社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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あおば

2022年11月18日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 あおば 評価対象サービス 2022~ 障害者・児福祉サービス版
対象分野 短期入所 定員 10名(利用人数35名) 名
所在地 〒242-0022
大和市柳橋5-2-3
TEL 046-206-5858 ホームページ http://www.tomoni.or.jp/aoba/index.html
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2014年09月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 県央福祉会
職員数
常勤職員:6名 名
非常勤職員:2名 名
専門職員
看護師:3 名
施設・設備の概要
居室:1
脱衣室:1
浴室:1
前室:1
事務室:1
エレベーター:
駐車場消火器:
誘導灯:
火災報知器:
AED:
救助袋(斜降式):

③ 理念・基本方針
1. ご本人が地域の中で生き生きと暮らせるようご家族支援も含めたサービスを提供いたします。
 
2. ご利用者一人ひとりの個性を尊重し、安心して楽しく過ごせる環境作りに努めます。                  

3. 医療ケアのみならずご本人の日々の生活の中での健康を考え、適切な医療を提供いたします。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
当事業所は医療的ケアのお持ちの障がい児・者の方がご利用できる事業所です。重症心身障害をお持ちの方がご利用できる施設は地域にも少ないため、ご利用いただくことで入浴サービスなどご家族の負担感を軽減することで身体的な面や精神的な面にゆとりができるようなレスパイト目的と、医師と看護師を中心にご本人のニーズに合わせた医療処置を行っています。
ご家庭のニーズとご利用の方のQOLの向上のため一人でも多く入浴サービスを受けられるよう毎月利用調整を行っており、そのため一人一人の事業所での滞在時間は半日と若干短いところはありますが、空いた時間には近隣の公園への散歩や電車好きの方には帰る前に線路沿いへ行き、電車を見てからご帰宅されるなど一人一人の興味関心に寄り添えるような支援を心がけております。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/05/16(契約日) ~2022/11/01(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2019年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 1)利用者や家族の意思を尊重した支援を行っています
送迎・医療支援・放課後支援などのサービスを全て個別に行い、利用者が職員に話したいことを話せる機会が十分にあります。職員は意思疎通ができるできないに関わらず、できる限り本人の気持ちに寄り添えるよう心がけています。物を投げてしまった利用者がいた場合は、物を投げたという行為に注目するのではなく、その行為に至った背景を考え、気持ちを汲み取り、利用者を受容する支援を行っています。そのうえで、行為や事故を未然に防げるよう努めています。
2)利用者の意向を把握した個別支援計画を基にして支援しています
利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っています。利用者個々に面談して要望を聞き取り、プロフィールを作成しています。日常生活について、好きな姿勢や嫌いな姿勢から、普段の生活の中で好きなことや好きなテレビ、キャラクター、嫌いな時や悲しい時はどのように表現するかなどを把握し、利用者の意向にもとづく余暇やレクリエーションを提供しています。散歩に出かけたり、電車を見に行ったり、図書館で本を借りてきて読み聞かせを行っています。毎月のカンファレンスで、職員間で支援方法等の検討と理解・共有を行っています。
3)施設の特性を生かした丁寧なサービスを実施しています
施設の特徴は、医療的ケア児・重度心身障害児・重度知的障害児の受け入れを中心とした、医療型特定短期入所施設です。さらに、入浴サービスを実施し家族の精神的、肉体的負担軽減にも力を注いでいます。医療ケアの必要な子どもが増えている反面、地域に施設が少ない状況で、利用者からの口コミで利用者が増えています。また、支援機関からも利用についての問い合わせがあります。看護師の専門的な知識を踏まえた支援員の丁寧なサービスが実施されています。
4 )法人と施設との連携の改善が望まれます
法人の中でも、医療と支援サービスを組み合わせた施設であるため、法人、クリニックとのより綿密な連携が必要になってきます。現在、管理者は他の施設と兼任であるため、決定権を持たないスタッフが様々な箇所に相談した後、案件を実施することで行動が遅れる傾向があります。職務の権限などを明確にしたものを明文化し、法人として周知することが望まれます。また、職員の技術、資格などを施設で生かせる工夫をし、職員のモチベーションアップにつながることを期待します。
5 )職員に計画等を周知し理解してもらうことが期待されます
施設の状況等は毎月の会議で話し合い職員と情報を共有しています。事業所の中期的な展望や単年度の事業計画は職員や利用者等に周知されていません。事業所の計画や課題、施策を共有し理解することで、事業所の改善につながることを期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
「医療」と「福祉」が混合する事業所の中でスタッフ一人一人が振り返ることができ、それを意見交換という形で共有する時間を持てたことが一番有意義だったと感じました。実施していく中で足りないこと、なぜできていないのか、できいないのかを個人個人で感じることは大事であり、内部で行おうとしても忙しさのあまりうまく実施できないと思います。
この結果を改めて共有し改善できるところ、改善できないにしてもなぜ改善できないかまで掘り下げて事業所運営に力を注いでいきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

