社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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きらぼし保育園

2024年03月11日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 公益社団法人神奈川県介護福祉士会

② 施設・事業所情報
名称 きらぼし保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 地域型保育事業(居宅訪問型保育事業除く) 定員 12 名
所在地 230-0051
横浜市鶴見区鶴見中央3-25-8 コープアゼリア鶴見2階
TEL 045-503-3759 ホームページ https://www.rinkai-kiraboshi.com/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2019年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社レガーロ
職員数
常勤職員:4 名
非常勤職員:6 名
専門職員
保育士:6 名
調理員:2 名
施設・設備の概要
保育室:3
調理室:
沐浴室:
トイレ:
事務室:
更衣室:
休憩室:

③ 理念・基本方針
<保育理念>
1.豊かな愛情を注げる保育士のいる保育園を目指します。
2.ふれあいを大切に子どもの気持ち、保護者の考えを尊重し、家庭以外での安心できる居場所を提供します。
3.どんなに設備がよく、ものが豊富にあっても、そこに保育士の真心が入らなければ何もうまれません。

働く保育士の幸せが笑顔と愛情を生み出します。保育士、園児、地域の幸せはすべてつながっていると考え、包括的な信念のもと運営いたします。

<保育方針>
1.豊かな愛情のもとひとに対する信頼、思いやりの心を育てます。
2.本来持つ子どもの自ら伸びていく力を育てます。
3.身近な環境の中で興味や好奇心を育てます。
4.意思の芽生えの中での自発的な行いを支え導きます。
5.健全安全な保育の中で生きる力を育てます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
○子どもをおばあちゃんの家に預けるという安全で安心な保育園として、保護者が安心して働けることを目指している。少人数であるため、保育士の目が行き届き、保育士は愛情を持って、にこにこと子どもたちに接している。保育士の応答的保育が子どもたちの表情を穏やかにしている。食育に力を入れる他、園長が英語教師である強みを活かし、歌による英語教育を行っている。子どもたちは0歳児から英語に親しんでいる。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/11/01(契約日) ~2024/02/20(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ◇事業所の特色や努力、工夫していること、事業所が課題と考えていること等
○きらぼし保育園は、定員12名の小規模の保育所で、0~2歳の乳児を対象に、少人数の強みを活かし、きめ細やかな保育を提供している。園舎がビルの2階にあるため、天気の良い日は毎日近隣の公園に散歩に行き、子どもたちは身体を使った遊びを楽しんでいる。近隣には公園が多くあり、子どもたちは自然に親しんでいる。
○家庭的で温かい、安心できる環境を作るよう努めている。ビルの2階という限られた環境ではあるが、室内には季節の装飾や手作りの物入れなど、子どもたちが喜ぶ明るい環境を整えている。保育士は、威圧的な言葉は絶対に使わず、子どもが「いや!」と言ったときは、必ず受け入れるようにしている。「だめ」「早くしなさい」などの言葉は使っていない。
○言葉で意思を伝えることが難しい年齢のため、子どもの表情を確認し、思いを汲み取って、子どもの気持ちを代弁するようにしている。一人ひとりの発達の状況は異なり、子どもの特性を理解して寄り添っている。子どもの指差し行動には、指差しした方に何があって、何が言いたかったのかを理解して、言葉での会話のきっかけを作ったりしている。
○子どもたちが自分で取り組もうとする気持ちを受け止めて見守り、必要に応じて援助している。0歳児は手で食べたり、スプーンを持つことを覚えること、1歳児はスプーンを握って食べ物をすくうこと、2歳児はスプーンを正しく持ってマナーを覚えることなど、発達段階に応じた指導計画を立て、生活習慣を身に付けるようにしている。
○0歳児の保育は、安心や安全に配慮し、喃語のある子どもにはしっかりと応答しながら、職員は抱っこやおんぶをしてスキンシップを大切にして関わっている。床にマットを敷いて、這い這いができるようにし、動きがあった時には保育士が必ず傍に付くようにしている。
○1、2歳児は、まだ甘えたい気持ちも強く、保育士とのスキンシップを楽しんだりしている。保育士はしっかり子どもの気持ちを受け止めている。身の回りの物や人に関心を持つ時期でもあり、言葉がうまく話せないためトラブルが起こることもある。保育士が相手の気持ちを伝えたり、本人の気持ちを代弁したりしながら、言葉での伝え方を促したりしている。
○こどもたちが楽しく食事を摂ることができるよう、無理なく少しずつ食材を増やすようにしている。子どもたちは、キュウリや玉ねぎ、ジャガイモ、パプリカなどを触る体験をしている。土の付いた野菜と洗った後の野菜を比べてみたり、調理された野菜と比べてみたりして、食材への興味を持つ取り組みを行っている。ハロウィンにはカボチャ型のケーキを、クリスマスにはマッシュポテトの雪だるまを提供して、子どもたちは大喜びで食べている。全部食べると、お皿の底に動物の絵が出てくるなど、子どもたちが楽しみながら食事ができるよう工夫している。
○保護者が相談しやすいよう、保育士から先に声を掛けるなど配慮している。保護者からの相談は随時受け付けている。保護者からは担任に相談することが多いが、主任や園長も相談できる体制を整えている。保護者の相談は「園ではよく食べるのに、家ではあまり食べない」「夜泣きがある」「歩行が遅い」など、子育てに関する心配事が多い。園内の部屋でゆっくり話を聞き、適切に答えるようにしている。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
開園して間もなく5年になります。
今回初めての第三者評価受審となりました。
この第三者評価を受審するにあたり、今までの園の保育をはじめとして、全体をバランスよく振り返ることができました。
その中で当園の良い点や課題などが明確になりました。
また評価を引き受けていただいた先生方には、理念や思いなどをとてもよく理解していただき、かつ当園に寄り添った評価をいただくことができたと思っています。
今後も園長を中心として職員間の連携を大切に安心安全で優しい保育に努めていきたいと思います。
また利用者アンケートにご協力いただきました保護者の皆様、評価ご指導いただきました神奈川県介護福祉士会の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

