社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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くるみ保育園

2023年10月27日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社 R-CORPORATION

② 施設・事業所情報
名称 くるみ保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 139(132) 名
所在地 〒245-0021
横浜市泉区下和泉5丁目18番地15号
TEL 045-802-0974 ホームページ https://www.Kurumihoikuen.or.jp
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1964年09月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 くるみ保育園
職員数
常勤職員:21 名
非常勤職員:18 名
専門職員
保育士:24 名
看護師:1 名
栄養士:2 名
調理師:2 名
子育て支援員:1 名
施設・設備の概要
居室:0歳児室
居室:1歳児室
居室:2歳児室
居室:3歳児室
居室:4歳児室
居室:5歳児室
居室:子育て支援室
設備:調理室
設備:調乳室
設備:沐浴室兼幼児トイレ
設備:相談室
設備:事務室
設備:医務室
設備:保育士休憩室
設備:調理師休憩室
設備:幼児トイレ
設備:大人のトイレ
設備:みんなのトイレ
設備:テラス
設備:エレベーター
設備:園庭

③ 理念・基本方針
<理念>
 心に太陽を・くちびるに歌を

<基本方針>
 温かい雰囲気の中でたくさんの遊びと数多くの体験を通して、丈夫な身体と豊かな心を育みます。

<保育目標>
1. 外遊びを大事にする
2. 話を聞けるようにする
3. 自然にできるようにする
4. 年下の子にやさしくする

④ 施設・事業所の特徴的な取組
<くるみ保育園の特徴的な取り組み>(基本情報Ⅰ-3の記載事項)
●広い園庭、明るい園舎。子どもと保育士一緒になっていつも楽しく過ごしています。春は桜の木の下で、夏はお外で水遊び。秋は色づく木の葉を集め、冬は元気に縄跳びボール。お正月には、昔懐かしカルタにすごろく。季節を生かした遊びの数々。それらの遊びをたくさん体験して丈夫な身体が育ちます。
●給食も栄養バランスの良い献立をたてて自園で調理をしています。食育栽培で子ども達の育てた野菜も入れて食べています。園庭で走り回って遊ぶ時間が多いので給食もよく食べ、丈夫な子どもに育ちます。
●色々な行事を通してやり遂げた喜びや、他のお友達と協力をすることで達成感を分かち合えます。
子ども達のたくさんの声を聞くことも質の向上に大切な要素です。小さい年齢の子の話をよく聞くことや年少以上は、皆の前で自分のことを話せる子に育ってもらう為、生活発表等を行っています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/04/21(契約日) ~2023/10/23(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2018年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 【くるみ保育園の概要】 
都市開発による団地建設を契機に開園してから60周年を迎え、創始者の志をしっかり継承し、親子3代による経営も盤石です。園舎も新たに建て替えられ、次世代に向けたハード面・ソフト面の環境を充実させ、今年の4月より新園舎で子ども・保育士共々気持ち新たに園生活を楽しんでいます。また、園庭は広く、遊具も充実し、園庭での栽培活動も活発に行い収穫した作物は給食で提供される等、食育にも積極的に取組んでいます。

保育理念に「心に太陽を・くちびるに歌を」を掲げ、常に明るさを忘れず、歌を歌うことで本人、他人を励ます力になることを心得、この理念が園全体に浸透し、子ども・保育士の行動にも表れています。利用者アンケートからも職員の接遇の良さ、クラス・学年を超えて一人ひとりの園児の名前、保護者の顔を全保育士が覚えており、送迎時等での声かけや気にかける姿勢は保護者の喜びにつながっています。近隣には卒園者も多く、園・地域との関係性は良好であり、協力的な友好が継続して図られています。

◇特長や今後期待される点
1.【近隣、保護者との関係性について】
創始者の意向として近隣住民、保護者に寄り添う運営を志しています。自治会の困りごとには前向きに取組み、協力しています。例えば、新園舎建設では道路からセットバックして駐車場を整備し通行を妨げることのないよう改善を図り、そしてこの駐車場を近隣住民にも開放する等親身に考え、諸々自助努力で解決する方針で運営が成されています。また、毎朝、副園長は玄関前で全園児・保護者へ笑顔で挨拶・声かけを行い、その姿・光景は明るく穏やかな安心感を与え、子どもたちに1日が始まるわくわく感と保護者にも安心して仕事がスタートできるよう、安定感のある雰囲気で迎え入れる等、園の在り方の基本が見られます。

2.【職員の流動性について】
職員採用及び人材育成が最重要課題とされています。内部統制(理念、保育意識の理解)にも取り組まれていますが、職員整備は新規採用を基本に採用計画が成されています。安定化には、期待する職員像に向けた教育計画を外部の支援も検討して構築していかれることを期待します。

