社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

かながわ福祉サービス第三者評価推進機構 評価結果検索サイト

井田保育園

2020年04月27日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社 R-CORPORATION

② 施設・事業所情報
名称 井田保育園 評価対象サービス 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 130 名
所在地 211-0035
川崎市中原区井田1-26-33
TEL 044-751-1637 ホームページ https://www.choujyu-f.jp
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1979年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人長寿福祉会
職員数
常勤職員:25 名
非常勤職員:9 名
専門職員
保育所長:1 名
保育士:24 名
看護師:1 名
栄養士:4 名
調理員:1 名
その他の職員:3 名
施設・設備の概要
居室:乳児室 2室
居室:保育室 5室
居室:事務・医務室 1室
設備:調理室 1室
設備:ホール 1室

③ 理念・基本方針
<法人理念>
● 『縁』(えにし)…子ども、地域、未来、出会い
~保育に関わり、出会った、子ども、地域、未来を周りから見守り 支えていくことを
大切にしていきます~

<保育理念>
● 子ども一人ひとりを大切にし、自然を愛し育てる保育

<保育目標>
● 体力のある元気な子ども
● 友達と仲良く遊べる子ども
● 豊かな感性を持った子ども

④ 施設・事業所の特徴的な取組
法人理念に述べられているように、子ども、職員、保護者、地域の方々がこの保育園に集う『縁』(えにし)を大切にし、保育に関わり、出会った、子ども、地域、未来を周りから見守り支えていくことを井田保育園では大事に考えて丁寧に保育に当たっています。その為にも担任以外の職員も子ども一人ひとりに対応した保育が行えるようクラス会議や職員会議、ミーティングの場を大切にし、気になるこどもも含め密に情報交換を図り、全職員で全園児を見られるよう保育に尽力しています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2019/06/24(契約日) ~2020/04/13(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2011年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1.【戸外遊び(自然)と薄着保育】
●子どもには基礎体力をつけて、元気に遊んでもらうのが井田保育園の伝統保育です。天気の良い日は戸外に積極的にでかけ、自然と触れ合い・親しみ、好奇心、探求心が育めるようにしています。園庭は広く、樹木も植栽され自然に囲まれていますが、もっと大きな自然に親しみ、近隣の自然豊かな公園に出かけ、自然に関心を持ち、不思議さや尊さに気づいたり、様々な自然物から五感を刺激し、戸外遊びを通して新たな発見や創造等、子どもの育ちに自然との触れ合いを大切にしています。また、園では薄着保育を推進し、半袖、半ズボン、裸足で過ごし、「暑い」、「寒い」を肌で感じることで対応力を高め、外気温の変化に対応できるような体作りを行い、長く健康で、丈夫な身体を作っていきます。また、薄着により動きやすく、たくさん運動をして寒さ対策、免疫力の強化にも努めています。

2.【食育活動】
●幼児クラス(3歳~5歳児)は年間を通して栽培、収穫、調理体験を保育の中に取り入れています。法人系列の長寿保育園の前の畑を一部借りて大根、じゃがいも、さつま芋、人参などを栽培しています。園庭ではプランターを使用して夏野菜を育て、水をやり、成長過程を観察し、花から実をつけ大きくなっていく植物に愛着を持ち、収穫をして食すことから野菜嫌いの克服にもつなげています。意欲的に食べ、体力をつけ、元気な子どもは保育目標でもあり、食育に力を入れています。

3.【布おむつの使用】
●井田保育園では、乳児には布おむつを使用しています。布おむつでは、乳児の肌に優しい、ゴミにならないのでエコが図れ、コストもかからず、さらに、おむつはずれが早いメリットが挙げられます。紙、布どちらのおむつを使用してもかぶれてしまう可能性はありますが、汚れた状態で長時間そのままにしていることが肌を傷める原因であり、清潔を保つことが大切ですが、子どもは排尿、排便の不快さを布おむつだと自ら知らせ、おむつを替えた時のサッパリ感は感覚の敏感さにもつながります。園の方針で意見が分かれるところでしょうが、1つの保育の在り方を学ぶ点、繰り返し使える地球にやさしい点等、子どもを育むという中で学ぶ機会は職員が「考える」点でよい取り組みに思われます。
改善を求められる点 1. 【子どもの発想のさらなる取り込みついて】

●井田保育園の子どもたちはのびのびと川崎の自然を享受し、様々な表現活動に取り組んでいます。日々の保育で廃材や自然物等を使った遊び、制作を定期的に取り組み、異年齢でお店屋さんごっこを体験し、役割や社会のルール、その場に適した言葉等を学ぶ機会を設けています。また、楽器あそび、体操やリトミックを取り入れ、情緒教育、基礎の能力の発達を促すよう表現活動の場を提供しています。幼児クラスでは毎年2月に生活発表会を行い、これまでの保育で培った歌や合唱、劇を披露しています。さらに、これからの工夫として生活発表会のテーマや構成等については、子どもの興味や意欲を引き出し、子どもたちが主体的に関わり、もっと子どもたちでアイデアを出し合い、話し合い、自分たちで構成していけるよう、職員は子どもたちのアイデアや子どもの意図をより汲み上げ、分かち合い援助する等、工夫や取り組みにさらに期待いたしております。

