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泉の郷保育園いずみ

2025年10月29日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社 R-CORPORATION

② 施設・事業所情報
名称 泉の郷保育園いずみ 評価対象サービス 2024~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 72(68) 名
所在地 〒245-0024
横浜市泉区和泉中央北3-1-5
TEL 045-392-6696 ホームページ https://i-seikoukai.or.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2016年02月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 誠幸会
職員数
常勤職員:15 名
非常勤職員:14 名
専門職員
保育士:24 名
管理栄養士:1 名
調理師:2 名
施設・設備の概要
居室:0歳児室
居室:1歳児室
居室:2歳児室
居室:3歳児室
居室:4歳児室
居室:5歳児室
設備:給食室
設備:調乳室
設備:事務室
設備:保健室
設備:乳児用トイレ
設備:幼児用トイレ
設備:園庭

③ 理念・基本方針
<理念>
明るく  健やかに

<基本方針>
・一人ひとりの個性を尊重し、家庭的な雰囲気の中で信頼関係を築く
・遊びをとおして、のびのびと育つ環境を整える
・自然体験や社会体験を重視する

<保育目標>
1. 心豊かな子ども
2. 思いやりのある子ども
3. 元気な子ども

④ 施設・事業所の特徴的な取組
<泉の郷保育園いずみの特徴的な取組>
●園外保育(散歩・近隣の公園等)に出かけ、たくさんの自然の中で五感を使い、豊かな感性を養うとともに地域の方々と触れ合う機会を作っている。
●絵本を取り入れた保育に力を入れ、知識の習得だけでなく、情緒の安定につなげていく。
●姉妹園や法人の施設との交流をおこなっている。
●近隣の保育園、小中学校とは定期的に交流をしている。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2025/05/19(契約日) ~2025/10/14(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2020年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 【泉の郷保育園いずみの概要】 
●「泉の郷保育園いずみ」は、社会福祉法人誠幸会(以下、法人という。)が運営する認可保育園です。1996年に設立された法人は、地域に根差した「高齢者介護サービス」、「障害者福祉」、「保育サービス」を担う総合福祉法人です。“ひたむきに「幸せ」の「和」をひろげ、誰もが笑顔で暮らせる社会を作る”という法人理念の基、横浜市泉区中心に神奈川県内で様々な福祉サービスを地域密着で提供しています。

●「泉の郷保育園いずみ」(以下、当園という。)は、相鉄いずみ野線「いずみ中央駅駅」より徒歩10分・横浜市営地下鉄「立場駅」徒歩7分と交通の便が良い保育園であり、本園と分園があります。2012年に横浜保育室として開園し、2016年に認可保育園になりました。本園では幼児(3~5歳児)の保育等、分園では乳児(0~2歳児)の保育等を行っています。本園・分園間の距離は約30mありますが、行事も合同で行い、連携体制を構築しています。周辺には、自然を生かした公園や、大小様々な公園が点在し、散歩や戸外活動で季節を楽しみ、たくさんの自然の中で五感を培い、豊かな感性を養っています。

●当園の理念は「明るく 健やかに」であり、理念に沿った基本方針を3つ掲げ実践しています。分園は横浜保育室のノウハウを生かし、乳児に特化した手厚い保育が継続できています。本園は縦割り保育とクラス別保育を有効に実施しています。集団だからこそ楽しく遊び季節ならではの遊び等、様々な活動を経験しながら心身の成長を育みます。室内の子どもの手が届くところにはいつも絵本があり、知識習得だけでなく情緒の安定にもつなげています。また、様々な体験から子どもの「食」の興味を引き出す保育を行い、食育を通じて心身共に健康な身体づくりに取組んでいます。

◇特長や今後期待される点
1.【子どもを尊重し心身の健康を大切にした保育】
保育理念や保育方針の「子どもの心身の健康を大切に」を基に保育目標を定め、①心豊かな子ども、②思いやりのある子ども、③元気な子ども、の3項目を明示しています。また、自然との関わりの中で生命に興味が持てるよう、花や野菜の栽培活動等を取り入れ観察しています。基本的な生活習慣の習得に当たっては、子どもの主体性を尊重して援助を行い、トイレトレーニングでは、乳児の排泄表を作成し対応する等、急がず見守りながら個々の成長に応じた対応・支援を実践ししています。子どもが自主的・自発的に生活と遊びができるよう玩具・絵本等は乳児・幼児共に子どもの手の届く場所に設置し、子どもが自由に取り出して遊び、また片付けもできるようにしています。年長クラスは、イベント「わいわいフェスタ」を実施し、みんなでクッキング・ゲーム・夜の公園散歩等を行い、友だちとの人間関係が育まれるようにしています。1歳児と2歳児・3~5歳児は、一緒に活動している他、朝夕の合同保育や散歩等、異年齢で過ごす時間を多く設けていますが、引き続き人との関わりやルールが身につくよう支援を期待します。

2.【食育を通じて心身とも健康な身体作り】
食べ物に興味を持つことや食事の仕方・マナーを学び、食材に関心を持たせ感謝する心を育んでいます。
食育計画を策定し、計画に沿ったクッキングや園庭で栽培活動を取り入れ、毎年米作りをして、収穫と試食を行い、食べ物への関心が高まるよう取組んでいます。自園調理による給食・おやつの提供をしており、個人差や食欲・体調に応じて量を加減し、完食の満足感を味わえるようにしています。食器は硬質磁器を採用しています。献立は月2回サイクルとし、「給食本会議」で喫食状況・残食量をチェックし、後半のメニューに反映させ、子どもたちが苦手な食材も無理なく食べられる品目を増やせるよう調理の工夫をしてます。3~5歳児は配膳の手伝いをして、食後は全員が自分の食器を片付けています。子どもたちが好きなメニューを食べられる「お楽しみ給食」の日も設定する等、食に対する関心を高める取組を行っています。

