社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

かながわ福祉サービス第三者評価推進機構 評価結果検索サイト

尻手スマイル保育園

2023年05月02日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社 R-CORPORATION

② 施設・事業所情報
名称 尻手スマイル保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 地域型保育事業(居宅訪問型保育事業除く) 定員 12 名
所在地 〒230-0001
横浜市鶴見区矢向4-7-21ライオンズビル尻手101
TEL 045-718-5314 ホームページ http://smile-nursery.net
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2018年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社 ティーエス
職員数
常勤職員:6 名
非常勤職員:3 名
専門職員
保育士:6 名
子育て支援員:2 名
施設・設備の概要
居室:保育室1室
設備:調理室
設備:幼児用トイレ
設備:事務室兼静養室
設備:園庭

③ 理念・基本方針
<理念>
笑顔があふれる保育園

<保育方針>
●子どもたちが笑顔で過ごせる環境づくりを目指します。
●家庭的な雰囲気を大事に、愛情が行き届く温かい保育を目指します。

<保育目標>
1.安全・衛生的な環境において、基本的な生活習慣を養う。
2.様々な楽しい体験から、活動への意欲を養う。
3.他者との関わりの中で愛情・信頼感・思いやりの心を養う。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
<尻手スマイル保育園の特徴的な取り組み>
●園の発展・充実のためには、職員のチームワークが大切と考え、職員一人ひとりが自由に意見を出せる環境作りを行い、個々のレベルアップを確立していくことを重要視して取り組んでいます。
●職員一人ひとりが責任と自信を持って働ける職場、職員が働きやすく、働いていたいと思えるような環境作りに努め、定着につなげていけるよう進めています。
●経営状況の課題については、園の目標についても職員間で意見交換ができるよう、話しやすい園を目指していきます。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/11/22(契約日) ~2023/03/22(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 初 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 【尻手スマイル保育園の概要】
●尻手スマイル保育園は、株式会社ティーエス(以下、法人という)が、平成30年4月1日に開設した横浜市認可小規模保育園です。JR南武線尻手駅から、徒歩3分程の場所にあり、鉄筋コンクリート4階建て「ライオンズビル尻手」の1階にあります。駅の至近距離にありながら、四季の変化を感じられる自然豊かな公園も点在し、天気の良い日は散歩に出かけ、小さな子どもたちは楽しくいっぱい歩きます。尻手スマイル保育園は、法人理念の「笑顔あふれる保育園」を目指し、小規模園ならではの「温かい家庭的な雰囲気」を大切に、子ども一人ひとりに寄り添った保育を実践しています。

●尻手スマイル保育園は、定員19名(0歳児~2歳児)であり、現在12名が在籍しています。園内は、広いワンルームを、年齢に応じてスペースを分けて使用し、安全・衛生面に十分配慮し、至る所に転倒防止策が施されています。保育室内は子どもたちが使いやすい位置に遊具等を配置し、手洗い場は子ども仕様の使いやすい自動水栓を採用しています。安心・安全な環境で、保育士と一緒に手遊びやリズム遊び等、笑顔でスキンシップを子どもたちは楽しんでいます。

◇特長や今後期待される点
1.【安心・安全な保育からの体力づくり】
尻手スマイル保育園(以下、当園という)では、戸外遊びとして散歩を年間計画に入れています。当園の周辺には公園が点在し、予め職員が安全点検して散歩コースを決め、年齢やその日の子どもの状況に応じて実施しています。調査日は、全員での散歩に同行しました。0歳児はお散歩カート、1歳~2歳児は手をつなぎ、目的地「新鶴見公園」までの散歩です。保育士は、常に子どもたちの動きを把握し、危険防止に努めています。引率では、安全面の配慮と共に、子どもたちが楽しく歩けるように絶えず言葉がけをしています。近隣の人に挨拶したり、横断歩道の渡り方、草花や電車を見たり等々、散歩を通しての学びも多くあります。子どもたちのペースに合わせて歩き、約20分かけて到着。一人ひとりの様子を観察し、水分補給しながら小休憩を取り、簡単な約束を決めて遊びがスタート。子どもたちは、広々とした公園内を駆け回ったり、遊具で遊ぶ等、歓声を上げながら意欲的に遊びを楽しんでいました。2歳児はもとより、1歳児は思いっきり遊んでも帰りもしっかり歩いて帰園し、体力に驚かされました。日々の保育実践の積み重ねと、職員の安全管理意識の高さによるものと思われます。

