社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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湘南台南保育園

2019年12月13日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 湘南台南保育園 評価対象サービス 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 72名(利用人数72名) 名
所在地 252-0804
神奈川県藤沢市湘南台2-31-11  
TEL 0466-53-8014 ホームページ
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2015年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 県央福祉会
職員数
常勤職員:16 名
非常勤職員:16 名
専門職員
園長:1 名
主任:1 名
保育士:25 名
栄養士:1 名
調理員:3 名
事務員:1 名
用務員:1 名
(嘱託医):2 名
施設・設備の概要
居室数:保育室:6、トイレ:5、沐浴室:1、一時預かり保育室:1、調理室:1、事務室:1、更衣室:1、職員休憩室:1、相談室:1、休憩室:1、他
設備等:園庭、遊具、テラス、駐車場等

③ 理念・基本方針
法人の理念
「ソーシャルインクルージョン(共生社会)を目指します。」
「ニーズに応えるべく先駆的で開拓的な事業を展開します。」

法人の使命
「誰もが一人の人間として尊重され、ともに支え合い暮らしていく。たとえば、小さな子どもたちがすくすく育つように、人それぞれのライフステージを支援する、それが県央福祉会の使命です。」

保育理念
「子どもの力を信じて、見守ることを重視し、自ら工夫することのできる頭・体・心を育みます。」

保育方針
① 子ども一人ひとりの自己肯定感を育み続けます。
② 安全で安心できる環境を常に考えます。
③ 地域交流を大切にします。
④ 子どもが主体的に取り組める活動を取り入れ、心身ともにバランスのとれた発達を促す保育をします。
⑤ 社会の変化にあった研修や学習会等を設定し、専門性の高い保育を目指します。
⑥ 保護者の状況を理解した保育を行います。
⑦ インクルーシブ保育を行います。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
(重点目標)

①異年齢交流を積極的に行います。
・子どもたちは、お互いに学び合いながら育ちます。年下の子どもは、年上の子どもの活動を見て学び、憧れを抱きます。年上の子どもは年下の子どもの世話をし、教えることによって自信を持ち、思いやりの心が育ちます。このような機会を定期的・計画的に子どもたちに提供することにより、社会性と協調性を自ら学び、生きる力を築いていきます。

②組織力の強化と保育の質の向上
・運営マニュアルを見直し、標準化を図ります。
・職員の役割や責任を明確化し、標準化を図ります。
・職員は個人の目標を明確化し、やりがいを持って職務を遂行できるよう目標達成への支援を行います。
・保育士は協調性に努め、保育士間の知識や倫理・道徳観を高めながら保育の技術を習得することに努めます。


(実施運営)
①地域子育て事業
・地域の方を対象に、子育て相談に応じます。
・園庭開放を行い、園児との交流を図ります。
・一時預かり事業を行います。
②研修
・保育士の質の向上を図るため、法人内外の職員研修に積極的に参加します。
③健康管理
・子ども一人ひとりの発育発達の個人差を考慮しながら、健康な生活習慣を身に付け、豊かな成長が遂げられるよう積極的に取り組みます。
・取り組みとして、日常養護・健康管理、病気の予防と早期発見、、安全と事故防止、健康増進と保健指導、環境衛生。
④食事
・目標「楽しく食べて、健康な体を作る」
・食育
・衛生管理
・離乳食
・食物アレルギー
⑤社会貢献・地域貢献
・法人内事業所「かたくりの里」との交流
・近隣老人ホーム「白寿庵」との交流
⑥その他
・苦情解決

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2019/03/30(契約日) ~2019/12/04(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1) 子ども達の発達状況見える化により保育の質に役立てています
 園長が独自に開発した児童票を使って、子ども一人一人の発達の「見える化」を行っています。職員が子どもの発達状況を数百項目単位で毎月確認し、食事、運動、言葉、友達との関わりなどの発達状況を見える化して、得意、不得意の項目が分かりやすくなっています。また、職員は、クラス単位で見て、クラスの中での相対的な発達状況の差異が分かり、週案、月案での取組み方、取り組む内容が適切か、見直すべき項目は何かがはっきりし、職員自身の保育の質向上に役立ています。


2) 子どもが安心するように保育室の環境整備に配慮しています
 1歳児クラスの保育室は、広々として天井が高い造りになっています。1歳児の子どもにとっては、この広い空間、高い天井が不安に感じることも考慮して、子どもが安心して過ごせるような工夫を施しています。薄い布を天井から横に張り、さらに室内を本箱や玩具入れで複数のコーナーに区切ってスペースを設定しています。コーナーを設けることで落ち着いて不安を感じない環境作りを行っています。