施設のホームページに法人の理念「ソーシャルインクルージョン(共生社会)をめざします」とあり、「誰もが一人の人間として尊重され、共に支えあい暮らしていく 」など5つの使命が記載されています。さらに、施設の理念として(地域とのかかわり)、(利用者の尊厳)、(医療提供)など3つの項目があり、基本的な方針が記載されています。これらの内容は、パンフレットや玄関の掲示などで利用者にわかりやすく周知が図られています。職員には入社時の研修、年度初めのメールなどで周知が図られていますが、資料のみによる周知となっています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

運営や課題、改善策、対応策等について、施設長は月1度の管理者会議で福祉事業全体の動向も含め理事長から報告を聞いています。また、地域の動向については、グループ長会議などで地域に求められる施設としてのニーズを把握していますが、行政との連携が弱く、充分な課題分析には至っていません。利用者の要望等から施設の運営の課題分析の手立てとしています。法人各施設の毎月の使用料金報告、これらから見えてきた課題は施設長、副主任で把握し消耗品を少なくする、節電、節水等日常的な配慮に努めています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

職員体制や財務に関しては法人が主となって方向を定めています。法人は、各施設から報告された経営状況、設備修繕やサービス内容、職員体制を把握し、分析して具体的な課題や問題点を明らかし、改善に努めています。しかし、これらの取組や情報は、現場職員に充分には伝わっていません。施設内ではサービスの質に関して、利用者の様子、利用者の保護者からの意見、職員の意見、看護師の意見などが繁栄できるように、日々のミーティングを通じて具体的な対応を周知させ、サービスの向上に繋げています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

法人の情報公開には、「2040年を見据えた社会福祉法人の課題という」項目があります。また、2021年からの中長期は作成されてないとなっていますが、課題に向けた法人のビジョンは記載されています。法人としてのビジョンはあるようですが、具体的な期間、課題となる柱、収支計画など明記されているものはありません。現在、現場では施設が置かれている状況に対する対応策について職員間で周知しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

施設(あおば)の事業計画は作成されています。前年度の事業報告を考慮して、今年度の重点目標と取組の内容が具体的に記載されています。法人の理念、方針に基づいた取組になっていますが、法人の中長期計画が明確でないために、中・長期計画を反映しているものであるかは不明です。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

施設の利用状況などは、毎月の会議で話し合い、意見の集約・課題・改善等についてまとめられたものを職員間で情報共有しています。また、不具合や急を要する事があった場合はミーティングを行い、その中で出た意見等をサービス改善点として取り入れるなどして、事業計画につなげています。計画の職員周知は十分でありませんが、実施状況は確認・評価・見直しを年度末に行い、次の計画につなげています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

利用者とその家族には、契約書、重要事項説明書により事業計画について、施設の目的、方針などを含め、取組について説明を行っています。特に定期的なお知らせなどの配布、説明会などは設けていません。施設内でのレクリエーションなどがあった場合は、写真掲示をするなどして取組への理解に努めています。家族会、利用者会などはありませんが、家族から質問等があった場合には、口頭、メールなどを利用して、丁寧な説明を行っています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

サービスの質の向上のため、各指導計画はPDCAサイクルに基づいて、評価を行ったうえで次回の計画につなげています。朝、夕にサービス内容の振り返りを行っています。サービスの質の向上に向け、年2回の「自己評価」を実施しています。職員の面談は随時行われ、副主任が職員個々の課題を共有し、改善に向けたアドバイスをしています。今年は、2回目の第三者評価を受審しています。施設では、サービスの質の低下につながらないように、居室にいる人数を3名までに限定して利用調整を行い、スタッフ全員で確認しています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

職員の日々の意見交換、職員個々の「自己評価」等から施設としての課題を抽出しています。サービス内容などの課題は、職員間で話し合いをして次年度の見直しにつなげています。事業計画にも今年度の重点目標が明記され、職員間で共有されています。現場だけでは対応が難しいハード面、職員体制などは充分な改善につながっていません。これらの改善については法人にも口頭、文章で伝えていますが、改善が進まない状況となっています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