2.【一人ひとりを大切にする保育】
当園は、小規模園の特長でもある「家庭的な保育」を基盤に、一人ひとりにやさしく、丁寧にゆったりと接し、子どもたちが一日を楽しく気持ち良く過ごせるように努めています。子どもたちの健康状態の把握はもとより、常に、どんな気持ちなのかを考え、心に寄り添うようにしています。長い時間を保育園で過ごすことから、飽きさせないよう、疲れさせないようにと、デイリープログラムを考え実施しています。子どもたちの自主性を尊重し、「遊びたい」、「やりたい」保育ができるよう、必要に応じて見守り・援助ができる保育を職員間で連携して行っています。排泄面では、2歳児は全員がパンツで過ごし、自らトイレで排泄しています。家庭と連携して、無理なくスムーズにオムツが外れ、家庭で3歳児健診に行った際、「自分の子だけがパンツでした」と驚いた声も聞かれます。保護者とは、毎日の連絡帳や口頭で子どもの様子を伝え合い、良好な信頼関係が築かれています。今回の利用者(保護者)アンケートにも「一人ひとりに合った接し方」、「先生の目が行き届いている」、「家庭の延長である」等、意見が多く寄せられ、保育方針の「家庭的な雰囲気を大事に、愛情が行き届く温かい保育を目指します。」が、実践されています。

3.【アイデアいっぱいの保育】
法人理念である「笑顔があふれる保育園」を目指し、子ども・職員が楽しい経験を積み重ねています。食育では、近隣の八百屋さんに、2歳児の子どもたちと食材の買い出し体験の他、「うどんづくり」を実践、2歳児で小麦粉をこねて、足で踏んで生地を作り、でき上がったうどんを試食するという本格的なものでした。また、年間の四季の行事や楽しい遊び等が、ドキュメンテーションで表されていました。中でも「そうめん流し」遊びはユニークで、牛乳パックで作成したスライダーに、白い綿紐をそうめんに見立てて流し、1・2歳児がお玉やフォークですくって楽しんでいました。毎月の園便りには、子どもたちの様子を写真入りで紹介する等、保育内容を伝えています。いずれも職員・子どもたちの笑顔が溢れ楽しさが伝わってきます。今回の利用者(保護者)アンケートの設問、「お子さんは保育園で楽しく過ごしていますか」では、満足回答率は92%でした。また、保護者には行事「にこにこウィーク😊やってみよう!!」の様子をDVDにして手渡し、好評を得ていました。今年度の2歳児のお別れ遠足は、職員のアイデアで「カワスイ川崎水族館」を予定しています。職員が入念に下調べをし、子どもたちが楽しめるように計画しています。「保育士が楽しいと思える保育が、子どもを笑顔にする」との信念で職員が参加し、アイデアを様々に練って、保育に生かしています。

4.【経営課題への取り組みについて】
当園の経営課題として、「入所園児の確保」、「保育士の人員確保」、「環境の変化による経営状況の対応」が挙げられています。保育士については、目下、全員が意見を言い合える明るく良い関係であり、離職の予定者もなく安定しています。今後は、法人のキャリアアップ制度の見える化や福利厚生の充実が期待されます。職員の働くモチベーションアップにつながると同時に、当園の課題解決にもなると思われ、今後の取り組みに期待します。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
施設名:尻手スマイル保育園         

<評価(自己評価等)に取り組んだ感想>
   
初めての受審に不安もありましたが、心構えとして、普段通りの保育を見て頂き、評価を謙虚に受け止めることを心がけました。
開設から5年目を迎え、専門知識を有した外部の評価機関に客観的に見て頂き、質を高めるための改善点を認識し、新たな目標を掲げて、良質で適切なサービスを提供するための良い機会となりました。施設長を中心とした職員の業務や役割を整備し、常に点検し改善に向けて努力していく必要があると思いました。

<評価後取り組んだ事として>

1.全体的な計画、年間指導計画、保健計画、食育計画の見直し。

2.保育室の環境構成の変化。

3.ご意見箱の設置。

詳細評価PDF 詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

理念、基本方針はホームページに記載すると共にリーフレットにも掲載し、入園希望者に配付しています。理念、基本方針に沿って、園の保育目標が定められています。理念、基本方針、保育目標等は、全職員が確認し、保護者に対しても入園説明会等で説明し、理解してもらうように努めています。また、「保育士業務マニュアル」にも記載し、具体的で実行可能な内容となっています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

事業経営の把握・分析は、主として法人が担っていますが、当園が立地する地域の動向やニーズの変化、課題等については把握し、法人に情報提供しています。中でも、園を中心とした出生状況等、情報を収集・分析しています。園長は、区の園長会、園長研修会等に出席し、社会福祉事業の動向や国・横浜市からの情報を入手し、把握しています。しかしながら、急速な少子化や行政の取り組み方針に地域差もあり、横浜市に立地する小規模園として、市行政の動きに対応した取り組みも必要と感じています。引き続き、利用者ニーズの把握を行い、事業経営を取り巻く環境の把握・分析に取り組んでいただきたいと思います。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

園の経営課題については、法人に報告しています。園の事業経営上の課題としては、「入所園児の確保」、「保育士の人員確保」、「経営環境の変化による経営状況の対応」を挙げており、単年度計画で必要な経費の予算化を図り、課題への解決を目指しています。当園は開所5年目と新しく、若い保育士が多いことから、各人材の成長や実践力が今後の経営課題の解決の要になります。職員への周知はまだ限定的であり、課題の解決・改善に向けた対応を組織的に取り組んでいかれることを期待します。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

