【第三者評価結果：b】

●園の保育理念と保育目標は、入園のしおり（重要事項説明書）等に記載して周知しています。職員の行動規範として、「職員手引書」に接遇に関する事項を記載し、「期待する職員像」を明示して具体的に示しています。職員に向けて、会議や毎日の昼礼で理念や方針の理解について園長・主任の話をベースにしてディスカッションを行い共通理解に務めています。保護者に向けては、入園前説明会や保護者懇談会等で説明を行い、園だよりやクラスだより、ホームページ上で園の理念や方針を噛み砕いて周知に努めています。しかし、毎年受審している第三者評価の利用者家族アンケート調査結果では、保育方針、保育目標を知っている家族が半数に満たない状況になっています。保護者に対する周知の方法、継続的な取り組みについてさらなる工夫が望まれます。

【第三者評価結果：a】

●情報の把握については、園として戸塚区の園長会議、幼保小校長・園長連絡会、区や市の会合の他、委託先の法人から情報を得ると共に、厚生労働省の最新情報も入手もしています。園長は、地域の福祉計画について戸塚区園長会議、幼保小校長・園長連絡会、区や市の会合に参加し、情報収集及び把握に努めています。また、子どもの出生の状況、都道府県及び都道府県内の市区町村の人口動態、他園の運営状況等の情報を得、分析し、自園の運営に生かしています。園では委託先法人と共に、経費分析や経営指標の確認を実施しています。

【第三者評価結果：b】

●保育の基本業務の他、全体的な業務に関しては職員の「担当係」を明確にし、責任分担を明らかにして各係の責任者にある程度の権限を委譲し、組織として課題の解決に努めています。園運営の収支など経理業務は委託先法人と協力して把握及び分析を行っています。経費削減については、節水、節電、備品の節約等を行い、改善できることを職員に周知して取り組んでいます。保育園運営上の課題としては、後進の育成と経営力を挙げています。経営の核となるものは「人財」であり、経営力の向上のためにもさらに、人材育成に注力し、園と本部役員との十分な共有、園職員への周知、課題解決に向けての取り組みが計画的に実施されることを期待いたします。

【第三者評価結果：b】

●園の保育のビジョンは「園の発展計画書」に明確に提示されています。園長は、毎月、職員に向けて「園長だより」を発行し、保育内容の充実、質の向上に取り組んで欲しいことを伝えています。今後、園の発展計画書の内容を現在の経営課題や問題点の解決改善に向けた具体的な内容にブレイクダウンし、計画内容についても日程管理ができるような工夫を期待いたします。

【第三者評価結果：b】

●単年度の計画は中・長期計画の内容と同一のビジョンとしています。今後は、前項【4】と同様に、園の発展計画書を生かして工夫していかれることを期待いたします。

【第三者評価結果：a】

●事業計画は、昨年度の評価・反省を踏まえて担任が次年度の計画原案を作成します。そして、全職員が参画した職員会議で策定しています。実施状況の把握の時期、参加者、チェック項目等を定め、評価の時期、手順を決めて実施しています。事業計画は、職員に周知し、計画に沿って対応の計画化を図り、実践しています。

【第三者評価結果：b】

●保護者への説明は、保護者懇談会時や、園だよりの配付、資料等で周知しています。毎年受審している第三者評価の利用者家族アンケート調査結果では、年間指導計画、行事計画、保育方針、保育目標についても知っている家族が半数程度に留まっています。これらは園の基盤となっているものであり、保護者に対する周知の方法、継続的な取り組みについてさらなる工夫が望まれます。

【第三者評価結果：b】

●職員会議や昼礼等の場において、職員間で保育や子どもの成長についてディスカッションを行っています。保育の質の向上については、園独自の自己評価シートがあり、自己評価項目が設定されています。個人別に自己評価項目の中から課題を抽出して次の目標課題に設定しています。自己評価は四半期に1回行い、期中、期末に園長と面談し、達成できなかった項目については次の目標に組み入れて取り組んでいます。第三者評価を毎年受審し、保育内容の評価を行い、保育の質向上につなげています。基本的に業務はPDCAサイクルで実施されています。但し、年間指導計画1期～5期の評価・反省欄を設ける等、改善の余地があります。

【第三者評価結果：b】

●第三者評価の結果や、指導計画の評価・反省について課題とその解決策（案）を作成し、案を職員会議で検討を図り、決定して実施に結び付けています。職員間での共有化は職員会議で行い、次期計画に組み入れて展開しています。改善計画は基本的には次年度指導計画とし、それまでに改善の努力を継続するようにしています。改善については随時、見直しを図っています。会議に参加できなかった職員には、会議資料の閲覧や話し合った内容を伝える等、共有が図れるようにしています。今後は、クラス担当の保育士も、他のクラスの事案に取り組む余裕が持てるような体制作りを期待いたします。

【第三者評価結果：b】

●園長は年度初めに保育園の経営・管理に関する方針を明確にし、保育方針にも示しています。園長はその役割と権限について重要事項説明書、園の発展計画書に明記し、期初の職員会議や懇談会で表明しています。有事についての代行責任は主任が行います。課題としては、園長の職務分掌表等の内容を充実させ、職員の職務分掌表と併せて全職員に周知できることが望まれます。

【第三者評価結果：b】

●園長は、関係法令を理解し、必要に応じて法律を熟読しています。法律に先立つ倫理に関しては、保育士会の倫理綱領を遵守するよう職員に指導しています。マネジメント研修等、法令の勉強会や、保育の研究会、発表会に参加して理解を深めています。また、保育のみならず、職員への必要な関係法令の周知に努めています。地域環境の法令等についての研修にも出席し、意識を高めています。案内を受けた、関係法令関連の研修会には参加するよう予定を組んでいますが、業務の都合などで参加を見送ることもあります。参加できなかった研修等の知識・情報は何らかの方法で入手し、研鑽に努めていかれることを期待いたします。

【第三者評価結果：b】

●園長は保育の質の維持・向上に意欲を持ち、毎日の報告や毎月の職員会議の中で職員に確認し、個々に応じた対策を図るようにしています。定期的に面談を行い、職員の評価や課題について話しています。会議・昼礼では園長が職員に向けて話をする時間を設け、保育の質の向上につながる話題を挙げています。職員の研修、教育の場は年間研修計画を立案し、行政主催の研修など外部研修、園内研修の実施や会議を通して指導をしています。研修計画に沿って外部研修への参加や内部研修の実施が行われていますが、業務との都合で参加できない職員も多々みられます。余裕を持った日程調整等を図り、研修の参加率の向上に期待を寄せます。

