社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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比々多保育園

2020年02月13日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 公益社団法人神奈川県介護福祉士会

② 施設・事業所情報
名称 比々多保育園 評価対象サービス 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 120 名
所在地
伊勢原市坪ノ内80-1 
TEL  0463-93-1390 ホームページ
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1974年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人誠和福祉会
職員数
常勤職員:17 名
非常勤職員:10 名
専門職員
保育士:27 名
調理師:4 名
栄養士:2 名
施設・設備の概要
保育室6部屋:トイレ、一時保育室、児童コミュニティールーム、ふれあいルーム他

③ 理念・基本方針
◇保育理念
 児童福祉法に基づき、子ども一人ひとりを大切に、保護者とともに子ども達の健やかな成長発達を支える保育園。
◇保育の基本方針
 ・人とのかかわりの中で、思いやりや自主性など自ら生きる力の基礎を養う。
 ・様々な体験を通して、豊かな感受性を育て創造性の芽生えを養う。
 ・保育園の機能を生かし、地域における子育て支援を積極的に進めていく等、社会的役割を果たす。
◇保育の目標
 ・心も身体も元気な子ども
 ・意欲を持つ子ども
 ・自分で考えて行動できる子ども

④ 施設・事業所の特徴的な取組
○0歳児から5歳児まで、120名の子どもたちの養護と教育を行う他、地域の子育て家庭への支援として、一時保育の受け入れや育児相談、園庭開放等を行っている。1階には市が運営する子育てサポートの場のふれあいルーム、2階には児童コミュニティークラブ(学童クラブ)があり、複合施設としての機能を地域に提供している。子どもたちの保護者や学校が終わりコミュニティークラブを利用している小学生、子育てサポートを利用している地域の親子、その他地域の方たちが自由に出入りする等、地域の拠点としての役割を担っている。
○各クラスの部屋は広々としており、玄関や廊下、ベランダもゆったりとしたスペースで、子どもたちはのびのびと活動している。保育室や廊下には、たくさんの玩具や絵本を揃えている。子どもたちは様々な遊びを選んで、創造性を育んでいる。大きな桜の木がある園庭も広く、子どもたちは思う存分、身体を使って遊んでいる。年少クラスのベランダには、プール遊びができるスペースを確保している。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2019/09/19(契約日) ~2020/02/03(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3 回(2015年度)

⑥総評
特に評価の高い点 ◇事業所の特色や努力、工夫していること、事業所が課題と考えていること等
〇比々多保育園は公立保育園として昭和49年に設立され、その後平成24年に公設民営保育所に変わり、平成29年度からは、社会福祉法人誠和福祉会による、公私連携型保育所として運営されている。「児童福祉法に基づき、子ども一人ひとりを大切に、保護者とともに子ども達の健やかな成長発達を支える保育園」の保育理念の下、緑多い恵まれた自然環境の中で、120名の子どもたちが、のびのび、いきいきと日々を過ごしている。
〇子どもたちの発達に合わせた保育を行っている。0~1歳児は、安全に生活ができるよう、情緒の安定を図り、園での生活を安心して送ることができるよう保育を行っている。2~3歳児は、優しい声掛けとともに、日常生活の指導を行いながら、自分のことは自分でできるよう働きかけている。4~5歳児になると、人への思いやりの心を養い、社会生活に適応できるよう指導している。各年齢に沿った養護と教育を実践している。
〇食育に力を入れている。栄養士が作成する献立により、栄養のバランスに配慮した給食を調理室で作り、配膳車で各クラスに運んでいる。食を深めるための取り組みとして、栄養士による食育指導やクッキング体験、野菜作りを行い、子どもたちが栽培した野菜は給食に提供している。年齢ごとの年間食育計画を作成し、目標に沿って、離乳食や給食を提供している。どのクラスの子どもも、好き嫌いなく魚や野菜を摂り、お代りをして、食の楽しさを味わっている。
〇地域との関わりが多く、小学校と定期的に連絡会を開催する他、小学校の授業参観や運動会の招待等を受けている。地域の老人会や民生・児童委員の方々の訪問も多く、どんど焼きのまゆ玉飾りや昔ながらの日本の行事を体験している。運動会や夏まつり等の園の行事には、地域の方々を招待し、子どもたちと一緒にプログラムに参加して楽しんでいる。2階の児童コミュニティークラブ(学童クラブ)は、卒園した小学生が、「ただいま」と挨拶して、元気に利用している。
◇独自項目への取り組み
〇事業所におけるサービスの質の向上のためのシステムを確認する「発展的評価項目」に取り組んでいる。「職員間の情報共有」をテーマとして、取り組みの過程をPDCA(計画、実践、評価、改訂)に分け、実践を振り返っている。1日の園全体の様子がわかる1日1ページの形式の「伝達ノート」を活用し、職員間の情報共有に取り組んでいる。取り組みは第一段階であることから、今後も継続していくとのことである。
〇内容評価項目について、事業所が具体的に次への取り組みを検討する「課題抽出項目」では、<A12:子どもの健康管理を適切に行っている。>をあげ、課題を抽出している。感染症対策について、保護者への情報提供が不足しているとの意見が上がり、改善策を検討している
改善を求められる点

