社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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貴峯荘

2026年03月04日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 公益社団法人神奈川県介護福祉士会

② 施設・事業所情報
名称 貴峯荘 評価対象サービス 2022~ 障害者・児福祉サービス版
対象分野 生活介護, 障害者支援施設(施設入所支援+日中活動事業) 定員 40 名
所在地 254-0064
平塚市達上ケ丘1-9
TEL 0463-31-0617 ホームページ https://kihoso.net
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1958年06月12日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人貴峯
職員数
常勤職員:13 名
非常勤職員:1 名
専門職員
看護師:1 名
管理栄養士:1 名
事務員:1 名
理学療法士:3 名
作業療法士:1 名
言語聴覚士:1 名
施設・設備の概要
居室(個室44部屋):食堂、浴室、デイルーム等

③ 理念・基本方針
<使 命>
利用者の働く場を確保するとともに健康で安心のできる定住拠点を築きます
<基本理念>
・自主
・自立
・安心
・連携
<長期目標>
・生産体制を整備し、就労支援により利用者の働きがい、生きがいの向上に努めます
・日中活動の充実により、利用者満足の達成に努めます
・職員の人材育成により、サービスの質の向上に努めます
・職員が継続して勤務することができるよう介護負担の軽減や業務の効率化の環境整備に努めます
・近隣市民との連携の絆を築くとともに、ボランティアエネルギーに支えられる施設をめざします
<職員・5つの信条>
・支援の個別化
・安心の提供
・人権の擁護
・自己研鑽
・地域社会との連携

④ 施設・事業所の特徴的な取組
〇利用者の多くが、日中は同一敷地内にある貴峯荘ワークピア(就労継続支援B型事業所)や生活介護事業所に通い、作業に従事している。作業は印刷科やクリーニング科、縫製班、組立・軽作業班があり、企業や官公庁からの受注による生産活動を行っている。活動内容は、利用者本人の希望を聞き、理学療法士や作業療法士、医療職を含めて検討し、個別支援計画書に記載して支援している。
〇利用者の高齢化や障害の重度化が進み、入院先の病院を退院できず退所に至るケースも多く、それに対して利用者が集まらない状況がある。利用者の減少は収入減、収入の悪化につながることから、昨年度より、法人全体で「障害種別拡大検討プロジェクト」を設置して、利用者の拡大と対応を検討している。「障害種別拡大検討プロジェクト」は、法人内の課長補佐以上が参加し、運営会議とは別の場で、月2回程度開催している。事業所全体が身体障害者を対象にスタートしていることから、受け入れの種別拡大を念頭に置き、今年度、知的障害者施設に職員を体験研修で派遣している。また、相談支援事業所との連携を深める他、強度行動障害などの研修参加も予定している。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2025/06/02(契約日) ~2026/02/12(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2018年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ◇事業所の特色や努力、工夫していること、事業所が課題と考えていること等
〇設立60年を超える歴史のある施設で、現在32名の主に身体に障害のある利用者が、2~4階の居室で生活を送っている。利用者の平均年齢は65歳を超え、利用者の高齢化と障害の重度化が大きな課題となっている。そのため、利用者の多くが、作業後にリハビリテーションを行い、機能低下の防止や機能維持に取り組んでいる。短期入所の受け入れも行っている。
〇利用者は、週末には絵画や陶芸、映画鑑賞、カラオケ、買物などを自分で選んで楽しんでいる。夏祭りやクリスマス、忘年会など、季節の行事や外出行事も多くある。地域の社会福祉展への出展や、地域の盆踊りの招待もあるが、障害の重度化や高齢化により、地域行事へ参加する利用者数は減ってきている。
〇ボランティアの指導で絵画を習っている利用者もおり、印刷科の協力で、額縁やキーホルダーの製品に仕上げ、地域の福祉展に出展している。他にも10名ほどがそれぞれの作品を出展している。施設の夏祭りには地域からの出店もあり、地域の人と顔見知りになっている。利用者は、施設の盆踊りやカラオケ大会に備え、何日も前から練習して楽しみにしている。また、外出行事も年間に数多くあり、社会体験の機会としている。利用者は参加募集のポスターを見て、自己の判断で参加している。
〇手すりの設置や段差解消、センサーライトの設置などで、利用者が安心して生活できる環境を整えている。理学療法士や作業療法士による評価と、本人との話し合いで、転倒防止のため、歩行補助具を使用している利用者もいる。居室はすべて個室だが、スプリンクラーの関係で隣室との境の壁が天井まで届いていないこともあり、「隣室がうるさい」「灯りが漏れる」などの苦情もあり、話し合いや部屋替えなどで都度対応している。
〇月1回、フロアごとに、利用者主体のフロア会議を開催し、施設への希望や、利用者間の問題など、利用者が意見を交換する場を作っている。人前では声を出せない利用者には、仲間が代弁したり、意見のまとめ役を担うなど、他の利用者がフォローしている。日々の就労の選択や週末の余暇活動など、本人の希望は否定することなく受け入れ、希望を実現するために必要なことを、本人と相談・確認しながら個別支援計画を策定している。
〇利用者の障害の状況に合わせ、コミュニケーション方法を工夫している。手話をツールとしている利用者が6名いるが、職員全員が手話を完全にマスターしている状況ではないため、大事な要件などは行き違い防止のため、筆談も交えて伝えている。また、スマホを活用して、症状を訴える利用者もいる。職員との交換日記で、精神的な不安を軽減しているケースもある。
〇定期的にサービス管理責任者が面接を行う他、日常の会話から、相談につながる場合もある。個別の相談は、相談室の他、空いている陶芸室など、本人がリラックスして話せる場で行っている。本人の意思や希望は、否定せず受け止めて、関係職員と共有し、実現に向けた支援を行っている。買物やカラオケ大会など、余暇活動の案内は、ポスターを掲示して知らせている。玄関フロアには、「障害者虐待防止法」のポスターを掲示して、いつでも相談ができることを伝えている。
〇食事は外部業者に委託しているが、月1回の給食委員会には、利用者の代表も参加して、メニューの評価や希望などを伝えている。食事は厨房カウンターから自分でトレイに載せる方式だが、車椅子利用や歩行が不安定な利用者には、職員が支援している。アレルギーなどの特別食は、事前にトレイにセットして名札を置いている。厨房のスタッフと職員、本人で確認して、間違いがないようにしている。食形態は複数用意し、歯の治療で普段のものが摂れない時も柔軟に対応している。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
受審前の職員による自己評価の記載について、職員たちが日々行っている業務の振り返りができ、新たな気付きが多くあって、とても有意義であったと思います。
自分たちの業務の再確認ができ、改善しなければならない面も見えて、今後改善に取り組んでいきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

