社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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まめどくれっしゅ

2021年02月10日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 横浜サステナビリティ研究センター有限責任事業組合

② 施設・事業所情報
名称 まめどくれっしゅ 評価対象サービス 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 54 名
所在地 〒222-0032
横浜市港北区大豆戸町40-3
TEL 045-545-5002 ホームページ https://www.doronko.jp/facilities/mamedokuresshu/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2013年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社ゴーエスト
職員数
常勤職員:12 名
非常勤職員:3 名
専門職員
保育士:12 名
調理員:2 名
その他:1 名
施設・設備の概要
(居室数)4 :
(設備等)保育室・子育て支援室・事務室・沐浴室・調理室 園庭・屋上デッキ・EV・トイレ:
敷地面積:324.65㎡ 鉄骨造2階建:

③ 理念・基本方針
<子育て理念>
「にんげん力。育てます」
子どもたちが「にんげん力」を身につけるために必要なあそび、野外体験を提供実践し、“自分で考え、行動する思考”を育みます。
<子育て目標>
① センス・オブ・ワンダー:子どもが“畑仕事・稲刈り・ヤギや鶏の世話などの労働”や、“自然の中での体験”を通して、ものの性質や身近な事象・生命の尊さ・食材や食の循環に気づくことができるように、10よりも100の経験を与え、子どもが“したいと思う活動”を安全に行えるように見守り支援してゆきます。
② 人対人コミュニケーション:園内では「すれ違ったすべての人」と挨拶を交わすことを園の約束としています。銭湯でお風呂の日、商店街ツアー、青空保育など地域交流を実践し、一人でも多くの人と挨拶を交わし、一つでも多くの仕事を目にする機会を用意し、“感じたこと・考えたこと”を言葉で、ジェスチャーで、表情で、描いて、作って、表現できる子どもを育成します。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
・年齢が違う子同士、障がいの有無関係なく、どの子もやってみたいこと・思い通りにならないこと、すべて実際に経験できるよう「異年齢保育」「インクルーシブ教育」を実施し、0~5歳児が共に暮らし、頼りたい相手・遊びたい相手・遊びたい場所を子ども自らが選択し行動できるように保育を進めている。
・地域の様々な人・場所・機関と連携を図りながら、地域に開かれた保育所として商店街ツアー・老人ホームとの世代間交流、銭湯でお風呂の日、在宅子育て支援として園開放や地域の方と月1回決まった公園で同じ時間を共有する青空保育などを実施している。
・保護者とはアプリを使用し日々の保育の様子をタイムラインや連絡帳で配信、年に2回の保護者懇談会、個人面談は随時受け入れするなどしながら連携をしている。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2020/07/03(契約日) ~2021/02/01(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2015年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1.保育の質の向上に向けた取組について
法人が各種マニュアルを整備し、毎年、職員の意見を反映して改訂している。また、法人が導入した「コンピテンシー」について、職員は自己採点を毎月実施し、課題の発見と自己成長に繋げている。目標管理シートやスキルアップシートの作成、上司との面談、人事考課により、職員のスキルアップを目指したPDCAの仕組みを構築している。さらに毎年、法人の内部監査委員による内部監査を受審し、施設長と主任はサプライズ監査を受審して、施設と個人の課題抽出を行い、施設の改善に繋げている。
2.ICT(情報通信技術)の活用について
「入園のしおり」や各種の便りなどの印刷物配布のほか、日英中3カ国語対応のWebページや専用アプリ、SNS(Twitter、Facebook、Instagram)を活用して充実した情報提供を行っている。イントラネット、専用アプリ、保育予約システム等の整備などによるICT(情報通信技術)の活用を推進している。
3.保育、養護と教育の一体的展開について
 食育活動の一つとして、畑仕事で栽培した野菜や果物を収穫し、そのまま洗って食べたり、調理して食べたりして、子どもが旬の食材に関心を持つ工夫をしている。また、手作りの模型を使用した歯磨き指導や身体の仕組み講座、手洗いチェッカーや写真を使用した手洗い指導、子どもが描いた手洗い励行のポスター掲示など創意工夫しながら取り組んでいる。
改善を求められる点 1.子どもの安全確保の取組について
港北区が公表する洪水浸水想定区域(想定最大規模)であることから、ハザードマップ上に広域避難場所、内水時避難場所と経路を表示するなど、さらに防災意識を高め共有化するとよい。また、車の往来が激しい道路に近いため、横断時の危険防止、事故防止に努めるとよい。 
2.保護者が相談や意見を述べやすい環境の整備について
ご意見箱を事務室前に設置しているが現状での投函はゼロ件である。記入用紙・筆記具の配置、ポップ掲示、人目につかない場所への移動などにより、保護者が意見を投函しやすいよう工夫するとよい。また、今後は保護者会やイベント後に無記名のアンケートを実施して、さらに保護者の意見要望を活かすとよい。 
3.職員の持続的な成長について
職員MBOや各種研修の実施により職員の自己成長を促すよう努めているが、若手職員に対してはさらなるスキルアップに向けた継続的な取組が望まれる。法人の系列施設間での職員の配置転換や専門的研修により、職員のモチベーションを保ちながら持続的な成長を促すとよい。
4.新型コロナウイルスの対応について
今年度は新型コロナウイルスの影響により、事業計画で予定していた行事やイベントが一部中止となり、代替策を講じているものの保護者との交流の機会が減少している。コロナ禍終息後、さらなる積極的な活動の展開を期待する。

※評価手法:状況調査、自己評価調査、利用者調査、訪問調査〈書面調査(根拠書類の日付はすべて確認済)、ヒアリング、現場視察〉

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
この数年で自園にとって力の入れていた項目を評価して頂いており、これからの園運営にとって職員が自分たちの保育に確信を持てる結果となっている。
その中でも一人ひとりの職員の特性を受容し、園にとってどう生かしていくかを試行錯誤していたので、その点を評価していただいた。
改善を求められる点においては、園内側から意識していたが、今まで滞っていたことと第三者の視点から気づかされたことがあり、これからの園運営において改めて丁寧に見直す必要がある。
また、その際には法人・保護者・地域の外側からの視点や主任・中堅職員などの内側からの視点を考慮し、子どもたちを真ん中に共に学び、成長しあえる環境を引き続き、目指していきたい。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「入園のしおり」「事業報告書(2019年度)」「事業計画書(2020年度)」、玄関掲示、Webページ、SNS(Twitter、Facebook、Instagram)、ヒアリング
【確認した点】
・玄関掲示、Webページ、入園のしおりや事業計画書などにより理念・基本方針を明示し周知している。
【評価した点】
・保護者への説明は、入園説明会時の面談において全世帯に必ず入園のしおりや重要事項説明書を用いて周知し、年2回の保護者懇談会において保護者会資料の中で配布し周知している。
【評価した点】
・法人が掲げる理念や基本方針である「にんげん力。育てます」や「私たちが育てる6つの力」を、入園のしおり、Webページ、印刷物等において利用者に発信している。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「年間予算実績管理表」「保育品質マニュアル(2020年1月23日改訂版)」「保育運営マニュアル(2020年6月1日改訂版) 」「施設長会議議事案」「ちきんえっぐだより」「事業報告書」「事業計画書」「福祉新聞」、ヒアリング
【確認した点】
・各施設で収集した地域情報を毎月第1火曜日の施設長会議によって全施設で共有している。
・事業報告書にて児童利用状況を「月極利用、延長保育利用、一時保育利用」に分類して公表している。
・福祉業界動向を編集する福祉新聞を本社で購読を契約し、Web頁で各園に配信している。
【評価した点】
・保育事業全体の動向・指針に伴う施設長提案を受けて、法人で毎年マニュアルを更新し、2020年はアレルギーの項目を変更している。
・コロナ禍であるが地域ニーズに応えて、地域の子育てイベントである「子育て地域サロン」を園施設と子育て支援室の利用について再開した。
【参考意見】
・事業報告書には子育て支援事業の来園者数が記載されているが、今後(コロナ禍終息後)も活動項目ごとの来園者数を取り上げ、「子育て支援事業」内容の項目別分析によって利用状況における課題の発見と対応を行うとよい。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