3.【特色ある保育(園外・絵本)の推進】
当園では、絵本を取り入れた保育に力を入れ、知識の習得だけでなく情緒の安定につなげ、子どもの心の成長を応援しています。虫歯予防デーや歯科健診に合わせて、歯の絵本で歯の大切さを伝えています。朝夕の合同保育や給食前後の時間等、絵本の読み聞かせを行っています。また、玄関事務所前に多様な絵本を常備し、いつでも保護者が借りれる体制を作り、親子のコミュニケーション作りの支援をしています。また、戸外での活動では天気の良い日には散歩や近隣の公園で戸外遊びを行い、たくさんの自然の中で五感を培い豊かな感性を養っています。園周辺は、いずみ中央公園を始めとした大小の公園が点在し、畑・川等が残っている地域です。豊かな自然と様々な刺激の中で子どもたちは遊びの楽しみを創造し主体性が養われています。散歩時には地域の方と挨拶することで交流を図り、交通ルール・社会ルールを学んでいます。この、特色ある保育の継続を期待します。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
施設名 泉の郷保育園いずみ  
        
≪第三者評価を受審した感想・自己評価での取組の感想≫
当園は、認可園に移行してから10年目となり、2回目の第三者評価の受審となりましたが、あらためて運営や保育内容に関して振り返り、責任者としての園運営、基本姿勢、運営管理など、 保育園としてのあり方を改めて学ぶことができ、今後改善すべき課題を知る事ができました。今回の評価で明確になった課題点や改善点に対しては、話し合いや学び合いの時間を職員で作り、 保育の質の向上に向けた取り組みを行って行きたいと思います。
評価機関の方には、アドバイスもいただきながら、丁寧に評価していただきました。これからも子どもたちがより良い園生活を送れるよう、保護者の方に安心していただき、また地域に愛される保育園を目指し、職員一同、連携を取りながら努力してまいります。

≪評価後取組んだこととして≫
1.保育の運営面についての中長期計画の策定

2.出欠連絡などのICT化

3.地域貢献に関わる活動への参加

詳細評価PDF 詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

理念、基本方針は法人のホームページ・パンフレット等に記載し、玄関入口に掲示する等、日々確認できるようにしています。パンフレットは、泉区役所主催の「いずみっこひろば」で配布し、年に応じて子育て支援年間スケジュールのチラシを泉区役所に置いています。保護者には入園説明会で「入園のしおり(重要事項説明書)」を基に詳細を説明し、周知しています。保育理念に「明るく 健やかに」と掲げ、保育目標3項目・保育方針3項目を設定し、一人ひとりの子どもが心身共に成長する保育を実践しています。職員には、目指す方向・考え方にも理解を促し周知されることを期待します。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

社会福祉事業の動向については、横浜市や泉区役所・社会福祉協議会・各種園長会議等から情報収集をしています。区のこども家庭支援課とは常に連絡を取り、地域の福祉計画の動向や待機児童の状況等を把握しています。区の子育て支援事業に参加することで、地域における他園の動向や行政の動き等、様々な情報の入手にアンテナを張るように努めています。法人で経営状況・保育コスト等を分析し、園長出席の法人経営会議で報告されています。法人本部へ情報を提供し、今後の保育に関する分析を行い、その結果を自園の運営に生かしていくことを期待します。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

経営状況や改善すべき課題については、法人理事会が年4回程度開催され、役員間で共有し改善に向けて取組んでいます。法人の運営に関しては、毎月開催される経営会議で検討が図られ、職員体制・人材育成等について具体的な課題や問題点の抽出をしています。保育運営上の課題として保育士不足を挙げ、園独自の求人活動にも努めています。問題解決に向けての話し合いは、職員会議で定期的に行っていますが、周知は限定的になっています。保育内容・職員体制・人材育成等の課題の解決・改善に向けた対応について組織的に取組んで行くことを期待します。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人として、理念や基本方針の実現に向けた中・長期的なビジョンを持ち、地域に根差した総合福祉法人として、制度改革等にアンテナを張り健全な経営が進められるようにしています。全体的な計画の策定により当園としてのビジョンを明確にし、職員研修の充実を図り、保育内容の充実・質の向上に取組んでいます。しかし、保育のビジョンを意識した全職員への浸透はまだ希薄であり、職員一人ひとりが当園を作り上げるという意識が必要だと思われます。今後、中・長期的な目標や具体的な方策を決め、実施の状況が把握できるよう取組んでいただきたいと思います。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

単年度の計画は、法人が持っている中・長期計画を踏まえ、保護者との関わり・地域支援を考慮した事業計画・収支計画等を策定しています。単年度の事業計画は、経営数値計画と年間指導計画がベースで、経営数値計画は法人本部主導で予算化され、当園では全体的な計画を反映した年間指導計画を策定し実施しています。ビジョンの実現を図るために研修計画を作成し、職員の質の向上に向けて企画しています。今後、中・長期計画を踏まえた単年度の計画の実施状況の評価を組織的に行うことを期待します。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

全体的な計画及び年間指導計画は、職員等の参画や意見の集約・反映の下で策定され、事業計画は法人経営会議等で決定しています。全体的な計画の中に、当園として取組むべき課題が盛り込まれており、各年度の全体的な計画は、前年度末に1年間の活動結果・振り返り・反省点等を基に最終的に園長が決定しています。職員への周知は年度当初の職員会議にて行い、当該年度の園全体の保育に対する考え方を決定しています。実施状況は定められた時期・手順に基づいて把握し、確認すると尚良いでしょう。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

園では事業計画に基づく全体的な計画を策定し、全体的な計画を基に年間指導計画を策定しています。また、その年間指導計画を基に各年齢児の年間計画を策定しています。年1回のクラス懇談会の際には事業計画を説明し、年間保育スケジュールの中に行事計画があり、その内容を保護者に説明し、玄関の掲示板にも行事計画を掲示して周知を図っています。行事予定については、園だよりでも内容を分かりやすく伝え、保護者の協力、参加を促していますが、職員からも理解を促していかれることが期待されます。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