運営規程に管理者の職務として施設の業務を統括することが明記されています。有事の際などの指揮権は管理者にありますが、不在時の権限委任などについては明記がありません。現状では、管理者が兼務のために施設に常駐しておらず、副主任が施設のとりまとめを行っています。役割分担表があり、管理者ならびに職員の役割分担、及びそれぞれの担当が決められ職員に周知されています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

コンプライアンス宣言、法令順守規程に職員が守るべき法・規範・倫理等が明記され、職員倫理行動マニュアルを全職員に配付し、職員会議等で職員に周知しています。施設の運営規程に、(管理者は、従業者の管理及び業務を一元的に行う。従業者に対し法令などを遵守させるために必要な指揮命令を行う)とあります。管理者が常駐していないため、法令遵守の観点で、行政との連絡会、法人の他施設での不適切な事例、研修の案内等の情報は副主任から職員に周知するように努めています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

管理者が施設に在席しているときは、現場を巡回し、業務日誌の確認やサービス提供の方法、利用人数の推移などを確認し、法人へ報告をしています。職員の状況については、副主任に確認して、個々の状況や思いを把握し、サービスの質の向上に向けて話し合っています。管理者は法人とのパイプ役として、施設の運営を担っていますが、常駐ではない事がウィークポイントとなっています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

現在、副主任が業務全体の現状分析を行い、職員の意見を聞きながら、職員の経験年数や能力、個々の希望や得意なことを踏まえて、働きがいのある職場づくりに努めています。副主任は自らも現場に入り、支援員や、医療スタッフからの声を聞いて、利用者が過ごしやすいサービス提供ができるよう努めています。副主任は職員と管理者の仲介役として情報共有をしていますが職員の理解に課題があります。管理者はこれを受けて法人に報告し、今後の運営に生かせるように努めています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

施設運営に必要な人材確保に向け、法人のホームページで求人情報を掲載したり、就職説明会に参加するなどの取組をしています。医療処置が必要な施設であるために、支援員が医療業務を率先して行えないためか、医療スタッフの人材は確保できていますが、福祉スタッフの人材確保が難しい状況です。育成に関しては、職員の自己評価で、職員一人ひとりの目標を設定し、法人の階層別研修や外部研修を軸に計画を立て、育成に取り組んでいます。効果的な人材確保と同時に、職員のモチベーションがアップし、定着しやすい職場環境への一層の工夫が期待されます。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人の「職員ハンドブック」には、法人が期待する人材像を明記し、経験年数により必要とされる専門技術や研修内容を明確にした法人の人材育成計画があります。人事管理規程に人事基準が定められていますが、職員のテクニカルスキルに頼るところがあり、充分に機能しているとは言い難い状況です。現場では、改善できることは、スタッフ内で協議し改善が図られていますが、評価の結果が昇給に結びついているか、法人からのフィードバックが明確ではありません。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

職員の勤怠管理に関する責任者は管理者で、就業規則に基づいた有給休暇が取得できるよう体制を整える機能があります。施設内では休憩時間の視覚化を図り、全員が確保できるように努めています。また、残業にならないように業務を効率的に行えるように職員間で努力義務を設けています。副主任が、日々の会話を通して、職員の満足度や意向、健康状態等を把握し、シフトを調整する等働きやすい職場づくりに取り組んでおり、働く意欲が持てる職場環境となるように努めています。産業医による年1回のストレスチェックに対するフィードバックが期待されます。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

職員ハンドブックには期待する人材像が明記されており、専門性・社会性・人間性の向上など、法人による人材育成の仕組みがあります。また、法人がめざすキャリアパスをもとに、職員の経験年数や必要とされる専門技術等、職員一人ひとりにあった研修体系を整えています。人事評価制度は提出のみとなっており、定期的な個別面談は行われていないため、職員自身の自己努力を発揮し評価につながることが充分とは言えない部分があります。今後、職員の目標達成度の確認や個々の意欲が、法人と現場で共有できる環境が期待されます。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

