社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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この評価結果報告書は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、訪問調査に代わる手法で第三者評価を実施しております。
実施した評価手法は、詳細評価PDFにてご確認いただけます。

児童発達支援センター 青い鳥

2021年03月12日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 シーズ・クリエーション合資会社

② 施設・事業所情報
名称 児童発達支援センター 青い鳥 評価対象サービス 障害者・児福祉サービス版
対象分野 児童発達支援センター 定員 40 名
所在地 252-0244
相模原市中央区田名4224-1
TEL 042-713-3838 ホームページ
【施設・事業所の概要】
開設年月日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 相模福祉村
職員数
常勤職員:11 名
非常勤職員:16 名
専門職員
心理士:1 名
作業療法士:1 名
言語聴覚士:2 名
施設・設備の概要
訓練室:5
放課後等デイ:2
ランチルーム:1
遊戯室:大1・小1
医務室:1
和室 会議室:1
多目的室:1
機能訓練室:2
事務室:1
カフェ:1

③ 理念・基本方針
相模福祉村を「わが街の文化」に!                                                                        相模福祉村のことについて『どこにあるの?』と問われる。わたしはそのつど禅門答よろしく『あなたの心のなかにありませんか?』と反問する。
わたしたちの機関紙を“青い鳥”と名づけた由来は、あのチルチル・ミチルの世界にしか住まないかもしれない『幸せの青い鳥』を、この世界で探し求めたいというひとつの願いをこめて名づけたものです。
現実の世の中に、幻想にしか住まない『青い鳥』など存在するはずなどないのは自明の理です。だが、一歩翻ってわたしたちが自分の胸にそっと手をあてて考えたときに、自分の幸せと共に他人の幸せを願わない人はいません。他人の幸せを願う…その隙間にこそ青い鳥が住んでいるのではないでしょうか。わたしたちにはそんな風に思えてなりません。相模福祉村はそんな意味を込めて「あなたの心の中にありませんか?」とお尋ねしているのです。
いつの日か、「介護」が明るい話題になるように。
いつの日か、近所の子供たちが当たり前のように「障がい」を抱える子と手を取り合えるように。
いつの日か、「子育て」が地域のものとなるように。
いつの日か、「虐待」や「孤独死」や「貧困」が新聞記事から外れるように。
だからこそ、私たちは現状に踏みとどまってはいけない。
たとえ姿は見えなくても、『幸せの青い鳥』は、すぐそこにいるのだと信じて・・・。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
平成28年に開所した「児童発達支援センター青い鳥」は相模原市中央区の福祉型児童発達支援センターとして、障害児支援の地域の中核となる施設を目指し「児童発達支援(センター)」、「保育所等訪問支援」、「障害児相談支援」、「放課後等デイサービス」を実施しています。
法人の理念である、「福祉村をわがまちの文化に」を実現するため、地域から必要とされる「開かれた施設」を目指し地域との信頼関係を積み重ねています。
また、施設は「冒険」をテーマに設計されていて、「子供たちがわくわくする」楽しく明るい作りとなっています。
施設の特性を生かし、子どもたちが楽しくのびのびと成長への経験を積み重ねる事ができるよう活動プログラムを工夫し支援に当たっています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2020/11/01(契約日) ~2021/03/03(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 ・PDCAサイクルを徹底した計画の推進と質の向上への取組み
 理事長から毎年出される法人の事業計画・目標は、各事業所の事業計画として作成され、実際の事業所運営が行われている。目標は、進捗状況が図れるように数値化され、毎月の各事業所長の集まる「法人経営会議」で確認されている。年間での評価・反省を行い、更なる質の向上を目指すためには単年度の目標ではあるが、長期的な目標としても次年度以降継続した取り組みとなっている。
2021年度は、法人事業計画に加えて、「福祉活動を通じたSDGs達成への貢献」を目指し、各事業所が具体的な取り組みも進めることになっている。

・職員の質の向上に向けた研修
 福祉サービスの質は、職員の資質によるところが大きく、資質の向上を図るために施設としては職員への多様で実践的な研修を今後も設定していきたいと考えており、そのためには、受動的な研修とならない様、職員の研修ニーズを的確に把握し、職員が主体的に学べる適切な研修内容の実施を目指している。
 
・児童の状況を踏まえた個別支援計画の作成と課題達成のための児童の自己選択重視
 個々の児童の状況に合わせた個別支援計画のための取り組みは、日頃の児童の観察と情報交換を今後も充実させていきたい。また、子どもたち自身がやりたいことなどを自分で選ぶ、自己選択・自己決定をすることにより意欲を高めることを大事にした支援を推進している。