ホームページやパンフレットに、理念や基本方針を掲載している。開園時、園の使命や目指す方向、基本理念を法人と十分話し合い、決定した経緯があり、職員の入職時には、経緯を説明し、共感を得てから入職してもらっている。保護者へも、パンフレットや重要事項説明書により、入園時に周知して共感を得ている。ただし、職員及び保護者とも、継続した説明は行っていないため、周知については不十分と感じている。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

毎月、市及び区の待機児童数の状況を収集し、小規模保育所の募集地域の情報を入手して、地域のニーズの把握に努めている。また、在籍園児数の推移を把握し、区と協議しながら、受け入れ年齢枠の調整を行っている。毎月、法人本部には月次報告を行い、人件費などを確認して、経営環境や課題を把握している。地域及び社会の保育ニーズに対応するため、昨年より一時保育の受け入れを始めている。毎日、子どもたちの午睡時にミーティングを行う他、伝達ノートを使用して、職員に状況を伝えているが、社会福祉事業全体の動向の把握や分析については、不足していると感じている。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

ここ1~2年、定員割れが続いている。法人にとっても職員にとっても目に見える課題であるため、地域の保育ニーズに合わせて、一時保育の受け入れを始めている。一時保育を利用した保護者のうち、入園につながるケースが複数あったことから、今後も一時保育の受け入れを継続していく予定である。財務状況などの確認、分析を行い、定員割れに伴う人件費コントロールと、保育の質の向上に向け、職員の理解を深めていきたいと考えている。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人の中期計画及び事業計画書に、令和4年度から6ケ年の中期計画を記載している。中期計画には、①地域の社会福祉ニーズに対応した事業実施、②適正な経営及び財務と透明性の確保、③保育の質の向上と透明性の確保の3点を掲げている。また「保護者に安心して働いていただくために、ひとりひとりを丁寧に見守り、保育園で子どもたちが安心して過ごせるよう、豊かな愛情を注ぎます」をビジョンに掲げている。中期計画やビジョンを基にした具体的な計画策定や内容については、今後の課題となっている。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人の中期計画及び事業計画書に、令和4年度から6ケ年の中期計画を記載している。中期計画には、①地域の社会福祉ニーズに対応した事業実施、②適正な経営及び財務と透明性の確保、③保育の質の向上と透明性の確保の3点を掲げている。中期計画に基づいた法人としての単年度の目標はあるが、園としての具体的な計画策定にまでは至っておらず、その点が今後の課題となっている。法人の目標として、新規保育園の開園を目指して公募に応じているが、現段階では実現できていない。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

単年度の事業計画は、法人が策定している。園の年間行事や活動内容については、園長と主任が中心になって策定し、職員全体に周知し、内容を共有している。法人としての課題や、園としての課題を具体的に評価したり、職員の意見や提案を吸い上げ、形にしたりすることには課題を感じている。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