2.【経験値の浅い職員のアイデアを引き出す取り組みついて】

●職員間において経験値の差や年齢差を踏まえ、個々が十分に自分の気持ちを表現できているかについて、井田保育園では、職員間の会議の体制を階層別に確立し、年間計画に年齢別会議を盛り込み、意見交換、情報交換、情報の共有を図り、組織の風通しの良い体制を構築しています。週1回は各クラス会議を実施し、経験値の違うメンバーを構成し、クラス運営や子どもについて情報共有や意見交換を図り、若い職員が経験値の高い職員から学ぶ機会ともなっています。さらに、会議以外に同年代での研修を行う機会を設け、1つのテーマを話し合う場からさらなる職員一人ひとりの考え、意向、保育観等を把握し、ひいては質の向上につなげられると考えます。一考を期待いたします。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
施設名  井田保育園
施設長名 長瀬 学


≪第三者評価を受審した感想≫

 これまで曖昧になっていた部分が明確になり、全てにおいて振り返る良い機会となった。自己評価後全員で話し合い確認できたので共通意識を持て園全体の意識統一につながった。

訪問調査においては緊張感もあり構えるところもあったが、普段通りの保育を行うことができた。
評価結果をもとに今後に生かせていけるよう職員が一丸となり、具体的に取り組んで行きたい。


≪評価後取り組んだ事として≫


1.食育活動の更なる充実として離乳食表を作成し掲示する

2.おたより等はメール配信にしてペーバーレス化を図る



詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

●井田保育園は、社会福祉法人長寿福祉会(以下、法人という)の経営です。法人の理念として、『縁』(えにし)を重んじ、『縁』とは、子ども、地域、未来、出会いを言い、一人ひとりの子どもの気持ちに寄り添い、言葉かけを行い、共感することを大切にして保育を実践しています。園では、薄着保育、戸外遊び、食育活動、布おむつの使用等を推進し、「子ども一人ひとりを大切にし、自然を愛し育てる保育」により、体力のある元気な子ども、友達と仲良く遊べる子ども、豊かな感性を持った子どもの育成を目指しています。職員に対しては毎年、法人主催の研修で理念、方針について周知し、職員は理解を深めています。保護者にはホームページ、園のしおりで周知を図り、保育説明会でも説明して理解を促しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

●事業・経営環境の変化については、中原区の園長会(年3回)、幼保小の園長・校長連絡会(年2回)に参加して情報収集及び把握に努め、少子化対策や職員確保等についても分析しています。また、民生委員との連携により地域の子育てサロンに参加し、ニーズを収集して課題を把握し、川崎市、中原区からも保育業界の情報や分析結果を入手し、会議等で検討しています。園長は、定期的に保育のコスト分析を行い、できる限り低価格・高品質の保育を目指して取り組んでいます。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

●経営課題の検討については、法人の事務局で経営状況や改善すべき課題について検討を図り、法人系列園(4園)と協力して現状分析の把握に努めています。人材確保の課題については、法人に人事部を設けて推進を図り、就職フェアに参加する等、具体的に取り組み、職員にも周知して協力を仰いでいます。採用後の人材育成についても計画的に実施していく予定です。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

●中・長期的な計画は許認可施設であるため難しい面はありますが、大目標は永久長期計画であり、それを実現する手段としてのBCP計画は立てています。BCPについては、社会福祉法人は必ず継続することになっており、株式会社とはその点では異っています。中・長期計画とした明確さは欠けますが、主に収支計画とし、採用計画や園舎の営繕等に関して、昨年度、新園舎建築、仮園舎での保育と引っ越しを園全体で経験し、事業拡大につながると考えます。福祉サービス第三者評価は5年ごとに受審し、実施状況の評価を行っています。さらに、法人として、理念に沿った保育目標の統一を系列全園で図る検討を進めています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

●前項のように、中長期計画は型としてはないものの、事業計画については単年度では達成不可能なものも含めて立案しており、事業計画が事計・中計として構成されています。毎年、事業計画事業報告を作成し、見直し、反省を行っています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

●事業計画は、前年度の事業計画の反省に基づいて、職員間で意見の抽出、見直しを行い、次年度の事業計画に反映させています。事業計画では、担任となる希望年齢や、職員の要望等が可能であれば計画に組み込む等、全体で検討して策定しています。担任については大体2月中旬までに決めています。前年度の事業計画については皆で見直しを行い次年度に生かすようにしています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