3) 人材育成の強化と処遇改善を図っています
 保育指針改定に合わせて組織改編を行い、主任、マネジメントリーダー、キャリアリーダー、tomoniリーダーを配置し、各リーダーに求められる役割と権限を明確にしています。今年度事業計画の重点目標にリーダーシップの取れる職員の育成や個人目標を明確化し、各階層別職員の保育技術強化、処遇改善を図っています。

改善を求められる点 1) 中長期計画策定の策定
 運営法人としての中・長期計画は策定されていますが、保育園としての中・長期計画はありません。現在、法人内の全保育園で、来年度からの中・長期計画の策定を計画していますので、次年度からは、中・長期計画をもとにした単年度の事業計画作成を期待します。


2) 保護者等の意見を取り入れた改善検討
 登園時の子どもの受入れは1階の保育室で行っています。2歳児~5歳児クラスの子どもたちは、2階に行き荷物等をロッカーに置いてから、1階に行くことになっています。子どもとともに1、2階へ行き準備をすることが時間的に負担になっている保護者が見受けられます。意見の出しやすい雰囲気つくりのもとに、様々な保護者の状況を把握し改善検討が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回の第三者評価を受ける中で、職員同士が話し合い確認できる機会となりました。
職員の意識が共通に持てるようになり、保育に活かしていくことがうかがえました。気づきを得る良い機会となったと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

 法人の理念、基本方針が適切に明文化されており、職員、保護者等への周知が図られています。理念や園の理念・保育方針は、入園のしおり(重要事項説明書)に明記してあります。保育理念・保育方針は、湘南台保育園職員マニュアルや全体的な計画にも明記してあり、職員の行動規範になっています。
 園長・主任は、入園説明会で園の保育理念・保育方針を入園のしおりをもとに保護者に説明しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されています。社会福祉事業全体の動向やその分析は、法人本部や藤沢市が行っています。
 園長は、設置法人や藤沢市の園長会に出席し各種の策定動向や内容、保育ニーズを把握し、重要な事項については職員会議で説明しています。園長は、保育園のコストや利用者数などの運営状況を、毎月分析しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

 経営環境と経営状況の把握・分析にもとづき、取組を進めています。園長は、保育園のコストや利用者数などの運営状況や改善すべき課題などを、毎月分析・検討し、法人の書式(計算書)で法人本部に報告しています。
 園長は、人員不足が起こらないよう、必要時に法人本部に職員の増員要請を行っています。園長は、園運営状況や運営上の課題について、職員会議で説明し改善活動をすすめていますが、職員参加が十分でない状況です。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

 法人として、理念や基本方針の実現に向けた中・長期計画が、策定しています。中・長期計画は、法人としての経営課題や問題点の解決・改善に向けた具体的な内容になっていますが、事業所の計画としては具体性に課題があります。
 法人本部では、法人内事業所からの具体的な成果や数値目標、実施状況を年度末に、評価・検討し、見直しを行い、各事業所の次年度の事業計画に反映しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人全体としての中・長期計画が策定していますが、保育園運営に関する内容が十分ではありません。現在法人内の全保育園が協力して、保育事業に関する中・長期計画を検討しています。
 単年度の数値目標や具体的な成果等を設定した事業計画を策定しています。年度末に具体的な項目別に、実施状況の評価・分析が行える内容となっています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

 事業計画は、園長と主任やリーダーが話し合った前年度の事業計画の評価・反省を反映して、園長が策定しています。事業計画が、職員等の参画や意見の集約・反映のもとで策定されていません。事業計画は、中間見直しを行い、実施状況が定められた状況になっているか評価・分析しています。
 職員周知が課題で、園長は年度始めの職員会議で今年度の重点目標を説明し、職員が理解して、業務に取り組くよう促しています。事業計画を急遽変更する場合は、職員会議や昼礼で園長が説明しています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:c】

 「事業計画は、保育園の運営に関する事項で、職員へ説明し日々の活動に反映するものであって、保護者に説明するものではない」と考えています。そのためあえて説明は行っていない状況です。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

 保育理念・保育目標に基づいた全体的な計画を作成しています。これをもとに、各クラスの年間計画、月間計画、週案を作っています。
 各計画においては、それぞれの期末に各クラス担任が評価・反省を行い、結果を主任と園長が確認して、次期計画に評価結果を反映しています。評価作業を通じて組織的にPDCAサイクルを行い、保育の質の向上に努めています。職員自身で年度末に自己評価を行い保育を振り返り、改善策に反映しています。評価結果を分析・検討することが組織的に実施されていません。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