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回の第三者評価結果を受けまして、今後も職員が一丸となって保護者の皆様に安心して利用していただけるように、一層資質の向上に努めていきたいと思います。
 ありがとうございました。

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評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

法人の保育理念や保育の基本方針、保育の目標については、全クラスの見やすい場所に掲示して、職員及び保護者に周知している。新人職員の入職時には、保育理念や基本方針を説明している。「入園のしおり(重要事項説明書)」にも、保育理念や基本方針を明記し、法人の姿勢を示している。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

社会福祉法人の経営に関する各種研修会等に参加して、社会福祉事業全体の動向について情報を収集している。経営に関する研修会には法人の事務長が参加しているが、今後は園長も参加する予定である。また、市の福祉計画や子育てに関する計画を把握するとともに、市の担当課に、待機児童数等の情報を確認している。毎月の財務試算表を把握、検討しながら、人件費比率や事業の収支計算を行っている。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

理事会や評議員会、また、民生・児童委員や自治会長、保護者代表等で構成する運営委員会を定期的に開催し、経営状況や解決すべき課題等を共有している。市全体の問題として、保育士の不足があり、待機児童数が多い反面、定員割れの保育所がある。保育士の家賃補助を行ったり、見学ツアーを企画する等、求人活動にも工夫が必要と捉えている。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人全体で中・長期計画を策定しているところである。中・長期計画は、5年を単位として考えていく予定である。現在は文書化していないが、毎年の事業計画に反映している事項もある。施設設備関係やICT化(情報通信技術)等、取り組みが充分でない部分を進めていく予定である。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

2月末に、園長や主任、各クラスリーダーが集まり、その年度の計画の評価や反省等を行う見直し会議を開催している。見直し会議の内容は、次年度の計画に反映するようにしている。また、クラス会議や未満児会議、以上児会議、連絡会等で上った内容も、次年度の計画に活かすようにしている。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

行事の計画等については園長と主任がまとめ、事業計画は法人全体で作成している。事業計画は、3月の職員会議の場で、園長が職員に内容を説明している。現在、評価、見直しの会議は年度末にしか開催していないが、今後は四半期毎に開催し、きめ細やかに振り返りを行っていきたいと考えている。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

保護者には、年度の初めに年間行事予定表を配布して、周知を図っている。また、「入園のしおり(重要事項説明書)」や「えんだより」等にも記載している。保護者が参加する行事については、直近になって内容を確認できるよう、クラスボードや口頭であらためて伝えている。現在、外国籍の保護者が10人弱おり、簡単な言葉で要点を伝えたり、文書にルビを振ったり、現物を見せたりして、内容が正しく伝わるよう配慮している。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