・子どもたちの興味関心を大事にした施設
 青い鳥は、障害をもつ子どもたちが冒険できる施設となっている。いろいろなところに子どもの興味を引く場所があり、今後もこの明るく開放的で、子どもたちの冒険心をくすぐる、緑豊かな施設で子どもたち一人一人の成長を支援につながるようメンテナンス、クリンリネスの徹底に努めている。
改善を求められる点 ・ホームページによる情報発信が期待される
パンフレットや、法人の広報紙(福祉村だより)は地域の民生委員、各種学校などにトータル6000部配布、郵送している。青い鳥だよりは、自事業所と地域の掲示板に掲示して事業所の情報提供につなげている。法人のホームページはあるが、青い鳥のホームページは作成中とのことである。広く見学を受け入れたり、児童発達支援センターとして発信すべき情報をホームページを通して伝えていくことは今の利用者・利用希望者、実習生、ボランティア、地域への身近で、信頼に必要な媒体である。運営の透明性を図るために青い鳥のホームページの公開を期待したい。

・ICT化の推進を期待したい
ICT化により、情報記録や、共有、活用の推進を目指し、さらに職員の業務負担の軽減につなげ、職員が療育に集中できる仕組みづくりが期待される。

・体系化したマニュアル作成と職員周知を課題としている
利用者の権利侵害、虐待の防止等への取り組みとして、禁止事項を職員室に掲示し日常的に振り返ることができるようにしている。家庭での虐待等についても予防・早期発見に努めており、高い守秘義務のもとで関係機関との連携と必要最低限の職員への共有としている。運用上のルールはできているので一連の流れを体系的に整理したマニュアルの策定が期待される。そのほか、基本的なマニュアルは策定されているが、実習生や、ボランティア受け入れなどについて個別のルールを体系化していくことが求められる。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
青い鳥は、平成28年に開所して5年目を迎えましたが、建物で例えるなら施設の土台作りが終わり、建物が建ち、運営が始まった段階です。まだまだ整えるべきものが備えられていないこともこの第三者評価の受審により明らかになりました。また、実施してきた内容が他に誇れるものもありました。第三者評価の目的でもあるサービスの質を高め、利用者から選ばれる施設となるよう今後も職員一同努力をしていきたいと思います。
また、課題も明確になりましたので一つ一つ具体的で着実な解決を図っていきたいと思います。
ここに第三者評価の結果に対しての事業所としてのコメントを提示します。
まず、課題・改善点についてです。
・ホームページによる情報発信が十分に行えていない
法人としてのホームページは公開されていますが、青い鳥のページが未作成で情報の発信、施設の周知が出来ていないことに加え、利用者・保護者、施設に関心を持つ方々が情報を得ることが出来ていません。特に最近の就職希望の方は、ホームページからのエントリーが主流となっています。法人のホームページに青い鳥を加えたリニューアルは、準備は終えていますので早期に行われる予定です。リニューアル後は、積極的な情報発信を行っていきたいと思います。
 ・ICT化の推進
 福祉では、人と人の関わりが中心の仕事となり業務も多岐にわたります。職員の負担軽減、療育への集中を図るためには、支援計画、記録などICT化が出来る分野から導入をしていきたいと思います。
・体系化したマニュアルの作成と職員周知
 福祉の仕事を行う人材の採用・定着は、最近厳しい状況にあります。職員の入れ替わりが多いのが現状です。経験者の不足も問題となっています。経験者のノウハウを次の人材に継承し、平均的な業務遂行が誰にでもできるようにするためには業務のマニュアル化が欠かせません。求められるマニュアルが青い鳥にはまだ備えられていないものもあります。
 今後早期に必要とされるマニュアルを整備し、体系的に整理をしていきます。
 また、マニュアルがただ「絵に描いた餅」であってはなりません、マニュアル通りに仕事が行われることが基本、本来の目的です。マニュアルの職員への周知・理解を図り、実践力を向上させる取り組みも併せて行うこととします。

詳細評価PDF 詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

・法人の理念、基本方針は「ふくし村を『わが街の文化』に。」であり、法人全体で地域の福祉を文化として共生を目指すものとなっている。ホームページやパンフレット、広報誌、事業計画などを通じて周知を図っている。
・毎年理念についてのアンケートを行い、職員それぞれが理念について考え、理解を深め、さらに実践への取り組みにつながるよう取り組んでいる。来年度もアンケートを続け、理事長から理念について説明してもらうことも検討している。
・保護者には見学説明の際、入園後の懇談会でも入園のしおりで伝えている。保護者に向けてはより分かり易い説明や資料の準備を課題としている。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

・社会福祉事業全体の動向は、管理職間で情報収集し共有理解している。また、事業計画からは、青い鳥の組織全体の様々な福祉サービスの状況、法人および、各事業所の経営状況を読み取ることができる。
・職員に向けては、事業の収益構造の特性については理解を促しているが、経営課題の浸透は今後の課題としている。
・利用者のニーズについては、毎月開催される相模原市の担当機関との「利用調整会議」において把握、確認し管理職間で共有している。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

