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横浜療育医療センター

2020年01月23日公開
基本情報 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 特定非営利活動法人よこはま地域福祉研究センター

② 施設・事業所情報
名称 横浜療育医療センター 評価対象サービス 障害者・児福祉サービス版
対象分野 療養介護 定員 療養介護90(87) 名
所在地 241-0014
神奈川県横浜市旭区市沢町557-2
TEL 045-352-6551 ホームページ http://www.jyuuairyouikukai.or.jp/yokoryo/home.html
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1988年02月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人十愛療育会
職員数
常勤職員:179 名
非常勤職員:104 名
専門職員
医師:21 名
歯科医師:6 名
歯科衛生士:2 名
看護師:75 名
生活支援員:96 名
薬剤師:5 名
放射線技師:2 名
検査技師:2 名
管理栄養士:2 名
理学療法士:8 名
作業療法士:5 名
言語聴覚士:3 名
臨床心理士:2 名
音楽療法士:1 名
施設・設備の概要
居室数:3棟(105床)
設備等:診察室、リハビリテーション訓練室、理学療法室、作業療法室、言語療法室、音楽療法室、通所デイルーム、日中活動室、相談室、面談室 他

③ 理念・基本方針
◇理念
「利用者の生命・人格・尊厳を守り、実り多き人生を支えます」
◇基本方針
私たち横浜療育医療センター職員は
・いつも笑顔で皆様に接します
・利用者および家族との相互理解を深め、信頼関係を築きます
・専門職としての誇りを持ち、知識、技能の向上に努めます
・もてる力を最大限に生かして地域社会と連携します

④ 施設・事業所の特徴的な取組
横浜療育医療センターは、横浜市における重症心身障害児者福祉・医療の中核を担う施設として1988年2月に開設して以降、30年以上が経過した歴史ある施設です。
センターの機能は、療養介護(18歳以上の長期入所)に加え短期入所や生活介護(通所)、訪問看護・介護および放課後等デイサービス事業など、重度の障害児者の在宅生活を支える様々な福祉サービスを実施するとともに、障害に伴う合併症や発達障害などの外来診療とリハビリテーションを行う専門的な医療機能を併設し、医療的ケアの有無に関わらず、福祉と医療が融合したサービスを提供していることが大きな特徴です。利用者の日常生活は、生活支援員が中心となって温かみのある介護で支援し、それを看護師、医師をはじめ多くの医療スタッフが支えることで、利用者が快適で安心な生活を送れるよう配慮しています。また、各々の専門性を活かした多面的な支援を通じて、利用者の意思決定支援にも積極的に取り組んでいます。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2019/07/10(契約日) ~2019/12/23(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 ◆利用者の心身機能の活性化に向けた日中活動の取り組み
センターでは、独立部署として「日中活動室」を設置し、利用者の心身の活性化に向けた日中活動の提供を推進しています。専任の生活支援員を複数配置し、調理や創作活動、スポーツ、音楽、コスメなど豊富なプログラムを通じて利用者の心と身体を刺激し、達成感や満足感の充足に努めています。居住棟の異なる利用者同士がグループ活動を行うことで、相互の関係性構築と社会性獲得にも繋がっています。活動を通じて心身の機能が改善した事例や、豊かな感情表出に至った事例等も多数確認されています。

◆多職種連携による専門性を活かした支援の実践
センターでは、看護の視点からバイタルサインを通じて利用者の心理変化と意向把握に努める工夫や、看護師や生活支援員、医師、管理栄養士、各療法士等の複数職種が参加して利用者支援を協議する等、各々の専門性と連携を活かした支援を実践しています。また、より自然な排泄を促す「CST(コンチネンスケア:排泄障害の改善)」や、胃ろう・経鼻経管栄養であっても食事を楽しむ工夫「NST(栄養サポートチーム)」など、多職種連携によるワーキンググループも多数発足しています。

改善を求められる点 ◆利用者の人権とプライバシー保護に関する方針の明確化と認識強化を
現在センターでは、職員の倫理綱領や利用者のプライバシー保護に関するマニュアルが未策定となっています。医療行為や安全性を最優先する中ではプライバシーへの配慮が不足し、意思表示に乏しい場合はその傾向が強まることも考えられます。質の高いサービス提供には、高度な知識・技術と高い倫理性が重要です。利用者の羞恥心などプライバシー保護の視点に立ち返り、対応方針の明確化とともに職員の意識向上を図る取り組みが期待されます。

◆社会福祉事業全体の展望を見据えた、さらなるセンター機能の充実化を
センターでは質の高いケアと意向を尊重した安全・快適な支援の実践に努めていますが、利用者の高年齢化に伴う介護及び重症化への対応や、発達障害の増加など多様化する地域の福祉ニーズへの対応が喫緊の課題となっています。現在、相談機能の拡充と連携強化に向けた「地域連携室」の創設など、新たな取り組みも始まっていますが、従来の医療・福祉の視点に加え、保育や介護など社会福祉事業全体の動向を分析し事業運営に反映するなど、社会情勢の変化とニーズに対応したセンター機能の充実化が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回初めて第三者評価を受けさせていただきました。丁寧な視察や聞き取りを通して個々のスタッフの思いも受け止めていただき、本当にありがとうございました。
高い評価をいただいたところは、職員の自信と励みになります。また、ご指摘いただいた問題点は、施設側でも改善の必要性を認識していたところであり改善に向けて取り組みを開始したいと思います。
横浜療育医療センターは、成り立ちは重症心身障害児者施設でありますが、今では施設機能の利用拡大が進み障害全般を対象として、在宅支援を充実するために短期入所・医療支援・訪問・相談と多職種が連携して職務に当たっています。市民の皆様の生活が多様になるにつれ、横浜療育医療センターに期待されることも多様化しています。様々なご期待にできる限りお応えするために、職員一同さらに専門性を高め、保護者の方々に寄り添い、外部機関と柔軟に連携し、利用者の方たちの将来を見据えた支援ができるよう努力を続けてまいりたいと思っています。