2月末に、園長や主任、各クラスリーダーが集まり、その年度の計画の評価や反省等を行う見直し会議を開催している。見直し会議の内容は、次年度の計画に反映するようにしている。また、各会議等において、行事等の反省や振り返りを行い、次回につながている。保育士全員が年度末に「保育士の自己評価」にて自己評価を行い、次年度新たな気持ちで仕事に臨めるようにしている。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

2月末に、園長や主任、各クラスリーダーが集まり、その年度の計画の評価や反省等を行う見直し会議を開催している。見直し会議の内容は、次年度の計画に反映するようにしている。各クラスで行った見直しの内容は、職員会議等で全体に周知し、改善すべき事項はその場で協議している。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

今年度より、園長を担っている。「職務分掌」を作成する他、職員会議等の場で、最終的な責任は園長にあることを、職員に説明している。また、保育現場に出向き、クラス内の状況をできるだけ把握するように努めている。園の経営に関する事項は、法人全体で管理している。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

各種研修会には、でき得る限り参加するようにしている。園長を担って1年目のため、今年度は、保護者支援や安全管理等の研修会に参加している。法令等を学ぶ研修会にはなかなか参加できなかったため、今後は法令遵守や経営に関する研修会や勉強会に、積極的に参加していきたいと考えている。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

職員会議等で上った意見は、各クラスで話し合い、クラス内で解決できるようにしている。園長として、いろいろな人の意見を聴くよう心掛け、職員からの相談も受けているが、実現できないものもある。今後はもっと積極的に関わっていきたいと考えている。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

各クラスに出向き、クラス内の状況を確認したり、必要に応じて職員に助言して、保育内容がより良いものになるよう努めている。フリーのパート職員を多く配置し、職員が有給休暇等を取得しやすい環境を整えている。体調不良等で職員が休んだ場合も、フリーのパート職員でフォローができている。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

法人と協議しながら、人材の確保に努めている。現在、必要な職員数は確保されている。曜日毎にパート職員を雇用し、職員が休みの日にも対応できるよう配慮している。実習を終えた学生が就職するケースも多いことから、実習生には保育の楽しさをアピールするようにしている。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

園長と職員の面談を定期的に行い、職員の意向調査も実施している。また、内容によっては、法人との面接につなげている。現在、職員との面談は夏頃に行っているが、職員の自己評価が年度末のため、今後は年度末にも面談を行いたいと考えている。職員の人事考課は、取り入れたいと考えているが、一定の評価項目だけでは測ることが難しいため、今後の課題としている。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

職員の就業状況を把握し、必要に応じて、職員に助言したり、個人的に話を聴く場を設けている。働きやすい職場作りに取り組み、職員が行き詰らないよう配慮している。危険につながる場合を除き、園長が指示を出すのではなく、職員と一緒に考えていくようにしている。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

期待する職員像は明確には示していないが、子どもの最善の利益を第一に置き、まずは子どものことを中心に考える職員であってほしいと考えている。また、職員が子どものことで何でも話し合える関係作りを心掛けている。園長と職員の面談は現在、年1回だけなので、今後は回数を増やし、職員の意見を保育に反映していきたいと考えている。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

園内研修として、毎月、職員の勉強会を開催している。勉強会のテーマは、主任とリーダクラスの職員が考え、アレルギーの対応、食育、接遇等の勉強会を行っている。取り上げたテーマは1回だけで終わらせず、繰り返して勉強するようにしている。保育センターや市の保育士会、県の保育会等の外部研修にもできるだけ職員が参加できるよう、園長と主任で派遣する職員を選んでいる。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

年度初めに研修計画を立て、常勤の職員が必ず年1回は外部研修に参加できるよう調整している。外部研修に参加した職員は、研修報告書を提出している。研修報告書は回覧し、全職員が必ず内容を確認するよう、閲覧済みのチェック欄を設けている。回覧後の研修報告書はファイルにまとめ、いつでも内容を確認できるようにしている。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

