社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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あーとはうす

2021年11月26日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 あーとはうす 評価対象サービス 2021 障害者・児福祉サービス版
対象分野 生活介護 定員 20 名
所在地 252-0328
相模原市南区麻溝台3-15-27
TEL 042-705-5171 ホームページ http://tomoni.or.jp/office/adult/care.html
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2020年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人県央福祉会
職員数
常勤職員:8 名
非常勤職員:13 名
専門職員
社会福祉士:2 名
介護福祉士:2 名
精神保健福祉士:1 名
看護師:2 名
施設・設備の概要
作業室:3
相談室:2
食堂:2
更衣室:2
事務室:1
浴室:1
障がい者用トイレ:2
トイレ:4

③ 理念・基本方針
法人の理念
(1) 障害児・者、高齢者のノーマライゼーションの実現から「ソーシャル・インクルージョン」(共生社会)を目指します。
(2) 社会・福祉・介護ニーズに応えるべく先駆的で開拓的な事業を展開します。

法人の基本方針
1.人権の尊重とサービスの質の向上を図ります。
2. インフォームドコンセント及びエンパワーメントを大切にした利用者さん主体の支援を行います。
3. 地域との共生を目指います。
4. ニーズの多様化・複雑化に対応して行きます。
5. 社会的ルールの遵守(コンプライアンス)の徹底を図ります。
6. 説明責任(アカウンタビリティ)の徹底を図ります。
7. 人材の確保・育成のための研修体制の充実と適切な人事・労務管理を実践します。
8、 柔軟で駆動力のある組織統治。
9. 財務基礎の安定化に努めます。
10. 国際化への対応に取り組みます。
11. 社会貢献活動に積極的に取り組みます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
安心して通所できる環境を整備し、あーとはうすでの作業活動を通じ利用者の精神面・情緒面の安定を図り、生産活動と社会体験活動により地域での生活の継続と社会参加が出来る様に支援しています。

支援プログラムの基本的考え方は、集団で画一的プログラムで活動するのではなく、一人ひとりの個性やニーズに応じた個別的な計画を作成し、地域での生活の充実を図り、働く喜びや充実感が味わえるように支援しています。

個別支援計画を作成する際は利用者、家族が参加する個別支援会議を開催し、希望や意見を聞き取り、反映させています。

作業内容は縫製作業やリサイクル作業、畑などの屋外作業などがあります。縫製作業は「ニコグループ」、リサイクル作業、畑の屋外作業は「クレパスグループ」に分けて利用者の状態や希望などを考慮してグループ分けを行っています。

生産活動や販売活動を通して収益を得ることで利用者に収益分配金として支払っています。収益分配金は作業による収入から諸経費を支払い、原則としてその残高から工賃支払い規定に基づき、セルプ会計会議によって決定した額を利用者に配分しています。  

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2021/04/27(契約日) ~2021/11/02(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) - 回(-年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1)充実した生産活動を通じて、利用者は働く喜びや充実感を得ています
生活介護事業所としては生産活動の種類が豊富です。手提げやポーチなどの縫製、アクセサリーなどの小物作り、手漉きの封筒・ポチ袋作り、空き缶回収、洗浄のリサイクル活動、畑で野菜作りなどを行っています。作業内容により2グループに分け、利用者の状態や希望によりグループを決めています。製作物の納品や販売などにも関わり、毎月工賃を受け取ることができるので、利用者は働く喜びを感じて通所しています。2グループの職員間で協力し助け合って、意見が言い合える関係を築いています。

2)個別支援計画は本人・家族に意見を聞いて作成しています
個別支援会議を毎月第一水曜日に開催しています。個別支援会議には、利用者、家族、サービス管理責任者、職員、看護師の他に必要に応じて支援相談員やグループホーム職員も参加し、幅広く意見を聞いています。本人・家族の希望や意見を反映した個別支援計画を作成しています。また個別支援計画は、利用者が読んで分かりやすいように簡潔で平易な文章で整理してあります。事前のアセスメントには新たにニーズ整理表を導入し、よりストレングスや希望に沿った内容の個別支援計画が作成できるようになりました。利用者調査でも「本人の気持ちを大切にして対応してくれる」「意見や要望などにきちんと対応してくれる」において高い評価を得られています。

