社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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川崎国際保育園

2020年03月27日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 一般社団法人かわさき福祉相談センター

② 施設・事業所情報
名称 川崎国際保育園 評価対象サービス 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 15(15) 名
所在地 〒210-0838
川崎市川崎区境町10-8クレストK2
TEL 044-200-7478 ホームページ https://www.kawasakikokusai.com
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2007年08月29日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社川崎国際商事
職員数
常勤職員:8 名
非常勤職員:1 名
専門職員
園長:1 名
主任:1 名
保育士:4 名
調理員:1 名
施設・設備の概要
保育室:1室を3分割
調理室:1室
事務室兼休憩室:1室

③ 理念・基本方針
【保育理念】
 子どもの人権や主体性を尊重し、子どもの幸福のために保護者や地域社会と力を合わせ、児童福祉が推進するように関わっていき、併せて家庭援助を積極的に行う。常に深い愛情を持って子どもと接します。
 また四季に合わせた遊びを展開し、日本の伝統文化を大切にしながら古き良き習慣や正しい日本語を習得できるよう 配慮しながら明るく楽しく日々を過ごせるような保育を目指します。

【保育方針】
1.個々に子どもに寄り添い、信頼関係を築き、安心して過ごせるように配慮し豊かな愛情で健やかに成長できるように保障します。
2.保護者様に対しては誰でも相談できるような環境と空間、雰囲気を作り、信頼関係を築けるよう目指します。
3.良質な保育サービスを提供するために職員は資質向上に努め、研修を積み、総合力を発揮できるよう目指します。
4.園児には日々を楽しく過ごせるような食事やあそび、睡眠に十分配慮し、毎日の基本的な生活習慣のリズムが確立できるように目指します。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
【積極的なコミュニケーション】
担当以外の子どもに対しても声掛け(抱っこなど)を行い、日本語の話せない保護者も含む全ての保護者に対しても必ず言葉を掛けています。

【異文化理解】
多国籍の子どもが在籍しているので、毎年対象国を決めて挨拶の言葉や食事などの分化を理解する取り組みを実施しています。

【目の届く小規模保育】
規定よりも多い職員数を維持しており、職員全員で全ての子どもを見守り、保護者と接しています。子ども一人ひとりの体調や体質・成長過程・興味の有無・好き嫌いや家庭環境を全職員で把握しています。

【外国籍の保護者対応】
外国籍の保護者が多いため、日本語に不安のある人には、中国語など語学堪能な園長が翻訳機を用いて、ゼスチャーや写真、ローマ字による手紙など、様々な方法で理解してもらえるように、焦らず・時間をかけて丁寧に対応しています。

【保護者との情報共有】
保護者向け専用アプリを活用して、発達記録・保育記録・午睡時のチェックや身体測定の結果や感染症等の情報の共有を図り、連絡帳機能を用いて日々の密な連携・連絡を行い、災害時の安否確認にも活用しています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2019/04/18(契約日) ~2020/03/07(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 【食事・食育】
園長自らが安心できる食材を調達し、調理員は子ども達全員のアレルギーや食の好みや食べる量、成長状況を把握しており、数本の包丁や道具を使い分けて、子どもたちの五感を刺激する食事を提供したり、季節食や海外の食事を提供したりして、子どもが食事に興味を持つように工夫しています。
離乳食や幼児食への以降については、月齢だけでなく食べる様子や体調・好みなども勘案して提供しており、子どもたちの食の幅を広げて興味を持たせ、食事を楽しいと感じることを心掛けています。

【発達過程を見守る支援】
当園には「川崎市発達相談支援コーディネーター」の資格を持つ職員が複数人在籍しており、他の園児と比べて感じた様子を保護者に伝えることができるため、育児の際に注意することや気を付けること等をアドバイスして、家庭と園の両方で発達過程を見守る体制を整えています。
改善を求められる点 【文書化に向けた取り組み】
小規模園で職員が少人数のため、研修報告や保護者等の面談・相談の報告などは、職員会議の口頭伝達で済ませており、記録保管が不十分です。指導計画の変更や見直しも適宜おこなわれ、全員出席の会議で情報共有できていますが、会議の内容や改定記録を残されることが望まれます。
また、昼礼での伝達事項を引継票に記録して情報共有を図っていますが、実際に共有ができたか否かを確認するシステムがなく、伝達・共有漏れを防ぐためにも、確認する取り組みが望まれます。

【ボランティアの受け入れ】
ボランティアの受け入れマニュアルが整備され、受け入れ体制も確立されていますが、まだ受け入れの実績がありません。
園の掲示板を活用して積極的に働きかけていますが、地域の学校教育施設への協力要請には至っておらず、明文化もされていません。
地域の方々との交流の場としてのボランティア受け入れについて、体制が整っていることを積極的に伝えることが期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 当園は小規模保育事業として活動3年目に入る保育園です。第三者評価を受けること自体が初めての園でした。
 実際に受審してみて、知らなかったことや分からなかったこと、園に足りていないところが浮きぼりになり、取り組むべき課題がはっきりと見えてきたことが大変に良かったことと思いました。
 お子様一人ひとりを大切に見つめ、スタッフも園児もいつでも笑顔の絶えない保育園でいたいです。
 当園ならではの特徴を生かしながら、これからもスタッフ一人ひとりがそれぞれの専門性を発揮でき、まわりと協力し合いながら高めていき、今後もさらなる磨きをかけ、よりよい保育に努めていきたいと思います。

