くるみ学園児童
第三者評価機関名 | 株式会社 R-CORPORATION |
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名称 | くるみ学園児童 | 評価対象サービス | 2021 障害者・児福祉サービス版 |
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対象分野 | 障害児入所施設(福祉型) | 定員 | 20 名 |
所在地 | 〒241-0812 横浜市旭区金が谷550番地 |
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TEL | 045-951-1711 | ホームページ | https://le-pli.jp/ |
【施設・事業所の概要】 | |||
開設年月日 | 1967年04月01日 | ||
経営法人・設置主体(法人名等) | 社会福祉法人ル・プリ | ||
職員数 |
常勤職員:20 名
非常勤職員:2 名
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専門職員 |
保育士:4 名
児童指導員:8 名
社会福祉士:4 名
管理栄養士:1 名
看護師:1 名
医師(嘱託):1 名
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施設・設備の概要 |
居室:一人部屋20室
設備:食堂4室
設備:療育室
設備:相談室
設備:浴室4室
設備:医務室
設備:静養室2室
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<理 念> 1.くるみ会に集うすべての人のウェルビーイングを目指します。 2.利用者に対し、その人格の尊厳を尊重し、その人ごとの様々なヒューマンニーズを充足させる支援を行います。 3.人々がそれぞれに持つ脆弱性(ヴァルネラビリティ)を包み込める共生社会の実現に、社会福祉の実践者として参画します。 <基本方針> 1.運営の透明性を担保し、コンプライアンス意識を高め、さらにそれを上回る高い倫理をもって、常に自ら学び続けられる組織を目指します。 2.社会福祉における、地域福祉への流れに貢献するとともに、利用者の皆さん個々それぞれの願いに応え ていきていきます。同時に、その先でくるみ会につながるたくさんの人たちとわれわれを結びつけるはるかな願いにも応えられるようにすることを忘れません。 |
<くるみ学園の特徴的な取り組み> 1.法人として、年齢に応じた支援の提供~過齢児を出さない取り組み~ 2.施設独自の活動の提供(グループ活動、フロア・ユニット活動、全体活動、など)~障碍特性に応じた枠組みのある生活の提供~ |
評価実施期間 | 2021/11/04(契約日) ~2022/03/29(評価結果確定日) |
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受審回数(前回の受審時期) | 2 回(2018年度) |
特に評価の高い点 | <概 要> 社会福祉法人ル・プリは、平成29年4月1日に「杜の会」、「くるみ会」、「試行会」の3つの法人が合併して誕生しました。4年余りが経過し、当初、焦らず進めた体制から現在、社会福祉法人ル・プリとしてのスケールメリットを発揮すべきとの機運がひしひしと感じられます。例えば、人材採用コストでは、これまでは事業本部単位での採用であったため、採用費用は各事業部1/3となり、コストパフォーマンスが低かったのですが、3事業本部で採用を一本化し、3倍の費用を一括して使用できる等、効率化が図られています。社会福祉法人ル・プリでは、活性化も含めた推進機構を設定して3法人合併の促進力を図り、益々躍進し、社会に貢献しています。 ◇特に評価が高い点 1.「完全な小舎制に基づく一人ひとりに目の行き届いた支援」 ●くるみ学園児童では、完全な小舎制が取られています。職員は各ユニットに1名が勤務し、夜勤は各フロアに1名の体制にてユニットごとに連絡を密にしながら子どもの支援にあたっています。子どもの平均年齢は男子14.2歳、女子15.8歳であり、高齢児化及び家庭復帰の困難性が課題ですが、実態を認識し、施設では「過齢児(18歳以上)を施設に残さない」ことをビジョンとし、特別支援学校の就労活動の支援及び入所児の卒園後の適切な生活の場(男性は施設入所支援の「ホルツハウゼ」、女性は「くるみ学園成人」、知的障碍が軽度の子どもの退園後は「グループホーム」)への移行を検討し、一人ひとりに目の行き届いた支援を進めています。 2.