3)生産活動と社会体験活動により利用者の生活の継続性を支援しています
生産活動の他に、相模原市の「ホカホカふれあいフェスタ」、「相模原市民フェスタ」などの販売会に参加しています。また、相模原市あじさい会館内「バオバブ」や相模原公園売店「マイガーデン」での販売員、ショッピングセンターの「みんなのサロン」での販売員等、多くの社会参加の機会を提供しています。販売会や販売員として地域に参加することで、利用者が地域社会の中で役割を担って、生活が出来るように支援しています。
改善を求められる点 1)マニュアル類や手順書などを整備し、職員が確認できる状態に
法人の「倫理行動マニュアル」には利用者支援について具体的に明示されています。規定集はファイルで整備されていますが、各種マニュアルや手順書などが書面で整備されていません。パソコンで管理していますが、職員がいつでも見て、確認ができる体制にはなっていません。法人で作成されている緊急時対応マニュアルや利用者支援マニュアル、施設運営マニュアルなどを職員がいつでも活用できる体制に整備されることが望まれます。事業所独自の業務マニュアルの整備も望まれます。

2)支援力の向上のため、研修等の実施
支援力向上のため、一人ひとりの特性に合わせて対応できるように自閉症研修・ASD(自閉スペクトラム症)・アセスメントなどの研修を令和2年度は、延べ24名が受講しています。利用者の状況については、支援会議や連絡ノート、朝の会などで利用者の直近の様子を共有し、適切な支援に努めています。限られた人材の中で、身体や気持ちの面で負担の軽減を図るためにも、研修の機会と共に、チームによる支援、誰にも相談できる良好なコミュニケーションなど、環境を大切にした体制整備が引き続き期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
開所して1年足らずの事業所ということもあり様々な面で足りていないものを確認をする良い機会となりました。
改善が必要な中で特にマニュアルが書面で整備されていないとのご指摘を受けました。今後、職員がいつでも回覧できるように職員と一緒に考えながら整備を進めていきたいと思います。また、利用者支援の充実のためにチーム支援や障がいの特性に特化した研修等も進めていきたいと思います。
評価の高い点として頂いたあーとはうすの中心である生産活動もご利用者が働く喜びややりがいを持てるようにさらなる工夫をしていきたいと思います。また、個別支援計画についてもより一層ご利用者、ご家族の意見を取り入れながらご利用者に分かりやすい形で作成していきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

法人のホームページには2つの理念と11の基本方針が記載されています。事業所独自のパンフレットは作成していませんが、事業所を紹介している法人の冊子には理念と基本方針が明文化され、周知されています。職員へは理念、基本方針、使命等が記載されている職員ハンドブックを入職時に配布し、新人研修で周知しています。職員へは職員会議で、読み合わせをして内容の確認をしていますが、利用者への周知は十分されていません。利用者からも「理念や基本方針を知っている」との認識は少ない状況です。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

社会福祉事業全体の動向は法人で毎月開催される管理者会議で、理事長から資料等で説明があります。相模原市生涯福祉事業所協会からメールで「コロナ感染症に係る人員基準の臨時的取り扱い」等、地域の福祉関係の情報が配信され、把握できています。相模原市障害者地域作業所等連絡協議会にも加盟し、会議には管理者が参加し、地域の動向の分析等を行っています。毎月「試算表」で事業所での事業活動収支を法人へ提出し、法人会議で分析を行っています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

毎月「試算表」で事業活動収支、人件費、人件費率、就労支援事業収支等の分析をし、具体的な課題を抽出しています。課題としては辞職した職員の補充がされていなかったり、看護職の配置が十分でないために加算が取れない等があり、看護師を増員し加算は取れるようにしました。各事業所の「試算表」を本部でまとめ、管理者会議や経営企画会議等で内容を共有しています。リーダー会議で必要時に試算表の確認をしたり、管理者から事業所の経営状況等を伝えています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

中・長期計画は法人で作成し、配布されています。中長期計画では、理念や基本方針の実現に向けた2025年のビジョン「どの人の人生も肯定される社会づくりを目指します」を掲げています。具体的な4項目の重点目標が明確になっています。中・長期計画の見直しまでは至っていません。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

単年度計画は法人の中・長期計画を反映し、法人の方針を取り入れて確定しています。「今年度の重点目標及び課題」は課題を捉えて、実行可能な4項目の目標を明確にしています。その他に実施運営、業務内容、工賃の支払い、会議等、研修、年間行事計画、社会貢献・地域貢献の取組、苦情解決等が記載された事業計画になっています。具体的な数値目標などを設定して実施状況を評価出来るような内容が期待されます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

事業計画を作成する際は職員会議で読み合わせを行い、内容について話し合って作成しています。作業内容については、グループ毎に意見を聞いています。事業計画は職員会議で職員へ周知し、年度末には評価を行い事業報告書を作成しています。中間評価等、定められた時期に評価が実施されていませんので、実施が期待されます。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