株式会社川崎国際商事
川崎国際保育園
代表兼園長 供田 幸子

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

保育理念と目標を玄関に掲示しており、法人ホームページやパンフレット、保護者向け配布物等に 掲載しています。職員には、入職時の説明や会議・研修等で規範となる「保育実践の3本柱」と併 せて周知徹底を図っています。
日本語が不得手な保護者には、翻訳機を用いて焦らず・時間をかけて丁寧に対応することを心掛 けて園の理念を伝えています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

事業経営をとりまく環境と経営状況について、川崎市・川崎区の協議会や、各種連携会議には園 長や主任が積極的に参加して、日頃から情報収集を行っています。
園長連絡会議や幼保小連絡会等の各種連携会議に積極的な参加を心掛けており、社会福祉事 業を取り巻く環境や動向、子どもの数・ニーズの変化等を把握して分析に努めています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

経営課題に関しては、小規模認可保育園であるため転園が前提であることに加え、外的要因で0 歳児の希望者が減少していること等、園児数確保などの変化する状況を分析して、職員全体で共 有しています。
課題解決に向けて、ホームページ掲載事項の検討や見学者への対応、転園先の相談など全職員 で対応し、他の保育園や行政と連携して取り組みを進めています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

運営状況を踏まえ、保育理念や保育方針の実現に向けた中・長期計画が策定されています。中・ 長期計画の内容はビジョンが明確化されており、事業所内にも掲示され全職員が確認できるよう になっています。
小規模保育のメリット・デメリットや地域ニーズを踏まえ、具体的な数値目標を設定し、その実現に 取り組んでいます。
1年毎に職員会議にて計画の実施状況の評価を行い、必要があれば見直しをおこなっています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

中・長期計画を踏まえた単年度の事業内容の具体的な計画が策定されています。
事業計画には保育理念や保育方針の実現に向け、保育目標、保護者との連携、職員の処遇改善 等の労務管理や、看護師等専門職の配置、研修計画、職員会議、健康管理、設備、地域子ども・ 子育て支援事業計画等について、項目ごとに具体的な内容が明確に記載されています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

事業計画については、アンケートや口頭で寄せられた家族からの意見や、職員からの意見や提案 を集約して、職員会議で検討し策定される仕組みとなっています。
事業計画の実施状況は職員会議や日々の振り返りの中でその都度確認し、その内容は職員間で 共有しています。
改善が必要と判断された場合は職員会議で見直しをおこなっています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

事業計画は玄関に掲示している他、法人ホームページにも掲載して保護者が閲覧できるように なっています。
毎年4月の保護者会でも資料を配布し、理解しやすいように丁寧に説明を行っています。事業計 画に基づく保育参加等の行事計画についても併せて周知しており、参加を促す工夫をしています。
日本語での理解が難しい保護者には、翻訳機を用いて理解を得られるように説明しています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

保育の質の向上に向けてクラス毎の自己評価を年に4回実施しています。
評価結果を基に職員会議で全体を振り返り、課題を抽出して、PDCAサイクルの実施に取り組ん でいます。
園全体では計画(P)と実行(D)は行っていますが、評価(C)は自己評価にとどまり園全体の評価 は十分ではなく、改善(A)には至っていないため、今後の更なる取り組みが期待されます。併せて、課題や取り組み等の記録の整備も望まれます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

事業活動の振り返りや日常の保育活動、自己評価の結果から検討課題を明らかにし、職員会議 で課題の共有化を図っています。
明確化した取り組むべき課題の改善策を検討し、次年度に改善計画として反映していますが、会 議の内容が記録として残されていません。今後は記録の整備が期待されます。
今年度より第三者評価を受審し、客観的な評価により課題の抽出を試みています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