横浜療育医療センター センター長 甲斐純夫

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

法人の基本理念、基本指針は、法人のホームページに掲載しています。センターの施設理念、基本方針はホームページに掲載して、センターの玄関に掲示しています。基本指針・方針は「一人ひとりを大切にする」や「いつも笑顔でみなさまに接します」など、職員の行動規範となるような具体的な内容となっています。理念や基本指針・方針の職員への周知は、入職時の研修や人事考課制度の説明時に行っています。また、センター長が、年頭の挨拶や、全職員が集まる場で直接周知していますが、利用者や家族への周知は十分には行えていません。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

重度心身障害児者の医療・福祉の動向は、公益社団法人日本重症心身障害福祉協会の実態調査等を参照し状況把握に努めるほか、「横浜市中期4か年計画2018~2021」を参考に、地域及び事業環境の情報収集と分析を行っています。センターの収支状況は毎月のコスト分析の結果に基づき経営会議で報告するとともに、利用者の推移や稼働率の見通しについても定例の入所検討会議を通じて情報共有しています。一方、社会福祉事業全体の動向把握に努めていますが、内容を分析しセンター事業の運営に反映するなどの取り組みは行われていません。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

センターでは経営環境や実施する福祉サービスの内容、組織体制、人事関連事項や財務状況などの現状分析を行い、センターとしての具体的な課題や問題点を明らかにしています。経営環境や課題などは、毎週の部長会で情報の共有を図るとともに、毎月の本部会議・経営会議で協議を行い、役員間で共有しています。協議した結果は、運営会議で職員に報告し周知しています。センターとしては、時間外労働の削減を改善すべき課題と認識しています。職場間の時間外労働時間の平準化を図るため、ノー残業デイの徹底や業務効率化に取り組んでいます。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

2019年度から2023年度までの5年間の中期経営計画を策定しています。2018年度に全職員から案を募り、中期経営計画策定委員会を設置しとりまとめた案について、全職員に意見を聞いた上で策定しています。策定後、センター長が運営会議で職員に説明し周知しています。中期経営計画では、アウトリーチ型事業への展開および推進、施設の拡大および増築の検討、ノーリフトの推進、柔軟な勤務形態の構築、教育体制の強化・充実・推進、地域連携の拡大の6項目を重要取組課題として、解決に向けた具体的な内容を明示しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

中期経営計画は、重要課題別に年度ごとの実施内容が明示されており、年度別の事業計画となっています。計画は6か月毎に「目標」「達成度」「課題」を記載することにより、実行可能な具体的な内容になっています。中期経営計画を踏まえ、2019年横浜療養医療センター運営事業として、運営事業の指針、全体目標、事業別の数値目標、各部門の主要事業計画を明記した、年度事業計画を策定しています。数値目標や具体的な成果を設定することなどにより、実施状況の評価を行える内容となっています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

年度事業計画は、事業全体に関する「運営事業の指針」「全体計画」「数値目標」と、各部署が翌年度の主要事業計画を記載したものを担当の管理部がとりまとめた「各部門の主要事業計画」いう構成で策定しています。年度事業計画は1月から、当年度の年度事業計画の総括と合わせて策定をはじめ、様々な会議や委員会での協議・検討を経て3月の理事会で決定しています。当年度の事業計画の結果報告も3月の理事会で実施しています。新年度の事業計画は、4月に運営会議で職員に周知しています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:c】

年度初めの「かもめ会」(家族会)の総会で、センター長が、中期経営計画や年間事業計画のポイントについて、口頭で説明を行っていますが、利用者や家族などに、事業計画の主な内容を分かりやすく説明した資料を作成し周知するような取り組みは行えていません。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

防災や安全衛生、居住支援など様々な委員会で、担当領域における福祉サービスの質の向上に関する取り組みを行っています。在宅支援委員会では短期入所の利用者へのアンケートを継続的に実施しています。アンケートの回答内容は分析のうえ改善策を検討し、サービスの向上につなげています。その他、各種委員会で、介護における負担軽減やプライバシーの保護、意思決定や個別性の向上に関する取り組みを行っています。今年度、第三者評価を受審し、サービスの質の向上につなげていきます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

福祉サービスの質の向上に関する各種委員会での取り組みや、評価、課題は、議事録として文書化されています。議事録は、イントラネット(センター内の情報共有ネットワーク)を活用して職員間で共有しています。また、課題については運営会議やスタッフ会議で検討し、改善策などを話し合っています。主要な課題や改善策は、中期経営計画や年度事業計画に反映しています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

センターの経営・管理に関する方針と取り組みは、年度初めに全職員向けにイントラネットで周知しています。広報誌でも年初にセンター長の挨拶と合わせ周知しています。センター長の権限と責任は「管理規定・業務分掌」に明文化し、イントラネットを通じて全職員に案内されています。職員が集まる場でセンター長が自らの役割と責任を表明しています。センター長不在時の権限委任は、管理規程に副センター長が職務を代行する旨明記しています。また、有事に備え「事業継続計画」を策定し、指揮系統や職務の代行順位などを明記しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

