社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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海老名市立わかば学園

2020年01月27日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 海老名市立わかば学園 評価対象サービス 障害者・児福祉サービス版
対象分野 放課後等デイサービス 定員 児童発達支援センター:30  放課後等デイサービス:10 名
所在地 243-0422
神奈川県海老名市中新田383-1 わかば会館3階
TEL 046-235-2703 ホームページ www.tomoni.or.jp/wakaba
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2015年09月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 県央福祉会
職員数
常勤職員:13名 名
非常勤職員:12名 名
専門職員
臨床心理士:1 名
言語聴覚士:1 名
理学療法士:1 名
看護師:1 名
施設・設備の概要
居室数:11室
設備等:遊戯室・指導訓練室(5)・静養室・医務室・事務室・ 相談室・家族控室

③ 理念・基本方針
運営法人である県央福祉会は理念として
1.共生社会を目指します。
2.先駆的で開拓的な事業を展開します。
の二点を中心に据えています。

理念を達成するため
 ・人権尊重とサービスの向上 ・インフォームドコンセント及びエンパワーメントを大切にした利用者主体の支援 ・地域との共生・ニーズの多様化複雑化への対応・コンプライアンスの徹底・説明責任の徹底 ・人材確保育成 ・ガバナンスの強化 ・財政基盤の安定化・国際化・積極的な社会貢献活動への取り組み
等11項目の基本方針をあげています。

施設では法人の理念を踏まえたうえ、以下の方針を掲げています。
・質の高い発達支援サービスの提供
・利用児童や保護者が安心して相談できる場の提供・謙虚さと誠意が感じられる職員の態度
・互いを思いやり、チームワークの感じられる職員集団の構築
・海老名市等、行政機関や近隣関係機関との緊密な連携 を掲げています。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
 小田急線及びJR相模線の厚木駅より徒歩10分ほどの海老名市立わかば会館の3階の一画を使った療育施設で、運営は社会福祉法人県央福祉会が行っています。事業所の行っている事業は以下のとおり大きく4種に大別されます。

●通園部門(4クラス):母子登園クラス(3歳児)・分離クラス(4・5歳児)・肢体不自由児クラス(3~5歳児)

●療育相談:個別療育・グループ療育

●放課後等デイサービス
 わかばっこクラブ(支援学校及び特別支援学級在籍児)/月火木金に実施
 わかば塾(通常級在籍児)/水土に実施

●海老名市単独事業:①出張療育相談(保育園・幼稚園巡回相談) ②療育時支援事業(きょうだい児保育) ③リハビリテーション事業

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2019/03/30(契約日) ~2020/01/10(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2016年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1)海老名市の中核的存在として多様な支援を図っています
 海老名市の指定管理を受け、また自立支援協議会部会の事務局を担当し、中核的存在として市の要望も多く、地域の福祉のニーズの把握・課題・取り組みを積極的に行っています。
 困難事例の受け入れや月90件の相談業務を受け、ピアカウンセリングやペアレントトレーニング事業、放課後デイサービス利用の保護者向け研修会など利用者と家族の多様な支援を行っています。
 同会館では土曜日に地域の人がリハビリ室でリハビリが受けられています。また障害施設などの作品や食べ物の販売や高齢者の活動の場の提供を図り、多くの地域の人との交流が図られています。


2)子どものみならず家族の支援を心がけています
 施設の基本方針として「利用児童や保護者が安心して相談できる場の提供」を掲げており、その実践として親子登園や、兄弟児の保育を始め、療育相談にあたっても、子ども担当と親担当を設けて相談にあたる等、保護者や家族が安心できる環境を整えて支援を行っています。
 また経済的貧困、児童虐待などの家庭の問題に関しても、海老名市を始め、他の事業所などと連携して適切なサービスを模索する等配慮し支援を行っています。
改善を求められる点 1)業務の整理・標準化などによる職員負担の軽減
 子どもの発達の段階やその家族の状況による多様性があり、職員の支援も広がっています。午前中から午後にかけて通園療育、昼過ぎからの相談業務、夕方からは放課後等デイサービスとスケジュールも過密となっています。職員も業務量や現体制の下で残業時間、有給取得の課題を感じています。ベテラン職員と新人職員との組み合わせや事務作業と直接の支援業務の整理、ハンドブック等の活用による標準化を図ることが期待されます。