 評価結果を分析し、保育所として取組むべき課題を明確にしています。職員は年度末に自己評価を行い、自分自身の保育を客観的に見て課題を認識しています。クラス会での打ち合わせや乳児会議、幼児会議などの場で話し合い、多様な保育の見方に気付いています。
 職員の自己評価をもとに、園としての自己評価を行っています。次年度の指導計画に反映する仕組みがありますが、自己評価の分析は十分にできていません。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

 法人の職務規程に、園長の役割・権限が明文化されています。湘南台南保育園の園規則では、「園長は本保育園の業務を統括する」とあり、園規則を職員に配付し、職員会議で説明・確認しています。
 園長は、職員会議や昼礼、園内研修を主宰し組織をリードしています。園長不在時の権限委任についても危機管理マニュアルで明記していますが周知徹底が不十分と感じています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

 湘南台南保育園職員マニュアル、湘南台南保育園園規則に、職員が遵守すべき法令、倫理について明文化され、職員に配付しています。園長は、職員会議で遵守すべき法令等を周知しています。園長は、法人の園長会、法人代表者会、藤沢市の園長会に参加し、遵守すべき法令、他施設での不適切な事例などの情報収集を行い、職員会議や昼礼などで職員に周知・徹底しています。園長は遵守すべき保育に関する法令等を把握するようにしており、環境への配慮等については今後の課題となっています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

 園長は、保育の質の向上に意欲をもち、組織としての取組に指導力を発揮しています。園長が独自に開発した児童票を使って、子ども一人一人の発達の「見える化」を行っています。
 職員が子どもの発達状況を数百項目単位で毎月確認し、食事、運動、言葉、友達との関わりなどの発達状況を見える化しています。これにより職員の得意、不得意の項目が分かりやすくなっています。職員は、クラスの中での相対的な発達状況の差異が分かり、週案、月案での取組み方、保育内容に反映しています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

 園長は、人事・労務や財務等の状況を常にチェックし、職員が働きやすい職場環境整備に取り組んでいます。園長が開発した児童票により、子ども一人一人の発達の「見える化」を行っています。また児童票により職員が取り組んでいる事が適切かを常にチェックを行い、職員の保育能力・質の向上につなげています。
 園長は自ら経営の改善や業務の実効性を高めており、組織内に体制を構築して活発化することは今後の課題となっています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

 目標とする保育の質を確保するため、必要な福祉人材や人員体制に関する具体的な計画を策定し、その取組を実施しています。必要な職員の確保と育成は、法人本部で計画的に行っています。法人のホームページに法人内保育園の園長が先輩職員として保育に係る職員の考え方を示しています。
 法人では、職員から組織される研修委員会が中心となって研修を企画・実施しています。常勤職員の新人研修や非常勤職員の入職時研修に始まり、採用後も3年間にわたり定期的・連続的な研修を行っています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

 総合的な人事管理を実施しています。職員処遇に関しては、法人の人事評価制度に基づく人事評価マニュアルにおいて、職員の階層別にあるべき姿、役割と能力が示されています。
 園長は、職員と年3回の個人面談を行い、職員の日々の保育に取り組む姿をもとに、専門性や職務遂行能力、職務に関する成果や貢献度等を評価しています。
 職員との個人面談では、職員の意向・意見を把握し、職員が自ら将来の姿が描ける様、指導しています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

 園長・主任は、職員の勤怠や心身の健康状況、就業状況を把握しています。園長は、毎月職員の有給休暇の取得状況や時間外労働数を把握し、残業時間削減、休暇取得率向上に向けて職員の要望実現に向けてシフト勤務の調整を行っています。
 法人では、インターネットを使ったメンタルヘルスの自己チェックや心のサポート相談室を設けています。就業への改善策については、福祉人材や人員体制に関する具体的な計画に反映し実行されていません。新入社員へは、メンターを付けて社会人として自立できるようにしています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 職員一人ひとりの育成に向けた目標管理等が、適切に行われています。法人の人事評価制度に基づく人事評価マニュアルにおいて、職員の階層別にあるべき姿、役割と能力が示されています。
 園長は、職員と年3回の個人面談を行い、その年度の目標項目、目標水準、目標期限などを年度初めの個人面談で相互確認しています。人事評価マニュアルにそって中間評価、期末評価を行い、目標達成度の確認を行っています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

 法人の人事評価マニュアル、全体的な計画、湘南台南保育園職員マニュアルに「期待する職員像」を明示しています。年度初めに法人の研修委員会が研修計画を策定しています。計画は職員一人一人に必要な専門技術・技能、専門資格の習得を目標にしていますが、個々の研修内容との関係が明確ではありません。研修計画は神奈川県や藤沢市が開催する研修にも参加できるようになっています。
 法人では、毎年度末に法人内研修の内容やカリキュラム評価と見直しを行っています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

