社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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ぽらいと・えき

2020年09月23日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社 R-CORPORATION

② 施設・事業所情報
名称 ぽらいと・えき 評価対象サービス 障害者・児福祉サービス版
対象分野 障害児入所施設(福祉型) 定員 50 名
所在地 245-0017
横浜市泉区下飯田町330番地
TEL 045-804-6980 ホームページ http://polite-eki.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2015年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人ル・プリ
職員数
常勤職員:32 名
非常勤職員:5 名
専門職員
社会福祉士:2 名
介護福祉士:2 名
精神保健福祉士:1 名
看護師:1 名
管理栄養士:1 名
保育士:9 名
施設・設備の概要
居室:一人部屋(74室)
設備:食堂・居間(12室)
設備:トイレ(15室)
設備:浴室・脱衣室(12室)
設備:医務室・静養室(1室)

③ 理念・基本方針
<理念>
● ~思いやりの関係を体現する場~
「ぽらいと・えき」「道」「えき」で暮らし、働くすべての人が共通にもち続けていきたいことの一つであり、多分何よりも重要なこととして考えたいことは、この場を「思いやりの関係の体現の場」としたいことです。
 どのような場でもその人なりの生き方が保障され、教育、就労、余暇、様々な権利が保障されねばならないことを意味しています。その場は、根源的に受容される場であり、安心と安全の場であると換言できます。
 このような場を「思いやりの関係の体現の場」と名づけたいと思います。利用者と職員、利用者と利用者、職員と職員、これらの間で思いやりの関係を体現することは、友人関係、家族関係にも共通していくものと思います。「思いやりの関係の体現の場」であることを目指すことが、わたしたちにとって共通の理念でありたいと思います。

<基本方針>
● 食事、入浴、排せつ、睡眠は、利用者さんの生活において基本的なこととしてあり、質の高い支援を目指していきます。
● 健康を守ることは大切です。定期的な医療機関への受診や、感染症罹患防止のための手立てをとります。必要とされる予防接種などもきちんと行います。
● 就学年齢の利用者さんの就学に支障がないように、学校等との密な連携に努めます。
● 就学年齢前の利用者さんの日中保育機能をきちんと保障します。
● 卒業後の生活を見通した支援を行います。
● 日常生活における自立に向けて、生活能力を高めることに努めます。
● 生活の質を高めるために、公共交通機関の利用、買い物などができるようになることをめざします。
● ご家族との暮らしが取り戻せるよう、ご家族との密な協力、連携をします。
● 成人施設やグループホームへの生活移行が円滑にすすめられるように努めます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
●ぽらいと・えきは、社会福祉法人ル・プリ(以下、法人という)の経営です。法人は平成29年に、3法人(社会福祉法人くるみ会、試行会、杜の会)が合併して新たな組織として創設され、障害分野では市内でも大きな社会福祉法人となりました。現状では法人会計の適正化・透明化を狙って合併を進め、各施設の運営は旧3法人をそれぞれ事業本部として残し、運営しています。それぞれの本部で重複する機能も多く、採算性の良し悪しもあることからいずれは組織を再構築して合併でのメリット面の追求に向かうものと思われます。ル・プリはフランス語で襞(ひだ)を意味する言葉で英語のプリーツに当たります。社会福祉法人ル・プリはこの「ル・プリ」に3つの意味を持たせています。1つ目は福祉の仕事は多くの要素が重なり合い現れるジャンルです。襞の折れ曲がり重なったところの問題を解決する狙いです。2つ目は襞を考えると布のイメージです。3つ目は旧3法人の歴史を大切にし、3枚の布で襞を作り、互いに互いを包み込みながら新しい組織を創造していきます。旧3法人は当面従来の活動を継続しつつ、新しい体制の構築に向かっていきます。