職員の育成計画は、職員ハンドブックなどに記載されている「期待する人物像」をもとにして作成され、職員にとって必要なスキルが明示されています。そして、策定された計画に従って研修を実施するようにしていますが、医療、福祉連携の自施設に見合った専門的な研修が充分ではありません。そのために、職員の力が生かされる、研修への取り組みによる評価、見直し等が充分とは言えません。医療、福祉連携の数少ない施設なので、職員の意欲、資格が生かされ、研修を施設内にフィードバックできるような取組が期待されます。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

法人内研修には管理者、入職4~6年目の職員、3年以内の職員、新入職員、共通研修などがあり、該当職員は受講することができます。日々の業務内では、OJTが行われ安定したサービス提供ができるよう努めています。しかし、外部研修や専門性のある研修の機会が現在ほとんどありません。また、中間役職者の研修が行われていません。そのため、職員によって研修計画の見通しが不明瞭で、自分の方向性、意欲が定まりづらい傾向があります。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

施設の特性上、実習生等の受け入れが困難な状況のため取組は行っていません。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人のホームページに法人の理念、基本方針を情報提供し、事業計画や予算書、決算書等財務状況を公表しています。パンフレット、重要事項説明書に「苦情受付解決担当者」について記載し、玄関に苦情解決事業について掲示しています。利用者(家族)にはサービス利用契約時にも説明しています。パンフレット、施設ホームページには「ご本人が地域の中で生き生きと暮らせるようご家族支援も含めたサービスを提供します」と理念を明記しています。今回、第三者評価受審は2回目になります。口コミで利用者が増えていますので、地域にむけての施設紹介が期待されます。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人の運営規程、経理規程等で運営における事務、経理、取引等に関するルールが明確になっています。施設の役割分担表には、事務担当役割分担があり、法人の経理・取引に関するルールに則り、業務が遂行されています。ただし、管理者不在時の権限委任について明記されたものがありません。権限内部監査を実施し、事務、経理、取引の透明性について確認しています。外部の専門家の評価などを参考に、居宅利用者は、午前、午後各3名までと定め、利用者の安全をさらに確保できるように取り組んでいます。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

施設の理念として、「利用者が地域の中で生き生きと暮らせるように‥」を掲げています。施設の特性上、積極的な交流は行っていませんが、利用者の興味関心を把握して、施設での時間を楽しく過ごせるように、散歩や近隣の公共施設に同行することがあります。利用者主体で地域に出かけた時に近隣の方とあいさつをするなどの交流が見られています。利用者が、好きな乗り物を見学する場所では、乗り物の運転手から手を振ってもらえるなど、地域に周知されています。大和市のAED設置施設として地域に貢献できる事を知らせています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

施設の特性上、ボランティア等の受け入れが困難な状況のため、取組は行っていません。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

近隣の公共施設(消防署、警察)、利用者の関わる施設など関係機関を一覧にして管理し、いつでも連絡ができるようになっています。短期入所施設あるために、施設主導の連携はありませんが、相談事業所、行政、必要に応じては学校や他事業所とのカンファレンスに参加し、相談事業所とは、利用者の家庭の様子に変化が見られた時など、情報共有をしています。利用者の家庭状況に応じて、学校から事業所への送迎に協力したり、利用希望者の受入れができなかったときに、利用している放課後デイサービスに看護師を入れるなど、アフターケアに取り組んでいます。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

行政実績表を提出するために、ワーカーとの連携があり、その際に地域からのニーズなどを把握することができます。施設として地域の福祉ニーズ、生活課題を積極的に把握することはしていませんが、利用者のニーズが口コミで2倍になったことなどから、地域の状況や福祉のニーズが把握できています。地域の医療と福祉の連携施設として役割を果たすように努めています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

施設は、地域の災害避難所として行政から指定されています。また、ADEの設置施設として大和市に登録されています。施設の特性上、施設内で専門的な情報を提供する場を作ることは難しいものの、医療ケア、重心児が必要な子どもへの理解を地域に知ってもらえるよう、電話相談の窓口を設けるなど施設の専門性をより地域に発信されることが期待されます。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人の理念に「誰もが一人の人間として尊重され、ともに支えあい暮らしていく、ソーシャルインクルージョン(共生社会)を目指す」と明記し、入職時研修で職員は理解し、日々実践しています。事業所の理念には「利用者一人ひとりの個性を尊重し、安心して楽しく過ごせる環境つくりに努める」と明記しています。その実現に向けた具体的行動を「県央福祉会職員倫理行動マニュアル」で示し、研修や実践の中で振り返りの機会を設けています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