3.【ICT化に向けて】
現在の保護者、職員の年代はITへの抵抗は少なく導入には前向きなため、推進することの希望は多いと考えられます。職員については保育書類が手書きベースをIT化へ移行することで業務軽減につながり、流動性を高くすることへの要因になることが期待されます。紙ベースは劣化や場所の確保等、管理の適切性に欠けることが懸念されます。また、玄関のモニターを有効活用し保護者への周知・案内に活用する等、一考されると尚良いでしょう。

4.【規定・書類の見直しについて】
職員の各種規定について、時間の経過による内容の見直しや、不足している規定等が見受けられ、改訂等が求められます。また、社労士の顧問契約を生かし、存分に活用及び充足することによりコンプライアンス遵守の周知・浸透を期待いたします。また、保護者への書類についても、現代に則した見直しをしていかれることが望まれます。

5.【企業統治について】
ガバナンス(企業統治)を懸念されていますが、計画の立案(透明性)、業務の可視化、社内ルールの明確化と周知、責任の明確化(理事長と園長・副園長・役員会)等、今後ガバナンスを強化することで経営及び運営のリスク軽減を図り、取組んでいかれることを期待いたします。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
施設名 くるみ保育園   
    
≪第三者評価を受審した感想・自己評価での取り組みの感想≫

 今回の自己評価について、職員を6班に分けて取組みました。リーダーをその班で一番若い人にしました。まとめ方も話し合いをしてもらい、個々に自己評価したものを提出してリーダーに任せて様子を見ました。
前回は、リーダーをくるみ保育園での経験が一番豊かな人になってもらったので、若手が意見を言い出せず、自己評価のまとめ方もリーダーの気持ちが強く出ていたと感じます。今回のやり方では、若手リーダーの活躍が見えてきました。

 第三者評価を受審してみて、くるみ保育園で長く勤務している職員の考える保育士像と、若手の考える保育士像の違いがはっきりと見えてきました。
くるみ保育園の若い職員が早期に退職してしまう原因がここにもあるということが分かったので、話し合う機会を多く持つように工夫をしています。

 また、行事ごとに保護者からのアンケートを取ることが必要とアドバイスをいただき、運動会後に実施しました。様々なご意見を知ることができ、気付きにつながりました。
 園で備えておくべき「保育園業務マニュアル」、「事業計画書」については、現在作成中です。受審後、評価調査者の方からいただいたご意見がとても参考になりました。外部からの客観的な審査は大切だと実感しました。ありがとうございました。

≪評価後取り組んだ事として≫

1.職員研究会にて、子どもが楽しいと感じる保育の取組みまた、不適切な保育について意見交換をして人権について話し合いを行う。

2.16時以降の保育の見直しを行い、ビデオ視聴を無くし玩具や外遊びを主体にする。

3.一日のお子さんの様子を伝える工夫として、玄関にクラスごとのホワイトボードを設置して毎日、担任がクラスの様子を記入する。

詳細評価PDF 詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

くるみ保育園は、創立者である現理事長が開園した当初に掲げた理念・基本方針を現在も継承しています。新園舎玄関に理念を掲示し、ホームページにも掲載し、保護者・職員・関係者に周知・浸透を図っています。また、保護者会(4月)、懇談会(6月、10月)において、理念、計画、方針、目標を保護者に説明し、PowerPointを活用して日常の保育を分かりやすく伝えています。職員には土曜日開催の研究会で周知及び浸透を促しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

園長会、横浜市ネットワーク等から動向、地域の状況等の情報交換を図っています。新園舎建設では相鉄いずみの線「ゆめが丘駅」(泉区下飯田町)の大規模再開発を見据え、需要増を予測し判断材料とする等、状況把握・分析を行いました。財務面では税理士の顧問契約により今後、コスト分析・把握を行い、経営判断の一助としていかれることを期待します。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

これまでは理事長兼園長の体制でしたが、理事長は園長を兼務しないことで法人の経営課題については理事会で共有し、改善に向けて具体的な取組み、見直しと修正を実施しています。法人の方針は、主任会、研究会等を通して共通認識を図っています。今後、年中・年長園児の定員確保、また職員の安定化が図れるよう労務環境の改善に取組んでいかれることを期待します。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

これまで中・長期計画は策定されておらず現理事長の手腕で実現されていました。中・長期計画としてのビジョンを持ち、数値、及び概ねの予定等、園の方向性としての「運営の視点」・「人財の視点」・「財務の視点」を明確にし、その実現のための行動が明示されると尚良いでしょう。今後、「全体的な計画」、「年間指導計画」と「社会福祉法人としての事業計画」と連動することで中期目標として、進捗状況の確認、振り返りの討議を行い、目標設定の可否や修正の実施に期待されます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

単年度計画については、意味付けが具体的に欠け策定には至っていませんでしたが、「全体的な計画」、「年間指導計画」、「重要事項説明書」、「しおり」から必要事項を抜粋し該当年度に取り組まれる事業を具体的に列挙して単年度計画として策定することが望まれます。現在、中・長期計画で課題とする人件費比率を下げることについては5年後の数値目標を段階的な数値目標として計画し、単年度計画にする等、取組んでいかれることを望みます。今後、書類化することや、振り返り・評価ができる仕組みの構築に期待します。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