●ぽらいと・えきは、横浜市立なしの木学園の民営化により、平成27年4月1日に「ぽらいと・えき」として誕生した福祉型障害児入所施設です。入所児童は、知的障がいのある高校生までの子どもたちが様々な理由・背景により、家族等と一緒に暮らす権利が侵害された状況の子どもたちに、施設での安心・安全を保障し、質の高い支援を目指して取り組んでいます。児童相談所からの情報提供・協力体制が不可欠であるため、常に情報の共有に努めています。そのためには信頼関係が築けていること、教育機関(養護学校等)との連携協力が必須で、必要な情報の共有が日頃から出来ていることや、保護者等との関係では日常的な様子等を可能な限り伝えて共有を図り、保護者等との関係が途絶えないことを大切にします。この周囲の関係の維持こそが障害児支援の基本であると考え、支援に当たっています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2019/10/03(契約日) ~2020/05/14(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 初 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1.【事業所組織の明確化】
●ぽらいと・えきの組織は確立がされており、組織化がさらに進んでいます。施設長、副施設長以下、施設部門、児童支援部門、成人支援部門に分け、責任体制を明確にして業務の効率化にもつなげています。支援員も各部門に配置され、今後、益々体系的に取り組みが進んでいくものと期待できます。

2.【地域との連携】
●地域との交流の面では、周辺は大きな畑や梨畑等が中心の地域であり、自治会等との連携は難しい面がありますが、地域との関わりの考え方を行動指針で示し、隣接する障害者の入所及びデイサービスの施設(よこはまリバーサイド泉)と秋祭りを一緒に行い、近所の方も参加する等、子どもたち同士でも交流を図っています。また、町内会の祭りでは成人部門が手伝いに参加し、老人会や地域の方に施設の多目的ホールや地域交流室の貸し出しを行い、地域と交流する機会を得ています。また、災害時には福祉避難所として開設し、泉区の避難所連絡会に参加し、連携を図っています。
改善を求められる点 1.【地域での思い出づくり】
●現状では地域との交流の幅が限られていますが、隣接の「よこはまリバーサイド泉」との交流により子どもたちの思い出も1つ1つ増えていることと思いますが、地域のための草むしり、公園の掃除等を取り入れ、子どもたちの「場所」として、子どもの愛着が持てる「地域」として、周辺の開発が進む前だからこそできる「子どもたちとの地域づくり」の取り組みへの一考を期待します。「何かを残していく」への発想を持ち、今後、周辺の開発が進み、ぽらいと・えきの存在感、特徴のある施設づくりが成されていくと子どもたちの楽しみにもつながっていくと考えます。また、施設の立地は下飯田駅(横浜市営地下鉄)もしくは、ゆめが丘駅(相鉄線)は小田急線の拠点駅であり、湘南台駅から1つ目の駅であることから将来的に発展が見込まれ、事前に隣接の施設と共に行事・祭り等を周知し、定着を図る取り組みとし、より認知度を広め、相談の機会や、ボランティア、人材採用への展開につながる可能性を引き寄せることが期待されます。現在、子どもたちの目に映る景色に将来に残る何かをぜひ、描いていかれることを期待いたしております。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
施設名: ぽらいと・えき
施設長: 竹下 洋久         

<第三者評価を受審した感想>
   
運営から支援の考え方、普段の取り組み等運営全般に関する内容を第三者の方に報告、説明を行うにあたり、言語化する難しさを感じたとともに、それらの裏付けとなる資料の確認等業務全般を検証する良い機会となりました。
 
監査は別ですが、施設外の機関からの検証、評価は、このような機会以外にはなく、福祉業界また児童福祉分野における共通の「評価項目」に沿った検証作業を行うことで、当施設の運営がどのような位置(現状)にあるのかを知る機会になったと考えます。

<評価後取り組んだ事として>

1. 現存する各マニュアルを点検するとともに、改めて各職員が確認できるように周知しました。

2.研修体制については、職員の経験年数等を確認し、改めて職員構成に沿った内容や開催方法を検討しました。

3. 新年度にあたり、採用した職員も複数名おり、利用者支援にあたり基本的な対応等について職員に向けて伝えています。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

●理念・基本方針は外に向けてはホームページで紹介し、内部に向けては職員会議等で説明しています。特に、社会福祉法人ル・プリ(以下、法人という)は平成29年4月1日に3法人(試行会、くるみ会、杜の会)が合体して1つの法人となり、現状は3法人=3事業本部として活動を継続していますが、類似部門があり、人の交流等もこれから行われるだろうと予測される中で、法人としての理念の確立が必要事項にされてくると思われます。職員は変動があり、長年勤務している職員と中途採用の職員が混在しているため、中途採用の職員は良く理念の根幹を理解してもらう必要があると考えられます。子どもや家族への周知については、家族の接点は希薄であり周知は難しい面もあります。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