年2、3回、生活介護事業所きららと合同で家族会を開催し、事業計画の主な内容は説明をしてますが、資料の配布等はしていません。毎月実施している利用者会議で、事業計画の行事等を計画する際には利用者の意見を聞いて取り入れるようにしています。利用者に周知するための事業計画の内容を分かりやすくした資料を作成することが期待されます。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:c】

昨年4月に開設し、サービスの質の評価や分析はできていませんが、今回第三者評価を受審した結果は分析・検討をしていきたいと管理者は考えています。事故報告書を基に改善策を検討する等はしていますが、今後は組織的にサービスの向上に取り組むことが期待されます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:c】

毎日17時から行われる帰りの会議で、その日のヒヤリハットの報告をし、内容についてや改善策等を話し合っています。業務日誌にヒヤリハット報告として、グループ名、内容、状況・経過、対策等を記録し、職員間で共有しています。まだサービスの評価はできていませんが、今回受審した第三者評価の結果を踏まえて職員間で共有し、取り組むべき課題や改善策を検討していく予定です。  

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

毎月職員会議で法人の管理者会議での内容や決定事項等について職員へ報告し、管理者の役割を明らかにしています。「あーとはうす新聞」を今年4月に発行し、管理者としての方針等を記載し伝えていますが、その後継続して発行していないので、今後も継続されることが望まれます。事業所内での管理者業務について明文化し、職員会議等で周知していますが、管理者不在時の権限委任等は明らかにしていません。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

管理者は法人の管理者新人研修や生活介護部会に参加し、法令遵守について理解しています。法人の規定集をファイルし、職員がいつでも確認できるようになっています。「職員倫理行動綱領」と「職員倫理行動マニュアル」があり、利用者への支援について具体的に記載されています。新人研修で職員へ配布し、理解を深めています。職員会議でも管理者から周知しています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

管理者はサービス管理責任者のため、個別支援計画も作成しています。計画作成前に利用者や家族からサービスの希望やサービス内容等の意見を聞いています。定期的にモニタリングし、満足度やサービスの実施状況や質についても評価を行っています。事業所では「自閉スペクトラム症の特性について」のビデオや資料で管理者が講師になり勉強会を行っています。また特性を踏まえ、視覚的な環境改善により利用者が自立して作業が出来るようにサービスの質の改善に繋げましたが、未だ取り組みとしては十分ではありません。サービスの質の向上について職員の意見を反映する取り組みを期待します。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

限られた職員で効率的に業務を行うために、2グループの職員間でお互いに行き来した支援が出来るようにし、職員の休み等に柔軟に対応できる体制にしています。「休憩が取れない」との職員の意見を聞き、「流れのシート」に個別に休憩の時間を入れ込み、休憩が取れるように取り組んでいます。身体障がい者の受け入れのニーズがあるので広い食堂のスペースを有効利用し、利用者増による経営改善を検討していますが、取組までには至っていません。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

常勤職員の採用は法人人事部で行っています。非常勤職員の採用面接は事業所で管理者とグループ長で行い、常務理事が決済しています。職員が退職等で、補充が必要な場合は法人本部に報告し、採用依頼をしています。事業所の人員体制は法人が把握し、計画的に人材確保や教育を行っています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人は13項目の「期待する人材像」を職員ハンドブックに明示し、入社時に職員へ配布し職員は理解しています。法人で「就業規則」を整備し、採用、異動、昇給、昇進等が明示され、職員が常に確認できるようにファイルし事務所に置いています。年2回人事考課を実施しています。個別面談を行い、本人の意見を聞き、管理者やグループリーダーが評価し、パソコン入力していますが、分析、改善策の検討までには至っていません。キャリアパスを法人で作成していますが職員へは周知できていません。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

毎年職員の意向調査を実施し、異動や退職等の意向を法人で把握しています。管理者は職員の勤務状況を勤務表でチェックして、有給休暇取得や時間外労働等の把握をしており、毎月法人労務部に提出しています。職員は毎年法人のメンタルチェックを受け、高ストレス者等、心配な職員はカウンセラーの面談を受けることが出来ます。管理者は職員が働きやすいように、子育て世代の職員へは勤務時間を短縮したり、精神的に不安定な状況時は早退が出来るように配慮しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員は人事考課の中で、法人の理念や「期待する人材像」を考慮しながら、一人ひとり目標を設定し、目標を達成するための具体的な方法を定めています。管理者は中間と年度末の年2回個別面談を行い、目標の達成度や目標達成に向けての取組状況を確認し、評価を行っています。日々のコミュニケーションや文章のやり取り等でも目標達成度を確認しています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