保育の質の向上に向けて、職員の自己評価や第三者評価の受審等、組織的に取組み、機能しています。園内研修の充実を図り、新人職員の指導については経験値の高い職員によるOJTを実施しています。保育士の自己評価(約20項目)を実施し、年1回職員の個別面談を行い、自己評価の振り返りと課題の抽出をしています。今年度、2回目の第三者評価を受審し、その結果を全職員で共有し、課題があれば解決のための取組を行う予定です。引き続き、年間・月間指導計画等の展開については、PDCAサイクルに基づく管理を行っていただきたいと思います。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

当園での自己評価については、保育士の自己評価を分析・検討することで園全体の課題を抽出し、改善に取組んでいます。自己評価は、課題と改善策等を明確にし、玄関に掲示し保護者等に公開しています。また、年1回の保護者アンケートの分析・検討を行い、保育の質の向上に努めています。改善策については、基本的には前年度の全体的な計画や年間指導計画の反省による課題の抽出を行い、今年度計画への組み込みを基本としていますが、さらなる課題の明確化に期待します。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

園長の役割と責任については、組織図・運用規程・職務分掌表等に明記しています。職員会議で、園長の責任業務である経営・管理に関する方針・保育方針と取組を明確にし、職員に対して理解を図っています。園長は運営に関する全てを把握し、その役割と権限について会議等で職員に表明しています。防火防災組織図に、有事での代行責任・不在時権限移譲者として主任保育士が担うことを明確に示し、事務室の見える場所に掲示し周知しています。園長不在時にも安定した園運営が円滑に遂行できるよう体制を整えています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

園長は、遵守すべき法令等を十分に理解し、必要に応じて外部研修会に出席し研鑽に励んでいます。園の理念・基本方針・諸規定や遵守すべき法令等を十分に理解し、社会ルールや倫理に基づき、職員に職員会議や園内研修等で周知・徹底しています。職員に対しては「服務心得」を配付し、尊守すべき法令等を正しく理解するよう努めています。倫理に関しては保育士会の倫理綱領を遵守するよう指導しています。今後も、遵守すべき法令について職員が理解を深めると共に、周知を図り保育に生かしていただきたいと思います。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長は、理念や基本方針を具体化する観点から、保育の質の向上に関する課題を把握し改善に向けた取組を行っています。クラス会議・職員会議で職員の気づきを促すよう意見を求める等、保育の質の向上に努めています。職員一人ひとりの資質向上に意欲を持ち、自己評価時の個別面談等を通じて自己を振り返る機会を提供し、次年度の各自の目標設定につなげています。年間の研修計画に基いて、園内研修・外部研修に職員は参加しています。園長は、園全体の質の向上に向けて職員の一人ひとりの強みを伸ばす活動に努めています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

園長も出席する法人経営会議において、経営の改善や業務の実効性の向上に向けて、人事・労務・財務等の分析を行っています。園長は、主任保育士と話し合いながら組織体制を整え、柔軟に組織運営を行っています。業務の実効性の向上については、職員会議で業務の実効性を高める方法を話し合い、業務改善の提案をし、効率的な業務が行えるよう指導しています。人員配置を基に、シフトや体制を調整し働きやすい環境整備を行っています。引き続き、業務の実効性の向上に向けて組織として取組むことを期待します。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

必要な福祉人材の確保に関する方針を定め、ホームページ上での発信やハローワークへの求人掲載等、様々な手段を講じて取組んでいます。職員配置・人員体制は、育成の姿と方針を明示し、経験年数や各職員の特性・能力等を見極め、適切に行うことで定着につなげています。自園でも採用説明会を実施し、保育士養成校、実習依頼校にアプローチしています。また、職員の定着率の向上のため、家賃補助や職員用駐車場を借りる等、働きやすい環境の構築に取組んでいます。さらに、法人と連携した人材確保の取組を期待します。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

保育士として必要なスキルや自己管理能力等「期待する職員像」については、階層別に明文化し、人事考課にも連動し、昇給・昇格に反映する体制が整っています。人事管理は法人本部が行い、一定の人事基準と専門性・遂行能力・職務の成果を分けて評価しています。人事基準が明確に定められ、意向調査や面談で、職員の意向・意見を把握しています。職員の専門性や成長を評価し、納得できる評価制度を構築することで、職員が自ら将来の姿を描くことができるような総合的な仕組み作りが今後の課題となると思われます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

職員の就業状況については、データベースでの出退勤の管理を行い、有給休暇の取得状況や時間外労働の平準化につなげています。日々の業務報告・定期的な面談から職員の意向・相談に応じ、職員の心身の健康と安全の確保に努めています。法人の社労士が相談窓口になり産業医の利用等、定期的にストレスチェックを実施しています。人材の確保・定着の観点から、ワーク・ライフ・バランスに配慮した取組を行い、法人内に企業主導型保育園を設置する等、組織の魅力を高め、働きやすい職場作りを目指して取組んでいます。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

「期待する職員像」を階層別に明確にし、職員面談で個人の目標管理を行い、職員一人ひとりの目標管理のための仕組みが構築されています。自己評価シートに年間目標を設定し、年度末に自己評価を実施し、自己評価結果を次年度に反映させています。達成目標は具体的に定め、目標達成の確認は年度末に自己評価・反省を書面で行っています。しかし、個人面談は、保育の質の向上を目指すためのものですが、目標達成度の確認も行うと尚良いでしょう。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

当園が目指す保育を実施するため「期待する職員像」を明示し、教育・研修計画が階層別に企画されています。策定された教育・研修計画に基づき、教育・研修が実施されています。新任職員のOJT・非常勤職員にはリーダーが付き、実務面での育成とサポートを行っています。年間研修計画に基づき外部研修への参加を推奨し、職員の質の向上を図っています。外部研修については参加時間(勤務時間内)や費用(当園での負担)についても配慮しています。今後、定期的に研修計画の評価と見直しを図っていかれることを期待します。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