・理事長は事業計画で目標を立て、事業報告で振り返るということを徹底しており、事業報告書では計画に対する達成状況、結果に対する要因分析、今後の課題と対応について言及されており、PDCAの考え方が定着し経営課題が明確となっている。
・事業計画についても前年度の分析を踏まえ、また、法人の示す年度計画では、各サービスごとの課題が明示されており、法人並びに各事業所管理職には共通課題として周知されている。
・職員には事業の収益構造の特性もあり、子どもの利益を損なわないことを大前提として稼働率の目標と達成状況を共有し取り組んでいる。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・法人では中長期的なヴィジョンを持っており、各施設には事業計画の中で示されている。
・障害者福祉において制度変更があり、具体的な中・長期の見通しを立てづらいこともあり、具体的な中長期計画は策定せず、単年度で成果が出せるものを目標に設定している。
・法人から理念の実現に向けた事業計画が毎年示されており、その内容は「未知の課題に対応できるリーダーの育成で『次の 10 年』を見すえた組織づくり」など、グループ全体の長期的なビジョンを示唆したものになっている。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・障害者福祉サービスは転換期で制度変更があり、中長期的な計画を立てることが難しい。制度変更に柔軟に対応するために、単年度で成果が出せる目標を設定して取り組んでいる。
・事業計画は目標・方針、具体的計画、手段・方法、根拠、期限、実施者、責任者が明記され、実施状況を評価できる計画となっている。
・障害者福祉サービスは転換期にあり、大小の制度変更によって中長期的な見通しが立て辛く、制度変更に柔軟に対応するために、単年度で成果が出せるものを目標に設定して取り組んでいる。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

・事業計画の策定に当たっては、役職者を中心に原案を作り、具体的な内容に関しては役職者が把握している職員の意見を参考に作成している。
・事業計画については、月次の法人経営会議で実施状況を把握し、年度末には事業報告書として達成状況を評価し、来年度計画の作成に向けて見直しをするルールが運用されている。
・年度初めに職員に事業計画を渡して説明し周知につながるよう取り組み、達成状況を事例報告という形で事業報告に報告することもある。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

・現在は事業所の地域への定着時期と考えているため、積極的に事業計画を保護者に向けて伝える機会を作っておらず、地域Café(喫茶室)に配置した事業計画で閲覧可能としている。
・理念の実践でもあるため、分かりやすく説明するための資料作成などの工夫は今後の課題であると考えている。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

・青い鳥の主たる事業の児童発達支援の療育の分野においては、支援計画作成、療育支援、モニタリングの流れが組織として確立しており、サービスの質の向上を常に意識した取り組みがなされている。
・障害特性の捉え方、子どもの成長につながる環境設定などが重要であり、スーパーバイザーが研修を行い質の向上にむけて取り組んでいる。
・毎年、事業所の自己評価を行っており、その中で保護者アンケートも実施し、課題の抽出につなげている。
・法人として職員が意欲や協調性をもって取り組めることを目標とした新人向け・管理職向けのスタンス研修に力を入れている。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

・事業所の自己評価の結果については、管理職が課題と対応策を検討し、その内容を職員に提示しているが、組織全体で共有し、検討することについては今後の課題としている。
・自己評価結果は地域Café(喫茶室)に配置し、閲覧可能としている。現在法人のホームページに青い鳥へのリンクが作成中であり、ホームページ公開の際には自己評価の公開を予定している。
・意見、要望は職員間で共有・検討しており、保護者アンケートの結果、要望等も出来る限り運営に活かせるよう取り組んでいる。具体的な対応策が出しずらいケースも、要望や意向を職員が共有し、実践的な対応を図り解決につなげるようにしている。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

・管理者の役割と責任については、事業計画の事業目標に於いて期限とともに、実施者・責任者を明確にしている。
・また、青い鳥の5年間の運営から、課題となっていた管理職3名の役割分担、業務の流れが明確になってきており、職員からの報告や相談が生じた際に誰に伝えるのかを職員にわかりやすく明示できる環境が整ってきた。
・一方、管理職3名の分野が異なるため、それぞれの思いや考えについて意思統一していくことを課題としている。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・法人で行われるスタンス研修には法令順守、職業人としてあるべき姿についても触れられており、管理職は全員受講済みとなっている。また、新人研修でも行われており、今後随時全職員に実施され遵守すべき法令を組織としとて周知理解する取り組みを行っている。
・施設長代理が中心となり、市の集団指導等の説明会や制度変更などの情報を自主的に収集・把握、職員周知に努めている。
・虐待防止、情報漏洩防止等について事務室内に掲示して職員が日々振り返ることができるようにしている。
・職員には虐待防止など事業団主催の支援研修の情報を提供し、参加を促している。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

・福祉サービスの質の向上=職員の質の向上と捉え、積極的に研修に参加できるように取り組んでいる。療育担当係長による現場での具体的な指導にも力を入れている。
・現場での質の向上は、担当分野の責任者に任されているが、管理者による具体的な取り組みの明示、体制の構築、職員の意見反映などのリーダーシップを課題として捉えている。
・今後、職員が学びたい内容、希望する研修等を把握していくことが必要であり、非常勤職員を含めた職員のキャリアアップにつながる教育・研修の充実を目指している。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