 園長は、個人面談や職員の保育状況を観察することや、児童票への職員の記載内容から、職員一人一人の知識、技術水準、専門資格の取得状況を把握しています。把握した情報をもとに、階層別、テーマ別の研修計画を作成し、参加できるよう勤務時間の調整を行っています。
 新入職員には、メンター制度(上司とは別に先輩社員が新入社員をサポートする制度)を利用して、個別的なOJTを行っています。今年度は中堅職員を、「保育士等キャリアアップ研修」に参加させて、保育能力向上に力を入れています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

 園では、主任が担当として実習生用オリエンテーションマニュアルに従って、受け入れを行っています。マニュアルには、さらに研修・育成に関する基本姿勢や実習プログラム等の記載がありません。
 主任は、実習生、学校の担当教員と面談して、実習内容、実習クラス、期間等のプログラムを個別に作成し、実習を実施しています。実習期間中に学校の担当教員が来園し、実習内容について、主任と意見交換しています。主任は、実習指導の研修に参加して、指導技術を学んでいます。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

 法人のホームページや広報誌レジオンヴィヴィ、藤沢市のホームページ、平成31年度ふじさわ保育施設ガイドで保育所の理念や保育方針、園庭開放などの情報を公開しています。社会・地域に対して、園の存在意義や役割を明確にするような活動は行っていません。
 園のパンフレットや入園のしおり(重要事項説明書)で、第三者評価の受審、苦情・相談の体制の仕組みについて記載し、入園説明会で保護者に説明しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

 園における事務、経理、取引等に関するルール、職務分掌と権限・責任は、法人の規定で明確にされ、職員等に周知されています。
 法人の事務局長は、法人が運営する保育園それぞれに出向き、年1回監査する仕組みがあります。法人の運営については、外部の専門家による監査が毎年行われ、指摘事項に対しては法人が経営改善を図っています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

 「全体的な計画」において、地域交流・地域貢献を掲げ、地域との交流を積極的に行っています。夏まつりに近隣住民を招待しています。法人が運営する障がい者地域作業所と交流し、夏まつりで作業所の商品の紹介・販売する場を設けています。子どもが地域の行事や活動に参加する際、職員やボランティアが支援を行う体制を明記していません。
 5歳児は、近くの図書館の利用や、近隣の老人福祉施設を訪問し、手あそびや歌遊びで交流しています。藤沢保育施設ガイドに園の情報を提供して、地域の子育て支援センターなどに置いています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

 ボランティア受け入れ、中学生の職場体験、小学校との交流について、「全体的な計画」で明文化しています。ボランティア受入れについて、登録手続、ボランティアの配置等に関する項目まではマニュアルに記載されていません。
 湘南台中学校の生徒の職場体験を受入れ、事前オリエンテーションで園の方針や子どもとの関わり方、配慮事項を説明しています。5歳児クラスは、六会小学校を訪問し、小学校の雰囲気を感じる機会を得ています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

 子どもによりよい保育を提供するために必要となる、関係機関等の機能や連絡方法を把握しています。藤沢市子ども家庭課・子育て企画課、藤沢市保健所、県中央児童相談所、病院、小学校、子育て支援センターなどと、いつでも連絡・確認でき、共通の課題に対して協働する仕組みがあります。
 藤沢市園長会や設置法人の代表者会議に参加し、子育てに関する情報共有を図っています。家庭での虐待等権利侵害が疑われる子どもへの対応について、児童相談所など関係機関との連携強化を検討しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

 地域の具体的な福祉ニーズ・生活課題等を把握するための取組を行っています。毎月1回園庭開放、育児相談を随時行っています。一時保育も行っています。
 一時利用する保護者との会話や育児相談や園行事参加する地域の人へのアンケートから、地域の生活環境や福祉ニーズの把握に努めていますが組織的ではありません。藤沢市の園長会に参加し、市内の福祉ニーズなどの情報を把握しています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

 藤沢市の園長会や地域の子育てニーズをもとに、今年度も一時保育を積極的に受け入れてます。園の防災訓練では、近隣の協力を得て、隣家で火災発生を想定した避難訓練、初期消火訓練を行っています。保育所が有する福祉サービスのノウハウや、専門的な情報を地域に還元する取組がなく、地域への還元が求められます。
 園にAED設置して、多くの職員が救命救急講習受講済みです。藤沢市の救急セーフティーステーションの標章交付を受けて、被災時に支援を必要とする住民へ支援する取組を行っています。法人が取り組んでいる横浜市寿町での炊出しに、職員が参加して活動しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