個別の職員の知識・技術水準・専門資格の取得状況等は、園長が把握しています。職員個々のキャリアアップ研修はほとんど終了しスキルの向上を図っています。研修情報は、自由に閲覧できるよう職員の見やすい場所に置き、希望者は研修内容に応じて申し込み受講の可否を決定し、時間内・出張扱いで研修に参加できる体制を整えています。研修の結果は研修報告書にまとめ、必要に応じて園内研修で報告する等、知識・技術の共有を図っています。非常勤職員を含む全職員が教育・研修の場に参加できるよう、年間の研修計画の作成を期待します。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成についてのマニュアルが整備され、基本姿勢を明確にしています。実習生へのオリエンテーションは園長が行い、保育園が重要な学びの場であることを十分に理解し、丁寧な対応を心がけています。実習生指導者研修にも参加し、受け入れ態勢を整えています。実習では、実習担当を決め、養成校の希望するカリキュラムに合わせて実習を実施しています。今後も実習依頼校と連携し、実習生の受け入れを積極的に行うと共に、当園としても改善の材料として活用していくことを期待します。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

ホームページ等の活用により、法人・園の概要・保育理念・保育方針・保育目標や事業報告・予算・決算情報等を適切に公開しています。また、印刷物等を法人本部に準備し、来訪者・利用者家族等が閲覧できるようにしています。苦情に関する第三者委員を設置し、苦情解決の仕組みと共に玄関に掲示し、透明性確保に努めています。今回の第三者評価の受審結果も透明性を確保するため公表される予定です。法人は地域に根差した福祉サービスを掲げており、当園も園情報の周知を含め地域との交流を期待します。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

福祉サービスを提供する主体として、公正かつ透明性に高い経営・運営のための取組を行っています。事務・経理・取引等に関するルールは経理規程に記載し、反社会的な機関との取引はしないことを明記しています。また、職務分掌と権限・責任を明確にしています。「泉の郷保育園いずみ」の園長がエリア園長として法人姉妹園3園の内部監査を実施し、法人が委託している公認会計士事務所の助言を受けています。取引等は園長の指示の下、主に事務職員がその役割を担っています。横浜市の行政監査は年1回実施され、その都度改善を行っています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

子どもが地域の人々と交流を持つことは大切な取組テーマと考えています。法人が地域に根差した保育サービスを推進しており、散歩時には地域の方との挨拶は必ず行うようにしています。地域との交流として泉区保育園紹介誌「いずみっこひろば」の展開、地域の保育園5園の合同交流等を行い、病児保育施設の紹介等も行っています。地域の公共施設として、本園と分園の間にある交番や、避難訓練の指導で消防署等と交流があります。地域イベント参加、地域との交流を広げるための取組みに期待します。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティア受入れのマニュアルを整え、基本姿勢を明確にし、受入れ体制はできています。地域の中学生の職場体験・高校生のインターンシップ等を受入れ、学校教育への協力を行っています。アフターコロナとなり、中学生・高校生の希望があれば受入れています。ボランティアに対して、子どもとの交流を図ることを踏まえて事前にオリエンテーションを行っています。ボランティア活動は地域社会と保育園をつなぐ柱の一つと考え、大切な交流と位置付けて取組んでいただきたいと思います。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

当該地域の必要な社会資源を明確にし、関係機関・団体等を明示したリストを作成し、職員間で共有しています。連携している関係機関として、横浜市・泉区・横浜市西部児童相談所・戸塚地域療育センターや病院関係・消防署・警察等の連絡先を記載し、必要に応じて活用しています。また、地域にある病後児保育の施設についても情報を発信しています。特に、家庭での虐待等権利侵害が疑われる子どもの対応については、区役所・児童相談所へ連絡がとれる体制が整えられ、要保護児童対策地域協議会にも参加しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

変化していく地域の福祉ニーズ等の把握は、基本的には泉区園長会議・幼保小連絡会・近隣5園(立場地区)合同交流会への参加や泉区子育て支援拠点等の福祉団体からの確認で行っています。中途障害者地域活動センター「元気かい泉」を訪問し情報を入手しています。地域に密着した情報については、年4回(1~2ヶ月程度の期間)予定の園庭開放や年3回開催予定の園での子育て支援等により、地域の方々との遊びや交流の場でも聞く機会を得ています。今後も、地域の多様な相談に応じられる体制整備に期待します。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

地域資源の一つとしての立場を意識して、取組んでいます。社会貢献活動として園舎前の道路の清掃を行い、また、泉区社会福祉施設等防災連絡協議会に参加し、地域の防災対策に取組んでいます。地域貢献に関わる活動では、年3回開催予定の子育て支援で「育児相談」を受け、年4回(1~2ヶ月程度の期間)予定の園庭開放で保育園の存在をアピールし、子育て・育児についての相談等に耳を傾け、保護者の気持ちに寄り添うように努めています。引き続き、地域の子ども育成や地域コミュニティの活性化に取組んで行くことを期待します。 

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

入園のしおりに「児童憲章」を掲載し、子どもを尊重した保育の実施を明示しています。保育理念や保育方針の「子どもの心身の健康を大切に」を基に保育目標を定め、①心豊かな子ども②思いやりのある子ども③元気な子ども、の3項目を明示しています。併せて全国保育士会倫理綱領を尊重し、全職員で理解・実践を心がけています。また、基本的人権を尊重し、性差・人種・文化などに関する先入観を排し、互いを尊重する心を育てる保育を実践し、その方針を保護者に示しています。職員間でも定期的に確認していただきたいと思います。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:b】

職員の姿勢・責務等を明記した服務規程等に、子どもと保護者のプライバシーを徹底して守るよう定め、職員間で認識を図っています。保護者に対しては、入園のしおり(重要事項説明書)の中に個人情報について記載し、入園時に同意の署名を得ています。保育中は、オムツ交換・着替え時には他者の目に触れないよう環境設定を行っています。個人情報が記載された書類等は鍵のかかるロッカーに保管し、管理責任者は園長としています。職員への指導として、特に守秘義務について定期的に再確認を行うと良いでしょう。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

利用希望者が保育園を選択するために必要な情報は、ホームページに掲載し、園の概要・特徴等を紹介し、園の取組を配信しています。園見学者にはパンフレットを使用し丁寧に説明しています。入園時には、職員体制・提供する保育の内容等を記載した入園のしおり(重要事項説明書)でも情報を提供しています。利用(入園)希望者を対象にした施設見学は、園長・主任が対応し個別に丁寧な説明を実施しています。情報提供については適宜見直し、作成しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

