、助言、成長過程などを含めた園環境について、園長の思いや言動を残しています。保育中の各クラスや調理室を廻り、職員との意見交換や助言を行っています。職員のグレードに合わせた研修やキャリアアップ制度による研修は充実しています。 |
【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:b】 基本的な人事・労務・財務は、法人の担当部署が中心に行いますが、園の分析は、園長が行っています。実働表を作成し、的確な人員配置に努めています。園長が約3ヶ月間の不在時には、リーダー格が中心となり、園の運営を職員全員でチームとして取り組みました。園長は、仕事に対する姿勢や考え方を育成することで保育の質の向上が期待できるとしており、引き続き、人材育成に注力していきたいとしています。 |
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 |
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【第三者評価結果:b】 人材管理は、法人中心に行われ、人材確保、人材育成などの方針は確立しています。職員のグレードを作成し、必要な人材確保、人材育成、人員体制なども計画的に行われています。人材確保は、法人中心ですが、園においても採用活動を行っており、スカウトをしたり、実習生、専門学校などで園の情報を話していますが、まだ、十分ではないとしています。 |
【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 目指す人財像は、「輝いた大人」を掲げ、理念を紡ぐクレドの一つとしています。人事管理は法人中心に行っています。就業規則、給料規程、職員グレード表に職員の待遇や人事考課制度などについて定めており、職員に周知しています。将来的な意向については、定期的に実施する「輝き度調査、意向調査、目標設定」などから本人の意向や情報を把握し、自己研鑽・自己啓発の機会を推奨しています。 |
【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 |
【第三者評価結果:a】 休暇取得の促進や短時間労働の導入に伴い、園では残業ゼロを実施しています。職員の健康・安全に配慮し、法人には、産業医によるメンタルヘルスケア制度も設けています。園長は、職員の経過状況を注視し、必要に応じて声かけや面談を行うなど、ストレスのない就業環境に努めています。各クラスでは、チームとして活動しており、業務の連携を図ることができています。法人はキャリア研修を推奨しており、園では、業務の軽減、有給休暇の取得、残業のない就労環境に努めています。 |
【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 理念・基本方針に沿った職員の育成体制を確立させています。成長支援制度には、職員の目標を設定する仕組みがあります。本人の目標項目、目標期限を設定し、園長の中間面接で進捗状況の報告を行います。必要に応じて園長の助言や指導を受けながら、目標達成に向けた自己研鑽・自己啓発を行っています。年度末には、目標達成度の確認を行っていますが、今後も引続き支援をしていきたいとしています。 |
【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 |
【第三者評価結果:b】 職員の教育・研修に関する基本方針や計画は、法人が策定しています。職員のグレードにより、必要な専門技術・資格に合わせた研修を受講することができます。法人の研修だけでなく、外部研修の情報などにより、職員が積極的に受講できる体制も整えています。計画内容の見直しなどは、法人中心に行われていますので、園での確認と実施の徹底が期待されます。 |
【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。 |
【第三者評価結果:a】 「グレード一覧表」により、職員一人ひとりの専門性・資格・取得状況を把握しています。新任職員や習熟度に配慮したOJTは園長が行っています。必須研修、専門研修や外部研修の情報を周知し、職員の積極的な研修受講を推奨しています。対面受講やWeb講習に参加できるように、就労体制の調整も行っています。常勤職員だけでなく、非常勤職員も就労状況により、受講できる体制を整えています。 |
【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 |
【第三者評価結果:b】 実習生受け入れのマニュアルを整備し、基本姿勢を明文化しています。学校や実習生の要望により、効果的なプログラムを用意し、助言や意見交換を行いながら保育士の役割、子どもの発達や対応について学習を行います。職員を実習指導者として育成して中堅クラスを強化することが課題となっています。実習期間中に学校担当者が来園し、実習の進捗状況や意見交換を行っています。毎年、一日体験や保育実習の要請があり、今後も積極的に受け入れていきたいとしています。 |
