社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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あいわホーム横浜鴨志田

2021年10月29日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細

評価結果報告書

評価機関名 株式会社フィールズ
評価対象事業所名 あいわホーム横浜鴨志田
評価対象種別サービス 共同生活援助
設立年月日 2020年10月01日
経営法人・設置主体(法人名等) アイワサービス株式会社
③ 理念・基本方針 (法人の理念)
・利用者が安心して利用できる事業をめざします。
・利用者一人ひとりの人権を尊重し、利用者主体の上質なサービスを提供します。
・利用者の希望に沿った自立生活を実現できるよう、適切に支援できる職員の育成に努めます。
(運営方針)
・理念の実現に向け、法令遵守と法人の服務心得を基に行動し、障がい者が安心して地域生活を営めるよう積極的に地域福祉に貢献します。また、その人らしい生活を実現するため人権擁護に徹し、人材育成及びサービスの質の向上を図り、利用者やその家族にとって適切な支援に努めます。
・地域の一員であるという意識をもち、自治会との交流を進めていき、同時に障がい者に対する理解を広めます。
・関係機関とは連絡を密にし、特に日中活動事業所とは連絡帳や電話等で利用者の情報を共有していき、自立に向けて同じ方向を向いて支援をします。
④ 施設・事業所の特徴的な取組 ・元社員寮であった建物の特徴を、共同生活に活かしています。共用スペースから利用者2名、それぞれの個室へ振り分ける設計であり、隣人の気配を感じつつ、プライバシーが確保できています。大浴場は6つの洗い場があり、広く開放的な空間となっています。テレビ視聴、浴室や食堂の利用時間帯は、世話人やマネジャーが間に入って取り持ちながら、ルールを決めていき、相手を慮るスキルが養われていきます。また、原則として食事は食堂で摂ることとし、大切なコミュニケーションの機会として捉えています。
・世話人は男女一人ずつ、16時から翌朝9時まで、2人体制でサポートにあたっています。毎日夕食後には、利用者の体調、日々の思い、ホームへの希望などを1対1で聞き取る、「インタビュー」の時間を設けています。サービスを受けるだけではない、利用者が一人の生活者として自分の意向を表現する場ともなっています。世話人との会話が、精神的安定に結びつき、利用者の自己肯定感向上にもつながっています。
⑤ 第三者評価の受審状況 開始:2021年04月01日
終了:2021年09月15日(評価結果確定日)
受審回数:0回(0年度)
詳細評価PDF

⑥ 総評

特に評価の高い点 1.利用者の主体性を尊重したサービス提供を実施しています
「利用者の声を聴く」ことをサービス提供の中心に据えています。職場、作業所、デイケアに通う利用者は、様々な問題や葛藤を抱えて日々を過ごしています。その解決策を利用者自身が決めて、行動に移せるように、言葉がけやアイコンタクトに配慮して接しています。日常生活を共に過ごす中でも、利用者との適切な距離感を保ちつつ支援にあたっています。職員の考えの押し付けを戒め、「利用者の言葉を待つ」姿勢を大切にしています。

2.ICT(情報通信技術)を利用して、情報共有を図っています
法人全体では8事業所があり、複数事業所を兼務している世話人が多数いるため、全事業所での情報共有が欠かせません。前日夕刻から当日午前までのホーム状況の確認は、グループビデオ通話を活用し、15分間程の夕礼を励行しています。各事業所2名の世話人、マネジャーが参加しています。マネジャーが欠席する時は、チャットツールで事前に情報を伝えて、連絡事項に漏れがないように努めています。マネジャーを含めた運営サイドは週1回ミーティングを行い、互いの進捗状況を共有しています。1~2ヶ月に1回開催するカンファレンスや半年ごとのモニタリングには世話人も出席して、日頃のサービス提供の実施状況から、利用者の課題を共に検討しています。複数事業所の兼務により、職員には客観的視点が養われていきます。
改善を求められる点 1.記録書類を整理し、マニュアルに基づく研修の実施
開設後10ヶ月を経る中で、記録書類は内容、名称ともに変更を重ねています。新旧の書類が入り乱れている状況で、内容の重複や見落としがあるように思われます。記録書類を整理し、それぞれの必要性を理解していくことで、良い記録法を会得されることが期待されます。また、法人作成のマニュアルが事業所ごとに配付されていますが、十分に活用されていない状況です。マニュアルの読み合わせなどの研修により、利用者支援、緊急時対応などの基本姿勢を共有し、サービス提供の方向性を確認することが期待されます。