保育の開始・変更時の説明と同意のついては、保護者の意向を念頭に置いて、可能な限り配慮し対応しています。入園が決まった保護者には、入園説明会で入園のしおり(重要事項説明書)を用いて説明します。その際に保護者からの意向・要望等を聞くと共に、園としても子ども・保護者・家庭の状況を詳しく聞き取り、保育内容・給食・行事等について詳しく説明し、同意書での署名押印をもらいます。特に配慮が必要な家庭に対しては、個別に丁寧な説明を行い、理解をいただくようにしていますが、ルール化の検討を期待します。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

保育園等の変更において、子どもへの保育の継続性を損なわないよう配慮した対応をしています。保育園の変更に当たっては、個人情報保護の観点から基本的に情報を転園先に知らせることはなく、必要な場合には保護者もしくは行政経由で行い、文書を渡すことはしていません。卒園後の窓口は園長とし、主任・元担任が担当する体制にしています。卒園児(小学校6年まで)には園行事の招待状を送り、交流する機会を設けています。今後も子どもや保護者がいつでも相談を受けられる体制の構築に期待します。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

子どもの満足の把握については、日頃行っている保育の中で、子どもとの関わりを大切にし、子どもが自分らしく過ごすことができているか一人ひとりの声に耳を傾け、保育の中で保育士自らが把握しています。保護者ついては、日頃の送迎時の対話・定期的な面談・クラス懇談会で園に対する要望を聞く機会を設け、玄関に意見箱を設置する等利用者満足の把握に努めています。年1回保護者アンケートを実施し、意見・要望を分析し、その結果は公開しています。引き続き、保護者の意見収集方法の工夫を期待します。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

重要事項説明書に、苦情相談窓口として苦情解決責任者(園長)・苦情受付担当者(主任)・第三者委員の氏名を記載し、苦情解決の体制が整備され仕組みが確立しています。玄関にも掲示し保護者に周知しています。また、玄関入口には「意見箱」を設置し、無記名で苦情を申し出やすいよう配慮しています。受け付けた苦情に関しては記録を残し、解決に向けて対応策を取るようにしています。苦情相談内容については職員間で情報を共有し、対応策を講じ組織として改善に向けて取組み、保育の質の向上に役立てています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

入園説明時に、相談・意見は職員の誰もが対応できることを伝え、個別相談・相談相手を選ぶことができることを記載した文書も作成しています。日頃からの会話等を大切にし、保護者が必要に応じて相談ができ、意見が述べられる環境づくりをしています。保護者とは日々コミュニケーションを取り、意見を出しやすい関係づくりを行い、連絡帳のやり取りや情報交換を心がけています。また、相談内容が深いテーマの場合には、必要に応じて相談スペースとして保育室(0歳児)を確保し、プライバシーを守りながら話を聞くようにしています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

相談・意見を受けた際の記録の方法や報告の手順・対応策の検討等について定めた苦情対応マニュアルを整備し、保護者が相談しやすく意見を述べやすいよう職員体制にも配慮しています。日頃の送迎時や連絡帳で、子どもの様子や体調の変化等を丁寧に伝え、コミュニケーションを密にとるよう努めています。また、意見箱の活用・第三者委員への相談体制の仕組みの配付と掲示を行い、要望があれば育児相談も受けています。実施している保護者アンケートも活用し、保育の質の向上や運営の改善にも生かしていただきたいと思います。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

法人本部に安全委員会が設置され、事故発生時の対応と安全確保について、責任・手順等を明確にし、マニュアルに沿って対応しています。事故報告書・ヒヤリハット報告書により、事故要因の事前除去に努めています。遊具や散歩コースの危険個所は、安全点検チェック表で確認します。事故発生時の対応はフローチャートを作成し、事故やケガの発生から報告・受診・経過観測という一連の流れを示しています。職員に対して心肺蘇生法等の園内研修を実施していますが、引き続き、安全確保・事故防止の研修に注力していただきたいと思います。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

「保育所における感染症対策ガイドライン」に則り、感染症対応マニュアルを整備し、感染症が発生し、蔓延しないように、衛生管理を適切に実施すると共に、感染症の予防に努めています。登園禁止の感染症については重要事項説明書で保護者へ周知しています。職員が感染症について正しく理解し対応が取れるよう園内研修を実施しています。子どもの手に触れる机・椅子・玩具等は、毎日清掃・消毒し安全確保に努めています。毎月発行する「保健だより」では、感染症の予防や看護の方法等を分かりやすくまとめ、保護者へ発信しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

防災管理者を定め、子どもの発達に応じて避難訓練の目的や意義の理解を促し、毎月1回、地震・火災を想定した避難訓練を実施しています。防犯計画・体制を策定し、消防署等に示し訓練を実施しており、定期的に防犯訓練も実施しています。子ども・保護者・職員の安否確認の方法が決められ、マチコミメールや掲示板を利用しています。訓練は記録に残し、消防署に実施後報告の届出等を通して連携を図っています。食料・ミルク・水やオムツ等の備蓄リストの作成とチェックリストにより定期的な管理をし、事業継続計画(BCP)も備えています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

保育について標準的な実施方法として「保育マニュアル」を策定し、適切に文書化が成され、職員に周知しています。マニュアルには子どもの尊重・プライバシーの保護・権利擁護等に関わる姿勢が明示され、保育が標準的な実施方法に基づいて行われているかをクラス会議で確認しています。また、マニュアルは、保育の研鑽を図る資料として活用し、標準的な実施方法であることを理解した上、子どもの希望を柔軟に取り入れる等、保育実践が画一的にならないよう工夫しています。子ども一人ひとりの成長や個性や家庭環境等に応じて柔軟に対応できるよう職員に周知しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