 保育方針は、子どもを尊重した保育を掲げています。保育方針に従って全体的な計画、年間指導計画、月案、週案を作成しています。各指導計画の期末には、職員が自己評価を行い、評価結果を園長・主任と検討して次期計画に反映しています。
 園長は、子どもの尊重や基本的人権への配慮について、職員会議や個人面談で定期的に状況の把握・評価等を行っています。保育中のグループ分けでは、男子と女子に性別により分けてしまう時が稀にあります。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

 子どものプライバシー保護に関するマニュアルは、職員倫理行動マニュアル(保育所版)があります。必要に応じて職員会議で、園長と職員がマニュアルの読み合せを行い、理解促進を図っています。
 着換え時には、カーテンで外部からの視線を遮っています。子どもの写真利用については、入園時に保護者から、利用可否の同意書を得ています。職員は、WEB上でのクラス別の活動記録に、写真の使用不可の子どもが写っていない事を確認しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

 保育園の情報は、藤沢市の保育施設ガイドブックにまとめられ市の窓口に置いてあり、市のホームページでも情報提供を行っています。園は法人の保育理念や園の理念、保育方針と写真や絵、地図等で分りやすく説明したパンフレットを渡しています。
 施設見学は随時電話等で予約受付を行い、日時を定めて見学に対応しています。夫婦や親子連れで見学される方も多く、見学、説明は園長が対応しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

 保育の開始・変更時の同意を得るにあたり、組織が定める様式にもとづき保護者等に説明を行っています。入園説明会は、「入園のしおり・重要事項説明書」等を基に、保護者に説明をし確認や同意を得ています。入園説明会は数回に亘り開催し、保護者が参加しやすいように配慮しています。
 特に配慮が必要な保護者への説明は、担当者を決めて対応し、説明や質疑応答を行いコミュニケーションが取れるようにしていますが、まだ文書化までには至っていません。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮し、保護者から要望があった場合は文書を作成し渡しています。以前は転園連絡票により対応していましたが、現在までは事例が無いため手順や引継ぎ文書を定めるまでには至っておりません。
 保育終了後における相談窓口は、主任が担当し、口頭でその旨を保護者等へ説明をしていますが、文書化までには至っていません。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

 利用者満足を把握する仕組みを整備し、利用者満足の結果を把握しています。子どもの表情やしぐさ活動状況など日々子どもの意向や健康状態の把握に努め、満足・安心して過ごせる環境を整えています。保護者には行事後や年度末にアンケートを実施し意見や要望の把握に努めています。クラス懇談会や個人面談、でも意向の把握に努め職員会議で情報共有しています。
 満足度向上に向けた組織的な取り組み(担当者、結果の分析など)が十分ではありません。夏場の散歩とプールは、「暑さ指数」で可否を決めています。室内でも運動できる遊具「エアトランポリン」を導入しています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

 苦情解決の体制を整備し、玄関に掲示しています。「入園のしおり」に苦情解決体制を記載し、入園説明会で保護者に周知をしています。園のパンフレットにも苦情について適切な解決を目指す旨を明記しています。
 園の意見箱は、事務所から見えない場所に設置して申し出し易い環境を整えています。苦情解決マニュアルを整備し、受付から解決までの手順を定め職員は周知しています。現在苦情の申し立てがなく、フィードバックや公表はありません。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

 入園説明会やクラス懇談会等で、いつでも相談や意見を受ける旨を保護者には伝えています。日々送迎時の会話や連絡ノートを通しても話す機会を作り対応しています。意見箱も利用しやすいように設置すると共に、他者を意識せず落ち着いて個別に相談が出来るように面談室を確保し、話易い環境を整えています。
 保護者が相談したり意見を述べたりする際に、複数の方法や相談相手を自由に選べる旨の明文化まではされていません。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

 保護者からの相談や意見等は、保護者懇談会やアンケート、日々の送迎時や連絡ノート等から積極的な把握に努めています。行事アンケートの内容は、行事ごとにその都度見直し職員会議で検討し、次回の行事に反映しています。
 日常においての相談や意見を受けた際の手順は決められており、記録して職員会議や上司へ報告し、検討の上改善に繋げていますが、マニュアル化の整備には至っていません。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