2)総合的なリスク対策
 法人に危機管理委員会やヒヤリハット・インシデント分析管理委員会を設置し、朝礼の際には前日のヒヤリハット確認等を行い情報共有してます。しかし、職員に対する安全確保・事故防止に関する研修の実施が十分に行われていません。
 また、法人主催や建物の避難訓練を行っていますが、通園以外の利用者には地震や火事などの災害が起こった際の避難方法などへの不安感があります。また想定外の災害や事故の可能性も増えてきています。リスクに関して発生する可能性と発生時の重大性を総合的に見直し、利用者や家族の安心した施設利用につながるようその対応策・予防策の検討が望まれます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 事業所として必要な設備・備品・整備すべき書類・利用者への説明等の事柄を再確認する良い機会となりました。また、利用者のお気持ちやご意見、職員が業務を担いながら感じている点について、第三者を通してうかがうことができたこともとてもよかったと思っております。
 課題として浮き彫りになりました、業務の標準化とマニュアル化については職員の意見も聞きながらPDCAサイクル等を活用して作成していきたいと思います。
 通園療育以外のサービスをご利用の皆様には、災害時に関して不安な気持ちを抱かせてしまっているようですので、災害時の対応について今まで以上に丁寧に説明することを心掛けていきたいと思います。
 より良い支援を提供するためには、職員の資質の向上が求められますが、研修体制の整備等によるスキルアップはもちろんですが、休憩時間の確保等も含め職場環境の見直しも図っていきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

 法人の理念(共生社会、先駆的で開拓的な事業の展開)を明確にしています。、事業所の基本方針(質の高い発達支援サービスの提供、密接な連携など)を作成し、事業計画、職員ハンドブック、ホームページ、契約書などに記載しています。新人職員は研修で、職員には事業計画の読み合わせで、家族には重要事項説明時に分かりやすく説明し周知を図っています。事業所の方針を療育指針や個人計画書に盛り込み継続的に取り組んでいます。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

 経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されています。毎月実績やヒヤリハット、クレーム、利用状況などをモニタリングし、海老名市に報告しています。障害福祉計画進行管理会議に参加し、市の福祉計画や関わる事業、市の方向性など地域のニーズや状況の把握に努めています。
 毎月開催する法人の発達支援部会会議に管理者が出席し、事業経営状況や利用者推移などの報告や情報収集に努めています。毎月試算表を分析し、人件費等財務状況を事務局に報告しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

 事務担当者は管理者と毎月試算表を基に分析し財務状況や職員体制など課題を共有しています。事業計画のサービスの内容、人材育成、組織体制、職場環境などについては半期ごとに実施内容と今後の課題の見返しを行っています。職員には職員会議にて事業計画について説明しています。
 財務状況(利用率や収支)やサービス内容、人材育成等の課題には取り組めていますが、残業削減や業務バランスなどの課題には具体的な取り組みが進められていません。                                                                           

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

 法人の中長期計画(3年5年後のマスタープラン)は策定しています。事業計画はマスタープランに基づき市場調査やデーターの収集・分析に努め、時代に即した事業展開を行うよう立案しています。5年後10年後の財務分析を見据え、収支バランスと適切な予算執行を図り、計画しています。
 マスタープランや市の障害福祉計画を基に法人や市と協議して、事業所としての中・長期計画を策定する構想はありますが、作成には至ってません。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

 法人のマスタープランを基に、単年度の事業計画に家族支援の充実、質の高い支援サービスの提供、人材育成、職場環境の整備など課題を明確ににしています。具体的に相談業務の充実や人権ツールの活用、ブックレポート、残業時間の減少、公平な業務分担、利用率や研修など数値目標を設定しています。
 半期毎に事業計画をモニタリングをしています。多岐に渡る業務内容の為公平な業務分担の具体的内容や残業の減少の数値目標など具体的内容には提示していません。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

 事業計画は園長が、主任や副主任、クラスリーダー等の意見を聞き、法人の手順に従い作成しています。事業計画は全職員に配布し、職員会議で読み合わせを行っています。半年毎に見直しを図っています。収支や利用率、人材育成、サービスの質などの計画には評価、見直しが図られています。
 職場環境の評価の基準が曖昧で達成度を評価しにく、効率の良い業務分担や残業の軽減など職場環境の見直し、具体的改善への取り組みには至っていません。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

 通園は、年度の更新時に、説明会を開催し、重要事項説明書と個人利用説明書を用い事業の目的・運営方針、年間予定、今年度の取り組みなどを説明しています。療育相談部門は相談日に合わせ個別に同様な説明しています。
 事業計画内容は今年度の取り組みとして説明しています。外国人戸籍の方にはフリガナをつけたり、理解し説明できる人を横に配置するなど工夫しています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