理念や基本方針の実現に向けた目標(ビジョン)を明確にし、保育指針やガイドラインを反映した中・長期のビジョンを策定しています。内容は、「保育環境」、「保育実践」、「職員育成」、「保護者支援」を柱に、実現可能な目標を掲げて取り組んでいます。また、年度末の振り返りや必要な時期の振り返りを踏まえて、次年度の計画内容を確認し、目標の達成に向けて、計画的な事業実施に取り組んでいます。経営課題に関する中・長期計画は、事業継続計画にビジョンを持って運営していくとのことで、今後の取り組みに期待します。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

法人の事業計画を踏まえて、園の単年度の計画を作成しています。全体的な計画に沿った各年齢の保育目標、保育内容、家庭・地域との連携が盛り込まれ、園の独自性も反映しています。また、年間を通して実行可能な計画となるように、その年の利用状況や子どもの様子に合わせた職員配置・行事計画にする等、具体的な内容になっています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

園の事業計画として、全体的な計画、年間指導計画が挙げられます。全体的な計画は、園長が原案を策定し、職員会議で説明を行い、職員から意見を聴収して策定しています。年齢ごとの指導計画は、職員会議等で話し合い、周知から見直しまで行っています。計画の実施後のみならず、実施期間内に状況を把握し、評価・反省を行い、見直しをしていくよう時期や手順を定めていかれることを期待します。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

保育園の事業計画については、保護者に年度初めに「行事予定」として配付し、丁寧に説明し、理解を促しています。中でも保護者参加の行事については、具体的な内容を配付や掲示、口頭等で分かりやすく保護者に伝えて、理解を得ています。さらに、保護者への周知を図るための情報提供として、園内掲示のお知らせ、園だより等を発行し、保護者との連携を図っています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

保育の質の向上に向けて、PDCAサイクルを基に計画を立て実行しています。各年齢の年間指導計画に沿った月間指導計画等の振り返りが記載され、組織的・計画的に行われています。今年度は、初めて第三者評価を受審し、全職員で保育の振り返り、取り組む中での気付きを得ています。評価結果を基に、職員間で保育の質の向上に向けた取り組みを計画しています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

毎年、横浜市の指導監査を受け、指摘事項については職員に周知し、改善に向けて取り組んでいます。保育計画では、毎月の月間指導計画の振り返りを行い、課題を明確にして次期に生かすようにしています。今回、第三者評価を受審し、評価結果で取り組むべき課題が発生した場合、改善計画を策定して実施する予定です。園独自の保護者アンケートについても、次年度から行事実施後にも行い、結果を集約し、職員間で課題の共有化を図って次回に向けて改善していく予定であり、今後の取り組みに期待されます。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

管理運営規定に園長の職務職責が定められており、園長は自らの役割と責任を自覚しています。園長自ら保育に入り、常に目配りして声かけを行い、気付いたことは明確にしています。リーダー、サブリーダーを配置し、平常保育のみならず、園長不在時の権限委任も含め組織化されています。有事発生時の連絡体制等、保護者向けには、重要事項説明書で入園時に説明を行うと共に、園だよりを活用して周知を図っています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園長は、横浜市や鶴見区園長会等の研修で、法令遵守や経営に関する情報を得ています。内容については、会議時等で職員に周知し、知識の共有化を図っています。守秘義務に関しては、職員と誓約書を交わし、内容についても理解しています。保護者には、重要事項説明書で丁寧に説明し、個人情報保護の観点から「個人情報使用同意書」に署名、捺印をもらい理解を得ています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長は、保育の質の向上に意欲を持ち、毎月の職員会議の中で職員に確認し、対策を講じるようにしています。職員の意欲・維持向上については、キャリアアップ研修等への参加を促すと共に、習得した資格に応じて処遇改善を行っています。園の質の向上のため、職務を分担し、組織の運営に努めています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長業務の実効性を向上するため、職員と話し合いの場を設け、組織体制の変更や柔軟な組織運営に努めています。また、改善すべき体制等を常に考えて運営しています。職員からも事業計画のアイデアを聞いたり、相談して意見を求めたり等、全職員が参加することにより、計画の実行へとつなげています。また、若い職員が多い事を考慮し、産育休が取得しやすい職員配置に配慮すると共に、有給休暇取得状況、時間外勤務の状況等を把握し、働きやすい職場の実現に向けて取り組んでいます。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

必要な福祉人材の確保・人員体制に関する基本的な考え方や、方針は確立しています。保育園運営規程に明記し、採用案を法人と検討し実行しています。また、ホームページや人材紹介会社の活用により、福祉人材の確保に努めています。保育の提供に関わる職員配置については、クラス編成、人材の適材適所、スキルアップ、育児と仕事のワーク・ライフ・バランス等を見据えて決定しています。当園の現状は、常勤職員の平均年齢が35歳、平均在職期間が3年のため、人材確保と定着・育成が課題となっています。職員の育成については、キャリアアップ研修等の受講を促し、個々のレベルアップに力を入れています。また、職員の定着につながるように、働いていたいと思える環境作りに努めるとのことで、今後の取り組みに期待します。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