「県央福祉会職員倫理行動綱領」において、利用者のプライバシー保護について配慮することを明記し、職員研修によりその理解が図られています。入浴、トイレなどで支援が必要な場合は、利用者のプライドや羞恥心に十分配慮するなどの具体的な内容を「県央福祉会職員倫理行動マニュアル」にて示し、法人研修で職員に周知しています。利用者の支援場面において、職員同士が雑談したり、他の利用者の症状や障害を話さないよう心がけています。利用者のプライバシーを守れるよう居室にパーテーションを設置し、着替えや排せつの際に利用するなど設備の工夫を行っています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

ホームページを充実させ、法人理念や事業所の理念、事業所の紹介に写真を使用して分かりやすい情報開示に努めています。パンフレットにも写真や図を掲載し、利用の流れや料金などを見やすく作成しています。見学や電話での相談を常に受け付け、個別に丁寧な説明を行っています。利用希望者に対する情報提供について、変更があれば適宜見直しを実施しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

開始時は、本人・家族の施設見学後に、サービス利用契約書・重要事項説明書の内容を説明し、同意を得ています。併せて、持ち物や当日の健康チェック、非常時の対応などをわかりやすく記載した「ご利用のしおり」を配布し説明しています。事業所のサービスの変更がある際は、必ずお知らせという形の文書で提示しています。変更に伴う相談や、変更により不都合が起きる可能性が考えられる利用者には、文書とは別に口頭で補足説明を行っています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の状態の変化によって福祉事業所の変更、地域・家庭への移行の場合には、福祉サービスの継続性に配慮しています。職員はさらに配慮が必要と認識しており、看護師が利用者・家族の同意のもと医療情報を福祉サービス事業所へ適切に提供しています。学校卒業後も、本人の生活の場が増えること、家族のレスパイト面での力になることを記載した文書を渡しています。本人が成人するなどには必要に応じて、他の福祉施設を紹介し、調整を行っています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

家族と相談の上でプロフィールシートを作成し、利用者の満足とQOL(生活の質)の向上をメインとして取り組んでいます。また、毎日終礼時に当日利用された方の振り返りと、翌日利用される予定の方の申し送りをスタッフで行い、利用者満足度に還元できるよう取り組んでいます。土曜日の利用希望についてなど利用者満足に関するアンケートを実施するか検討しています。懇談会や家族会は開催していませんが、毎日の送迎時や電話などで利用者満足を把握し、改善を行っています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

法人として、苦情解決制度、運営規定を定め、苦情解決責任者は法人の大和地区エリアマネジャー、ほかに第三者委員2名を設置しています。重要事項説明書の中で保護者に対して説明し、配布しています。苦情受付担当者と第三者委員の顔写真や電話番号を大きく印刷したものを玄関に掲示し、わかりやすいように工夫をしています。苦情内容は、「クレーム(苦情)報告書」にて、内容・対応・再防止に向けた取組を記載し、保管する仕組みが構築され研修や会議を通じて職員間に周知しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

家族が施設側と相談したり要望を述べたい時には、いつでも対応できることを伝えています。送迎時や電話、面談と複数の方法を自由に選べる体制を整備しています。意思疎通が難しい利用者が多いため、利用者自身の相談や意見が述べやすい環境かどうか、職員同士で常に振り返っています。相談スペースはありませんが、パーテーションを使用したりして個別に対応し、利用者の気持ちに寄り添うよう努めています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

職員は、利用者が相談しやすく意見を述べやすいよう配慮しています。事業所内に私物の車いす置き場があったら便利だという家族の意見に対して、置き場所を設置しています。相談や要望については、できるできないに関わらず、できるだけ早く回答できるよう努めています。責任管理者の判断を仰がなければならない場面においても、迅速に対応できる仕組み作りが期待されます。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

法人としてリスクマネジメント体制が構築され、職員ハンドブックにも掲載し、職員に周知していますが、施設としてのリスクマネジャーは配置されていません。日々のヒヤリハットを積極的に上げることを大切にして、毎週副主任が職員にメールでヒヤリハットの振り返りをしています。そして、その集計結果をもって職員間で要因分析、再発防止、安全確保に努めています。安全で丁寧なサービスを継続できるように、ヒヤリハットに関する意識を高められるように心がけています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