ホームページや重要事項説明書に、保育指針や保育内容を記載している。保護者に事業計画書の配布は行っていないが、四半期分の行事予定を配布する他、行事の開催の少し前に、あらためて伝えるようにしている。園の入口には、職員一覧を掲示して、職員体制についても保護者に分かるようにしている。小規模の園であることから、入園説明会は個々に行い、保護者の迎えの際には、コミュニケーションを多く取り、ニーズや希望を確認するようにしている。地域柄、外国籍の子どもの利用も増え、保護者とは翻訳機のアプリを活用したり、繰り返し説明したりして、コミュニケーションを密に取るよう努めている。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

小規模の園で職員の人数も多くないため、子どもたちの午睡時の毎日のミーティングや伝達ノートにて、小さなことでも園長を含め職員全員で共有している。毎日の保育の中で、予定を立てて実行し、うまくいった点や改善が必要な点を話し合い、次につなげていくサイクルはできている。市の「自己評価チェックシート」に園が取り組む他、年1回の市の監査の機会に、職員が「よりよい保育のためのチェックリスト保育士用」「保育所における自己点検・自己評価」に取り組み、結果は集計し、園内に掲示して保護者に伝えている。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

保育の振り返りによる課題については、毎日、職員間で共有している。また、伝達ノートや日誌などで、文書に残している。明らかになった課題や問題点は、園長や主任に報告する他、話し合いを行って、見直しや改善策につなげている。今月より、小麦や乳製品、クルミなどのアレルギーがある子どもが利用を始めたことから、現在はお弁当を持参しているが、医師の意見書や保護者と連携し、アレルギー対応の食事の提供を検討している。対応内容は書面に残す予定である。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

有事における園長の役割と権限については、園長不在時の権限移譲を含め、マニュアルに記載し、職員に伝えている。また、行事分担表で、職員の役割を明確にしている。ホームページにも、園長の役割や思いを表明している。日々のミーティングなどを通じて、園長の考えや思いを職員に伝えていることから、職員への周知は図られていると考えている。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

経営に関しては、法人本部と連携を取り、市や区とは適切な関係を保持するよう努めている。疑問がある場合は自ら判断せず、区役所が近いことから、直接、担当部署の「こども家庭支援課」に出向き、相談する形を開園以来取り続けている。職員にも同様な考えを持って、直接、話をするよう努めている。また、区内保育園の施設長会議にも参加して、遵守すべき法令などを正しく理解するよう取り組んでいる。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

小規模の事業所で、事務室も保育室内にあるため、1日を通して保育の細部まで確認できている。保育場面で気になることは、園長がその場で保育士に伝えているが、一方的な指示ではなく、担任の考え方や子どもの特性などを加味しながら、園長と保育士が一緒に考えている。また、園長が保育場面に積極的に参画する他、毎日、子どもたちの午睡の時間帯にミーティングを開催して、職員の意見を反映するよう努めている。職員の研修受講を推奨し、可能な限り、外部の研修や講義に参加するよう促している。小規模の園のため、外部との交流も、保育の質の向上につながると考えている。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

毎月、園長が職員の勤務希望を聞いてシフトを作成し、職員の働きやすい風通しの良い職場環境を常に考えながら運営している。現在、職員全体が園長の方針や考えと同様な意識を形成しつつあるので、チームワークの良さを維持して、今後もさらなる安定が見込まれると感じている。時間外にはでき得る限り残らない、行事や制作物の準備は勤務時間内で行うようにしている。経営の改善に向けた財務の状況などは、法人の経理が担当していることから、連携を図るようにしている。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

職員の募集は、ハローワークや求人サイトを活用して、法人が担当している。職員の面接には、園長も立ち会っている。職員の定着に力を入れており、職場環境の改善に努め、現在、職員の定着は落ち着いていると捉えている。人材育成の方法や取り組みについては、課題があると感じているが、ほとんどの保育士に6~7年のキャリアがあり、子どもへの関わりを一緒に考えていく環境にある。保育所における児童虐待のニュースなどを職員で共有して、自らを振り返る機会としている。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

就業規則や給与規程、介護育児休業規程を定めて、職員に周知している。定期的に法人と園長で職員の状況を把握して、貢献度の評価や処遇の改善について検討している。また、保育理念と方針に基づいたキャリアパスの仕組みも明確にしている。現在、法人内には保育所が1園しかない。職員自らが将来像を描くことには限界があると感じているが、運営する保育所を、2園、3園と展開し、各職員が新しい保育所でリーダーを目指せるような環境を作ることに取り組んでいる。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