人事基準を就業規則で定めて、職員に周知しています。職員の職務遂行や職務に関する貢献度等を評価し、結果を処遇に反映しています。キャリアアップ制度等、職員の意向や希望をヒアリング等で把握し、配置、昇進等に反映しています。処遇の水準については、行政の処遇改善施策に適切に対応すると共に、職員の意向や地域の実情に合わせた改善に取り組んでいます。職位別、階層別に期待する職員像を明確化して人事等の見える化が期待されます。併せて、キャリアアップ給与規定、職員就業規則等にも明記し、職員に閲覧可能とし、評価の見える化が望まれます。また、職員が長く勤めていけるように、福利厚生面の工夫も一考かと思われます。職員アンケートを実施する等、職員の意見、思いを吸い上げた改善計画に期待します。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

有給休暇の取得については、全職員が平均的に取得できるよう配慮しています。職員の心身の健康については、定期健診、予防接種を行い、職員の健康管理に留意しています。園長は、働きやすさが職員の定着につながると認識し、「働きやすい環境作り」を目標に掲げて、職員間で話し合いの場を作るよう、心がけています。今後の取り組みに期待します。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

職員一人ひとりの育成に向けた取り組みでは、対話や面談等を通して、一人ひとりの得意分野を把握し、助言を行い育成に努めています。年度末には振り返りを行い、自己の課題を明確にして次年度に反映するようにしています。園長は、職員一人ひとりと話せる環境作りを心がける等、気を配っています。個人の能力アップが、全体のレベルアップにつながると考え、達成目標を具体的に定め、達成に向けて取り組んでいます。法人の経営する保育園が当園のみであることから、保育園職員に対する人事考課制度は、作成予定です。組織的に人事考課の仕組み作りが、今後の課題と思われます。評価の見える化を目指し、法人で「キャリアパス表」を策定して、職員のモチベーションアップにつなげていくとのことで、今後の取り組みに期待します。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

前年度の研修を参考に、今年度の年間研修計画を策定して、人材育成に努めています。キャリアアップ研修については、計画的に受講できるよう配慮しています。感染症予防のための嘔吐処理研修等、全職員対象の研修を園内研修として実施しています。園の研修計画は、年度ごとに、職員の受講実績等を勘案し、策定しています。職員の能力アップを図ることにより、園全体のレベルアップにつながるように努めています。今後も継続した人材育成に期待します。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

職員一人ひとりの研修受講状況を把握し、知識、技術水準、キャリア希望に応じて研修の機会を確保しています。具体的な内容として、①OJT(仕事の中で学ぶ)②OFF-JT(仕事を離れて学ぶ)③自己啓発④人材配置等、個々の能力を把握し、それに見合った研修を示し、参加できる体制を整えています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

園の姿勢としては、常に保育士養成校等に対し受け入れの話は行っています。開園5年目で新しいことと、コロナ禍のため、実際の受け入れには結び付かない状況です。今後、園の向上にもつながるため、実習生等の受け入れマニュアルも整備し、積極的に取り組んで行く予定でいます。今後の取り組みに期待します。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人や園のホームページに、理念、基本方針、保育の内容等を公開しています。また、園のしおり、リーフレット等でも情報を提供しています。保護者には、入園説明会等で詳しく伝えています。苦情・相談に関しては意見箱を設置し、いつでも意見が述べられるようにしています。今回の福祉サービス第三者評価の受審結果は公表する予定です。地域に向けた活動については、商店街や町内会とも連携を深め、園の情報提供を行う体制を整えていく予定でいます。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

園のルール、権限、責任が明確にされ、経理担当者が経理チェックを行い、行政監査の際、改善に努めています。園長は日々、気づいた事や疑問等を整理し、委託の税理士・弁護士・経理士に問いかけ、アドバイスを貰い、それを参考に改善につなげています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

地域の関係機関から提供される有益な情報等については、園内に掲示し、保護者に提供しています。連携園からの情報、「消防車放水の見学」、「園庭開放のお誘い」、「お祭りへの参加」、「地震車体験」等に積極的に参加し、交流が図られています。目下、コロナ禍のため、交流が中断していますが、コロナ収束後の取り組みに期待されます。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティア等の受け入れに対する基本姿勢を明確にしていますが、開園5年目であり、コロナ感染拡大も制約になっています。ボランティア活動は、地域社会と保育園をつなぐ柱の一つとして考えており、大切な交流と位置付けています。地域の小学校からの職場見学・中学校の職業体験等が想定されますが、受け入れの事前説明等、マニュアルの整備が必要と思われます。目下、マニュアルの見直し・整備に向けて取り組んでいるところです。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

事故発生時等に受診ができる病院・医院や緊急時の消防署、警察署等をリスト化し、職員に周知しています。また、障害児保育については、現在はいませんが、鶴見区役所こども家庭支援課・横浜市東部地域療育センターと連携を図るようにしています。同様に、家庭内等での虐待等権利侵害が疑われる子どもについても横浜市中央児童相談所等、関係機関と連携を図るようにしています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