【第三者評価結果：b】

●園長は、毎月の収支を確認し、改善が必要と思われる事項は職員に向けて話し、全員で業務改善に取り組んでいます。また、業務の実効性を向上するため、職員と話し合い、組織体制を変更したり、組織運営に努め、スムーズに連携できるよう体制の在り方について常に考えています。そして、決まった人員でより効果的な方法を模索しています。例えば、保育活動の時間管理、準備移動時間の短縮、記録（記載等）する時間の短縮等の合理化に取り組んでいます。正職員、パート職員関係なく働きやすい職場作りの為にシフト作成にも配慮しています。経営の改善や業務の実効性を高めるために、組織内に具体的な体制を構築し、園長自らもその活動に積極的に参画すると尚良いと思います。

【第三者評価結果：b】

●幼児活動研究会に採用業務を委託しつつ、自園でも採用説明会の実施など職員が一体となって人材確保に努めています。自園での採用は、保育士養成校や、主に実習依頼校を訪問して実習担当者に採用の説明を行う等、アプローチを行い、採用につながるよう努めています。今後は、人材の育成計画に基づいた研修の実施が望まれます。

【第三者評価結果：b】

●園の発展計画書に職員が目指す概念的な期待像が明記されています。園では、2期に分かれて評価制度を行う仕組みを整備し、職員自らが行う保育士の自己評価を四半期ごとに実施しています。園長は、四半期ごとに職員一人ひとりと面談を行い、貢献度への評価と個人の課題にも触れて話す機会を設けています。今後は、「期待する職員像等」を階層別に明文化し、昇給・昇格を含めた人事考課に連動させ、採用、配置、異動、昇進、昇格の一連の基準を明確に定め、高い透明性を持って全職員に周知されることが望まれます。

【第三者評価結果：b】

●職員の就業状況についてはICT化・勤怠システムを使用し、就業状況、有給の取得状況をデータ化して把握しています。それにより、データベースでの出退勤の管理が進んでおり、業務時間及び有給の取得の平準化につなげています。日々の業務報告、定期的な面談から職員の悩みや相談に応じる体制になっており、定期健診、予防接種等を行って職員の心身の健康と安全の確保に努めています。特に、１人で担任を受け持つ幼児クラスの保育士に負担がかからないようフリー職員の活用等、工夫をしています。中・長期計画で職員が幸せに働くための職場作りとして、「仕事を通して成長する」、「有休休暇の取得100％」、「サービス残業0」、「風通しの良い関係作り」を挙げています。今後は、これらの項目について、実行可能な事柄にブレイクダウンして、計画実行の日程管理ができるよう移行していくことが求められます。

【第三者評価結果：b】

●組織として「期待する職員像」が概念的に示されており、保育士の自己評価、園長の半期ごとの評価に基づいて個別に面談を設け、目標を設定しています。職員それぞれが持っている得意分野を発揮できるような形で資質向上を図っています。不得意な分野においても、自身の得意とする面で補完するよう促し、職員一人ひとりの育成を図っています。日頃より職員の業務を観察し、職員一人ひとりに必要な目標、課題を見極め、成長していけるよう、個々の受け持つ行事の配分を行ったり、研修に参加を促すようにしています。職員一人ひとりの自己評価シートは、目標項目、目標水準、目標期限を明確にし、日程管理ができる目標管理とするよう、より適切な内容にしていかれることを期待します。

【第三者評価結果：b】

●現在、実施している保育の内容や目標を踏まえて、園として必要とされる専門技術や専門資格を得るための職員の研修計画を作成し、研修には常勤、非常勤とも資質向上の為の研修に参加できるような体制を構築しています。研修計画以外の外部研修、内部研修の案内は事務室に掲示し、希望により業務調整した上で参加できるようにしています。職員は研修に参加した場合には、必ず研修報告書を提出し、全職員が共有できるようファイリングし閲覧できるよう管理しています。また、職員会議等で伝達研修を行い、保育で実践できるよう話し合いの場を設けています。新任者・中堅職員など、それぞれの経験や習熟度に応じて効果的なものとなるような研修計画を立てています。さらに、期待する職員像の明示、必要とされる専門技術や専門資格の明示、教育・研修計画実行について十分な取り組みが望まれます。

【第三者評価結果：b】

●個別の職員の知識、技術水準、専門資格の取得状況等を把握し、職員個々に研修計画があります。習熟度別研修、職種別研修、テーマ別研修等の機会を確保し、職員の職務や必要とする知識・技術水準に応じた教育・研修を実施しています。園内研修については、非常勤職員を含む、全職員が参加できる園内研修を年間計画として作成し、周知しています。外部研修については情報を伝え、自発的な参加希望者を募り、研修終了後は、研修報告書を提出すると共に、職員会議にて発表・報告を行っています。新型コロナウイルスの影響や職員配置、年間予定等を考慮し、職員一人ひとりが可能な限り研修を受講できるよう業務の調整を図っています。無資格者に対しては、子育て支援員の研修の機会を作り、参加できるように環境を整えています。習熟度に配慮した個別的なOJTの手引き書の整備、知識・技術水準に応じた教育研修及び、全ての職員が教育研修を受けられていないことへの改善が求められます。

【第三者評価結果：b】

●実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成についてのマニュアル（本園以外のもの）を整備しています。実習生については、依頼校側と実習内容について連携してプログラムを整備すると共に、実習期間中においても継続的な連携を維持していくための工夫を行っています。実習生の受け入れについては、園として力を入れており、実習生が戸惑うことのないよう、基本方針・保育活動を十分に伝えるようにしています。実習生を受け入れた際には、園内の掲示やお便りにて、保護者へ受け入れの情報を伝える仕組みを整えています。今後は、戸塚せせらぎ保育園独自のマニュアルを作成することが課題として挙げられます。

【第三者評価結果：b】

●法人は社会福祉法人であり、ホームページ等の活用により、法人、戸塚せせらぎ保育園の理念や基本方針、保育の内容、事業計画、事業報告、予算、決算情報が適切に公開されています。運営の透明性の確保についてはホームページ等で具体的な活動をお知らせする他、戸塚区の主催の保育イベント等でもお知らせし、園見学等や戸塚区役所等にてパンフレットを配布しています。苦情に関する第三者委員も設置し、苦情解決についてのお知らせと共に玄関に掲示し、透明性確保に努めています。課題点として、登降園送迎時の保護者の路上駐車について円満に解決されることを期待します。