職員に有給休暇の取得を推奨して、取得が一定の職員に偏らないよう配慮している。現在、有給休暇の取得率は高いと認識している。職員の心身の状態を把握するため、出勤時の様子をしっかりと見極めながら、職員に声掛けするとともに、プライベートに立ち入りすぎないようにしながら、家庭や就業時間後の話も聞けるよう、信頼関係を構築するよう努めている。人材の定着は現在落ち着いており、オープンで溶け込みやすい組織の魅力と、職員個々の魅力を引き出しながら、働きやすい職場作りに努めていきたいと考えている。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

組織として期待する職員像は、職員それぞれの思いや理想があるため、管理のための仕組みは構築していない。年1回、非常勤の職員も含め、園長と職員の個人面談を12月頃に行っている。個人面談は、特にチェックシートは用いていないが、職員の目標の振り返りを行っている。小規模の保育所で職員数も多くないことから、あらためて個人面談を実施しなくても、毎日、職員個々と話す機会があり、職員の質は毎年向上していると感じている。職員同士の人間関係や子ども主体の質の高い保育を心掛け、お互いに良い影響を与えている結果と捉えている。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

職員の研修参加は、主任をはじめ職員全員ができるだけ多くの研修に参加できるよう取り組んでいる。調理の職員を含め、非常勤の保育士も、参加できる研修があれば、積極的に研修の受講を勧めている。専門資格としてのキャリアアップ研修は、勤務に負担なく受講できるようにシフトを作成している。外部研修に参加した職員は、研修報告書を提出して、ミーティングの場などで研修報告を行い、職員が内容を共有できるように努めている。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

現在、新人の職員はいないため、新人職員研修は行っていない。非常勤の保育士には、本人の経験に配慮しながら、アドバイスを行うようにしている。キャリアアップ研修をはじめ、市や区が主催する研修会や講習会には積極的に参加できるよう、勤務シフトを調整している。経験年数の浅い保育士がいないことから、園内研修を企画する機会は少ないが、ミーティングの場で、知識を共有する取り組みは行っている。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

現在、実習生の受け入れは行っていない。要請があれば、その時に受け入れを検討していきたいと考えている。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

ホームページや重要事項説明書に、保育理念や保育内容、苦情対応体制について記載して、運営の透明性を確保する情報の公開を行っている。保護者が毎日使う登降園打刻システムの横に、苦情受付箱を設置しているが、利用はほとんどない。また、園の外階段に設置している掲示板には、一時保育の実施や英会話の実施などのお知らせを掲示している。保育理念や保育内容などの公開は行っているが、事業計画などの公表は実施できていないため、今後の課題としている。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

経理や取引などの処理は、法人が担当している。園では一時保育の利用料や小口現金のみ扱い、内容を法人に報告し、ダブルチェックを行い、適正な運営に努めている。法人内部においても、毎月経理関係の報告会を行い、顧問税理士から会計処理事務について、指導やアドバイスを受けて適切に処理している。今後も、適切な経営や運営のための改善に努めていきたいと考えている。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:c】

コロナ禍もあり、地域との交流は少ないと感じている。小規模保育所のため、地域に活用してもらう社会資源はなく、対象の子どもの年齢も0~2歳児のため、地域との交流が難しい面もある。区の行事や市からの感染症などの情報は、保護者に知らせている。区役所や警察署、消防署が近くにあるため、子どもたちと一緒に見学は行っている。運営委員会委員の町内会会長や、民生委員・児童委員からは地域の催しなどの情報を入手し、園の様子や現状などを報告している。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

現在、ボランティアの受け入れは行っていない。機会があれば、子どもたちが地域の高齢者の話を聞く場などを作ることができたらと考えている。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

関係機関の連絡先は、園内に掲示している。市子ども青少年局保育教育運営課や、区のこども家庭支援課とは、園児入園や給付、一時保育などで、頻繁に連絡を取り、相談にものってもらっている。区が開催する施設長会議にも参加している。虐待などの疑いがあるきょうだいを持つ子どもや、自閉症の子どもの受け入れを行ったことにより、児童相談所との連携もある。0~2歳児が対象の園であることから、連携保育所との関係作りも行っている。AEDの研修や不審者訓練などで、消防署や警察署とも関係を深めるようにしている。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:c】

地域の福祉ニーズに対応して、重度の自閉症の子どもの受け入れを行い、区にも受け入れを表明している。地域の待機児童では、1歳児の待機が多いことを把握している。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:c】