鶴見区園長会議や運営委員会の開催等に参加し、地域の情報やニーズの把握に努めています。その上で、できる範囲で保育園として対応しています。保育園の専門的な知識や技術を生かして、子育てに関する相談に応じる等、子育てに必要な支援を行っています。コロナ禍で目下、取り組みが中断していますので、再開できる日を待っている状況です。今後の取り組みに期待します。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

把握した地域ニーズに基づいて、園としてできる事に取り組んでいます。地域への貢献として、地震等の災害時には、保育園を開放し、水・飲料・食料、及び暖が取れるような備えを常備しています。地域との防災対策、備品の備えや支援については、協定は結んでいませんが、災害時には地域住民を受け入れ、助け合う意向を持っています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人理念の「笑顔あふれる保育園」をモットーに、子ども一人ひとりの個性を大切に保育しています。職員会議では、各クラスの子どもの配慮すべきことを話し合い、全職員で情報を共有しています。また、個別の案件への対応や、他園での事案からの学びを職員会議で共有し、互いに尊重する心、先入観による固定的な対応をしないことを共通認識として、日々の保育に取り組んでいます。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

子どものプライバシー保護については、法人として「個人情報管理規程」を策定し、基本方針、管理体制等を明確にし、職員に周知しています。職員とは、職務遂行する守秘義務について、誓約書を交わしています。保護者には、重要事項説明書で園における個人情報の内容・保護方針を明記し、同意を得ています。日々の保育の中では、常にプライバシーに配慮した対応(おむつ交換・着替え・シャワー等)を心がけています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

利用希望者に対する保育所選択に必要な情報提供については、ホームページやリーフレット等に掲載し、理念や基本方針・施設の概要・保育の内容・園の特色等を紹介しています。施設・設備の概要等に加え、職員体制・保護者に説明すべき事項を記載した重要事項説明書等、保育園選択に必要な情報を提供しています。また、利用希望者からの見学の希望があれば、個別に随時対応し、保育園のリーフレットを渡し、園長が丁寧に説明しています。園見学の際は、案内は1組ずつ行い、各々のプライバシーを大切にするように心がけています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

保育の開始時の説明と同意については、保護者の意向をできる範囲で配慮し、個別対応しています。入園時に重要事項説明書を基に、施設の概要・職員体制・保育計画・利用について、留意事項や緊急時の対応等、保護者に分かりやすく説明し、同意を得た上で、その内容を書面に残しています。入園後に大幅な変更をする場合は、再度同意書を取り交わしています。特に配慮が必要な保護者への説明についても、適切な説明・運用が図られています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

保育園の変更にあたり、引継ぎ文書等は定めていませんが、必要があれば保護者の意向を確認した上で、転園先の保育園へ情報提供を行います。卒園児に関しては継続性を持ち、いつでも相談ができる旨は口頭で伝えていますが、文書化や文書での配付は行っていません。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもについては、日々の保育の中で子どもの表情、遊びへの意欲等を観察すると共に、子どもの話を聞きながら、子ども自身の満足を把握するように努めています。保護者については、年1回アンケートを実施し、満足度を把握しています。具体的には、コドモンで配信し、結果をまとめ、保護者に園の方針も含めて公表しています。今回、第三者評価の利用者(保護者)アンケートによっても、保育園へのニーズや満足度が明らかになりました。課題解決については、次年度に改善するよう、保育運営に取り組んでいます。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

苦情解決の仕組みを法令に従い適切に整備し、苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員を設置しています。苦情対応の概要として、責任者・担当者・第三者委員の氏名を重要事項説明書に記載し、保護者に周知すると共に、園内にも掲示しています。また、玄関先に意見箱を設置し、いつでも意見が述べやすいようにしています。苦情はこれまでありませんが、保育の質の向上に役立てるつもりでいます。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

保護者が相談や意見を述べやすい環境に関しては、面談、電話、書面、メール、意見箱の利用等で、いつでも受け付ける事を入園説明会時に伝えています。重要事項説明書に、苦情相談窓口について記載し、園内にも掲示し、周知を図っています。日頃から、連絡帳での情報交換や送迎時等の声がけで信頼関係を築き、話しやすい雰囲気作りをしています。相談や意見があった場合、園長は保育士から報告を受け、保護者から知り得た情報を共有しています。相談室は、十分なスペースの確保はないのですが、プライバシーに配慮して、相談しやすい雰囲気作りに努めています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

職員は日頃から、保護者が相談しやすく意見を述べやすいよう配慮しています。送迎時にその日の子どもの様子を伝える等、信頼関係の構築に努めています。また、意見箱の設置・保護者アンケートの実施、面談等、保護者の意見を積極的に把握する機会・取り組みを行っています。保護者からの相談や苦情に対しては、内容を把握し、全職員が情報を共有できるように会議等で周知を図っています。園長は事実確認を行い、適切かつ迅速に改善に向けて取り組み、改善結果を提案者に伝えるようにしています。保護者からの相談・意見は保育の質の向上や運営の改善に生かすよう心がけています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