●経営をとりまく環境については、毎月、総務から行政を含めた情報を受け、分析をしています。改善すべき課題については会議で話し合い、職員からの意見も聞くようにしています。経営上の課題については職員会議にテーマとして挙げ、サービス・コストの関連についても検討を図っています。予算的な増加の施策については、措置の施設ではありますが予算が付くものに関しては予算に組み入れて有意義に活用しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

●経営の状況については月ごとの報告内容を基に話し合い、分析しています。横浜市や泉区との話し合いの機会に情報を入手し、得た情報は職員会議で周知しています。現在の課題として、職員の不足により利用者を受けきれないケースが発生し、横浜市の単独加算を得ていますが50名定員中45名の利用者を受けて経営が安定する現状であり、人材確保の取り組みを進めています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

●中・長期計画に関しては5年間の中期計画を策定しています。中期計画には人員計画なども含めて策定しています。中期計画を踏まえ、年度計画を具体的に決めていくこととし、中期計画レベルで過不足が出る場合については目標そのものを見直しをするようにしています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

●中期計画は大枠ですが、単年度の事業計画は中期計画に沿って卑近単年度の計画を数値達成目標も加えて作成しています。具体的には法人本部、社会福祉法人くるみ会事業本部、社会福祉法人試行会事業本部、社会福祉法人杜の会事業本部で各施設の事業計画をまとめ、各事業本部における事業計画を取りまとめて法人の事業計画としています。年度末には計画に対する事業報告を提出しています。ぽらいと・えきとしての事業計画も事業本部に提出しています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

●事業計画は年間指導計画を除いた部分は事業計画として展開し、支援については独自の年間計画を策定して実施しています。法人の事業計画は予算化されており、ぽらいと・えきで具体化して進捗チェックを行っています。運用が義務付けられますが、年間指導計画については子ども如何による面を鑑み、レベルに応じて策定し、微調整しながら年間計画の達成に向けて努力しています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

●事業計画について子ども等への周知については、年間の行事計画にブレイクダウンして説明するようにしています。行事計画等の説明は「みんなの会」で周知し、家族については来訪時または子どもを通じて周知しています。行事の実施については中々全員で集まって行うのは難しいケースが多く、基本的にはユニットごとに実施しています。八景島シーパラダイスに行きたい要望を受け、全員で行ったケースも過去にあります。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

●サービスの質の向上に向けた取り組みは、組織的に向上への努力をPDCAサイクルに沿って実現に向けた活動を行っています。指導計画については毎月、月末の反省と次月への組み込みをPDCAに準拠して実施し、業務等についても同様に実施する体制を構築し、質の向上が進んでいます。個人については個人目標を決め、半期に1回、職員面接を行い、反省及び改善を図っています。第三者評価受審により自己評価を定期的にチェックするシステムも定着してきています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

●評価、反省に基づいて課題を明確にする体制は確立しています。改善策の検討は、毎月のユニット会議で支援計画の振り返り及び評価を行い、評価した結果は職員会議で全職員に周知すると共に次期目標について話し合い、共有をしています。決定した支援計画等に沿ってシフト等も決めていきます。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

●施設長は、支援の基本指針を策定し、会議で運営の指針を示しています。職員の役割については組織図に詳細にまとめ、ある程度の権限委譲を行い、組織として円滑に活動ができるようにしています。不在代行を含む権限委譲は特に災害時に重要であり、災害対応マニュアルに明示し、消防に提出している非常時組織図でも明確にしています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●遵守すべき法については基本的には就業規則に示し、支援指針にも明示しています。支援指針には職業倫理と支援の視点、支援体制、関係機関との連携協力について明文化されており、施設として、従業員としてとるべき道が示されています。法は遵守すべきこととして、それ以前に社会人、人として倫理観の根本を最重点に考え、取り組んでいます。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

●施設長は、質の向上こそが子どもたちに対する施設長としての見識だと考えています。施設長の指導力に沿って、指針の展開と実現を図り、研修企画を作成して職員に研修を推進しています。課題の明確化、職員意見の吸い上げに力を尽くし、重点目標達成と併せて指針の実現に努めています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