【第三者評価結果：b】

●経理業務については、幼児活動研究会へ委託し、経理、取引等について内部監査を実施する等、定期的に確認されています。横浜市の監査による助言やアドバイスを受けて経営改善に向けて実施しています。職員手引き書に保育園のルール、職務分掌、権限・責任等については部分的に記載されています。この内容をさらに充実させ、職員に周知していかれることを望みます。

【第三者評価結果：b】

●5歳児交流会の参加（区役所のポスター掲示）、連携小学校との交流、商店会に加入し、地域との関わりについて、会合、予定及び協議内容等、決定事項について記録に残しています。社会資源の活用についてはリスト化し、一覧にして職員に周知をして有効活用するよう努めています。現在、不要になった新聞紙や上履き、洋服の寄付を募り回収活動をしています。保育所や子どもへの理解を得るために、園見学者の受け入れ、散歩時に地域の方と挨拶を交わし、交流を図っています。また、消防署の見学や、警察署へ交通ルールの講習会を依頼する等、連携をしています。地域との関わり方についての基本的な考え方を文書として整理し、保管・管理されることが望まれます。

【第三者評価結果：b】

●ボランティア受け入れの基本的考え方（マニュアル）の整備は不十分ではありますが、学校教育（中学生の体験学習、高校生のインターンシップ等）の受け入れ要請があれば、園として受け入れる体制はあります。受け入れ時にマニュアルに沿ってオリエンテーションを実施し、園の方針、留意事項等を説明して実施する予定です。ボランティア受け入れの充実を図るためにも、早期のマニュアル完成が望まれます。

【第三者評価結果：a】

●関係機関・団体についてはリストを作成し、活用しています。リスト一覧は職員室に設置し、職員誰もが閲覧して活用できるようにしています。連携を図っている関係機関は横浜市戸塚地域療育センター、横浜市南部児童相談所、区役所の保健師、保健所、消防署、警察、病院等があり、協働を図っています。

【第三者評価結果：a】

●地域の園長会議、幼保小連絡会に参加し、地域の商店会へ加入等、地域の情報やニーズを把握し、継続的に対応しています。現在、区の園長会の参加や商店会との連携は、新型コロナウイスル感染症の影響もあり、直接の対面を避け、メールで積極的に情報共有を図っています。

【第三者評価結果：b】

●保育に関して、子育てに留まらない社会貢献活動としては現在、不要になった新聞紙や上履き、洋服の寄付を募り回収活動をしています。区主催の催し物への参加や、子どもを介したコミュニティ活動に貢献しています。地域防災については、防災備蓄品として食料以外に、水電池や発電機、防炎ブランケット等の備えがあります。地域の子育て支援として、赤ちゃんの駅、育児相談、育児講座の開催、園庭開放などの支援を行われることが期待されます。また、災害発生時に地域の方の一時避難所として園舎を提供される等、一考を期待します。

【第三者評価結果：a】

●戸塚せせらぎ保育園は、保育教育理念の根幹を「人間力をつける教育」に置き、子どもを中心とした理念、保育目標を策定しており、子どもを尊重した保育の実施について明示しています。理念、保育目標は昼礼時に唱和し、会議等において職員間で意見交換を行い、理解を深めています。理念、保育目標は保育職員にとっての指針となっており、子ども達と関わる上での軸として大切にしています。性差への先入観による固定的な対応については、統一された保育着を着用しており、保育活動の中でも性差に関して全く男女の差別をしないように配慮しています。子どもの人権、文化の違い、互いに尊重する心についても、その方針等を保護者に示し、様々に工夫しながら取り組んでいます。

【第三者評価結果：b】

●子どものプライバシー保護に配慮し、おむつ替えは外から見えない工夫を行い、女児のトイレにはドアを設置しています。また、プール使用時は外から見えないように簾等を使用して工夫し、排泄に失敗した際は子どもの羞恥心に配慮して他児にわからないよう処理するよう配慮しています。保育の内容については、入園前説明会、懇談会等で保護者へ丁寧に説明しています。例えば、障害や配慮を要する子どもの対応についても説明し、理解を促しています。園の見学会や保育参加等で保育の実態を見てもらい、取り組みについて理解ができるよう工夫しています。入園のしおり（重要事項説明書）に個人情報の取り扱いについて記載がありますが、プライバシー遵守に関しては記載がありません。子どものプライバシー保護について、社会福祉事業に携わる者としての姿勢・責務等を明記した規程・マニュアル等が整備されていること、職員への研修によりその理解が図られていることの文書化が望まれます。

【第三者評価結果：a】

● 園のホームページで基本方針、理念を明示しています。園見学対応では個別に対応し、保育所の説明を行い、質問も積極的に受け入れて丁寧に回答しています。区役所から園見学に行くように薦めがあった入園希望者に対しては、園として誠実に対応しています。園見学の希望の問い合わせには園長、主任が対応し、見学者と園の予定を調整し、出来れば生活活動が見学できる午前中を勧めています。見学者（利用希望者）への提供情報は適宜見直し、作成しています。

【第三者評価結果：a】

●保育の開始時、変更時の説明と同意については、保護者の意向を念頭に置いて、可能な限り配慮するよう努めています。開始・変更時の説明では、パワーポイント等を活用して、保護者が理解しやすいよう工夫し、質疑の時間を設けています。説明後は、保護者の同意を得、それを園の様式の書面に残しています。現在、該当者は居りませんが、特に配慮が必要な保護者、例えば外国籍に係る保護者や知的障害等のある保護者については、園のルールとして個別対応を原則として対応しています。

【第三者評価結果：b】

●園児個人の記録は常にまとめてあり、引き継ぎは何時でもできる体制になっています。就学先の小学校へは必ず指導要録を提出していますが、通園途中の保育園の変更等については保護者の同意、若しくは市町村の依頼で提出する場合もあります。卒園後の窓口は基本的に園長とし、園長経由で元担任が窓口としています。卒園児には運動会や夏祭り等の招待状を送っています。卒園時に、卒園後何時でも遊びに来て良い旨を口頭で伝えていますが、文書にして渡したり、残すことはしていません。今後、文書化にすることが望まれます。