【確認手段】資料「経営会議議事録」「理事会議事録」「運営部役員レクレーション」「施設長会議議事録」、ヒアリング
【確認した点】
・法人では定期的に経営会議、理事会を開催し経営課題と経営状況の分析と確認を実施して経営問題の継続的な課題解決が実施できる体制を構築している。
【改善を要する点】
・施設長会議は法人と現場との重要なコミュニケーションの場と期待できる。定期的に法人トップクラスが出席し年次報告の形で、国の福祉政策動向、法人の課題・方向性・事業の社会貢献性の情報を現場に伝えるとよい。また経営課題を現実的方策に展開し施設現場に伝えるコミュニケーションの繋ぎ手としての経営幹部の役割に期待する。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「事業計画書」「2020運営本部全拠点Mission」、ヒアリング
【確認した点】
・年に1回役員が「今後の経営方針」を全正職員にむけて発表する場があり、それに基づいて年間の「運営本部全拠点Mission」が策定される。
・Missionは、理念と基本方針の実現を目指した具体的内容を持ち、施設の事業計画へと繋がっている。
【評価した点】
・Missionを構成する4項目(Missonの概要、Missionの詳細、6つの力、責任者)は、施設の年度事業計画の実施項目に連結している。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

【確認手段】資料「2020運営本部全拠点Mission」「事業報告書」「事業計画書」、ヒアリング
【確認した点】
・経営全般にわたる短期計画は法人で策定しており、施設の短期計画は事業計画書で、経営管理では年間予算管理が主要業務である。
【改善を要する点】
・施設の経営課題解決の一翼として、予算管理の数値結果を利用し、売上高対事業費比率、売上高対販売管理費率、自主収入率や差益率の推移の把握など簡易で基本的な数値管理を実施するとよい。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「プロポーザル制度」「年間行事予定表(2020年度)」「保育品質マニュアル」「年間計画策定会議録」、ヒアリング
【確認した点】
・全職員が自分の目標としたい保育内容を主体的に意見発表する「プロポーザル制度」があり、その提案を反映した計画内容を全2回の年間計画策定会議で決定し、実行している。
【評価した点】
・プロポーザル制度により全職員の意見を反映して目標設定し、その検討結果に基づき事業計画を策定している。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

【確認手段】資料「事業計画書」、保護者への「おたより」、Webページ、当評価機関が実施した「利用者家族調査(2020年11月度)」、ヒアリング
【確認した点】
・毎年5月に法人及び各施設の前年度事業報告書ととも事業計画書をWebページで公開し、保護者が確認できるよう「おたより」を配信して施設内に掲示した。 
【改善を要する点】
・当評価機関が実施した利用者家族調査において、事業計画の周知度は38%(よく知っている0%、まあ知っている38%)であった。当施設の運営について全般的に保護者の理解と協力が得られるように、保護者懇談会やその他の機会を活用して話題にするなど、事業計画の内容を積極的に説明するとよい。
・Webページの該当箇所を見ない保護者のために、「事業計画を閲覧したい方はお申し出ください」と事務室窓口に掲示して、保護者が自由に閲覧できるように配慮するとよい。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質管理マニュアル」「コンピテンシー」「保育の質を上げる会議議事録」「児童・保護者の人権に関するチェックリスト」「自己評価表」「人事評価マニュアル」、ヒアリング
【確認した点】
・月1回職員会議冒頭で5分間のコンピテンシー自己採点を実施している。さらに年2回、「児童・保護者の人権に関するチェックリスト」を用いて職員が自己チェックを行っている。
・年2回上期・下期で自己評価(スキルアップ評価)を行っている。人事考課は一次考課者(主任)二次考課者(施設長)の2段階考課を実施している。
・「保育の質を上げる会議」で社内施設間の業務改善研修の取組結果を発表した。
【評価した点】
・コンピテンシー自己採点や、スコアによって本人と上長が面談するスキルアップ評価制度等によって職員の保育の質の向上に向けて定期的・組織的に取り組んでいる。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料 「学外実習の実施に関する覚書」、前回の第三者評価結果(2015年度)、「英語教室のご案内」の掲示、ヒアリング
【確認した点】
・前回(2015年度)に実施した第三者評価における課題は「近隣や地域との交流を生かした園外の人的財産が連携できる輪つくりが期待されます」と「実習生受入れに向けて目的を明らかにした指導プログラムの整備」であった。
【評価した点】
・施設内の体験プログラムとして、外部講師による英語レッスンを開始した(2~5歳児対象に毎週金曜日16:30~17:20)。
・実習生プログラムのさらなる整備を実施し、実習生の受入れについて将来の保育の担い手の養成を目指す目的を明らかにした学外実習(事前実習1)の実施に関する覚書を学校と調印した。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

【確認手段】資料「事業計画書」「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」、ヒアリング
【確認した点】
・事業計画書にて各種係の設置と職務内容・役割を記載し、施設長自らも防火管理者・衛生管理者である旨を事務室前に掲示して責任を明示している。
【改善を要する点】
・職員全員の運営責任の自覚と若手の成長並びに保護者の安心のため、施設長不在の場合の代替者や各種係の役割と担当者名を明示するとよい。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「衛生推進者養成講習修了書」の掲示、「防火防災管理者講習」「食品衛生責任者」「保育・教育施設長向け組織マネジメント等講習(横浜市)」「施設長勉強会資料」「保育運営マニュアル」、ヒアリング
【確認した点】
・施設長が遵守する法令・ルールをキックオフミーティングや施設内会議時に職員に周知している。
・施設長勉強会でハラスメントやコンプライアンスなどの研修を実施している。
【評価した点】
・施設長は必要な資格を取得し、保育所施設管理、防火管理、衛生管理、環境対策、人権尊重等、幅広く施設運営に関する取組を実施している。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「コンピテンシー」「内部監査チェック表」「職員MBO記録」「ミドルリーダー会議」「保育の質を上げる会議」「エリア自主勉強会」「施設長会議内研修」「施設長勉強会」「保健会議・食育会議」「事業報告書」、ヒアリング
【確認した点】
・「職員MBO」によって、職員の個人面談を年4回行い、課題の振り返り、就業上の問題、次期目標を話し合い職員の質の向上を目指した。
・内部監査の自己評価を行い、週1回の昼礼で施設の改善策を提示した(2020年3月1日)。
・月1回の職員会議での「コンピテンシー」の自己評価により職員が保育理想と現状のギャップを確認し質の向上を目ざした。
・エリア自主勉強会で近隣保育園と1年で学ぶテーマを決め、年4回話し合いの機会を設けている。
【評価した点】
・2019年度は、施設内研修24回、外部研修24回(参加者30名)、法人支援制度活用研修22回(参加90名)を定期的に実施し職員が理解を深めた。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「スキルアップシート」「職員MBO記録」「ミドルリーダー会議」、ヒアリング
【確認した点】
・人事・労務・財務・採用などは本部管轄機能として実施している。
・施設長は職員MBOの推進の中で課題抽出、目標設定、振り返りを職員と行い、職員が抱える問題の解決や成長を図るとともに適正人員配置もその中で検討している。
・中堅職員への成長を目指して年5回のミドルリーダー会議を実施している。
【評価した点】
・職員MBOについて、若手の職員が多い状況下で施設長が個々の職員の状態を記録管理し相談に乗っている。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