実習生の受け入れは園長が担当し、実習に入る前にオリエンテーションを行っている。看護学校を含め、4~5校から実習生を受け入れている。実習生が楽しく実習できるよう配慮している。休憩時間も職員と一緒に取り、職員とのコミュニケーションを深めながら進めていくようにしている。実習生はクラスリーダーが指導し、職員にとっても良い刺激となっている。実習の時期が重なり難しい面もあるが、今後も積極的に実習生を受け入れていく予定である。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人のホームページに運営状況を掲載し、運営の透明性を確保するための情報を公開している。保育の内容は、毎月、「えんだより」を発行し、保護者に伝えている。「えんだより」の半分のスペースには各クラスの情報を載せ、「クラスだより」としている。「えんだより」は、クラスボードにも掲示している。また、地域の方に園の様子を知ってもらうため、運動会や夏まつり等の園の行事に、地域の方々を招いている。14~15軒ではあるが、行事の案内を園長が近隣にポスティングしている。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

経理に関しては、出納職員を園長とし、会計責任者を法人の事務長として、牽制体制を整えている。会計のソフト会社には決算時に見てもらっている。毎年、「職務分掌」を更新して、職員に周知している。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

夏まつりや運動会等の園の行事には、地域の方に招待状を送り、園の行事に関心を持ってもらうよう配慮している。地域の方は見学だけでなく、子どもたちと一緒にプログラムに参加している。地域の子育て家庭に向け、園庭も開放している。地域との関係を大切し、訪問調査当日も、民生・児童委員の方々が園を訪れ、子どもたちと一緒に、どんど焼きの団子飾りを楽しんでいた。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティアの受け入れ体制を整え、市の社会福祉協議会に登録して募集しているが、希望者がなく、ボランティアの定期的な活動は行われていない。地域との関係は良好で、夏まつりには地域の太鼓連の方々が訪れたり、民生・児童委員協議会の方々とは定期的な交流がある。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

公私連携型の保育所として、行政との連携を密に取っている。一定額以上の修繕等の費用は市が負担するため、迅速な解決に向けて話し合いを行っている。消防署や教育機関連絡協議会、また配慮が必要な子どもについては市の子ども家庭相談室等とも連携している。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

民生・児童委員や自治会長、保護者代表等で構成する運営委員会を定期的に開催し、地域の福祉ニーズ等の把握に努めている。また、児童コミュニティークラブ(学童クラブ)や小学校の会議等にも参加して、地域とのつながりを密に取っている。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

地域の子育て家庭の支援として、一時保育の受け入れを行っている。一時保育は一日平均5~6名、多い時で7~8名の子どもを受け入れている。また、地域の子育て家庭に対し、園長と主任が育児相談を行っている。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもを尊重した保育について、法人の保育理念や保育の基本方針、保育の目標に示し、全クラスの見やすい場所に掲示して、職員及び保護者に周知している。新人職員の入職時には、保育理念や基本方針を説明している。「入園のしおり(重要事項説明書)」にも、保育理念や基本方針を明記し、法人の姿勢を示している。また、園内研修の勉強会では、繰り返し「接遇」をテーマに取り上げ、日々の言葉掛け等について話し合いを行っている。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

園内で知り得た情報は他言しないということを、職員全員が厳守するよう努めている。保護者の家族状況等についても同様としている。「個人情報保護に対する基本方針」を定め、「入園のしおり(重要事項説明書)」に掲載し、保護者に伝えている。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

入園を希望する保護者の見学は、一日1組に限定し、丁寧な説明を心掛けている。園の見学の対応は、園長と主任が行い、保護者の質問に答えている。園の概要をわかりやすく説明して、関心を持ってもらえるようにしている。今後は、園の紹介の資料を、公民館等いろいろな場所に置いてもらえるようにしていきたいと考えている。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