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 |
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【第三者評価結果:a】 法人ホームページには、企業理念、事業内容(各保育園の取り組み)などの情報を公開しています。予算・決算情報も法人が一括して公開しています。園は、保護者や園見学者向けに基本方針・保育内容・園の自己評価などを閲覧できるファイルを置いています。第三者評価の受審・苦情・相談の体制は重要事項説明書に記載し、第三者評価の結果は、Web上での公開、苦情・相談は、個人情報を除き、園内に公表するとしています。園や地域の子育て支援の取組について六角橋ケアプラザに印刷物などを配布しています。 |
【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 園運営における事務・経理・取引に関しては、各種規定に沿って公正、かつ適正に行われています。「施設長業務一覧表」「運営規定」「業務分担表」などで、職務分掌と権限・責任を明確にし、職員に周知しています。法人による内部監査や外部監査が実施され、園の指摘事項などは職員間で把握し、改善に向けて取組を行っています。 |
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 地域交流の基本的な考え方は、法人の行動規範に明文化されています。玄関ホールには、地域の情報やチラシなどを掲示しています。定期的に実施される「キャンドルナイト」では、子どもたちがキャンドルホルダーを作って地域の一斉点灯に参加しています。また、ハロウィンやクリスマスなど、地域行事にも子ども達が参加しています。在園児のニーズに応じた情報を提供しています。近々では巡回心理士の訪問なども掲示しています。 |
【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 |
【第三者評価結果:b】 ボランティアや一日体験学習の受け入れも行っていますが、どちらも基本姿勢の明文化や受け入れについてのマニュアルを整えていません。子どもたちに接する配慮や注意点など、事前のオリエンテーションを行ってはいますが、双方にとって事故やトラブルを避けるためにも、受け入れの姿勢や方針を明確にしたマニュアルの整備が望まれます。 |
【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 |
【第三者評価結果:a】 関係機関のリストを作成し、職員間で共有しています。園長は、六角橋ケアプラザ、地域療育センター、子育て広場運営協議会などと定期的に連携をとりながら子育ての協働支援を行っています。地域の小学校と手紙交換や就学前のビデオレター、不要衣類の寄付など交流の機会を設けています。虐待等見守りの必要な子どもの対応は、神奈川区こども家庭支援課と連携しています。 |
【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:b】 園は、地域の六角橋ケアプラザと密に交流を行い、地域子育て支援のイベントに積極的に参画しています。年2回開催の運営委員会には、地区コーディネーター、各クラス保護者、法人担当、園長らの構成により、園や地域のニーズ、課題などを把握する貴重な意見交換の場としています。現在、定期的にケアプラザ協働の子育て相談を行っていますが、今後は、図書室や園庭の開放などの取組を広げていきたいとしています。 |
【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 |
【第三者評価結果:b】 毎年、白楽地域全体のイベント「キャンドルナイト」に参加しています。園児はキャンドルホルダーを制作し、イベント開催中には地域全体で点灯しています。NHK横浜の取材を受け、子どもたちのキャンドル制作と展示が紹介されました。コロナ禍で中止していた高齢者施設への訪問も開始していきたいとしています。子育て支援の取組は、行政や法人ホームページなどに情報を提供しています。ケアプラザ主催の子育て広場では、毎月、子育て相談を行っています。今後、地域の防災対策・災害時支援の共助への取組が期待されます。 |
評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:b】 法人作成の「グローバルキッズCOMPANY 行動規範」で子どもの人権の尊重を掲げ、全体的な計画や年間・月間の保育指導計画に「人権」の項目を設けています。職員は個人名に「ちゃん」や「さん」を付けて子どもを呼び、国籍や文化習慣等の違いも尊重しています。乱暴な言葉を使う子どもについては、人の気持ちを大切にすることを伝えています。全国保育士会の「人権チェックリスト」を利用して振り返りを行っています。園長は今後子どもを尊重した保育についてディスカッションも盛り込んだ勉強会を開催したいと考えています。 |