【確認手段】資料「事業報告書」「学外実習の実施に関する覚書」「保育品質マニュアル」、ヒアリング
【確認した点】
・採用計画、人員確保や配置は本部が取りまとめている。
・2019年度は実習生を2名、職場体験を1名受け入れ、施設長と主任が育成を担当した。
【改善を要する点】
・人事の雇用、配置については法人の管轄であるが、当施設においても実習生へのアンケートの実施により意識を把握し、地域の求職者に関するアンテナを張ることや、コロナ禍終息後での学校側との面談や交流の継続を望む。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料 「保育品質マニュアル」「人事考課表」「スキルアップシート」「職員MBO記録」、ヒアリング
【確認した点】
・期待する職員像はマニュアルに規程され、職員はコンピテンシーの自己評価に取り組み、実践している。
・人事基準は明確な人事考課制度に基づいている。
・職員処遇については、職員一人一人がスキルアップシートを用いて自己評価を行い、一次考課者(主任)二次考課者(施設長)と評価のすり合わせをして決定し、昇給や処遇改善に繋げている。
・職員に配慮した仕組みとして法人に「職種転換制度」がある。
【評価した点】
・保育品質マニュアルに基づく総合的な人事管理制度を実施している。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「労働契約書」「有給休暇管理表」「就業規則7条特別休暇」「職員MBO記録」「ミドルリーダー会議」、「ちょこっとライン」の掲示、ヒアリング
【確認した点】
・就業状況について正職員は総務部が把握し、パート職員は「労働条件確認票」を用いて施設長が面談、確認をしている。
・有給休暇及び勤務時間は 取得者の希望と他職員との偏りが出ないように施設長が調整をしている。
・法人がQRコードやイントラネットからアクセス可能な「ちょこっとライン」という職場の悩み事を相談できる相談窓口を設置し、職員の不満対応策やメンタルヘルス対策に取組んでいる。
・施設長が職員との個別面談を行っており、意見・要望を引き出し改善策を打ち出している。
【評価した点】
・就業に関する制度は整備されており、ワークライフバランスも就業規則で規程して配慮している。
・振替休日と有給休暇取得の重複は職員配置上問題となるが、施設長が本部へ申請し他園からの転任で解決しようと努力している。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「コンピテンシー」「スキルアップシート」「職員MBO記録」「事業報告書」「事業計画書」、ヒアリング
【確認した点】
・職域ごとに設定されたスキルアップシートを職員が作成し、半年毎に職員全員が自己目標を立てて施設長が面談を行い、結果を法人に報告して人事考課に繋げている。
【評価した点】
・施設で行うコンピテンシー自己採点で自分の強みを知り、課題抽出、理想像の把握、自己成長の具体的目標設定、振り返りを毎月実施して職員一人ひとりの自己成長に繋げている。
・スキルアップシートの自己目標設定と施設長面談のとのすり合わせが、職員個々の処遇と成長に繋がっている。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「コンピテンシー」「事業報告書」「事業計画書」「保育品質マニュアル」「施設長会議資料」「施設長勉強会資料」「主任会議」「保健会議議事録」「横浜市研修会」、ヒアリング
【確認した点】
・施設内研修、外部研修、法人支援制度の講座がほぼ毎月組まれ、出席可能な職員が出席して必要なスキルを学んでいる。
・毎月実施のコンピテンシー研修、保育の質会議、施設長勉強会、主任会議などの他に、業種別のスキルアップを図る保健会議、食育会議などスペシャリストとして育つ教育・研修に職員が出席している。
【評価した点】
・職員の教育・研修に関する基本方針や計画、研修を事業計画書に具体的に策定し、職員に広く適用している。
・月1回の職員会議でコンピテンシーを自己採点して振り返ることで自己成長を遂げることを職員育成の基本目標にしている。
・外部研修会受講記録を施設内で回覧し、知識を共有した。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「事業報告書」「事業計画書」「園会議議事録」「ミドルリーダー会議」、ヒアリング
【確認した点】
・職員一人一人の知識・技術水準・専門資格の取得状況を施設長がイントラネットで把握している。
・OJT研修チェックリスト(2020年2月より開始)を新任時より記入してもらい、リーダー格職員がOJTを進めている。
・外部研修は個人の希望制になっており、現時点ではコロナ対応でオンライン会議システム「Zoom」による研修に出席している。
【評価した点】
・中堅職員になる前の若手職員対象に保育能力の成長を目的としたミドルリーダー会議を年5回開催した。
・施設長が職員の専門的知識や技術資格を把握しており、2019年度は保育現場でリーダー格の職員がOJTを推進した。
・現在ではコロナ対応で施設の人員に余裕がないが、オンラインによる研修は職員の受講機会を広げることができると考える。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「事業報告書」「学外実習の実施に関する覚書」「保育品質マニュアル」「実習・ボランティア受入手順」「受入通知書」「実習日誌」「実習評価表」、ヒアリング
【確認した点】
・具体的な手順を定めたマニュアル等を整備し、受入を実施している。
・実習生の受入について将来の保育の担い手としての養成を目指す旨の覚書を学校と締結した。
・2019年度の実習生等の受入実績は合計3名であった。
【評価した点】
・実習生の受入、指導を施設の幹部である施設長と主任が担当している(2019年度)。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料 「入園のしおり」「重要事項説明書」「事業報告書」「事業計画書」「園だより」「ちきんえっぐだより」「保健だより」、Webページ、専用アプリ、SNS(Twitter、Facebook、Instagram)、ヒアリング
【確認した点】
・Webページや専用アプリなどで、基本方針、保育の内容などをタイムリーに情報発信している。
・法人に広報部を設置し、地域住民や多方面に向けて取組内容を発信している。
【評価した点】
・入園のしおりなどの印刷物のほかWebページにおいても園だより、食育だより(毎月発行で保護者に好評)、年間スケジュール、献立表など、充実した内容の情報提供を行っている。
・法人のWebページは、日本語、中国語、英語にて閲覧可能である。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