「障碍児概念の変化とその対応」 福祉型児障害入所施設は従来、強度行動障碍等障碍ゆえに在宅生活・在宅養育が困難となった障碍児の入所施設ですが、国レベルでも現在は、障碍のある社会的養護の児童/障碍のある被虐待児という認識となっており、入所児童の内訳はほとんどが軽度児で、児童養護施設や児童自立支援施設からの措置変更による入所の増加という現状があり、児童養護施設や児童自立支援施設と同様に社会的養護児を受け入れています。従来の強度行動障碍への対応や、重度児へのADL獲得支援と合わせて、ASDをはじめとする発達障碍児への支援、トラウマケア等、職員に求められる支援力は多岐に亘っています。また、施設では家庭に戻れない子どもたちが大半を占めているため、施設が「家庭」となって安全で安心できる養育環境・生活環境が求められています。過齢児対策を含め、職員の対応は幅広く、入所児の障碍特性に応じた専門的な支援・指導の提供ができるプロフェッショナルな職員集団の育成(福祉専門職)に力を入れ、実践に取り組んでいます。 |
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改善を求められる点 | ◇改善が求められる点 1.「3組織が合併したスケールメリットを生かすための内部体制の構築について」 社会福祉法人ル・プリでは、スケールメリットを生かす具体策、同系統施設の横組織の構築等への動きが開始されましたが、法人の合併は異業種の合併と異なり、その事業・業務内容が同じだけに内容が分かり、これまで独自に事業展開してきた所以において引かれるラインも存在しますが、3事業本部の存在を1つにすべく、内部体制の強化により、それに沿い、全体のラインの統一からくるみ学園児童の在り方、方向性の確立が期待されます。職員一人ひとりが最大公約数の確立のみを目指し、さらにスピーディーに、法人一体化の達成に向けて取り組んで行かれることが望まれます。 2.「卒園、退園後のフォロー体制について」 福祉型障害児入所施設の最大の問題点は、18歳で生活の場が確保できないが故に子どもが施設に残らなければならないという問題です。選挙権に合わせて18歳成人となった今、国、地方自治体がこの子どもたちをどう救ってくれるのか鑑みられるところですが、くるみ学園児童では、障碍児入所施設における養育支援の考え方をより広く且つ、より深く発展させようと努力し、子ども一人ひとりのことを考え、職員の努力により卒園・退園後の生活の安定等に尽力しています。子どもの将来を考え、福祉を担う大きな勢力をもった社会福祉法人ル・プリとくるみ学園児童の取り組みが、今後、制度、政策への関与の期待と、布石を打つ手立てへと期待いたしております。 |
施設名: くるみ学園児童 <評価(自己評価等)に取り組んだ感想> 大きなトラブルも発生しない中では、日々の支援だけに埋没されがちですが、今回の第三者評価を通して、客観的に日々の支援や施設運営を振り返る良い機会となりました。 例えば、様々な掲示物の更新をしていなかったり、投書箱も投書し易いとは言えないような場所に設置されていたりと、当たり前のことが出来ていない、根本的に子どもたちへの日々の支援の前提条件が結果としておろそかにしてしまっていたことを気づくことが出来たと思っています。何も起こっていないのだから大丈夫だろうという現状認識の甘さや正常化バイアスが無意識のうちに私たち支援する側の感覚を麻痺させていることに気づかされました。 調査項目そのものが、施設運営や経営、日々の支援における大事なポイントとなっており、不十分なところは、改善していきたいと思っています。 <評価後取り組んだ事として> 1.自己評価結果について、職員会議を活用して職員と共有するとともに、取り組むべき課題認識についての共有化を図りました。 2.まず簡単に取り組むことが出来ること、掲示物のチェックを行い、更新を図っています。 3.投書箱を、子どもたちだけではなく、実習生や見学者、業者等であっても不自然ではない場所に設置しました。今後、増やしていく予定です。 |
詳細評価PDF |
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評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 |
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【第三者評価結果:a】 理念、基本方針はホームページやパンフレットに掲載しています。社会福祉法人ル・プリ(以下、法人という)のくるみ会事業本部としてパンフレットを一新し、もちろん、理念、基本方針を組み込んだ新しいデザインで作成し、採用活動等に活用しています。法人は、3つの社会福祉法人が合併し、大きな1つの社会福祉法人(ル・プリ)となり、約5年を迎え、本格的な活動が始まり、合併によるコストメリットや、事業についても、同じ職種が各本部に点在しており、機能横断的な展開を進めています。この考え方についても理念と共に十分職員に浸透させ、準備を始めています。 |
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 |