事業計画は、理事長が策定し副主任が見直しを行っています。「全体的な計画」、「年間指導計画」、「重要事項説明書」、「しおり」、「行事計画」から必要事項を抜粋して該当年度に取り組む事業を具体的に列挙し、事業計画として策定することが望まれます。職員には研究会の機会に報告・説明することで共有が図れます。今後は定期的に進捗の確認と振り返りができる体制作りに期待します。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

保護者会、懇談会において保護者には事業計画を行事計画として案内し配付しています。また、保護者・園児に影響がある現状変更点がある場合には説明会を開催、または「しおり」で説明及び周知を図っています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

PDCAサイクルは主任会議、カリキュラム会議、夕方の振り返りミーティングまたは、クラス単位で頻繁な小さな課題から計画・実行・振り返りを実施しています。第三者評価は今回で2回目の受審ですが、年1回、保育所の自己評価と職員自己評価を実施しています。第三者評価も今後定期的に受審していく予定としています。今後は「目標達成シート」等を作成して個別面談を行い、各職員の目標設定の共有と改善ができる仕組み作りが期待されます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

評価結果は研究会及び主任会議で改善について検討し議事録を保管しています。時間の捻出が厳しいため「個人自己評価」は実施・回収していますが、取りまとめて職員で振り返り及び検討が希薄ですので、今後、個人、小グループ等、工夫して機会を設ける等、振り返り検討するよう期待します。「保育所の自己評価」については、主任及び副主任で取りまとめ、全職員と共有を図ることが望まれます。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

運営方針は職員へ周知をしています。これまでは理事長が園長を兼務し運営方針は明確でしたが、園長を職務分掌し各責任の明確化を図り文書化することで職員に周知・浸透していくことを期待します。その際、責任者不在時の代行者の取決めを明確にするよう望まれます。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

税理士、社労士との顧問契約で専門家の助言を受けることで適正化に進展し、同時に規程・規則についても見直す機会となることを期待します。また、法令等の外部研修に参加した情報は園内にフィードバックし、職員間で共有・理解を深めていくことが望まれます。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

園長、副園長、主任、副主任は、保育の質の向上に意欲的に取組んでいます。利用者アンケートからも子どもに対して「優しい保育者」と評価されています。職員は「子どもが好き」を基盤として保育に当たっています。乳児については画一的にならないように寄り添った保育を心がけています。今後、園内・外の研修を積極的に受講し保育の質の向上に取組んでいかれることを期待しています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

園長、副園長、主任、副主任は職務を分掌し且つ、共通認識を図っています。労務に関しては社労士と顧問契約を交わしたことで改善・改革の進展が期待されます。特に、人事問題は早急に対応すべき課題と認識し、指導力を発揮していかれることを期待します。また、就業規則の見直しにより、勤務管理の徹底化の取組みとしてタイムカードでの出退勤管理及び休憩時間管理をする等、働きやすい環境を整備すると良いでしょう。今後、業務効率化の一助となるICT化の促進にも取組んでいかれることを期待しています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

採用計画は新卒を重点的に検討及び計画し活動しています。現在、インターン生、アルバイトからの入職等の実績があります。職員が末永く健康に勤務できるように「ワーク・ライフ・バランス」への取組みは必至な課題となっています。新入社員教育のカリキュラム等の整備を行い、社会人として、保育士として、また、法人・保育園の「求める職員像」に向けて共通理解を図る仕組みを構築されるよう期待します。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

経営的には人件費比率が高いため給与規程を見直す検討ができ兼ねている状況です。また、昇給昇格の指標も規定されていない等、職員のモチベーションとなる要素が不足気味であることが定着化への懸念として認識があります。規程化するに当たり、「期待される職員像」「求められる職員像」についての考え方及び基準を明確にするためにフレームワークを構築し、理解がしやすいよう、属人化にならないことを期待します。職員には「個人の目標(貢献度)達成シート」での達成度を昇給昇格の一つの指標とする等、検討されると良いでしょう。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

育児休暇、時短勤務等、子どものいる職員への配慮が成されています。有給休暇の消化率が高いことは働きやすい職場であることが伺えます。また、土曜日は輪番制でのシフト等公平性の配慮もしています。
今後はストレスチェックを実施してのメンタルヘルスのサポート、または産業医等への個人相談ができる体制が望まれます。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

人材育成の要としてキャリアアップ研修を位置づけています。日々の配置を考慮すると園外研修に参加し難い状況ではありますが、リモート型研修を活用する等、さらなる検討が望まれます。職員の個人面談は副園長が担当していますが、早急に対応が必要な職員を優先しているため、全職員平等に機会を提供することが望まれます。面談者に園長、主任も含め対応する等、一考を期待いたします。今後は「個人目標(貢献)シート」を活用し職員個人の進捗及び達成度を管理する等、取組みに期待いたします。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