「職員役割分担表」や社内の組織図に、園長の役割と職務上の責任が明文化され、保育園におけ る全ての責任は園長に帰する旨が記載されており、職員会議や定期的な園内研修で、全ての職 員に説明・確認を行い、周知に取り組んでいます。
不在時の権限移譲や、有事(災害・事故等)における園長の役割と責任についても明確化して体 制を整えており、職員配置図や分担表にも記載さています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園長は遵守すべき法令等を正しく理解するために、自ら園長会や外部研修に積極的に参加して、 法令遵守や不適切な事例などの情報収集を行って知識を深めています。
研修等で得た情報や行政の配布資料の内容を職員向けに文書化し、誰もが自由に閲覧できるよ うに保管場所を定めており、職員会議や昼礼の場で周知しています。
また、全職員向けに法令遵守に特化した招いた勉強会を実施して います。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長は現状把握のために、日々の振り返りと日案等の確認を大切にしており、保育の質の向上に 意欲的に取組んでいます。
発達記録や保育日誌を全職員で確認しており、各職員の得意・不得意や悩みなどを共有できるた め、週案等への反映・助言や指導の実施・研修計画の追加などを行って、園全体の保育の質の向 上に努めています。職員の能力・希望に合わせた資格取得・研修の参加も薦めて保育レベルの向 上も図っています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長は人事・労務・財務の状況について常にチェックして分析を行い管理に努めています。
直接・関節的な業務に関しての職員の業務負担軽減について考慮しており、規定以上の職員数を 配置してシフトや分担で働きやすい環境を整える工夫をしており、経営改善・経費削減の観点か ら、園長自ら買い出し・調理の手伝いを行っており、経営の改善や業務の実効性を高める取組に 指導力を発揮しています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

園の中・長期計画で看護師の重要性・必要性を掲げており、入口横の掲示板や求人情報誌等を 活用して募集を行っています。
保育補助の職員に対しては、保育士資格取得促進のために情報提供やシフトの配慮を行って積 極的にサポートしています。更に上の資格を目指す職員に対しても同様に援助を行っています。
ここ数年は安定した職員体制を維持しており、規定以上の職員数で手厚い保育に取り組めています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

事業計画に保育方針を明記して園の目指す保育士像が明確になっています。職員会議等で職員 への説明を徹底しており、個人の年間目標に反映させています。
職種・職責ごとに記載した人事基準を職員に配布していますが、人事考課の詳細を記載した人事 評価マニュアルがなく、マニュアル作成を予定しています。
人事基準を記載した能力行動評価シートの項目に沿って自己評価を行い、年に数回の面談を実 施して考課に反映させています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

園長は全ての職員との個人面談を実施して、本人の意向だけでなく職務に留まらない悩みなどを 聞き、個別の面談記録で継続的な個別支援にいかせるように工夫しており、ワーク・ライフ・バラン スに配慮した職場環境作りを実施しています。
職員向けアプリを利用して就業状況や有給休暇取得などを管理しており、健康診断や細菌検査な どと併せて、職員の心身の健康と安全の確保にも努めています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員一人ひとりの育成のために、職員個人別研修計画(自己向上シート)を作成しており、保育方 針に記載された保育士像を踏まえた目標を設定しており、園長との年2回の面談で目標達成度の 確認を行うとともに、目標の見直しも行います。
面談記録は園長と主任とで共有し、モチベーションの向上・指導・助言の参考にしています。
記入のしやすさ・評価の公平さ・個別性を重視する内容等を考えて毎年改良しています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

保育方針に記載された「保育士像」は園内に掲示されて職員が目に付く環境になっており、研修計 画についても事業計画に明文化されています。
職員一人ひとりの自己向上シートには、園長との面談結果を基にした本人の要望を組みした資格 取得や研修が反映され、それぞれの職務の経験や習得度に合わせ、個別性を重要視した研修に 参加できるように計画をしています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

園長・主任は、面談や日々の保育状況から、各職員の知識・技術水準・専門資格の取得状況を把 握しています。
全員参加の園内研修のほか、非常勤の職員も外部研修に参加できるように階層別・テーマ別の詳 細な年間研修計画を作成して実施しています。
外部研修の情報提供を行い、中堅職員にはキャリアパス研修の参加を必須としています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

実習生の受け入れマニュアルが整備され、受け入れ体制も確立されており、実習生の受入れに関 する情報を園の掲示板を活用して働きかけていますが、まだ依頼がなく受け入れの実績がありま せん。
保育士資格の取得を目指す保育補助の職員をサポートしていますが、実習生の依頼がないことを省みて、受入れ態勢が整っていることを発信する工夫を行い、実習生の受け入れ~保育士養成の ために努力を続けていくことを期待します。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

行政や園のホームページ・園の玄関横の掲示板・パンフレット等で、保育理念や保育方針、保育の 様子などを掲載して情報公開を行っています。
地域の福祉向上のための子育て支援の交流会や相談会の情報を発信しています。また、高齢者 施設の訪問や野菜作りなどの地域活動を配布物に掲載しており、園の存在意義を明確にする工 夫をしています。
第三者評価は初受審のため、終了後に受審結果を公表する予定です。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

校正かつ透明性の高い適正な経営・運営のために、事務や経理などの役割については、園の事 業計画・役割分担表でルールや責任を明確化し、職員全員に説明・理解を促し、明文化して閲覧可能な状態にしています。
税理士との顧問契約を結び相談・アドバイスを受けており、外部の目で客観性が担保されることを心掛けています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