園長がリスクマネジメントに関する責任者となっています。危機管理マニュアルが整備され、事故発生時の対応と安全管理の手順等を明確化しています。事故報告書で状況の分析と原因究明を行い、改善策・再発防止策を検討・実施しています。また、事故に至らないヒヤリハット事案についても、全職員で共有し、対応方法等を検討しています。危険個所の確認(室内、園外)、毎日の安全点検、行政からの通知等を職員で共有し、日々の安全管理に生かしています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

国が策定した「保育所における感染症対策ガイドライン」に則り、感染症マニュアルを作成しています。感染症が発生し蔓延しないように衛生管理を適切に実施すると共に、感染症の予防に努めています。園内での感染症発生時は、速やかに全職員に伝え、保護者には掲示やコドモンで一斉配信し、周知を図っています。新型コロナウィルス感染症については、行政や法人の指示に沿って対応しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

年間消防計画、災害時の対応マニュアルを作成し、災害時の対応体制や災害発生時の初動対応を定めています。毎月、災害発生を想定した避難訓練を実施し、災害時に対応できるようにしています。訓練は記録に残し、次回の訓練に反映しています。定期的に消防署にも報告します。保護者には、「171」訓練に参加してもらい、実際と同じように引き渡し訓練を行っています。備蓄品(食料・ミルク・水・オムツ等)はリストを作成し、買い替えや備蓄品の取り扱い、保管場所の整備を行っています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

保育の標準的な実施方法や接遇について記載した「保育士業務マニュアル」を整備し、それに基づいた保育を実践しています。保育の標準的実施方法としては、全体的な計画を基に年間計画を作成し、保育指導計画、行事計画、食育計画等に沿った保育活動を行っています。マニュアル等は職員間で共有し、必要に応じて、「子どもの人権」、「プライバシー保護」等の外部研修を受講し、法的にも標準的な保育の実施ができるように努めています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

保育の標準的な実施方法の見直しに関する時期やその方法は、各年齢で、日々の保育や月の保育の振り返りを行っています。また、月間指導計画は、各クラス担任間で毎月見直しを行い、内容を翌月の指導計画に盛り込んでいます。年間指導計画は年度末に振り返りを行い、振り返りの内容を次年度に反映させ、保育に継続性を持たせています。マニュアル等については、原則、1年間の実施を踏まえて、年度末に見直し、確認するようにしています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

指導計画は、全体的な計画の具体化を図って、年間指導計画や月間指導計画を作成しています。指導計画は、各年齢に応じてクラス担任が責任者として作成し、園長が確認し適切に作成しています。0歳~2歳児クラスまでは、個別指導計画を作成しており、計画作成時は、担当者によるアセスメントの協議を実施しています。また、保護者参加の行事等については、参加しやすいように、事前に日程等のアンケートを取り、保護者のニーズに応えられるようにしています。行事後の反省も職員会議で行い、次に生かせるように記録に残しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画、年間指導計画、月間指導計画等の評価・見直しは定期的に行っています。各クラスの担任が保育実施後に行い、園長が確認しています。具体的には、日案は日ごと、月間指導計画は月末、年間指導計画は四半期ごと及び年度末に行い、子どもや保護者の課題を抽出し、次年度の指導計画の作成に生かしています。個別指導計画は、柔軟に変更や見直しを行い、子どもの発達状況に合わせて、適切な保育につなげています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

子どもに関する保育の実施状況の記録は、園の様式に記録しています。0歳~2歳児クラスまでは、個別指導計画を作成し、子どもの発達状況や生活状況等を記録し、保管しています。また、園長が記録内容を確認し、書き方に差異が生じないよう、個別に指導を行うと共に、必要に応じて職員会議で情報を共有しています。保育に関する情報の流れ・分別についての仕組みは、回覧を活用し、回覧のルート、回覧後はファイリングして、職員間で共有しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

法人の「個人情報保護規程」により、子どもに関する記録の取り扱いを定めています。園長は、記録管理の責任者として書類等の管理を行い、過去の書類も含めて鍵がかかる書庫に保管しています。また、職員と個人情報の遵守に関して、守秘義務誓約書を交わしています。利用者の個人情報については、入園時に重要事項説明書にて保護者に説明し、理解を得て、利用契約書を交わしています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、基本は児童憲章、保育所保育指針等の趣旨を踏まえ、法人の理念、保育方針、保育目標に基づき、尻手スマイル保育園の特徴、地域の実態等を考慮して作成しています。全体的な計画に沿った各指導計画や行事は、定期的に評価・反省を行っています。年度末の全体的な計画の見直しは、子どもの成長・発達、保護者、地域の実態等について、職員会議で話し合い、次年度の計画に反映しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