課長職以上の管理職は、年1回人事・労務管理研修を受講しています。医療の安全に関し遵守すべき業務を強化するため、今年度から安全管理室を設置しています。働き方改革関連法の施行に伴い、有給休暇の取得、時間外労働に関するデータを安全衛生管理委員会で毎月周知するとともに、管理職に具体的なデータを提供しています。職員が遵守すべき法令として、医療法、感染症法、個人情報保護法、障害者虐待防止法などに関する全職員向けの研修を行っています。虐待防止は、虐待防止委員会を設置し、対策の推進と教育に関する検討を行っています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

各種委員会にセンター長、部長などの管理職も出席し、在宅支援委員会と居住支援委員会に昨年度まで設置していたサービス向上委員会の機能を取り込むことを提案・実施し、今年度より、より現場に直結した協議ができるようになったという事例があります。サービスの質の向上に向け、職員の意見を反映させる取り組みとして、職員意向調査や個人面談、第三者評価の受審を通じた職員自己評価の実施など、様々な取り組みを実施しています。また、全職員を対象とした接遇研修も年度内に開催予定としています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

経営課題の改善や業務実効性の向上に向け、法人全体で人事、労務、財務の分析・共有を行っています。センターでは、適切な医療・福祉サービスの提供と健全な職場環境の整備推進に向け、棟ごとの業務の状況や職員のスキルに応じて職員配置を実施し、利用者に対する十分なケアの提供と業務負担の軽減の両立に努めています。また、センター運営の実情を勘案し、会議や委員会の統廃合を実施するなど、業務効率化を目的とした取り組みも実施しています。そのほか、業務量調査も実施し、分析を行っています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

センターでは医療法の配置基準以上の人員配置を行っています。また、「職員配置表」で部署、棟ごとに基準人員を定めているほか、事業特性に応じた有資格者の人員及び資質を勘案した適正配置を行うよう努めています。人材育成は、看護師は日本看護協会の看護実践能力評価表を基に行っていますが、生活支援員の育成に課題があり、中期経営計画に盛り込み検討しています。採用活動は、正社員は法人、嘱託はセンターが行っています。人材派遣会社からの紹介や転職サイト、広告などを活用していますが、計画通りの採用が行えていない状況です。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人が求める人材像及び昇給・昇格の基準を人事考課実施マニュアルに明記し、職員に周知しています。法人共通の職員階層別の基準を定め、役職に応じた資格や職務能力を役職別に明示しています。人事考課では職種、成績・能力、目標達成度の3項目に加え、職員の階層別に評価基準を設定し、定期的に進捗確認を行うほか、有資格者に対しては資格手当も支給しています。毎年1月に職員意向調査を実施し、結果を制度運用の参考にしています。一方で、職員が将来像をイメージすることが可能な総合的な仕組みづくりは今後の課題となっています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

労務管理の責任者を課長としているほか、人事担当部署の管理部が有給休暇の取得、時間外労働などの職員の就業状況を毎月把握し、安全衛生委員会にデータを提示しています。安全衛生委員会では、職員の心身の健康と安全の確保を図るため、健康診断の実施の呼びかけや施設内の危険個所の有無の確認を行っています。人事考課者は年に3~4回職員との個別面談(職員意向調査面談含む)を実施し、健康状態や心身の状況などを確認しています。職員からの通告制度を導入し、専用の相談窓口と担当者を配置して職員からの相談や内部通報等を随時受け付けています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

法人の「人事考課実施要領」に役職に対応した資格に求められる職務能力を、全役職について明記しています。人事考課の中に、職員自ら自主的に設定した目標を上司が把握し、その達成に向けて支援を行う仕組みとして「目標達成度」の項目を設けています。職員は年度初めに目標を設定し、考課者と目標面接を実施します。考課者は、1~2月に育成面談を実施し、最終考課を行い、考課結果は3月にフィードバックしています。人事考課の内容、スケジュールは職員に案内し公平、公正な運営を行っています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

センターの基本方針の中に「専門職としての誇りを持ち、知識、技術の向上に努めます」と期待する職員像を明示しています。年間研修計画として、医療安全、感染、個人情報に関する全職員を対象とした法定研修と、テーマ別(骨折予防、腰痛予防、薬剤、てんかん治療など)や階層別(リーダーシップ)の視点で検討した任意参加の教育委員会・キャリアアップ委員会主催の内部研修を実施しています。年間研修計画は、実施内容や時期などを検討し毎年見直しています。また、中期経営計画の課題に、現行研修制度の見直しを掲げ取り組んでいます。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

職員の資格の取得状況は、毎年実施する職員意向調査で確認しています。OJTとして、新入職員には3か月程度、先輩職員が指導を行うほか、指導担当の看護師に対し、プリセプター研修とフォローアップ研修を実施しています。教育委員会・キャリアアップ委員会主催の内部研修として、テーマ別(骨折予防、腰痛予防、薬剤、てんかん治療など)や階層別(リーダーシップ)の任意参加の研修を実施しています。外部研修の参加時は、受講する職員が復命書を作成し、受講目的を明確化するとともに、受講後の結果報告も行っています。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

「実習生受け入れマニュアル」(共通用、看護師用)を作成し、実習生受け入れの意義を明記しています。本マニュアルは、受け入れの手順、実習校教員との打合せ、実習中の対応、実習終了後の対応について具体的に記載しています。実習生は看護師のほか、保育士、介護福祉士、社会福祉士、医師など多岐にわたっています。受け入れにあたっては、専門職、学校ごとのプログラムを用意しています。実習の指導者向けの研修は行っていませんが、資料を用意し実習の均質化を図っています。2018年度は25名の受け入れ実績があります。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人のホームページで理念や基本方針、サービスの内容、事業報告、決算情報などを公開しています。「苦情解決に関する要綱」に基づき、苦情・相談の体制をセンター内の複数の掲示板で公表しています。法人やセンターの基本方針やビジョンは、センター長などが、各種会議やイベント、シンポジウムに参加した際や、他の施設で講師として講演した際に説明しています。広報誌「ほのぼのタイムズ」を年3回発行し、センターの活動の紹介やセンター長の挨拶などを掲載するほか、自治会に配布し地域住民に案内しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