事業計画に地域の子ども・子育て支援事業についての計画が記載されており、取り組みの記録が 残されています。
育児相談や一時保育の案内は提示しており、地域のイベント等は配布物で保護者に情報提供して います。
近隣保育園でのプール開放の利用や公園での地域の子どもとの遊びなど、定期的に交流を図っ ています。また、高齢者施設を訪問してのイベントは、お年寄りの方々に喜んでいただけており、双方が楽しみにしています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティアの受け入れマニュアルが整備され、受け入れ体制も確立されていますが、まだ受け入 れの実績がありません。
園の掲示板を活用して積極的に働きかけていますが、地域の学校教育施設への協力要請には 至っておらず、明文化もされていません。
地域の方々との交流の場としてのボランティア受け入れについて、体制が整っていることを積極的に伝えることが期待されます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の関係機関を明示したリストを事務所内外に掲示して全ての職員が対応できるようにしてお り、連携が適切に行われています。
提携園や児童相談所・市役所等の地域の社会資源とは、メールや連絡会などで情報交換・情報 共有を行っています。
虐待の早期発見については常に気を配っており、送迎時の様子や着替え時の観察に加え、保護者向け情報連絡共有の専用アプリを活用して、保護者との密な連携・情報共有に取り組んでいま す。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

提携園や近隣園や民生委員との会議や町会への参加、近隣の保育施設と密に連携しており、関 係機関からの情報収集を心掛けています。
園の行事や保護者会の開催時におけるアンケート実施や相談BOXを活用して、地域の現状把握 を意識しています。
一時保育の利用者や赤ちゃん駅(おむつ交換のスペース提供)・予約制の育児相談など、地域との 交流活動を通じて、地域の福祉ニーズや生活課題等の把握に努めています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の福祉ニーズに基づいて、園が有する福祉サービスの専門的な知識や交流の場・情報を還 元すべく、今年度も一時保育や予約制の保育相談、おむつ交換スペースとしての赤ちゃん駅を継 続的に行っています。
子育て相談の案内を園の内外に掲示しており、今後はホームページの掲載も考えています。
災害時は乳児を一時的に受け入れる避難所として活用できることを周知しており、ミルクやおむつを備蓄しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園の保育目標の達成のために「怒らない保育」「笑顔で保育」「静かに保育」を実践することを心掛 けており、掲示物や職員会議での唱和などで職員へ周知しています。入園説明会で保護者にも説 明しておりホームページにも掲載しています。
外国籍の子どももいるため、文化の違いや尊重する心、性差や国籍への先入観の排除など、基本 的人権に配慮した保育姿勢が明示され、マニュアルが作成されています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

子どものプライバシー保護や権利擁護についてマニュアルが整備され、虐待等について外部研修 にも参加しています。
送迎時の保護者の様子や子どもの心身状況を確認し虐待の早期発見に努めています。事例を基 に園内研修等で繰り返し学んでいます。
「子どもの権利ポスター」を掲示して保護者への周知にも力を入れています。
着替えやプール遊び時には遮光ネットで目隠しをし、排泄の失敗時は目につかないところで対応しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

見学は随時受け入れ対応しています。パンフレットには保育理念や保育方針、年間行事、1日の 過ごし方等が写真や図入りで掲載されています。口頭でも丁寧に説明をしています。ホームページ でも園の様子が紹介されています。
見学時の説明は語学堪能な園長が主担当となり、外国籍の方には文化や習慣に合わせた対応を心掛けています。日本語では分かりにくい部分は翻訳機を使い説明しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

パンフレットや入園案内、重要事項説明書等に基づき、延長利用や早朝利用、土曜日の利用等の 内容を、入園の面接時や入園前説明会で保護者に説明し、同意を得ています。
入園前説明会は日時を分けて数回開催し、保護者が参加しやすいようにスケジュールを組んでい ます。
日本語では理解しにくい保護者に対しては英語や中国語を用い説明しています。それ以外の言語 についても翻訳機を使い理解しやすいよう配慮しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

家庭の事情や意向により保育所を変更する際には、所定の保育記録を引継ぎ園に持参し保育状 況や身体状況等を伝えています。
小規模保育園のため、卒園後に入園する保育園・幼稚園に対して、「保育所保育要録」をアレンジ した文書にして保育記録や医療記録で子どもの状況を伝えています。
卒園後も相談ができる旨を保護者に口頭で説明して継続保育に配慮していますが、相談内容や相談方法などの記録の明文化が期待されます。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの言葉や表情・行動等を日々観察して、子どもの意向や満足度を把握するよう努めていま す。言葉でうまく表現できない場合は表情や動作に注意し意向を確認しています。
保護者に対しては、送迎時の会話、年1回のインターネットアンケート、保護者との専用アプリによ る連絡帳により、意向や要望、満足度や改善点の調査をしています。年に2回の保護者懇談会・ 運営委員会、行事後のアンケートも実施して把握に努めています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

苦情解決の仕組みが整備され、園長・主任が窓口になっています。第三者委員が設置されている 旨を重要事項説明書にて説明し、玄関にも掲示して周知を図っています。玄関に意見箱も設置し ており、保護者が苦情を伝えやすい工夫をしています。
現在まで苦情対応はありませんが、苦情があれば職員会議等で話し合い解決の仕組みができて います。運営委員会を年2回(6月・2月)実施して問題点を検討しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