【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 全体的な計画、各クラスの年間・月間の保育指導計画の「人権」の項目の中で子どものプライバシー保護を記し、それに沿って配慮しています。入園前の面接でプライバシー保護に関する保護者の意向を確認しています。沐浴、着替え、おむつ替えはプライベートゾーンに配慮しながら行い、水遊びについては着脱を外部から見えない場所で行っています。おむつをはいている子どもは、おむつ替えをしていること自体がわからないよう配慮しています。 |
【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。 |
【第三者評価結果:a】 園の情報は法人ホームページの施設紹介ページから見ることができ、園の取組やデイリープログラムについて写真を多用してわかりやすく説明しています。利用希望者からの電話による問い合わせには施設長が対応し、園見学は1回につき6~7人受け入れて園長とリーダーで対応しています。見学の保護者から、何を重視して園を選択するかを聞き、質問等に対応しています。また、質問内容を分析して園紹介資料の見直しにつなげています。 |
【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。 |
【第三者評価結果:a】 入園の前月に重要事項説明書を使って保育内容等の説明をしています。保護者は重要事項説明書の各項目について理解したかどうか確認のチェックを入れ、署名捺印して提出しています。保育内容に変更が生じたときは連絡アプリで配信したり、必要に応じて個別に面談したりしています。語学が堪能な職員が、外国籍で言葉が通じない保護者の説明を担当しています。 |
【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 保育所の変更にあたり、保育の継続性に配慮していますが、手順や引き継ぎ文書は定めていません。横浜市で定めた様式を用い、行政が間に入った形で情報共有を行っています。変更先の園からの問い合わせや、保育所の変更後・終了後に保護者からの相談があれば、園長が対応することになっていますが、今のところありません。 |
【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 子どもが楽しく過ごせる環境づくりに力を入れ、日々の保育のなかで子どもの満足の把握に努めています。保護者に対しては、保護者懇談会を年2回開くほか、保護者代表と外部委員を交えた運営委員会を年2回開催し、意見を聴取しています。また、クリスマス会、スポーツフェスティバルの実施後に保護者アンケートを行い、保護者からの意見を取り入れて次年度に改善しています。行事以外の利用者満足調査は行っていません。今後、行事に限らず保育の質全般についても満足度調査を行うことが期待されます。 |
【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 |
【第三者評価結果:a】 苦情受付担当は幼児リーダーと乳児リーダー、苦情解決責任者は園長です。その他、第三者委員会を設置して、苦情解決の体制を整えています。苦情対応については重要事項説明書に明記し、入園時に保護者に説明しています。また玄関にも掲示しています。苦情があった場合は、苦情マニュアルに沿って所定の書式に詳細を記入し、全職員で共有、分析しています。苦情内容及び解決結果は、公開可能と園長が判断したものについて、連絡アプリで保護者に配信、報告しています。 |
【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。 |
【第三者評価結果:b】 重要事項説明書に相談の方法や相手を自由に選べることが記載されており、玄関に掲示しています。今回の利用者調査では回収率も低く、保護者への周知と協力が課題となっています。個別に相談できるスペースとして、絵本コーナーや保育室を利用しています。個人面談を11月に行っていますが、相談ごとがあれば随時受け付けています。 |
【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 |
【第三者評価結果:b】 園長、職員は日頃から保護者とコミュニケーションを図るようにしており、これまで相談事はすべて園長や職員が直接受けています。意見箱も目につくところに設置しています。意見や相談を受けた際には、法人作成の苦情解決処理規程に沿ってすぐに対応しています。行事のアンケートでは、過去に設営に関する意見が出て、翌年以降改善のにつなげています。リーダーの対応力を上げて、相談を最初に受け付けた段階で解決できるようになることが今後の課題である、と園長は考えています。 |