「職員ハンドブック」の中に期待する職員像が13項目明示され、新人研修などで職員へは周知しています。法人の研修計画の中に専門技術基礎研修や専門職別研修などが明示されています。全職員対象の全体研修や入社1年目~7年目までの該当する職員が参加する階層別研修、専門技能基礎研修、職員交流研修、新人職員研修等が計画されています。その他にエリア別研修、事業部会研修等職員に必要と思われる研修を計画・開催しています。法人の研修委員会が年6回開催され、研修計画の見直しを行っています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

職員の知識や技術水準等は管理者との個別面談や個人の評価で把握しています。入職後1年目の新人職員には管理者か先輩職員が1ヶ月程付いて、OJTを行っています。本部で実施する階層別研修や専門技能基礎研修等、該当する職員が参加出来る様に勤務体制に配慮しています。外部研修も行動援護、虐待防止、自閉症研修等、必要な研修にはズームで参加しています。自宅でズーム研修に参加した場合でも勤務扱いにする等、参加しやすいように配慮しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

実習生は、毎年短大の保育実習や近隣大学の作業療法士実習を受け入れています。実習生受け入れマニュアルは作成していませんが、「実習生の連絡事項」で説明しています。受け入れ時のプログラムを準備していますが、専門職種の特性に配慮したものにはなっていません。実習中に学校から連絡があり、教師が来て話し合いをすることもあります。実習最終日には実習生と管理者で振り返りをしています。管理者は社会福祉士実習指導者の研修を受けています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人ホームページに理念、使命、事業計画書、報告書、法人決算書、事業所案内が分かりやすく公開されています。法人が年2~3回発行している機関紙「レジオン・ヴィヴィ」に理事長の運営方針や事業所の紹介、法人の事業活動計算書、資金収支計算書等が掲載され、地域へ配布して情報を公開しています。事業所独自で情報公開はしていませんが、法人のパンフレットやホームページの事業所案内で、写真入りで簡単に紹介しています。第三者評価の受審は今回が初回のため、まだ公表していません。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人の「経理規定」「「職務権限規程」に経理、取引に関することや職務分掌・権限が明示され、事業所でファイルして、職員が必要時に確認できるようにしています。法人総務部が定期的に事業所の事務・経理などの内部監査を実施していますが、当事業所は開設1年目なのでまだ受けていません。法人は外部の専門家による監査を定期的に実施しています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

地域の関わり方については毎年事業計画に載せています。相模原市あじさい会館内「バオバブ」での販売員を利用者が当番制でしています。相模原公園売店「マイガーデン」でも委託を受けて週2回販売を行い、地域の人たちと交流しています。地域のお祭りや販売会等には職員やボランティアが一緒に参加しています。ガイドヘルパーや福祉輸送、ショートステイの利用など社会資源の利用も利用者に必要時に勧めていますが、情報の掲示はしていないので、今後掲示することが期待されます。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティアの受け入れマニュアルは作成されていませんが、ボランティア登録用紙や「ボランティア連絡事項」などを準備しています。受け入れ時には「ボランティア連絡事項」で利用者の特性や必要なルールなどの説明をしています。現在は縫製作業にボランティアが参加しています。地域の小学生や中学生の職場体験や高校生の介護実習の協力事業所の登録をしており、依頼があれば受け入れを行っています。ボランティア受け入れ姿勢などを明示したボランティア受け入れマニュアル作成と研修の実施が期待されます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

オンブズマン協力員になっており、2ヶ月に1回オンブズマン会議に参加し、各事業所の相談や活動内容等を話し合い、20名位の参加者と交流しています。相模原市障害者地域作業所等連絡協議会のレク分科会に2ヶ月に1回参加しています。またハンドメイドショップ 「バオバブ」会議に毎月参加し、販売促進活動でセールに向けてのアイディアを出し合い、協働して取り組んでいます。職員会議では状況報告をし、共有しています。地域の関係機関・団体等について利用者の状況に対応できるようリストや資料の作成が望まれます。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

相模原市生涯福祉事業所協会の会議で障害者通所施設やグループホーム、就労支援事業所、障害入所施設などの事業所の管理者と話し合い、意見交換を行っていますが、今年は新型コロナの影響で、出来ていません。新型コロナ関連の人員基準などの情報をメールで配信してもらっています。  