園長を含む全ての職員に対して相談できる旨を「園だより」にて保護者に周知しており、日々の送 迎時にも保護者とのコミュニケーションを心がけ、玄関に意見箱を設置して、相談や意見が述べや すい環境を作っています。
現状、送迎時の相談が主になっていますが、他人の目が気になって聞かれたくない内容の相談については電話や事務室で個別に対応しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

保護者会等で確認した意見や相談、アンケートや意見箱に寄せられた内容は職員会議等で周知 し、苦情対応マニュアルに沿って当日、または近日中に対応しています。どの職員でも相談を受け られるような体制を整備し保護者にも周知しています。
緊急を要する場合に備え、園長の連絡先も「園だより」に記載して、迅速に対応できる体制を取っ ています。
キャリアアップ研修の内容を基に、マニュアルの整備・見直しを行っています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

園のリスクマネジメント体制が構築され、防災計画・災害時マニュアルも整備されています。
毎月避難訓練や近隣公園の遊具の安全点検を実施して、振り返りや見直し、必要に応じて行政へ の連絡を行っています。保護者参加の引き渡し訓練も定期的に行っています。
災害時の安否確認のために保護者向け専用アプリや災害伝言板について保護者・職員に周知し ています。食料・水分を3日分保管し事務員がリストを管理しています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症マニュアルは厚生労働省の感染症対策ガイドラインに基づき整備され、毎年内部研修で見 直しを行っています。
保護者に配布する「保育園のしおり」に各感染症について登園停止や登園再開の目安、発生時の お迎えの基準等を記載しており、感染症が発生時は玄関のホワイトボードに記載して保護者にも 注意を促しています。
園内の玩具等は消毒を徹底し、子どもたちには手洗い・うがいを敢行して感染症蔓延の防止に努 めています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

防災計画、災害時マニュアルを整備して毎月避難訓練を実施しています。訓練ごとに振り返り見直しをしています。保護者参加の引き渡し訓練も定期的に行っています。災害時の安否確認のために保護者向け専用アプリや災害伝言板について保護者・職員に周知しています。食料・水分を3日 分保管し事務員がリストを管理しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

保育の標準的な実施方法については、保育理念・方針に基づいたマニュアルや保育課程、事業計 画、権利擁護に関する資料を明文化しており、園児の個別指導計画・対応資料を作成して、一人 ひとりと向き合う姿勢が共有されています。
入職時の説明の他、園内研修や自己評価等で振り返り、職員会議等で情報共有を行って、全職員の理解・確認を図っています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

標準的な実施方法の見直しとして、午睡中の日案・週案の見直し、週1回の職員会議・月1回の全 体会議での月・半期年度末の振り返りを実施しています。
保育サービスの実施方法に関する職員の共通意識を持つように心掛け、行事の際のアンケート等 で保護者からの意見や要望も取り入れて、定期的に見直しと検証を行って指導計画の内容に反映 しており、改定記録は日誌に残しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

個人指導計画の策定は、保護者や関係職員・行政・関連施設団体と連携し、責任者の園長と担任 を中心に行い、全職員で全児童の情報を共有して対応しています。
入園前や年1回の個人相談と面談、児童調査票など各種書類で発達や生活状況を把握し、子ども や家庭の状況やニーズを明らかにして適切なアセスメントを基に計画書に反映しています。
個別対応が必要な場合はケース会議を設け、指示カードを作成する等の工夫をしています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

指導計画の評価・見直しは、主任が中心となって実施しています。日々の保育記録の評価と保護 者面談を実施し、週1回の職員会議とケース会議を経て、年齢に応じた定期的な見直しを行ってい ます。
策定した指導計画については変更の仕組みが確立されて職員に周知されており、PDCAサイクル も継続実施していますが、見直しに関する詳細な改定記録を残されることが望まれます。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

健康状態や食事状況や日々のエピソード等、指導計画に基づく保育の記録や子どもの発達記録 は保育日誌に記録され、専用アプリを用いて保護者に送信しています。職員に表現見本を配布 し、個別指導も実施しています。
毎日の昼礼で伝達事項を伝え、引継票に記録して情報共有を図っていますが、実際に共有ができたか否かを確認するシステムがなく、取り組みが望まれます。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

個人情報保護規程等で子どもの記録に関する取り扱いを定めており、園長が鍵のかかる保管庫 で管理しています。
全職員に対して、年に1回、個人情報の取り扱いに関する研修を実施して記録管理の理解を深め 遵守しています。
保護者に対しては、入園時の重要事項説明で説明してホームページ掲載や写真撮影の承諾書を 得るとともに、個人情報について掲示をしています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は児童福祉法、保育所保育指針を基にした保育理念・保育方針・保育目標に基づき、 家庭や地域の状況を踏まえ0歳児~2歳児それぞれの心身の発達状況に応じた編成となっています。
全体的な計画は毎年3月に評価、見直しをおこない必要に応じて職員会議等で検討し修正していま す。
子どもそれぞれに作成される個別指導計画は全体的な計画に基づき、担当保育士が中心となり職 員全員で作成しています。個別指導計画の内容は養護・食育・教育・健康支援・環境衛生管理・安全 対策・事故防止・子育て支援・研修計画等について具体的に記載されています。
園外研修にも積極的に参加し、保育内容・保護者支援・事故防止等を職員に周知しています。
園の理念にも地域や保護者との関わりを示しており、協力体制を構築して保育にあたっています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