【第三者評価結果：b】

●子どもの満足については、日常の保育の中で常に理解するのが保育士の仕事と考え、把握に努めています。保護者の満足度は、行事ごとのアンケートの他、年間で園に対する意見、要望を聞く機会を設け、意見箱も設置しています。毎年、第三者評価を受審し、利用者アンケートからも確認しています。また、定期的な保護者の面談、懇談会等でも意見を抽出しています。アンケートは担当者が集計し、職員会議で全職員に周知し、挙げられた意見について検討しています。アンケートの分析結果については、改善策を立て、実行に取り組んでいます。しかし、保護者と保育士とのコミュニケーション不足の点や保護者の声の改善については、保護者側の理解不足も一因として考えられ、園からの積極的な情報伝達に工夫が望まれます。

【第三者評価結果：b】

●苦情解決の仕組みでは苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員の氏名を記載した内容を掲示しています。苦情解決の仕組みについてはフロー化し、併せて目に付きやすい場所に掲示しています。苦情が述べやすいように意見箱の横に「記入カード」を準備し、保護者が記入しやすいよう工夫しています。意見箱は毎日確認し、いかなる苦情に関する内容も記録して残しています。但し、寄せられた意見に対する検討結果のフィードバックについて不十分さが考えられます。例えば、戸外で遊ばせて欲しいとの意見に対して園では殆ど毎日行っていますが、保護者の理解は希薄です。また、路上駐車に対する解決策の公表も望まれます。保護者と園のコミュニケーションが十分に図られるとさらに良い結果が生まれます。メール機能の拡充等で保護者との意思疎通の工夫が望まれます。

【第三者評価結果：b】

●入園説明会時に相談や意見は職員の誰もが対応できることを伝えています。また、お便りで、個別相談ができること、相談相手を選ぶことができる旨も説明しています。相談スペースとしては事務室や空いた保育室を確保し、プライバシーにも配慮しています。苦情相談の対応について、重要事項説明書の「個人情報の取り扱いについて」の項に記載されています。さらに、「苦情・相談窓口」という項を設け、受付窓口として保育園、行政（区役所子ども家庭支援課）、第三者委員の氏名を明記されると良いと思います。

【第三者評価結果：b】

●相談や意見を受けた際の記録の方法や報告の手順、対応策の検討等について定めた規定を整備しています。意見等は職員会議や昼礼の時間に職員間で情報を共有し、対策について検討を図り、規定に沿って対応しています。日頃から、保護者が相談しやすいよう職員体制にも配慮しています。職員は、送迎時等に保護者の表情や様子を敏感に察知して声をかけるよう努めており、相談がありそうな場合は個人面談につなげています。保護者の意見は把握・検討し、保育の質の向上に生かすよう心がけています。相談に対しては、検討時間のかかる場合は中間報告をして保護者に安心感を提供するように配慮しています。規定は定期的に見直しています。保護者とのコミュニケーションの日常的な手段は、送迎時等の保護者との会話、連絡帳が主体です。保護者の安心・満足に向けて、ICT化の向上等、さらに密接な情報交換のできる工夫が望まれます。

【第三者評価結果：b】

●園内で起きたケガについて対策を検討し、職員全体で再発防止について昼礼で話し合う機会を設けています。事故発生時の手順については職員手引き書に規定しており、規定に沿って実施することにしています。横浜市の事故事例を会議等で周知し、再発防止に努めています。職員に対する事故防止の研修を実施し、事故防止策については実効性の見直しを行い、周知を図っています。日常の保育活動には、事故につながる要因は常に内在しています。保育が始まる朝の会などで安全呼称を入れること、安全点検チェック表の見直し、新型コロナウイルス予防策の十分な対応等、さらなる注意喚起を期待いたします。

【第三者評価結果：b】

●登園禁止の感染症については重要事項説明書にその対応の一部を掲載して保護者へ周知しています。職員間では、昼礼で感染症の症状が発生した場合の処理方法の確認を行っています。感染症対応の規定は適宜見直しを図り、都度、職員へ周知し、勉強会でも確認しています。感染症に関する保護者対象の勉強会も開催し、啓蒙しています。保護者への情報提供は適宜行い、地域で流行している感染症についても情報を提供し、注意喚起を行っています。但し、感染症対応マニュアルが確認できず、重要事項説明書に記載されている内容では不十分です。感染症対策の責任と役割を明確にした管理体制を整備し、季節の感染症の蔓延防止に努める規定の整備及び今回の新型コロナウイルス予防対策の明文化が望まれます。

【第三者評価結果：b】

●災害時における子どもの安全確保のための取り組みとしては防災責任者を決め、災害マニュアルを作成し、防災計画を立て、食料・備蓄品のリストを作成して管理しています。地域的に柏尾川の氾濫による水害が想定され、その際はビルの上階に垂直避難をすることにしています。その他、火災、地震、さらに不審者に対する防犯を考え、所内訓練を実施しています。入園時の「入園のしおり」に被災時の連絡の取り方と電話番号を記載し、保護者へ安否確認の方法等を説明しています。防災責任者が中心となって「引き渡し訓練」等も実施しています。また、救急救命法の研修も実施し、AEDについては納入業者の担当者から使い方の実演指導も受けています。緊急時は職員自身の安否と子どもの安否確認を行い、伝言サービス等で保護者に報告し、備蓄品は倉庫で管理しています。今後は、災害時の対応体制の明示、園内の目に付きやすい場所への掲示及び避難訓練について、上層階の住戸部も含めての全館で連携対応する必要があると思われます。

【第三者評価結果：b】

●保育を行う上で骨子となる標準的な実施方法が記載されたマニュアルを整備しています。マニュアルに子どもの尊重、プライバシーの保護、権利擁護を記載し、会議等でも確認して共通認識を図っています。マニュアルは研修等で職員に周知を図り、徹底すべき標準的な実施方法を記載し、OJTを含め様々な方策を盛り込んでいます。保育が標準的な実施方法に基づいて行われているかを昼礼会議で確認しています。標準的な実施方法は画一的なものにならないよう、子どもの希望を柔軟に取り入れるよう工夫しています。職員手引き書に必要最低限の保育業務を抜粋して運用されています。詳細については、感染症対策マニュアルなどの専門マニュアルが整備されています。今回の新型コロナウイルス予防対策のように日常の保育内容は常に変化していきます。マニュアルは保育内容の変化に応じて充実補強されることが望ましいです。