法人経営の基本方針や施設運営の基本方針、職員倫理綱領、職員行動指針は、各セクション内に掲示し、職員が自覚をもって行動できるようにしている。また、各フロアのデイルームに掲示していることから、利用者も確認できるようにしている。月1回、貴峯荘と貴峯荘ワークピア(就労継続支援B型)の職員で業務連絡会を開催し、職員間で基本方針などの読み合わせを行っている。読み合わせには、法人の全職員に配布している職員ハンドブック「貴峯で働くあなたへ」を活用している。職員ハンドブックは、3年くらい前に、幹部職員が中心になって作成している。また、利用者や家族には、年度初めに開催する自治共済会や家族説明会の場で、理事長や支援部長が基本方針などの説明を行っている。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

必要に応じて、法人内の課長補佐以上が参加する運営会議を開催して、障害福祉サービスの報酬改定や制度改正に迅速に対応し、経営状況の把握、分析を組織的に行っている。また、業務連絡会の場では、「理事長からのメッセージ」として、経営状況などについて職員に説明を行っている。利用者の高齢化や障害の重度化が進み、入院先の病院を退院できず退所に至るケースも多く、それに対して利用者が集まらない状況がある。利用者の減少は収入減、収入の悪化につながることから、昨年度より、法人全体で「障害種別拡大検討プロジェクト」を設置して、利用者の拡大と対応を検討している。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

「障害種別拡大検討プロジェクト」は、法人内の課長補佐以上が参加し、運営会議とは別の場で、月2回程度開催している。事業所全体が身体障害者を対象にスタートしていることから、受け入れの種別拡大を念頭に置き、今年度、知的障害者施設に職員を体験研修で派遣している。また、相談支援事業所との連携を深める他、強度行動障害などの研修参加も予定している。高齢化や障害の重度化が進む利用者に対しては、専門の病院から理学療法士を招き、リハビリテーションの指導と訓練を受けている。転倒の多い利用者には、福祉用具や補装具などの使用をすすめている。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

平成21年より、法人全体で5ケ年の「中期行動計画」を策定し、現在、「第四次中期行動計画」の2年目にあたっている。中期行動計画は、各部門で検討したものを運営会議の場でまとめ、理事会や評議員会に諮っている。計画的に各部門の「重点目標」と「具体的な取り組み」を定め、事業計画書の冒頭に掲げている。「第四次中期行動計画」の2年目の取り組みとして、貴峯荘では、重点目標1:高齢化・障害の重度化に向けた対策を図る、重点目標2:利用者支援の充実、重点目標3:入所支援、生活介護、短期入所の新規利用者拡大に努めるの3点をあげている。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