 毎年、「利用者満足度アンケート」で23項目(環境体制、適切な支援の提供、保護者の説明など)「職員自己評価」で47項目(業務改善、保護者との説明と連携、適切な支援の提供など)を実施し要望も聞き取っています。規定に基づき第三者評価を受審しています。結果はホームページ等に公表しています。評価結果は主任以上の役職で分析を行い、職員には評価結果と課題を報告しています。
 今年度も課題を提示していますが、PDCAサイクルにもとづく具体的取り組みが図られておらず、質の向上に関する取組となっていません。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

 利用者満足度アンケートや職員自己評価、第三者受審評価などの評価結果の分析と自由記述の意見などを基に課題を明示し、職員には報告し、事業計画に反映しています。人材育成では、ブックレポートやよりそうシート(子どもになりきってやってほしいこと、やってほしくないことなどを記入する)などに取り組んでいます。
 しかし残業時間の減少や公平な業務分担など具体的改善策が困難で、評価に取り組めず、計画の見直しが図られていない現況です。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

 管理者の役割と責任は、法人職務権限規程と組織図や運営規程に明示しています。従業者の管理及び業務の管理、法令などを遵守し必要な指揮命令を行うなど、職務義務に関する細則にのっとり適切な事業運営ができるよう行動しています。
 管理者の責務については職員に会議などで伝えています。緊急時や防火管理者、苦情受付担当者など管理者の業務ですが、不在時は主任に権限委譲しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 社会的ルールの遵守の徹底を図ることを法人の基本方針に掲げ、法人の社内規定、マニュアル・社会貢献・リスク回避などに反映しています。市の指定管理、自立支援協議会児童部会の事務局の担当など中核的存在として関係を保持しています。
 権利擁護や虐待防止など法令遵守をすべき研修を管理者は受講し、会議で職員に伝達しています。職員ハンドブックにコンプライアンス・セルフチェックを明示し、自己の振り返りに取り組めるよう図っています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

 職員は年間1ケースを担当しサービスの質の向上に向けて課題に取り組みケース検討会議を開催しています。クラス担当を全職員につけると共にクラス混合とし全職員が全利用者の状況を把握できる様にしています。
 職員は必ず年1回サービス向上に繋がる資料(心を言葉に乗せて、子どもとの良い関係など)を自分で選び、ブックレポートを報告し、管理者は助言をしています。フォローアップ研修や発達支援部会勉強会や心身障害児保育研究会等に職員を参加させスキルアップを図っています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

 統括施設長、事務職員、法人本部と協同し、人事、労務、財務などの業務の分析を行い、改善に努めています。適正なサービスの提供のための人員配置は基準を満たしています。
 休憩時間の確保や残業時間の減少、公平な業務分担などは、多岐の業務内容の具体的分析には取り組めていず、職場環境の改善は検討中です。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

 契約書に福祉サービスの提供に関わる専門職の配置を明示し、人員体制の確保を図っています。職員行動指針・倫理行動綱領などに必要な福祉人材を明示しています。常勤職員は法人が、非常勤は事業所が採用しています。
 専門知識やフォローアップなど法人研修、事業所内研修、外部研修など計画的に個別に受講を提供し人材育成を図っています。法人として、職員はチャレンジシートに個別に目標を立て、半期ごとに管理者は評価面接をしています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

 職員行動指針、組織の一員としてのルール、倫理行動綱領、綱領に基づく基本理念、利用者の支援姿勢、倫理行動マニュアルなど、福祉に携わる職員像を明示しています。法人全体で人事評価制度が導入され職員に周知はされていますが、昇進・昇格などにどのように反映されるかは不透明な状況です。
 職員処遇に関しては法人の規定に基づき一定水準が保たれています。管理者は職員と個人面談を実施し、チャレンジシートの目標の達成度や意向などを確認しています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

 健康診断を年1回、ストレスチェックを年2回実施、個人面談や必要時に管理者が話し合いをしています。法人に心のサポート相談室を設けています。経験や年数、勤務負担などに配慮し、先輩職員と組み負担軽減となるよう取り組んでいます。勤務表は希望休暇に配慮してクラスごとに組み、全クラスとすり合わせ、主任と相談し作成しています。
 管理者は勤務状況や時間外労働の実態は把握しています。有給休暇の取得はできていますが、休憩時間の確保や残業時間の軽減が検討中です。職場環境の整備の更なる取り組みの必要性を感じています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

 職員ハンドブックに期待する職員像として、職員行動指針、倫理行動綱領、それに伴う基本的理念、支援の姿勢など明示しています。法人として新人事評価制度の職員個別シート(チャレンジシート)を実施しています。
 チャレンジシートには行動や能力、具体的目標と方法を記載し、中間面接を行っています。面接で本人・上司からの達成状況と問題点、今後の取り組み等を把握するようになっていますが、今年度はまだ面接の実施が遅れています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