センターにおける事務、経理、取引などに関するルールは「経理規程」、職務分掌と権限・責任は「管理規程」に明記しています。規程類は職員が、イントラネットで内容の確認や印刷が可能になっています。法人本部が月1回、経理、人事、施設設備の安全に関する内部監察を実施しています。事業所における事業、財務については、会計事務所による会計監査を実施しています。内部監察や会計監査での特段の指摘事項はありません。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

基本方針に「持てる力を最大限に生かして地域社会と連携します」と地域との関わり方についての考え方を明記しています。横浜市や神奈川県の広報、薬局や訪問診療、訪問看護、保護者向け講座等の様々な資料を置き、情報提供しています。利用者は、自治会主催の夏祭りに出かけたり、近隣の保育園や小学校と定期的に交流しています。センターの祭り「ほのぼの祭り」には毎年多くの家族やボランティア、地域住民が参加し、利用者と交流しています。買い物や散歩、近隣の公園への花見等の個々の状況に応じた外出行事も計画的に実施しています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティア受け入れの基本姿勢や受け入れ手順を記載したボランティア受け入れマニュアルがあり、それに基づき日常生活の手伝いや散歩、送迎、読み聞かせ、音楽演奏、音楽療法、プラネタリウムなどのボランティアを積極的に受け入れています。活動開始前にはオリエンテーションを実施し、「ボランティアの手引」を用いて目的や配慮事項などを説明し、個人情報保護に関する誓約書も取っています。近隣の小学校とは定期的に交流し、子どもたちが障害に対しての理解を深められるようにしています。交流後には感想文を掲示し、共有しています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

医療福祉相談室は、地域の医療機関や行政、地域療育センターなどの関係機関、相談支援や障害福祉サービス事業所等の情報を収集し、利用者の状況に応じて必要な社会資源に関する情報や資料を提供しています。また、日中活動室や診療部など各々の部署は、必要な地域情報を収集し、部署内で共有しています。ただし、組織全体で情報を統括して共有するまでには至ってなく、課題ととらえています。センターは、地域の課題解決のためには地域でのネットワーク化が必要ととらえ、地域連携を促進するための地域連携室の立ち上げを計画しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

センターとして神奈川県重症心身障害児者関係施設協議会に参加し、各種部会の運営事務局を担当するなどして他施設との連携を図り、情報共有しています。また、行政や地域包括支援センター、地域活動ホーム、特定相談支援事業所、障害福祉サービス事業所等の関係機関で構成される旭区障害者自立支援協議会に参加し、地域の福祉ニーズの把握と解決に向け連携し取り組んでいます。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

発達障害児の受け入れや病児保育室の運営など、横浜市域全体の福祉ニーズに基づく専門性を生かした事業や活動を実施しています。また、在宅の障害児者に向けた放課後等デイサービスの運用や、訪問看護・介護の連携強化による支援の充実化、医療型短期事業の拡大など、地域ニーズに応え在宅支援事業の拡充を図っています。旭区社会福祉協議会の研修会への講師派遣や普通小学校の通所ケア児への看護師派遣など、地域の関係機関と協力し専門性を地域に還元しています。センターは旭区の福祉避難所として契約し、区の会議や防災訓練に参加しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

基本方針に利用者を尊重した基本姿勢が記載されています。業務の手順書には利用者の意思の尊重などの記載はありますが、倫理綱領や人権マニュアルなど、人権についての考え方をまとめた文書はありません。センターとしても課題ととらえ、自己点検のアンケートを基にした外部講師による人権研修など職員の意識統一を図るための取り組みを始めています。また、意思決定についてワーキンググループで話し合い、結果を「意思決定支援の心得」としてまとめています。今後は、倫理綱領などを策定し、全職員に対して確認していくことが期待されます。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:b】

就業規則に守秘義務の記載はありますが、利用者のプライバシーへの姿勢や責務等を明記したマニュアル、規程などは策定していません。また、実際の業務においては排泄や入浴の同性介助、着替えやオムツ交換時のカーテンの使用などを行っていますが、業務手順書についても、利用者のプライバシー確保に関する記述は十分ではありません。意思を表明するのが難しい利用者が多いだけに、職員が利用者のプライバシーを意識し配慮することが大切だと思われます。プライバシー保護に関するマニュアルの作成や職員研修の開催等の取り組みが期待されます。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

パンフレットやホームページで利用希望者等に対してセンターの情報を提供しています。パンフレットを医療・福祉関係機関などに配置し、神奈川県重症心身障害児者関係施設協議会のホームページにも施設の情報を掲載しています。利用希望者からの問い合わせには医療福祉相談室の相談員が対応し、一人一人の利用者の状況を聞き取り、相談にのっています。見学のほか、利用者の状況に合わせて日帰り体験なども行い、利用者、家族等が納得の上決められるようにしています。パンフレットは年に1回見直しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

利用開始時には、重要事項説明書と契約書、およびパンフレット「入所のご案内」を用いて、利用者と家族等に説明し、質問に答え同意を得た上で、署名、捺印してもらっています。意思決定が困難な利用者が多く決定は家族が行うケースがほとんどですが、説明時には、利用者本人にも同席してもらい、様子を観察しています。「入所のご案内」には、理念や方針、サービスの内容、費用や決まり、持ち物などが具体的に分かりやすくまとめられていてます。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