●施設長は、業務の効率向上に向け、指導力を発揮しています。人事について欠員や不足が生じた時には事業本部と交渉して人材採用の費用分の補正予算を組む等、改善に向けて尽力しています。人員の配置についても同様に、施設での人員不足が関係他施設との人事異動で改善できるよう努め、学園内の具体的な組み直し等も検討して働きやすい職場作りや、仕事の量・質の均一化を図るよう工夫に努めています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

●人材の欠員状態を踏まえ、また、新卒採用に苦慮しており、人材確保は十分とは言えませんが、大方針の支援指針を守るための体制作りが急務となっています。体制では、男子棟は体制が安定しており、子どもたちとのコミュニケーションも良好に図れていますが、女子棟については、人員は整えていますが、これまで支援していた職員が退職し、コミュニケーションを深めていくには時間を要す体制状況であり、継続して愛着関係の構築に努めていきます。法人としても各方面からの人材確保を協力体制で取り組んでいます。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

●期待する職員像として経験年数ごとに職務・職責を提示し、職員に開示しています。人事基準については就業規則に明示・公表し、専門職の手当・報酬は規定に定めています。処遇水準の検討は手当について検討中です。職員の意向は職員会議等での提案を運営に反映し、できることから実施するようにしています。職員が将来を描ける取り組みとして、産休、子育て後も職場復帰が可能な体制としている点が挙げられます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

●労務管理については総務で管理し、判断できない場合は社会保険労務士に相談・助言を得ています。有給取得のデータは総務で把握・集計し、事務の平準化を進めています。職員の心身の健康・安全に関しては、法定の健康診断・予防接種等を定期的に受診しています。年1回、職員面接の機会を設け、職員の意向や悩み等を聞き、産業医による相談ができる体制を整えています。さらに、法人の費用負担で悩み相談がスマホのアプリにアクセスできるようにもしています。また、職員の親睦会(さくらの会)を設け、懇親の機会を持っています。ワーク・ライフ・バランスでは子どもの夏休みに合わせた休暇の取得や福利厚生施設の紹介なども活用できるようにしています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●新入職時は1ヶ月間OJTのパートナー職員(経験値の高い職員)を付けて育成を行い、その後は「期待する職員像」に沿って定期的に面接を行い、職員自らの目標と実現しようとするモチベーションの維持を周りでサポートするようにしています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

●職員研修については、年間計画を策定し、計画的に実施しています。必要な専門資格を明示し、保育士、社会福祉士等の資格取得には費用を提供し、勤務も柔軟に対応しています。全国社会福祉協議会のスクーリングや支援専門士についての費用提供も可能としています。施設内に「研修委員会」を設け、メンバーは管理職以外は毎年更新して各職員が委員を携わり、研修に意識を持てるようにしています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

●職員一人ひとりの資格等については採用後に確認し、取得資格を把握するようにしています。入職後1ヶ月間はOJTにて教育を行い、通常研修には階層別、職種別、テーマ別に研修を設けて、教育を推進しています。法人全体として研修プログラムは用意されていますが、今後の課題としては個別プログラムの充実であると思われます。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

●実習生については専門学校の保育課程の実習生を積極的に受け入れ、実習依頼校とシフトを組み、連携しています。実習生の受け入れはマニュアルに沿ってオリエンテーションを行い、実習では実習生の希望に沿って実習現場を配置し、現場の担当職員が指導に当たり、実習依頼校の巡回指導にも立ち会うなど対応しています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

●施設の情報については法人ホームページ、試行会事業本部のホームページやパンフレット等で公開し、泉区の合同祭りでも学園のパンフレット等を配布しています。社会福祉法人に則り、決算、事業報告、監事監査報告を公表し、運営の透明性を確保しています。ビジョン等については法人で示し、試行会事業本部で事業を広げつつ障害者へのサポートを行っています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

●公正かつ透明性の高い適正な運営に向け、経理規定を準拠し、内部監査については本部と相互に行う体制があり、外部専門家としては公認会計士事務所の指導を受け、改善に努めています。全体の管理は総務、管理職が行っています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●地域との関わりの基本的な考え方は行動指針で示しています。多目的ホールや地域交流室は老人会の会合等や、地域の方への貸し出しを行っています。秋には隣の「よこはまリバーサイド泉」と合同で秋祭りを行い、両施設の子どもたちは交流をして楽しんでいます。休日の余暇支援ではコンビニでの買い物体験や、地域の方と交流を図り、小学校への通学は職員が引率し、行き交う地域の方と挨拶を交わしています。町内会のお祭りを成人部門が手伝う等、機会を得て地域と交流を行っています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