理念や保育方針の考え方を視点に保育実践を振り返り、保育マニュアルは、全職員参加の職員会議で検証・見直しを行っています。保育所の自己評価・保護者アンケートの結果を掲示板に開示し、見直しの参考にしています。また、マニュアルの改訂に伴い、指導計画に変更が必要な場合は、職員会議等で変更・周知しています。年次指導計画・月次指導計画は、会議で職員の意見が反映され検証・見直しが定期的に行われています。保育環境や社会の情勢等、子どもに関する事情が変化する場合も、検証・見直しを行うことを期待します。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:b】

指導計画は各クラスの担任が作成し、主任がチェックし、園長が責任者として確認が行われ、適切に指導を行っています。日々の保育や連絡帳等から一人ひとりの心身の状態を把握し、それを園児の現在の心身の状況に応じて、クラス会議にて分析しています。その会議の中で地域療育センターや児童相談所に相談する必要があるのかどうかも判断しています。アセスメントは、モニタリング表・個人記録・個人別指導計画等を持ち寄って実施しています。多方面からの分析が必要な場合には、必要に応じて異職種(看護師・管理栄養士)の参加も検討することを期待します。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

保育所保育方針に基づいて指導計画が作成され、子どもの成長や育ちに合った指導計画を作成しています。指導計画の見直しは、毎月クラス会議で、月案ベースで実施し、主任・園長も周知しています。指導計画の変更は職員会議で検討・改善を行っていますが、指導計画の変更は基本的に行わず、訂正箇所があれば朱記して職員に周知し、次年度に反映する体制で行っています。マニュアルに変更があれば指導計画の見直し対応を行い、保育の質の向上に係る課題は明確に区別し反映させています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

指導計画や個人記録を通じて職員間で情報共有しています。子どもの発達や生活の状況は、家庭状況調査表・健康調査表・児童要録等に記録し、職員がいつでも情報を確認することができます。園児一人ひとりの情報を記録し、支援を必要とする子どもには個別指導計画を作成しています。記録要領の研修を行い、記録の仕方の統一を図っています。子どもや保護者の様々な情報に関しては、先ずクラスの担任間や主任・園長と共有をしています。今後、情報共有方法としてICTツールの活用による仕組みを期待します。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

個人情報保護法に基づき、子どもの記録の保管・保存・廃棄はマニュアルに明記し、職員に周知しています。子どもに関する記録は、鍵付き書棚に個別ファイルにて管理・保管し、情報漏洩防止に努めています。これらの全てにおいての責任者は園長としています。保護者は、入園時に個人情報に関し不適切な使用・漏洩がないことを園から説明を受け、同意書を提出しています。また、全職員は入職時に「誓約書」を提出し、職務上知り得た利用者に関する情報については他に漏らさぬよう守秘義務について徹底しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:b】

全体的な計画は保育園の生活を通して総合的に展開されるもので、子どもの発達過程・子どもと家庭の状況・保育時間等を考慮し、子どもの最善の利益の実現を目標に編成しています。最初の全体的な計画策定に当たっては、指導書にある児童憲章や児童の権利に関する条約・児童福祉法等の趣旨を前提に、保育所保育指針・保育園の理念・保育方針・保育目標に基づき、前年度の職員の自己評価を考慮し原案を立案し、責任者である園長が作成しています。低年齢からの入園児に対しても、対応に配慮して策定しています。最初に策定した全体的な計画をベースに、毎年、内容の評価・見直し・修正を行っていますが、全体的な計画の作成には保育に関わる他の職員の参画も期待します。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:b】

保育室の温度・湿度・採光等の環境は、ガイドラインに沿って調整を図り、空気清浄機を利用して常に快適な室内環境を保持しています。換気については循環式の強制換気の他、時折窓を開けて自然換気も心がけています。分園(0歳~2歳児)の保育室は、冬場はホットカーペットを活用しています。用具や玩具等、子どもが触れる箇所は毎日消毒・清掃を行い、玩具に不備が無いか等安全確認に留意しています。食事後は掃除をして午睡の準備を行い、心地良い生活空間を確保するよう努めています。睡眠時に使用する布団・シーツの衛生管理にも注意を払っています。保育室・手洗い場等は生活に相応しい場として清潔さを保持しています。なお、分園のトイレは限られた空間であり安全確保の工夫が期待されます。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者からの丁寧な聞き取りを行いながら、子ども一人ひとりの発達状況や家庭環境から生じる子どもの個人差や個性を十分に把握し、尊重した保育を行っています。職員は、自分を表現する力が十分でない子どもの気持ちを読み取り、子どもの気持ちに沿って適切に対応する等、子どもが安心して自分の気持ちを表現できるよう配慮しています。子ども一人ひとりのペースを把握し、子どもが主体的・意欲的且つ自発的に行動ができるよう、声かけを行うと共に、その子の状態を受入れ、見守ることを大切にしています。園長は、急かす言葉・制止させる言葉・否定的な言葉を不用意に使わないよう指導し、子どもの気持ちを大切にした保育実践を行っています。デイリープログラムの時間の流れには余裕を持ち、子どもの気持ちに寄り添うよう努めています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

子ども一人ひとりの発達に合わせて、個人差を考慮した上で生活に必要な基本的な生活習慣(食事、睡眠、排泄、着脱、清潔、朝と帰りの支度等)を身に付けられるよう支援する保育を実践しています。基本的な生活習慣の習得に当たっては、強制することなく子どもの主体性を尊重して援助を行い、集団の中で「自分もやってみる」「できた」等、自分のできることの達成感や自信が持てるよう支援しています。トイレトレーニングでは、乳児の排泄表を作成し対応する等、急がず見守りながら個々の成長に応じた対応・支援を実践ししています。子どもたちには手洗いの習慣の大切さを伝え、手洗い場には手洗い手順表を貼り、身に付けられるようにしています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

子どもが自主的・自発的に生活と遊びができる環境整備に努めています。玩具・絵本等は乳児・幼児共に子どもの手の届く場所に設置し、子どもが自由に取り出して遊べるよう、また、片付けもできるようにしています。戸外での活動では天気の良い日には散歩や近隣の公園で戸外遊びを行い、身近な自然と触れ合っています。散歩時には地域の方と挨拶することで交流を図り、交通ルール・社会ルールの学びの経験ができています。年長クラスはイベント「わいわいフェスタ」を実施し、みんなでクッキング・ゲーム・夜の公園散歩等、友だちとの人間関係が育まれるようにしています。1歳児と2歳児・3~5歳児は、一緒に活動している他、朝夕の合同保育や散歩等、異年齢で過ごす時間を多く設けて、人との関わりやルールが身につくよう支援しています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