●井田保育園には40年余の歴史があり、「父母の会」も歴史を重ねてた信頼がベースにあり、園の事業計画も「父母の会」で説明をして理解を得ています。また、保護者に対しては行事計画に落とし込み、具体的に示し、説明を行い、重要事項説明書に幼児教育、乳児教育、主食提供事業計画等についてわかりやすく説明し、理解を促しています。保護者の意見等については意見箱を設置し、意見が述べやすい工夫をし、意見を抽出するよう努めています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

●保育の質の向上について、「職員に必要な経験のめやす」を基に同年代で意見交換する会議を設ける等、自己評価と第三者評価の受審を有機的に活用し、より良い保育の実施に努めています。園では「報告・連絡・相談」を基本に置き、期初にP(計画)を作成し、D(実施)を開始し、問題点があればC(チェック)を記載してA(改善)を行い、次期のD(実施)につなげ、PDCAのサイクルの確立を進めています。職員は、各クラスのカリキュラムや行事に向けて職員間で議論しながら互いの向上、研鑽に努めています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

●評価結果・取り組むべき課題の抽出については、課題の明確化を図り、各クラスで他職員も交えながら話し合い、改善に向けた体制を整えています。結果は、全職員で対応策を共有して実施しています。また、行事やカリキュラム、ヒヤリハット、事故報告書から課題を抽出し、改善計画を立案して全体で取り組んでいます。見直しは会議等で周知し、問題点は記録するようにしています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

●園長の権限と職務、園長の役割、責任について入園説明会等で説明し、保護者へ周知しています。園長は、職員採用時に体験保育を実施し、子どもの成長の気付きを身につけ、年2回以上、職員面接を通して職員一人ひとりの保育に対する心情、退職の希望、クラス担任の希望を聞き、自己評価を確認・把握し、目標を共有して保育に集中して取り組めるよう助言、指導をしています。園長不在時の有事の際の権限責任等について、明確化し、体制を整えています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●園長は、遵守すべき法令等を十分に理解し、社会福祉法人経営者セミナー等、外部研修に参加して経営等に関して学び、経営と運営面に生かしています。職員に対しては、保育士会の倫理規定や就業規則の遵守の喚起を行い、人としての在り方に沿った適正な活動を指導しています。また、法令等に関する外部研修に参加を促し、労働基準法に基づいた労働環境の改善に努めています。さらに、生ごみ処理機の設置、ごみの分別、布オムツの利用等、自然環境に配慮した取り組みにも力を入れています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

●園長は、現状の保育の質、保育の質の向上について重要事項と考え、職員と年2回以上面接を実施し、職員の意見を聴取して保育の質に関する課題を把握し、改善に向けた具体的な取り組みに努めています。保育の質の向上については、園内研修・外部研修の充実を図り、特に、キャリアパス体制に呼応し、研修についてはできる限り参加できるよう勤務等に配慮して推進を図っています。また、経験・年齢別の会議も設定し、同年代での話しやすい場を設けて職員相互の質の向上につなげています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

●園長は、経営(人事、労務、財務)に関して経営スキルの向上に努め、研鑽を図ると共に、職員の処遇改善を優先した就業規則の見直しを行い、人員配置等を含めて職員の意見を汲み上げながら働きやすい環境作りに尽力しています。職員に対して経営の改善や業務の実行性の進捗等について、園内に幹部会議を設定し、経営と運営の違いについて検討するよう進め、目的の達成・組織体の理解と体制作りを推進しています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

●必要な人材の確保について更なる充実を図るよう、必要な福祉人材の確保・定着に努めています。配置基準に沿った人員配置を確保し、「職員に必要な経験のめやす」を基に職員一人ひとりが目標を持って業務に従事できるよう職員の育成に取り組んでいます。園長は、職員面接により職員個々の不満や要望等を聴く機会を設け、定着に関する取り組みを実施しています。また、体験学習の中学生や高校生も受け入れ将来に向けた布石への努力も行っています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

●期待する職員像として「職員に必要な経験のめやす」を職員に示しています。「職員に必要な経験のめやす」を基に職員一人ひとりが将来像を描けるように支援しています。法人で調整手当の水準を揃え、就業規則において人事基準を明確にして職員に周知し、キャリアパスを基に手当を支給しています。また、法人内外の現状を踏まえながら経験年数、能力の明確化、雇用形態等を加味しながら必要に応じて改善、向上できるよう努めています

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

●職員の就業状況については、職員面談を定期的に行い、就業状況等に対する意向を把握し、シフト編成に配慮を行う等、ワーク・ライフ・バランスに配慮した取り組みに努め、労働管理に努めています。産休、育休、有給休暇の制度を設け、年次有給休暇の取得状況などを把握し、平均して取得できるよう調整を図り、体制を整えています。福利厚生に関しては公益財団法人神奈川県福利協会に加入し、職員は観光、エステやテーマパーク等あらゆる施設等が利用できます。また、忘年会や、食事会を行い、職員間でコミュニケーションが図れるよう心身のケアにも配慮しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●職員一人ひとりの育成については、園で作成して定めいる「職員に必要な経験のめやす」に示した1つを目標にして研鑽を図れるよう啓発しています。日頃より職員一人ひとりの業務を観察し、個別面接を通して個々の自己評価と必要課題を共有し、指導・助言を行うなど育成・資質向上に努めています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