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【第三者評価結果:a】 事業経営を取り巻く環境として、入所の対象者が重度の低年齢の子どもよりも、軽度の高齢児が多い状況です。現在のくるみ会事業本部として、過齢児を出さないことを方針とし、これまでは、くるみ学園成人(女子)及びホルツハウゼ(男子)への移行を推進して来ましたが、受け入れが厳しい状況となっています。また、グループホームの設置にも積極的に取り組んできていますが、限界が来ている状況でもあります。3事業本部でグループホームを年1か所作るという現状において、これからは法人全体として過齢児対策を考えて行かねばならない時代を捉え、環境、経営状況の分析をしています。これらを踏まえ、法人の事業再編成を図る時期であると考え、進めています。 |
【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。 |
【第三者評価結果:a】 経営課題の1つである人材採用について、3事業本部に分散した求人広告費の支出はスケール、金額とも分割され、効果が少ないことを踏まえ、3事業本部の求人広告費を合わせればダイナミックな採用が期待できることから、法人の統一を加速し、事業横断の職員の活用を考えたいとの問題提起がありました。施設長は法人の管理グループの統括施設長の立場にあり、法人のビジョン構築のトップとして、この動きの加速に尽力する考えであり、法人全体の「ヒト・モノ・カネ」の有効活用を考え、真の統一に向けて進めています。 |
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 |
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【第三者評価結果:b】 法人の最大の経営課題は3事業本部の実質的な統一にあり、法人としては時間をかけて融合を図る考えで進めていますが、事業本部の色彩が強い体制の現状を、法人全体のスケールメリット、各施設の有効活用、事業横断的対応の必要な時期と考え、事務局長レベルでの中長期計画として5年計画で、グループホームを作ることを法人として計画し、実行を始めています。ゆるやかな合併を基本としたため具体的な計画策定は遅れ気味ですが1つ1つの計画を実践へと進め始めています。 |
【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 |
【第三者評価結果:b】 各事業本部の大筋の方向性と各事業部の中長期ビジョンを基に単年度の計画を施設ごとに策定し、実施しています。単年度事業計画の構成は、概論、使命、基本方針、重点目標、計画内容の構成となっており、使命である子どもとの信頼関係と最善の幸福を軸に、退所後の安定した生活、職員の知識や経験の向上の達成に向けて重点的な施策を立て、具体的な活動に結び付けるよう努めています。年度末には事業報告を行い、年間の反省を基に次年度の計画につなげています。法人としての中期計画の青写真は未達であり、今後、中期計画を明確にした後、展開を図って行く予定にしています。 |
【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 |
【第三者評価結果:b】 事業計画策定にあたっては、職員の意見を聞き、反映するようにしていますが、事業計画への参画姿勢はやや消極的な面があり、職員のスキルアップが必要と考えています。職員に関しては、本来は事業の方向を決める重要な指針なのですが、日常の子どもの対応への比重が大きい現状も理解しつつ、事業計画へも意欲を示していくよう教示しています。子どもに対しては、気持ちに寄り添った支援と併せて、きちんとした指導(社会性、常識面等)も大切と考えており、支援計画は指導と支援を含めたものが必要と考えています。近い将来には事業計画がボトムアップで作られる体制を期待しています。 |
【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。 |
【第三者評価結果:a】 この項目は難しい内容を含んでいます。入所理由に家庭内での虐待や家族関係の不調等が主原因のケースが殆どで、家庭的状況に配慮し、保護者には子どもの成長については伝えているという状況です。しかし、子どもと交流のある家庭には事業計画等についても話しています。子どもの状況、退園後、家庭事情を考えると難しい現状が多々あり、施設では療育方法の振り返りが必要な時期が来ていると考えています。家庭復帰が困難な現状では、子どもたちは自立した生活が求められており、日々検討しています。 |
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 |