看護師を中心に感染症予防マニュアルを作成しています。日常的に、手指消毒、物品の消毒をマニュアルに沿って行い衛生管理に配慮しています。看護師から、感染症予防の安全確保に関して、職員に周知徹底を図っています。感染症の予防として利用者には、熱が37.5度以上であれば利用を控えてもらうことを伝え、職員に感染症が発生した場合は施設を休所するなど利用者の安全に配慮した対応に努めています。マニュアルの見直しは、1年に1回としていますが、感染症などの新たな対応が行政から出た場合は随時見直しをしています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

施設の立地条件としての災害リスクは特にありませんが、近隣に川があることを意識しています。台風、大雪など事前に予測がある程度付くものに関しては、利用者に前日に連絡をし安全第一の対応をとって、管理者の判断で休所にする場合もあります。利用者が施設を利用中に災害が起きたことを想定して、紙パンツなど1日程度の備蓄があります。2階の居室から利用者を移動する訓練等は利用者の特性を考慮して実際には行っていませんが、施設には避難用の設備があり、また職員による搬送の方法も周知されています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:a】

「入浴支援手順」「送迎マニュアル」など日常業務の手順書を作成し、利用者支援の標準化を図っています。また、「緊急時の手順」や「感染症発生時のマニュアル」を整備し、職員に周知徹底するための方策を講じています。標準的な実施方法に基づき、現場でのOJTなどの実践を通して、共通理解を得るように務めています。そして、利用者一人ひとりの特性に合わせ、利用者ニーズに対応できるよう柔軟な支援に努めています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

個別支援の手順は、本人の状態や家族の意見に合わせ、その都度、確認と変更をしています。看護計画の内容について、本人の心身の状況を家族から聞き取り、反映しています。支援のマニュアルや業務手順書は日々のミーティングや毎月の会議の中で検討し、必要に応じて見直しを行っています。標準的な実施方法の検証や見直す時期を定めていますが、定期的に実施する仕組みは確立していません。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

サービス開始時にアセスメントを行い、利用者の心身状況や生活状況を把握するとともに、サービス実施上利用者のニーズの特徴を明らかにし、「プロフィール」を作成しています。事業所が医療ケアを重視した重度心身障がい児・者の入浴などのサービスを提供する特性上、個別支援計画という名目では作成していません。看護計画や児童支援利用計画書にもとづき、医療、メンタル、余暇活動での支援等を含めた総合的な視点で支援しています。利用があった際は、「個別記録一覧」にてその日の医療処置やサービスの内容、心身の様子を個々に記録しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

看護計画にもとづいて実施状況を評価し、会議や毎日の夕礼で、随時見直しています。また、「個別記録一覧」を作成し、モニタリングを実施しています。支援内容を緊急に変更する場合の仕組みを整備し、職員へ周知しています。個別の計画書を策定し、ミーティングなどでサービス内容、利用者の特性を周知し、医療とサービスの連携を深めた支援につながるように努めています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

利用者が施設を利用した際は、利用者のその時点の身体状況や生活状況等を「個別記録一覧」に記録して、看護計画に沿ったサービスを実施し、日常、医療、特別な事項の記録をしています。また、家族からの連絡も記録に取り、必要な情報が他の福祉事業所との連携時に的確に伝わる仕組み作りを心がけています。パソコンのネットワークシステムを利用し、職員間で情報共有する仕組みを整備しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

法人は、個人情報の収集、管理、利用及び提供、提供及び訂正等の申し出に関する個人情報保護規程を定め、施設長を管理責任者としています。利用者には契約時に、記録に関する管理体制について説明し、重要事項説明書を確認して同意の上、署名捺印を得ています。利用者や家族が希望すれば、平日の9時から16時という時間帯に閲覧・複写ができることを明示しています。記録の管理について個人情報保護の観点から職員に対して、入職時の研修で「県央福祉会職員倫理行動綱領」や「職員倫理行動マニュアル」を読み上げ、話し合う場をもっています。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

特性が重症心身障害児・者を対象にした医療的基盤のもと、入浴サービスを中心に提供する施設のため、看護師と支援員が原則として常時見守りを行う個別支援となっています。意思伝達が難しい利用者が多いため、家族の要望がメインとなることが多く、自己決定が尊重されているかの課題を認識して、毎日の夕礼や毎月の会議で話し合っています。意思を伝えることができる利用者に関してはできる限り、ご本人の意向を尊重しながら、主体的な活動の発展を促すような支援を行っています。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:a】