 職員ハンドブックや契約書に職種名と内容を明示しています。法人として研修委員会を設置し、人材育成としての研修制度、研修の在り方(組織に必要な専門知識、職員の応じたスポットライトなど)を踏まえ各階層の年間研修計画の作成、研修後のポートフォリオの活用(研修の自己評価と発表することで他評価を受け成長する)など研修の重要性を明示し取り組んでいます。事業所ではブックレポートやケアカンファレンスに取り組んでいます。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

 法人として職員層別・職種別の年間研修計画を作成し、管理者研修・フォーロアップ研修・新人研修、実践報告会など実施しています。ブックレポート、ケースカンファレンスで事例提出、寄り添うシートを活用するなど職員同士で学び合う機会を設けています。
 小児科医による子どもの病気と手当や虐待通報義務の紙芝居での勉強会など法人内・施設内研修を年間12件、発達支援部会勉強会や心身障害保育研究会等法人外研修として17件に参加しています。新人職員には経験ある職員が付き実地指導をしています。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

 法人の利用者支援マニュアルと施設運営マニュアル内に実習生受け入れマニュアルを作成し、実習生の研修・育成についての姿勢を明示しています。年間で12校の専門学校と短期大学、大学から15名(保育士・臨床心理士)を受け入れています。
 実習担当者を配置し、パンフレットと理念・方針・実習の流れを記載した資料を配布し、オリエンテーションを実施し、学校のプログラムに添い実地指導、評価をしています。実習期間中、学校側の担当者と巡回指導の機会を設け、継続的な連携を図っています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

 法人の理念や基本方針、事業計画、事業報告、予算、決算情報、第三者評価の受診結果などをホームページ載せています。市の指定管理で運営を行い、市へは状況報告を行っています。外部に施設を利用していることを知られたくない家族もいることから、外部向け広報誌などの発行はしていません。
 苦情解決制度についてはポスターの掲示や皆の声ボックスの設置しています。また家族には重要事項説明書を基に説明し周知を図っています。昨年度は苦情はなく、1件のクレームには個別に対応をしました。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

 事務・経理等に関するルールは、職務分掌規程や権限移譲にて明確にされ、職員には会議で周知しています。事業所会計は法人に報告し、法人事務局、経理担当者のチェックを毎月受けています。
 法人事務局と県の指導監査が年1回実施され、改善を図っています。常に市場調査のデーター収集と分析を行い、健全で適正な事業運営を行うよう取り組んでいます。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

 法人の理念で共生社会(障害のある人も障害の無い人も地域生活で共に暮らせる社会作り)を目指すと明示しています。地域資源の情報は掲示したり、個別に利用者家族に配布し提供しています。障害受容の過程にいる保護者も多く、その感情に配慮し同様な事業所との療育に参加し昼食を共にするなどの交流をしていますが、地域の人々との交流は積極的に行っていません。
 交流を希望する保護者には個別に情報を提供しています。園外保育や就学時見学など他者との交流が図れるように配慮しています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

 運動会や夏祭り、きょうだい保育(親子通園の時間乳児から3年生までの兄弟を預かる)などで昨年度延101名のボランティアを受け入れています。ボランティアセンターに保育に興味のある人、保育を目指す学生に時間・内容・活動場所を提示し募集をしています。
 希望者には見学をし、活動に入る前に、登録手続き、守秘義務、ボランティア保険加入、活動内容などの資料配布を行っています。また入学後も放課後デイサービスを利用し学校と協力を図っています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

 海老名市の障がい福祉課に依頼し事業所一覧を作成しています。個別な要望に応じ必要な社会資源の資料を配布しています。市の障がい福祉課を始め、市の自立支援協議会、児童部会、障害児事業所連絡会、発達支援部会等に定期に管理者や職員が参加し事業所の現況報告や地域ニーズなど積極的に情報交換や問題解決に取り組み連携を図っています。
 保育園、幼稚園、学校、地域の療育機関など連携を取り情報交換や意見交換を行い継続的な療育体制を図っています。情報は職員会議にて職員に報告しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

 法人の福祉社会の仕組みや制度を変える、福祉現場は社会保障の第一線であるという使命に基づき地域に密着し、地域ニーズに基づく計画的な事業展開に取り組んでいます。自立支援協議会部会(事業所や保護者などの団体で構成されている)の事務局を務めています。ピア(親子)カウンセリングや月90件の相談業務を行っています。
 事業所として教育支援センターの運営協議会や子ども療育・教育連携部会なども参加し地域の課題把握に取り組んでいます。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