【第三者評価結果：b】

●マニュアル類については1年間の実施を踏まえて年度末に見直すか否かを確認することを原則としています。見直しは定期的に（年1回）行っています。検証、見直しは指導計画の実施結果から行っています。また、昼礼等で検証や見直しを行い、職員会議に諮り、全職員に反映しています。保育内容の改善指導は、月1回、幼児教育コンサルティングの関係講師からサポートを受けています。前項【40】のマニュアルの追加拡充に続いて、現在整備されているマニュアル類の全てについて、定期的に見直しを実施した期日を各マニュアルに記載しておくことも大切です。

【第三者評価結果：b】

●指導計画策定の責任者はクラス担任、複数担任のクラスはリーダーを責任者とし、園長の承認を得るようにしています。アセスメントはモニタリング表、個人記録、個人別指導計画、参加メンバーそれぞれの見解を持ち寄り実施しています。リーダーについては、選定を行い、子どもを理解するメンバー構成が望ましいと考え、追加メンバーも柔軟に選定しています。また、異職種に参加を要請することもあります。園長、主任だけでなく栄養士や事務職員も含めてアセスメント等に関する協議を行っています。子どもは日常の保育を通してニーズを把握し、保護者については行事後のアンケート等でニーズを抽出し、さらに、連絡帳や送迎時の会話を通して保護者のニーズを把握し、指導計画、個別計画に反映させています。支援が必要なケースには担任と主任を中心に、対応について検討し、保育の提供を行っています。保育の指導計画は全体的な計画に沿って策定していますが、年間指導計画１期～５期、週日案の中に全体的な計画の主旨を読み取ることが出来難く、ブレイクダウンした指導計画に全体的な計画の痕跡を明示されることが望まれます。さらに、年間指導計画１期～５期に評価・振り返り欄を設けることを課題と捉えられます。

【第三者評価結果：b】

●指導計画は、必要に応じて見直しを図り、計画から変更して担任と主任で相談し、園長に報告しています。さらに、毎月の職員会議に諮り、月案レベルで実施しています。変更については職員会議で全職員へ周知しています。見直しにおいてマニュアルに変更が必要であれば対応を行い、保育の質の向上に係る課題は明確に区分けして反映するよう努めています。評価結果は次期計画に反映させ、課題があれば継続して取り組むようにしています。保護者の意向については連絡帳を通して同意を得ています。指導計画及び保育内容について保護者が十分に理解されていないことが、今回のアンケート結果からも読み取れます。指導計画及び保育内容について保護者に理解されるような取り組みが望まれます。

【第三者評価結果：a】

●子どもの発達状況は、園の様式経過記録で記録しています。子ども個人別の指導計画は記録されており、職員がいつでも確認できるようにしています。0歳児～2歳児と支援が必要な園児は個別の指導計画を作成しています。記録要領の研修を園全体で行い、個別に行う場合もあります。保育に関する情報は昼礼ノートに記録し、全職員で情報を確認しています。昼礼のファイリングの方法、設置場所も定めています。情報の活用についてはテーマを絞って職員会議で話し合っています。

【第三者評価結果：b】

●個人情報に関しては不適切な利用、漏洩がないことを重要事項説明書で説明し、文書化して保護者と書面を交わし同意を得ています。記録管理の責任者は園長としています。記録の管理方法については業務マニュアルに定め、鍵のかかる書庫で管理及び保管を行い、その取扱いについては研修を実施して周知徹底を図っています。重要事項説明書には、子どもの記録類について法定保管年数の明示がありません。記録の管理方法についての詳細が不明でもあり、個人情報取り扱いマニュアルを整備してそれらの詳細を明示されることが急務と考えます。

【第三者評価結果：b】

●全体的な計画は児童憲章、児童の権利に関する条約、児童福祉法、保育所保育指針などの精神に沿い、それを犯さず、子どもの最善の利益を実現できる趣旨で編成しています。さらに、保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、理念、方針自体が児童憲章等の法令に準拠して編成されています。全体的な計画は子どもの発達過程、子どもと家庭の状況や保育時間、地域の実態などが考慮されており、母親との日常のコミュニケーションで得られる体験が身に付く前の例年齢からの入園児に対しても、その対応に配慮して策定しています。全体的な計画は、子どもの発達段階に応じて保育のねらいと内容をまとめたものです。保育所保育指針では、０歳児の保育のねらいと内容については生活や遊びが充実するように３視点にまとめています。しかし、戸塚せせらぎ保育園では５領域になっており、このことについて保育所保育指針と変えられた主旨の説明が望まれます。さらに、全体的な計画について、全職員の理解を深めるためにも作成過程に職員の参加が求められるところです。

【第三者評価結果：b】

●保育室の環境については、室内の温・湿度管理は夏、冬の設定湿度範囲を定めて管理しています。換気については循環式の強制換気の他、適宜窓を開けて自然換気に努めています。特に、トイレについては通気に配慮しています。保育室は南向きで採光は十分取り入れられており、明るいです。音に関する環境については、音楽や子どもの声等、地域にも配慮し、職員の声の大きさも常に適切な状態に保持するよう注意しています。保育所内外の設備は常に清掃し、用具や玩具等、手に触れる場所の消毒を行い、ウイルス対策をしています。寝具の消毒等をチェック表に沿って行い、衛生管理に努めています。寝具(簡易ベッド)は土曜日に消毒、天日干しを行っています。家具はクラスごと、子どもの成長に応じて最適な場所に配置しています。家具や遊具の素材・配置、保育士の導線等の工夫を行い、室内の有効活用に努めています。食事や睡眠のための空間を分け、心地よい生活空間が確保できるよう工夫されています。手洗い場・トイレは、明るく清潔で、子どもが利用しやすい設備を整え、安全への工夫に努めています。睡眠時は、部屋の明るさに注意して常に子どもの表情が見えるようにしています。室内の温度設定は、冬20～23℃、夏26～28℃、 湿度設定は年間を通して40～60％と規定されています。調査当日の温度は18℃、湿度23%でいずれも規定範囲外ですが、体操の活動等もありますので温度については問題はありません。湿度についてはウイルス感染防止の観点では、湿度60％になると感染症防止効果が十分になることから湿度管理の改善が望まれます。3歳、4歳、5歳児の保育室は、壁際に棚が設置されている以外はスペースを広く確保し、体操が主活動になっていることにも関係しているかと思われますが、一人ひとりの子どもが寛いだり、落ち着ける場所の確保について工夫が望まれます。