「県央福祉会職員倫理行動綱領」に、利用者の人格を尊重し、その立場をよく理解し、信頼関係を築くよう努力し、利用者中心の支援を実践するよう明示されており、職員は実戦に努めています。また、「職員倫理行動綱領」を基本に、職員としてあるべき姿をさらに具体化した「県央福祉会職員倫理行動マニュアル」を規定し、職員に徹底しています。入浴の際、湯船に入る時と洗身の時は、その都度本人に断ってから、家族にも事前に同意を得て、ストレッチャーの安全ベルトを付けています。職員は、入浴時の安全ベルトも身体拘束の一部ととらえ、安全に配慮したうえで可能な限り短時間にしています。会議では、利用者に対して名前の「くん・ちゃん付け」を正すなど、適切・不適切な言葉について話し合い、心理的虐待防止の注意喚起しています。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者一人ひとりの障害特性に配慮した看護計画をもとに、利用者の状態や意向を踏まえ、自律・自立に配慮した個別支援を行っています。健康を維持するためのサポートや医療処置についてはご家族と相談の上で行っています。医療処置や支援を行う際には、口頭でこれから行うことを本人に伝え、ご本人が処置や行動に向き合える環境を整えるよう努めています。職員は、意思確認の難しい利用者に対する自律・自立支援への取組の工夫の余地があると感じています。学校からの迎えや障害相談事業所との連携を積極的に行っています。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の心身の状況に応じて、様々な機会や方法によりコミュニケーションを図るよう努めています。意思疎通ができるできないに関わらず,医療処置や支援を行う際には、必ず言葉かけを行ってから行動するように配慮しています。個別性を念頭に置き、言葉以外のコミュニケーション方法を常にスタッフ間で共有しています。利用者の指の動きやわずかな表情の変化を察知し、できるだけ本人の気持ちに寄り添えるよう模索しています。必要に応じて、家族に聞くなどの協力を得て支援の工夫を行っています。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

送迎・医療支援・放課後支援などのサービスを全て個別に行っているので、利用者が職員に話したいことを話せる機会は、十分にあります。職員は、意思疎通ができるできないに関わらず、できる限りご本人の気持ちに寄り添うよう努めています。物を投げてしまった利用者がいた場合は、物を投げたという行為に注目するのではなく、その行為に至った気持ちを汲むようにしています。送迎時に家族が気軽に話しやすい雰囲気づくりを心がけ、ご家族の相談にのっています。相談内容をもとに医療処置や入浴後のリラックスタイムの活動内容への反映と支援全体の調整等を行っています。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:b】

医療ケアが適切に行われ、入浴サービスが提供できる重症心身障害児者の短期入所施設という事業所の形態なので、個別支援計画に代わるものとして看護計画にもとづき、日々の処置や支援を行っています。利用者個々に面談し、要望を聞き取り、プロフィールを作成しています。日常生活について、好きな姿勢や嫌いな姿勢から普段の生活の中で好きなことや好きなテレビ、キャラクター、嫌いな時や悲しいときはどのように表現するかなどを把握し、利用者の意向にもとづく余暇やレクリエーションを提供しています。今後はさらに、医療と福祉の連携を密にした個別支援計画を立案する予定です。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っています。利用に関して、ご家族にアセスメントを行い、障害に関する専門知識の習得と支援の向上を図っています。毎日の夕礼時や毎月のカンファレンスにおいて、職員間で支援方法等の検討と理解・共有を行っています。一人ひとりの障害の特性に応じて、散歩に出かけたり、電車を見に行ったり、図書館で本を借りてきて読み聞かせを行っています。個別記録を作成し、支援の振り返りや分析・原因追及など支援改善に努めています。利用者が泣いたり、怒ったりした際は、なぜなのか推測し、個別に向き合うことを大切にして、利用者が安心・安全に過ごせるよう柔軟に対応しています。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

事業所の特徴として、医療ケアが適切に行われる入浴の提供を重点に置いた短時間のサービスが多いため、食事の献立はありません。本人の好きなものを安全な形で提供しています。看護計画にもとづき、一人ひとりの当日の体調を見ながら柔軟に生活支援を行っています。職員一人で判断することなく、看護師と支援員が連携を取り、利用者にとって最善の方法で支援しています。体力が奪われる入浴は、時間を決めて、職員2~3人体制で支援を行っています。排泄に関しては本人の快適な状態で排泄できる支援をしています。移動・移乗の際は、体が拘縮している利用者でも痛みが伴わないよう3人体制で行うようにしています。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:a】