室温は極端な温度差とならないよう外気温±5℃に保ち、湿度は40%~60%になるよう冬場は加 湿器を使用して配慮しており、定期的に窓を開け換気をする他、24時間換気を使用しています。
保育室とトイレは毎日掃除専門のスタッフが清掃しています。トイレの便座は冬場は温かくして排泄 しやすい工夫をしています。汚れた場合はその都度保育士が清掃しています。 玩具は週に1度消毒しています。絵本やおもちゃが収納してある棚は低い物を使用していますが、高 い書棚は突っ張り棒にて転倒防止の工夫がされています。子どもの発達に合わせ玩具は入れ替え をしています。
寝具は毎週干し、シーツやタオルケットは毎週持ち帰り洗濯をしてもらっています。トイレ内には子ど もの好きなキャラクターのステッカーを貼り楽しく使用できる工夫をしています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもにとっての最善の利益を考慮し、心身ともに健やかな子どもを育てるために、子どもの発達過 程や家庭の環境などそれぞれの子どもについての状態や状況といった個人差を確認し、個別指導 計画に記録しています。それらの内容は職員間で共有し日々の保育に活かしています。
それぞれの子どもの得意なこと、やりたくないこと等内面までを理解・把握し、やりたくないことは無 理強いせず見守る姿勢での保育を実践しています。また、子どもの思いはしっかり受け止め信頼関 係の構築に焦点を置いた保育を実践しています。
職員会議の内容は日誌・クラスノートに記載して職員間で共有できるようにしています。保護者との 面談記録や保護者支援の内容も個別支援計画に記載しています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの発達状況に合わせて食事・排泄・睡眠・更衣等生活習慣を身につけられるよう指導計画を 立てています。
計画作成においては子どもの発達状況と、保護者との情報交換により確認した家庭での生活状況 や生活リズム等を考慮し、園生活を送る上での環境設定を工夫しています。必要があれば保護者と 話し合い家庭での習慣の改善を求めることもしています。
生活習慣の習得は毎日の生活のリズムから習慣づけをおこなっています。また、子どものやる気を 尊重し強要しない姿勢をとり、生活習慣の大切さが理解できるよう努め、自分でやろうとする気持ち を育む工夫をしています。
活動と休息のバランスを考慮し、0歳児は午睡の他、午前中にも15分程度の睡眠をとるようにして います。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

ひとつの保育室を棚や戸を使いクラス毎のスペースに仕切っていますが、遊びなどの活動時は異年 齢も一緒になって遊んでいます。
おもちゃや絵本・粘土・クレヨン、廃材や新聞、牛乳パック等身近な物を使い、自発的に選び好きな遊 びができる空間となっています。
おもちゃや絵本の取り合い等トラブル発生時はまずは子ども同士のやりとりを静観し、解決が難しいと判断した場合にはお互いの言い分を聞いて中立的な立場で、子ども同士で解決できるよう導いて います。
散歩では、信号の確認や道路・歩道の歩き方、人と挨拶するといった社会のルールを学ぶことを保 育士が分かりやすく伝える工夫をしており、自然と触れ合う機会にもなるため、なるべく毎日出掛ける ことを心掛けています。
また、定期的に高齢者施設への訪問や歌を披露する機会なども設けて、保育士以外の人と接する 機会も持っています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

保育室はひとつですが棚や扉で仕切られており、0歳児のみで過ごすスペースが確保されています。午睡以外にも午前・夕方と多く睡眠時間をとる工夫をしています。0歳児の担任保育士が早番か ら帰る時間まで必ず2名配置されるようにシフト調整をしていますが、他クラスの保育士も状態が把 握できる体制としています。
身近な素材を用いた保育士手作りのおもちゃを始め、おもちゃは多数用意しており、子どもが自由に 好きなおもちゃが取り出せるよう低い棚に収納しており、発達状況に合わせて遊べる工夫をしています。
言語で表現できないことが多いので日頃からよく観察をし、表情や声・仕草等から体調を確認して、 子どもの気持ちを汲むことを心掛けています。
保護者とも専用アプリの連絡帳や送迎時にコミュニケーションをはかることで、園だけでなく家庭での 生活の様子も確認しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 1歳以上3歳児未満の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