キャリアアップ研修以外はリーダー研修、実習生指導の研修、AED研修を受講しています。研修計画は非常勤職員を含め毎年度初に前年度の振り返りと、本年度の人材育成を考え合わせ適宜見直しを行い、園内外の研修を計画立案しています。今後はセルフチェック、園外研修のフィードバック等、園内研修を充実していかれることを期待いたします。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

新人職員は社会福祉協議会の新人教育研修に参加し、キャリアアップ研修を含め園内外研修の受講を推奨しています。入職後のOJT及びOFF-JTの実施のメンターは主任が担当し、諸問題については副園長が対応する体制を整えています。新就業規則については顧問社労士が説明を行い、周知・理解を促しています。今後はセルフチェックシート等を活用し、個人で見直しができる仕組みと機会の必要性も検討されることを期待いたします。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

実習生受入担当を決め、研修も実施しています。また、マニュアル(神奈川県「実習生と実習指導者が共に育ち合う保育実習に向けて」)を備え、実習生受入れ環境を整備しています。現在、看護学校の実習生受入れ実績があります。実習では、実習生一人ひとりに寄り添った指導を心がけ育成に取り組んでいます。また、高校生の就労体験、中学校の職場体験等の受入れ実績もあります。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人は社会福祉法人であり定款、役員名簿、現況報告書、各種計算書等をWAMNET(独立行政法人福祉医療機関)に掲載し、誰もが閲覧できるようにしています。第三者評価の受審結果は福祉サービス第三者評価推進機構、WAMNETに公表されています。入園のしおり(重要事項説明書)、保育方針、保育の特色の他、行事予定、1日の流れ等を分かりやすく情報を提供しています。園だよりや地域へのお知らせは、外掲示板に掲示し、小学校、中学校、自治会、町内会長、理事会、郵便局に配布する等、運営の透明性を確保しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

事業報告については社会福祉法人として現況報告書が横浜市にて公開され、経営状況が公知されています。経理規程集に事務、経理、取引等について記載し、職員に周知し、規程に沿って業務を遂行しています。会計業務については法人監査として税理士に委託しているため適正に処理されており、理事長により適宜把握し、事業運営の適正化、改善を図っています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園庭開放は、職員の配置を鑑み実施していませんが、地域のハロウインイベントに園庭を提供し理事長がお菓子を寄付しています。また、地区社会福祉協議会主催の敬老会や、サマーフェスティバルで子どもたちが演目を披露する等、積極的に交流を広げる取組みを行っています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

職業体験、サマースクール(中学2年生、3年生)等のボランティア受入れを行っています。また、学校連携協議会に出席し小学校の様子を知る機会として年4回参加し、園の作品展や運動会、卒園式には小学校の校長先生を招待して関係を深めています。受入れマニュアルは時流に適した内容に見直されると良いでしょう。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

関係機関等は、横浜市こども青少年局、泉区こども家庭支援課、児童相談所、泉警察署、泉消防署等の電話番号をリスト化し、いつでも直ぐに連絡を取れるよう整備しています。関係機関とは必要に応じて連携を図り、共通の問題に対して解決に向けて協働し、情報交換を行う等、取組みを行っています。今後においては提携医を小児科にすることが望ましいです。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

園長会、子育てサロンに参加(副園長)しています。主任は横浜市民生委員児童委員協議会に加盟し、地域の福祉ニーズの把握、情報収集及び育児相談にも取組んでいます。入手した情報は次の行動につなげられるよう、文書化及び分析・検討を図り、さらなる地域ニーズの把握につなげていくよう期待いたします。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

地域貢献に関わる活動として、新園舎には子育て支援室が整備され、地域の保護者への育児相談、援助に取組んでいます。地域行事には園庭、園舎を提供し、地域の一時避難場所として登録を行い、また防犯カメラを新たに設置して近隣の防犯対策等、公益的な事業の一環として地域に貢献しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

入園のしおり(重要事項説明書)には各年齢に応じた保育目標、保育計画、指導計画に基づき、子どもを尊重した保育を展開することを示しています。乳児については2クラス化し、且つ個々の成長に合わせた保育を実践しています。また、虐待防止について記載し取り組みの周知・理解を求めています。外国籍の園児については文化の風習・慣習を理解して対処しています。今後は、職員の人権擁護に関するセルフチェックシート等を活用して各自で確認ができる環境を提供されることを期待しています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人・全体の共通として、職員就業規則、個人情報保護規程、特定個人情報取扱規程に、個人情報に関する職員の守るべき姿勢を定めています。職員とは守秘義務の誓約書を交わし、人権に配慮した保育を行うこと、プライバシーを尊重し保護することを職員の責務としています。コンプライアンスについては園内研修や研究会で取り上げて指導を行い、周知に努めています。新園舎になり保育室の窓ガラスは外から視認性が低い材質を使用し、近隣との外壁には植樹及び摺りガラスを施しています。また、個室トイレは遮蔽し、着替え時は保育室のロールカーテンで人目を遮る等、子どものプライバシー保護に配慮した工夫が行われています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