2.理念、基本方針、中・長期計画を全職員が共有する体制の構築
法人に基本方針や中・長期計画がありますが、職員には周知されていないようです。提供するサービスの品質を担保するためには、利用者本位のサービス提供や地域との関係づくりなど、組織の進むべき方向を共有することが重要です。現場で何かあった場合にいかに対処すべきかを判断する基準が必要です。その基準となるのが基本方針や中・長期計画であり、現場への周知が望まれます。開設して間もない現在、現場の運営はマネジャーの属人的能力に依存していますが、組織的な運営が必要となる時期が来ると考えられます。
Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
Ⅰ-1 理念・基本方針

◇努力、工夫していること

社長主催で毎週月曜日に開かれる会議で、経営状況の共有を図っています。現場では世話人・マネジャーともに「安心して生活できる場所」「良き理解者のいるホーム」「利用者ファーストのケア」という方針を共有し説明をしています。

◇課題と考えていること

経営理念として三方良し<売り手良し、買い手良し・世間良し>があるが具体的なスタッフの行動指針がありません。現場で問題が生じたときも、常に基本にもどれるように、経営者と現場に共通の理解の促進がされる行動指針が必要と考えています。
Ⅰ-2 経営状況の把握

◇努力、工夫していること

毎週1回ミーティングを行い、社長より経営面の話があり、本部職員とエリアマネジャー(管理者)、サブマネジャーが参加して経営状況の共有を図っています。会議録は総務で管理しています。

◇課題と考えていること

定員10名のところ6名が入居しています。元社員寮だった建物なので大浴場があり、公共料金が他のホームより高くなっています。公共料金に関わる費用削減が課題と考えています。
Ⅰ-3 事業計画の策定

◇努力、工夫していること

社長個人は中長期の経営計画を持っていますが、現場には周知されていません。マネジャーに経営目標として年間平均稼働率を提示しています。

◇課題と考えていること

会社の事業計画はありますが、ホームごとの事業計画は掲げていないため、今後必要と考えています。
Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組

◇努力、工夫していること

社長のリーダーシップや定期的な会議により常時情報が細かく共有され、サービスの質の向上にむけた、組織的・計画的な取り組みを試みています。

◇課題と考えていること

入社時にスタッフに業務の流れの説明をしていますが、その後の接遇などのサービスの向上に対しての教育は不十分なので、改善が必要だと思っています。
Ⅱ 組織の運営管理
Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ

◇努力、工夫していること

月に1、2度全ホームのマネジャー、サービス管理責任者と世話人の一部が参加して会議を行いそれぞれが直面している問題を共有し、解決方法について意見交換をしています。

◇課題と考えていること

経験のあるマネジャーもいますが、アイワサービスでの経験年数が少ない職員が多い現状です。建設的な意見交換が出来るような環境整備が必要だと考えています。
Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成

◇努力、工夫していること

新しいホームも立ち上げる予定であり、人材の確保を進めています。マネジャーの資質に関しては高いレベルが期待されており、様々なWEB媒体を使ってマネジャーの募集活動を行っています。

◇課題と考えていること

新人、現任スタッフとも、入職後に育成機会がなく、勉強会をする必要があると考えています。
Ⅱ-3 運営の透明性の確保

◇努力、工夫していること

ホームページとダイレクトメールを作成し、地域の活動センター等に配布しています。預かり金、服薬管理、帳簿記帳などについて複数の職員によりダブルチェックを行い、属人的な運営を極力行わないようにしています。

◇課題と考えていること

個人情報に気を付けながら透明性を確保しつつ、行っていく方針です。金銭に関して安全性と透明性を重視していますが、多くの職員が関わる中でミスが生じないように考えています。
Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献

◇努力、工夫していること

積極的な交流はありませんが、地域に溶け込むようにしています。

◇課題と考えていること

より地域に溶け込み共生するにはどのような事が必要か継続して考えています。開所したばかりなので、今後の課題と認識しています。

Ⅲ 適切な福祉サービスの実施

Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
Ⅲ-1-(1)利用者を尊重する姿勢の明示

◇努力、工夫していること

利用者にかかわる中で、利用者の考え方にどのようなばらつきがあるのか確認して、スタッフ間で共有しています。利用者ファーストの視点から、粘り強く支援方法を組み立てるようにしています。