0~2歳児が対象の小規模の保育所のため、地域の福祉ニーズに基づく公益的な事業や活動は行っていない。地域には外国籍の方が多く、一時保育などの利用もある。保護者との遣り取りで、区から翻訳機の補助などを受けている。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員全員で、子ども一人ひとりを尊重した保育を実践している。子どもの思いや月齢、生活環境などを踏まえ、一人ひとりに寄り添いながら、他の子どもとの関わりの中で、お互いを尊重し合えるよう促している。地域柄、文化の異なる子どもも一緒に保育する機会が多く、保育士も子どもとともに、お互いを認め、尊重し合える関係を構築している。障害のある子どもでも同じように認め、尊重する姿勢を持って保育を行っている。乳児であっても無理強い、強制せず、子どもたちの状況を確認しながら保育している。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:b】

プライバシーの保護については、重要事項説明書にて保護者に説明し、入園時に子どもの写真やホームページの掲載などを確認している。保護者の意向に沿って対応し、個人情報の取り扱いは、職員全体で周知している。守秘義務に関しては、職員から誓約書を入手している。守秘義務の誓約書は、毎年、提出している。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

園の重要事項説明書は、区に提出して、誰でも情報を得ることができようにしている。園内でも閲覧できるようにして、また、パンフレットは見やすいように図や絵、表などを使っている。入園希望者の見学は随時受け付け、電話での問い合わせにも丁寧に対応している。また、一時保育の利用を含め、保護者に事前に説明を行い、質問にも答えている。パンフレットや重要事項説明書は、毎年、内容の見直しを行っている。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

保育の開始時には、重要事項説明書により、丁寧に説明を行い、保護者から同意書を受け取っている。また、保育内容などに変更があった場合は、口頭での説明を行うとともに、書面を配布して周知を図っている。特に配慮が必要な保護者は、状況に応じて、園長や主任が対応している。転園が決まった子どもの情報は、先方からの問い合わせに応じて、口頭で説明しているが、障害のある子どもは、文書を作成して提出するようにしている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

0~2歳児が対象の保育園のため、その子どもが進級する連携園とは連絡を取り合い、卒園後も見守りができるよう引き継ぎを行っている。保護者とは、連絡帳のやり取りや登降園時にコミュニケーションを図り、在園時より悩みなどの相談ができる信頼関係を構築するよう心掛けている。進級する保育園もしくは幼稚園への引き継ぎ文書の書式などは定めていない。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

毎日の保育を通して、保護者とのコミュニケーションを大切にしている。少人数の保育の利点を最大限に活かし、保育士や事務、調理の職員が、常に情報を共有して、利用者満足につながるよう心掛けている。アンケート調査などは定期的には行っていないが、日常の丁寧なやり取りの中で、保護者の満足を確認している。個別の相談にも対応して、内容は職員間で共有し、当事者を含めて改善策を検討している。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

苦情解決責任者を園長、受付担当者を主任として、苦情解決の仕組みを作っている。また、第三者委員を2名置いている。苦情解決の仕組みは、パンフレットや重要事項説明書にも記載する他、苦情対応のマニュアルも整備している。登降園のタイムカードの横に苦情受付の意見箱を設け、そこにも第三者委員の連絡先を掲示している。苦情は運営委員会に報告することにしているが、これまで保護者からの苦情はあがっていない。毎日の保護者との会話の中で、疑問などを汲み取るよう努めている。苦情対応のマニュアルも整備している。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

保護者が意見や相談を述べやすいよう、毎日の連絡帳のやり取りや会話の中で、信頼関係を構築するようにしている。保護者が相談しやすい雰囲気があり、相談内容も多岐にわたっている。担当の保育士に言いにくいことや、対応が難しい内容は、主任や園長が関わるようにしている。保護者の日々の様子も確認し、相談場所にも配慮している。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

保護者が意見や相談を述べやすいよう、毎日の連絡帳のやり取りや会話の中で、信頼関係を構築するようにしている。受け付けた相談や意見は、その場で対応できるものは保育士が答え、対応が難しい内容は、主任や園長が関わるようにしている。意見箱に入った苦情は、第三者委員に連絡するようにしている。苦情については、職員全体で共有することにしているが、これまで、苦情に該当する事案はあがっていない。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