【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 |
【第三者評価結果:b】 法人で「リスクマネジメント規程」「危機管理マニュアル」を作成し、委員会を設置しています。園におけるリスクマネジメントの責任者は園長です。事故発生時は「事故報告書」を作成して職員会議で振り返り、気づきを得て再発防止を目指しています。ヒヤリハットは報告書に経緯を記す形式にしてから、報告件数が増えています。AEDを設置し、救急講習会で使用方法を学んでいます。また、毎年8月に全園児対象の不審者訓練を実施しています。今後は、園長だけでなくリーダーもリスクマネジメントに対応できるようにすることが課題です。 |
【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 法人作成の「感染症対策ガイドライン」「保健衛生ガイドライン」を職員に周知し、法人の看護師と連携して感染症対策に努めています。保護者には、随時連絡アプリで情報を流すとともに、現在、園で発生している感染症について玄関に掲示して知らせています。嘔吐処理については、トイレに嘔吐処理手順を表示するとともに、各保育室に嘔吐処理セットを設置し、全職員が対応できるようになっています。ただ、感染症対策に関してディスカッションする機会はまだありません。園では、今後、勉強会をもっと充実させたいと考えています。 |
【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 法人作成の危機管理マニュアルに沿って災害に備えています。防災計画、BCPを作成し、消防署、警察署と連携しています。消防署からは避難はしごについて助言を受けています。毎月想定を変えて避難訓練を行い、10月には保護者と連携して小学校での引き取り訓練を行っています。非常時の連絡・安否確認方法として、災害時伝言ダイヤル、一斉メール配信システム、GK災害ナビを利用することを保護者に説明しています。防災倉庫に備品備蓄チェックリストがあり、消費期限のチェックを行っています。 |
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。 |
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【第三者評価結果:b】 法人で作成した保育マニュアルをもとに、園独自の「白楽園マニュアル」を作って運用しています。「登園を控える目安」「園外・園内での事故対応」など保育の経験があっても職員によって判断・対応が分かれやすいものについては職員室に掲示して運用できるようにしています。清掃など日々実施しなければならない業務については、業務遂行表を確認のツールとして使用しています。これらの実施方法の周知徹底と実施条項の把握や見直しが今後の課題となっています。さまざまなケースが想定されてマニュアル化しにくいものは、職員に個別に課題を提示して、考えてもらったりアドバイスしたりしています。 |
【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 |
【第三者評価結果:a】 標準的な実施方法の見直しはリーダーの職員が中心となって年度末に行っています。昨年度は保護者対応や園運営に関する細かいルールなどに変更を加えています。けがや病気の対応方法など、実践の結果、すぐに改めたほうがいいと気づいた場合は、臨時に改訂しています。改訂した場合は職員会議で改訂版を配布し、職員に周知しています。 |
【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。 |
【第三者評価結果:a】 年間保育指導計画は全体的な指導計画をもとに作成しますが、入園前に保護者が提出した児童票や入園前面談の内容を反映させ、栄養士やリズム英語の担当講師も参画して完成させています。年間保育指導計画に沿って、子どもたちの姿を見ながら月間保育指導計画、週案を作成しています。0~2歳児、及び3~5歳児の配慮を要する子どもの個別指導計画も同様です。支援困難ケースについては、子どもの利益を第一に考えた場合どのように支援すると良いかを話し合い、柔軟に対応しています。 |
【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 年間保育指導計画、月間保育指導計画、週案の自己評価欄にクラスの様子と子どもへの支援内容の振り返りを記し、次期の作成に反映させています。評価と見直しは、各クラスの会議や幼児クラスの会議を利用して行っています。指導計画は業務システムに入力するので、職員全員に周知できています。緊急に変更する必要が生じた場合は、園長と相談のうえ、職員室のボードを利用して周知しています。 |