中期行動計画を踏まえ、法人の重点目標や各施設の重点目標を定め、当年度の事業計画書に掲載している。貴峯荘については、重点目標1:高齢化・障害の重度化に向けた対策を図る、重点目標2:利用者支援の充実、重点目標3:入所支援、生活介護、短期入所の新規利用者拡大に努めるの3点をあげ、それぞれに具体的な取り組みをあげている。また、取り組みの内容については、具体的なスケジュールを記載して、必要に応じて、進捗状況を確認できるようにしている。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

業務連絡会の他、月1回、貴峯荘の職員だけで構成するスタッフ会議を開催し、主に利用者支援に係る事項を検討しているが、事業計画についても職員全体で内容を検討している。各部門が作成した事業計画は理事会に諮り、法人全体でひとつの冊子にまとめている。年度初めの業務連絡会の場で、計画や予算、課題などについて、「理事長メッセージ」として、職員に発信している。事業計画は職員間で共有し、定期的に評価している。計画は必要に応じて進捗状況を確認し、年度末の運営会議では、年間の進捗状況を確認し、次年度の計画の策定につなげている。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

事業計画書は、利用者及び家族全員に配布している。毎年、5月の終わりに利用者の自治共済会の総会を開催し、理事長より事業計画のポイントを説明している。ただし、利用者によって、内容の理解はさまざまである。家族に対しては、貴峯荘、貴峯荘ワークピア、貴峯荘湘南の丘合同で、4月の終わりに家族説明会を開き、支援部長より事業計画の内容を説明し、理解を得るよう取り組んでいる。説明会に参加できなかった家族には、事業計画書を郵送している。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

提供する福祉サービスの質の向上に向け、運営会議や業務連絡会、スタッフ会議、個別支援会議を定期的に開催して、支援内容を検討している。運営会議と業務連絡会には理事長が参加し、施設長はすべての会議に出席している。職員1人が利用者6~7人を担当し、それぞれの個別支援計画を作成している。計画の作成前には個人面接を行い、本人の意向を確認している。個別支援計画の作成は、サービス管理責任者が全体をまとめている。また、毎年9月頃、県が行っている施設ごとの自己点検に取り組んでいる。自己点検表の作成にあたっては、点検内容によって職員に振り分け、施設全体で作成するようにしている。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

利用者は日中、貴峯荘ワークピアに通って作業に携わっており、貴峯荘ワークピアでは毎年、作業の工賃評価基準の改善を行っている。利用者の高齢化や障害の重度化による利用者減の課題に対しては、「障害種別拡大検討プロジェクト」で対応を図っている。利用者のニーズの把握のため、毎年、利用者アンケートを実施しているが、今年度はアンケートではなく、直接聞き取りにより、利用者の思いを確認している。聞き取りは、支援部長を中心に数名の職員が担当し、利用者とできるだけ距離が近くない職員がヒアリングを行うようにしている。日常ではなかなか職員に言えないことを確認し、利用者の希望に応えられるよう取り組んでいる。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

施設長は日常業務の統括責任者として、職員への指導や意思統一の取組みを担っている。スタッフ会議の場では、最初か最後に、施設長からの話の時間を作っている。施設長の役割と責任は役割分担表や消防計画に示し、災害時の対応なども明確にしている。年2回発行する法人全体の広報誌「貴峯だより」においても、年度の初めの号には、施設長の言葉を掲載している。施設長不在時には、貴峯荘湘南の丘の施設長が代行して職務にあたっている。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

身体障害者施設協議会や市が開催する施設連絡会の施設長会に施設長が参加して、遵守すべき法令などを正しく理解するよう努めている。職員に必要な情報は、朝の連絡会やスタッフ会議の中で、書面を用意したり、口頭で説明している。また、職員が遵守すべき法人の職員倫理綱領や職員行動指針は、施設内に掲示する他、月1回開催する業務連絡会で、職員全員で読み合わせを行っている。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

運営会議や業務連絡会に参加し、またスタッフ会議などにおいて、現在のサービス上の課題などを明確化して、施設長から職員に伝え、組織の意思統一や進むべき方向を示している。毎年11月頃には職員と施設長の個人面接を行い、個別に職員の意見を聞いて、支援の質の向上に努めている。今年度より、法人で職員考課制度を実施していることから、施設長との個人面接は、人事考課面接を兼ねている。職員考課制度を導入することで、職員の意見や希望を多く聞き、今後の研修内容などに反映していく予定である。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

理事会などで明確になった予算や課題については、スタッフ会議などで、施設長から職員に伝達し、経営の改善や業務の実効性を高める取り組みに指導力を発揮している。利用者との関わりでは、朝食の場面に顔を出し、挨拶をして状態を確認している。利用者のほとんどは、日中は貴峯荘ワークピアで作業に従事しているので、1日1回は、作業場面に顔を出すようにしている。貴峯荘ワークピアには、地域の障害者も通ってきていることから、昼は通所の利用者と一緒に、施設長がホールで食事をしている。常に利用者の状態を把握するよう心がけている。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