「入園のしおり(重要事項説明書)」等を用いて、保護者に丁寧に説明している。外国籍の保護者等には、文書にルビを振ったり、担任がわかりやすく説明している。また、理解が不足していると思われる保護者には、繰り返し伝えるようにしている。日々のお知らせについても、登園時と降園時の保護者が異なった時には、再度、「ご存じですか?」と確認して説明するようにしている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

幼稚園に移る場合や、転居により保育所を変わる時等には、保育の継続性に配慮した対応を行っている。変更時には、「保育所変更届」等、必要な書類にもれがないよう確認している。ただし、移った後の子どものその後については特に確認していない。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

年1回、「クラス別懇談会」や「個人面談」を行い、保護者から意見や要望等を聴いている。玄関に「ご意見箱」を設置しているが、利用頻度は低く、保護者は直接話をしてくることが多い。保護者からは保育士の接し方についての意見が多く、職員には連絡会で内容を伝え、改善すべき事項について、職員全体で話し合いを行っている。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

保護者からの意見や苦情は、苦情解決担当者である園長が聴き取りをし、職員に周知して、会議等で話し合いを行っている。話し合いの結果を速やかに保護者に文書で伝えるとともに、当事者に直接お詫びをする等、信頼の回復に努めている。改善内容を保護者全体に伝えたい時には、「えんだより」に内容を記載している。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

「入園のしおり(重要事項説明書)」に、いつでも相談ができる体制を整えていることを明示している。玄関に「ご意見箱」を設置しているが、利用するケースは、ほとんどない。保護者は送迎時に保育士に直接話すことが多く、対応した保育士が話を丁寧に聴いている。年1回、「クラス別懇談会」を開き、保護者の声や意見を聴く機会を設けている。また年1回、「個人面談」を行い、保護者からの相談を受けている。保護者からの相談は、職員室以外の落ちついて話のできる部屋で話を聴いている。職員の誰にでも話しができるよう雰囲気作りをしている。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

保護者からの相談や意見は、主任や園長に報告し、園全体で内容を検討して対処している。以前は鍵を掛けずに園庭を開放していたが、保護者から防犯対策について意見があり、園庭の入り口は施錠し、玄関を通って園庭に入るよう改善している。保護者からの意見に対して、検討、改善した点は、すぐに文書で保護者に報告している。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

子どもが転んで怪我をした時等は、事故報告書に内容を記入している。園全体で状況を共有し、原因を究明して再発防止に取り組んでいる。各クラスが「安全管理マニュアル&点検チェック表」を使用して、園で修理できるもの、業者に依頼するもの等を確認している。園全体で安全対策に取り組んでいる。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症対策のマニュアルを作成し、保育士に周知している。保健所等、行政機関と連携を図り、感染症が広がらないよう、予防策を周知徹底している。日々、子ども一人ひとりの体調に留意し、気になるときは検温したり、必要に応じて、保護者に連絡して迎えに来てもらっている。次亜塩素酸水溶液を各箇所に置き、子どもや保育士、来園者の手指消毒を行っている。また、おもちゃの消毒、テーブルや椅子の消毒等も、毎日徹底して行っている。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

毎月、火災や地震を想定した避難訓練を実施している。4月の避難訓練では、年少児はまずはサイレンに慣れることができるよう取り組んでいる。年度の後半には、避難訓練があることだけを知らせ、事前に時間を伝えず避難訓練を行っている。消防署の協力により、子どもたちは、はしご車に乗ることも体験している。不審者対策として、不審者が侵入した時の「合い言葉」や避難の方法を決めている。飲料水や非常食を3日分備蓄する他、紙おむつなどの物品も、栄養士と園長が管理、保管している。各クラスには子ども用のヘルメットを備えている。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