【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 |
【第三者評価結果:a】 指導計画や日誌は業務システムに入力し、職員間でリアルタイムに情報を共有しています。0~2歳及び配慮が必要な子どもの個別記録は個人ファイルに保管してあります。また職員会議を月1回開き、報告検討結果を議事録に残しています。昨年入職した職員が多いため、園長は記入の都度、丁寧に確認して指導してきています。職員会議でも連絡帳の書き方など記録について議題に取り上げ、職員に注意喚起しています。 |
【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。 |
【第三者評価結果:a】 法人で作成した個人情報管理規程をもとに「個人情報保護方針」を定め、ホームページで公開しています。記録の保管、保存、廃棄、漏えい対応などについては管理規程で詳細を定めていますが、利用目的については個人情報保護方針で具体例を示しています。個人情報が含まれている書類は、鍵付きのロッカーで保管しています。保護者には入園前に個人情報の使用について説明を行い、同意を得ています。職員は毎年セキュリティやコンプライアンスのテストを受け、個人情報についての知識やルールについて記憶を新たにしています。 |
評価結果内容評価
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。 |
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【第三者評価結果:b】 全体的な計画は、法人共通の保育理念及び「目指す保育のポイント」をまず掲げ、園独自の「保育目標」「保育方針」「特色のある保育」を定めて作成します。在園している子どもに一番適している保育は何か、を考えて作成しています。毎年見直しを行い、今年度は「小学校との連携」の項目について加筆修正しました。卒園式の後、次年度に向けて職員会議を開き、新年度用の全体的な計画を周知しています。これまで園長だけが全体的な計画を作成しており、他の職員は参画していませんでしたが、今後は作成の段階から職員も関わることが期待されます。 |
【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。 |
【第三者評価結果:a】 活動の動線を短くして、子どもたちがスムーズに移動できるようにしています。1階には広い廊下があり、ランチルームとしても利用しています。2階には絵本コーナーがあり、落ち着いて過ごしたい子どもの場所となっています。また1階にはデッキテラスと砂場のある園庭、2階にはプール遊びができるバルコニーを設け、戸外活動がすぐ始められるようになっています。保育室は可動式のパーテーションで食事と睡眠など活動の場所をしっかり分けています。当番表を作って朝から清掃を始め、掃除のチェックリストを貼り出して、一日中どの場所も清潔が保たれているようにしています。子どもたちが自分の好きな活動を選択できるよう、遊具の種類や教材の置き方・入れ替え方を工夫し、遊び込める環境づくりに努めています。 |
【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 園長は職員会議やさまざまな場面で子ども一人ひとりに合った言葉かけ、促し、配慮について話し、職員が子どもに強い言葉をかけてしまう時はどんな気持ちなのか、というところから説き起こしています。子ども自身が知りたい、できるようになりたいと思ったタイミングで手助けすることの大切さを職員に伝えています。また、子どもが興奮しているときの声のかけ方についても取り上げて説明しています。これを受けて、職員は意識を高く持って子どもを中心とした保育の実践に努め、それでも子どもに強く接してしまう職員については周囲の職員が気を付けてサポートしています。さらに、必要に応じて保護者にも子どもにどう言葉かけをしたらいいかをアドバイスしています。 |
【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 一人ひとりの子どもの発達に合わせて基本的な生活習慣を身につけていくことを重視しています。トイレトレーニングは、家庭でのペースに合わせながら、トイレの中に一覧表を貼ってそれぞれの子どもに対応しています。絵本や絵カードを使って、何をやるか、どういう順番でやるかを示し、子どもが自らやってみようという気持ちになるように促しています。また、線やマークで待つ場所を示すなど、子ども自身でわかるような仕掛けもしています。生活習慣の習得に当たっては、ほめること、励ますことを大切にしています。例えば、全部食べられなかった子どもに対しては、食べられなかったことではなく途中まで食べたことに着目し、「頑張ったね」とねぎらっています。生活リズムの違いなどで子どもによって午睡時間が変わる場合は、廊下などを利用し、活動したい子どもに対応しています。 |