保育室の採光・温度・湿度等、常に適切な状態に保持し、子どもたちが心地良く過ごせるようにしています。また、感染症予防対策として、玩具、テーブル、椅子等、子どもたちが触る部分の衛生管理を徹底して行い、寝具は週1回洗濯(布団は通気性の良い洗える素材)しています。トイレや手洗い場は明るく清潔で、子どもの発達過程を踏まえて安全面に留意し、子どもが使いやすい設備となっています。日々のブレスチェックと共に、一人ひとりの状況を把握して、安心・安全に過ごせるように配慮しています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもへの対応について、一人ひとりの発達段階を見極め、個人差を十分に把握し、子どもを尊重した保育を行っています。子どもが自分の思い通りにならないことがあった場合、言葉で表せない時には、代弁して気持ちを受けとめる等、個々に合わせた配慮をしています。また、子どもに対する言動・対応・援助の仕方等についても、職員間で共通認識を図っています。職員は常に子どもの気持ちに寄り添い、否定的な言葉は使わないよう、保育士の自己満足での保育は行わないよう心がけています。今回の利用者(保護者)アンケートにも「一人ひとりを大切にしている」、「一人ひとりに合った接し方」等、の意見が寄せられ、子どもの状態に応じた丁寧な保育の実施が窺われます。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

基本的な生活習慣の習得については、一人ひとりの子どもの発達に合わせて、一緒に行い、褒めながら少しずつ身につけられるように、家庭と連携して進めています。子どもが「自分でしようとする気持ち」を大切に見守り、自分でできるように援助したり、子どもが「今日はやって欲しい」と思う時には受け止める等、子どもの主体性を大切にした関わりにより、基本的な生活習慣が身につくよう取り組んでいます。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

子どもたちの年齢や発達に合わせて、自主的、自発的に遊べるよう、環境を整えています。全クラス、天気の良い日は戸外へ出かけ、身近な自然と触れ合い、身体を動かして遊べるように工夫しています。また、地域の人に接する機会では、散歩時に挨拶を交わしたり、八百屋さんへ買い物に行ったりしています。整った環境の中で、子どもたちは様々な楽しい活動を体験しています。遊びが見つけられない子どもには、保育士が傍について遊びの提案をする等、友だちとの関わりを持てるよう働きかけています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

乳児保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備しています。子どもが気持ち良く安心して過ごせるように、室内環境(温度・湿度・採光・清潔・安全)に配慮し、やさしく丁寧にゆったりと関わっています。0歳児クラスでは、一人ひとりの生活リズムや発達状況に応じた個別指導計画とクラスの指導計画を作成し、子どもの心身の発達に関する情報を担任間で共有し、保育を実践しています。保護者とは、子どもの様子を丁寧に連絡帳に記載して伝えると共に、送迎時等の会話を通して、情報を共有し、信頼関係の構築に努めています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳未満児の保育では、年間指導計画を基に、月間指導計画及び個別指導計画を毎月作成し、子どもの状況に応じた保育を実施しています。子どもの自我の育ちを受け止め、子どもが自分の力で取り組もうとする気持ちを尊重しています。子どもが自ら行動できるように見守る場面、援助する場面を見極める等、保育者としての関わり方を工夫しています。トイレトレーニングでは保護者との連絡を密に取り、子どもの発達状況に合わせて行っています。生活の中で子どもができることにはなるべく手を出さず、自発的な活動を促すよう心がけています。保護者とは、連絡帳、登降園時の会話、個人面談等を通して、密にコミュニケーションを取り、連携を図っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:c】

小規模保育事業所であるため3歳以上児の在籍はありません。該当なし。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

障害のある子どものための環境整備では、園舎内はバリアフリーになっています。現在、障害児は在籍していませんが、保護者との面談時には、子どもの様子を伝え、気になるような場合は、1歳半健診・3歳児健診等で相談するように勧めています。また、横浜市東部地域療育センター等、専門機関とも情報共有するよう努めています。職員は、障害児保育に関する研修を受講し、必要な情報を得るようにしています。今後、該当児が入所した際の取り組みに期待します。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

長い時間を園で過ごす子どもたちの生活リズムを考慮し、保育内容に静と動の活動のバランスを図りながら、休息の取り入れ、午睡時の安眠等に配慮しています。室内も温かみのある色を使用し、落ち着ける環境を整えるよう努めています。保護者とは、登降園時に子どもの様子を詳しく聞いたり、伝えたりしています。職員間では、引き継ぎノートを活用し、朝夕の引き継ぎを適切に行い、情報共有を図っています。家庭的な雰囲気の中で、一人ひとりに寄り添う保育を心がけ、延長保育時には補食の提供をしています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:c】

小規模保育事業所であるため該当しません。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康管理については、入園時の面談や健康手帳、児童票等で、子ども一人ひとりの心身の健康状態を把握しています。日々の保育の中では、朝の受け入れの際、保護者に子どもの健康状態を確認し、職員間で情報共有しています。子どもの体調悪化やケガ等の場合は、速やかに保護者に伝え、翌日に事後の確認をしています。毎年、園長が「年間保健計画」を作成し、各クラスはそれに基づいて手洗い指導、園児の健康増進、感染症予防等の取り組みを行っています。また、「乳幼児突然死症候群」予防のため、睡眠チェックを0歳は5分ごと、1・2歳児クラスは10分ごとに行い、うつぶせ寝はしないように職員間で周知しています。保護者にも入園前説明会で説明し、注意喚起しています。園内研修では、「AED研修」、「エピペン研修」等を実施し、安全な保育が提供できるようにしています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