他の施設や事業所への変更や地域・家庭への移行ケースは少ないですが、移行にあたっての手順書があり、それに従い対応する仕組みができています。グループホームへの移行に際しては、医療福祉相談室とグループホームの相談員間で利用者の生活パターンや場面に応じた対応方法などについてきめ細かく情報交換し、半年ぐらいかけて体験入所を繰り返してスムーズに移行できるようにした事例もあります。移行後の相談窓口についての文書はありませんが、医療福祉相談室の相談員がいつでも相談にのる旨を家族に口頭で伝えています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

年2回個別支援計画のモニタリングを実施するとともに、職員は、日々の関わりの中で、表情、視線の動き、心拍数の変化などから利用者の意向を汲み取っています。短期入所の利用者に対してはその都度アンケートを実施しています。年に数回の家族会には、センター長や幹部職員が参加し、家族の意見を聞いています。利用者からの意見は、居住支援委員会あるいは在宅支援委員会で検討し、改善に向けて取り組んでいます。アンケートの結果を受け、センター内に食事メニューを掲示したなどの事例があります。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

苦情解決責任者はセンター長、苦情受け付け担当者は管理課長で、第三者委員2名を設置し、重要事項説明書に記載しています。契約時に利用者、家族等に説明するとともに、センター内に掲示し利用者に周知しています。待合室に意見箱を設置し、用紙と筆記用具を備えいつでも書き込めるようにしています。アンケートの投函箱も複数箇所に設置しています。苦情の内容と検討内容、解決策などは記録し、適切に保管しています。利用者全体に関わる苦情に関しては、回答書を掲示し周知しています。個別の案件は個々にフィードバックしています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

第三者委員2名の氏名と電話番号を周知し、利用者や家族等が直接意見を述べられるようにしています。また、横浜市健康福祉局の窓口や横浜市福祉調整委員会、かながわ福祉サービス適正化委員会などの外部の相談窓口を重要事項説明書と掲示で紹介しています。医療福祉相談室があり、相談員がいつでも相談に応じる体制を整備しています。また、家族会でも家族等からの意見を集約しています。家族等からの相談に際しては、相談内容に応じて面談室を用意するなどの配慮もしています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

職員は家族の面会時には声をかけて会話をし、意見や要望を把握しています。意見箱を設置するとともに、短期入所の利用者にはその都度アンケートを実施しています。意見や要望、苦情などを受けた際には、苦情解決に関する要綱の手順に基づいて対応する体制ができています。検討結果は利用者に速やかにフィードバックしていますが、検討に時間がかかる場合には途中経過を口頭や文書で説明しています。定期的な見直しはしていませんが、必要に応じて対応マニュアルを見直しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

センター長がリスク管理の責任者となり、安全管理委員会を設置しています。安全管理マニュアルを各部署に配置し、イントラネットでも随時閲覧可能とするとともに、全職員を対象に医療安全研修を実施し理解浸透を図っています。事故・ヒヤリハット事例は内容に応じて5段階にレベル設定し、インシデント・アクシデント報告書に発生時の状況と要因、再発防止策等を記載して安全管理委員会で検討を行うほか、各部署のミーティングを通じて分析結果を職員に周知しています。今年度から安全管理室を開設し、より細やかな体制作りをしています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

医師、各部署看護師または支援員、薬剤師などで構成するICT(感染制御)委員会が、定期的に職場を巡回し感染症についてチェックし、センター長、各部長、担当課長による感染管理委員会が対策を行う体制ができています。感染対策マニュアルを整備するとともに、全職員を対象に感染症研修を実施しています。感染症の流行時には予防対策として手洗い、マスクを徹底し、発生した場合には個室や居室を用いて隔離し、掲示や手紙で家族等に情報提供しています。毎月の委員会で予防対策を検証し、必要に応じてマニュアルを見直しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

非常災害マニュアルはありませんが、事業継続計画に災害時の対応体制や福祉サービス提供を継続するために必要な対策が定められています。各部署には、対応策を分かりやすくまとめたフローチャートを掲示しています。職員の緊急連絡簿や災害伝言ダイヤルを用いて、連絡体制を整えています。非常食や防災用グッズの一覧表を用い、管理しています。なお、センターは旭区の福祉避難所となっていますが、地域の関係機関との連携による防災訓練の実施などは今後の課題となっています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:b】

入所関連、日常生活の援助技術、環境設定、栄養、薬関係、外出・外泊関連などの標準的な実施方法を文書化しています。また、SOP(標準作業手順書)を整備して各部署に配置しています。急変時のマニュアルなど重要なものは各課の日誌に綴じ込みいつでも確認出来るようにするとともに、イントラネットでも随時確認することができます。標準的な手順は、入職時のオリエンテーションで職員に周知するほか、先輩職員が個別に指導しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

SOP(標準作業手順書)の規定に沿って、標準的な実施方法の検証、見直しをしています。毎月開かれる委員会や部会の中で標準的な実施方法の検証を行い、必要に応じてマニュアルの作成や見直しをしています。家族からの声を受けて、排泄の手順書を見直した事例など、検証・見直しにあたっては職員や家族等からの意見や提案も反映しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

個別支援計画の責任者は支援課長で、担当の看護師・生活支援員が健康や栄養・排泄支援、活動・休息、知覚・認知などの領域ごとに詳細なアセスメントを実施しています。計画策定にあたっては医師や管理栄養士、各療法士など複数の専門職がカンファレンスに参加し、多面的に協議するほか、同席できない場合でも予め意見を書面で得るなどして随時助言を取り入れ、計画内容に反映しています。年2回定期的にモニタリングを実施し、日々の支援が計画に沿って実施されているか確認するとともに、適宜計画内容の修正も行っています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