●研修については、「職員に必要な経験のめやす」の中に期待する職員像を経験年数に沿って具体的に明示し、年間研修計画を策定して園内研修・外部研修を実施しています。研修は参加計画を立案・調整を図り、職員はキャリアパス研修に参加して研鑽しています。研修内容の有用性の可否等については見直しを行い、次期計画につなげています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

●職員一人ひとりの研修に関しては、法人系列園の職員を対象に研修を企画・実施する他、園内研修、経験年数ごとの会議を開催し、職員間で学びの場を設けています。外部研修の必要な受講を促し、主任候補の時期にはキャリアパス研修を受講しています。また、職員は順次、救命救急法の研修を受講しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

●実習生の受け入れに関しては「実習生対応マニュアル」を作成し、職員のスキルアップも併せてマニュアルを職員会議で確認し、受け入れ体制を整えています。実習生の受け入れでは、実習に向けてのオリエンテーションを行い、実習の意識、目的を明確にし、保育内容の理解、実習における詳細な説明を行い、子ども・保護者への配慮点、留意点等について基本姿勢を伝えています。また、成果のある実習ができるよう学校側と連携を図っています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

●法人は社会福祉法人であり、運営の透明性に努め、理念・基本方針、保育の内容、事業計画等は公開しています。また、ホームページ等で具体的な活動を周知する他、社会福祉法人の事業報告書の内容を閲覧できるようにしています。さらに、保育所における地域の福祉向上のための取り組み実施状況、第三者評価の受審、苦情・相談の体制・窓口に関しても開示する等、運営の透明性に努めています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

●井田保育園では、事務・経理・取引等のルール及び職務分掌について明確化を図り、、公正且つ、透明性の高い適正な経営・運営に取り組んでいます。経理等の内容については法人の内部監査を受け、CPVシステム担当者に会計について確認を受け、法人の評議員会の監査、会計処理については公認会計事務所の指導を受ける等、指摘を踏まえ、実情に即した経営改善への取り組みを行っています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●地域との関わりについては、運営方針にも掲げ、保育園の専門性を生かして地域の子育て支援に努めています。地域の民生委員・児童委員が中心に活動している子育てサロンにおける育児相談コーナーの相談・指導に協力しています。定期的に園庭開放を実施し、地域の子育て親子と園児の交流保育を行い、保護者へ病児保育の施設の紹介や、近隣の商店街で食育活動の買い物に子どもと一緒に行き、ハロウィンの行事では子どもたちが訪問する等、子どもが保育者以外の大人と楽しく関わるよう支援しています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

●ボランティアの受け入れについては、「職場体験・ボランティア等のマニュアル」を作成し、受け入れに当ってはボランティアの意義、目的、必要事項、配慮点、留意点等について基本姿勢を明文化し、受け入れに際してはオリエンテーションを行っています。依頼校からの職場体験等については、学校側と調整や打ち合せを行っています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

●関係機関等とは連携を図り、情報交換を行っています。園長は、川崎市及び中原区の園長会議へ参加し、関係機関の関係者とも連携を図っています。公的な社会資源との連携では、警察署、消防署、中央療育センター、こども家庭センター等、行政のリストを活用し、公立の小・中学校、幼保小の関係施設等とも交流しています。虐待の早期発見については、虐待マニュアルを整備し、送迎時の親子の表情、着替え時やおむつ交換時に意識して観察するよう留意し、家庭での虐待等が疑われる場合には、中原区役所や専門機関と連携を図り、職員間で情報を共有して適切に対応しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

●地域の福祉ニーズの把握では、川崎市や中原区の園長会議、幼保小連絡会に参加し、関係機関の情報によりニーズを把握するようにしています。また、園見学者、園庭開放時や交流保育の利用者、縁日等、園行事での交流を通して地域の福祉ニーズや生活課題の把握に努めています。保護者との会話から小学校等の情報を兄弟児の家庭から入手する機会も得ています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

●保育に止まらない地域の福祉ニーズに基づく公益的な事業・活動については、地域の民生委員、児童委員との連携による子育てサロンに参加し、保育所の専門性を生かして子育て相談や指導を行っています。災害時については、建物は耐震構造であり、園の防災訓練を毎月実施し、災害時には二次的避難場所として場所の提供を行い、備蓄も保有しています。事業での園庭開放、交流保育や、園内行事への招待、園見学について受け入れています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●保育理念に「子ども一人ひとりを大切にし、自然を愛し育てる保育」であり、保育目標には「体力のある元気な子ども 友達と仲良く遊べる子ども 豊かな感性を持った子ども」とし、子どもを尊重した保育の実施について明示しています。保護者へは、ホームページ、入園前面接、園のしおりでお知らせしています。職員は保育士会の倫理綱領を遵守し、法人主催の研修で人権研修を受け、基本的人権に配慮するよう理解を深めています。また、子ども自身がお互いを尊重する心を育てて行けるよう保育者が率先垂範を行い、子どもの人権、性別、人種、宗教、生活習慣等の違いを尊重した保育に努めています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:b】