保育所保育指針の改正後は、勉強会で指針の読み合わせを行っている。指針に沿って、全体的計画を作成し、各クラス担当が指導計画を立案し、園長や主任、クラス全体で内容を確認している。保育の内容については、保護者にもお便りや園内の掲示物で理解を促してしている。各クラスでは、年間計画を半年毎に、月間計画を毎月見直している。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

各クラスで、年間計画は半年毎に、月間計画は毎月、クラスリーダーを中心に見直しを行い、次の保育につなげている。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

入園時の「児童台帳」により、子どもの状態や家での生活等を確認している。「個人別配慮」として全員の子どもを把握して、関わり方と配慮点、子どもの成長の様子等を記録し、一人ひとりに合った保育を提供している。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

各クラスリーダーが主になり、各クラスの年間指導計画は6か月毎に、月間指導計画や「個人別配慮」、「発達記録」については毎月振り返り、子どもの成長を把握しながら、次の保育につなげている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

指導計画の目標に沿って、日々の子どもの姿や成長の様子を、毎日記録している。記録は子どもたちの午睡の時間帯に行い、クラス担当が内容を共有している。また園全体の朝のミーティングでは、それぞれのクラスの報告を行い、園全体で内容を共有するよう努めている。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

「児童台帳」や「個人別配慮」、「発達記録」等については、職員室の鍵の掛かる戸棚に保管している。「保育日誌」や「育児日記」等は、各クラスで管理している。個人情報の取り扱いについては、「入園のしおり(重要事項説明書)」に明記し、説明会等で保護者に周知している。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:b】

保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

子どもの身長に合わせた位置に、温度・湿度計を設置し、子どもが活動しやすいよう環境を整えている。その日の温度等は、保育日誌に記録している。保育室の玩具は、子どもたちが自由に取りやす位置に置き、口に入れても安心して遊ぶことができるよう、毎日消毒を行っている。また、消毒の際には破損がないか確認し、安全に遊ぶことができるよう配慮している。各クラスのトイレは、毎日職員が清掃し、清潔を保っている。年少クラスのトイレには、親しみの持てるキャラクターを貼る等して、楽しくトイレに行けるようにしている。保育士は複数担当制を取り、毎月勉強会を行い、質の向上に努めている。職員は「接遇チェックリスト」を用いて、自己の保育のあり方を振り返っている。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

全員の子どもの「個人別配慮」を作成し、一人ひとりの様子を園全体で把握している。また個別の「発達記録」も作成し、クラス担当だけでなく、園全体で共有して、次年度に引き継ぐことができるようにしている。各クラスとも複数担当制を取り、子どもの気持ちに寄り添った保育を提供している。課題のある子どもには、保育士が部屋の隅でじっくりと話を聴き、子どもが納得して活動に入ることができるよう見守っている。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

2歳児クラスでは、上履きをはくことに慣れる、午睡の際はパジャマに着替える等、保育士が手を貸しながら、生活習慣を身につけることができるよう関わっている。食事の際には、2歳児までは先割れスプーンを使用しているが、3歳児クラスになると箸の使い方を練習し、箸で食事ができるようにしている、また食後には歯磨きの習慣が身につくように、子どもの状態に合わせて無理なく進めている。4、5歳児クラスでは、子どもたちが当番活動を行い、体操の手本や配膳の手伝い等で協調性を育んでいる。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

園の周りには田んぼや畑があり、自然に恵まれていることから、散歩の機会を多く取り入れ、自然との触れ合いを大切にしている。毎月、年齢や季節に合った制作に取り組み、作品を各クラスに飾っている。異年齢で交流ができるよう、3、4、5歳児は、年に数回「わくわくデ―」を設定し、一緒に活動したり、会食したりしている。3、4、5歳児には交通安全指導を行い、交通ルールやマナーを学んでいる。5歳児クラスでは、野菜の苗を地域のお店に買いに出掛け、自分たちで植え付けや収穫を行っている。収穫した野菜は給食で調理してもらっている。買い物ごっこでは、実際に地域の方たちとの関わりを楽しんだり、運動会やクリスマス会等の行事には、地域の方たちも参加し、子どもたちと一緒に行事を楽しんでいる。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