事故防止マニュアルを含め、マニュアル類は冊子にまとめ、年1回職員に配布して、内容の読み合わせと見直しを行っている。日々の保育の中の小さなことも、ヒヤリハットにあげて、職員全体で内容を共有するようにしている。主任を中心に、ヒヤリハットの内容を確認し、改善策を検討している。月1回、園内の安全点検を行う他、消防署からAEDのセットを借りて、職員全員が心肺蘇生法などの救命措置がとれるよう園内研修を実施している。また「さすまた」を使った不審者対応訓練も行っている。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症対策マニュアルに基づき、感染症の対策を行っている。消毒の方法などは、更衣室に掲示して、職員に周知している。感染症が発生した際には、新型コロナウィルスの場合は保護者に文書を配布し、その他の感染症は、口頭で伝えるとともに、タイムカードの近くに状況を掲示している。嘔吐物の処理についても手順書を作成している。また、行政に報告すべき感染症は、速やかに報告するよう努めている。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

毎月、防災訓練を実施している。園の近くに川があるため、浸水を想定した避難訓練も実施し、保護者にも周知している。水害があった際は、ビルの4階まで避難することにしている。非常食や飲料水を3日分備え、事務職が備蓄品リストの作成と管理を担当し、調理室に備蓄している。防災計画は作成しているが、消防署や地域と連携した訓練は、今のところ行っていない。第三者委員及び運営委員の町内会長や民生委員・児童委員が近隣におり、また、消防署や警察署、区役所が近くにあることから、さらに連携を深めていく必要があると考えている。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

保育についての実施方法は、保育所保育指針に基づき、全体的な計画や各指導計画の作成マニュアルを整備している。全体的な計画は、園長と主任が主になって作成している。各クラスの年間指導計画や月間指導計画、週間指導計画、日案は、マニュアルに基づいて各クラスの担任が作成している。それらの指導計画に基づき、日々の保育を実施している。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

園長と主任を中心として、標準的な実施方法の確認や見直しを行っている。確認や見直しは、年1回、ミーティングの場で行い、変更箇所があれば修正している。標準的な実施方法により作成した各指導計画に沿って、各年齢の発育状況に合わせた保育を行っている。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

アセスメントという言葉は使っていない。保育所保育指針に基づき、0歳児の乳児保育でのねらいと内容、1~2歳児の保育でのねらいと内容を確認し、各クラスの指導計画を作成している。子どもたちは、同じ年齢であっても、発達には差があるため、個々の発達状況を確認して、一人ひとりの子どもの発達に応じた保育を行っている。指導計画には、クラス内での子どもの活動や、それぞれの様子、発達状況を記入している。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

毎日、子どもの午睡の時間に、職員全員でミーティングを行っている。ミーティングでは、指導計画の活動の評価や振り返りを行っている。遊びの中での子どもの身体活動や友だちとの関係、言葉のやり取り、想像力、表現力、環境への関わりなどを観察し、保育士の関わり方を含め、評価や振り返りを行っている。反省点は次の指導計画に反映している。子どもの成長に合わせて、計画の見直しを行っている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

児童票や発達表、年間指導計画、月間指導計画、週間指導計画、日案、個別指導計画などは、個人ファイルにまとめている。その他、会議録や日誌、申し送りノートなどの記録も適切に行っている。指導計画や個別指導計画、献立表などはパソコン内にデータ入力している。データベースの記録も、紙ベースの記録も、職員は共有している。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

法人で個人情報保護規程を定め、記録類の管理責任者を園長としている。保護者には入園の説明時に、個人情報の保護に関して説明し、写真の取り扱いなどの内容を理解してもらった後に、同意の署名をもらっている。卒園した子どもたちのファイルやその他の書類は、5年間保管している。現入園児のファイルは、各クラスの棚に保管している。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:b】

全体的な計画には、理念や方針、保育目標、園の特色、各年齢ごとの養護と教育、健康支援、衛生管理、食育、安全事故予防、地域の実態などを記入している。特に園の特色として、食育や英語教育をあげている。初めて食事を体験する子どももいることから、楽しみながら食べることを目標にしている。低年齢から英語を耳にし、英語に慣れる教育を特色としている。また、0~2歳児のみの保育のため、各年齢ごとの養護と教育について細かく記載している。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:b】

家庭的で温かい、安心できる環境を作るよう努めている。ビルの2階という限られた環境ではあるが、室内には季節の装飾や手作りの物入れなど、子どもたちが喜ぶ明るい環境を整えている。室内やトイレは、業者の他、頻繁に保育士が清掃し、清潔を保っている。子どもたちは玩具を口にすることがあるため、玩具類は毎日消毒している。人的環境としての保育士は、威圧的な言葉は絶対に使わず、子どもが「いや!」と言ったときは、必ず受け入れるようにしている。子どもたちは「くん、ちゃん」で呼ぶことを徹底している。「だめ」「早くしなさい」などの言葉は使っていない。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