●子どものプライバシー保護に関しては、入職時に説明を行い、子どものプライバシー保護、虐待防止に関する知識、社会福祉事業に携わる者としての姿勢・責務を周知し、職員は理解して保育に当たっています。また、活動に応じた環境設定に努め、プール使用時、排泄時に関わる子どものプライバシー保護に留意し、幼児のトイレには扉を備え、感染症発生時には個人名が特定されないよう配慮しています。個人情報に関する書類は事務所で施錠のできる場所に保管し、取り扱いについて周知徹底をしています。また、個人情報の使用に当たり入園時に保護者から個人情報同意書に同意を得ています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

●利用者の保育園選択のための必要な情報提供については、ホームページに必要な情報を掲載し、園見学者へは施設内の案内及び保育サービスについて説明を行い、個別相談も受け付けています。入園のしおりや重要事項説明書では詳細に保育の内容、園の特性等の情報を提供しています。昨年は、保護者へ仮設園舎からの新園舎への引っ越しや、幼児保育料無償化等について情報を周知しています。園見学については園長が丁寧に対応しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

●保育の開始及び変更を行う場合には、基本的には園のしおりや重要事項説明書に沿って説明するようにしています。必要に応じて同意の署名をもらい保管を行い、保護者にもコピーを渡しています。保育内容変更時等については、保護者が理解しやすいよう説明を行っています。一般的な情報の周知については、園内の掲示板等を活用して周知しています。園舎の解体、仮園舎、新園舎建築の際は保護者に集まってもらい説明を行いました。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

●保育園の転園・退園に関しての情報提供については守秘の問題に配慮し、相談に応じる旨を転園・退園時に周知しています。転園した園から問い合わせがあった際は必要な連絡調整を行うことにしています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●利用者満足度の把握に関しては、行事後、体験保育の際にアンケートを実施し、行事の意見の他に満足度の確認を行い、体験保育では面談を行い、保護者から直接意見等を聞く機会を持っています。子どもについては日々の保育の中で一人ひとりを大切に見守り、生き生きと過ごせるよう配慮し、子どもの気持ちに寄り添い、満足の度合いを確認しています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

●苦情解決の仕組みについては、重要事項説明書、入園のしおりに苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員等を明示し、苦情解決方法を示しています。また、苦情解決の仕組みはわかりやすく書面にして玄関にも掲示しています。意見箱の設置も行い、保護者から苦情等があった場合には職員間で改善策を検討しています。苦情は書面で回答すると共に公表し、解決結果は記録して保管しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

●保護者が相談や意見を述べやすい環境作りとして、日頃から積極的に保護者とのコミュニケーションを図るよう努め、信頼関係作りを大切にし、必要に応じて落ち着いて話せる場を作るように配慮しています。保護者から受けた意見や相談内容については職員間で共有を図り、検討・改善を図り、保育の質の向上に関わる取り組み等、対応策を保護者に回答するようにしています。重要事項説明や園のしおりには相談窓口を明示しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

●保護者からの相談や意見に対する組織的な対応については、「保護者との接し方について」のマニュアルを整備し、意見箱を目の付きやすいところに設置し、送迎時に相談や意見がしやすいよう雰囲気作りに努め、受けた相談や意見は速やかに職員間で話し合い、問題に対して組織的かつ迅速な対応を心がけています。検討に時間がかかる場合には状況の説明を行っています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

●園のリスクマネジメントに関しては、組織体制、責任者を明確にし、事故発生時の対応を明確にしています。「事故発生時対応マニュアル」、「不審者対応等のマニュアル」を作成し、手順・対応の仕方を職員に周知し、事故発生時にはミーティングで話し合い、リスクマネジメントについてマニュアルを基に事故報告書やヒヤリハットを記入し、分析・改善策を話し合い、再発防止の実施に努めています。職員は救命救急法を習得し、緊急時に備えています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●感染症の予防や発生時について、「保健マニュアル」を整備し、看護師が中心となって対応における対策の共通認識を図り、感染拡大の予防に努めています。感染症の予防策として、玩具や備品等の消毒に努め、保育室にクローラ水を入れた加湿器の設置、除菌水(クローラ水)の噴霧を行い、蔓延防止に努めています。感染症発生等の情報は保護者に掲示板で周知し、病児保育の施設もあることをお知らせし、保護者に配慮した対応に努めています。園のしおりには登園許可証の必要な疾病について明示しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