乳児保育(0歳児)については、ホットカーペットのある部屋で、生活リズムを大切にした保育を実践しています。0~2歳児は分園で過ごし、養護と教育が一体的に展開されるよう環境整備に努めています。定員3名の乳児を保育士2人で対応する緩やかな担当制を取っており、細やかな配慮ができる職員が担当し、愛着関係を築くことで子どもが安心・安定して過ごせるようにしています。0歳児は合同保育の時間を短くし、長時間保育の中でも子どもの個々の生活リズムに合わせて睡眠を取り入れ、心地良く寛げる環境を用意しています。0歳児は発達が著しく、個人差が大きい時期であり、クラスの職員が連携し子どもの状況に応じた保育を行っています。また、連絡帳を通して家庭における状況を把握し、育児の悩みについても共有する等、家庭との連携も密にしています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳未満児(1・2歳児)の年齢は自我が芽生え、養護と教育の一体的な展開を期間と位置付けられていますが、まだ養護の比重が大きい時期であり、保育のねらいを生活面での身体・気持ちの成長に置き、一人ひとりの状況に応じて、やりたいことができる環境づくりが大切と考え実践しています。保育室には複数の玩具・絵本を用意し、子どもたちが自分でやりたい遊びや玩具・絵本を選んで遊べるように環境設定しています。戸外での探索活動では、日常的に公園等に散歩に出かけ、楽しめるようサポートしています。トイレトレーニングは一斉にでなく、家庭と密に連絡を取りながら個々に進めています。3歳未満児は、生活習慣の自立や言葉の理解等を学び、様々な遊びを始める時期であり、保育士が適切に関わり事故防止にも努めています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳児から本園に移ります。園では、表現力や気づき・主体性等につながるように活動や遊びを子どもたちと一緒に考え計画しています。また、自然との関わりの中で生命に興味が持てるよう、花や野菜の栽培活動等を取り入れ経過観察を行っています。3歳児は、集団の中で遊びを中心とした興味・関心のある活動に取組めるよう環境を整え、自我を活かしながら集団生活を進められるよう援助しています。4歳児は、集団の中で自分の力を発揮できることをねらいとし、友だちと関わる機会を積極的に設け、折り紙等を通してコミュニケーションを取る等工夫がされています。5歳児は、遊びや行事の中で、子ども同士が意見を出し合いながら協同的な活動を行っており、ピアニカを練習し発表会をします。「幼児期の終わりまで育ってほしい姿10項目」についても意識して支援を行い、アプローチ・カリキュラムは9月後半からスタートし、就学を見据えたスタート・カリキュラムにつなげる活動を展開しています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

本園(3~5歳児)は1階のみの園舎であり、バリアフリー対応で、障害者用トイレを備えています。現在、障害者手帳を有する園児は在園しておらず、個別支援計画は作成していませんが、個別的な配慮を必要とする子どもが在園しており、行動記録を記録し個別指導計画を作成しています。障害児保育では、他児と一緒に統合保育を実施する予定であり、障害のある子どもについては個別指導計画を作成し、クラスの指導計画と関連付けて実施する予定とし、保育の内容や方法に配慮します。該当児の保護者と密接に連携を図り、計画に基づいて成長に応じた保育を行い、子ども同士の関わりに配慮し、共に成長できるよう保育に当たる予定です。今後、保護者への情報を伝えるための取組みも必要になると思われます。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

1日の生活を見通して、その連続性に配慮した子ども主体の計画性を持った取組となっています。子どもの様子を見て保育途中でも休養させる等、子どもの状況に応じた環境づくりに努めています。現在の保育室が年齢の異なる子どもが一緒に過ごす環境であり、できるだけ子どもたちが穏やかに過ごせるよう配慮しています。延長保育では、活動的に遊ぶことができるエリアと、落ち着いて過ごすエリアを区別し、子どもたちが自分のやりたい遊びを選択できるよう環境を整えています。18時30分から合同保育となり、分園から延長保育利用の子どもが合流しますが、保育時間の長い子どもには保護者からの予約の下、食事・おやつの提供を行っています。職員間の引き継ぎでは「伝達表」を設け、担当保育士と保護者との連携を図り伝達漏れがないよう十分留意しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

5歳児の年間指導計画の中に、小学校との連携や就学に関連する事項、小学校のスターティング・カリキュラムに呼応するアプローチ・カリキュラムを組み込み、計画に基づいて保育を実施しています。子どもが小学校以降の生活の見通しを持てる機会として、幼保小連絡会での交流を通じて関係づくりを行い、小学生との交流や見学等を設けています。小学校との連携や就学を見通した年次計画を立案し、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮しています。5歳児は1月から午睡をせず、就学に向けて子どもの負担とならないよう段階を踏みながら保育を行っています。保護者と共有する必要のある情報・内容については、個人面談や保育参観・クラス懇談会等にて周知しています。また、担当が保育所児童保育要録を作成し小学校と情報共有しています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康管理に関するマニュアルに基づき、健康管理はクラス担任が行い、一人ひとりの子どもの心身の健康状態を把握しています。子どもの保健に関する計画(保健計画)を作成し、共通で活用しています。健康に関する情報は入園のしおり(重要事項説明書)等で説明し、新たに必要な方針や取組があれば情報提供しています。保護者へは「保健だより」を作成し、健康に関する情報・方針を伝え、感染症等の情報は「マチコミメール」で発信しています。子どもの体調悪化・園内でのケガ等については、その日の内に保護者に伝え、事後の確認も行うようにしています。SIDSについては、0歳児5分・1歳児10分のブレスチェックを行い、睡眠チェック表に記入しています。SIDSの危険性については、入園のしおり(重要事項説明書)で説明し、周知すると共に徹底をお願いしています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