・法人として経営の改善や、業務の実効性の向上のために、人事、労務、財務等を総合的に把握し、人材の採用や労務管理を行っており、事業計画で具体的な課題明示して取組を推進している。
・正職員の募集を経営課題としており、事業計画においても法人採用だけでなく、施設努力による採用についても示されている。
・財務面では、サービスの収益の特性上、稼働率の目標を設定し、収入と支出のバランスを考えた安定した経営に努めている。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

・法人の事業計画において法人採用だけでなく、施設努力による採用について、実習生やボランティア受入時、見学会などによる「各施設の魅力発信」が示され人材確保の方針が示されている。
・そのため事業所の管理者としての福祉人材の確保・定着について、研修計画の作成と実施、職場環境の整備などに取り組んでいる。
・様々な理由が存在する退職者があり、人材の定着は青い鳥にとって大きな課題であるが、福祉サービスの質の向上=職員の質の向上であり、その為には職員への研修機会の提供が大切と考えて事業計画にも明示して取り組みを進めている。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

・法人としての2年目になる新しい人事考課制度が運用され、決められた評価規準に基づいての自己評価から考課者考課、最終考課の流れによる評価が年2回実施されている。
・職能等級定義(基準)書=職責や仕事のレベルに必要な能力水準が定められ、昇給や昇格はこの基準により行われている。
・キャリアパスについては今の若い職員の求める方向性、ライフワークバランスを考慮して検討することも定着に向けた課題の一つと考えている。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

・職員の出勤、欠勤、休暇取得など就業状況は、届け出書や記録簿で把握出来ている。
・通常時間の管理はタイムカードで行い、時間外については申請書の提出が必要であり、業務(時間外)指示としての残業については役職者が申請手続きをして、タイムカードとは別の管理として一人ひとりの状況を把握している。
・福祉の専門職として、現場での支援に注力できるよう支援計画のシステム化などを進めるなど事務作業の軽減を図り、時間内での業務終了を事業所として目指して取り組んでいる。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・正職員は年度初めに法人で策定した目標チャレンジシートにより個々の具体的な目標を管理職との面談を通して設定し、その実現に向けて具体的に取り組み、達成した成果の確認と評価(自己評価→考課者→最終評価)を行い、次年度への取組みに繋げ、職員の育成を目指した仕組みで取り組んでいる。
・目標チャレンジシートは具体的な達成状況の把握ができるよう記述することになっており、定期面談では進捗の確認と、達成に向けたアドバイスをしている。
・保護者に「伝わる」伝え方の質向上のため、夕礼で職員に療育をテーマで1分間スピーチを実施するなど専門知識だけでなく、保護者支援の取り組みにも力を入れている。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

・法人の職能等級定義(基準)書が作成され期待像やあるべき姿、能力の具体例、「求められる能力水準」が提示されている。「求められる能力水準」を基本にした具体的な研修を組むことは出来ていないが、事業計画に基づいた研修は実施されている。
・内部研修は毎月実施しており、活動内容の発表を通してスーパーバイザーによるアドバイスを共有するという実践的な研修を行っている。
・年2回の臨床心理士による研修は、全職員が研修に参加できるように業務を開始時間に終了するよう事業所全体で取り組んでいる。
・研修報告書を提出し職員間で回覧し、参加できなかった職員も確認できるようにしている。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

・福祉サービスの質=職員の質と考え、そのためには職員に必要な研修の機会を作っていくことを事業計画に明示している。職員の自主研修への参加支援も行っており、今年度は非常勤職員も含めた職員へキャリアップのための図書購入の支援を行い専門知識等の向上に向けた取り組みを行っている。
・法人の基本スタンス研修や青い鳥の各種研修を通じて職員一人一人の成長、育成を目指している。
・本年度はコロナ禍によりオンラインによる研修参加が増えているが、外部の研修にも機会をとらえて職員の参加を促している。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

・実践的な実習とそのための実習計画は作成されており、実習生個々に実習内容を決定し実行されているが、基本姿勢の明文化やマニュアルとして体系化していくことを今後の課題としている。
・年間10名程度、6~7大学や専門学校からの実習生を受け入れている。青い鳥では実習生の希望があれば事業所のスケジュールに支障がない限り、すべて受け入れを行っている。
・本年度はコロナ禍ではあるが、将来の保育士や福祉人材を育成するという観点から希望があれば感染対策を講じて受け入れを行っている。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

・運営の透明性を図るために法人としてホームページ、広報誌(福祉村だより)など各種方法を通じて情報公開に努めている。但し、青い鳥のホームページについては計画中である。
・法人の広報紙(福祉村だより)は地域の民生委員、各種学校などにトータル6000部配布、郵送している。青い鳥だよりは、自事業所と地域の掲示板に掲示している。
・学校や保育園、民生委員、実習生、行政機関などにむけて広く見学を受け入れ、事業所の業務内容についての理解を促すよう取り組んでいる。事業所内には地域Café(喫茶室)があり、地域の人が自由に利用できる場も用意されている。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