言葉で意思を伝えることが難しい年齢のため、子どもの表情を確認し、思いを汲み取って、子どもの気持ちを代弁するようにしている。自己主張が強くなってくる子どもは、友だちとトラブルになることがあるが、相手の気持ちや、何故いけないことなのかをわかりやすく伝え、どのような言葉で伝えるかなど、言葉を促すようにしている。一人ひとりの発達の状況は異なり、子どもの特性を理解して寄り添っている。子どもの指差し行動には、指差しした方に何があって、何が言いたかったのかを理解して、言葉での会話のきっかけを作ったりしている。乳児の喃語(「あうあう」「んまんま」など赤ちゃん特有の言葉)には、応答的な関わり(子どもが話しかけてきたことに対して、大人が子どもに寄り添って応えること)を行っている。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもたちが自分で取り組もうとする気持ちを受け止めて見守り、必要に応じて援助している。0歳児は手で食べたり、スプーンを持つことを覚えること、1歳児はスプーンを握って食べ物をすくうこと、2歳児はスプーンを正しく持ってマナーを覚えることなど、発達段階に応じた指導計画を立て、生活習慣を身に付けるようにしている。トイレも無理強いせず、自分で行きたいサインを出した時にトイレに座るよう支援し、出なくても座れたことをほめながら、トイレに慣れていくようにしている。午前は外遊びが多いため、午睡の前に着替えるようにしている。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

子どもたちのロッカーには、自分の顔写真を貼り、自分の持ち物は自分のロッカーに入れるようにしている。こどもたちは、登園時だけでなく、着替えの袋を自主的に片付けている。室内遊びでは、コーナーにおもちゃや絵本を置き、好きな物で遊べるようにしている。這い這いをする子どもがいる時は、サークルなどで安全なコーナーを作り、子どもが自由に動けるようにしている。現在、子どもたち皆が歩けるようになり、1、2歳児が一緒に遊ぶこともある。小さい子どもは、上の子どもの真似をして遊んだり、トイレに行くのを見て真似をしてトイレに座ったり、2歳児は小さい子どもの面倒を見たりと、友だち関係が広がり、様々な体験をしている。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

0歳児の保育は、安心や安全に配慮し、喃語のある子どもにはしっかりと応答しながら、職員は抱っこやおんぶをしてスキンシップを大切にして関わっている。床にマットを敷いて、這い這いができるようにし、動きがあった時には保育士が必ず傍に付くようにしている。床にあるおもちゃも、柔らかい危険のないおもちゃを使用している。柱の角やドアの開け閉めなどの注意を徹底している。衣服も常に清潔にし、手洗いは保育士と一緒に行い、「きれいになったね」などの言葉を掛けている。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

1、2歳児は、まだ甘えたい気持ちも強く、保育士とのスキンシップを楽しんだりしている。保育士はしっかり子どもの気持ちを受け止めている。身の回りの物や人に関心を持つ時期でもあり、言葉がうまく話せないためトラブルが起こることもある。保育士が相手の気持ちを伝えたり、本人の気持ちを代弁したりしながら、言葉での伝え方を促したりしている。また、身の回りのことや靴を自分で履くこと、ズボンを自分で履くことなど、自分でやってみようとする気持ちが芽生え、保育士はその気持ちを大切にして見守り、自分でやろうとしたことを褒めながら支援している。遊びの中でも、ヒントを与え、子どもが自発的に考えられるよう働きかけている。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:c】

0~2歳児を対象とした保育所のため、評価外とする。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

現在、障害のある子どもは在籍していない。昨年、1昨年と重度の障害児が利用し保育を行っていた。保護者や関係機関と連携を取りながら受け入れを行った。また、他の子どもや保護者に配慮し、障害の子どもが快適に過ごせるよう工夫し、保育士が障害の研修を受講して保育した経験がある。今後も障害児の利用希望に対応できるよう、体制を整えている。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

通常の保育時間は7:30~18:30、延長保育は朝は7:00~7:30、夜は18:30~19:00としているが、現在、延長保育の利用者はいない。朝の延長保育は早番の保育士が担当し、夕の延長保育は遅番の保育士が担当するようにしている。日中の申し送り事項は、申し送り表を担当保育士に渡し、保護者に口頭と申し送り表で日中の様子を伝えることにしている。おせんべいなどのおやつとお茶を補食として提供している。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:c】