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:c】

地域コミュニティーや相模原市から、余った柔道着の活用やコロナ対策として搬送時の布の縫製などの相談があり検討しています。地域のニーズを把握し、地域貢献をするまでには至っていません。まだ開設して1年なので、今後地域へ情報発信し、地域貢献していくことが課題となっています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人が「倫理行動綱領」「倫理行動マニュアル」を策定しています。「倫理行動マニュアル」には利用者支援の基準をより具体的に明記してあります。新人研修で職員へ配布し、説明しています。また年1回職員は「虐待防止セルフチェック」を行い、利用者対応11項目で虐待に繋がる対応をしていないかの振り返りを行っています。また新人研修で虐待防止に関するビデオを見て、グループ長と話し合い、理解を深めています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:b】

「倫理行動綱領」「倫理行動マニュアル」を職員へ配布し、新人研修で職員へ説明しています。「倫理行動マニュアル」には利用者のプライバシーを守ることやプライド・羞恥心への配慮等詳しく記されています。ロッカーは男女別で鍵がかかります。排泄介助時は本人の羞恥心に配慮し、合図がある迄外で待っていることもあります。利用者の聞かれたくない話は他人の前で話さない等、羞恥心に配慮した介護を徹底していますが、利用者や家族へは十分周知されていません。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

事業所の紹介が掲載されている法人パンフレットを相談支援事業や養護学校等に配布し、情報提供しています。見学希望者は利用者・家族や養護学級、支援学級からが多く、電話で問い合わせがあり、都合の良い日に予約を取っています。見学対応は管理者が行い、施設見学、法人パンフレットで説明、質問対応等をしています。法人のパンフレットには事業概要や種別、住所、建物の写真などが分かりやすく掲載されています。基幹支援センターとは受け入れ状況の説明や変更等について連携をとっています。職員の評価でも「情報を積極的に提供している」が100%です。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

サービス開始時には利用者・家族と利用契約、重要事項説明書の説明をし、同意を得て署名・押印をもらい、個人別ファイルに収めています。契約書にはルビが振ってあり、利用者にも分かりやすくなっています。利用契約時は利用者の状態に応じ、ゆっくり説明したり、質問を受ける等理解しやすいように配慮しています。意思決定困難な利用者への配慮のルール化はされていません。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

身体状況が変化したので他の事業所と併用して通所を希望する利用者には、体験をして通所が決定したら、アセスメント表や基本情報、経過記録等の文書の情報提供をしています。実際の介助方法等は担当職員が説明しています。グループホームに入所している利用者には夕方職員を派遣し、介助方法の実際を指導する等生活の場も支えています。サービス終了後の担当者は管理者になっていますが、まだ終了者はいないので、記録は残していません。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の満足度を調査するアンケート調査はまだ実施していませんが、今後実施する検討をしています。今回の第三評価のアンケート結果の内容の検討はしています。個別支援計画を作成する前の個別支援会議には必ず利用者・家族が出席できるようにして、サービスに対する希望等を聞き取っています。家族会は年2回実施し、10名位の家族が参加しています。職員も参加し、家族からの希望や意見を聞いています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

苦情解決制度が整備され、苦情受付担当者、解決責任者、第三者委員等が分かりやすく掲示されています。利用開始時に利用者・家族に苦情申し立てが出来ることや、苦情担当者、第三者委員等の氏名、連絡先が記載してある重要事項説明書で説明し、資料を渡しています。開設してから苦情の申し立てはまだありません。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

利用契約時に重要事項説明書で、事業所以外に第三者委員や行政機関にも意見が述べられることを説明し、連絡先等が記載された文書を利用者・家族に渡しています。オンブズパーソンが2ヶ月に1回2人で半日来所し、毎回3、4人の利用者が話を聴いてもらっています。作業室にはオンブズパーソンの写真入りで来所日が掲載してあり、利用者が相談しやすい配慮をしています。報告内容は、個人情報に配慮しながら、職員会議で情報共有しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

利用者からの相談は主に管理者が受けています。必要時には相談室でゆっくり話を聞いています。家族から電話での相談もあります。内容は支援記録等に残して、職員間で共有しています。近隣からの相談で蛇が出るということを把握したので、事業所の畑周辺の雑草を就労支援事業所の草刈りグループに依頼してすぐに草を刈り、近隣に安心してもらいました。職員の評価では100%が「相談や意見に対して組織的かつ迅速に対応している」と回答しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

法人にリスクマネジメント委員会が設置され、ヒヤリハット内容を半年毎に集計しています。毎日のヒヤリハットは業務日誌に記載し、毎日夕方のミーティングで報告し、本部でも確認できるようにパソコン入力しています。法人の危機管理対策室より各事業所の事故事例や苦情、コロナ関係の情報が配信されますので、職員会議で内容を共有し、事故防止に努めています。管理者会議でも自己検証報告書が配布され、職員にも周知しています。運転する職員は安全運転委員会の研修を毎年受けています。事故防止対策の実施状況などの定期的な評価・見直しが期待されます。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