当園では、内科健診(年2回)、歯科健診(年2回)を実施しています。健康診断・歯科健診の結果は、健康調査表に記録し、保護者に伝えています。情報は職員間で共有し、結果に応じて担任から個別に保護者に説明し、かかりつけ医に受診を促しています。健康診断・歯科健診の結果は、保健計画や健康支援等の保育に有効に反映されるよう取組んでいます。また、健康診断・歯科健診の結果を家庭での生活に生かすよう保護者に伝えています。当園では、虫歯予防デーや歯科検診に合わせて、歯の絵本やペープサート・紙芝居で子どもたちに歯の大切さを伝えています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患については厚生労働省「保育所におけるガイドライン」の内容を理解し、慢性疾患等のある子どもに対しては、医師の指示に基づき適切に対応しています。医師から出される「アレルギー疾患生活管理指導表」に基づいてアレルギー児の把握をします。除去食については、翌月の献立で、除去食の有無・除去品が何の品になるのか代替食の確認をしています。アレルギー児への提供方法として、色の異なる専用のトレイ・食器を使用し、テーブルも他児と離すよう留意し、誤配・誤食の無いよう十分に注意しています。職員は、アレルギー疾患や慢性疾患等について園外研修で必要な知識・情報を習得しています。入園のしおり(重要事項説明書)にもアレルギーに関して記載し、保護者に周知を図っています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

食育計画を策定し、計画に沿ったクッキングや園庭で栽培活動を取り入れ、毎年米作りをして、収穫と試食を行い、食べ物への関心が高まるよう取組んでいます。自園調理による給食・おやつの提供をしており、個人差や食欲に応じて量を加減し、完食の満足感を味わえるようにしています。食器は硬質磁器を採用しています。献立は月2回サイクルとし、「給食本会議」で喫食状況・残食量をチェックし、後半のメニューに反映させています。玄関に「今日の食事」のサンプルを提示し、レシピも提供して家庭での食育につなげています。3~5歳児は配膳の手伝いをして、食後は全員が自分の食器を片付けています。旬の食材や季節の行事食・子どもの食生活や食育に関する取組について給食だよりで紹介し、家庭と連携しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

献立・調理は、一人ひとりの子どもの発育状況や体調等を考慮しています。献立は、管理栄養士が作成し、全国の郷土料理や季節感のある献立・旬の食材を取り入れた献立・誕生日会等の行事食を工夫し楽しめるよう提供しています。日々の保育や「給食本会議」で子どもの喫食状況を共有し、残食の調査記録や検食簿をまとめ、献立・調理の工夫に反映しています。管理栄養士や調理師は、食事の時間に巡回し、喫食状況の把握や聞き取りを行います。子どもたちが好きなメニューを食べられる「お楽しみ給食」の日も設定しています。食材は国産で信頼できる地元業者等から仕入れ、安全・安心な食事が提供できるように努めています。「衛生管理マニュアル」を基に、厨房内の衛生管理が適切に行われています。検食サンプルは2週間分保存しています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

当園では、入園説明会(2月)・クラス懇談会(3月)・個人面談・毎月発行の園だより・各行事のお知らせ等を通して、保護者に保育の意図や保育内容の理解を得るよう努めています。保護者と一緒に子どもの成長を共有できるように、運動会や園内行事等を通して保育内容の理解につなげています。年度末のクラス懇談会では、保育理念と保育方針を説明し保護者と共有しています。家庭や保護者に気になる様子があった場合や心配な様子が見られる時は、家庭状況調査表や個人面談記録等の個人ファイルに記録・保管し、連絡帳等を通して家庭との日常的な情報交換を行っています。日々、園での遊びや活動の様子を記入して貼り出し、保護者と一緒に見ながら子どもの様子を伝えています。園児の様子や活動の様子について、写真販売(ルクミーフォト)等の利用も含めて家庭に伝えています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者と密に連絡を取り合うことで信頼関係を築き、相談・支援が行える体制が整えられています。日頃の送迎時や連絡帳等で子どもの様子や体調の変化を伝えると共に、保護者の状況も確認するようにしています。保護者の就労事情等の個々の事情に配慮した上で個人面談に対応し、保護者の相談に応じられるよう取組んでいます。相談内容は記録に残し、相談を受けた保育士が適切に対応できるよう、主任・園長から助言が得られる体制になっています。担任では対応できないケースは、主任・園長が同席し複数人で対応します。連絡帳に困りごとや育児相談が記入されていた場合は、報告書にまとめ個人別にファイリングし振り返りができるようにしています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

虐待等権利侵害の兆候を見逃さないよう心がけ、子どもの心身の状態、家庭での養育の状況について把握に努めています。また、毎日の視診や保護者との会話を大切にし、家庭での状況を把握できるように努めています。着替えや身体測定の際に全身のチェックを行い、虐待の兆候がないか注意深く確認しています。虐待等権利侵害の可能性があると職員が感じた場合は、速やかに情報を共有し、対応を協議します。虐待等権利侵害となる可能性がある場合には、予防的に保護者の精神面・生活面の配慮、援助をするよう努めています。虐待等権利侵害を発見した場合の対応マニュアルを整備し、職員研修を実施しています。少しでも疑いにある傾向が見られた際は直ぐに園長・主任へ報告し、必要に応じて関係機関との連携を図っています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

保育士等は、主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行っています。自己評価に当たっては子どもの活動やその結果だけでなく、子どもの心の育ち・意欲や取組む過程に配慮しています。保育士等の自己評価が互いの学び合いや意識の向上につながっています。クラス会議で前月の保育の振り返りを話し合い、助言を得て共通理解の基、翌月の保育に生かすようにしています。自己評価の結果表に基づき、園長と面談し、園長は自己評価の総評コメントを各職員に提示し、職員一人ひとりの次年度の課題を明確化し、保育の質の向上に努めています。保育士等の自己評価に基づき、園全体の自己評価につなげ、園全体の課題を抽出しています。今後、自己評価等を踏まえ、職員一人ひとりがより学び、スキルアップや専門性の向上に努め、自分の意見を発信できる環境整備に期待します。