【確認手段】資料確認「職務権限表」「内部監査チェック表」
【確認した点】
・法人の内部監査室では各施設が適切に運営されているか内部監査チェック表で監査しており、1度目の内部監査での未達事項は直ちに解決する方策をとっている。
・社外の社労士、公認会計士に法制や会計の変化など必要な相談をかけ、法人全体の公正・透明性を図っている。
【改善を要する点】
・法人職員の職務権限は明確になっているが、施設においては明確化が不十分なため施設長の負担が過大にならないよう、職員の職責の分担を明確化する必要がある。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「事業報告書」「事業計画書」「保育品質マニュアル」「新型コロナウイルスへの対応について」「ちきんえっぐだより」「子育てスキル講座」、ヒアリング
【確認した点】
・地域との関わり方について基本的の考え方は「保育品質マニュアル」に規定している。
・子育てについて学ぶ「子育てスキル講座」を当施設で開催した。
・地域住民も参加できる行事として近隣施設と共同開催をしている「どろんこまつり」は、今年度は新型コロナウイルスの影響もありWEBによる地域公開を行い、外部参加者3名・社内関係者17名の参加があった。
・2019年度は法人が運営する地域子育て支援の「ちきんえっぐ」が地域の子育てに役立つ様々なイベントを実施した。
【評価した点】
・2020年度の地域交流事業について、コロナ禍で実行が可・不可能な項目の通知をWebページ、保護者には専用アプリで繰り返し周知を図っている。
・玄関に「お散歩マップ」を掲示し、地域の避難場所等の危険予知に関する情報提供をしている。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料資料 「見学願い」「保育品質アニュアル」「実習・ボランティア等の受入手順」「実習・ボランティア受入の心得」「事業報告書」ヒアリング
【確認した点】
・2019年度は専門学校の職場体験体験者が1名あり、施設長が対応した。 
【評価した点】
・保育品質マニュアルに学校教育や実習生受入を規定し、法人では実習・ボランティア受入手順を作成して受入の基本姿勢が明確である。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「横浜市子供虐待防止ハンドブック」「港北区要保護児童対策機関リスト」
【確認した点】
・保育運営マニュアルにて虐待対応の手順を規程している。
・関係機関の連絡先一覧表を整備し事務室内に掲示している。
・気になる家庭には様子伺いなどの連絡を取り合って子どもの安全と保護者のサポートに努めている。
【評価した点】
・「横浜市子供虐待防止ハンドフック」を事務室に備え付けている。
・コロナ禍で自宅待機しているなど気になる家庭には電話や専用アプリを使って連絡を取り、子どもの安全と保護者のサポートに努めている。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「事業報告書」「事業計画書」「ちきんえっぐだより」「新型コロナウイルスへの対応について」、施設入口の「勝手かご」、ヒアリング
【確認した点】
・2019年度は地域交流事業で青空保育、商店街ツアー、世代間交流、どろんこ祭り、親子餅つき会を実施した。
・サイズアウトした服などを自由に交換できるシステム無人無料の「勝手かご」を月曜日から土曜日に設置し、近隣住民が利用している。
【評価した点】
・近隣の子供も訪問できる子育て広場の園開放と育児相談を9月から再開し(各週月曜日~金曜日)、「ちきんえっぐだより」で情報発信した。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「事業報告書」「どろんこだより」「保育品質マニュアル」「ちきんえっぐだより」、Webページ、ヒアリング
【確認した点】
・2019年度は、小学校との子ども間交流・職員交流を年7回実施し、職員間交流延べ5名、小学校交流延べ54名の参加があった。
・2019年度は、要支援児保育として、個別支援計画の作成と見直し、毎月のケース会議での計画策定を行った。
【評価した点】
・世代間交流事業として、年5回、3・4・5歳児を引率して老人ホームを訪問した。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「入園のしおり」「重要事項説明書」「保育品質マニュアル」「職員会議議事録」「児童・保護者の人権に関するチェックリスト」、ヒアリング
【確認した点】
・理念・基本方針は、Webページ、SNS(Twitter、Facebook、Instagram)等にて公表し、入園のしおり、重要事項説明書、毎月発行する園だよりなどに記載して、職員・保護者の共通理解を得るよう周知に努めている。
・子ども自身を育て、他者をも尊重できる「人」を育てる取り組みとして「異年齢保育」「インクルーシブ保育」「ゾーン保育」を実施している。
【評価した点】
・年2回、全職員が「児童・保護者の人権に関するチェックリスト」を用いて子どもの人権に配慮しているか確認を行い、振り返りを行うことで理解を深めている。
・子どもが主体的に活動できるよう、年2回程度、子ども同士で議長や書記を決めてこども会議やこども食育会議を開催し、食事のマナーやルール等について子どもだけで話し合った。その様子を専用アプリや口頭で保護者に周知した。
・年2回、年長児が男性と女性の体の仕組みや乳児の成長過程など模型を用いて性について学ぶ機会を設けている。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「入園のしおり」「重要事項説明書」、ヒアリング、現場確認等
【確認した点】
・子どものプライバシーに配慮した保育を行うために、各種マニュアルを整備し、入園のしおりや重要事項説明書にも記載して子どもや保護者に周知を行っている。
・外壁にフェンスを設置し、プール時の着替えの際にはパーティションなどを配置して、外からむやみに子どもの身体などが見えないように配慮している。
【評価した点】
・施設が撮影した子どもの写真の公開については入園時の重要事項確認書において保護者の了解を得ている。
・専用アプリに写真を掲載するにあたり、施設長と主任がダブルチェックしてプライバシー保護に努めている。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「入園のしおり」「重要事項説明書」「園だより」、Webページ、専用アプリ、ヒアリング、現場確認
【確認した点】
・入園のしおりを訪問者が手に取りやすいように事務室前に配架して保護者への周知に努めている。
・施設見学を随時、電話や直接訪問時に受け入れ、応対している。
・今年度は新型コロナウイルスの影響で、施設内見学の人数を制限し、玄関での検温・手洗い・うがい・手指消毒・マスク着用の協力を依頼して、感染予防に配慮している。
【評価した点】
・入園のしおり、重要事項説明書、毎月発行する園だよりなどの印刷物のほか、Webページにおいても園だより、食育だより(毎月発行)、年間スケジュール、献立表など、充実した内容の情報提供を行っている。また、専用アプリやSNS(Twitter、Facebook、Instagram)による情報提供も行っている。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「入園のしおり」「保育品質マニュアル」「重要事項説明書」「入所前児童面談票」「延長保育申請書」、ヒアリング
【確認した点】
・各種マニュアルに基づき入園説明会にて施設長が保育開始時の重要事項を説明したうえで、主任・リーダー等が個人面談を行っている。途中入園の保護者にも施設長が面談を実施して説明している。
・入園のしおりは理念や基本方針、保育内容や利用の仕方などの詳細を写真や図を用いて可視化して説明し、理解しやすいよう工夫して構成している。
【評価した点】
・配慮が必要な子どもについては、法人の系列施設の職員も同席して、入園時の個人面談でインクルーシブ保育の内容や発達支援などを説明し、子どもに合った環境を保護者と相談しながら進めている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「重要事項説明書」「保育所児童保育要録」「退園届」、ヒアリング
【確認した点】
・転籍の場合は、保護者に退園の申請と退園理由の記載を依頼している。
・転籍後も保護者から電話での問い合わせに施設長が応じている。
【改善を要する点】
・保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応が望まれる。例えば、保護者に対して、転園後も園が継続して情報提供や相談が可能である旨を記載した案内文書や転居・転園先の情報などを手渡し保護者の不安軽減を図るとよい。また転園先との情報共有を図るとよい。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「利用者アンケート(2020年度)」「保護者懇談会資料」「保護者面談記録」「運営委員会議事録」、当評価機関が実施した「利用者家族調査(2020年11月)」、ヒアリング
【確認した点】
・保護者に対して毎年、利用者アンケートを実施し、その結果を印刷して掲示し、QRコードを利用して公開した。
・保護者会を年2回実施している。今年度は新型コロナウイルスの影響で、第1回は資料配布と個別相談、第2回は「3密」を避けるため2日に分けて実施した。さらに懇談会後に保護者や外部委員が出席する運営委員会を開催して意見収集に努めた。
【評価した点】
・当評価期間が実施した利用者家族調査において、利用者の総合的な満足度(大いに満足、満足の計)は92%と高かった。
【参考意見】
・利用者アンケートの結果は公表したが、アンケート結果や保護者の要望について検討・分析し、その対応策や対応結果を公表・掲示するとよい。
・運動会や発表会、保護者会などの後に匿名投稿が可能なアンケートを実施し、さらに保護者の意見収集に努めると良い。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育運営マニュアル」「保育品質マニュアル 」「入園のしおり」「ご意見・ご対応シート」、当評価機関が実施した「利用者家族調査(2020年11月)」「園会議議事録」、ヒアリング
【確認した点】
・苦情解決体制・苦情受付の手順をマニュアルに規程している。入園時には入園のしおりを用いて苦情解決体制を保護者に説明し、施設に苦情解決体制を掲示して保護者に周知している。
・法人の苦情管理窓口(法人Webページ、メール、電話)、口頭・書面・専用アプリ、ご意見箱等に寄せられた意見・苦情に対してはマニュアルに従って法人全体で解決する仕組みがある。
【評価した点】
・苦情はイントラネットの「ご意見・ご提案シート」にて報告し職員間で対応を検討し、保護者には専用アプリや保護者会、電話、メール、面談等にてフィードバックしている。
【参考意見】
・当評価機関が実施した利用者家族調査において、「外部の苦情相談窓口」の認知度は59%と低かった。入園時説明・掲示のみならず、配布物・保護者懇談会説明など周知方法を更に工夫するとよい。
・苦情対応結果については、プライバシー保護に配慮した上で、可能な限り開示して保護者の信頼関係構築に繋げるとよい。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