入園案内、ホームページに写真やイラストを用いて保育所選択に必要な情報を網羅し、園の情報を提供しています。また、入園のしおり(重要事項説明書)は毎年見直しを行い、現状に見合った内容と分かり易い記述に努めています。区役所等には園のパンフレットを設置し、誰もが情報を入手できるようにしています。園見学希望者には見学希望日・時間を個別対応で設定し、パンフレットを渡し、副園長が30分程度の時間をかけて丁寧に説明しています。その際には園内見学も行っています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

入園が決まった保護者に対しては、個別面談にて入園の説明をしています。面談では、入園のしおり(重要事項説明書)を基に説明を行い、提出書類の記入の説明及び提出時期のお願いをしています。その際、アレルギー、障害、既往症等について確認し、保護者として配慮して欲しい事項等を相互に確認把握しています。 保護者に用意してもらう物品については、入園のしおり(重要事項説明書)の記載を確認しながら不明点は実物での案内をする等、分かりやすく配慮しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

途中転園した子どもの情報については、個人情報でもあり、基本的に情報提供や保育の引き継ぎは行っていません。但し、不測の事態のために転居先の情報の報告はお願いしています。卒園児に関しては卒園児交流会を開催し継続性に取り組み(小1~6年生)、参加者も多く職員も楽しみしている行事になっています。また、保護者相談も窓口を用意し随時対応しています。今後は記録を残すことを期待します。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

園では、毎年2回懇談会を開催し、必要に応じて個別面談を実施する等、定期及び随時に保護者対応に取組んでいます。また、定期的に保護者アンケートを実施し利用者満足度の向上に取り組んでいます。
今後は、行事アンケートの実施及び集計の公開、玄関のモニターを利用し日々の保育の様子を公開する等、利用者満足度向上に努めていかれることを期待しています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

入園のしおり(重要事項説明書)には苦情受付担当を主任とし、苦情解決担当は園長である旨を公表しています。また、第三者委員会の各委員の氏名も公開しています。意見箱は設定していませんが苦情を受け付けた際は、速やかに事実関係等を調査し、申出者と相談室等で話し合いやすい環境を設けて聴取するようにしています。苦情内容については、解決に努め、必要な改善を行っています。さらに、近隣を含めて理解を得られるよう予防対策を講じ、行事開催前には近隣へ挨拶に伺う等配慮しています。「苦情は宝」とし、保育の質向上につながる位置付けとし、共通理解を促しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

入園のしおり(重要事項説明書)に、改善、意見、要望等があれば遠慮なく相談して良い旨を記しています。園内で解決できない事案は苦情処理委員会を立ち上げる等対応を明記しています。方法として、受付担当である主任に伝えることを基本としていますが、登降園時に職員が保護者からの意見や相談を随時受付けています。プライバシー保護に配慮して相談室を利用することで意見しやすい環境も整備しています。また、意見等は連絡ノートを利用して職員間で情報共有を図っています。今後は、受付及び解決に向けた一連の流れを記録・保管することが望まれます。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

保護者からの意見、要望、苦情等を受けた場合は、職員は主任に報告し、主任会議で対応を検討して申出人に伝えています。その際、必要があればマニュアルの改訂を行っています。解決した事案は、研究会等で職員と共有し周知を図っています。保護者の声を吸い上げるための意見箱は設置していませんが、毎年、3月に質問事項を含んだ保護者アンケートを実施しています。集計結果は公表(HP、園だより)しています。今後は、解決に時間を要する事案については途中経過を申出人に報告し、安心できるような対処と対応があると尚良いでしょう。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

ヒヤリハットについては発生時に状況を記録し、夕方のブリーフィング時に職員間で状況を把握し共有しています。園では、責任の明確化を図り、有事に対応する体制を構築しています。責任者は園長とし、園長不在時は副園長と定め、災害時、地震、子どものケガ、行方不明等状況別に職員体制を整備しています。
セキュリティについては民間の警備会社(ALSOK)に委託し防犯対策に取組んでいます。また、不審者訓練を実施し、警察と連携して訓練を行う等、多方面の協力を得てリスク軽減に尽力しています。今後は、マニュアルの整備と見直しを行い時流に即した内容を取り入れることを期待しています。不審者対応については委託業者と連携した訓練の実施を検討されると尚良いでしょう。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

園では、「健康管理・感染症・衛生管理マニュアル」を策定し、衛生管理の方法や消毒について定めています。感染症対策については、厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」に依拠して感染症予防に努めています。嘔吐処理等については、マニュアル及び対処備品を整備しています。保護者には保健だよりを毎月発行し感染症等の流行状況、対応の変化等周知に努めています。緊急のお知らせについては一斉メール配信、または玄関モニターで情報通知しています。今後、嘔吐処理については園内研修で実態に即した訓練を実施されることを望みます。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