利用者の日中活動の場は、安全と安心に配慮するために、利用人数の調整を行っています。リラックスタイムは棚や家具がない場所で横になってもらうよう気を付けています。浴室、送迎の車のアルコール消毒を定期的行い、感染症対策に配慮しています。会議の場でも清掃について議題に挙げ、清潔感を保っています。事業所ご利用の方はすべて車いすを使用しており、居室の手狭感がありますが、個々の利用者の日中活動の場所を時間で区切ってローテーションすることによって工夫しています。排泄などで必要がある際にはパーテーションでプライバシーの確保をしています。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者は、医療的ケアの必要な障がい児・者の方、重症心身障害を持っている方対象であるために、意図的な機能訓練、生活訓練は行っていません。しかし、利用者の座位、横になっているときの姿勢などについては、家族やスタッフで話し合い、利用者が心地よく時間を過ごせるように配慮しています。利用者は、定期的な利用であっても、次回までの期間が長いなど、その方の日々の様子を把握できる状況ではありませんので、利用時の表情、興味をもって取り組んだり、楽しそうな様子などを細かく把握し、職員間で情報共有しています。また、支援を行う上で看護師からのアドバイスを取り入れるなどして、次回利用時の参考としています。期間を決めて定期的という間隔ではなく、利用時の様子を個別の支援に取り入れて支援の検討、見直しを行っています。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

健康状態の把握は、基本的に家族から伝えてもらっています。利用者の受け入れ時には、健康状態を家族から口頭で聞き取っています。支援員は、利用者の顔色や機嫌、声などから健康状態、気持ちの状態を把握できるように努めています。例えば、受け入れ時の体調が変わって、入浴サービスなどを取りやめたほうが良い時は、家族の了承が得られるように、事前に携帯電話で連絡をしてもよいことを承諾していただいています。そして、気になる状態が見られた時には、医師に状況を伝え、判断を仰いだり、看護師が判断をして迅速に、最善の対応ができるようにしています。障害者・児の健康管理などにつて、施設ではOJTで知識、対応を周知できるように努めていますが、法人としての取組は定期的に行われていません。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:a】

利用者に対する、医療ケアについては医師、看護師が責任者となっています。医療ケアに対する手順は利用前の見学時、面談時に説明をして共有をしています。服薬などは保護者が持参して、施設で管理しています。利用開始にあたって利用者の既往症などを職員間で周知し、看護師が対応しています。医療ケアに関するマニュアルがあり、看護師間でも協議して周知しています。利用者の体調に応じた対応、胃ろうの対応などは看護師から指導、助言を得て利用者に沿った対応を心がけています。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っています。電車が好きな利用者に対して、送迎時に多めに時間をとって近くの駅の線路沿いで電車を眺めることを行っています。気が付いた車掌が手を振ってくれたことがありました。また、居室にいる際に動画を見たいという希望の方に対して、見る動画の種類が広がるような言葉かけを行っています。図書館で本を借りてきて、絵本の読み聞かせをしています。利用者が通っている学校の保護者間の交流や相談に対して柔軟な対応を行っています。職員は、社会参加や学習支援について、さらに工夫の余地があると感じています。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者と家族の生活や住まいへの希望と意向を尊重し、住み慣れた地域での生活が継続できるよう支援しています。そのため、地域の相談支援事業所をはじめ、学校、福祉施設との連絡・調整と支援を行っています。県央地域の重症心身障がい児・者とその家族の地域生活支援のひとつの拠点となることをポリシーとしています。多くの人に利用してもらうために、キャンセルで空きが出たら、登録している人に連絡しています。入浴による清潔保持、家族のレスパイト、レクリエーション活動が利用者に喜ばれています。学校と連携を取り、下校時に迎えに行くサービスも行っています。地域生活への移行や地域生活に関する課題等を把握し、地域生活の意識を高める支援や工夫が期待されます。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

家族等との連携や交流に当たっては、利用者の意向を尊重して対応を行っています。面談や懇談会などの実施はしていませんが、送迎時などに直接家族と話を聞く機会を設けています。看護師と支援員の2人で家での生活の様子や連絡事項を綿密に聞き取ったり、その日の様子を伝えるよう努めています。どんなことでも遠慮なく希望は言ってほしいと常に手紙や口頭で伝えています。利用者の体調不良や急変時の家族への報告・連絡ルールは、緊急時対応マニュアル確認書にて、明確にされ、適切に行っています。個々の利用者の起こりうる急変、その時の対応を記載し、本人・家族・施設長・担当職員で確認し、同意しています。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】