●災害時には園長を自衛消防団長とする自衛消防体制を編成し、安全確保のための取り組みを組織的に行っています。毎月避難訓練を実施し、地震、火災、台風による河川氾濫等を想定した訓練も取り入れて防災訓練を実施しています。食品や生活用品等の備蓄についてはチェックリストを作成し、担当者を決めて管理しています。中原区役所等との連携も随時行っています。保護者に対しては、災害発生時には一斉メールにて緊急メール体制を確保しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

●保育の標準的な実施方法として、保育計画を策定し、子どもの人権を尊重した保育理念の基、プライバシーの保護等についても明示し、共通認識を図って保育に当たっています。年度末に保育計画の見直しを行い、反省に基いた年間指導計画を月案、週案に下し、年間計画に連動した保育を実施しています。指導計画については各クラス、園全体で課題等や改善点を組み入れて話し合い、確認を行い、子どもの意見を取り入れたフレキシブルな活用を実施しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

●標準的な実施方法は、各種マニュアルに明示しています。年間指導計画は年間計画の他に期、月、週の計画を策定し、それぞれの終了時に検証及び見直しを図り、次期へつなげています。週案については週リーダーを設置し、週ごとの計画案を提案する体制を構築しています。見直しに当たっては職員、保護者からの意見等も含めて見直しを図り、反映できるようにしています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

●指導計画の責任は園長とし、指導計画に基づく保育実践についてのふり返りや評価は、全職員で実施する体制が定着しています。その際、支援困難ケースの対応についても個人別指導計画を策定する過程で関係職員のみならず全職員で協議する機会を設け、適切な保育の提供が行えるよう仕組みを構築しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

●指導計画の見直しについては毎月、各クラスの担当職員で話し合い、見直し及び評価を実施しています。見直しをした計画内容については関係職員に周知し、次月の指導計画に反映させています。また、保育の質の向上への課題を明確にし、関係職員全員で取り組んでいます。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

●子どもに関する保育の実施状況・発達状況、生活状況に関しては児童票に記録し、各クラスリーダー、園長、主任の順に提出し、共有化を図っています。児童票には発達の目安が記載され、その項目を基準に記入ができるようになっており、記録要領を作成しています。また、記録内容や記載の仕方に差異が生じないよう、書き方に関して各クラスリーダー、園長、主任が指導を行い、職員間で統一するよう努めています。子どもの関する実施状況の情報共有については月1回カリキュラム会議を開催し、全職員で共有しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

●個人情報の取り扱い、子どもに関する記録の管理では、就業規則、保育マニュアルに個人情報保護法について明示し、職員に周知しています。子どもに関する記録等は、必ず決められた鍵付きの書庫に格納し、責任者を定め、個人情報の書類はシュレッダーで処分する等、保管・管理体制を確立しています。児童票は卒園後6年間保管して廃棄するようルール化を定めています。保護者に対しては、入園説明会の折に守秘義務について説明し、個人情報の取り扱いについては同意を得ています。機密保持についてはマニュアルを作成し、会議等で職員に徹底を図り、業務上においても留意しています。実習生やボランティアの受け入れ時にはオリエンテーションで守秘義務を周知しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:b】

●全体的な計画は、児童憲章、保育指針、児童の権利に関する条項の趣旨を踏まえて、園の保育理念、保育方針、保育目標に基づき、子どもの発達過程、地域との連携等を考慮して作成しています。職員は、カリキュラム会議等で共通理解を図り、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を意識しながら策定しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

●生活環境の整備については、新園舎建築の設計段階で生活の場としての環境作りに十分配慮し、室内の温度・湿度について基準値を設定し、加湿器も各保育室に設置しています。換気についてはエアコンの他、適宜、自然換気を行い、玩具等の消毒についてはクローラ水等を用いて用途に応じた消毒方法を実施しています。保育室は南向きで陽光は十分に入り、明るく、保育室内はコーナー遊びができるよう棚等で区分けして遊び込める空間作りをしています。保育室内の清掃・清潔については、定時的には職員が掃除を行う他、常に状況・様子を見ながら清潔を心がけ、子どもが快適に過ごせるよう配慮しています。毎日、園内外の安全点検を実施し、事故やケガを未然に防ぐヒヤリハットを実施して安全を確保しています。また、営繕に関して改善点を検討し、ケガ等が発生したクラスは改善報告を行い、全職員で共有しています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:b】

●子ども一人ひとりの発達過程、家庭環境等から生じる個々の個人差等の把握については、個人面談、保護者との連携により家庭の状況や要望を把握し、職員間で共有し、保育に生かしています。職員は、子ども一人ひとりの欲求や気持ちを丁寧に受け止め、子どもの気持ちに寄り添いながら対応するよう心がけています。また、適切な言葉遣いや、わかりやすい伝え方に配慮し、制止する言葉は使用しないよう、場面に応じた声かけをするよう努めています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