 リスクマネジメント体制を構築し、子どもの安心と安全を脅かす事例の収集と要因分析と対応策の検討・実施が適切に行われています。事故防止マニュアルを整備しており、リスクマネジメントに関する責任者は園長です。その都度、事故防止や安全管理について話し合い、施設内外で発生した事故やヒヤリハットについて再発防止の検討を行っています。
 日頃からヒヤリハットの事例を多く収集し、事故原因の分析や、発生要因等話し合い事故防止に繋げています。安全確保・事故防止に向けた研修を実施し、評価・見直しを行っています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 感染症の予防策が講じられ、発生時等の緊急時の子どもの安全確保について組織として体制を整備して取組を行っています。感染症対応マニュアルを整備し、インフルエンザ、ノロウイルス等の感染症予防対策に力を入れています。
 施設内感染防止対策として、ノロウイルス対策キット等を用意し、園内研修を実施しています。発症に際し速やかで適切な対応が取れるように備えています。保護者へは速やかに情報提供を行っています。季節に合わせて、研修内容や対応の見直しをしています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

 地震、津波、豪雨、大雪等の災害に対して、子どもの安全確保のための取組を組織的に行っています。危機管理マニュアルを整備し災害発生時の対応手順を明確にしています。防災計画に基づき、災害時や非常事態発生の際はウェブサイト(ウェルキッズ)を使い保護者へ連絡し、年1回は引き取り訓練を実施しています。
 他に月1回の避難訓練や消火訓練等を実施し、毎年消防署の協力を得て通報訓練を行っています。警備会社と提携した通報システムの設置で、異変時にはすぐ駆けつける仕組みがあります。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

 保育の実施方法については、法人採用時の研修資料、園内研修資料及び職員として守るべき規範等があります。保育理念、保育目標、全体計画、年間指導計画、倫理行動マニュアル等が明文化されています。保育に関する基本原則、子どもの尊重、プライバシーの保護、最善の利益(権利擁護)に関わる姿勢が明示されています。
 職員は、保育内容について、日々のミーティング、職員会議、研修会等で情報を共有し確認や理解が図られています。標準的な保育について、実施されているかどうかを確認する仕組みがありません。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

 標準的な実施方法について検証し、必要な見直しを実施できるよう仕組みを定めています。保育の実践にあたっては、個別支援計画や週案、月案を基に子どもの成長に応じ,日々の打ち合わせや申し送りを確認しながら実践しています。クラスミ-ティングでは、反省点等を話し合い次月の目標につなげています。全体的な見直しは年度末ですが、子どもの成長や保護者の環境の変化等を把握しながら、状況に応じて保育の見直しを行っています。標準的な実施方法につい検証・見直しが定期的、組織的ではありません。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

 藤沢市で使用しているアセスメント様式や新入園児の聞き取り資料等の他に、園独自の児童票を作成して活用しています。
 子どもの発達の把握や変化、成長過程、必要な支援などが分りやすくなっています。保護者との面談や個別指導計画見直しにあたり、必要事項が適切に把握できています、園側からの働きかけや保護者の要望、成長の過程を確認して、適切に指導計画に反映しています。、アセスメント等に関する協議に、保育所以外の関係者が必要に応じて参加するまでには至っていません。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

 日案は、随時見直し、職員同士で情報を共有しています。保育を実践していく中で子どもの成長や変化を把握・記録して、必要事項は児童票に反映し、評価・見直しに繋げています。
 子どもの変化は児童票からの読み取りや保護者のニーズ等により、職員で検討し計画の見直に繋げます。見直しは、必要に応じて随時行います。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

 日々子どもの生活や発達状況は保育日誌や保護者との連絡帳に記入し、変化や注意点などは毎日、昼礼(ミーティング)で報告、伝達しています。全クラスからの報告伝達事項は、職員連絡帳に記録し情報は全職員間で共有しています。
 記録の仕方に差異が生じないよう、法人の主任会で記録について見直しを行い、記録の書き方は主任が指導しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

 法人による「個人情報保護規程」が定められ、個人データ管理責任者は法人の理事長、事業所の管理・監督者は園長になっており安全管理を確認しています。
 保育日誌、個別指導計画書等パソコン入力でパスワードを設定、USB使用不可にしています。印刷された書類は鍵のかかる書庫に保管しています。職員は新任研修で学んでいます。子どもの写真や、個人情報の使用について、入園説明会で保護者に説明し同意を得ています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