 子ども育成課、医療機関と連携を図り早期療育の流れを提供し、フォローグループで療育に繋げています。障害についての相互理解を深めるために公立保育園、民間保育園、幼稚園等との交流を図り、対応の啓発に努めています。また出張療育相談事業でのコンサルテーションを実施しています。
 学校や教育委員会との連携を図り一貫性のある発達支援体制づくりを図っています。地域でPTやOTの訓練を必要としている人へ土曜日に訓練の機会を提供するなどリハビリテーション事業を行っています。会館全体が福祉避難所となっています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 職員倫理行動綱領、児童版職員倫理行動マニュアル、権利擁護マニュアルを作成し、職員に会議等で読み合わせや権利擁護の研修を年1回実施しています。ハンドブックには利用者支援の姿勢(基本的人権の尊重、自立と社会参加)や利用者との関係(誠実、意思尊重、拘束の禁止、命令の禁止)など具体的な職員の対応を明示し取り組んでいます。
 事業計画にもホスピタリティ(思いやりと手厚くもてなす)とコーテシー(礼儀正しい)を掲げ質の高い支援に努めることを明示し、職員に実践を促しています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

 利用者とは契約書で守秘義務を明示し、個人情報保護規定に基づき、個人情報の提供について提供の必要性、情報の範囲、提供先・条件を明示し、同意書を取り交し、情報を開示する時は個々に再度確認しています。
 職員には入職時に守秘義務の説明をし、同意書を取り交し、新人研修でプライバシー保護について説明をしています。排泄や衣類の着脱時は部屋を男女に分ける、衝立をするなどプライバシーに配慮しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

 以前は2歳児の集団歯科検診等を経て利用を勧められて、わかば学園でインテークした後、市の障がい福祉課で受給者証を交付された方が、利用契約を結び療育相談がスタートする経路をとっていました。
 初回のインテーク迄3~4か月かかり、わかば学園への敷居の高さもあり利用しずらいとの声があり改善しました。市の子ども育成課の委託事業として子どもセンター内に「親と子の相談室」をこの4月から設置し対応するようになりました。その後療育の必要性のある方が上記の経路を通じて療育相談が始まるようにしています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

 当初月に一度の療育相談を行ない、組織が定める様式にもとづき開始・変更時の同意を得ています。
 3歳で通園療育に切り替わるケースが多く、利用にあたっては、契約時には、契約書、重要事項説明書、個人利用説明書、個人情報提供の同意書、郵便振替用紙を用意し、サービス提供内容、料金、苦情解決制度等について詳しく説明しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

 通園及び療育相談を利用している方は、就学前後に渡って通学する小学校の先生と引継ぎを行なっています。2月には年長児のリストを提出し教育委員会を経て校長会に渡されます。継続性に関する手順などは文書で決めていません。
 入学前3月から入学後4月までの期間に確認しています。以前にどのような支援を受けて来たか等の引継ぎを児童の通う小学校のコーディネータや教師と直接に行なっています。また就学後は放課後等デイサービスに多くの利用者が移行しています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

 利用者満足度アンケートを毎年実施するほか、個別面談、家族懇談会、役員会等で要望等を定期的に聴取しています。通園療育において、年に一度保護者主体の「わかばの会」でアンケートを実施し「海老名市への要望書」を作成し管理者と内容を確認した後、懇談会で直接障がい福祉課に提出しています。
 利用者満足に関する調査段階や把握した結果を分析・検討には職員や利用者の参画は行われていません。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

 法人の規定に基づく苦情解決の体制を整備しています。契約時に苦情解決制度について利用者に周知しており、出入口付近に外部苦情解決窓口のポスターを掲示しています。玄関外に「利用者の声ボックス」と用紙を設置し、要望やクレームを投函できるようにしています。
 発生したクレームやヒヤリハットに関しては、法人所定の書式に記録し法人本部へ提出し、海老名市にも報告しています。必要に応じて、クレームを申し出た家族との面談等を実施し、解決を図るようにしています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

 利用者と家族の支援を目指しており、家族からの相談にも要望に応じて、常時面談の時間を設ける様にしています。時節内には相談室の他、利用者の様子を外から見れるマジックミラーを配した部屋もあり、様子を見ながら相談を受けることもあります。
 支援は親担当と子ども担当の職員を配置して行っています。クラス職員、主任、園長など、利用者の希望する相手と面談をすることが可能です。利用者が相談したり意見を述べたりする際に、複数の方法や相手を選べることをわかりやすく説明した文書を作成していなく、掲示などで説明していません。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