【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。 |
【第三者評価結果:a】 法人の「豊かに『生きる力』を育てる」を指導計画に位置付けて、主体的に活動できる環境の整備に努めています。園外活動を重視し、天気の良い日は必ず散歩に行くことにしています。子どもの様子や天候、季節、時間帯に合った行き先を選定しています。散歩コースに給食の仕入れ先の青果店があり、子どもたちは店の人に挨拶しています。散歩先の公園では、他のクラスの子どもと一緒に遊んでいます。水遊びを含め、園庭での遊びも積極的に行っています。子どもが自発性を発揮できるよう、安全に配慮しながら見守りの姿勢を大切にしています。職員は遊びに入りにくい子どもが輪に入れるように援助しています。また通常の道具や素材に加え、砂、粘土や廃材など、子どもの表現・創作意欲をかきたてる材料を用意しています。 |
【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 0歳児クラスは複数担任のため、クラス会議で共通認識を持って保育にあたり、子どもたちとの信頼関係を構築しています。保育室はクッションマットを敷き、家具の角をクッションでカバーして安全に過ごせるようにしています。椅子やおもちゃはそれぞれの子どもの月齢に合わせたものを使用しています。室内では半月マットや階段を用意して体を動かす時間を作り、戸外では水遊びや外気浴をしています。また、手遊びなどを一緒に行い、スキンシップを図っています。一人ひとりの様子を見て、個別に午前睡や夕寝を行っています。離乳食については、子どもの状態に合わせ、家庭と連携しながら無理のないように進めています。 |
【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 子どもの発達段階を意識して、手作りおもちゃを作成しています。パーテーションも用意し、それぞれが同時に好きな遊びや活動に取り組めるようにしています。積極的に近隣の公園に散歩に出かけ、探索活動を行っています。他の子どもに話しかけようとして、やり取りがうまく行かないときは、双方の子どもの気持ちを受け止めつつ、仲介や代弁を行っています。異年齢の子どもとのかかわりの機会として、5歳児が午睡の手伝いをしたり、一緒に散歩に出かけたりしています。連絡アプリの連絡帳を使って、保護者と連携しています。特に、1・2歳児は基本的な生活習慣を身につけ始める時期であるため、家庭と連携して発達段階に合った対応や援助をしています。 |
【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 やらなければならないことを保育活動の中に取り込みつつ、どんな遊びをしたいか、どこの公園に行きたいかなど職員は子どもの意見を聞き、子どもと一緒に考えて決めています。クリスマス会の劇の演目は、絵本の読み聞かせを行ったうえで、話し合いで決めています。制作では友だちと協同して大作を作り、廊下に飾っています。外部講師による英語のリズム遊びも月2回行っています。内容は講師の得意分野によって違い、美術が得意な講師もいて、多様な表現活動の機会の一つとなっています。コロナ禍で少し途絶えていましたが、機会があれば子どもたちの制作物を近隣の地域ケアプラザや大学に飾り、地域の人に見てもらっています。また、交通規則などのルールを教え、社会の構成員の一人としての自覚を持ってもらっています。 |
【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 発達面で気にかかる子どもに対しては、長いスパンで見守りながら関わることを大切にしています。「椅子に座れない」「お皿にさわれない」などできないことがあってもクラスの活動に入れるよう、環境を整え、保育の方法を工夫しています。園では療育センターの巡回訪問のほか、法人の臨床心理士が年2回訪問しています。訪問時には支援経過を共有し、配慮すべき点についてアドバイスを受け、次期の個別指導計画に反映させています。発達面で気にかかる子どもたちは、保育士が会話などの仲立ちをすることで現在、他の子どもと一緒に遊ぶことができています。保護者の承諾を得たうえで、懇談会などで障害のある子どもの保育に関する情報を提供し、保護者へのカウンセリングも個別に実施しています。また、エレベーターが設置されており、車いすや身体に障害がある子どもも移動しやすい環境です。 |