避難訓練は火災訓練を毎月1回実施し、その他地震、不審者訓練等を追加で行っています。また、年1回、消防署との合同訓練も行っています。園内の設備には、消火器、火災報知器、AED、緊急連絡先表を備え、緊急時に備えています。備蓄品については、食料、飲料を3日分保存している他、毛布、発電施設、カセットコンロ等も保管し、随時補充交換をしています。今後は、管理責任者を明確にして在庫台帳を用意する等、期限管理、数量等を管理されることを期待しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

保育の実施方法については全体的な計画、年間指導計画を基本に年度末に振り返りを行い次年度に反映させて保育の継続性を維持しています。保育の標準的な実施内容については副園長、主任が職員の保育の考え方、くるみ保育園の考え方を共有しています。また、研究会での保育の検討を踏まえ各クラスで子どもの状況に合わせてPDCAを実施しています。採用が新卒者中心のため保育業務の指導内容が属人的になる傾向がありますので、今後はくるみ保育園の統一基準とした保育業務マニュアルを整備されることを期待しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

保育の標準的な実施方法の基本である全体的な計画、年間指導計画は定期的に主任会議で見直しをしています。見直した内容については各クラスに展開され職員に周知・実践しています。今後は保育業務マニュアルの整備についても定期的な見直しを図るよう期待しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画及び指導計画策定の責任者は主任とし、後、各年齢の主任から各クラスに展開し月間指導計画等の策定基準としています。乳児の月間指導計画は個別に作成し、子ども一人ひとりに配慮しています。幼児の月間指導計画は、クラス全体で記載し、個別配慮や家庭環境等は「個別配慮」の欄に記載して留意しています。保護者には活動計画、全体的な計画、指導計画を懇談会で説明し資料を配付しています。障害のある子どもについても個別計画を毎年作成し成長を把握しています。また、入園前面談で子どもの状況、背景を考慮した個別計画を作成して保育を開始しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

年間指導計画の「年間目標」を当年の指導テーマとして実践しています。本テーマは年度末に各クラスで振り返り、見直しは主任、副園長で評価の検証・討議により翌年度の年間目標としています。今後は、議事録等記録を残すことで指導計画の策定経過、経緯が分かりやすくなり、職員の理解の深まりにつなげていかれるよう期待しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

子どもの発達や生活状況は、定めた様式に記録し(児童票、健康台帳、保育日誌、経過記録)、保管しています。また、児童票は毎月更新し、毎月の身体測定結果は「おたより帳」に記録し保護者と共有しています。記録が紙(手書き)のため共有の効率性を高めるためにも今後、ICT化を推進し業務の効率化、迅速さ、場所を選ばない情報入手を可能にすることを期待しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

個人情報保護規程を整備し、業務上知り得た子ども及び保護者の秘密の保持、退職後も同様に秘密を保持することを定めています。個人情報が含まれている文書類の取り扱い方は事務所内の鍵付きキャビネットで管理しています。個人情報保護規程に反する不適切な利用や漏洩等に対しては、職員と守秘義務誓約書を交わし遵守を徹底しています。記録管理は園長を責任者とし、個人情報保護規程、社会での事件を基に研修や討議の機会を設け、理解を深めるよう促しています。今後は、個人情報取扱についてさらなる理解を深める啓蒙活動に期待しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、児童憲章、保育所保育指針、児童福祉法の趣旨を踏まえて策定しています。主任を中心に策定し、年度末に振り返り、見直しを行っています。具体的には職員は年・月間指導計画、月の活動計画、週案等の振り返りを行い、全体的な計画の見直しに生かしています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

くるみ保育園は、広い園庭を有し、大型遊具も設置されています。各保育室は採光も良く、十分なスペースを確保し、子どもたちが楽しく過ごせる環境になっています。プレイルームと寝食ルームを分けて効率性、衛生性に配慮し、子ども、保育者にとっても快適な空間となるようにしています。園庭の大型遊具は定期的に点検し安全に配慮しています。子どもたちが伸び伸びと遊べる環境があり、安心して楽しく生活できるよう工夫しています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

保育の指標の一つに「一人ひとりの個性と人権を尊重し、愛情をそそぎ、こどもや親との信頼関係を築く」とあるように、職員は一人ひとりの子どもと保護者を受容することを基本姿勢として実践しています。利用者アンケートからも、職員の優しい対応により子どもが楽しい園生活を送ることができ、「保育園に行きたい」という気持ちにつながっていることが窺えます。今後は「セルフチェックシート」を活用してさらに全職員の意識と実践の向上に生かしていくと良いでしょう。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:b】

基本的な生活習慣の習得については、「一人ひとりの子どもが安心感をもって過ごせるようにする」ことを基本とし、子どもとの信頼関係を築き深めることに取組み、健康及び個々の発達を把握し、興味や意志を尊重した一人ひとりに合った保育を心がけています。職員は、個別指導計画に基づいた保育の中で、「自分でしようとする気持ち」を大切にしながら見守っています。例えば、お箸は個々で使えるレベルが異なるためトライする部分を大切にし、子どもの気持ちを注視しながら進めています。できるところは子どもに、できないところは職員がやって見せる等、フォローしながら進展することの喜びを共有しています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