保護者とは「育児日記」にて、家庭や園での様子を報告し、連絡を密にしている。現在、離乳食の子どもは完了期に入っているが、離乳食が始まるころには食材チェック表に記入してもらい、家庭で食べたことのある食材を提供している。現在、アレルギーのある子どもはいないが、保育士と栄養士が子どもの食べ具合や形状の確認を行い、離乳食が順調に進むよう配慮している。「個人別配慮」にて、保育士間で情報を共有し、保育に携わっている。月案の目標に沿い、子どもたちが安心して保育士との関係を築くことができるよう、抱っこをしたり、話しかけたりして情緒の安定を図っている。

【A7】A-1-(2)-⑥ 1歳以上3歳児未満の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

各クラス、月案の目標に沿って、安定を図りつつ、成長に合わせた保育を行っている。生活の基本となる、食べる、歯磨きを行う、着替えをして午睡をする、自分でトイレに行く等、子どもたちが自分でできるよう保育している。保育士全体が「個人別配慮」の内容を共有し、子どもの発達に応じた関わりが持てるよう配慮している。給食時には調理員も子どもたちの中に入り、子どもたちは「お代りをください」と自分の気持ちを伝えている。土曜日は縦割り保育を行い、異年齢児と一緒に活動している。天気の良い日は自然と触れ合い、子どもたちは日々新しい発見を体験している。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

各クラス、月案の目標に沿って、成長に合わせた保育を行っている。自分のことはほぼ自分でできる時期であるため、集団の中で役割を持ったり、友だちと仲良く様々な遊びを展開して行けるよう、環境を設定している。園の行事には、地域の方たちを招待し、子どもたちと一緒に活動に参加してもらう機会を設けている。また、子どもたちの七夕や雛祭りの製作品を公共施設に展示し、地域の方たちに見てもらっている。数字やひらがなに興味を持つようになる等、幼児期の終りまでに育んでほしい姿を、保育士は意識しながら日々の保育にあたっている。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

現在、障害のある子どもは在園していない。以前、障害のある子どもが在園していたことがあり、子どもが落ち着いて過ごすための席決めや、担任が一人そばに付き添い一緒に活動する等、受け入れの体制は整えている。保育士が障害児の研修会等に参加し、全職員に内容を報告して共有している。

【A10】A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

7:30~18:30までを長時間保育の基本としているが、保護者の帰りが遅くなり、迎えの時間が 19:30くらいになることもある。8:30から17:00まではクラス毎の保育を行うが、それ以外の時間は、早番、遅番の職員が合同保育で子どもたちに関わっている。19:00を過ぎる長時間保育の子どもたちには、菓子と麦茶の補食を準備している。子どもたちの状態報告のために「早番ノート」「遅番ノート」を使い、全職員への申し送りを行っている。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:b】

近くの小学校から運動会の招待があり、子どもたちが参加している。年2~3回、小学校との連絡会があり、園長や担任が参加して、情報交換を行っている。就学のための聞き取りシート、園生活の様子等、就学に向けた資料を小学校に提出している。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

朝の視診により、子供の顔色や様子、傷の有無等を確認している。また、保護者からその日の子どもの健康状態を確認している。感染症の状況や健康状態は、毎朝のミーティングや月2回の連絡会で、職員全員に周知している。園内に乳幼児突然死症候群(SIDS)のポスターを掲示し、保護者や地域の方たちに情報を提供している。午睡の時間には、15分おきに呼吸チェックを行い、記録に残している。新入園児は、環境の変化に順応できるよう「慣らし保育」を行い、短い時間から徐々に慣れてもらうようにしている。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科検診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:b】