◇課題と考えていること

すべてのスタッフに共有するのが難しいため、利用者の要望を上手にフォローアップしていくのが課題と考えています。
Ⅲ-1-(2)福祉サービスの提供に関する説明と同意(自己決定)

◇努力、工夫していること

重要事項説明書、個別支援計画、モニタリング等わかりやすく説明するように心がけています。

◇課題と考えていること

理解は人それぞれにばらついているので、しっかり伝わっているのか確認していくことが課題と考えています。
Ⅲ-1-(3)利用者満足の向上

◇努力、工夫していること

利用者の嗜好などは日々の会話の中で傾聴しています。利用者ごとにグループホーム生活に求めることは違い、状況も変化するため、1、2ヶ月に1回以上定期的に面談を実施し、より個別にきめ細かい支援ができるように心がけています。

◇課題と考えていること

職員への依存が高い方、あえて悪いことをしてしまう方など、求められる幅が広く、それに対応できるスタッフが少ないのが課題と考えています。
Ⅲ-1-(4)利用者が意見等を述べやすい体制の確保

◇努力、工夫していること

苦情への意見箱はありません。直接マネジャーやスタッフに申し出てもらう形になっています。
世話人は毎日全利用者にインタビューを行い、状況をオンラインで報告、全マネジャーが内容を把握しています。


◇課題と考えていること

開設してから間もないので、利用者との関係性の構築に努めています。
Ⅲ-1-(5)安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組

◇努力、工夫していること

法人防災訓練を行っています。災害時に最低3日間生活できるように、水、食料、簡易トイレなどの備蓄品を準備しています。利用者各人に防災リュックが用意されています。避難訓練も実施しており、直近の訓練では、駐輪場に利用者が集まりました。

◇課題と考えていること

安全・安心のための組織的な取り組みはマニュアルに記載されていますが、災害時の安否確認など実施可能な訓練や体制構築を行っていきたいと考えています。
Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
Ⅲ-2-(1)提供する福祉サービスの標準的な実施方法の確立

◇努力、工夫していること

各種の手順書を作成し、世話人のサービス提供内容の統一を図っています。預かり金の確認方法、処方薬や鍵の管理について明記しています。食堂や浴室の使用時間帯、緊急時連絡先、苦情相談窓口などを、書面に表して周知しています。コロナ対策のチェックリストを作成し、感染防止に努めています。

◇課題と考えていること

法人作成のマニュアルを備えていますが、活用されていない状況です。サービス提供の基本姿勢を統一する為にも、読み合わせを実施したいと考えています。
Ⅲ-2-(2)適切なアセスメントによる福祉サービス実施計画の策定

◇努力、工夫していること

アセスメントシート、個別支援計画書、モニタリング表などの帳票の形式は、職員意見を取り入れて、改善を重ねています。管理者とサービス管理責任者が協力して、個別支援計画を策定しています。ホーム入居や就労開始など、利用者の心身状況の変化が見込まれる時は、期間を短縮してモニタリングを行い、利用者状況を把握しています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-2-(3)福祉サービス実施の適切な記録

◇努力、工夫していること

申し送りファイルにサービス提供記録と業務日報を綴じ、職員間で共有しています。ケアの実施記録とは別に、世話人が書き止めた「現場からの声」があります。利用者一人ひとりのケアポイントや精神的サポート法などの気づきが列挙され、個別ケアのマニュアルとして、役立てています。

◇課題と考えていること

記録に目を通さずに業務を開始する職員がいるので、情報共有の重要性を伝えていくことが必要だと思っています。また、「現場からの声」には記入日欄がなく、時系列での考察がしづらい現状です。他の記録書類も含めて、更なる改善が必要だと考えています。
A-1 利用者の尊重と権利擁護
A-1-(1)自己決定の尊重

◇努力、工夫していること

職場や作業所を欠席する時は、利用者本人が自分で連絡する方針としています。欠席が続く時も、参加を無理強いはしません。利用者の言葉を聴く時間を作り、気持ちの変化を待ちます。その結果、作業所へ復帰した例もあります。「その時」のできる事とできない事を見極めて、できない部分の手助けをするように努めています。職員の思いを押し付けないように心掛けています。