天気の良い日は、広い園庭で遊具を活用したりかけっこをして伸び伸びと体を動かして遊ぶようにしています。保育室には発達に応じた玩具、絵本等、子どもが興味を示すような内容を準備し、子ども自らの意志によって好きな時に好きな玩具が使えるよう環境を整備しています。遊びが見つけられない子どもには、職員が傍について遊びの提案や、色々な友だちとの関わりを持てるよう働きかけています。また、子どもたちが交通ルールを理解し、守れるよう交通安全協会の講習を受講しています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

乳児保育では、その子の発達状況、ペース、生活リズム、その日の体調等に合わせて丁寧な保育を心がけています。情緒の安定を考え、保育士を3名体制にて手厚く保育しています。しかし、朝夕の保育は、0~2歳で合同保育となるため、賑やかな環境となり落ち着かない様子も伺えますので、職員のシフト、出退勤(労務環境)を見直すことで配置状況を改善及び配慮した環境設定が可能になると思われますので一考を期待します。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳未満児の保育では、年間活動計画及び年間指導計画を基に月間指導計画に養護と教育の両面を取り入れ、子ども一人ひとりの発達、健康等を把握し、状況に応じた内容を組み入れています。子どものトラブルについては、職員が仲介し、できる限り気持ちを受け止め、言葉にして伝えるよう心がけています。保育士以外の大人との触れ合いでは、調理員が保育室に入って喫食状況を基本に子どもの様子を観察する等、交流の機会があります。保護者とは、朝夕の登降園時の会話、個人面談、懇談会等を通して密に連携を図り、必要に応じて面談、説明を行っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳以上児の保育では、クラス担任制であり、集団の中で友だちと関わりを持ち、遊びが展開できるよう環境を整え、年齢や子どもに応じた援助を心がけて保育を進めています。また、仲間に認められたり、友だちの良さを感じたりしながら、みんなで取組む楽しさを共有できる機会を設けています。「子どもバザー」はたくさんの品を5歳児が作り、友だちと協力して達成感を感じられる行事になっています。また、古くから催されている「七夕相撲大会」は園児に人気の行事になっています。毎月の誕生日会では一人ずつメダルをかけてインタビュー(保育士MC ピアノ)を行い、その後、全クラスで歌を送るというセレモニーを体験できる行事も行っています。これら行事には保護者も観覧ができ子どもの成長が見られる良い機会になっています。その他にも毎週水曜日にスポーツデーとして外部体育講師を招きスポーツを楽しみ、運動能力促進の一助となる機会も用意しています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

障害のある子どもの保育については、保育の姿勢と目標にも掲げている「一人ひとりの個性と人権を尊重し、愛情を注ぎ、子と親との信頼関係を築く」としています。障害認定を受けた子どもや支援が必要な子どもについては、個別計画を作成し、保護者及び療育との連携をしながら登降園での配慮、自分でできるような援助等を実践することで集団生活が送れるように支援しています。該当児の保護者とは定期的に面談を行い、療育の状況等の情報交換を密に行い、職員へのフィードバックによる情報を共有することで支援に生かしています。また、行事前には保護者面談を行い、予想される行動等を伝え、当日に準備しています。設備としてはバリアフリー化にして配慮しています。さらに、研修等で研鑽を図り、知識の向上、多様な対処方法を学ぶ機会に期待しています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

子どもの在園時間を考慮し、静と動の活動のバランスに配慮して休息の取り入れ方、午睡時の安眠等の環境整備に努めています。16時以降の保育については合同保育のタイミングを考慮し、おやつは食べ応えのある献立になっており、長時間保育を利用する子どもへの配慮がされています。職員間で夕方のブリーフィングにて引継ぎと情報共有を図っています。今後は夕方の人的充足による配置改善、残留保育の計画をしていかれることを期待しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

小学校とは学校訪問、校庭遊びを頻繁に行い、良好に交流を図っています。また、小学校の生徒から学校の様子のビデオレターが送られてくる等、深い関係性を維持しています。保護者には就学に向けた行事を小学校ごとに一覧にし、分かりやすく提供しています。年長児は学校座りや文字指導等就学に向けた見通しが持てるように指導しています。就学に向けた「子ども像」について、小学校と意見交換ができる機会が増えると尚良いでしょう。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康管理についてはミーティング、研究会において職員間で共有し、保護者へは保健計画、保健だよりで状況を共有しています。入園のしおり(重要事項説明書)に、健康について、服薬について、園でのケガ・発熱・虫刺されについての対応等の章を設け、健康管理、園での発熱・ケガ、緊急時における対応及び感染症、服薬の園での対応を記しています。毎朝、受入れ時に保護者から子どもの様子をヒアリングし、視診による子どもの状況確認(検温と健康観察)、家族の健康確認を行っています。SIDS(睡眠時無呼吸症候群)については、「事故防止マニュアル」に、0歳児は5分おきに、1歳児については10分おきにブレスチェックを行うと定めています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