・事務、経理、取引等については、法人として規定(経理規定、賃金規定など)を設けており、そのルールに従って行われている。取引については合い見積もりを取って判断することが定められ、契約については基本法人が行うことになっており適正に運用が行われる仕組みになっている。
・青い鳥としても法人のルールに従い、事務、経理、取引を行い、必要に応じて法人の決済、承認、相談が行われるとともに外部会計事務所にも適正な経営、運営かを確認がなされている。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・法人は、「地域貢献」を一つの大きな取組み項目として、地域に向けた夏祭りの実施など交流や、市民会館を借りて地域住民が参加する「おらがむら文化祭」を開催して地域と利用者の交流に取り組んでいる。
・青い鳥の地域との交流は、園行事への地域参加、「百歳体操」(市の事業)への施設スペースの提供などを行っている。また、運動会では地域の方も参加できるような種目を設けたり、親子で参加して子どもと一緒に遊ぶ地域の子育て家庭に向けた「子育てサロン」活動も行われている。また、施設内には地域Café(喫茶室)があり地域の方へ開放をしている。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

・青い鳥としてボランティアの受け入れ、地域の学校教育への協力の体系化した基本姿勢の明文化やマニュアルの作成は行えていない。
・社会福祉協議会にボランティア可能施設として登録以外、積極的に発信してボランティア募集は行ってはいないが、希望、申し込みがある場合は、受け入れている。但し、子どもの特性もあり受け入れが難しい面もある。
・今年度はコロナウィルス感染拡大のため実施できなかったが、地域の4~5名の中学生の職場体験を受け入れる協力もしている。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

・就学先、相談機関、専門療育機関や施設などの情報収集を行い、協力、連携関係を築き、その情報を保護者に提供できるようにしている。
・ホワイトボードを利用して来園者(団体)の予定は共有されているが、関係機関が多岐にわたるため、非常勤職員への情報の共有が難しい面もある。施設長代理が相談員を兼ねており、関係機関との窓口として対応しているため、職員は必要に応じて確認している。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

・法人である相模福祉村の理念「ふくし村を『わが街の文化』に。」に基づいて法人他施設は勿論、田名地区の社会福祉協議会との話し合いなどを通して地域での福祉ニーズの把握が行われている。
・田名地域での福祉ニーズとして買い物、通院の困難などに対して福祉車両の貸し出しなども話し合われたがまだ課題が多く、地域の引きこもりなどに対して適切な施設の紹介などについて話し合いが進められている。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

・青い鳥は、法人の他施設に比較して施設の規模が小さいため地域に向けての事業・活動は多くは行っていないが、地域の子育て支援の自主的事業として「子育てひろば」を開催している。年3回程度の開催を計画していたが、今年度はコロナ禍により中止している。
・依頼を待つのでなく、地域に呼びかけて関われる内容のものには積極的に関わっていきたいとしており、災害時の福祉避難所としての取組みも今後検討している。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・法人の理念が基本的人権の尊重そのものであり、年度当初の職員アンケート、その後のまとめにより職員に人権尊重の理解と実践を促すよう取り組んでいる。
・事業計画の児童発達支援センター青い鳥の職員倫理綱領には、子どもの最善の利益の尊重が定められており、職員による読み合わせを行っている。スーパーバイザーの入る会議もあり、療育としてどのような姿勢や態度で利用者尊重を行うのか具体的な内容を共有している。
・子どもの権利尊重についてはガイドラインや、マニュアルの中で定め周知理解を進めている。具体的には呼び捨てや、療育の際の接し方など子どもの権利を侵害することは職員間で相互牽制できる環境に取り組んでいる。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:b】

・青い鳥の職員倫理綱領とともに規程を定め、プライバシー保護を定めている。
・施設的にも通所施設で集団療育を基本としているので、子どもの安全を第一として年齢に合ったプライバシーの保護が出来るように配慮している。
・職員には、個人情報の保護、流失注意などプライバシーを十分守る様に文書等により厳格管理を求めている。
・保護者からは写真撮影掲載に関する同意書を受けている。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

・利用希望の保護者説明会を月1回実施しており、説明会用の資料をカラーで分かりやすいものを作成している。パンフレットのほか、保護者見学用の4枚つづりのパンフレットも用意している。
・利用希望者のみならず、広く施設見学を進めており、説明も個別、集団と適宜丁寧に対応している。
・相模原市子育て支援センターには30部程度を配置し、必要に応じて補充することにしている。法人本部にも配置している。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