日々の関わりの中での利用者の様子を複数の職員で話し合うことで、利用者の意向に沿った支援計画となるようにしています。利用者の状況に変化があった時には、担当者で緊急のカンファレンスを開き、見直しをしています。方針を見直す時は、家族の意向も確認し、同意を得ています。利用者の高年齢化が進む中、アドバンス・ケア・プランニング(将来の意思決定能力低下に備え、利用者・家族とケア全体の目標や具体的な治療等について話し合うプロセス)を取り入れ、全ての利用者、家族等と状況が悪化した場合の対応について確認しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

個別支援計画は印刷して棟ごとの日誌に綴じ込まれていて、いつでも確認することができます。日々の利用者の身体状況や生活状況、看護記録、個別支援計画に基づくサービスの実施状況などは電子カルテに記入しています。電子カルテには、棟だけでなく医療、栄養課、リハビリテーション課、日中活動などの記録も記入されていて、関係する全ての職員がいつでも確認することできるます。運営会議を始めとした各種会議や委員会などの報告は部署ごとのミーティングで伝達するとともに、会議録をイントラネットに載せ、職員間で共有しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

個人情報の取扱に関する規定を整備するとともに、毎年全職員を対象に内部研修を実施しています。実習生やボランティアに対しては、オリエンテーションで説明し誓約書を取っています。家族に対しては、利用開始時に利用者、家族等に説明し、同意書をもらっています。個人情報に関する書類は施錠出来る書庫に保管されていて、適切に管理されています。PCによるセンター内の情報閲覧は、職員ごとのIDとパスワードで管理されたイントラネットを活用し、法人内の他事業所であってもアクセス制限を行うなど、情報漏洩防止に配慮しています。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者のほぼ全員が重度の心身障害児者であることから、明確な意思表示や円滑なコミュニケーションが困難なケースが大半となっていますが、タッチングを中心に利用者との意思疎通を図るとともに、発語や表情、行動など利用者のちょっとした変化にも着目して、利用者の意向把握と希望に沿った支援の実践に努めています。また、可能な限り利用者の個別性を尊重し、衣類やコップ等の私物は利用者の好みで自由に選択出来るようにしています。ACP(アドバンス・ケア・プランニング/将来の意思決定能力低下に備え、利用者・家族とケア全体の目標や具体的な治療等について話し合うプロセス)会議を発足し、医師や看護師をはじめ、相談員や生活支援員等の複数職種が参加して、より進歩的な支援の実現に向けた話し合いを行っています。協議・検討された内容は、運営会議や各棟ごとの会議で周知し、施設全体の取り組みとして日々の支援内容に導入しています。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利侵害の防止等に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:b】

入所中の利用者の大半が医療対応や栄養摂取、排泄等の介助・支援を要する重度の心身障害児者で、ベッドや車いすからの転倒・転落のほか、カテーテルの引き抜きや手足の擦過・打撲など、身体の保護及び安全面での配慮が必要な状況となっています。また、利用者の保護と安全確保の観点から、医師の指示に基づき、必要最小限の範囲で身体拘束を実施しています。施設独自に「身体拘束ガイドライン」を策定し、実施の適用となる状態像や実施手順、禁止及び配慮事項などを定め、全職員の共通認識の下で、適正な対応に努めています。虐待防止委員会を設置し、毎月定例開催して虐待事例の発生防止に向けた検討・協議を実施しているほか、不適切事例が発生した場合は虐待対策委員会を招集し事例検証と分析を行っています。また、虐待防止委員会内に設置されたCAPS委員会を通じて、検証・分析の結果に基づく再発防止のための具体策を実施する体制を構築しています。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の個々の状態は独自のアセスメントシートを用い、身体面や医療行為の内容、栄養摂取、睡眠、排泄、姿勢保持など様々な項目についてチェックするほか、好きなことや嫌いなこと、食事の嗜好、コミュニケーション方法等についても確認し、センター内で情報共有しながら意向に沿った支援の実践に努めています。医師の指示に基づき機能訓練やリハビリを実施して、道具を持つ・動かすなどの動作を自力で出来るよう複数職種が相互に連携して支援しています。日中活動に自主製品の製作やお菓子作り等のプログラムを取り入れ、素材を混ぜる、色を塗るなど、活動参加を通じて楽しみや達成感を得られる機会を多数確保し、運動機能の回復とともに意欲の向上を図り、主体性を高めることが出来るよう配慮しています。利用者の生活を支える制度や様々な福祉サービスの活用にも着目し、行政機関や福祉保健センター、相談支援事業所等とも随時連携して支援を行っています。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者のほぼ全員が重度障害であることを踏まえ、職員が相互に連携しながら、利用者ごとの障害特性に応じたコミュニケーションの方法を模索し、対応を行っています。個々の利用者の意思表示の方法は、アセスメントを通じて家族等から詳しく聴取するほか、機嫌が悪い時の様子や対応の方法についても確認し、実際の支援に反映しています。日常場面でも本人の発語や表情、行動傾向などから利用者の意向把握に努めるとともに、掴む・叩くなど利用者が可能な日常動作を活かし、打楽器を使用して意思表示を行うなど、利用者の状況に応じて様々な配慮と工夫を行っています。医師の指示に基づき、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が利用者の状況に応じたリハビリを実施して、意思表示のための機能回復をサポートするとともに、臨床心理士が利用者の情緒・心理面に着目し、専門的視点から意向把握を行うなど、複数職種の専門性を活かした多面的な支援を行っています。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者ごとに看護師と生活支援員を担当職員として配置し、信頼関係形成を通じた正確な意向把握と、希望に沿った支援の実践に努めています。利用者の発語や表情、視線、しぐさなど利用者の細かな変化に着目し、随時声掛けを行うほか、日々の様子から利用者の趣味・嗜好を探り、反応を確かめながら柔軟に対応しています。また、各棟の支援課長をサービス管理責任者として配置し、個別支援計画を策定し支援の方向性の統一化を図っています。利用者本人のニーズと家族の要望、将来の展望を踏まえて目標設定を行うほか、身体状況や意思疎通、医療的ケアなど項目ごとに現状の問題点と利用者自身の長所・可能性等も併記し、支援課題を明確化しています。個別支援計画は診療録の個人ファイルに書面を保管し、センター内のイントラネットを通じて共有化し全職員が随時閲覧可能としています。支援計画の内容は各棟のカンファレンスで協議し、職員間で認識共有しています。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:a】