●ボランティアの受け入れについてはマニュアルに沿って受け入れています。花を植えるボランティアとお付き合いがあり、学習ボランティアも受け入れています。希望があれば積極的に受け入れるようにしています。行事・学校関連、事務職の実習など、実習生としてではなくボランティアとしての受け入れを行っています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

●地域で活用できる資源として、児童相談所、区役所、医療機関、学校関係、高校3年生の子どもの相談支援事務所等、活用しています。関連している近くの児童相談所4ヶ所とは定期的に打ち合わせ等で連携を図り、自立支援協議会に参加し、協働して課題の解決に向けて協議し、協力し合っています。法人には地域連携の部門があり、協力したケース等については職員会議で報告しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

●福祉ニーズの把握については、自立支援協議会に出席して情報を入手し、関連機関との連携における情報、地域との交流や隣接施設との秋祭りで情報交換をする等、様々な機会を得て地域の福祉ニーズを把握するよう努めています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

●把握した地域の福祉ニーズについては自施設に止まらず、例えば「よこはまリバーサイド泉」との合同のお祭りを企画・実施につなげています。泉区の災害連絡会にも出席し、地域への貢献も行っています。強度行動障害支援者養成研修へ職員を派遣しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●子どもを尊重するサービスについて指針に明示し、職員が理解して実践できるようにしています。神奈川県の「あおぞら宣言」(神奈川県知的障害施設団体連合会)も職員に配付し、行動指針としています。サービスの実施については子どもごとのアセスメントシートで検討を行っています。基本的人権については特に、新人研修で行い、モラル・トリートメントや周りの情報を基に評価しています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:b】

●プライバシー保護に関するマニュアルを整備し、マニュアルに沿って研修を行い、職員は理解しています。個人情報管理規定があり、契約時に明示し、必ず児童相談所に相談した上での活用を心がけています。個人情報の書類(ケースファイル等)は施錠できる書庫に格納し、管理しています。ユニットは個室であり、児童のプライバシー保護に配慮しています。利用者本人調査では職員が部屋をノックなしでドアを開ける等の意見も聞かれましたので、確認が必要です。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

●利用希望者に対する情報の提供については、基本的にホームページで提供しています。パンフレットについては写真を多く掲載し、雰囲気等も伝わるように工夫しています。申し込み予定の利用者で施設見学をしていない方に対しては、利用開始前に子ども本人または保護者へ見学や説明の機会を設け、説明を行っています。情報の提供方法については適宜、見直しを行っています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

●サービスの開始・変更に当っては、子ども本人の意見を聞き、退園時にも本人の希望を聞いています。サービスを変える場合には見学先のパンフレット等を渡しています。変更時には情報を伝え、選択肢を示して選択できるようにし、法人内での事業所で受ける場合は体験等ができるようにしています。変更手順については区役所、医療機関等に対する手続きも併せて行っています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

●福祉サービスの内容の変更については、子どもに不利益が生じないように配慮し、継続も心がけています。他事業所への移行に当っては地域のサービスや移行先の状況等を知らせ、文書を作成して移行を決めています。サービス終了後も児童本人や家族等が相談できるよう窓口を設け、相談方法や担当者について説明を行っています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●利用者満足に関してはユニットごとに「みんなの会」を月1回開催し、子どもたちの意見を聞いています。個別面談は半期に1度実施し、給食委員会も含めて食事等の意見も聞くようにしています。家族等については外出、外泊等の際に来所した保護者の様子を口頭で聞き、把握するようにしています。また、学校の行事時、児童相談所との面談、通院時における保護者との情報共有等で利用者満足について把握するよう努めています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