 利用者からの相談や意見に丁寧に耳を傾けるように、職員に周知徹底しています。クレームや意見に対してはクレーム報告書を作成し法人本部に報告しています。それらの相談や意見の内容に関しては、上司への報告や全体への共有を徹底しています。
 相談などが時間や場所、グループ療育か個別療育かなど様々なシチュエーションとケースがあり、画一的でないためその都度報告の仕方等を考慮することが多く、施設としてのマニュアルの作成ができていません。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

 法人において、危機管理委員会やヒヤリハット・インシデント分析管理委員会を設置しており、朝礼において、前日のヒヤリハットを確認し、原因の分析と対策を検討し共有しています。事故等が発生した場合にも同様の手順で、共有を図っています。
 施設周辺には相模川があり、大雨等で氾濫した場合は1階が水没する危険性がハザードマップで示されています。利用者からも心配する声が多いこともあり、災害時の対応を含めた総合的な事業継続計画の策定が望まれます。職員に対しても安全確保・事故防止に関する研修による徹底が望まれます。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

 通園療育においては、入園のしおりを用いて、出席停止になる感染症の確認や登園許可書の提出について周知しています。平熱+1度を目安とし、健康状態の把握を促しています。インフルエンザ流行時期には、「感染症の流行にあたって」というお知らせを全利用者に配布し、受診のお願いや欠席のルールについて明示しています。玄関への手指消毒剤の設置と水道付近への紙コップ設置を行い、予防を促しています。通園以外の利用者には避難方法がわからないとの意見もあります。
 感染症対策について、責任と役割を明確にした管理体制が整備されていません。感染症の予防と発生時等の対応マニュアル等を作成し、職員に周知徹底することが期待されます。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

 非常時には海老名市の公的施設内に設置されているため、その防災マニュアルに沿って対応することになります。通園療育の利用者には災害時の連絡は法人で契約している安否確認システムを使用し、法人総合防災訓練(年2回)において、システムの動作確認を行っています。放課後デイサービスではメールアドレスを登録してもらい一斉配信を行ないます。
 会館、法人等主催のものを併せ、避難訓練は学園として月に一度行なわれており引き取り訓練も行なわれています。災害対応はわかば会館として行っていますが、学園としても関係団体等と連携するなどの、体制は整備されていません。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:c】

 法人作成の職員ハンドブックが職員に配布され、法人施設業務の基本的な考え方やサービスの在り方などが文書化されています様々なサービスを提供している当施設独自の支援などは、標準化されているものもありますが、文書化されていないものが多い状況です。
 個々の利用者のケースに応じてのサービスを提供しているため、標準化できる事柄を洗い出し、また客観的に確認する仕組の構築が課題です。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:c】

 日々、サービス内容や対応に関して、職員間で意見交換や見直しが行われています。対応は利用者個々の発達の状況により変更することも多く、見直しの時期や方法が明確になっていません。
 標準的な児童のモデルを作成し、達成度や進捗状況がわかるような施設独自のマニュアル作成を検討しています。基本的生活習慣、運動、遊び、コミュニケーション等の領域で標準的な実施方法について定期的に検証と見直しが望まれます。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

 各部門に児童発達支援管理責任者を設置し、個別支援計画の策定、管理をしています。アセスメントは決められた手法で行なわれており、その際には利用者及びその家族の意向を確認しています。
 支援の難しい利用者に関しては、事業所内で対応を検討する以外に、児童相談所等の他機関にも連携を依頼し対応にあたっています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

 個別支援計画は6ヶ月ごとにモニタリングを実施し、評価と見直しを実施し、関係職員間で内容を共有しています。
 目標の変更に関しては、クラスで協議、児童発達支援管理責任者や園長に相談して決定するというスキームが出来ていますが、マニュアルは作成されていません。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

 利用者の此処のサービス実施計画の実施状況は所定の書式に毎回記録しており、記録の提出や情報伝達の仕組みは明確になっています。
 記録に関しては、主任や園長が確認し必要な助言をしていますが、現状では職員により内容の伝わり方で差異が生じています。文章の書き方、要約の仕方といった技術面とクラスごとの計画や目標に対する評価を記録するための視点の共有化を職員会議などで取り上げています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