【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 約束ごとを確認しつつ、何をして遊ぶかは子どもたちで話し合って決めています。落ち着いた雰囲気でゆったりと過ごせるよう配慮しています。園に残っている子どもが少なくなっても、延長時間までは年齢の高い子どもと低い子どもが混じらない形で過ごしています。遊ぶときにぶつからないようスペースを分け、小さい子どもが飲み込んでしまうおもちゃは提供しないようにしています。また補食と夕食のサービスがありますが、これも食べない子どもたちとスペースを分けて提供しています。延長保育前までの子どもの状況は健康観察記録に記し、担当の保育士に引き継いでいます。ただ、保護者に特に伝えるべきことがある子どもについては、クラス担任が子どもの降園時まで残って、保護者に直接説明しています。 |
【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 全体的な計画、及び、5歳児の年間保育指導計画の中に「小学校との連携」を盛り込み、計画に基づいて実施しています。年2回の幼保小教育交流会議に参加し、初回は園長、2回目は5歳児クラス担任が出席しています。昨年まではコロナ禍により小学校との交流はビデオレターや手紙などによるものでしたが、今年は近隣の2校を訪問する予定になっています。これまでの訪問では、校内めぐりやゲームなど、子どもたちは楽しみながら小学校の雰囲気を味わっていました。園では、年明けから午睡をなくし、文字学習などのワークや卒園制作などを行っています。子どもが就学する小学校へは保育所児童保育要録を担任が作成し、園長が確認して送付しています。保護者懇談会は6月に就学に向けての取組、2月に小学校との交流について説明しています。 |
【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 保健衛生関係の行事や健康観察の留意点などを月ごとに記した保健年間計画を法人で作成し、2ヶ月ごとに園長が反省評価をしています。登園時に視診、検温を行い、午睡明けにも検温して健康観察記録に記入しています。異常があれば保護者に確認、連絡をとっています。「体調の良し悪しの見分け方」というマニュアルを作成して、保育園で過ごせる目安がわかるようになっていますが、職員には迷ったら必ず園長に連絡するよう伝え、健康管理の情報共有を徹底しています。保護者に毎月「ほけんだより」を連絡アプリで配信しています。乳幼児突然死症候群(SIDS)についての説明は入園前面談時に行い、保健だよりにも掲載しています。この予防のため、午睡時に全クラスで睡眠チェックを行って記録に残しています。特に0歳児は5分ごと、1歳児は10分ごとにチェックを行っています。 |
【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。 |
【第三者評価結果:a】 健康診断は毎年6月と11月に行っています。0歳児については毎月行い、肌の状態などをチェックしています。検診結果「けんこうのきろく」は連絡アプリで保護者に配信しています。健康診断の結果は、クラス担任が園長と情報共有し、保育内容にどう反映させるか検討しています。例えば、体重があまり増えていない傾向があれば、栄養士が三大栄養素の話をしています。また、嘱託医との連絡を密に行い、健康管理上での情報を保護者に知らせています。歯科健診は毎年8月、2月に行い、検診後に歯磨き指導を行っています。検診結果は書面で保護者に報告しています。 |
【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 横浜市の「アレルギーガイドライン」、法人の「アレルギー対応マニュアル」に沿って、アレルギー疾患のある子どもに適切に対応しています。園独自の対応マニュアルも作成しています。アレルギーのある子どもの保護者に対しては、入園時にアレルギー面談を行い、共有、連携体制を整えています。そして保護者は毎月、翌月の献立表を確認して署名後クラス担任に渡しています。担任は毎食ごとに除去食材を書面、及び、口頭で確認してから調理室から受け取り、クラスの他の職員に周知しています。アレルギー除去食は食器やトレイの色を変え、テーブルも別にして提供しています。子どもに食物以外のアレルギーがある場合も保護者と面談して対応していますが、現在、食物等何らかのアレルギーがある子どもはいません。慢性疾患については、医師から処方された熱性けいれんの薬を預かっている子どもがおり、保護者と何度まで熱が上がったら連絡するかを取り決めています。 |
【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。 |
【第三者評価結果:a】 園の栄養士が毎年食育計画を作成し、クラス担任と進め方を協議して実施しています。さやむき、皮むき、おにぎりやスイートポテト作りなどのほか、3~5歳児クラスでは、テラスのプランターで、なすやパプリカなどを育てています。食事の空間と午睡等の空間を分け、おやつは広い廊下にテーブルを出して提供しています。残食の意思確認や食事終了時間の個別設定に関する子どもへの問いかけ方のマニュアルを4~5歳児クラス用に作り、子ども自身で食べる量や時間を意識できるようにしています。体調がすぐれない子どもには、刻み食にしたり、柔らかく調理したりして提供しています。食材については「未食確認の流れ」に沿って、家で食べたことのある食材かどうか個別に確認しています。玄関に本日の離乳食・昼食・おやつのサンプルを置き、補食及び夕食のメニューも示しています。また、毎月給食だよりを連絡アプリで配信しています。 |