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【第三者評価結果:a】 福祉サービスの質の向上については、例えば、個別支援計画について、子ども一人ひとりのアセスメントを行い、関係職員の意見を集約して支援計画を策定し、その計画に沿って支援の実施と確認を行い、半年ごとに見直し、反省を行った後、その課題を次の個別支援計画に組込むPDCAサイクルを回して展開しています。他の計画についても、同じステップを踏んで実施しています。くるみ学園児童は、ユニット単位の小舎制を最大のメリットとして運営しており、男子10名(2ユニット)、女子10名(2ユニット)の体制となっています。ユニットには指導員が3~4名配置され、ユニットごとの生活が進められています。夜勤は男子ユニット1名、女子ユニット1名が宿直し、職員室の1階と2階間に階段があり、男女ユニット協働で夜の支援に当たっています。子どもたちの様子についてはリーダー会議で報告し、情報を共有しています。 |
【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 |
【第三者評価結果:a】 取り組むべき課題及び支援計画については、決まった日時にコメントを記載し、担当職員→ユニットリーダー→リーダー会議で確認しています。記録を記入する場合にはフロア会議で方向付けを行い、実施し、その様子を含めた記録を残しています。年2回作成し、前期分の振り返りは後期に反映させ、後期分の振り返りは次年度に反映するようにしています。個別に課題があれば、そのための計画を別途起案して実施するようにしています。例えば、バスの座席に落ち着いて着席できず危険を伴うような場合、改善策としてご家族の了解を得ながら必要な処置を取り、経過を見守りながら慣れて来た時点で次の支援について検討を始める等、一人ひとりへ丁寧な対応を心がけています。 |
評価対象Ⅱ 組織の運営管理
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 |
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【第三者評価結果:a】 施設長の役割と責任については、施設の運営規定及び職務分掌表に明確に規定されています。自らの役割、責任については職員会議やミーティングで職員に所信を伝えています。有事の際の施設長不在の権限委任については職務分掌表の主任(現在は副施設長の配置はなし)であることを明確に記載しています。有事に限らず問題があった場合には施設長は迅速に対処しています。新型コロナウィルス対策に関するBCP作成時に、この地域におけるくるみ学園全体としての仕組みを作り、その一部としてくるみ学園児童の職員の役割も明記しています。 |
【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 施設長は、遵守すべき法令の内容について、職員会議や研修会で全職員へ話す機会を持ち、理解を促しています。事業本部には事務職員が在籍し、福祉六法を含む法関係の書籍も整備されており、法律関係を相談できる関係先も備え、施設長として自己の知識に加え活用できる体制にあります。専門の障碍分野についてはもちろん、幅広い分野への取り組みとして「よこはま3R夢」(一般廃棄物処理計画)に協力し、法人全体でゴミの分別、リユースに努めています。 |
【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 施設長は、サービスの質の向上に意欲を持ち、折々に職員教育を企画、実施しています。また、職員が退職しても男子フロア、女子フロアの宿直時の人員を確保できるよう採用に力を入れ、職員教育にも力を注いでいます。研修会では必要に応じスーパーバイザーを入れ、スキルアップを図ると共に、教育体制の充実に向けてボトムアップを図っています。但し、宿直は男女各1人のため、一人ひとりの成長が必要と考えており、研修会の企画を充実すると共に職員会議等でも指導力を発揮しています。法人でも検討会を設置し、全職員の底上げに努めています。課題は、施設全体のスキルアップであると考え、取り組んでいます。 |
【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 経営の改善に関しては、合併後4年余が経過する中で緩やかな統合を目指してきましたが、体制の立て直しも整い、スケールメリットを発揮する時期と考え、施設長は、法人としての活動の活発化を図る推進力となり、体制整備プロジェクトを設置し、採用、ホームページ制作、求人等を1本化すると共に、人事配置や機能別横組織の方向等を進めるよう尽力しています。 |
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 |