食事・排泄・着替えなど身の回りのことは、子どもが自分で行う意欲を持つことを優先的に考え、自 信に繋がるように介助や言葉掛けて、できる力(範囲)を見極めています。
食事については食べる意欲を尊重しており、苦手な物も無理強いすることなく楽しく食事ができるよう にしています。 保育所の中が狭いため屋内での活動だけでなく、天気が良い日は積極的に外に出るようにしています。目的を持って散歩に出掛け、公園遊びでも内容を決めるなど、子どもたちが興味を持って集中で きる環境作りを心掛けています。老人施設の訪問や、公共交通機関を利用しての遠足、他園との交 流保育など園外活動も積極的に行い、様々な経験ができるように配慮しています。
子どもそれぞれの興味があることや好きな遊び・おもちゃ等を記録し、どの保育士でも把握し同じ対応をできるようにしています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:c】

<対象外>
小規模保育園で3歳以上児が在籍しないため

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

現在、障害のある子どもは在籍していませんが、受け入れに備えて園長・主任が「川崎市発達相談 支援コーディネーター」の資格を取得しています。発達障害の診断は行えませんが、0~2歳児で あっても他の園児と比べて感じた様子を保護者に伝えることができるため、育児の際に注意すること や気を付けること等をアドバイスして、家庭と園の両方で発達過程を見守る体制を整えており、その 知識や技術を内部研修にて全保育士に指導しています。
障害のある子どもの受け入れがあった場合は障害の状態や家庭での生活、生活習慣の対応等を ケースカンファレンスシートに詳細に記入し、クラスの計画に基づき個別指導計画を作成する仕組み ができており、現時点でも発達状況によって絵カードを使用して保育をしている子どももいます。 園内のトイレや手洗い場等の施設には分かりやすくマークやイラストを貼って工夫をしています。

【A10】A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

保育室は長時間の保育時にもストレスがないよう明るさ・音・温度等に配慮しており、小規模保育園 のためクラスの垣根を越えた関わりができる環境となるように保育室内の配置をしています。 長時間保育は子どもの精神的な負担が大きいことを入園前に説明しており、0歳児には延長保育や 週6日の長時間保育をなるべく避けるようにお願いしています。
0歳児は午睡の他、午前と夕方にも睡眠の時間を設けています。
長時間保育の子どもにはカロリー計算をし、発達状況に合った携帯の食事・おやつを提供していま す。長時間や少人数の保育でもつかれ過ぎたり寂しさを感じることがないよう遊びや保育スペース等 を配慮しています。
保育の様子は早番保育士と遅番保育士が口頭や伝達ノートなどで確実な引継ぎをしています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:c】

<対象外>
小規模保育園で3歳以上児が在籍しないため

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

川崎市作成の健康管理マニュアルに基づいた保育所のマニュアルを作成し、子どもの体調の変化 等を保健日誌に記入しています。
体調不良やけがについては保護者に書面と口頭とで詳細を伝え、その内容はクラスノートに記入し ています。保護者から伝えられた家庭での体調変化やけがや病気の症状の詳細を把握し、必要に 応じて受診をすすめたり、家庭で子どもに対してできるケアを伝えたりしています。
毎月「健康だより」を発行し感染症や健康上の注意等を伝えています。衛生・健康管理についても全 体的な計画や事業計画に位置付け実施しています。感染症発生時はメールや玄関の掲示にて保護 者に周知しています。
午睡時のチェックは、0歳児は5分おき、1歳児は10分おき、2歳児は15分おきに呼吸や睡眠の状 態を記録して乳幼児突然死症候群(SIDS)対策をしており、保護者向け専用アプリでも情報共有しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科検診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

年に3回(5月・10月・2月)の健康診断・年に1回(6月)の歯科検診を実施しており、健康診断の結果 は書面で保護者に伝えるとともに、記録をして結果を保育士全員に周知し共有しています。
健診結果や川崎市の健康管理マニュアルを基に保健計画を作成しており、保健計画に沿って保護 者と協力し、子どもの健康増進を図っています。
食後の歯磨きやうがいの大切さも伝え、自ら興味を持って取り組めるよう指導しています。子どもや 保護者に歯ブラシの使い方や、歯ブラシを持った際の注意事項を伝え事故防止にも心がけていま す。
身体測定については保護者向け専用アプリで保護者に知らせています。身長や体重の管理を行うこ とで子どもの発育状況を把握し、家庭での食事の提供の方法等も保護者と相談して園での給食の 提供の際にも役立てています。必要があれば保護者に受診をすすめたり、嘱託医と主治医への情 報共有もすすめています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギーのある子どもに対し、厚生労働省が示す「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」 に基づきアレルギー対応マニュアルを作成して対応しています。
保護者からアレルギー性疾患や食物アレルギーの申し出があった際には提携医師との連携をはかり適切な対応をしています。
調理員も参加する給食会議では特に0歳児の離乳食時期に過程で食べていない食材に対し、家庭 で食べアレルギー反応や身体の移乗が出ないかを検証し、出た場合は園での提供は先送りにし、 主治医の指示を受けながら慎重に提供するよう努めています。アトピー性皮膚炎や喘息等のある子 どもの保護者とは送迎時の会話や連絡帳にて家庭と園との生活状況を確認し合っています。
アレルギー性疾患や慢性疾患等に関する研修にも参加し、知識や情報をミーティングや職員会議で 周知・共有を図っています。毎月の給食会議でも食物アレルギーについて課題を検討しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