年2回、内科、歯科の嘱託医による検診を行っている。検診の結果は、全職員が把握するようにしている。内科検診の結果は、0、1歳児は「育児日記」で、2、3、4、5歳児は毎日の「出席シール帳」に記入して、保護者に報告している。歯科検診の結果は、保護者に手紙で報告している。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

アレルギー疾患のある子どもは、現在はいないが、アレルギーの把握から取り組みまでをフローチャート化し、除去食に取り組む体制を整えている。除去食は、他の子どもと食器の色を変え、黄色にしている。対象児の食事には、配膳から片付けまで保育士が付き添うこととしている。アレルギー対応の研修会に保育士が参加し、内部研修で他の職員に内容を周知している。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

離乳食の子どもには、食材カット表により、その子どもに応じた大きさの食材で対応している。季節の食材や地域の特産品を使った献立を、多く取り入れている。また、行事食により日本の文化を知り、楽しく食べることができる工夫をしている。給食はおやつを含め、厨房での手作りで提供している。それぞれのクラスでは子どもたちがお代りをして完食している。特に野菜をよく食べ、保護者が家では野菜を食べないが、園でお代りをして食べている姿に驚いている。毎月配布する「食育だより」では、季節の行事食や、お勧めレシピ等が保護者に人気がある。年長クラスはクッキングを行い、カレーを作ったり、収穫したトウモロコシの皮むきをしたり、食べることの楽しみを体験している。訪問調査時、年少クラスでは、保育士が「食べられるかな~」「食べられたね~、えらかったね~」等、一人ひとりに声を掛けていた。子どもたちは嬉しそうに空のお皿を見せていた。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:b】

園の玄関に昼食とおやつのサンプルを展示し、保護者が今日、子どもたちがどんなものを食べているか確認できるようにしている。毎年、年齢毎に食育年間計画を立案し、「楽しく食べて大きくなろう」を目標に、食の大切さを知る、収穫した野菜を食べる、食事マナーを守る等、計画に沿った食事を提供している。保護者にも、朝食を食べて登園しましょう、夏場はこまめに水分を補給しましょう等、働き掛けを行っている。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

0、1歳児は毎日「育児日記」を使用して、園と家庭とで子どもの様子を伝え合っている。送迎時には、保護者との情報交換を行っている。行事等のお知らせは手紙を配布したり、保育室前のホワイトボードに連絡事項等を書き入れている。年1回、クラス懇談会や個別面談を行い、家庭での様子を確認したり、相談を受けたりしている。保育参加や運動会、生活発表会等を通し、子どもの成長を保護者と共有する場を設けている。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

登降園時に保護者とコミュニケーションを多く取り、相談しやすい体制を整えている。相談担当者と責任者を明確にし、いつでも意見や要望、相談ができるようにしている。最近家でチックがみられることがあるが保育園ではどうか、今までなかったのに夜おねしょをすることがあるが午睡の時はどうか等、保護者からの相談を受けている。また、保育所の機能を活かし、園庭開放や一時保育の受け入れ等を行い、地域の子育て家庭への支援を行っている。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

虐待の疑いがみられる場合は、日付や様子等を写真や記録に残している。虐待を発見した担当保育士は主任や園長に報告し、市へ連絡を取り、保護者と市のケースワーカーが話し合う仕組みを決めているが、これまで市へ報告したケースはない。専門の講師を招き、職員研修の機会を持ち、虐待の早期発見及び対処の大切さを学び、意識の向上に努めている。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

年1回、「保育士の自己評価」に基づき、保育理念や発達障害児の対応、保護者支援、他機関との連携等の内容について、10枚にわたる自己評価と自己課題票を用いて、振り返りを行っている。また、年1回、園長と職員の面談を行い、日ごろの保育を振り返り、保育の改善や専門性の向上につなげている。職員全員が参加する勉強会において、「接遇チェックリスト」により、望ましい言動等の話し合いを行っている。