 契約関係書類、個人記録等は鍵付きの書棚に収納しており、施設外への記録の持ち出しの禁止、個人名を出しての会話とへの配慮について注意喚起を行っています。個人情報の他のサービス機関とのやりとりについては、契約時に保護者に説明し「個人情報の提供に関する同意書」を得ています。
 電子データやPC、SDカードやUSBメモリに関しては、法人の情報システム室で管理されおり、いずれもパスワード設定や必要なプロテクトをかける等の漏洩対策がなされています。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 保護者と相談し、個別支援計画をもとに様々な経験ができるように、利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っています。室内では製作、感触、運動や調理など、屋外では散歩や屋上でのプールやマイクロバスを使って近くの三川公園等に出掛ける等多くのプログラムを設定しています。
 権利擁護の観点からも無理強いや行動制限をすることのないようにしています。利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行い、必要に応じて個別対応も行っています。それぞれのコミュニケーションスキルに合わせて、選択の機会を設けるように心がけています。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利侵害の防止等に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:b】

 契約時や通園療育移行時に、「身体拘束及び行動制限に関する同意書」を用いて保護者に周知しています。朝礼時に、ヒヤリハット報告の機会を設け、行動制限や身体拘束にあたる行為について職員間で共有しています。
 海老名市の子育て相談課への通報システムについての勉強会を通して、手順の確認を行っています。原則禁止される身体拘束を緊急やむを得ない場合の手続きや記録の方法が明文化されていません。実際に行動制限を行わざるを得ない状況になった場合、一時的に実施する際の具体的な手続きと実施方法等を明確に定め、職員に徹底する必要があります。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 常にそれぞれの特性や発達段階に応じた自立支援を行っています。利用者の心身の状況や生活等を理解し、一人ひとりの自律・自立に配慮した個別支援を行っていあます。自立のためのスキルアップと合わせて、周囲に支援を求めるためのコミュニケーションスキルの獲得や、他者と友好な関係を築いていくための支援を行っています。
 保護者に対しては、行政手続き、生活関連サービス等の必要なサービスを利用するための支援を行っています。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 利用者の状況に応じて、さまざまな機会や方法によりコミュニケーションがはかられています。言葉によるコミュニケーション以外にも、絵カードやイラスト、写真等の視覚的手がかりや実物を用いての支援を行っています。音声ではすぐに消えてしまい認識がしづらい子どもには、視覚で認識することが出来るようにしています。
 登園すると部屋に行うべきことや、今日の予定などが目で見てわかる仕組みになっています。さまざまなコミュニケーションエイドやタイムタイマー等の機器を活用し、理解や発信の手助けを行っています。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

 利用者家族が職員に話したいことを話せる機会を個別に設けています。通園療育においては、定期的な個別面談を実施しています。親子登園のため日々直接話をする機会を設けることができています。
 療育相談においては、ひとりの子どもに対して親担当と子ども担当を配置し、プログラムの実施と保護者の相談を同時に行っています。放課後等デイサービスにおいては、グループにより親担当を配置し、年2回の面談を実施しています。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:a】

 家族との面談を実施し、子どもの状況に応じた個別支援計画を作成しています。個別支援計画にもとづき利用者の希望やニーズにより選択できる日中活動の多様化をはかっています。療育相談以外は原則グループ活動ですが、必要に応じて個別対応を行っています。
 通常のプログラム以外にも、遠足、夏祭り、運動会、クリスマス会、卒園式等行事を実施しています。水泳等、利用できそうな社会資源の情報提供を随時行っています。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

 研修や職員会議でのケース検討等を通して、障がい特性の理解や対応についてのスキルアップ、またクラスを超えて利用児の情報共有を図っています。外部研修では自閉症への理解を深めたり、摂食機能について受講し内部で持ち回りの研修を行っています。専門書や関連書籍を読みあいブックレポートを行い知識の共有を図っています。
 利用者の不適応行動など個別的な配慮の支援記録等にもとづき、支援方法の検討・見直しや環境整備等を行っています。 利用者のさまざまな特性に対応するため、試行錯誤と経験を重ねることが重要と考えています。支援記録等にもとづき支援方法の検討・見直しが重要であるため、情報共有が深まる配慮が期待されます。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 給食業者との連携を密にし、食事に興味を持ったり、食べる意欲が増すような献立を考えてもらい、月1回の給食会議にて、献立に対する要望や対応について協議しています。発達段階に応じて、刻み食、ミキサー食等の提供を行うほか、障がい特性や嗜好に合わせて、別盛り等の対応を行っています。アレルギー対応や主食の変更により、何も食べるものがないという状況を作らないようにしています。
 個別支援計画に基づき、必要なトイレトレーニングを実施しています。4歳児以上はプライバシー教育として、プール前の着替えやトイレなどは男女別に行う等の支援しています。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:b】