職員の採用は法人の総務が担当し、ホームページや職業安定所、人材紹介会社などで募集している。また、就職相談会などのイベントにも参加している。面接には理事長、施設長、部長が関わり、人材の確保に努めている。現在、1名の欠員はあるが、深刻な状況には陥っていない。日頃より、職員が離職しない、魅力ある職場作りに努めている。新人職員については、入職後3ケ月間、指導者がついてOJTによる人材育成を行っている。また、年度ごとに研修計画を作成し、研修委員会が中心になり、虐待防止や権利擁護、感染症対策などの必須研修や、オンライン研修を活用して、職員の育成を行っている。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

職員の採用、配置、評価、研修などに関して、基本的な人事管理の仕組みを整備して運用している。職員一人ひとりの状態を把握し、きちんとした評価に基づく昇給などを体系化するため、今年度より職員考課制度を導入している。職員に、「職層別における職責、役割・求められる能力・期待される行動」を示し、それに基づき、職員それぞれが目標を立て、達成状況を人材育成・評価票により自己評価し、上司による一次面接・評価、施設長による二次面接・評価につなげている。面接は、お互いの思いをしっかりと話すことで、共通の目標などを確認できるとても良い機会となっている。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

施設長や上司が職員と定期的に面接を行い、業務量や勤務体制、職場環境に関する意見を聞いている。職員の働きやすい職場作りとして、超過勤務の減少に取り組んだり、職員の子どもが貴峯荘内の空きスペースで遊ぶことができるようにしている。有給休暇の消化についても、問題はない。また、職員のストレスチェックを行い、状況に応じて、専門の機関を紹介している。月1回、嘱託の臨床心理士が訪れ、利用者以外にも、職員がメンタル相談を受けることができる体制を整えている。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員考課制度の導入により、職員一人ひとりの能力や意欲、キャリア形成を尊重して、育成に向けた計画的な取り組みを行っている。職員一人ひとりが目標を設定し、人材育成・評価票による自己評価を行い、現在、上司による面接・評価の一次評価を行っている。一次評価で目標の達成度を確認し、この後、施設長との二次面接を行う予定でいる。職員考課制度を取り入れることによって、職員一人ひとりの育成につなげている。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

法人として、階層別研修や専門研修、自己啓発支援の研修体系を整備して、全職員に周知している。昨年度より、研修の専門機関によるオンライン(zoom)研修を多く活用している。研修の内容については、支援部長を中心に研修委員会が調整している。研修参加後は、職員にアンケートを実施して、次につなげている。介護福祉士や社会福祉士などの資格取得については、法人として費用を助成する制度を整え、職員に資格取得を推奨している。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

外部研修参加後は、復命し、報告書は回覧している。また、必要に応じて、スタッフ会議の中で、参加者が伝達研修を行っている。新任の職員は、3ケ月間、OJTによる研修を行い、新任の職員が5人程度になった段階で、施設長たちを講師として、1日の新任職員研修を行っている。職種別、専門別研修も整備して、外部研修だけでなく、オンライン(zoom)研修も活用しながら、業務特性やキャリア段階に応じた学習を可能としている。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

実習生の受け入れは、資格を持った職員が担当している。専門学校などの教育機関と連携して、実習生を受け入れ、福祉人材の育成に貢献している。実習後には振り返りやフィードバックを実施して学びを深めている。実習生は、法人内の地域支援センターの通所事業所や第2ワークピアでの受け入れが多く、人数は多くはない。今後に向けて、社会福祉士の実習がうけられるよう、実習指導者の研修を受講していく予定である。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

ホームページに、事業計画や決算報告などの情報、役員や苦情相談体制などを公開し、利用者や家族、地域に対して、運営の透明性を確保する情報の公開を行っている。また、WAMーNETでも、情報を公開している。福祉サービス第三者評価の受審結果も公表し、運営の透明性を確保している。事業報告書には、苦情の内容も掲載している。年2回、法人の広報誌「貴峯だより」を発行して配布している。「貴峯だより」は、500部発行し、関係機関や自治会、町内会、家族、利用者に配布している。「障害者総合福祉施設 社会福祉法人貴峯」のパンフレットを作成する他、施設の正面の掲示板や公民館に、施設行事の案内などを掲示している。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のために、監事監査を行う他、月1回、税理士が訪れ、外部会計監査を実施している。事業計画や決算報告などの公開を通じて、利用者や家族、地域社会への説明責任を果たすとともに、透明性の高い運営を行っている。顧問弁護士が2名おり、いつでも相談ができる体制を整えている。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人の方針に、「地域社会との連携」を明記している。地域の町内会や自治会、民生委員児童委員、地域住民とは、日常的にやり取りし、盆踊りなどの地域行事には、利用者が積極的に参加し、職員も付き添っている。法人全体の夏祭りには、地域住民を招き、隣りの高校や専門学校の学生がボランティアとして活動している。今年度、地域交流スペースにて、法人全体で「子ども食堂」を開き、地域の方々に利用してもらっている。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