●苦情解決の仕組みについては重要事項説明書で苦情の体制を説明しています。また、苦情窓口や第三者委員等は掲示して知らせ、「みんなの会」や毎月の面談で子どもから直接話を聞くようにしています。「みんなの会」の意見は、議事録に記録を残しています。子どもからの苦情等については検討の上、フィードバックを行い、ユニットごとに伝えています。各ユニットに申し送りノートを設置し、職員の退職等も連絡したり伝えたりしています。家族からの要望等に関しては対応に努め、帰宅等の際は在園中の子どもの様子を知らせ、問題点があれば電話でも伝えるようにしています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

●子どもたちに相談や意見を述べて良いことを入園の際に説明し、分かりやすく工夫した文書としても配付しています。利用者本人調査では職員に対して「話しやすい」、「話を聞いてくれる」と答えており、話しやすい雰囲気作りができていることが確認できました。子どもからの相談については個室で話すようにし、プライバシーにも配慮しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

●相談については、毎月一人ひとりの相談を聞くようにしています。意見や相談は生活対策記録、日誌に記録し、毎日の振り返りの中で進捗状況を伝えています。行事では子どもにアンケートを取り、クリスマスではサンタクロースに欲しいプレゼントを3つ書いてもらったこともありました。子どもから意見の改善に関するマニュアルについては、必要に応じて見直しながら進めています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

●リスクマネジメントについては、「リスクマネジメント委員会」、「セーフティマネジメント委員会」を設置し、管理と現場の意見の把握に努め、事故防止・安全確保について検討しています。リスクマネジメント委員会は月1回実施し、事故防止対策について検討及び対策を決め、職員に周知を図り、実施しています。事例については各職員へ記録するよう勧め、記録の事例に関しては各職員で対応しています。職員は、リスクマネージャーの研修に参加して知識を深め、子どもの安心・安全が提供できるよう努めています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●感染症については、「セーフティマネジメント委員会」で対応し、感染症に関するマニュアルを作成し、職員に周知徹底をしています。感染症の公的研修会にも参加し、手洗い・うがいの重要性について共通認識を図っています。各ユニットには消毒セットを設置し、看護師が使用方法を説明し、緊急時には職員が対応できるようにしています。食中毒については栄養士が指導し、職員に周知しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

●緊急時に関しては消防計画の中に組織図を示し、緊急連絡網を記載しています。学校や関係施設とは日々連携を図り、緊急時の対応に備えています。災害時の備蓄については人数分の3日分を備蓄庫に保有しています。毎月、様々な災害を想定して避難訓練を実施し、水害に関しては境川が注意水域を超えることがあり注意しています。施設は泉区の災害連絡会のメンバーです。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:b】

●提供するサービスの標準的実施方法は業務マニュアルを整備し、風呂や日課等の動線表等を変更する際に活用しています。日課の支援では手順書を作成し、標準化できるよう対応しています。新入職者に対しては1ヶ月のOJTで指導・教育を行い、プライバシー保護、子どもの人権について伝えています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

●標準的な実施方法については日課の対応等のマニュアルを作成して支援を行い、状況の変化に応じて動線表で検討しています。基本的に年度の見直しが中心で、子どもたちの相性等を含めた部屋の変更の時には動線表も見直しています。動線表とは別に個人の支援計画についても半年ごとに見直を行っています。見直しに際しては子どもたちの意見を反映するようにしています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

●アセスメントに基づく個別支援計画の責任者は児童支援部門の支援主査が担当しています。計画の策定はアセスメント表に沿って展開し、アセスメントでは、外部が参加することは余りありませんが、看護師(または医師)、地域連携担当(学校担当)等が参加して話し合っています。関係者への周知はフロア会議、棟会議で知らせ、支援の状況については、毎月のまとめの作業を行い、難しいケース等では毎月1回、精神科の医師の指導を受けています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

●個別支援計画は、子どもの同意を得て定期的に見直し、状況の変化に応じて随時、見直を図り再設定も行っています。また、ワーカーと協力し、臨時アセスメント会議も設定しています。個別支援計画は基本的には年間計画ですが中間時点でまとめ、評価も実施しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

●子どもの身体状況や生活状況については発達段階表に記録し、職員間で共有しています。個別支援計画と併せてケース記録を記録しています。記録の書き方については内部研修を行い、統一ある記載の仕方に努めています。データはパソコン上で閲覧できる体制とし、情報共有は職員会議やユニット会議で把握するようにしています。職員会議は月1回、土曜日に出勤して行い、併せて勉強会も実施しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