【確認手段】資料「保育運営マニュアル」「重要事項説明書」「入園のしおり」、専用アプリ、「ご意見箱」の設置、ヒアリング
【確認した点】
・保護者の希望により、保護者が日時や保育者を自由に選べるよう配慮して随時個人面談に応じている。
・相談時は個室を利用してプライバシーを保護し、リラックスして話せるよう配慮している。
【改善を要する点】
・ご意見箱を事務室前に設置しているが、現状での投函はゼロ件である。記入用紙・筆記具の配置やポップを掲示し、人目につかない場所に移動するなど、保護者が意見を投函しやすいよう工夫するとよい。
・利用者アンケートによると法人のサービスデスクの満足度(満足とやや満足の合計)が45%と相対的に低く、不満度(やや不満と不満の合計)は10%を示しているため、さらなる改善を図ると良い。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育運営マニュアル」「保育品質マニュアル」「保護者面談記録」「利用者アンケート」「ご意見シート」、現場確認、ヒアリング
【確認した点】
・職員は日頃から降園時の「3分間対応」や面談、専用アプリ等により保護者からの相談や意見に対応するよう努めている。
・保護者に毎年、利用者アンケートを実施するほか、寄せられた意見をご意見シートに記録し、法人担当者・施設にて共有し、改善している。
【評価した点】
・施設内研修として保護者対応に関する研修を実施し、職員の接遇のスキルアップを図った。
・利用者アンケートにコロナ禍でのイベント中止に対するコメントが寄せられので、感染予防に配慮しながら、ごっこ遊びやお楽しみ会を企画・実行した。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「園内ハザードマップ」「避難確保計画書」「保育運営マニュアル」「保育品質マニュアル」「緊急連絡先表」「インシデント報告書」「ヒヤリハット報告書」「全園事故記録簿」「全園事故防止委員会議事録」、防犯カメラ8台及び受像機、ヒアリング
【確認した点】
・法人が事故内容を5項目に分類した全園事故記録簿を発行し、施設の全保育士が閲覧している。
・園内の特に危険が予測される3か所を「園内ハザード」に指定して注意事項を記入し、子どもの注意を喚起している。
・「まめどくれっしゅ保育園避難確保計画書」の中で、行政の指導により「自衛水防組織」を編成し、市長に報告した(2020年11月8日)。
・事故対応手順を記載したラミネート加工のマニュアルを整備し、施設長が受領月日を記入して最新版の確認をしている。
【評価した点】
・保育品質マニュアル、保育運営マニュアルに記載しているリスクマネジメントを着実に推進している。
【参考意見】
・事故防止には保育士のなど事故防止者の第六感(危険予測感)も欠かせない。職員間の日頃からの意識の共有化が大切である。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「新型ウイルスへの対応について」「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「病気発生時フローチャート」「保健だより」「保健会議議題」、ヒアリング
【確認した点】
・法人が作成した「新型ウイルスへの対応について」の文書のWeb配信により2021年3月31日までの感染症拡大防止方針を周知している。
・保健だよりを毎月発行し、感染症流行の注意喚起や対策等を記載して配布、掲示、Webページ等により周知に配慮している。
・年4回保健会議を法人にて開催し施設長が出席し、全職員が資料を閲覧して捺印し情報共有している。
【評価した点】
・手洗いなど衛生設備周りに、子どもが描いた手洗い励行のポスターを貼り、子どもの衛生習慣を育成している。
・利用者のために、マスク、うがい薬、紙タオル、紙コップを子育て支援室に備えている。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