支援部長を窓口として、ボランティアの受け入れを行っている。ボランティア受け入れに関する方針を定め、全職員に周知している。受け入れ体制を整備し、受け入れ前のオリエンテーションや、活動内容に応じた研修を実施するなど、安心・安全な活動環境を確保している。現在、紙芝居や絵画教室のボランティアが定期的に活動し、法人の行事にボランティアが協力している。今後は利用者の外出に付き添ってくれるボランティアの活動を期待している。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

医療機関や行政機関、地域包括支援センター、社会福祉協議会、学校などの地域資源を把握し、連絡先をわかるようにして、サービス計画や利用者支援に活用している。また、社会就労援助センターや身体障害者施設協議会、市の「ありがとう運営委員会」などに参加し、積極的に協力関係を作っている。「ありがとう運営委員会」では、市役所の入口に販売コーナーを設け、展示販売を行っている。近隣の小・中学校や消防署の協力も受けている。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

地域住民との交流イベントや法人として福祉相談会を定期的に開催している。また、地域の医療機関や行政機関と連携し、利用者のニーズに応じた支援を提供している。これらの活動を通じて、地域社会との信頼関係を築き、地域福祉の向上に貢献している。地域は高齢化が進んでいるが、具体的な状況の把握までには至っていない。エリア内には「子ども食堂」がないことから、今年度、法人全体で「子ども食堂」を開催している。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

地元の自治会や地区社会福祉協議会、学校などにも呼びかけ、今年度より、「子ども食堂」を開催している。「子ども食堂」はこれまで、夏場に3回開催し、カレーライスやハンバーグ、シチューなどを提供し、3回で100名ほどの利用があった。好評であったことから、今後も継続して開催していく予定である。また、高齢の利用者への終身サポート制度の検討を行い、意思確認が可能であれば最期まで関わる制度を、公的事業として構築していくよう取り組んでいる。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人の職員倫理綱領と職員行動指針は、月1回、第4火曜日に、業務連絡会で全職員が読み合わせを行い、利用者を尊重した福祉サービス提供の意識向上に努めている。また、職員は虐待防止研修や身体拘束防止研修、感染症等防止研修などの研修を受け、利用者の基本的人権への配慮に取り組んでいる。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

職員倫理綱領に、個人情報の保護やプライバシー保護の規程を明記している。ホームぺージや年2回発行する広報誌「貴峯だより」の写真掲載に関しては、利用者や家族から同意を得て掲載している。日々の生活では、利用者へは、「さん付け」をし、居室に入室の際には、ノックをして了解を得てから入るようにしている。職場内で使用しているスマホには、カメラ機能はなく、利用者の撮影は、本人の了解を得てからタブレットで撮影している。また、全職員に、入職時に守秘義務について確認している。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

ホームページやパンフレットに、写真を用い、施設の紹介をわかりやすく掲載している。貴峯荘ワークピアにおける日中活動の印刷科、クリーニング科、縫製班、組立・軽作業班の作業内容の紹介や、介護、訓練、医療などの支援内容を、利用者や家族にわかりやすく説明している。案内の際には、丁寧な案内を心がけている。また今後は、動画の活用も予定している。急な飛び込みでの施設見学の希望にも、丁寧に対応している。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

利用者がサービスを開始、変更する際には、貴峯荘地域支援センターが、相談支援やサービス利用計画の作成を行っている。サービス開始、変更時には支援会議を開催し、利用者や家族を中心に、施設長やサービス管理責任者、担当者が集まり、利用者の希望を確認して、作業内容を提案している。作成した計画書は丁寧に説明し、利用者の同意を得ている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

事業所の変更や移行については、本人の意思を確認しながら、家族や相談支援事業所などと話し合い、丁寧に調整している。グループホームへの移行を希望する利用者の相談を受け、丁寧に対応しているが、高齢になり、車椅子の使用で、再度施設の生活に戻りたいと希望することも多い。また、福祉サービスの利用を終了した利用者で、身寄りがない利用者については、引き続き相談にのり、他機関と連携をとりながら、継続して支援している。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