0~2歳児を対象とした保育所のため、評価外とする。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

連絡帳に、昨夜や今朝の健康状態を記入してもらっている。登園時には、家庭で検温して、保育士は鼻水や咳、顔色、様子などを視診して、その日の子どもの健康状態を確認している。保育中に発熱したなど体調不良があった時には、マニュアルに沿って対応している。37.5℃以上の発熱の際は、園長から保護者に電話連絡して、迎えを依頼している。マニュアルには、緊急時の対応や救急車、保護者への連絡、子どもの別室への移動などを記載している。午睡中のSIDS(乳幼児突然死症候群)対策として、0歳児は5分おきに、1~2歳児は10分おきに、姿勢や呼吸状態を観察して、記録に残している。SIDS情報を保護者に伝える方法を、現在検討中である。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:b】

年2回、小児科の嘱託医による健康診断を実施している。健康診断の結果は、その日のうちに保護者に伝え、健康状態に異常があれば病院への受診を促している。また、年2回、歯科医師による検診を行い、歯科検診の結果も、その日のうちに保護者に伝え、虫歯になりかけている子どもは、受診を勧めている。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

現在、アレルギー対応が必要な子どもが利用を始めている。アレルゲンは小麦、乳製品、クルミで、現在はお弁当を持ってきており、徐々に、ご飯の提供や、除去食として副食も提供できるよう、保護者や医師と相談して取り組みを進めているところである。対応の手順は、マニュアルにまとめていく予定である。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

子どもたちが楽しく食事を摂ることができるよう、無理なく少しずつ食材を増やすようにしている。食育に力を入れており、年間計画に基づき、0歳児は離乳食から食べることに喜びを持つこと、1歳児はスプーンやフォーク、コップを持って食事をすること、2歳児は箸を使って食べることや友だちと一緒に食事のマナーを身に付けることなど、子どもの発達段階に応じた食育を行っている。また、キュウリや玉ねぎ、ジャガイモ、パプリカなどを触る体験をしている。土の付いた野菜と洗った後の野菜を比べてみたり、調理された野菜と比べてみたりして、食材への興味を持つ取り組みを行っている。ハロウィンにはカボチャ型のケーキを、クリスマスにはマッシュポテトの雪だるまを提供して、子どもたちは大喜びで食べている。全部食べると、お皿の底に動物の絵が出てくるなど、子どもたちが楽しみながら食事ができるよう工夫している。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

食材は業者から取り寄せ、調理員が調理をしている。毎朝、食材が届くと温度を測り、冷蔵庫や冷凍庫に保管し、調理員が食材を確認し、調理室にて調理を行っている。現在、0歳児は離乳食が終わり、幼児食を提供している。調理員は、子どもの食べている様子や残菜の量を確認したりしている。人気のある献立や、食べ進みの悪かった献立などを確認し、献立に反映している。お替りをする子どももおり、子どもたちは毎日の給食を楽しみにしている。調理員も子どもたちの中に積極的に入っている。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:b】

保護者とは朝夕の会話を多くとり、毎日の連絡帳で情報交換を密に行っている。2ケ月に1回、園だよりを発行して、子どもたちの園での生活の様子を、写真を添えて伝えている。園内の廊下には、日々の活動がわかる写真を展示して、園での子どもたちの姿を見てもらっている。保育参観では、ペープサート(子どもを対象とした紙人形による寸劇)を見る、絵本を見る、模造紙にお絵かきをするなど、保護者も一緒に参加して楽しんでいる。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

保護者が相談しやすいよう、保育士から先に声を掛けるなど配慮している。保護者からの相談は随時受け付けている。保護者からは担任に相談することが多いが、主任や園長も相談できる体制を整えている。保護者の相談は「園ではよく食べるのに、家ではあまり食べない」「夜泣きがある」「歩行が遅い」など、子育てに関する心配事が多い。園内の部屋でゆっくり話を聞き、適切に答えるようにしている。相談内容は記録に残し、職員間で共有している。就労に関することや、園で解決できない個人的な事情は、役所や関係機関と連携して対応している。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

毎朝の視診で、身体のあざや傷,やけどなどを確認している。また同じ衣服を何日も着ていないか、普段と異なる子どもの素振りや食事の状況などを見逃さないようにしている。保護者の様子にも気を付けている。虐待防止マニュアを整備し、年1回、内容の読み合わせを行っている。園内に市の虐待発見の手引きを掲示し、注意喚起している。職員は市の研修に参加して、ミーティングで内容を報告している。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

指導計画の実践の中で、保育の振り返りを行い、保育のあり方の改善に努めている。保育士自身の振り返りとして、市の「よりよい保育のためのチェックリスト保育士用」に取り組む他、園独自の「保育所における自己点検・自己評価」を用いて、自身の振り返りを行っている。