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【第三者評価結果:a】 法人として、福祉人材や人員体制に関する基本的な考え方は現在企画中です。施設では、必要な福祉人材や人員体制に関する基本的な考え方として、障碍の専門職として心理職の配置等も考えており、実際に採用に向けて計画して行きます。法人として効果的な人材確保を検討し、就職支度金制度等も検討の1つとして考え、人事の確保・定着に取り組んでいます。 |
【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。 |
【第三者評価結果:b】 総合的な人事管理に必要な「期待する職員像等」については、療育・支援要綱(以下、「支援要綱」という)にその方向性は示されているものの、法人として、まだ確たる基準は審議途中であり、それに沿って固めていくべき人事基準(採用、配置、異動、昇進・昇格等に関する基準)は検討中です。評価の見える化が急がれる状況にあります。職員に必要な資格に関しては、有資格者を採用していますが、業務に必要と考える資格については取得できるよう支援または、計画的に取得するようサポートしています。職員面談では職員一人ひとりの将来の構想を聞くようにしていますがまだ不十分と考えています。 |
【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 |
【第三者評価結果:b】 法人として体制整備プロジェクトを立ち上げ、働きやすい組織体制作りを進めています。職員の心身の健康と安全については施設長、主任がフォローに努め、年2回の定期面談を実施して心身のケアにも配慮しています。福利厚生では「ハマふれんど」に加入し、職員の意見を加味したワーク・ライフ・バランス体制も進めています。加速して実現するには法人内で推進を図りコンセンサスが必要な段階と考えています。 |
【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 「期待する職員像等」については、支援要綱に基づき、くるみ会事業本部としては定めていました。新法人としての「期待する職員像等」としては基準固めしている状況であり、それに沿った人事基準(採用、配置、異動、昇進・昇格等に関する基準)について現在、検討中にて、目標値設定に思案している現状もあります。今後、早急な確約を期待いたします。 |
【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 |
【第三者評価結果:a】 職員の教育・研修については研修計画を策定し、定期的な職員研修を行っています。「期待する職員像等」については、従来通り支援要綱の定めに沿って進め、児童指導員、保育士等の業務に必要な資格は明示しています。内部研修については充実を図り、所内講師のみならず外部講師にも依頼してアレンジしています。また、外部のスーパーバイザーを導入し、専門知識に限定せず、広く一般の意見も取り入れて職員一人ひとりのレベルアップを図っています。但し、外部研修は、新型コロナウィルス禍の影響で中止やリモートになっており、出席できる研修が減少しています。外部研修の参加については施設として有給、費用を負担し、積極的に参加を推奨しています。 |
【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。 |
【第三者評価結果:a】 職員個別の知識、技術水準、専門資格の取得状況等については把握しています。OJTは各ユニットで職員が行っており、研修のカリキュラムは階層別、職種別、テーマ別に設定して実施し、外部研修については情報提供を行い、参加を推奨しています。参加については全職員が偏り・重複の無いよう配慮しています。スーパービジョンの体制については、偶然、第三者評価訪問日にスーパーバイザーによる研修が実施され、研修を見学する機会を得ました。ユニットの各職員が同じスキルで、子どもの疑問に対して同じ対応ができることをねらいとした研修であり、職員は熱心に取り組んでいました。 |
【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 |
【第三者評価結果:b】 実習生の受け入れは、主に保育士の受け入れが中心であり、実習指導員研修を受講した職員が、実習生の受け入れ担当となり、対応しています。実習では、職員の動き、展開案、動線表等を見せながら実務の状況を具体的に指導しています。ユニットの職員全員については、徐々に実習指導員研修の受講を促し、プログラムを固め、いつでもユニットで実習生を受け入れられるよう体制整備を進めています。 |
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 |