【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。 |
【第三者評価結果:a】 法人作成の献立表を基本とし、スイカ割りやクリスマスなどの行事の時は日程調整をして、日々バランスよく食べられるようにしています。食材は国産のものを積極的に使用し、玄関にその日の各食材の産地を表示しています。お月見に見立てたおやつなど、季節の行事もメニューに反映させています。月2回同じ献立を提供するため、1回目の喫食状況を見て2回目に味付けや盛り付けを少し変え、1回目よりも食が進むよう工夫しています。給食会議、離乳食会議を毎月開催し、個々の食事の様子を報告するとともに、切り身は3等分にするなど調理の手順、提供の仕方などを検討して記録に残しています。保育と調理の連携力の向上を目指し、栄養士は時間を見つけては保育室を回って子どもへの声かけを増やし、情報収集に努めています。 |
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 保護者との情報交換は、連絡用アプリを活用しており、密に交流ができています。日中の子どもの様子は、いつでも自由にアプリで確認することができます。「園だより」「ほけんだより」などのお知らせもアプリで配信し、災害発生時・緊急時の安否確認は、緊急一斉メールとアプリで行っています。入園式、懇談会、身体測定、個人面談など、年間の行事予定を周知し、子どもの成長を保護者と共有する機会を設けています。また、行事後のアンケートで保護者の意見を把握し、次年度の行事に反映しています。気になる子どもや保護者については、職員共有の「情報交換ノート」や「児童票」に記録しています。今回の利用者調査では、家庭の連携や支援について満足度の高い評価を得ています。 |
【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 保護者から緊急に時間延長の依頼があった場合は、柔軟に応じています。保護者が安心して子育てができるように、できる限りの保護者支援に努めています。園では、家庭環境が子どもの言動に反映されるとの考えから、登園時や日中の活動の様子を丁寧に観察し、必要に応じて個別面談や個別対応を行っています。また、その後の様子は、職員で情報交換を行いながら見守ります。定期的な個別面談の他に、保護者から相談があればいつでも受けつけています。相談内容は、担当保育士だけでなく、上長、栄養士、又は、外部の専門家に相談できる体制ができています。相談内容は園長が記録していますが情報共有に課題があります。 |
【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。 |
【第三者評価結果:a】 虐待に関するマニュアルを整備し、発見時の対応をフローチャートにしています。日々の子どもや保護者の言動に注視し、早期発見・早期対応に務めています。職員は、虐待の知識や理解を深めるために人権について内部・外部の研修を受講し、定期的に「人権養護のためのセルフチェック」を行い、不適切な保育支援について確認しています。虐待が疑われる場合は、速やかに神奈川区こども家庭支援課や関係機関に繋げる体制が出来ています。重要事項説明書に虐待など権利侵害について、園の方針を明記しています。 |
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。 |
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【第三者評価結果:b】 年間指導計画や月間・週案・日誌の各指導計画に保育のねらいと内容、環境構成、予想される子どもの姿・配慮などの項目を明記し、各指導計画ごとの評価をクラスで行い、意見交換をしています。また、「保育所保育指針の幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」と理念・保育方針の視点を捉え、子どもたちが主体的に発展できたか、保育者の配慮が適切に行えたかなど、保育士自身の自己評価を行い、保育実践の意識向上に繋げています。指導計画策定は、園長と他の職員で保育の意図に沿った内容かどうか、確認しています。年度末に実施するグレード別の評価結果をもとに園の自己評価を行い、園全体の質を確認しています。園では、目標とする園環境の整備について、まだ、十分でではなく、引き続き人材育成に務め、保育の質の向上に繋げていきたいとしています。 |