【第三者評価結果：a】

●子ども一人ひとりの成長と発達過程、家庭環境等から生じる子どもの個人差を十分に把握し、尊重した保育を行っています。子どもが安心して自分の気持ちを表現できるよう配慮し、対応しています。自分を表現する力が十分でない子どもの気持ちを汲み取り、子どもの欲求を受け止め、子どもの気持ちに沿って適切に対応しています。例えば、子どもがやりたいこと、行きたい場所への希望にはできるだけ沿うように努めています。話し方については、大人の感覚を押し付けず、子どもに分かりやすい言葉遣いや話し方で伝え、穏やかに、ゆっくりと分かるまで話すようにしています。急かす言葉、制止させる言葉を不必要に用いないようにしています。保育士は、子どもの気持ちを大切にし、子ども自身が理解できない、あるいは希望があるもののそれを言葉にできないような時は、根気よく待ち、気持ちに寄り添うよう努めています。また、子どもの家庭環境、個人差を十分把握し、職員間で共通理解を持っています。連絡帳を通した家庭からの連絡は、職員間で共通認識が図れるよう周知しています。

【第三者評価結果：a】

●一人ひとりの子どもの発達に合わせて、生活に必要な基本的な生活習慣を身につけられるよう配慮しています。基本的な生活習慣の習得に当たり、子どもが自分でやろうとする気持ちを尊重して援助を行い、決して無理強いはしていません。基本的な生活習慣の習得では強制することなく、一人ひとりの子どもの主体性を尊重し、集団生活の中で自分もやってみる、そして、できた時の子どもの気持ちを大切にして支援しています。毎日の生活は一人ひとりの子どもの状態に応じて、「活動」と「休息」のバランスが保たれるように工夫しています。基本的な生活習慣を身につけることの大切さについて、子ども自身が理解できるように働きかけています。食事、睡眠、排泄、着替え、朝と帰りの支度等、年齢と発達に応じて必要な支援を行っています。

【第三者評価結果：a】

●子どもが自主的・自発的に生活と遊びができる環境を整備しています。室内遊具は保育士があらかじめセットした中から自由に取り出して遊べるようにし、色紙、折り紙、クレヨン等は自由に使えるようにしています。また、保育室の中にコーナーを設け、好きな遊びを選べるようにし、子ども同士で協力して何かを作ったり、片付けたりする事で人間関係を育んでいます。土の園庭を有し、保育士が見守る中、自由に遊べる環境が整備されています。遊具、教材は自由に使えるので、子どもは自由な発想で、独創的な遊びを楽しんでいます。体を動かす遊びでは特に、雨天時の室内遊びにリズム遊びを取り入れています。広いホールを周回し、音楽に合わせてトンボ、うさぎ、亀等に擬態しながら体を動かし、雨の日の運動不足解消と発散できる活動を展開しています。戸外での活動では、天候が良い日には散歩、園庭で戸外遊びを実施し、身近な自然とも触れ合っています。生活と遊びを通して、友だちとの人間関係が育まれるよう、公園でリレーを行い、みんなで応援する等、一体感を体感する遊びを取り入れています。友だちと協同して行う活動としては「カプラ」を遊びに取り入れています。散歩時では、歩行者や自転車の通行に気を配り、横断歩道は挙手して渡る等、交通ルール・社会的ルールが身に付くよう保育に取り入れています。地域の方たちに接する機会では、ハロウィンの行事時、商店会の方々に協力を願い、お菓子を渡してもらう等、交流を図り、社会体験が得られる機会を設けています。保育全体を通して様々な表現活動が自由に体験できるよう工夫されています。

【第三者評価結果：a】

●０歳児の体力、睡眠、休養、活動への配慮として、家庭で過ごしているのと同様に、長時間安定して過ごすことに適した生活環境と遊びに工夫を施しています。保育室は床暖房で快適さを保ち、玩具は常に入れ替えに配慮しています。特に、０歳児が安心・安定できるよう、保育士等と愛着関係(情緒の安定)の構築に努め、職員配置を考慮して1対1の担当制にせず、6人の乳児を保育士2人で対応する緩やかな体制で愛着関係を育んでいます。0歳児それぞれに相性の良い保育士が居て、選べる利点があります。保育士は、子どもの表情一つひとつを大切にし、子どものアクションに応じて応答的な関わりを大切にしています。０歳児が、興味や関心を持つことができるよう生活や遊びに工夫を取り入れ、五感を刺激する活動を考えて実施しています。シャボン玉遊び、手遊びなどその時々の興味・関心を見逃さないように努め、０歳児の発達過程に応じて散歩、階段上り等必要な活動を行っています。０歳児の生活と遊びに配慮し、家庭との連携を密にして成長を共有し、連絡帳を通して家庭においての状況を把握し、育児の悩みについても園と家庭とで共有しています。

【第三者評価結果：a】

●この時期を養護と教育の一体的な展開の基礎を作る時期と捉え、また、3歳以上児における「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」の基礎を作る大切な時期でもあり、一人ひとりの子どもの状況に応じて、子どもが自分の力で取り組もうとする気持ちを尊重しています。戸外の探索活動では、探索が十分に行えるような環境を整備し、援助しています。何歳でも、何事もチャレンジできるように環境設定をして子どものやる気につなげています。チャレンジができたらたくさん褒めるようにし、遊びを中心として子どもが安心して自発的な活動ができるように心がけています。子どもの自我の育ちを受け止め、保育士等は適切な関わりをしています。異年齢児の交流も盛んで、友だちとの関わりでは保育士等が仲立ちをし、様々な年齢の子どもや、保育士以外の大人との関わりを持つ機会を設けています。散歩では近隣の寺院の住職と挨拶やお話しをする機会にも恵まれています。一人ひとりの子どもの状況に応じて家庭や進学する小学校と連携した取り組みや配慮がなされています。