看護師2名が配置され、健康管理や感染症対策に取り組んでいます。コロナ対策としては、チェックシートを作成し、自宅での検温で37.5℃以上ある場合は休んでもらい、発熱外来等の受診を勧めています。事業所でも朝検温し、37.5℃以上ある場合は連絡ノート等を確認し、家族に連絡して帰宅してもらっています。マスク着用、手洗い、うがい、手指消毒等徹底しています。食事中はアクリル板のあるテーブルで黙食を励行しています。ワクチン接種は法人嘱託医が来所し、2回接種をして感染防止に努めています。感染症マニュアルの作成や定期的に感染予防の勉強会などの開催が望まれます。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

法人の災害時マニュアル・防災マニュアルが作成され、対応体制が定められています。毎年9月1日と3月11日に法人の合同防災訓練を実施しています。安否確認の一斉通報メールが利用者・職員ヘ配信されます。職員は氏名・本人安否・家族安否・出社可否等を返信します。年2回訓練を行い、災害時に備えています。備蓄倉庫には飲料水、米飯、缶詰パン、野菜ジュース等、5日分の飲食物の他、カセットコンロ、懐中電灯、発電機等を備蓄しています。備蓄品リストが作成され、定期的に点検をしています。年1回2階のグループホームと合同の防災訓練も実施しています。合同での防災計画は作成されていますが、今後は関係団体と連携しながら訓練を実施し、事業所独自の防災計画を整備されることが望まれます。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:b】

倫理行動綱領では、利用者の人格の尊重やプライバシーの保護、基本的人権の尊重等について明記しています。倫理行動マニュアルでは、「利用者に対する支援の最低基準」を示すものと謳い、具体的内容を例示しています。内容として、意向の尊重や不遜な態度・威圧的態度をとらない、命令の禁止、自己決定の尊重、秘密の遵守等について明示しています。法人及び事業所において、利用者の尊重やプライバシーの保護、権利擁護について、研修や個別指導によって周知や徹底を図っています。災害時や感染症等の実施方法の文書は確認できません。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

マニュアル類等の見直しの時期や方法等については、文書で明示されていないものもあります。見直しが必要な事由が生じた時に適宜に修正を行うこととしています。個別支援計画については、関係者による支援会議等の必要な手順を経て、一定の様式に基づいて評価し、作成されています。しかし見直しや会議の時期、メンバー、手順等についての文書化はされていません。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

サービス管理者のもと、アセスメントから個別支援計画等を適切な手順に基づいて作成しています。アセスメント及び個別支援計画原案のもと「個別支援会議」を経て、利用者・家族への説明と文書による同意等の手順を踏んで作成しています。「個別支援会議」は、サービス管理者及び支援職員・看護師、本人・家族の他、必要によって支援相談員やグループホーム職員等関係者の参加で開催しています。個別支援計画には、利用者の具体的な支援内容に優先順位を示して明記しています。職員の評価でも「アセスメントにもとづく個別支援計画が作成されいる」と100%回答しています。   

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

モニタリングは、中間の9月と年度末の3月に「個別支援計画評価表」に基づき、支援内容についての達成度を評価し、見直しを行っています。9月は、下期に向けてあるいは、3月は、次年度に向けて必要とする変更点等を記述しています。個別支援計画の変更・見直しについては、サービス個別支援会議等を経て行っています。また変更・見直しがあった場合の手順は定めていませんが、変更後の計画に基づくサービス提供が行われるよう職員会議等を通して職員に周知しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

個別支援計画に基づく利用者一人ひとりのサービス実施状況についての支援記録は、法人が実施する統一のパソコンネットワークシステムを利用して、日々担当職員によって入力(記録)しています。パソコンによる入力・閲覧は、個別の職員IDで行っています。職員の情報共有のための会議として、グループに関わる協議・伝達事項等を行う「グループ会議」や利用者支援に関わる協議・伝達事項等を行う「支援会議」、並びに毎日の「朝の会」及び業務日誌、連絡ノート等によって情報共有を図っています。記録内容や書き方に差異が生じないように記録要領などの作成が望まれます。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

事業所における「記録の管理責任者」は、法人の個人情報管理規程等によって所長と定められています。同規定は、利用者や家族の情報・サービス提供記録の保管、廃棄、第三者への提供、本人からの照会対応等について定めています。記録の管理は、紙媒体による記録文書及びインターネットシステムの記録は、規程を遵守し適正に行っています。インターネットシステムによる管理は、職員がIDを所持し、不正にアクセスできないようになっています。またパソコンからデータを取り出せないように漏えい対策がとられています。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