●井田保育園では、子ども一人ひとりの成長に合わせた保育を実施し、クラスごとに子どもの成長・発達に合わせたカリキュラムを作成しています。0歳~2歳児までは年齢別・個人別に保育を行い、2歳児になると幼児の行事に参加して交流を持つようにしています。月齢差が大きい時代を踏まえて0歳・1歳の子どもに対しては職員との愛着関係を大切にし、2歳近くなると個々の成長に合わせながら自分のことは自分で行えるようゆとりを持ちながら無理のないよう基本的な生活習慣へつなげるよう援助しています。3歳~5歳児は異年齢で活動する機会を設け、散歩や食事等を一緒に行う等、基本的な生活習慣を身に付けることができるよう環境を整えています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:b】

●子どもが主体的に活動できるよう玩具・用具等の設定を工夫し、職員が援助しながら環境を整備しています。子どもたちは、近隣公園で異年齢での活動や散歩の実施により戸外活動の補完と、季節の移り変わりを体感し、遊具等の譲り合いや、四季折々の自然を享受することにより豊かな感性を育み、友達との関わりにより社会的ルールや態度が身につくよう段階的に支援しています。地域との交流では、消防署や散歩時や食育の買い物に近くの商店を訪問する等、地域の社会体験、地域の人たちとの交流の機会も持てるようにしています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

●乳児保育(0歳児)では、職員との愛着関係(情緒の安定)の構築に努め、保育に当たっています。0歳児でも月齢が高い子どもは様々に興味や関心が芽生える時期に入るので、一人ひとりの発達に応じた生活・遊びの環境作りを大切にしています。職員は0歳児の欲求や要求を受け止め、子どもが安心して過ごせるよう配慮しています。利用開始時は子どもとの愛着関係醸成に努め、子どもが慣れるまで専属の専門の保育士が対応し、子どもの情緒の安定を図るよう配慮しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 1歳以上3歳児未満の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

●3歳未満児(1歳、2歳児)の保育については、養護と教育の一体的な展開を開始する期間と位置付けられていますが、まだ養護の比重が大きい時期を考慮し、家庭と連携を密にして子ども一人ひとりの状況に合わせ、子どもが自分でしようとする気持ちを大切にして保育に当たっています。職員との安定した関係の中で友だちとの関わりを楽しめるよう、仲立ちをして関係作りを援助しています。また、散歩等を通して社会性の育成、生活動作が身に付けられるよう様々な経験が積めるよう支援しています。絵本の読み聞かせ等で創造力を育み、色々なものに触れ・見て、知る機会を多く設けるようにして保育にあたっています。保育室内にはコーナーを設定し、発達に合った玩具を用意して自発的に遊べる環境作りをしています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

●3歳児以上の保育については、集団の中で心身の安定を図りながら遊びを中心とした興味・関心のある活動に取り組めるよう環境を整えています。また、職員が適切に関わりながら養護と教育を意識した保育を進めています。自分の力を発揮する、友達と協力してやり遂げる、異年齢で関わる機会も積極的に設けています。異年齢活動については、運動会に向けて3歳・4歳・5歳児で異年齢3人グループを設定し、異年齢のクラスを結成して多様な関係性を通して達成感や肯定感を味わい、色々な経験ができるよう環境を整えています。日常的に、朝・夕方の合同保育では異年齢で過ごしています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

●障害を持つ親子等に対する施設環境に配慮し、施設のバリアフリー化、障害者トイレを設備しています。障害児については個人別の指導計画を策定し、個別の指導方針・接し方等について職員間で共有し、全職員で保育に関れるようにしています。保護者とは連携を密に図り、情報を共有し、共通理解に努め、必要に応じて専門機関の助言・指導を受け、保育に生かしています。園では、子ども同士の関わりを大切にしながら集団生活の中で互いの存在を尊重し、思いやりの心、助け合う気持ちを育めるよう保育を進めています。

【A10】A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

●長時間保育のための環境を整備し、延長保育を含め早朝から夜遅くまで利用している子どもについては、長時間に亘る1日の生活を見渡し、子どもの体調に配慮しながら保育に当たっています。延長保育では、休息を入れながら好きな遊びができるよう玩具に配慮し、帰宅前の疲れが見られる時間帯ではゆったりと安全に過ごせるよう配慮しています。延長保育での受け渡しでは、申し伝え事項を口頭または書面にて保護者に伝え漏れのないようにしています。また、延長保育(19:00まで)の子どもには補食を提供しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:b】

●保育計画に「小学校との連携」に関する事項を挙げ、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿に則った保育を実施しています。年長児は、地域の小学校に訪問して教室の見学や小学生と交流する等、就学への準備や期待感が高められるように配慮しています。職員と小学校教員との意見交換を実施して情報交換を図り、保育所児童保育要領を作成して就学先の小学校へ送付しています。保護者に対しては、懇談会等で就学に向けた取り組みについて説明を行い、小学校生活への見通しが持てるようにしています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