「日中活動室」を発足し、専任職員を配置して毎日活動の機会を提供し、個々の利用者の心身機能の改善と活性化を図っています。調理や創作活動、スポーツなど様々な活動メニューを準備して内容の充実化に努めるほか、各棟から2名ずつの利用者をグループにして、普段とは違った利用者同士の交流を通じて相互の関係性に広がりが得られるよう工夫しています。活動内容の選択にあたっては、事前に本人の希望や家族の意見を聴取するほか、実際の活動場面で表情や発語、行動等の反応を確認しています。明確な意思表示が難しい利用者に対しても血圧や脈拍、発汗などの状態変化を観察し、職員間で意見交換し支援の在り方を協議するとともに、個別支援計画に日中活動を通じた支援目標を明示し、職員間で情報共有して一貫した支援の実践に努めています。活動参加を通じて心身機能が改善した事例も多く、家族等からは活動機会の増加を望む意見も多く出ています。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

入職の際に法人組織や接遇、医療安全及び身体介助に関する基礎研修を実施するほか、教育委員会、キャリアアップ委員会を設置して年度ごとの研修計画を策定し、全職員向けの全体研修や職種・職員階層ごとの内部研修を定期開催するなど、職員一人ひとりの資質と専門性の向上を図っています。また、利用者の医療・障害等に関する情報は電子カルテ及び診療録ファイルに集約し、全職員で共有して対応の統一化に努めています。介助に拒否的になるなど、利用者に不適応が見られる場合は、利用者の表情や視線、体動などを観察しながら心理面・環境面の両面で要因を探り、状況に応じた対策を講じています。対人緊張が強い場合は個室を提供するほか、体動や姿勢保持の観点から、ベッドの代わりに床にマットを敷きクッションを置くなどの工夫も行っています。音や採光に敏感な利用者には居室を随時変更するなど、本人の心身の安定化に向けた柔軟な対応を行っています。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の大半は食事の経口摂取が困難で、胃ろうや経鼻経管栄養による栄養摂取を行っています。管理栄養士が献立を作成し、栄養成分及び摂取カロリーに配慮しているほか、センター内に給食栄養管理委員会やNST(栄養サポートチーム)を発足し、個々の利用者の状態に応じた食事内容を協議しています。豊富な食形態に加え、貧血食や低残渣食などの治療食の提供も行っています。また、胃ろうや経鼻経管栄養の場合でも食事を楽しめるよう、香りや温度、彩り、季節感などに配慮して提供しています。入浴は週2回で、ストレッチャー浴やミスト浴などの機械浴槽を導入し安全・快適な入浴介助に努めるほか、状況に応じて随時清拭を行っています。利用者の排泄リズムに合わせて定期・随時で排泄介助を行うとともに、トイレ誘導・介助も実施しています。車いすやストレッチャーへの移動・移乗の介助のほか、褥瘡予防のための体位交換も定期的に実施しています。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:b】

センターは重症心身障害児者施設と医療機関の機能を併せ持つ特性から、利用者の居住スペースは医療酸素や吸引等の医療設備を有する多床室となっています。また、常時医療的管理を要する状況から、カーテンを用いて個人スペースを確保することとしています。なお、感染症など特別な事情で隔離対応が必要な場合や、短期入所の利用者に対しては、随時個室の提供も行っています。
毎日専門業者が清掃を実施するほか、湿度調整機能付きの空調を導入し、四季を通じて衛生的で快適な温湿度が保たれるよう配慮しています。また、利用者の状態や障害特性に合わせて居室の場所を随時変更し対応するほか、体位保持等の観点からベッドマットの固さを変更するなど、快適な療養環境を提供できるよう配慮しています。そのほか、利用者・家族の要望等に応じてベッドサイドに絵画や写真、ポータブルDVDプレーヤー等の私物の持ち込みを認めるなど、柔軟に対応しています。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の心身機能の回復に向け、医師の指示のもと複数職種の専門職による機能訓練を実施しています。センターでは内科・耳鼻咽喉科・歯科・整形外科など7科目の外来診療を実施し、常勤・非常勤で各専門医が勤務するほか、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士等の専門職が勤務しています。機能訓練は整体等を行う理学療法をはじめ、更衣や食事摂取など日常生活上の動作獲得を図る作業療法、発音や発声等のコミュニケーションの評価と改善を行う言語聴覚療法、咀嚼・嚥下・食形態など食事面の助言指導を行う摂食嚥下指導に加え、臨床心理士による心理検査やSSTなどの心理療法を実施する臨床心理相談も行っています。また、歯科衛生士によるブラッシング指導や音楽療法士によるセラピーも行っています。専用室を設け、平行棒等の備品配置を行うほか、利用者が機能訓練に集中できるよう、理学療法以外は個別対応で訓練を実施しています。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