 全体的な計画は、園長、主任及び現場のリーダーが参画して話し合い、保育所の理念、保育方針、保育目標に基づいて作成しています。
 子どもの発達過程を長期的にとらえ、家庭や地域環境を考慮しています。子ども一人ひとりの指導計画は、全体的な計画に基づいて作成され、一貫性、連続性のある保育を実践しています。全体的な計画は、年度末に評価・見直しを行い次年度の計画に反映させています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備しています。保育環境整備マニュアルを基に、温・湿度計、加湿付き空気清浄機での温湿度管理、玩具、用具、午睡用の寝具などの園内外の清掃、消毒が行われ、清潔に保たれています。
 沐浴設備、トイレ、ウッドデッキに温水シャワーの設備があり、使用後は清掃しています。園庭の砂場は、未使用時はシートをかけています。家具や本箱などの配置を工夫したコーナーや、小部屋で本読みや休息など、落ち着いて寛げる場所が確保されています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っています。園独自の児童票を作成し、入所時のアセスメントから子どもの発達状況等把握し、3歳児未満は個別指導計画を作成し個人差に合わせた対応をしています。
 子どもの表情や様子からその日 の状態を把握し、ゆったりとした関わり方で子どもの情緒安定を 図り、信頼関係を大切にしていま す。3歳児以上は、友達と一緒に活動し、自分の思いを話たり人の話を聞いたり、人との関わり方や、子どもの主体性を伸ばすよう努めています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っています。職員は、基本的生活習慣の健康や衛生について絵本や紙芝居、替え歌などを使って伝えています。運動や散歩の後の手洗いやうがいを教えています。
 乳児は、手作りおもちゃで遊びながらボタンを留め外しや、片づけができるように支援しています。周囲の子どもたちのやる様子を見て自分もやってみたいという気持ちと意欲を育てています。保護者と連携し子どもの体調に合わせ、活動内容を変更しています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:b】

 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開しています。子どもの発達状況や目的に合わせ主体的に活動できる環境を整えています。
  乳児クラスのおもちゃは、子どもの発達に合わせて職員が手作りしたものなど乳児が自由に選んでいます。自由時間の遊びは、子どもの様子を見ながら職員が働きかけをし片付けや、順番を待つことなど遊びのルールを教えています。
 幼児クラスでは、子ども達が自由な表現活動が出来るように取り組んでいますが、遊びの内容により用具や材料がすぐに取り出せないところに保管されており、子どもが自由に体験できないこともあります。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮しています。0歳児クラスでは、子どもと職員が1対1での関わりを大切にしています。抱っこやリズム遊びなどのスキンシップを図り、歌や語りかけを行い、子どもの情緒の安定や愛着関係が育まれるように取り組んでいます。
 月齢やその子どもの発達状況に合わせて、個別指導計画を作成しています。連絡帳で日々の変化や発見を保護者と情報共有しています。SIDS対策として、職員は、一人一人の安全確認を10分毎にチェック・記録を行っています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 1歳以上3歳児未満の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮しています。職員は、子どもたちが、自発的に活動が出来るように働きかけを行い環境を整えています。
 食事や着替え排泄など見守りや声掛けを行い自分でやろうとする意欲を高めています。園庭遊びや散歩で、草花や昆虫を見つけ探索活動を行っています。子ども同士のトラブルは、職員が中に入りお互いの気持ちを汲み取って解決を図るように努めています。 1~2歳児のSIDS対策は、15分ごとにチェック・記録しています。1歳児クラスの保育室は、薄い布を天井に張り、落ち着いた雰囲気を作っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮しています。
 3歳児クラスは、友達を意識しながらいろいろなことに興味や関心、意欲を持って取り組み、集団遊びの中で決まりがあることを学べるようにしています。
 4歳児クラスは、活動や話が苦手など、お互いにに違いが有ることを理解し、受け入れて共に成長できるよう支援しています。
 5歳児クラスは、集団生活の中で人の役に立つことの喜びや責任を持つことを経験し、個性を大切にして、一つの事をやり遂げる力を育んでいます。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育内容や方法に配慮しています。法人の理念、園の保育方針にソーシャルインクルージョン(共生社会)を目指すことを掲げています。
 クラスの年間指導計画に基づき、個別支援計画を作成し、保護者と連携して取り組んでいます。クラスの保護者にはプラバシーや障害についての説明の機会を設けていません。子ども達は、お互いに違いが有ることを理解しています。必要に応じ行政や他機関からの巡回や相談が利用でき、昼礼や職員会議で情報共有しています。

【A10】A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮しています。長時間保育時は職員の配置に留意し、子どもが安心して過ごせる環境作りをしています。
 子どもたちは日中とは違うメンバーで過ごすため、少人数でゆっくり遊べる遊具や室温、明るさ等にも配慮し子どもが寂しさを感じないようにしています。子どもの生活リズムや心身の状態に配慮し、指導計画に基づいて各年齢・状態に応じた保育を行い、子どもの状況については職員間で引継ぎを行い情報共有しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

 小学校との連携、就学を見通した計画に基づいて、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮しています。全体的な計画に、小学校との連携を明記しています。
 5歳児クラスでは、就学に向けた保護者との個人面談や、クラス懇談会を行っています。園長は、5歳児クラス担任と主任と意見交換して「保育所児童保育要録」を作成し、子どもが入学する小学校に持参し、口頭でも説明して提出しています。
 主任は、藤沢市「幼保小中連携会議」に出席し、小学校との連携、就学を目指した保育について、情報交換しています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