内科健康、歯科健診は年2回(全園児)、視聴覚健診は年1回(3歳児)、尿検査は年1回(3歳児以上)実施し、身体測定は全園児に毎月1回行っています。他、運動能力測定を年2回(4歳児以上)実施しています。健診結果は、異状があれば健診結果表(医師記入)を保護者に配付しています。治癒状況は次回の健診で確認しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のある子どもに対しては、「保育所における食物アレルギー対応マニュアル」に基づき指導表を作成し必要な対策対応を行っています。配食ではトレイ、食器の色を変え、栄養士が配膳して保育士が確認する二重チェック体制で運用しています。喫食時の机も離して万全を期しています。職員は、アレルギー疾患研修に参加し、知識の研鑽を図っています。今後は研修受講のフィードバックとして園内研修を実施されることで知識の共有とスキルの平準化を期待しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

栄養士は年間食育計画を策定し、計画に基づいて毎月の献立を作成しています。食育では、年間食育栽培計画を策定し園庭で野菜の栽培を種蒔きから収穫まで、日々成長を観察することで食への興味につなげ、収穫した野菜を調理喫食することで、食べ物を大切にし、大事に食べることを知るよう取り組んでいます。
0歳児については、初めての食事に対して美味しく楽しく食べられるように絵本等で野菜や果物等の話をし、給食との関係性を伝えています。3歳児後半から給食当番が各クラスの配膳の役割を担当することで責任感、自主性、相手を思いやる気持ちを育んでいます。保護者には「給食つうしん」を配布して献立への理解を促しています。食器は強化磁器(PEN樹脂)を採用し落とすと割れることもあることを学んでいます。また、季節感のある献立や伝統的な食事を通して子どもたちに日本の食文化を伝えています。食事の量は子どもの日々の様子、家庭の様子で調整しています。保護者は当日の献立(実写)を玄関モニターで確認できるようにしています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:b】

献立は栄養士が作成し、日本の伝統行事の由来等、日本食文化を積極的に取り入れています。季節感のある食材や行事食等も取り入れ、見た目も楽しく・おいしく・安心して食べることのできる食事を提供しています。栄養士は各クラスを巡回し、給食、おやつの様子や子どもとの会話を通して喫食状況を確認し、残食簿を記録して献立作成に役立てています。離乳食は、子どもの成長や体調を考慮して保護者と栄養士と相談しながら進めています。0歳児、1歳児は発育状況に合った具材の大きさを工夫して食べやすく提供しています。特に、行事食は子どもたちの楽しみであり喜んで食しています。日々の給食の状況は帰りの会において職員間で共有しています。衛生管理の一つとしてグリストラップ(油阻集器)を設置し、1週間に1回の頻度で清掃・除去しています。今後は食材の大きさを配慮し、食具の扱い易さや本人の食力等に配慮し、さらに食べやすく提供することで食の楽しさ、興味につなげていかれると良いでしょう。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者とは送迎時に日々の様子を含め、会話での応対を基本としています。0歳児については連絡帳も活用してより細やかな情報交換が成されています。特記する事項がある場合は、記録を残し職員間で共有しています。保育内容等については、懇談会、園だより、クラス通信等で定期的に伝えています。面談に関しては、保護者からの申し出、または保育士の要望で必要に応じて行い、記録を残し職員間で共有しています。保護者との面談がスムーズに行えるよう、今後は日程の確約化またはICTの活用等で環境整備を図ると良いでしょう。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

日々、保護者の様子等に気を配り、変化等を感じた場合には送迎時の声かけや連絡帳等で支援し、必要に応じて日誌に記録しています。アンケート結果からも、保護者と良好な信頼関係が築けていることが分かります。また、必要に応じて保護者との面談の実施、送迎時に担任や事務所で話す機会を提供しています。しかし、些細な疑問や相談等は控えてしまう傾向があり、今後、口頭の方法以外の手段も用意することが望まれます。例えば、ICTを活用することで気安くかつ簡便化につながると良いでしょう。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

入園のしおり(重要事項説明書)に、虐待の防止についての対応と連携について明記しています。子どもや保護者の様子は注意深く観察し気配がある場合は職員間で共有しています。また、兆候や発見が確認できた場合は速やかに園長、副園長及び主任の指示を受け、関係機関との連携体制を敷いています。今後、全職員が虐待防止研修の受講や、職員間での研修内容を定期的に学ぶ機会を設けていかれることを期待いたします。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

自己評価の実施、研究会での職員間での検討・研究は記録をし保育の改善や向上に取り組んでいます。職員は、毎年度「自己評価シート」を園長に提出し、年1回の副園長または主任と面談を実施し保育実践等の振り返りをしています。また、年度末に職員の自己評価(保育士の自己評価)を行い、職員自身の保育業務においての振り返り及び課題を抽出し、次につながるよう取組んでいます。この自己評価については振り返り、検討素材としていますので、現場への効果的な展開がされるよう課題を明確にすることが望まれます。