・児童発達支援センター青い鳥では、就学前の児童の通所施設と言うことで、契約時の説明は、時間を設定して保護者に確実に実施している。
・契約書と重要事項説明書をもとにサービス開始時に相談支援事業も兼ねており、サービス利用計画、日数変更、受給者証変更のときの対応など制度が複雑であるため、利用する保護者に必要な情報をわかりやすく提供することにしている。
・外国籍の利用者も増えているので、その都度対応しているが、伝わりやすい工夫など今後の課題としている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

・福祉サービスの変更などの際は、継続性に十分配慮して引き継ぐようにしている。
・移行後の相談にも乗れるように青い鳥から保護者に積極的に声をかけるなどサービスの継続性に配慮した対応を行っている。
・青い鳥では相談支援事業を引き続き利用することも可能なので、移行先の事業所と連携して継続性に配慮した対応を可能としている。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・青い鳥は、施設利用者が就学前児童が中心という事で満足調査は保護者を対象に自己評価を年1回実施している。
・結果については保護者に向けて公表するとともに解決を要する事柄については迅速な対応に努めている。
・月に一回の懇談会や、半年に1回の個別面談、定期的な電話連絡などが行われており、利用者満足の把握にもつなげるよう取り組んでいる。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

・苦情解決責任者及び苦情受付担当者を配置し、苦情受付から解決までの体制を取っている。重要事項説明書に明記しており、地域Café(喫茶室)に掲示も行っている。
・苦情解決の結果等は第三者委員会を別途設置し適切な解決が図られたのかをチェックできる仕組みも整えている。
・苦情があったときの対応はマニュアルがあり、その後の対応を振り返り、対策後の様子についても報告もされるシステムとなっている。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

・利用者の保護者が相談したり意見を述べることは基本的には職員となるが、契約時に青い鳥以外の相談機関への相談が可能なことを伝えている。
・相談室もあり、保護者からの相談に応じる体制が整っており、2面が強化ガラスになっており必要に応じてロールスクリーンで遮蔽することも可能になっている。
・申込で月に2回第三者である桜美林大学の先生による保護者心理相談も実施し専門的なアドバイスが受けられる取り組みになっている。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

・職員は日頃から利用者の保護者とのコミュニケーションを大切にし、相談をしやすい人間関係の醸成に努めている。
・児童の情報は、連絡帳以外に週1回の電話連絡により、保護者からの相談や意見を聞く機会を設けている。連絡帳の記述時間の縮小による療育時間の確保と職員の負担軽減のため電話による情報の共有を行いながら、利用者の意見を把握できるよう取り組んでいる。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

・危機管理マニュアルを作成し、事故、災害、感染症などの発生時の対応を明確にしている。
・発生に備えた訓練の実施や、BCPを作成しており、職員の研修も実施している。
・異例報告書で事故があったときは何が悪かったのか改めて確認する時間が設けられている。
・毎日報告の場があり、記録する場所もパソコン上にあり、報告がきちんとされている。
・事業協会に福祉避難所としての指定申し出を行っているが、受入体制は準備できており、指定を待つ状態である。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・新型コロナウィルス感染症対応マニュアルの整備が職員から早期作成の要望があり、7月には第1次マニュアルが作成された。その後の変化に対応する第2次マニュアルも3年1月に改訂版を作成し、職員に周知・徹底を図っている。
・職員にはノロウイルス、インフルエンザの感染症対応研修を流行期前に定期的に実施して手順確認が周知徹底されるよう努めている。
・行政が行う事業所周知用の研修に保健委員が参加して、内部研修を行って職員への周知理解につなげている。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

・法人の事業継続計画(BCP)をもとに各施設での事業継続計画の作成が指示され、法人の基本フォーマットをもとに青い鳥でも作成している。
・実際の災害時等事業継続対応を想定した訓練の実施を課題としている。
・現在の備蓄は当日分のみとなっており、福祉避難所の指定となれば3日ないし5日の備蓄で対応することにしている。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:b】

・児童発達の支援マニュアルを作成し、年度当初に職員に提示され、周知徹底が図られたのちマニュアルに従った支援が実践されている。
・勤務、支援、危機管理、事故対応、個人情報漏洩対応、感染症対応、てんかん対応、接客(人との接し方)、電話応対、送迎・添乗、ゴミ分別・出し、保育実習生の支援、嘔吐物等処理、誤飲時対応、食物アレルギー対応のマニュアルが策定されており、事務室に置かれ必要に応じて参照できるようになっている。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

・ガイドラインの変更や、通達など行政からの指示により、標準的な実施方法を随時改定して取り組んでおり、その後の支援の改善につなげている。
・個別支援計画が作成され、その計画に基づいて療育支援が行われている。個々の児童の適切な目標を立てるために、モニタリングを通じて保護者の意見やリハスタッフを交えた計画作成を行い次の支援に繋げている。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

・アセスメントは、該当クラス担当はもちろん、支援に関わるリハスタッフ(作業療法士、言語聴覚士、心理士)も含めた職員が、保護者からの聴取された要望を含めて合議をして一緒に行う流れが確立している。
・アセスメントに基づき統一された個別支援計画書が作成されている。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