●子どもに関する記録の保管年数の規定を設け、パソコン内のデータはパスワードで閲覧できる体制とし、USBの使用は情報流出を鑑み、使用不可としています。情報管理の責任者は施設長とし、個人情報保護に関する研修を実施し、職員は理解しています。個人情報に関しては入園時に子どもから同意書を得ています。日々の支援記録は管理職まで目を通して確認を行うようにしています。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●卒園後の生活に向けて1人で日常家事ができるように支援を行い、高校卒業後、グループホームに移るのか、成人の入所施設に入るのか等の検討も支援しています。利用者の自己決定のため「みんなの会」が意見を聞く場とし、また、活動の中でも利用者を交えて話す場を設けています。日常活動の動線については皆で話し合い、決めるようにしています。職員の行動指針、職員倫理規定に子ども権利について明示し、職員は理解しています。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利侵害の防止等に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:b】

●施設長は、権利侵害等について、他施設の事例を挙げて虐待の課題について職員に話して聞かせています。身体拘束をしなければならないケースはほぼありませんが、吸引のため挿管を行う際、暴れる行為に必要な場合は家族の同意を得て拘束する場合もありますが、先ず行政に届け、行政と共に行うことを考えています。セーフティマネジメント委員会で虐待の予防に関する勉強会も実施しています。安全管理について、精神病棟の看護師の話を聞き、研鑽を図っています。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

●支援については子どもの心身の状況、生活習慣の退所後の生活を想定し、目標を設定して支援しています。子どもと関わる中で、多様な方法(絵カード等)を用いてコミュニケーションを図る配慮をしています。基本的には見守りの姿勢を基本とし、必要に応じて迅速に支援するよう体制を整えています。また、自立に向けて自分の物は自分で管理できるよう援助し、金銭は管理棟で預っています。行政手続きや生活関連における利用に関しては支援をしています。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

●子どもの心身の状況に応じて絵カードの活用等、様々なコミュニケーションを図っています。入所前の保護者との関係については愛着同様に、問題がある子どもについては十分に話を聞く機会を持っています。例えば、言語の発声が困難な子どもについては将来的にコミュニケーション機器の活用や活用の可能性について検討することも考え、言葉を発することができるようになるまで辛抱強く待つようにしています。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

●子どもとは話す機会を持つように努め、子どもから問いかけてくる場合には極力応じ、相談等があれば時間を取るよう配慮しています。例えば、「スペシャル外出」の機会に子どもたちの意見を聞き、棟会議やユニット会議で利用者の希望を共有するようにしています。スペシャル外出では行きたいところへ行く企画を実施したり、外出先の情報を示して行ってみたい所を選択できるよう提案したり、行事については行事のしおりを作成して知らせるよう工夫しています。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:b】

●個別支援計画に基づいて日中活動の多様化を図っています。平日は登校し、土日はゆっくりできるよう配慮し、日程を決められない子どもには緩やかに予定を決めてあげたりしています。例えば、土曜日の午前中は宿題を行う、午後は自由に過ごす等です。余暇ではスポーツ、料理、漬物漬け等をして楽しみ、サークル活動のような取り組みも行っています。外出についてはイベントが土日に偏るので検討を進め、サークル活動でも土曜日午後に男女一緒に行う活動もあります。養護学校の部活は月1回あり、学校の日程を優先にして学園の日程を組むようにしています。 

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

●研修委員会を中心に外部研修を推奨し、職員は障害に関する外部研修に参加して研鑽しています。行動障害等の対応についてはこれまでの実践記録を参考にし、問題あるケースについては対応を検討して支援に当たっています。支援記録を検討し、子ども個々に適切な環境について話し合い、必要に応じてはユニット交代も併せて検討するようにしています。また、現場の職員間だけでなく上長も一緒に考え、検討しています。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

●日常的な生活支援について、食生活については楽しく、美味しく食べられることを第一に考え、嗜好に配慮しながら幅広く食べられるよう支援し、病人食対応も行っています。入浴では、お風呂は小さい子どもを先に入れ、全員が毎日浴できるように支援し、入浴時には体の傷等の視診に留意しています。排泄に関しては自立ができていない子どもや移乗等の介助が必要な子どもは支援を行っています。給食委員会を設け、喫食状況を確認し、毎月のメニューについて改善や工夫を話し合っています。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:b】