毎月末に利用者同士が話し合う時間を設けています。手洗いやうがいをすること、掃除のこと、人のものをとらない等の日常の約束事を話し合っています。自分たちのことは、自分たちで決めてもらうという考えのもとで開催しています。また話し合いの中で決めた事柄が実現できるように尊重し、支援しています。利用者との約束事でお菓子の買い物は1個にする。或いは、インターネットでの買い物についても制限を設けて、利用者の健康やお金のこと等について合理的配慮のもとで支援しています。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:a】

毎月の職員会議において「職員行動マニュアル」等を用い、人権の尊重について、認識を新たにしています。同時に職員は、利用者に対する支援について「セルフチェック表」で振り返りを行い、人権尊重・虐待防止の徹底に取り組んでいます。自分で意見や苦情を言えない利用者の権利を守るため、相模原オンブズパーソンを受け入れています。利用者から直接、オンブパーソンが話を聴き、利用者に代わって意見や苦情、不満を代弁してもらっています。令和2年度は、3回の訪問を受けています。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

生活上のことは、見守りを基本としていますが、必要な時に迅速に支援しています。持ち物(タオル等)や時間、スケジュール等について、利用者自身が関心をもって対応できる様に支援しています。作業活動は、手提げバックやマスク等の作成作業と紙製品の作成作業がありますが、利用者のできるところは、主体的に行ってもらうことを基本にしています。精密さを要するところ等は、職員やボランティアが担っています。利用者が携わる作業については、利用者の希望に沿うように、能力を考慮して役割を担ってもらっています。職員の評価でも「利用者の自立・自律生活の支援を行っている」と全員が回答しています。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の状況により様々なコミュニケーション手段を使い、必要な支援を行っています。利用者によっては、話しやすい職員、話を聴いてもらいたい職員がおり、利用者とのコミュニケーションの確保に努めています。いずれにしてもはっきり、ゆっくり、わかりやすく話をすることとしています。場合によって筆談や絵、手振り等で行っています。「あーとはうす新聞」を発行していますが、A3版の紙面を使い、わかりやすい文章で大きな文字、ルビを振る等の工夫をしています。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

毎月の職員会議で職員倫理綱領や倫理行動マニュアルを確認し、利用者支援の基本姿勢の認識を新たにしています。また職員は、利用者支援の実際についてセルフチェックシートによって振り返り、利用者意思の尊重の徹底に努めています。令和2年度は、オンブズパーソンの3回の訪問を受けました。また提言に対しては、対応し、回答書を提出しています。利用者から職員に相談がある時は、相談できる環境を調整して話を丁寧に聞くようにしています。内容によっては、家族や日中活動事業所等とも相談して支援しています。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:b】

個別支援計画にもとづいて利用者の希望する日中活動の多様化を図っています。生産活動の方針については、作業活動を通じて利用者の精神面・情緒面の安定を図り、地域での生活の継続と社会参加が出来るように支援しています。また支援プログラムの基本的考えについては、集団で画一的なプログラムで活動するのではなく一人ひとりの個性に応じた個別的な計画を作成し、働く喜びや充実感を味わえるよう支援に努めています。余暇活動やレクリエーション活動は、①一泊旅行又は、一日旅行、②プチレク・新年会・忘年会・誕生会等の行事を企画実施し、利用者の気分転換、社会経験などに役立つように努めています。地域の情報提供は十分にできていません。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の特性を十分に把握し、必要な支援に努めています。特にASD(自閉スペクトラム症)の研修については、定期的に受講しています。法人の相模原エリア地区部会等で事業所の所長や職員が専門研修を受講して、利用者支援の向上を図っています。地区部会研修では、自閉症研修やASDアセスメント研修が合わせて7回開催され、事業所から所長や職員が延べ17名参加しています。また法人外研修の「自閉症サービスweb講座」に所長が参加し、専門知識を習得し、支援の向上に取り組んでいます。日中活動中に利用者の不安の様子が見受けられた時は、職員から話しかけたり、外出を呼び掛けたりして気分転換ができるように支援しています。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

栄養面や健康を考慮した食事提供を行っています。カロリーや塩分摂取量は、個々の利用者に合わせています。食事は、系列の事業所から配送を受けています。食事は適温で美味しく楽しんで食べてもらえるように工夫しています。給食会議(3ヶ月ごとに、系列の5事業所と合同)を行って、栄養面や美味しく食べてもらえるように協議をしています。車いす利用者が5名います。トイレ等の必要な場面で、適切に移動・移乗支援を行っています。一人ひとりの支援は、個別支援計画に基づく適切なサービスの支援に努めています。入浴支援は行っていません。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:b】