【確認手段】資料 「緊急時連絡先一覧」「ハザードマップ」「消防計画書」「事業報告書」「事業計画書」「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「一時帰宅抑制における従業員のための備蓄リスト」ヒアリング
【確認した点】
・事務室前にハザードマップを利用してに子どもの散歩ルートを記入、災害の際の所在確認に備えている。
・災害時には保護者通知の手段として専用アプリから災害時の施設の状況などを伝えられる。
・備蓄品を1階階段下と2階戸棚に格納して年2回、点検簿を用いて欠品と保存状態の確認を行っている。
・消防署指導の自衛消防訓練を年2回、部分訓練を毎月実施している。
【改善を要する点】
・港北区が公表する洪水浸水想定区域(想定最大規模)であることから、ハザードマップ上に広域避難場所、内水時避難場所と経路を表示するとよい。
・室内装備品や柱の角にコーナーガードを貼って子どものケガを防止すると良い。
・屋上のデッキボードを皿ネジで締めているが、緩むと子どもの足裏を傷つけるので定期点検が必要である。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「コンピテンシー」「内部監査セルフチェック表」「内部監査チェック表」「昼礼議事録」、ヒアリング
【確認した点】
・法人が定めた各種マニュアルにて保育についての標準的な実施方法を規程し、それをもとに安全で安心する保育を実施している。
・コンピテンシーは、目指す保育・保育者像を定め、最も理想的な保育を安定的・継続的に達成できるよう示している。
【評価した点】
・毎年、法人の内部監査委員による内部監査を受審し、施設長と主任はサプライズ監査を受審して、施設と個人の課題抽出を行い、週1回の昼礼で施設の改善策を提示した。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「職員MBO記録」「フロア・クラス会議議事録」「行事報告書」、ヒアリング
【確認した点】
・毎日施設長が保育日誌の所見を行い、保育士の配慮や環境設定の助言、子どもの興味や発達を見越しての助言などを行っている。
・事業計画書において年間施設内研修計画を立て、月1回の職員会議や施設内研修において課題抽出と課題の解決策を検討している。職員会議にて結論が出ないときは、その後のフロア・クラス会議でも話し合い、その中で一人ひとりの子どもについて様々な観点から次に必要な配慮や環境構成など出し合っている。 
【評価した点】
・毎年、保育品質マニュアル改訂の際に全職員から意見を募る制度があり、採用された提案は次年度のマニュアルに反映して保育の質の向上に努めている。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「年間指導計画」「月間個別指導計画」「フロア・クラス会議議事録」「個別支援計画」「ケース会議議事録」、ヒアリング
【確認した点】
・子どもの姿からより成長できるように指導計画を立案している。
・指導計画については、全体的な計画・年間指導計画・月間指導計画・週案・日案の評価を行い次の計画に生かしている。
・月1回、障がい児など個別配慮が必要な子どもについては、昼礼やフロア会議などで職員と情報共有しながら指導している。
【評価した点】
・運営委員会にて、保護者3名、法人本部関係者1名、近隣施設長1名、施設長が施設の改善策を話し合い、今後の施設運営の意見交換を行い、その意見を指導計画策定に反映している。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「年間指導計画」「新型コロナウイルスの対応について」「行事計画報告書」、ヒアリング
【確認した点】
・週1回、乳児・フロア・クラス会議を行い、職員間で日案や行事など指導計画の見直しなども行う。
・指導計画の見直し・変更の際は毎週、昼礼で周知し、職員間で情報共有した。
・各種マニュアルで指導計画策定→振り返り・課題の明確化・評価→次計画策定の仕組みを規程し、それに基づいてPDCAサイクルを実施している。
【評価した点】
・新型コロナウイルスの状況を日々、確認したうえで行事の見直しを行い、出来る範囲で新しい行事を企画した。例えば、親子おもちつき会を中止して、お楽しみ会を開催した。行事計画の変更の際は、保護者に専用アプリで配信・出席確認するほか、掲示や口頭での説明により周知した。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「個別指導計画」「昼礼議事録」「シッターノート」「担任会議議事録」、専用アプリ、ヒアリング
【確認した点】
・子どもに関する伝達事項はシッターノートや各会議(昼礼、フロア・クラス会議等)の議事録に記録し情報共有している。
・専用アプリに記録した保育の実施内容を施設長・主任・各リーダーが確認し、必要に応じて職員に指導を行っている。
【評価した点】
・法人のIT部門がICT(情報通信技術)の活用を推進し、職員へのスマートフォンの支給、イントラネット、ネットワーク整備、専用アプリの整備などにより、職員の書類記入の負担を軽減し、情報共有の迅速化を図っている。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「個人情報保護規程」「情報開示規程」「重要事項説明書」「施設長勉強会議事録」、ヒアリング、現場確認等
【確認した点】
・法人が個人情報規程・情報開示規程などの各種マニュアルを整備し、管理責任者を明確にし、不正利用防止や漏洩防止に努めている。
・保護者が署名した重要事項説明書等、個人情報が含まれる書類は全て事務室内で施錠保管し施設長が管理している。
・2019年度に事務室の書庫を交換し、より確実な施錠保管を可能とした。
・施設長勉強会にて個人情報管理について研修し全職員に周知した。
【評価した点】
・個人情報が記載された書類はすべて溶解処分している。
・実習生や体験保育、ボランティアも「機密保持誓約書」に署名して個人情報取扱に配慮している。
・情報開示規程をWebページや玄関掲示板に掲示するほか、保護者に対し「お子様の個人情報のお取り扱いについて」のWebアンケートを実施し、個人情報の利用許可や名札着用などについて確認している。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育内容に関する全体的な計画」「年間指導計画」「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「年間策定会議議事録」、ヒアリング
【確認した点】
・保育理念、保育方針、子どもの保育目標などに基づき、子どもの姿からより成長できるように指導計画(全体的な計画・年間指導計画・月間指導計画・週案・日案)を立案している。
・年2回、策定会議を開催して職員全員が参画して全体計画を策定している。第1回の策定会議では今年度の振り返りを中心として課題出しを行い、第2回ではそれを踏まえて次年度の活動計画を立てている。
【評価した点】
・全体的な計画を具体化した年間計画について、日案、週案、月案、年間で評価を行い、次の編成に生かすPDCAプロセスを確立している。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「設備点検チェック表」「エレベーター点検報告書」「美化・緑化ファイル」「衛生管理点検表(毎日・毎週)」「新型コロナウイルス対策換気実施記録表」「新型コロナウイルス対策 消毒実施記録表」、ヒアリング、
【確認した点】
・法人が作成した各種マニュアルに基づき、温度・湿度・換気や施設内外の設備、用具、寝具の衛生管理を実施し、子どもが心地よく過ごせる環境を整備している。
・各部屋に加湿空気清浄機を設置し、温湿度管理をこまめに実施している。
・木の家具や観葉植物を配置し、くつろげる空間づくりに努めている。
・設備点検、エレベーター点検、調理室のグリストラップ清掃など定期的に専門業者が点検作業を行い、安全と衛生の管理に努めている。
【評価した点】
・登り棒交換、屋上テラスの人工芝設置、園庭の土補充など、子どもの環境改善に努めている。
・トイレと手洗い場はチェックリストを用いて職員が清掃を実施後、美化係・施設長がダブルチェックして清掃の徹底に努めている。
・通常の清掃に加えて、新型コロナウイルス対策として換気(30分毎)の実施時間、消毒(1日2回)の時間、消毒箇所、実施者名を記録表に記載して衛生管理に努めている。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「入園のしおり」「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「個別記録」「保育日誌 日案」「園内研修」、ヒアリング、現場視察
【確認した点】
・法人が作成した各種マニュアルに基づき、子どもが安全で安心して心地よく過ごせる環境整備に努めている。
・子どもの様子、言葉、友だちとの関わり方などを見守り、一人ひとりの子どもの個人差を把握して対応するよう努めている。
・月1回、子どもの成長や特性などについて個別記録を作成して記録している。
・週1回の昼礼、毎日の朝礼にて子どもの姿を職員間で共有し、子どもの姿や興味などをエピソードを交えて保育日誌に記録している。
【評価した点】
・施設内研修にて「子どもを主体とした保育」「子どもを愛する」「子どもを主体とした保育マップ記録作成」などのテーマを取り扱い、職員の理解を深めるよう努めている。
・施設内での英語教室の開催や絵本貸出、施設外の体操教室や水泳教室の利用者に対する課外教室までの引率などを実施している。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「入園のしおり」「重要事項説明書」「年間指導計画」「保育品質マニュアル」「保護者懇談会資料」、ヒアリング、現場視察
【確認した点】
・家庭や園内での様子について、登園と降園の際に担当職員が保護者に伝えコミュニケーションを図っている(3分間対応)。
・専用アプリを用いて保護者に連絡事項を配信したり、保護者からの育児相談などに対応するよう努めている。
・「ゾーン保育」を実施しており、0歳児から5歳児までの子どもが集うことで様々な発達段階の子ども同士での関わりを支援している。
・子ども一人ひとりの発達状態に応じて食事、排泄、着脱、歯磨きなど基本的な生活習慣に関心を持ち、身につくよう、各年齢の年間指導計画に基づき取り組みを行っている。
【評価した点】
・名前のほかに個人の顔写真をロッカーに貼り、文字が読めなくても自分の荷物の置き場が分かるようにして、徐々に自分で片付けができるように促し、できることは自分で行うよう働きかけている。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「事業報告書」「入園のしおり」「保育品質マニュアル」「園会議議事録」、ヒアリング、現場視察
【確認した点】
・週1回の商店街ツアー、隔月の老人ホーム訪問による世代間交流、年1回の親子もちつき会、月1回の「銭湯でお風呂の日」などの地域交流活動のほか、小学校との子供間交流などを通じて、地域との関わりを体験する機会を提供した(2019年度)。
・法人の子育て目標の一つである「自分でできることを自分でする」を実践し、畑仕事や鶏の世話などの労働を通じて自然に触れる機会を提供している。
【評価した点】
・子どもの表現力を伸ばすため、歌・リズム遊びを実施している。施設内研修においても職員が体操の動きや子どもへの補助のポイントを確認し理解を深めている。
・子どもが自分のブロック製作を保管できる棚を設置し、継続して制作できるよう配慮している。
・2020年度は新型コロナウイルスの影響で一部の地域交流行事は中止となっているが、毎日近隣散歩にでかけ、地域住民との挨拶活動など新たな交流を図っている。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「事業計画書」「保育の質を上げる会議(議事録)」「エリア自主勉強会資料」「個別記録」「研修資料」、専用アプリ、現場視察、ヒアリング
【確認した点】
・登園時や降園時に、保護者と子どもの様子について情報交換して連携を密に取り、信頼関係を築くよう心がけている。
・専用アプリを用いて保護者に連絡事項を配信したり、保護者からの育児相談などに対応するよう努めている。
・毎月の職員会議、クラス会議、保育の質をあげる会議、エリア会議などを通して一人ひとりの発達を共有、アセスメントしている。
【評価した点】
・「乳幼児期の母子関係」「子どもへの丁寧な関わり方」などについて施設内研修を実施し、愛着の形成・見守り方等についての理解を深めた。
・午睡の際に寝つきがよくない子どもに対して、職員が優しくなでたり手を握ったりして子どもがリラックスして眠れるように配慮している。
・内部監査で指摘された乳幼児の午睡の向きについての注意事項を同週の昼礼で全職員に周知した。