サービス管理責任者と担当者が、定期的に利用者との面接を行い、利用者本人の思いや希望を確認している。利用者の気持ちに寄り添い、家族とも共有して、今後の生活に反映できるよう努めている。日頃より、職員から「何でも話して下さい」と声掛けしているので、利用者からは、食事のメニューの希望や対人関係のことなど、些細なことでも相談がある。利用者からは、「働く気持ちはあるが、年をとって思うように仕事が進まない」などの相談を受けることがあり、親身に対応している。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

苦情解決の第三者委員を置き、各フロアの掲示板にポスターを掲示して、利用者が直接連絡できるよう周知している。利用者から苦情があった場合には、丁寧に対応し、苦情受付経過記録書に記録を残し、職員間で共有している。また、施設の玄関先に、自治共済会管轄の意見箱「声の箱」を設置して、利用者に周知している。利用者の入所時や契約更新時には、苦情解決の仕組みについても説明している。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

各フロアに相談を促すポスターを掲示している。日頃より、利用者や家族が気軽に相談できるよう、職員は心がけている。日々、意識して利用者と会話をしている中で、職員の気付きで、利用者が振込み詐欺の被害に遭わず、未然に食い止めたこともあった。利用者からの相談や意見の内容は、すべて記録し、朝の連絡会で内容を報告して、職員間で共有している。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

文字を書けない利用者もおり、アンケート調査ではなく、職員が直接、利用者と面接して意見や希望を聞いている。日頃より、相談しやすい雰囲気作りに心がけ、相談などがあれば記録し、職員間で共有した上で、内容によってはスタッフ会議で検討している。食事は外部業者に委託しているが、給食委員会には、利用者の代表が参加し、食事内容などの希望や意見を直接述べる機会を設けている。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

リスクマネジメント委員会を置き、年4回委員会を開催して、事故やヒヤリハットの検証を行い、意見交換を行っている。内部研修として、緊急時対応研修などを行い、緊急時対応マニュアルも整備して職員に周知している。利用者の高齢化が進む中、薬の飲み忘れの確認や、作業負担の軽減の提案なども行っている。また、各フロアに、嘔吐物対応の処理セットを置き、職員が即座に対応できるよう工夫している。 

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症対策委員会を置き、感染症の対応などの検討を行っている。感染症予防や食中毒予防の対応マニュアルを整備し、指針を設けて職員に周知している。また、嘱託医から感染予防の指導を受け、利用者と職員の全員が、インフルエンザの予防接種を受けている。利用者には毎朝検温を日課として行い、37℃以上の場合は、抗原検査を実施している。各フロアに、嘔吐物対応の処理セットを置き、職員が即座に対応できるよう工夫している。 

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

法人の「自然災害発生時における事業継続計画」や「消防計画」に基づき、定期的に避難訓練を実施している。消火器訓練も行っている。炊き出し訓練には、利用者と職員全員が参加して訓練に臨んでいる。炊き出しには、サンマ100匹程を用意し、大掛かりな訓練となっている。聴覚に障害がある利用者もいることから、光が点滅して緊急避難を知らせるパトランプを居室に設置し、避難誘導を行っている。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:a】

日々の職務に活用している職員ハンドブック「貴峯で働くあなたへ」は、全職員が所持し、法人が目指す障害のある利用者を尊重した基本姿勢や、利用者へのさまざまな支援、福祉サービスを明記し、施設内で働く全職員が、利用者への統一した支援を提供できるよう示している。管理運営規程に、標準的なサービス提供について掲載している。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

毎月、開催する業務連絡会やスタッフ会議にて、利用者からの声や、担当職員からの利用者の変化を確認して、利用者への支援内容の実施状況について定期的に評価を行い、福祉サービスの実施方法の見直しを行っている。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

年2回、個別支援計画の作成時に、利用者の状態についてアセスメントしている。所定のアセスメントシートを使用し、サービス管理責任者と担当者が利用者と面接を行っている。利用者の思いを汲み取り、利用者一人ひとりの支援内容を具体的に策定し、個別支援計画書に詳細に記載している。支援困難ケースについては、スタッフ会議などで、対応を検討している。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

年2回、個別支援計画の定期的な見直しを行っている。サービス管理責任者と担当者が中心になり、利用者の現在の状況や希望などを再確認し、評価、見直しを行い、個別支援計画を作成している。見直し後の支援内容は利用者や家族の同意を得ている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

5年前に導入した介護記録システム「ケアカルテ」は、利用者の日常の活動の他、個別支援計画の内容などを記録している。記録システム「ケアカルテ」は、担当者や関係部門など、全職員が閲覧することができる。業務の引継ぎの際など、利用者の日々の状況を確認し、情報を共有して支援にあたっている。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