【第三者評価結果：a】

●3歳児は、個人の興味・関心と集団での活動を並行して園生活を過ごしています。保育では、集団の中で安心・安定を確保しながら、遊びを中心とした子ども一人ひとりの興味や関心のある活動に取り組めるよう環境を整えています。3歳児は、子どもと保育士が一緒になって遊びを考え、歌を歌うときには一緒になって振り付けを考えて歌い、異年齢保育では、お兄さんお姉さんとの関係も加わり、豊かな人間関係を育んでいます。また、自我を生かしつつ集団生活が進められるよう保育士は適切にサポートしています。４歳児の保育では、集団の中で自分の力を発揮することをねらいとし、友だちとも楽しみながら遊びや活動に取り組めるよう環境を整え、譲る、一緒に遊ぶことが出来るよう支援しています。来年は最年長であることの心構えも徐々に育ち、5歳児の行いを学んでいます。５歳児の保育に関しては、集団の中で一人ひとりの子どもの個性を生かし、友だちと協力して1つのことをやり遂げるといった活動や創造した遊び等を取り組めるよう環境を整え、「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」についても身に付けています。体操の時間には使用するマット等を自分たちで準備し、協力して設置する場面も見られます。アプローチプログラムを実施し、就学を見据えたスターティングプログラムにつなげています。子どもの育ちや取り組んできた協同的な活動等については、保護者や地域・就学先の小学校等に保育要録を通じて伝えています。

【第三者評価結果：b】

●保育園内はバリアフリーであり、園舎2階までのエレベーターを設置し、障害者用トイレを備え、建物・設備、障害に応じた環境整備がなされています。障害のある子どもの状況に配慮した個別の指導計画を作成し、クラスの指導計画と関連付けて保育に当たっています。基本的には統合保育を実施し、他児と一緒に保育を行い、子どもの状況と成長に応じた対応を心がけています。子ども同士の関わりに配慮し、子ども同士の関わりには互いに応じた配慮、声かけをして共に成長できるように援助しています。保護者とは面談を行い、園での様子、家庭での様子を共有しています。横浜市戸塚地域療育センターの巡回など必要に応じて、医療機関や専門機関から相談や助言を受けています。職員は、障害のある子どもの保育について研修等により必要な知識や情報を得、外部研修受講後は職員会議で伝達研修を行い、参加できない職員は、報告書類で勉強しています。保護者に対しては、了解の下、障害のある子どもの保育に関する適切な情報を伝えるよう取り組んでいます。障害のある子どもの保護者と園の情報共有が十分に整うこと、他の保護者との情報共有が整うことによって統合保育の効果が得られます。そのために、保護者と園の情報共有について、十分な対策が求められます。

【第三者評価結果：b】

●１日の生活を見通し、その連続性に配慮した子ども主体の計画性を持って取り組んでいます。子ども一人ひとりの体力を考慮し、子どもの様子を見て保育途中でも休養させています。家庭的な雰囲気で子どもがゆったりと過ごすことができるよう環境を整え、十分な休息時間が取れているかを配慮して、必要に応じて午前睡、午睡をしています。年齢の異なる子どもが一緒に過ごせるよう生活、遊びに配慮し、保育時間の長い子どもには、家庭の要望に応じて夕方の補食の提供を行っています。子どもの状況については職員間で引継ぎ簿を活用し、伝達漏れのないよう、早番や遅番が必ずクラスノートで引き継ぎを行っています。担当保育士と保護者との連携が十分にとれるよう配慮し、なるべく多くの保護者と話せるよう声かけに努めています。戸塚せせらぎ保育園の開園時間は7時から19時30分です。各クラスの主活動は午前中に行われています。午後は基本的に自由遊びを行い、19時30分まで在園する子どもについては最大6時間30分の保育になります。この時間を有意義に過ごすために、子どもの個々の体力、向上心に応じて設定保育が行われることが望まれます。

【第三者評価結果：b】

●計画の中に小学校との連携や就学に関連する事項が記載され、それに基づいた保育が行われています。子どもが、小学校以降の生活について見通しを持てる機会が設けられ、多くの園児が就学する近隣の小学校と連携があります。今年は新型コロナウイルス感染症により実施できていませんが、毎年、小学校への訪問を2回行っています。保育士等と小学校教員との意見交換、合同研修を行う等、就学に向けた小学校との連携を図っています。その情報を保育士が保護者に伝えています。小学校のスタートティングプログラムに呼応したアプローチプログラムを作成して就学の準備が行われています。5歳児の担任は保育所児童保育要録を作成し、園長が確認の上、該当小学校へ提出しています。「育ってほしい10の姿」「育みたい資質・能力3本柱」を養う10月から卒園までに目標を達成するための具体的に取り組むべき主活動が列挙されています。これらが5歳児の週日案の主活動の中により多く組み込まれることを期待いたします。

【第三者評価結果：b】

●子どもの健康管理に関するマニュアルを整備し、マニュアルに基づいて一人ひとりの子どもの心身の健康状態を把握しています。昼礼のファイルに健康やケガに関する事柄を毎日記入し、休みの職員が居ても翌日に目を通して分かるようにしています。子どもの体調悪化、園内でのケガ等については、その日の内に保護者に伝えると共に、事後の確認も翌朝、必ず行うようにしています。ケガについては加害者、被害者双方の保護者に伝え、偶然に起こりうるお互い様であることを伝え、理解を促すようにしています。子どもの保健に関する計画（保健計画）を主任が作成し、共通で展開しています。保健計画に食育の内容が記載されていますが、6月「夏野菜の種まき」、8月「夏野菜のスケッチと浮力について」の実施と食育計画との不一致が見られ、また、10月から3月までの食育の記載がありません。健康習慣、清潔習慣について具体的な実施方法が記載されていない等、改善が望まれます。

【第三者評価結果：a】

●健康診断・歯科健診については、健診結果は記録し、ファイリングしています。どちらも年に2回実施し、結果は保護者に周知し、職員間でも共有しています。健康診断・歯科健診の結果は、園の保健計画等に反映させ、保育に生かしています。健康診断・歯科健診の結果は家庭での生活に生かすよう、保護者に伝えています。特に、必要に応じて（要再検）かかりつけ医への受診を強く勧めています。

【第三者評価結果：b】

●アレルギー疾患のある子どもに対して、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」を基に、子どもの状況に応じた適切な対応を行っています。生活管理指導票に基づいてアレルギー児の把握をし、慢性疾患等のある子どもについては、医師の指示の下、子どもの状況に応じた適切な対応を行っています。保護者との連携を密にし、保育所での生活に配慮しています。食事の提供等において、他の子どもたちとの食事の相違に配慮しています。アレルギー児については、色の違うトレイ、食器を使用し、食札に除外食材、名前を記載し、厨房内、保育士と栄養士、保育士間でのトリプルチェックを実施し、誤食が無いよう十分に注意しています。また、各保育室の壁に一覧表を貼って分かるようにしています。他の子どもや保護者に対して、アレルギー疾患、慢性疾患等についての理解を図るための取り組みを行っています。職員は、アレルギー疾患、慢性疾患等について、研修等により必要な知識・情報を得、技術を習得しています。しかしながら、非常勤職員はこの研修に参加できない代わりに教材によって学習しています。子どもの健康に関する大変重要な研修であり、全職員が研修に参加できるよう工夫が望まれます。