 年度始めに全職員で危険個所の確認を実施しています。必要に応じて緩衝材を付けるなど、安全面への配慮をしています。毎日清掃を行い清潔を保つように心がけています。学期ごとに大型遊具、玩具の消毒を実施しています。
 床材の素材が硬く安全ではないと判断し、床材の上にジョイント式のカーペットを設置し洗浄できるように、固定せずに使用しています。人の動きや備品の移動に伴いズレが生じ、隙間や段差ができており、対策を講じています。利用者の意向等を把握して利用者が思い思いに過ごせるよう、生活環境の工夫が課題となっています。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:a】

 通園療育では、利用者の個別の支援計画のもと、心理相談、言語訓練、理学療法の専門職を配置し、個別訓練を実施しています。訓練後にクラス職員との共有の時間を設け、情報の共有を図っています。
 利用者が主体的に機能訓練・生活訓練を行えるよう工夫しています。理学療法では、本人へのアプローチに加え、クラスや家庭で行うべき活動や姿勢の整え方などのアドバイスを専門職より受けています。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

 支援のさまざまな場面をつうじて、利用者の健康状態の把握に努めています。通園においては、入園時に平熱表を提出してもらい、発熱等の体調不良が疑われる時の目安として活用しています。年2回の内科健診と歯科検診を実施し、個別に健康状態を確認、相談する機会を設けています。
 てんかん発作の可能性がある場合には、保護者に「発作時の対応について」という用紙への記入を依頼し、対応について確認しています。障害児の健康管理等について、職員研修や職員の個別指導等を定期的に行っていません。実際に対応することがほとんどないため、迅速に対応できるように訓練などの体制造りが課題となっています。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:b】

 母子通園のため、原則的には薬の取り扱いは行いません。親子の分離する時間帯にどうしても服薬の必要な方には、手順を確認した後に対応しています。その場合、「薬の連絡票」を提出後、一度保護者が服薬させる場面を確認し、2回目以降から職員が対応するようにしています。食物アレルギーのあるお子さんに関しては、「アレルギー疾患生活管理指導表」(主治医が記入)を提出をしてもらい、保護者を交えて、給食委託業者の管理栄養士と面談し、給食提供時の対応を決定しています。胃ろう対応児の食事支援のため、看護師を配置しています。
 医療的な支援に関する職員研修や職員の個別指導等を定期的に行っていません。医師や看護師の指導・助言のもと、医療機関との連携や安全管理体制の仕組み作りが求められます。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 利用者の希望と意向を把握し、情報や学習・体験の機会を提供しています。利用者個々の目標や興味関心に合わせた学習課題の設定を行っています。各自の理解や興味に合わせたペープサートや野菜に見立てた教材などの支援ツールを作成・活用し、楽しみながら学習することで成功体験につながるような工夫をしています。
 行事や活動を通して、公共交通機関の利用や外出の機会を設けています。利用者の社会参加により学習の意欲向上につなげています。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:c】

 必要に応じて子ども科学館やプール等の社会資源に関する情報提供は行っています。利用者の希望と意向を把握した、地域生活に必要な情報提供や学習・体験の機会の提供にはつながっていません。利用者の地域生活の意識を高める支援の工夫が期待されます。利用者の地域生活への移行や地域生活に関する課題等の把握が求められます。
 家庭全体に支援が必要な場合には、計画相談等を通して児童相談所など地域の関係機関と連携を図っています。対象児の年齢が低いこともあり保護者に任せる傾向にあります。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 利用者家族等との連携・交流を行い家族支援を行っています。親子登園スタイルのため家族とは常に情報共有と連携を図っています。家族からの相談にも応じ必要な支援を提供しています。保護者対象の懇談会や勉強会を実施しています。
 利用者の生活と支援に関する家族等との連携や家族支援についての工夫を行っています。先輩経験者が当事者と語り合うピアカウンセリング、子どもの行動を見る視点を学ぶペアレントトレーニングなどの家族支援プログラムを計画的に実施しています。夏祭り、運動会、クリスマス会等、兄弟児が一緒に参加できるプログラムを提供しています。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 通園においては、クラスごとの集団活動に加え、心理相談、言語訓練、理学療法などの個別訓練を提供しています。活動プログラムは、クラスごとに立案した内容を持ち寄り、主任とクラスリーダーによる毎月の療育内容会議において決定しています。出張療育相談(海老名市単独事業)にて、保育園、幼稚園の巡回訪問を実施。担当者間、保護者等と必要な情報共有を行っています。
 こども育成課、子育て相談課、教育委員会等の他機関との連携により、切れ目のない支援を行えるようにしており、自立支援協議会の下部組織である、通所支援事業所連絡会等を通して、他の事業所との連携を図っている。

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】