職員は、「個人情報保護規定」により、守秘義務の規定を周知している。職員一人ひとりに、記録システム「ケアカルテ」のパスワードが与えられており、内容を閲覧できるようにしているが、改ざんや漏洩などができない仕組みで管理している。その日の利用者のケアカルテの内容は、紙で印刷し、担当者から上司、総務に回し、申し送りの資料としている。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人の基本理念に、「自主」、「自立」を掲げ、毎月の業務連絡会で読み合わせを行っている。月1回、フロアごとに、利用者主体のフロア会議を開催し、施設への希望や、利用者間の問題など、利用者が意見を交換する場を作っている。人前では声を出せない利用者には、仲間が代弁したり、意見のまとめ役を担うなど、他の利用者がフォローしている。日々の就労の選択や週末の余暇活動など、本人の希望は否定することなく受け入れ、希望を実現するために必要なことを、本人と相談・確認しながら個別支援計画を策定している。本人の意思は、個別の障害に合わせたコミュニケーション(手話・筆談・絵カード)で確認している。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:a】

法人の倫理綱領や職員ハンドブックに、「個人の尊厳」や「人権の尊重」を掲げ、月1回の読み合わせやハンドブックで、職員が常に確認できるようにしている。事業計画書に「虐待防止・人権擁護に努める」ことを明記して、ご家族にも年1回の家族説明会で説明している。今年度の研修計画には、職員全員が参加する虐待防止・身体拘束防止研修を予定している。また、玄関フロアに「障害者虐待防止法」について掲示し、いつでも相談ができることを案内している。入浴や排泄、着脱など、支援が必要な利用者には、同性が対応している。身体拘束が発生した時の対応については、法人の「身体拘束等適正化のための指針」に、やむを得ず行う場合の対応や通報先、その後の対応などを記載し、指針に基づいて対応することとしている。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者は、月1回のフロア会議で、自分たちの生活上のルールなどを決めている。個別のトラブルについては、職員が立ち合い、双方が話し合って、納得や折り合いをつけている。日常の生活費(主に毎月の賃金)は自己管理し、衣類や日常の買い物に充てている。日常生活自立支援事業や成年後見制度の利用は、特にない。選挙は、不在者投票を利用しているが、当日投票に出かけている利用者もいる。居室のベッドは、基本的にフラットのシーツを使用しているが、手に障害があっても本人が交換できるようにゴム入りにしたりして、自力で行うことができるよう支援している。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の障害の状況に合わせ、コミュニケーション方法を工夫している。手話をツールとしている利用者が6名いるが、職員全員が手話を完全にマスターしている状況ではないため、大事な要件などは行き違い防止のため、筆談も交えて伝えている。また、スマホを活用して、症状を訴える利用者もいる。職員との交換日記で、精神的な不安を軽減しているケースもある。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

定期的にサービス管理責任者が面接を行う他、日常の会話から、相談につながる場合もある。個別の相談は、相談室の他、空いている陶芸室など、本人がリラックスして話せる場で行っている。本人の意思や希望は、否定せず受け止めて、関係職員と共有し、実現に向けた支援を行っている。買物やカラオケ大会など、余暇活動の案内は、ポスターを掲示して知らせている。玄関フロアには、「障害者虐待防止法」のポスターを掲示して、いつでも相談ができることを伝えている。意見箱(声の箱)も設置しているが、利用はあまりない。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:a】

日中活動については、本人の希望を聞き、理学療法士や作業療法士、医療職を含めて検討し、個別支援計画書に記載している。月曜日から金曜日は、法人内の貴峯荘ワークピア(就労継続支援B型)の利用者とともに、印刷科やクリーニング科、縫製班、組立・軽作業班の作業に従事している。週末は、絵画や陶芸、映画鑑賞、カラオケ、買物などを自分で選んで楽しんでいる。夏祭りやクリスマス、忘年会など、季節の行事や外出行事も多くある。地域の社会福祉展への出展や、地域の盆踊りの招待もあるが、障害の重度化や高齢化により、地域行事へ参加する利用者数は減ってきている。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

障害の特性に応じて、作業時間の短縮や排泄、入浴、食事時の介助を行っている。また、余暇活動の外出などを支援している。障害の重度化や高齢化に対する研修は、今年度の重点目標にあげている。歩行状態が低下し、精神的に落ち込んでいる利用者には、理学療法士との連携のもと、機能訓練の声掛けを行い、自力で歩きたい気持ちに寄り添っている。また、相性が合わない利用者の食事席を離したり、相手に手が出たりする利用者には、気持ちが発散できるよう、好きな運動(キャッチボールなど)に誘ったりしている。対応内容は記録し、職員間で共有している。障害の特性や不適応行動に対する研修を受ける他、介護技術の研修も受けている。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