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【第三者評価結果:a】 運営の透明性、情報公開に関しては、社会福祉法人であるので、法に基づいて公開しており、法人、施設の理念や基本方針、養育・支援の内容、事業計画、事業報告、予算、決算情報、第三者評価の受審、苦情・相談の体制等を、各種ホームページに公開しています。ホームページについては各施設の有効活用、事業横断的対応の中長期計画の実施の中で大幅改定を実施し、情報の積極的な開示を進めています。 |
【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営に関しては、経理規定があり、取引等に関するルール、職務分掌と権限・責任を明確にしています。決算内容に関しては毎月事業本部との内部チェックを行う他、委託会計事務所による内部監査、監査法人の専門家による指導、契約監査法人による外部監査等、2重3重のチェック体制で監査を行い、透明性の高い適切な運営が行われています。 |
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:b】 くるみ学園児童の立地は、周辺一帯、くるみ会事業部の各施設が点在し、事業本部としての活動には便利ではあるものの、地域との交流については希薄になりやすい環境でもあり、直接的な交流としては地域交流室の地域への貸し出し程度に留まっています。しかし、子どもたちは地元の学校に通学しているので、友人との交流や地域商店の利用、医院の活用はあり、学校との関係を考慮しながら地域との交流拡大を無理のない範囲で考えています。 |
【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 |
【第三者評価結果:b】 ボランティア受け入れに関しては、受け入れ基本姿勢を定め、ボランティアマニュアル等も作成しています。施設の特性上、個人情報、子どものプライバシーを考慮し、受け入れは連絡会等で検討を行い、必要に応じて受け入れる場合もあります。子どもの学校教育については協力体制を整えています。 |
【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 |
【第三者評価結果:b】 地域の社会資源(病院、役所、児童相談所等)についてはリスト一覧を作成し、職員室に貼り出し、職員に周知しています。社会資源の情報については職員会議等でも話し合い、情報を共有化しています。行政、児童相談所等、重要な関係機関先については担当者と連携を図り、双方での体制固めが必須と考えています。町内会に関しては協働できるものについては協力するよう努めています。 |
【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 地域福祉についての動向については町内会や各種会合に参加し、また、小・中学校については子どもたちが居住地を変えて入学し、学校にお世話になっており、そちらからも地域の福祉動向を知ることができています。 |
【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 |
【第三者評価結果:b】 法で定められた社会福祉事業にとどまらない地域貢献に関わる事業・活動に関しては、地域の防災対策や、被災時における福祉的な支援を必要とする人びと、住民の安全・安心のための備えや支援について協力する意思を持ち、今後は法人本部としても地域とのコミュニケーションを図っていく予定にしています。 |
評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 くるみ学園児童は小舎制の施設であり、ユニットごとで子どもが発言する機会を設け(グループ活動)、子どもを尊重した養育・支援を実施しています。理念、基本方針等に関しては倫理綱領を含む「支援要綱」があり、福祉サービス提供に関する基本姿勢については「支援要綱」とマニュアルにより実施しています。子どもの尊重や基本的人権への配慮については、組織で勉強会・研修を実施し、定期的に状況の把握・評価等を行い、必要な対応を図っています。 |
【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 子どものプライバシー保護に関しては就業規則、個人情報保護指針・規定により、社会福祉事業に携わる者としての姿勢・責務等を明記し、研修を行い、理解を図っています。一人ひとりの子どもにとって、生活の場にふさわしい快適な環境を提供し、小舎制により、子どものプライバシーが守られるよう設備等の工夫を行っています。子どもや家族にはプライバシー保護について説明するようにしています。 |
【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。 |