【A7】A-1-(2)-⑥ 1歳以上3歳児未満の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「保育の質を上げる会議」「エリア自主勉強会資料」「月間指導計画」「個別記録」、専用アプリ、現場視察、ヒアリング
【確認した点】
・園庭での土遊びや畑仕事、近隣保育園での戸外活動、植物や鶏に触れるなど自然に親しむ環境を整備している。
・朝の支度(自分のバックをロッカーにしまうなど)を自分ですることを習慣化しており、職員は子どもの気持ちや姿を尊重して見守っている。
・事務、栄養士、調理員を含めた職員全員が食事や声かけなどを通して子どもと過ごしている。
・毎月の職員会議、クラス会議、保育の質をあげる会議、エリア会議、などを通して一人ひとりの発達を共有、アセスメントしている。
【評価した点】
・法人の近隣施設と共に、月1回「保育の質をあげる会議」に職員が参加し、現場の情報交換と施設の課題に取り組んでいる。そこで取り上げた「ドキュメンテーション・エピソード」を実践しながら子どもの気持ちや活動の様子を記録、発信している。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「事業計画書」「月間指導計画」「個別記録」、専用アプリ、現場視察、ヒアリング
【確認した点】
・異年齢保育を実施し、日常的に異年齢の交流が行われている。
・室内をパーティションで区切り、体操など体を動かす遊びと絵本を読んだり折り紙やブロックで遊ぶ子がそれぞれ集中できるよう配置を工夫をしている。
・座禅や自然物を使った製作、歌や体操など、静と動の活動を組み合わせ、生活にメリハリをつけ心地よく過ごせるように工夫をしている。
・5歳児は就学準備を始め、年少児に交通ルールを教えるなど友だちと会話しながらの協働作業に取り組めるような環境を整えている。
【評価した点】
・畑仕事の様子や植物の成長の様子などを写真やイラスト・クイズ等を交えて掲示し、子どもが自由に遊びながら学べるよう配慮している。また、それらの活動内容を専用アプリで保護者に情報発信して見える化を図っている。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「入園のしおり」「重要事項説明書」「個別支援計画」「課題の整理表(要支援児要用)」「障がい児の個別保育日誌」「園会議議事録」「クラス会議議事録」「リハビリテーションセンター巡回議事録」「事業報告書」、ヒアリング、現場視察
【確認した点】
・法人全体の方針としてインクルーシブ保育を実践しており、入園のしおり、重要事項説明書、Webページ等でその実践を周知している。
・配慮の必要な子どもは、法人の系列施設と連携し、通所案内や通所時の情報共有、相談を行っている。
・月1回、障がい児など個別配慮が必要な子どもについて、担当者を中心に子どもの変化や興味などを話し合い、毎月のケース会議やフロア会議などで情報共有・周知している。
【評価した点】
・横浜市総合リハビリテーションセンターの職員に巡回訪問を依頼し(年1回)、保育・食事の様子の観察に基づきアドバイスを受け情報共有している。
・施設長・主任が近隣の特別支援級や特別支援学校の見学を行い、現況の学校での様子や活動を確認し、施設内でも職員会議にて全職員へ周知し情報共有した(2019年度)。