利用者同士が緊張を高めることがないよう、また、自分のペースで作業ができるようにテーブル席の位置を考慮しています。食堂も広く、ゆったりした感覚で利用できています。利用者は、作業場でもくつろぐことができますが、必要によって和室で休憩することも出来ます。毎朝、朝の会(ミーティング)終了後に職員によって清掃を行っています。また日中も、随時清掃を行い、清潔な環境を保っています。利用者に失禁等があった時は、シャワー等で対応し、利用者の清潔を支援しています。事業所内の清掃は職員が行っていますが、利用者にも参加してもらい、利用者の生活訓練及び職員負担の軽減が図られることが望まれます。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:a】

毎朝、ラジオ体操を行っています。日常の作業活動やウォーキング活動の中で機能訓練・生活訓練に役立つように支援しています。週2回、訪問リハビリのための受け入れの手配をしています。利用者は、立ち上がりや歩行、車いすへの移乗等の日常生活のための動作が行えるように訓練し、職員も一緒に学習をしています。利用者が選択して行うプログラムとして、①音楽プログラム、②ソフトエアロビクス、③はればれ(公園へ出かけて散歩する等)、④健康プログラム(体操・プール等)等があり、利用者が参加し易いように多くのメニューを企画しています。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

毎朝、検温して体調を確認し、必要によってアドバイスを行っています。職員及び利用者は、年1回の健康診断を系列の事業所で受診しています。調理に関わる職員は、毎月1回の検便検査を受けています。看護師が利用者の日々の健康チェックを行っています。利用者の体調変化時は、看護師あるいは、提携の医師といつでも連携が取れるようになっています。利用者の健康維持のため、毎日のウォーキングや運動プログラムが大切との考えで支援しています。利用者の急変時に救急車の隊員に迅速に手渡せる利用者の持病・服薬等を記した情報を用意する予定です。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:b】

医療的な支援を行っている利用者はいませんが、服薬支援等は行っています。毎朝、連絡帳に記載の提出物(薬等)を預り、昼食後に与薬しています。薬の持参を忘れないように迎えの車に乗る時に確認をして確実に服薬できるようにしています。服薬の管理は、看護師が担当しています。一人ひとりの服薬や基礎疾患、アレルギー等の情報を把握し、看護師によって適切に支援しています。食事は栄養面や塩分摂取量にも配慮しています。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

作業活動を通じ利用者の精神面・情緒面の安定を図り、生産活動と社会活動により地域での生活の継続と社会参加が出来るよう支援に努めています。あーとはうすでは、作業活動や販売活動を通して働くことの達成感が得られるように支援しています。作業活動としては、①縫製、②手工芸、③畑、リサイクル活動等を実施しています。社会活動の体験は、①販売会への参加(ぽかぽかフェスタ、相模原市民フェスタ等)、相模原あじさい会館内(バオバブ)等での販売員、相模原公園(マイガーデン)での販売員、ボーノ(みんなのサロン)での販売員等々の機会を提供しています。利用者の外出活動については相談支援担当者やヘルパー事業所と連携を取りながら支援しています。意向を尊重した学習支援が期待されます。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

地域生活への移行や地域生活のための支援について、グループホームや相談支援事業所等と連携をとりながら支援を進めています。現在、事業所を利用している利用者は、自宅あるいは、グループホームから通所しています。自宅から通所している利用者からグループホームを利用したい等の希望があった時は、相談に乗っています。利用者の希望にあったグループホームを紹介し、見学あるいは、短期利用等について関係事業所と連携して支援しています。現在、実家から通所の利用者についても、意向に基づき引き続き通所が出来るよう支援に努めています。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

家族との連携・交流を大切にして利用者を支援しています。家族とは、日々、利用者が持参する連絡帳や直接の電話で利用者の情報や希望等について意見交換を図っています。事業所からは、利用者の活動状況等について、家族に日常的に情報提供を行っています。また家族やグループホームからも利用者の様子について、日常的に情報を得て支援の参考にしています。家族からは、利用者がグループホームに入所する場合に経費はどれくらいかかるのか、どのようなところがよいのか等について相談を受けることもあり、相談や質問に応じています。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

障がい児支援施設ではないため評価外

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

就労支援施設ではないため評価外

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

就労支援施設ではないため評価外

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

就労支援施設ではないため評価外