◇課題と考えていること

A-1-(2)権利侵害の防止等

◇努力、工夫していること

世話人は基本的に利用者の個室には入りません。2人部屋の共用スペースに入る時も、ブザーを鳴らして声かけを励行しています。利用者が自分の部屋で安心して寛げる時間を大切にしています。男性利用者限定のホームなので、世話人は毎日必ず男女一人ずつのペアでシフトを組み、異性に見られたくないなど羞恥心への配慮を欠かしません。また、利用者に対して「ダメ」などの禁止語や命令語を使わないなど、各種ミーティングで支援の基本に立ち返っています。

◇課題と考えていること

A-2 生活支援
A-2-(1)支援の基本

◇努力、工夫していること

落ち着きなく歩き回る人や手話を使う人など、利用者の障害の特性と一人ひとりのペースに合わせて、コミュニケーションをとっています。できない事でも「どうやったらできるか」を一緒に考えていく支援を目指しています。毎日夕食時間帯に、「インタビュー」の時間を設け、世話人が利用者の心身状態を聴取しています。世話人と1対1で話せる貴重な時間となっています。この「インタビュー」も強制ではなく、あくまでも利用者の意向に沿って行っています。

◇課題と考えていること

A-2-(2)日常的な生活支援

◇努力、工夫していること

個室の掃除は利用者自身が行っています。2人部屋の共用スペース、大浴場、リビング、食堂は世話人が掃除します。共用スペースに出されたゴミを世話人が収集場所へ持って行きます。食事は、業者が配達する食材を使用して、朝夕の食事は世話人が作っています。昼食は自分で買ったり作ったりと、利用者の選択に任せています。預かり金については、毎日金額を確認し、個別出納帳の写真をとり、本社と内容を共有しています。

◇課題と考えていること

掃除が苦手な利用者には、曜日を決めて行うようアドバイスをしていますが、なかなか実施できない人もいます。基幹相談支援センターとも連携をとりながら、本人の意欲が引き出せるような対応を検討しています。
A-2-(3)生活環境

◇努力、工夫していること

玄関を入ってすぐの共用スペースで利用者の個室に振り分ける設計であり、個室の広さは12畳と7畳があります。リビングと食堂も天井が高く広々としていて、開放感があります。コロナ感染対策のチェックリストを作成し、食堂の場所や順序、衛生管理のポイントを周知し、感染防止に努めています。駐車場のスペースを活かして、プランターで野菜作りをしています。トマト、ナス、モロヘイヤなど収穫の楽しみもあります。

◇課題と考えていること

A-2-(4)機能訓練・生活訓練

◇努力、工夫していること

利用者の日常生活動作は自立度が高く、身体介助は行われていません。利用者は職場、作業所、デイケアへ通い、日中の活動を通じて実地の生活トレーニングを積んでいる状況です。そこで、職員は後方支援を担っています。体調不良時や精神的に不安定な時に、作業所などと連絡を取り合って、支援の方向を共有しています。また、利用者が自分に自信をもてるような、言葉がけやムード作りを行っています。

◇課題と考えていること

A-2-(5)健康管理・医療的な支援

◇努力、工夫していること

夕食後のインタビューの時間には体温測定を欠かさず、健康状態を聞き取ります。申し送りファイルに記入し、職員間の情報共有に努めています。利用者から希望があれば、服薬管理を行っています。健康診断はそれぞれの日中活動場で行っています。定期的に訪問診療を受けている利用者もいます。10代から60代と利用者に年齢差があるので、一人ひとりの状況を見極められるように、細心の注意を払っています。

◇課題と考えていること

今後は看取りの対応についても、職員間で話し合っていく必要があると考えています。
A-2-(6)社会参加、学習支援

◇努力、工夫していること

ガイドヘルパーのアドバイスを受けて、買い物の量を把握できるようになった利用者もいます。一人ひとりの生活を把握して、暮らしづらさや困りごとへの対処法を一緒に考えています。また、数学や英語の塾やダンス教室へ入居前から継続して通っている人もいます。コロナ禍にあっては、なかなか社会参加の機会を得られない現状ですが、地域行事のチラシを貼るなどして、情報提供をこまめにしています。

◇課題と考えていること

A-2-(7)地域生活への移行と地域生活の支援

◇努力、工夫していること

開設間もないホームであり、現在はまだ地域生活への移行希望はありません。基幹相談支援センターや生活福祉課との連携を継続しています。まずはホームにて共同生活をする中で、利用者一人ひとりの地域生活への課題を抽出していく方向となっています。