内科健診・歯科健診を定期的に行い、結果は記録し保管しています。保護者には事前に気になることを聞き取り、医師に助言を求めると共に健診結果を書面で伝え、要再検査が必要な場合には、個別にかかりつけ医への受診を勧めています。受診結果は全職員で共有し、必要に応じて話し合い、対応しています。また、嘱託医との情報交換や地域での感染症の流行状況を把握し、職員や保護者への周知、必要に応じた保健指導につなげています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のある子どもに対しては、横浜市の「保育所における食物アレルギー対応マニュアル」に則り、「尻手スマイル保育園アレルギー対応マニュアル」を策定し、適切な対応を行っています。職員は、アレルギー疾患・慢性疾患等についての研修を受け、必要な知識や情報を得て、技術の習得に努めています。当園では、アレルギー疾患のある子どもの食事提供については、献立を工夫して、アレルギー食材を含んでいない全食アレルギー対応の食事を提供しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

「2023年間食育計画」を策定し、計画に基づいて色々な食材に触れ、季節の行事や栽培等を通し、食事がより楽しめるように工夫しています。給食では、年齢に応じて食べられる量を把握し、各クラスの担任が個々に合わせた対応をしています。個人差を配慮し、無理なく子どもが食べられたことにより、満足感を味わえるようにしています。0歳児クラスでは、離乳食を提供し、食材の形状、固形物の柔らかさの度合い等、家庭と連絡を取り合い、子どもの発達や個々の咀嚼に合わせて次段階へ移行しています。保護者には、献立表の配付、毎日「食事サンプル」で内容紹介、毎月「給食だより」を発行し、園の食事の理解につなげています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

毎月の献立には、旬の食材を使用し、季節、行事食、栄養価等、工夫を凝らし、見た目も楽しく、おいしく、安心して食べることのできる食事を提供しています。また、子どもの発達段階に応じて、自発的に食べられるように、食材の大きさ・固さ等を調節しています。給食日誌に毎日の残食、喫食状況を記録し、献立・調理の工夫に反映させています。また、月1回の給食会議で、調理師と保育士が意見を交換し、献立の工夫や改善につなげています。衛生管理体制は、給食衛生管理マニュアルを基本とし、徹底した衛生管理を行っています。毎月「給食だより」にレシピも提供し、家庭での食育につなげています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者とは、連絡帳に1日の活動等を記載し、登降園の際に口頭でも子どもたちの様子を伝える等して、家庭との連携を図っています。毎月の園だより「にこにこだより」では、クラスごとの活動を写真に撮り、玄関での掲示・コドモンで配信し、保育内容を伝えています。クラス担任だけではなく、早番・遅番保育士とも漏れのないよう引き継ぎ、情報を共有しています。行事では、年齢に合った活動を取り入れ、子どもの成長の喜びを保護者と共感できるよう努めています。個人面談の内容は必ず記録し、その後の家庭支援や保育に生かしています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

日々、保護者とコミュニケーションを図り、子どもの成長を共に喜び共感し合い、信頼関係を築けるように努めています。保護者から相談を受けた際は、保護者の気持ちを受け止めて、保護者が安心して相談できるようにしています。個人面談の相談内容は記録し、保管しています。職員には職員会議時等にその内容を報告し、共通認識を図っています。期間を設けての個人面談は年1回ですが、希望があればいつでも面談できることを保護者に伝えています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

「虐待防止マニュアル」に基づきチェックリストを備え、家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めています。登園時の親子の表情や会話、保育中に身体のあざ等の確認を行い、不審なケガやあざ等があれば、写真に記録しています。また、日頃から触診しているので、ケガの場所等は保護者や全職員が把握しています。虐待が明らかになった場合は、鶴見区こども家庭支援課や横浜市中央児童相談所等に、通告・連絡の体制を整えています。職員は、外部研修への参加や園内研修を通して、専門知識や技能を深め確認し合う等、指導・育成への取り組みも行っています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

保育実践の振り返りについては、「年間指導計画」に基づき「月間指導計画」・「週案」を策定し、月末・週末に振り返り、見直しをしています。保育の振り返りから、課題について月2回職員会議で話し合い、子どもの主体性を大切にした保育展開ができるように、環境や援助の方法等を見直し、保育の向上につなげています。職員は、「尻手スマイル保育園保育士の自己評価」シートを使用し、自己評価を行っています。自己評価後、園長との面談にて助言・指導を受け、次の目標につなげています。園長は、職員の希望や意向を把握し、各階層別に期待業務を明文化し、行事分担表に担当を決めて、責任を明確にしています。