 子どもの健康管理を適切に行っています。入園時のアセスメントシートや面談による情報は、「児童票」に記録して管理しています。
 子どもの健康管理マニュアルを整備し、個人ごとの健康台帳を作成しています。家庭での様子や登園時の状況は、視診や保護者との会話、連絡帳で確認し、職員間で情報共有しています。既往症や予防接種の状況は、保護者から情報収集しています。入園のしおりや懇談会で、保護者に対し乳幼児突然死症候群(SIDS)に関する必要な情報提供をしています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科検診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映しています。内科検診を年4回、歯科検診を年2回、尿検査を年1回実施し、検診結果を保護者へ伝えています。気になることが ある場合は、職員が嘱託医に相談したり、また保護者にも医師の診察を受けるよう勧めています。
  「健康台帳」に内科健診・歯科健診等の結果を記録、保健計画に反映しています。季節に合わせた保健計画や内容、留意点を、保護者にも連絡し子ども達の健康管理に繋げています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

 アレルギ-疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け、適切な対応を行っています。
 アレルギー疾患のある子どもについての確認は入園前の面談や入園説明会に於いて保護者に充分説明をし医師の診断書を基に「藤沢市食物除去申請書」をもとに対応しています。アレルギー対応給食は、保護者、職員、栄養士、調理員が連携して取り組み、調理員と職員の二重確認を行い、トレイの色を替えて提供しています。
 全職員が研修で対応方法を理解していますが、他の子どもの保護者には全員に説明するまでには至っておりません。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

 食事を楽しむことができるよう工夫をしています。食育計画に即して、子どもたちは、プランターで野菜栽培や収穫、野菜を洗う、皮をむく、切るなど調理に関わり、給食で食べみて食に関する関心を高めています。
 5歳児は、お米研ぎや、ご飯を炊いて調理の体験に取り組んでいます。年齢に合わせて持ち易い食器と食具を用意し、子どもたちが楽しく落ち着いて美味しく食べるようにしています。食事のサンプル写真などは、その日の内に保護者にインターネットで知らせています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供しています。調理員は各クラスの喫食状況や、残菜量、衛生管理状況を記録し、毎月の給食会議で検討し次回のメニューや調理法に反映しています。
 給食は健康な生活の基本として、食を営む力の育成に向け季節感のある食材や地域の行事食を取り入れています。保護者は、給食の試食ができ、離乳食を食べる子どもの様子を見ることもできます。栄養士は、旬の素材や出汁に拘り、手作り感、季節感を大切にしています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っています。2歳児クラスまでの子どもには、複写式の連絡帳でその日の子どもの様子を保護者に伝えています。
 幼児クラスは、WEB上の日誌でクラスの様子を伝えています。クラス懇談会、個人面談や保育参観、祖父母参観を開催して、保護者に保育の意図や内容について理解を得る工夫をしています。クラス懇談会の内容は、当日の資料を配り、欠席者にも分かる様にしています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っています。園長・職員は、保護者との会話や行動に関心を持ち、日々の声かけや挨拶、個人面談や保育参観、祖父母参観を開催して、保護者と信頼関係が築けるようにしています。
 特に発達の変化が著しい0歳児クラスや、就学を控えた5歳児クラスの保護者との情報共有を密にしています。保護者からの相談でクラス担任が解決できない時は、主任・園長が加わって対応し、内容を記録しています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めています。職員倫理行動マニュアル(保育所版)と湘南台南保育園園規則で、職員の虐待禁止及び児童虐待防止法遵守に従っています。視診、着替え、表情や態度などを観察して、子ども達への虐待の兆候を見逃さないようにしています。
 虐待の兆候を発見した場合は、職員は園長・主任に報告・相談して、関係機関に連絡する体制があります。保護者の表情や子どもとの関わりも観察し、声掛けをして予防的に保護者の精神面を支援しています。児童相談所等の関係機関との密接な連携の取組は今後の課題となっています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めています。職員は、週案、月案、年間指導計画の各期末にクラス担任間で話し合って自己評価を行い、園長・主任の確認・評価結果を次期の計画に反映しています。
 職員は、年度初めの園長との個人面談で、年間目標、研修計画などを決め、目標に向かって自己研鑽し、中間面談と期末面談で、保育実践の振り返りを行い、保育能力の向上に努めています。園長は、職員の人事考課制度に基づき人事評価を行い、職員の能力向上の方向性を指導しています。職員の自己評価を、保育所全体の保育実践の自己評価に組織的につなげることが課題です。