【第三者評価結果：b】

●食に関する豊かな経験ができるよう、保育の計画の1つとして食育計画を位置づけ、食育計画に沿った調理実習や植物の栽培～収穫を年齢に応じて行い、食の大切さを理解できるよう取り組んでいます。子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれる環境・雰囲気作りの工夫として、寝食スペースの分離や、乳児の時間差の食事体制を取り入れ、段階的に子どもの発達に合わせてマグカップからスプーンへの移行や箸の使用等を行い、食器の材質や形状等にも配慮しています。食器は、硬質磁器の食器を使用し、破損もする食器を大切に使うことを子どもたちに教えています。個人差や食欲に応じて食事の量を加減し、お代わりができるようにして、完食の満足感を味わえるように工夫し、食べたいもの、食べられるものが少しでも多くなるよう援助しています。また、子どもが食について興味・関心を深めるよう、食物の実物を見せ、手に取って触感を確かめたり、トウモロコシの髭を取る作業や、魚を3枚に下ろして調理する様子を見る機会を設けています。子どもの食生活や食育に関する取り組みについては、家庭と連携して行い、本日の給食のサンプルを並べ、おやつのレシピも提示して家庭での食育にも力を入れています。課題としては、子どものお当番活動、食事マナー、食後の歯磨き指導等における職員の習熟度向上の取り組みが期待されます。

【第三者評価結果：b】

●一人ひとりの子どもの発育状況や体調等を考慮した、献立・調理の工夫をしています。レシピは園の栄養士が独自に作成し、季節感のある献立を心がけ、地域の食文化や郷土料理、行事食なども積極的に取り入れています。栄養士は、昼食時に各保育室を巡回し、子どもの食べる量や好き嫌い等を把握し、食材の切り方、刻み方の工夫に生かしています。また、個人差に配慮し、食べ切れる量で調節を図っています。人気メニュー等を把握し、卒園予定児は自分の誕生日に事前にリクエストメニューを注文できる楽しみを提供する工夫もしています。調理員・栄養士たちは、「給食のお姉さん」として子どもたちに親しまれています。残食の調査記録や検食簿はまとめ、献立・調理の工夫に反映させ、旬の食材、季節の食文化等については給食だよりで保護者へ紹介するようにしています。栄養士は、衛生管理の講習会に毎年参加し、衛生管理マニュアルを基に、厨房内の衛生管理体制を構築し、衛生管理を適切に行っています。残食量チェックが保育園全体で行われていますが、各クラスの食事量を管理するためにもクラス別残食量チェックが必要に思われます。また、衛生管理マニュアルは、厚生労働省のマニュアルを活用していますが、自園の環境に合わせて独自のマニュアルを作成することを提案します。

【第三者評価結果：b】

●連絡帳等を通して家庭との日常的な情報交換を行っています。特に乳児は、生活が安定しない時期に配慮し、毎日の密な連携を心がけ、情報交換を行っています。3歳以上児は、園での生活を自分で伝えることも大切なことであり、言葉が足りなかった部分は面談等で補足し、時にはノートを活用して連携を取っています。保育のねらいや保育内容について、保護者の理解を得る機会（懇談会、面談等）を設けています。様々な機会を活用し、保護者と一緒に子どもの成長を共有できるよう支援し、運動発表会や学習発表会、園内行事等を通して保育の内容理解につなげています。家庭の状況、保護者との情報交換の内容等は必要に応じて記録しています。保護者との連携を密にするためには、現在の連絡帳等の他にビデオ記録、メール機能の拡張、ICT化等の情報発信も一考に値すると考えます。

【第三者評価結果：b】

●日々、保護者とコミュニケーションを図り、信頼関係を築くよう心がけています。保護者の就労等の個々の事情に配慮した上で、個別面談に対応し、保護者の相談に応じられるよう取り組んでいます。保育所の特性を生かした保護者への支援を行っています。相談内容は記録に残し、相談を受けた保育士等が適切に対応できるよう、主任、園長等から助言が得られる体制を整えています。担任では対応できないケースは主任、園長が同席し、複数人で話を聞くようにしています。前項【A17】と同様に保護者との密接な関係構築のためのさらなる工夫が期待されます。

【第三者評価結果：b】

●虐待等権利侵害の兆候を見逃さないよう心がけ、子どもの心身の状態、家庭での養育の状況について把握に努めています。親子の些細な変化にも注目する「気づき」を大切にしています。虐待等権利侵害の可能性があると職員が感じた場合は、速やかに園内で情報を共有し、対応を協議する体制ができています。虐待等権利侵害となる恐れがある場合には、予防的に保護者の精神面、生活面の援助をするよう努め、職員に対しては、虐待等権利侵害が疑われる子どもの状態や行動等をはじめ、虐待等権利侵害に関する理解を促すための取り組み（研修等）を行っています。児童相談所等の関係機関とは連携を図り、体制を整えています。虐待等権利侵害を発見した場合の対応等について、横浜市の虐待防止ハンドブックを活用していますが、研修内容や最近の出来事や情報を基に戸塚せせらぎ保育園独自の虐待防止マニュアルを整備されることが期待されます。

【第三者評価結果：b】

●保育士等が、記録や職員間の話し合い等を通じて、主体的に自らの保育実践の振り返り(自己評価)を行っています。自己評価にあたっては、子どもの活動やその結果だけでなく、子どもの心の育ち、意欲や取り組む過程に配慮しています。保育士等の自己評価は四半期に１度、実施し、自己評価の取り組みが、互いの学び合いや意識の向上につながっています。また、保育士等の自己評価に基づき、保育の改善や専門性の向上に取り組んでいます。保育士等の自己評価は、保育所全体の保育実践の自己評価につなげ、保育士個人の課題から園全体の課題を抽出し、改善に取り組む活動を行っています。さらに、得られた保育所の自己評価を中・長期期計画に落とし込み、各課題を実施に移し、解決期日を決め、日程管理ができるようにすると尚良いと思います。