●生活環境はそれぞれが個室であり、個人の安心・安全を確保しています。付随して居室は自分で片付け、掃除することが中々難しい面もあり、大掃除の日等を設けて各部屋の掃除を促しています。共同部分の清掃や洗濯は業者に委託し、清潔は保たれています。個室なので子どもたちは安心して安眠できています。幼児は職員が寄り添い、いつでも大人が傍にいる安心を感じられる環境を提供しています。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:a】

●子どもによっては訪問看護の機能訓練士(PT)のリハビリを受けています。PTのリハビリの結果、支援に関する判断や指導を得て支援に生かしています。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

●健康管理については看護師が常駐しているので、看護師を中心に子ども一人ひとりの健康を管理するようにしています。体調等については入浴時に口頭で確認し、着替えの際にも様子の観察を行い、必要に応じて小児科医の往診時に看護師から相談するようにしています。全国健康保険協会の健康診断は定期的(年2回)に行っています。看護師は毎日、排便のチェック、定時(1日2回)の検温を行い、健康状態を確認及び判断を行い、必要に応じて通院対応も行っています。歯科の定期健診は毎月、歯科医が来園し、健診を実施しています。職員は、薬の投与に関する研修を行い、知識を深めています。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:b】

●医療的な支援については施設長を責任者とし、看護師が代行して実施しています。また、夜間緊急時のマニュアルを整備しています。与薬については看護師が誤薬のないよう該当児のセットを行い、1日分置いています。誤薬チェック、服薬チェックはチェック表を基に必ず確認しています。定期通院の際には事前に相談事項をまとめて持参し、担当医に質問できるように準備しています。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

●利用者の希望に合わせた「スペシャル外出」の制度があり、定期的には買い物を兼ねた外出の機会や余暇活動の一環としての外出の機会等を設け、社会性につなげています。スペシャル外出ではアイドルのライブを観に行くというスーパースペシャルな外出も実施しています。昨年から年1回程度、1泊旅行に行く試みも始めています。学習支援では宿題の指導に学習ボランティアに協力を得ています。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

●地域社会、地域生活への移行については、特に、高校3年生の退園間際に主に行っています。退園後の生活については児童相談所や区役所とも打合せを行い、スムーズな移行ができるよう支援しています。例えば、グループホームでの生活が希望の場合には法人の各事業本部にグループホームがあり、実体験をして移行への検討を行っています。学校の校外実習等に際しては、事前に面談を行い、実習終了後は反省会を行い、方向性について保護者の意向を確認して支援しています。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

●家族等との連携・交流に関しては、日頃より交流がある家庭が中心となりますが、家庭の事情が備わっていない場合は無理に交流することはしていません家族支援では、日頃の面会や外泊時に生活について書面を渡し、面会時にも話をするようにし、帰宅の際は外泊記録により子どもの様子を伝えています。家庭の今の状況が大切であり、対応窓口を決めて地域連携担当と連携を図り、情報を得るようにしています。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

●発達過程に応じた発達支援では、レベル別に支援を行い、アセスメントを活用して支援計画を作成し、ユニットごとに子どもの状況を見て支援するようにしています。ムーブメントは月曜日に2回実施し、祭り、駅伝大会、おさめの会等の楽しい要素を取り入れた活動に参加させて個々の状況を確認し、循環支援に努めています。

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

●就労支援は学校の実習や進路指導等と連携して就労に向けて取り組んでいます。昨年は実習を経験した上で食堂への就職が決まったケースもありました。養護学校の進路相談に付き添い、学校にイニシアティブをとってもらっての就労活動等にも取り組んでいます。

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:c】

●ぽらいと・えきは、障害のある児童(20歳未満)が入所し、日常生活の指導や自活に必要な知識や技能の付与を行う施設であり、自立または地域移行を目指します。よって、この項目は評価外です。

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:b】

●就労支援は学校の実習や進路指導等と連携し、学校の実習を経て食堂への就職が決まったケースもあり、養護学校の進路相談、学校に先導してもらいながら就労活動等の支援をしています。職場開拓や就職活動には至りません。卒園、就労後、相談があれば受け入れる体制はあります。