食育計画に基づきクラス毎に食を楽しめるよう計画を立てています。喫食状況等を記録しており、調 理員とも参加する毎月の給食会議で内容を検討して、その後の計画に役立てています。
年齢や発達状況に合わせ、目で見ても楽しめるよう食材の切り方や調理方法を工夫しています。子どもそれぞれの食べられる量を確認し、盛り付け量も変えて完食できる喜びを味わえるようにしてい ます。離乳食の段階からフードプロセッサーを用いて肉・魚・野菜を細かくカットすることで、苦手な食 材でも食べやすくして、好き嫌いを無くす工夫をしています。
食べることが好きになるよう絵本により食事の大切さを伝えたり、保育士が行儀・作法を少しずつ丁 寧に教えるなどしています。
耐久性や衛生面、臭い移り等を考慮し陶器の食器を使用しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

川崎市こども未来局子育て推進部保育課作成の「栄養価入り献立カード」を基に調理員・保育士が 連携して食材の切り方や調理方法、子どもが好きなキャラクターや動物の形にした盛り付け方や、彩 り・量などを工夫して子どもの心を掴み、楽しめる食事を提供しています。
調理員は外部研修に参加したり数本の包丁や道具を使い分けたりして、子どもたちの五感を刺激す ることを考えて、季節に応じた食材を使用した献立や行事食などを提供しています。
園児が少人数であるため、子ども達全員のアレルギーや食の好みや食べる量、成長状況を調理員 が把握しており、献立を基に毎日園長が安心できる食材を購入して食事を提供しています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

家庭とは送迎時にコミュニケーションを取り、家庭での体調や遊びの様子、園での活動や睡眠・食事 等の様子を確認し合うと共に、園児別のアプリの連絡帳でも管理しており、子どもの成長や様子・情 報を共有しています。
少人数であることを活かして、クラス(年齢)に関わらず全職員がその日の子どもの様子を把握でき ています。登園時には子どもの顔色や怪我などを細かく確認し、特に怪我に関しては原因や状況を 保護者から聞き取って園でも注意して見守ることで、安心して子供を預けられる環境を提供しています。
保護者会や園だより・行事案内等の配布物でも保育内容や保育の意図を伝えるように努めていま す。また、保護者支援の記録も作成して、相談を受ける機会も作っています。
専用アプリの連絡帳機能で保護者と密なコミュニケーションを取っていますが、入力が苦手な方には 送迎の際にボードへの記入をお願いする等の配慮をしています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

毎日の送迎時に保護者とコミュニケーションをとり、常に優しく笑顔で接し、相談しやすい環境を整え て、全職員と保護者との間で信頼関係を築くことを心掛けています。
定期的な個人面談の他、電話相談や送迎時の相談など、いつでも状況に応じて相談に応じる体制 を整えており、個々の想いや意向・要望だけでなく悩みや不安に感じることに対しても適切に対応で きるようにしており、日本語に不安のある人には、中国語など語学堪能な園長が翻訳機を用いて、 ゼスチャーや写真、ローマ字による手紙など、様々な方法で理解してもらえるように対応しています。
全ての相談は職員会議で共有していますが、ケースに応じてすぐに対応ができるように、園長や主 任が役割分担し支援・助言する体制を整えています。
個人面談記録や発達相談の記録はありますが、全ての相談の記録を残してはいないので、 今後は記録保管の整備が期待されます。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

園独自の虐待防止マニュアルを整備しています。
登園時や着替えのときに子どもの顔色や怪我などを細かく視診して、特に怪我に関しては原因や状 況を保護者から聞き取っており、表情や態度の観察に力を入れ、虐待等の早期発見にもつなげるた めに注意を払っています。また、連絡帳の食事内容を確認したり、あらゆる観点から虐待等権利侵 害の疑いを見逃さないように努めています。
子どもだけでなく保護者の権利侵害にも注意しており、特に、母親からの育児相談にはすぐに対応 することを心掛け、保護者の表情や態度にも注意を払うことを全職員で徹底しており、必要に応じて 外部機関と連携を取ることができる仕組みを用意しています。
定期的に職員向けの研修を実施し、外部研修を受けてフィードバックの説明・記録も行っています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

園独自の振り返りチェック表があり、職員間の話し合いや自分の作成した指導計画等を通じて、年1 回の自己評価を行っています。自己評価を踏まえて園長面談を実施し、次の保育に向けて自己啓 発表を作成して保育実践の改善に努めています。
園内研修として定期的に保育指針を読み砕いて理解を深める、また、外部研修受講者は職員会議 でフィードバックを行い、各自の保育に役立てるようにしています。
職員それぞれが、自分の行ってきた保育を知識・経験がプラスになるように考えて行動することが習 慣化されることを目標にしており、子どもたちに質の高い保育を提供できるように、園全体の継続的 な保育の質の向上に取り組んでいます。