◇課題と考えていること

A-2-(8)家族等との連携・交流と家族支援

◇努力、工夫していること

休日は自宅へ外泊する利用者が多く、外泊日程の調整について家族と連絡を取り合っています。家族がホームに小遣いや処方薬を持参した時は、利用者の近況を伝えたり、ホームに対する要望を伺ったりしています。利用者の中には、近しい親類のいない人もいるので、個々に応じた支援のあり方を検討しています。

◇課題と考えていること

現在、家族会はありません。今後、利用者家族同士のつながりの構築も必要だと考えています。

その他特記事項:第三者評価機関として今後、特に課題として取り組みを期待したい事項

評価対象 第三者評価機関からのコメント
分類 理念、基本方針、中・長期計画を全職員が共有する体制の構築
法人に基本方針や中・長期計画がありますが、職員には周知されていないようです。提供するサービスの品質を担保するためには、組織の進むべき方向を共有することが重要です。現場で何かあった場合にいかに対処すべきかを判断する基準が必要です。その基準となるのが基本方針や中・長期計画であり、現場への周知が望まれます。開設して間もない現在、現場の運営はマネジャーの属人的能力に依存していますが、組織的な運営が必要となる時期が来ると考えられます。
分類 記録書類の整理と周知徹底
記録書類は内容の更新を重ねるごとに、ネーミングも変化し、現在は新旧が入り交ざっている状況です。世話人とマネジャーで呼び名が異なる書類がありましたので、ファイル名と綴じられた書類名や内容の一致が望まれます。
分類 マニュアル類の読み合わせと研修
法人作成のマニュアルが事業所ごとに配付されていますが、十分に活用されていない状況です。業務の基本姿勢を皆で共有し、サービス提供の方向性を確認する為にも、マニュアルの読み合わせや研修が必要だと思われます。また、実際の業務についての手順書や表が多々作成されています。置き場所や保管方法を徹底して、見たい時にすぐ手に取り、活用できるような環境設定が望まれます。
分類 地域との関係づくりの検討
開所したばかりなので、地域に溶け込むにはどのような事が必要かと考えていますが、地域との関わり方について、基本的な考えも文書化されていません。法人として事業所として、地域とのつながりをどのように捉え、進めていくのかが明確になっていくと、職員の意識変革も期待されるところです。ホームは利用者の生活の場であり、地域は利用者のホームグランドです。地域との関係づくりに一歩踏み出すことが望まれます。
利用者調査の結果
①ヒアリング調査(本人) <ヒアリング対象者>
利用者本人 2名(男性 2名)


・親切にしてくれます。
・スタッフは決して乱暴な言葉を使うことはない。

・「掃除します」と言ってくれます。鍵を閉めれば、気になりません。
・部屋に入る必要がある場合、スタッフは部屋の前で声を掛けてくれる。

・困りごとは特にない。お風呂も他の人が入っているか見計らっているので、大丈夫です。
・暮らしについて困ったことがある時は、世話人やマネジャーに相談することができる。

・助けてもらえることもあるし、もらえないこともある。
・マネジャーと生活の目標などを話す機会はある。

・自分で、毎週、7000円でやりくりしています。
・お金については、週単位で、実物や手帳で確認している。

・困りごとは特にありません。
・スタッフやマネジャーは困ったことついてすぐに対応してくれる。


・作業所の所長に相談することもある。
・日中職場の人とかと悩み事を話すことがある。

・日中いないこともあるので、心配なことはあった。
・具合が悪いと世話人さんやマネジャーがすぐに対応してくれる。

・もちろん、快適に過ごせています。
・自分のペースでやりたいことがやれている。

・楽しく暮らしている。ホームで暮らせて、いいと感じます。
・ホームの暮らしは楽しい。
評価後(評価結果を受け取った後)のグループホーム「コメント」
普段気づけなかった点について指摘していただき、改めて現状至らない点について振り返ることができました。また、評価項目についても日々の支援に追われてしまい、考える事の出来なかったことについて職員間で検討することができました。
いただいた評価を基に、まずは取り組みを期待した事項について優先的に行っていき、サービスの質の向上に努めます。
また、利用者満足度調査を実施し、実際に利用者の皆さんが感じていることを職員間で共有したいと思います。記録についても、1人1人のケース記録が閲覧できるように、ファイルを作成したいと考えています。
現状、努力・工夫している点についてもより良い支援につながるようにサービスの質を高めていき、ホームで暮らしている利用者さんの生活がより良いものになる様に努めていきたいと思います。
お忙しい中、評価に来て下さりありがとうございました。