●川崎市の健康管理マニュアルを基に、保健マニュアルを作成し、マニュアルに基づいて子どもの心身の健康管理を行っています。毎朝、登園時に看護師が視診を行い、子どもの健康状態に関する情報を職員間で共有しています。毎月、保健だより、薄着だよりを発行し、保護者へ配付して家庭と保育園の双方から健康管理に努めています。SIDSに関しては、睡眠チェック時間を0歳児は5分ごと、1歳児は10分ごと、2歳児15分ごと、3歳以上以上児は適宜、安全確認を行い、安全な睡眠環境を整えると共に事故防止の徹底を図っています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科検診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:b】

●健康診断、歯科健診は定期的に実施し、健診の結果については記録に残し、職員間で共有して保育に生かしています。保護者へは健康手帳で結果を伝え、通院が必要な場合は保護者へ知らせて治療を促しています。2歳児以上からうがい・手洗いを看護師が指導を行い、習慣化に努めています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

●アレルギー疾患等のある子どもに関しては、主治医の意見書の書類を基に適切に対応し、アレルギーのアナフィラキシー対応としてエピペンの技術習得の研修も毎年行っています。除去食品確認表に沿って該当児の保護者と面談を行い、献立表や除去カード等により保護者と連携を密にしています。食事の提供方法については、アレルギー対応(配膳)の手順に注意し、栄養士・保育士間でチェックを行い、食器・トレイ、テーブル、台布巾を別にして、誤配膳・誤食防止のないよう体制を整えています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

●食事を楽しむことを大切に考え、自園での調理により食材の厳選、味付け、調理方法を工夫し、子ども一人ひとりの咀嚼能力等に応じて食材の形状に配慮し、発達に合わせた献立とあったかい食事を提供しています。食育計画を策定し、畑を借りて土に触れ、植物や野菜を育て、収穫した野菜は安全に調理して提供し、食べる意欲につなげています。職員は、子どもと一緒に食事を行い、子ども個々の好き嫌いを把握して食事の量に配慮しながら無理なく食事ができるようにし、完食できる喜びを味わえるようにしています。食器については、幼児は強化磁器の食器を採用し、乳児はメラミンの食器を使用しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:b】

●子どもの発育状況や体調等を考慮し、子どもの食べる量や好き嫌いを把握して喫食状況を記録し、残食チェックにより子どもがおいしく安心して食事ができているかどうかを把握しています。旬の食材や季節感のある献立を取り入れ、離乳食、乳児食、幼児食等、子どもの発達に合わせた食事を提供しています。栄養士は各クラスを巡回し、食事の様子を見て回り、子どもと関わりながら喫食状況の把握に努めています。調理室では「大量調理施設衛生管理マニュアル」に基づき、調理室の清掃、調理職員の健康状態、冷蔵庫の温度管理等の管理に努め、安心・安全な食事が提供できる体制を整えています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:b】

●家庭との連携は、連絡帳と送迎時での会話からコミュニケーションを図り、家庭と情報交換を行い、子どもの成長・喜びを共有しています。また、各種おたより、個人面談、保育参加、懇談会、行事等を通して園の理解を得る機会を設け、家庭の状況や保護者との情報交換を図っています。職員は、保護者の相談に応じ、保護者の思いを受け止めながら保護者を支え、子どもの生活が充実するようサポートに努めています。保育参加は9:00~15:00迄、1クラス1~4名行い、子どもたちと一緒に給食を提供し、併せて面談も実施しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

●保護者が安心して子育てができるよう、送迎時や日頃から積極的に保護者とコミュニケーションを図り、相談しやすい環境作りを心がけています。園のしおりに相談窓口について明示し、相談室を備え、保護者が落ちついて話せるよう環境を整備しています。保護者からの相談、面談は随時受け付け、相談内容は関係職員で共有し、専門性を生かしながら保護者の支援に努めています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

●家庭での虐待等、子どもへの権利侵害事件は近年多くなっている状況を踏まえ、園における早期発見・早期対応が必要と考え、虐待の予防に努めています。「虐待に関するマニュアル」を作成し、家庭での養育の状況・保護者と子どもとの関わり、送迎時の視診、親子の表情・態度等を観察し、保護者の気持ちを丁寧に受け止め、虐待の予防に努めています。少しでも虐待等権利侵害が見られた場合は、関係機関と連携し、速やかに対応できるよう整備しています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

●職員は、主体的に自己の保育実施状況について振り返りを行い、自己評価を実施し、保育実践の改善に生かしています。園では、経験年数別に会議を設けて保育に対する姿勢・態度を決めてより良い保育につなげています。園長は、キャリアパスの手法を用い、各職員の自己評価を確認の上、2回目の意向調査時に結果について聞き、話し合い、保育士としての専門性の向上につなげています。職員に対して、園内研修・外部研修の参加を推進して専門性を深め、定期的にカリキュラム会議等で話し合う機会を設け、振り返り・反省し、気づきにより改善点の抽出を行い、保育の質の向上に努めています。