食事は外部業者に委託しているが、月1回の給食委員会には、利用者の代表も参加して、メニューの評価や希望などを伝えている。食事は厨房カウンターから自分でトレイに載せる方式だが、車椅子利用や歩行が不安定な利用者には、職員が支援している。アレルギーなどの特別食は、事前にトレイにセットして名札を置いている。厨房のスタッフと職員、本人で確認して、間違いがないようにしている。食形態は複数用意し、歯の治療で普段のものが摂れない時も柔軟に対応している。排泄は、ほとんどの利用者が自立しているが、夜間のみ尿器を使用している利用者がいる。日々の動作を理学療法士や作業療法士が評価し、個別支援計画に反映している。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:a】

手すりの設置や段差解消、センサーライトの設置などで、利用者が安心して生活できる環境を整えている。理学療法士や作業療法士による評価と、本人との話し合いで、転倒防止のため、歩行補助具を使用している利用者もいる。居室はすべて個室だが、スプリンクラーの関係で隣室との境の壁が天井まで届いていないこともあり、「隣室がうるさい」「灯りが漏れる」などの苦情もあり、話し合いや部屋替えなどで都度対応している。逆に、「隣で咳込んでいるが心配」、「大きな物音がしたが転倒ではないか」などの連絡を職員にしてくれて、助かることがある。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:a】

個別支援計画で機能訓練が必要とされている利用者数名と希望者を対象に、理学療法士の指導で、作業前の朝15分間、関節可動域訓練などを行っている。また、作業終了後の16時からの30分間をリハビリ時間に充て、20名程の希望者が、平行棒やバランスボール、階段昇降などに取り組んでいる。他に口腔体操や、言葉が出づらい利用者は発声練習を行っている。個別の機能訓練については、理学療法士や作業療法士が評価、見直しを行っている。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

毎朝の検温による体調チェックの他、年2回、健康診断を実施し、健康状態を把握している。再検査や治療が必要な場合には、家族に連絡し、受診の同行を促している。夜間の体調変化については、夜間責任者(課長、課長補佐)へ連絡し、救急車の対応などを相談している。平日は、看護師や医師へ連絡し、状態により職員が受診に同行している。また、午前は医務室に看護師が在籍し、利用者の医療面の相談を受けている。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:a】

食中毒や感染症の研修を、全職員対象に毎年実施している。「心不全や脳梗塞の前ぶれ症状」などの研修の他、感染症流行時には、看護師による「嘔吐物処理法」や「予防ガウンの装着方法」の研修もある。職員ガイドブックに、日常起こりえる「誤嚥・転倒事故・発作」などへの対応方法などを記載し、緊急時の対応に備えている。アレルギーなどの除去食については、医師の指導のもと、栄養士や委託業者のスタッフと念入りに打ち合わせをして対応している。食堂にAEDを設置し、緊急時に備えている。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

ボランティアの指導で絵画を習っている利用者もおり、印刷科の協力で、額縁やキーホルダーの製品に仕上げ、地域の福祉展に出展している。他にも10名ほどがそれぞれの作品を出展している。地域自治会から、体育レクリエーションや盆踊りに「介護のボランティア付き」での招待があるが、高齢化などで参加希望は少なくなっている。一方、施設の夏祭りには地域からの出店もあり、地域の人と顔見知りになっている。利用者は、施設の盆踊りやカラオケ大会に備え、何日も前から練習して楽しみにしている。また、外出行事も年間に数多くあり、社会体験の機会としている。利用者は参加募集のポスターを見て、自己の判断で参加している。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

グループホームへの移行や一人暮らしの希望については、個別に相談に応じている。現在、障害の重度化や高齢化に伴い、移行を希望する利用者はいないが、若い利用者からは、いずれはとの希望があり、「挨拶」や「電話対応の仕方」などの練習を行い、備えている。必要に応じて、「平塚のありがとう運営委員会」や「社会就労支援センター」などとも連携している。夏祭りなど、地域の出店もあり、施設利用者の顔を覚えてもらうことで、地域住民から「最近見かけないけど元気?」などの確認もあり、交流ができている。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

年度初めに家族説明会を開催し、事業報告や年間計画などの説明とともに、家族からの相談も受けている。相談対応については、相談支援員と連携しながら対応している。家族には、年2回の健康診断の結果を報告する他、重篤な疾病で医師の説明がある場合は家族にも同行を依頼している。預り金については、3ケ月ごとに通帳のコピーを添付して報告している。入所契約時に親族の連絡先として3名を記載してもらっているが、家族も高齢になり、身元引受人の死亡や他の親族も住所不明となっている場合があり、死後の対応を弁護士に相談するケースもある。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

障害者の入所支援の施設のため、評価外とする。

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

障害者の入所支援の施設のため、評価外とする。

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

障害者の入所支援の施設のため、評価外とする。

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

障害者の入所支援の施設のため、評価外とする。