・モニタリングは6か月に1回行っていおり、更に途中に計画通りに支援をされているかの確認をしている。
・個別支援計画は半年に1回カンファレンスが行われ、見直しの手順等を定めて実施している。見直しには最低3人の職員の合議によって行われている。
・リハスタッフの診立てが入り、専門的な幅広い視点をもった個別支援計画の評価・見直しを行える体制で取り組んでいる。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

・療育支援の実施状況の記録は、各クラスの記録である活動計画書や業務日誌に記入され、個別にファイリングされており、管理職を含む関係職員は常に確認できる。
・職員は朝礼、夕礼でケガなど子どもの様子について申し送りをし、活動計画から当日の内容と、業務日誌を必ず確認してからクラスに入るようにしており、更なる徹底に取り組んでいる。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

・利用者の記録は施錠できる書庫に保管され、適正に利用されるとともに外部への漏洩には職員が最大限留意するように全員で確認している。
・退勤時には書庫は確実に施錠され、文書を保管している。
・利用者の写真掲載を外部にする際は必ず保護者に確認し、同意を得ることにしている。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・青い鳥の利用者は就学前の児童が中心であり、自分の意思を明確に表出できる段階にはないため保護者の意向を聞き取るとともに出来る限り児童の希望などを尊重しながら支援を行っている。
・初回面接時に利用者の家族構成や相談経路、食事や排せつ、運動、言語といった発達状況を聞き取り、保護者の意向及び児童の状況や課題の把握に努めている。
・個別支援計画に沿って、子ども一人ひとりのやりたいこと、興味のあることに参加できるように支援している。参加できない場合にも無理強いすることはなく、参加できないことを伝えられ、表現できたことを大切に受け止め見学も参加であると捉えている。活動計画をテーマにした研修会を行い、児童の自己決定、尊重を図る支援の理解を深めるようにしている。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利侵害の防止等に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:b】

・身体拘束の禁止、虐待の禁止、秘密保持に関しては契約書に明記し、入園時に保護者に説明し同意を得ている。
・児童への対応では、活動における指示や注意の仕方などに配慮しており、言葉だけでなく絵カードも使用し伝わりやすいように工夫をしている。出来たことを認めて褒めることを基本とし、意欲につながるような支援に努めている。
・利用者の権利侵害、虐待の防止等への取り組みとして、禁止事項を職員室に掲示し日常的に振り返ることができるようにしている。
・家庭での虐待等についても予防・早期発見に努めており、高い守秘義務のもとで関係機関との連携と必要最低限の職員への共有としている。
・権利侵害の発生防止からの一連の流れのマニュアル作成と職員周知を課題としている。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・個別支援計画では、総合的な援助方針のもと生活面、あそび、コミュニケーションなどの項目別に目標を設定し、支援内容が記載されている。
・利用者である児童の心身や生活の状況を把握し、自律・自立に向けた様々な支援を行っている。具体的には、自分のことは自分で出来る様に、準備や片付け、食事やトイレなどの生活の自立支援を行っている。
・活動では遊びをベースとし、言葉や絵だけでなく歌いながら生活動作が身につくような「うた紙芝居」を取り入れるなど楽しみながら活動に参加できるように工夫している。
・相談支援業務として利用者の自律・自立生活のための行政手続き、利用調整などに対応している。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・日常の生活や遊びの中で、友達や大人とのコミュニケーションの取り方、関わり方が出来る様に場面をとらえて支援、声掛けをしている。
・意思表示や伝達が難しい児童に対しては、視覚提示を行い、動作や仕草から気持ちを読み取るよう職員共通理解のもと支援に配慮をしている。(掲示カード、ハンドサイン、ジェスチャー、言葉リズムなど)掲示カードは玄関、療育室、トイレや手洗い場など必要な場所にわかりやすく掲示している。
・児童同士のやり取りの場面では共有しやすい遊びを設定したり、気持ちを代弁するなど仲立ちし、コミュニケーションが取りやすいように援助している。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

・就学前の児童対象施設のため、児童からの相談はほとんどなく保護者を通じて意思を尊重する支援を行っている。
・臨床心理士による心理相談(希望制)、年3回の保護者懇談会を実施しているほか、個別の相談にも対応している。相談内容をもとに支援の流れを見直したり、個別支援計画に反映するなどにも対応しており、必要に応じてクラス担任だけでなく他の職員と相談内容を共有し対策を考えるなど利用者の意思を多面的に尊重できるよう取り組んでいる。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:b】