【A10】A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「入園のしおり」「月間指導計画・週案・日案」「献立」「勤務シフト表」、専用アプリ、ヒアリング
【確認した点】
・長時間にわたる保育では希望者に夕食提供し、夕食の献立メニューをWebページに公開するほか、カラー印刷して事務室前に配架している。
・延長時間を利用する保護者には「3分間対応」で夕刻の過ごし方や夕食時の様子などを伝えて保護者の不安解消に努め、専用アプリを活用して保護者とのコミュニケーションを図っている。
【評価した点】
・法人にて「保育予約システム」を導入し、運営施設間の保育士配置の状況を管理して適正配置を図っている。施設では施設長が保育士の勤務シフトを見直し保育士の勤務状況に配慮している。
・スマートフォンやパソコンでの保育追加予約や昼食・夕食追加予約等を可能とするなど、保護者の利便性に配慮している。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保護者懇談会資料」「小学校連携計画」「就学相談面談記録」「事業報告書」「保育品質マニュアル」「横浜市保育所児童要録」、ヒアリング
【確認した点】
・保護者懇談会にて就学準備について年長児の保護者に説明し、情報交換を促進し就学相談面談の実施を周知した。
・計画として小学校連携計画を作成し、例年は近隣小学校の行事見学、年1~2回小学1年生との学校での子ども間交流、小学校教員との連絡会や懇談会への出席など、小学校との連携を図っている。(2020年度はコロナ禍で訪問を中止している。)
・就学先の小学校へ子どもの育ちを支えるための資料「横浜市保育所児童要録」を作成、送付している。
【評価した点】
・小学校連携計画、保護者懇談会・就学相談面談、小学校との子ども間交流・職員間交流への参加、進級引継ぎ会議と、子どもの就学に向けて関係者との連携を図りながら計画的に実施している。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育運営マニュアル」「保育品質マニュアル」「発生時対応フローチャート」「保健だより」「保健計画表」「保健指導計画書」「キックオフ会議議事録」、ヒアリング
【確認した点】
・健康管理、感染症拡大防止のための清掃や消毒方法などに関して各種マニュアルを整備し、適切に実施している。
・事務室内に緊急連絡先を掲示し、感染症発生時のフローチャートを事務室内に保管していつでも使用できるようにしている。
・法人にて年4回開催される保健会議に施設長が参加し、近隣施設園などの現況や感染予防対策・嘔吐処理方法などを再確認し情報共有した。
・月1回、法人が保健だよりを発行してWebページで公開し、事務室前にも設置している。
・年1回、施設の保健計画表を作成している。子どもの健康や発達を記録したり、子どもにも健康に生きることについての保健指導計画書を立案し、子ども自身も自分の身体を自分で守る意識を持てるように教えている。
【評価した点】
・乳幼児突然死症候群(SIDS)防止対策として、1歳児の5分毎の記録を専用アプリで記録・管理し、保護者に配信して見える化している。
・年1回のキックオフ会議にて、全職員がロールプレイングによる生存確認方法やSIDS予防策について研修した。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科検診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育運営マニュアル」「保育品質マニュアル」「健康診断票」「保健計画」「シッターノート」、ヒアリング
【確認した点】
・年2回、嘱託医による健康診断を実施し子どもの身体の発達状況を把握し共有している。
・健康診断の結果は健康診断票に記録して保護者に開示し、日常の生活に生かせるよう重要事項を伝達しており、保護者会にて保護者の確認印を受領する方法で周知を徹底している。指摘事項があれば当日、保護者に連絡している。
・子どもの健康状態を週1回の昼礼で全職員に周知し、情報共有している。
・既往症、予防接種については、保護者に入所前児童面談票と母子手帳の検診・予防接種の頁のコピー、署名・押印済みの重要事項説明書(園控え)を一緒に保管して把握している。
【評価した点】
・食後の歯磨きを給食後毎日行い、職員が毎日、歯ブラシを水洗いし日光消毒してから、ケースに保存している。幼児はケースにしまう。歯ブラシは保護者に依頼して毎月交換して、衛生に配慮している。
・手作りの歯の模型を使用した歯磨き指導、手洗いチェッカーや写真を使用した手洗い指導、内臓や器官の手作り模型を使った身体の仕組み講座など、創意工夫しながら保健指導を実施している。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】】資料「アレルギー除去開始前面談表」「除去食申請書」「保育教育施設におけるアレルギー疾患生活管理指導票」「保育運営マニュアル」「保育品質マニュアル」「献立表」「誤食事故報告書」「食物アレルギー除去食確認表」、ヒアリング、現場視察
【確認した点】
・食物アレルギーの給食提供前に施設長・調理師・保護者で三者面談し、アレルギー関係書類を使用して情報を確認し、適切な給食提供の環境を整えている。その後も半年に1度、アレルギー対象児の保護者面談を実施している。
・施設内研修で全職員がエピペン使用方法を確認しながらロールプレイングを行い事故予防策も確認し、外部研修にも参加して情報共有している。
・系列他施設の誤食事故報告の状況を昼礼にて周知して注意喚起している。
【評価した点】
・食物アレルギー対象児の保護者には前月末までに献立メニューの確認(押印・サイン)をしてもらい、施設と家庭で保管している。
・アレルギー児への給食は、当日の朝礼で注意喚起し、さらに食物アレルギー除去食確認表を使用して、調理室で読み上げてダブルチェック、クラスでのダブルチェックを行い、専用食器を使用するなど誤食がないように配慮している。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育運営マニュアル」「保育品質マニュアル」「食育会議」「保育の内容に関する全体的な計画」「食育計画表」「食育だより」「子育てスキル講座:まめどくれっしゅの食育」「給食日誌・検食記録」、ヒアリング、現場視察
【確認した点】
・法人課内で年4回の食育会議に施設長・調理師が参加し、近隣施設園などの現況の把握や食育指導計画や衛生管理などを再確認し、共有している。
・月1回、法人が食育だよりを発行し、保護者や地域住民が閲覧できるようにWebページにて公表し、事務室前に配架している。
・専用アプリを用いて毎日の給食・おやつの写真や献立、食事内容などを情報配信している。
【評価した点】
・年1回、地域住民も参加できる行事として近隣施設園と共同開催をしている「どろんこまつり」や施設屋上で行われる「親子おもちつき会」を開催していたが、今年度はコロナ禍により、施設の食育を周知する機会としてWEBによる公開を行った。
・0歳児の保護者を招いて離乳食を実際に食べて食材の味や固さを教え、家庭での離乳食づくりに繋げられるようにした。
・法人のマニュアルに従って施設の食育年間計画書を作成し、情報共有を図っている。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「クッキング計画書」「給食日誌」「検食記録」、ヒアリング
【確認した点】
・給食やおやつは、子どもが楽しく食事ができるように、バイキング形式での配膳方法を実施し、子どもの食べたい量や子どもや自分で食器に盛るなど自分で食事の準備ができるように工夫している。今年度はコロナ禍によりバイキング形式での配膳を中止し、一人分ずつトレーにラップして配膳している。
・法人が定めた各種マニュアルに準拠して安全で安心する食事提供に努めている。
・毎日の給食・おやつの検食状況(温度・味・調理時間等)や調理室内の環境(時間・温度)の詳細などを記録している。
・調理員は、調理員専用トイレを使用することで感染予防・衛生管理に努めている。
【評価した点】
・食育活動の一つとして、畑仕事で栽培した野菜や果物を収穫し、そのまま洗って食べたり、クッキングの材料として調理して食べたりして、子どもが旬の食材に関心を持つ工夫をしている。
・「食事の挨拶・マナー」「イカの解体ショー」など調理員が子どもに食に関して話す機会を設けている。
・「乾物について」「お箸の持ち方」などの手作りのポスターを調理室前に掲示している。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「入園のしおり」「保護者懇談会資料」「保護者面談記録」「保育参加アンケート」「行事計画書・報告書」、専用アプリ、ヒアリング
【確認した点】
・毎日の降園時の保護者対応として「3分間対応」を実施し、子どもの様子をエピソードを交えて連絡し、園・家庭との相互理解、情報共有を図っている。
・保護者会を年2回実施しているが、2020年度は新型コロナウイルスの影響で第1回は資料配布と個別相談、第2回は「3密」を回避するため、幼児クラス・乳児クラスの2日に分けて実施した。
・保護者の希望により、随時、個別で個人面談や保育参加に応じている。
【評価した点】
・専用アプリを使用して、毎日の連絡、写真、各手紙などの情報を共有し、日常の保育の様子を保護者と共有化し見える化を図っている。
・コロナ禍で保護者に子どもの成長した姿を目の前で見せる機会が少なくなったので、施設内でままごとやヒーローごっこなどの「ごっこ遊び」「ファッションショー」などの行事を実施し、事務室前で動画を映写し写真展示して様子を伝えた。
【参考意見】
・2020年度はコロナ禍で運動会や発表会などのイベントが中止となり、保護者懇談会の回数が減ったため、、代替策を講じているものの保護者との交流の機会が減少している。コロナ禍終息後、さらなる積極的な活動の展開を期待する。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」「保護者面談記録」「保育参加アンケート」「事業報告書」、ヒアリング
【確認した点】
・専用アプリにて、毎日の連絡帳、タイムライン、アルバム、各手紙を活用しコミュニケーションの場を登降園時の会話以外にも広げている。
・個人面談や保育参加を保護者の希望により随時応じている。
・法人が定めた各種マニュアルに基づき、安全で安心する保育を心がけている。
【評価した点】
・子育て支援担当を設置し、担当職員を中心として、園開放、子育て相談、親子ランチ交流、どろんこ芸術学校などの子育て支援事業の参加者を募り、積極的に声をかけ、気軽に来園できるように地域交流に努めた。
【参考意見】
・個人面談は2020年度は4件、2019年度は7件しか行われていない。個人面談の周知手段、周知回数を増やし、1利用者につき年1回は一定の面談期間を設けて保護者の希望日時で個人面談を行うとよい。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

【確認手段】資料「昼礼議事録」「リーダー会議」「児童・保護者の人権に関するチェックリスト」「保護者面談記録」「事業計画書」「保育品質マニュアル」「保育運営マニュアル」、ヒアリング、現場確認
【確認した点】
・年2回、全職員が子どもの人権についての確認を行っている。
・虐待の早期対応手順はマニュアルに記載され、家庭での傷やアザを見つけたら写真を撮り5W1Hを使って記録する手順としている。
・保護者の希望により、随時、個別で個人面談に応じている。
【評価した点】
・昼礼やリーダー会議(月1回)などで全職員間で家庭の状況を共有し、法人と連携を取りながら援助している。
・関係先の電話番号関係先リストを事務室内に掲示している。
【参考意見】
・虐待の早期対応を図るため虐待対応フローをラミネート化して掲示するとよい。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

【確認手段】資料「保育品質マニュアル」「職員MBO記録」「スキルアップシート」「コンピテンシー」、ヒアリング
【確認した点】
・職員MBOとして①職員の自己評価と②施設長の振り返りの面談をそれぞれ半期に1回(年4回)行い、職員自らの課題抽出や振り返りを行っている。また個別に施設長・主任が都度、面談を行っている。
・年2回、職員はスキルアップシートを作成し施設長・主任が面談・評価を実施している。
・毎月、職員研修時にコンピテンシー自己採点と振り返りを実施し、職員の保育事業に関する理解と実践能力の向上を図っている。
・月1回、リーダー会議にて職員の現況を共有し、課題抽出を行い、次月までの課題を共有している。
・第三者評価、ISO9001、内部監査などの評価結果を職員と共有し、職員のレベルアップに努めている。
【改善を要する点】
・職員MBOや各種研修の実施により職員の自己成長を促すよう努めているが、若手職員に対してはさらなるスキルアップに向けた継続的な取組が望まれる。法人の系列施設間での配置転換や専門的研修により、職員のモチベーションを保ちながら持続的な成長を促すとよい。