センターの医師が毎日定期的に回診を行うとともに、各棟の看護師が随時巡回して利用者の状態確認を行い、随時喀痰吸引などの医療的処置を行っています。利用者の健康状態に関する説明・相談はセンターの担当医が直接行うほか、相談にも随時対応し、担当医が不在の場合でも状況に応じて代わりの医師が対応する体制を確保しています。利用者の健康状態は、看護師が毎日バイタルチェックとともに食事摂取や排泄の状況も確認し、電子カルテに記録しています。また、毎月定期的に体重測定も実施して健康状態に変化がないか確認を行っています。「急変時マニュアル」を整備し、心肺停止時の対応及び夜間・休日の緊急連絡と対応手順を明確化して全職員の対応の統一化を図るとともに、センター内の各所に緊急時の医療対応手順を掲示して有事に備えています。医療安全に関する内部研修に加え、先輩職員によるOJTを通じた職員の個別指導も実施しています。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:a】

「安全管理マニュアル」を策定し、医療対応に関する安全管理指針を明文化するとともに、「管理規定・業務分掌」にセンター長の職務と責任を明示しています。利用者に対する医療的対応は、「医療対応マニュアル」で具体的手順や留意事項等を明示するほか、個々の利用者ごとに「入院/入所診療計画書」を策定して、健康の維持・管理方法を明確化しています。医薬品はセンター内の薬剤師が管理し、医薬品の取扱に関する業務手順書や各種規定を策定し、厳正な管理を行っています。心疾患や慢性呼吸不全、悪性腫瘍など、重篤な慢性疾患や進行性疾患のある利用者が多数在籍しており、センター担当医の指示のもと、看護師が随時必要な処置や医療対応を行っています。喀痰吸引は原則として看護師が実施していますが、生活支援員に対しても喀痰吸引等基本研修などの専門研修の受講や資格取得を推奨するなど、福祉職に対する医療知識・技術の習得にも配慮しています。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

障害の状態に関わらず、様々な社会体験や地域交流の機会を多数設定し、利用者の権利擁護と心身機能の維持・活性化に向けた支援を行っています。日中活動室で実施する様々な活動プログラムでは、普段接点の少ない各棟の利用者同士が交流し、親睦を深められるよう配慮しています。また、ボランティアを多数受け入れ、余暇活動やイベント、日常生活など様々な場面で接し、交流する機会を設けています。ハロウィンやクリスマスなど季節ごとの行事をはじめ、ボランティアによるコンサートの開催、近隣の幼稚園や小中学校との交流等も実施しています。外出レクでは散歩やドライブ、お花見や自治会の夏祭り等のほか、県外の大型テーマパークや競馬場等に出かけるなど、体験することの少ない場所への外出も行っています。センターの定例行事で毎年10月開催の「ほのぼの祭」では、露店や音楽イベントの開催などを行い、広く地域住民を招待し地域交流を行っています。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

医療的ケアや身体介助が常時必要な場合でも、利用者・家族等の希望に沿って外出や自宅外泊が可能となるよう支援し、事前に計画を立て綿密な準備を行うとともに、外部での医療的ケアや移動手段を確保するなど、様々な環境調整を行い実現に向けた支援を実施しています。地域生活への移行支援も積極的に推進し、実現には至らなかったものの、障害者グループホームへの移行を支援した事例もあります。行政や障害福祉関係事業所、医療機関など様々な関係機関と随時連携し、情報共有を通じて必要な社会資源や制度・サービスの活用が円滑となるようサポートを行っています。短期入所を通じて在宅の重度障害児者の受け入れを推進するほか、外来診療機能に加え訪問看護・介護や日中一時、放課後デイサービスの開設・運営など、在宅の重症心身障害児者が安定して地域生活を送るための様々な事業を併設し、横浜市域の重症心身障害児者の在宅生活の支援に力を入れています。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の健康状態に関する連絡は、状況に応じて担当医から随時連絡を実施するほか、年1回必ず家族と面談し施し、利用者の状態等について意見交換を行っています。担当の看護師と生活支援員をそれぞれ配置し、利用者の日々の様子等について定期・随時で状況報告を行うとともに、電話や面会時などの機会を通じて意見交換や相談対応も実施しています。短期入所の利用者や外出・自宅外泊を行う利用者の家族に対し、在宅での支援方法や対応の内容に関する意見交換や助言等も行っています。利用者・家族に関するプライバシーにも配慮し、面談の際は必要に応じて面談室等の個室で対応を行っています。各棟の入口に家族用のレターポケットを設置し、利用者ごとに案内文書や連絡ノート等を入れ、いつでも手に取ることができるようにしています。家族の意向・要望はアセスメントを通じて聴取し、電子カルテや診療録に記録して職員間で情報共有しています。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

診療支援部のリハビリテーション科に臨床心理士を配置し、入所及び通所・外来診療等で発達支援を行っています。センターに入所中の利用者は全員成人であることから、乳幼児期や児童・思春期の発達支援は実施していませんが、必要に応じてセンターの医師の指示のもと、複数の職種や関係機関と随時連携し、発達支援を行う体制を整備しています。横浜市域の発達障害児を含む障害児全般の医療・福祉専門機関として、医療相談室を通じて広く相談対応を受け付けているほか、専門医による外来診療と臨床心理士による心理的ケアを実施し、障害児及び保護者の地域生活のサポートを行っています。発達障害児の保護者に対し、臨床心理士が担当してペアレント・トレーニングも実施しており、年間10回程のシリーズ開催を通じて具体的な関わり方や対応の仕方等に関する助言・指導を行うとともに、個別相談も受け付けています。

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】