・児童の状況を踏まえた個別支援計画を作成し、課題の達成のために児童自ら選ぶ場や内容を設定している。
・個別支援計画は担任が作成し、会議を開いて内容の修正を行う。個別支援計画の作成は年3回(4、7、10月)としており、4月に暫定プランを作成し信頼関係がとれてから7月に再度作成している。丁寧に取り組んでいる。意欲を育む、チャレンジしたくなる、活動の展開がみられるような計画作成に努めている。
・就学前の児童対象の施設の為、余暇、スポーツなどについては、提供や情報提供は行っていない。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・職員は、障害に関する専門知識の習得のため、施設として研修の実施を行うとともに、各個人が学習図書を購入し知識の習得と支援力の向上を目指している。嘱託契約のある外部大学の臨床心理士や市の臨床心理士を招いての園内研修など専門的知識や助言を受ける機会を設けている。
・マニュアルの整備及び本年は、各職員へ専門書購入の補助を行い、資質の向上を図る一助とした。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・給食は外部委託であるが、委託業者とは月に1回給食会議を持ち、児童の嗜好を考慮し献立が立てられている。
・言語聴覚士と保育士が情報共有して児童の食形態を決定している。
・児童の心身の状況に応じ、食事形態の工夫やアレルギー除去の食事が提供され、食事の介助も行われている。無理に食べさせることはなく、興味をもち楽しく食べられるように見た目の工夫などにも力を入れている。
・排泄の自立が難しい児童が多いが、時間による声掛けなどの支援を行っている。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:b】

・青い鳥は、通所施設であり睡眠の場はないが、活動の場は安心・安全に過ごすことが出来るよう配慮されている。
・開放面も多く明るい採光の作りになっており、空調設備も整っており四季を通じて快適な生活空間となっている。2017年神奈川建築コンクール優秀賞を受賞し、施設内に隠れ家の要素を盛り込む「冒険」をコンセプトに子どもが楽しめ、良質な発育環境がデザインされている。また、清掃が行き届いており、利用者の快適性・安全性を配慮している。
・児童の状況に応じて、自然の広場(中庭)や屋上デッキテラス、ツリーハウス、あなぐら、遊戯室、空をみるキッズコーナー、図書コーナーなどのスペースを活用し気分転換ができるようにしている。また、個別訓練室、指導訓練室、相談室なども充実委している。ランチルームは開放感があり、厨房の様子も見えるようになっており、台形のテーブルでフレキシブルな配置も可能となっている。
・全体的にナチュラルな床にグレーの壁、各部屋は強化ガラスのドアや窓で開放感がある。デザイン上掲示物はエントランスの事務室側にのみとなっているが、あたたかみのある清潔な環境である。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:b】

・児童の状況に応じ個別支援計画を作成し、専門職の助言のもと運動機能や排せつ、摂食の生活動作の支援を行っている。プログラムは遊びが主体で組み込まれており、作業療法士も一緒に運動機能の向上のために室内遊具の設定に関わるようにしている。
・個別支援計画作成の前月モニタリングでは、リハスタッフによる療育チェックも行い、生活面やあそびなど項目別に支援の検討と見直しを行っている。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

・健康状態の把握は、連絡帳による保護者からの連絡や登園・在園時の健康状態観察で行っている。体調変化がありそうな場合などはこまめに視診を行うなど、日頃より児童の健康状態の把握に努めている。
・体調変化の場合は、管理職報告からの一連の流れ、手順に従い保護者引き取り、医療機関搬送などを行っている。
・嘱託医による健康診断、歯科検診を年2回実施、身体測定を毎月実施し記録している。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:非該当】

・青い鳥では医療ケア、服薬は行っていない。
・慢性疾患、アレルギー疾患については、保護者からの聞き取りにより把握し、可能な対応を行っている。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:c】

・青い鳥は、就学前の児童が対象の施設であり、社会参加や学習支援は行っていない。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・卒園後の就学や放課後デイサービスの利用についての情報提供と相談を受けているほか、研修や講習会を行い、よりよい地域生活に移行できるよう保護者支援に努めている。
・地域の学校への就学に向けて、児童が自信や期待を持って進めるように活動内容や支援の工夫をしている。
・地域の保育園、幼稚園への就園を目指した支援を行い、保護者への情報提供にも力を入れている。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・保護者会や運動会、入・卒園式、クリスマス会などの行事を通じて家族との連携と交流、意見交換を図っている。
・広報誌や電話連絡、連絡帳などにより児童の生活状況を報告している。
・家族からの相談は、職員が相談に乗る体制を整え、さらに月2回の外部の大学の心理士(嘱託契約)の来園による相談の機会を設けている。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・個別支援計画に従い、障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。
・活動については活動計画書を作成し、実際に行った結果を評価・反省し次の活動に活きるよう工夫や見直しを行っている。
・他施設との連携も必要に応じて行い、特に「保育所等訪問」の実施を積極的に行い、母園である幼稚園や保育園との情報共有と連携、それぞれの施設での支援方法の向上を図っている。
・連絡帳ではケガなどの特記事項などについて記載し、困りごとについては主に電話連絡としている。保護者の希望に応じて幼稚園や保育所との連携に取り組んでおり、子どもの状況について共有を図っている。

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

・青い鳥では、就労支援を実施していない。

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

・青い鳥では、就労支援を実施していない。

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:b】

・青い鳥では、就労支援を実施していない。