【第三者評価結果:b】 理念や基本方針、養育・支援の内容、施設の特性、施設の紹介等については、利用希望者に施設のパンフレット等で説明し、子どもに対しては入所後に、分かりやすい図入りで説明しています。見学者については特別支援学校、実習生、地域の民生委員等、外部の方を受け入れて施設内を紹介しています。利用希望者に対する情報提供の見直しについては課題と考えています。 |
【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。 |
【第三者評価結果:a】 サービスの開始・変更時の福祉サービスの内容に関する説明と同意に当たっては、子どもの自己決定を尊重し、子どもがわかりやすい資料を用いて説明し、子ども及びその家族等が理解しやすいような工夫と配慮を行っています。くるみ学園児童は措置による入所と契約による入所が混在しており、児童相談所と連携を図りながら、子どもや家族への説明を行っています。また、意思決定が困難な子どもや保護者等への配慮については、個別に対応するルールを定め、個別対応を行っています。 |
【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 くるみ学園児童での支援内容や環境の変更に当たっては、子ども及びその家族等に不利益が生じないよう十分配慮し、説明するようにしています。前述の通り、児童相談所経由での入所が多いので、引き継ぎについては必要に応じて引き継ぎ文書を作成しています。退所にあたっては、子ども及びその家族等に対して文書でその後の相談方法や担当者について説明しています。 |
【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 子どもの満足度については、特に、把握するためのアンケート等は実施していませんが、くるみ学園児童のグループ活動や、ユニットごとのミーティングを通して子どもの意見を聞く機会を持ち、意向、希望、満足度等を把握しています。今回の第三者評価ではアンケートを行い、満足度の把握をし、支援に生かしていきます。 |
【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 |
【第三者評価結果:a】 苦情解決の仕組みについては、苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員を設置し、公表しています。苦情解決のフローは玄関に掲示し、意見箱及び記入用紙を用意して子どもが苦情を申し出し易いよう工夫しています。苦情は集計し、プライバシーに配慮した上で、公開しています。 |
【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。 |
【第三者評価結果:a】 施設の特徴は小舎制であり、男子フロア、女子フロアにそれぞれ子ども定員10人で、各フロアは2つのユニットから成っており、毎日職員と一日の振り返りを行う場を設定する等、職員とも話し合える体制を整えています。子どもが中心となるグループ活動の内容は記録し、職員全体で共有を図り、児童相談所や医療機関等へもつなげられ体制が整備されています。また、保護者の話を職員が聞くようにしています。 |
【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 |
【第三者評価結果:a】 くるみ学園児童では、小舎制の特性を活かし、日々日常の中で子どもの意見を聞くようにしています。子ども個人が話したいと言って来た時には個別に時間を取り、親身に聞くようにしています。子どもから出た要望に対して迅速に対応できないケースもありますが、常に誠意を持って聞き取るようにしています。記録はケース記録に書き留めています。グループ活動の様子や各ユニットの状況については、職員会議等で共有し、必要に応じて施設長の決断を示し、フロア・ユニットごとに差が出ない体制としています。 |
【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 |
【第三者評価結果:b】 安心・安全な養育・支援を第一に考えて取り組んでいます。リスクマネジメント委員会や安全委員会等は今後組織で体制作りをしていきますが、施設内のリスクマネジメントに関しては、リーダー会議を中心にして進めています。基本的にはヒヤリハット、事故報告を基調として安全体制を講じ、発生の都度話し合い、原因究明を行い、具体的な対応策を立案・実行し、再発防止に務めています。リーダー会議については、原則として月1回、開催しています。 |
【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 感染症対策については看護師を中心にしっかりと実施しています。子どもも交え、感染症の最新情報に基づいた対策を講じています。今年度、昨年度はコロナ対策を中心に取り組んでいます。コロナ感染症の脅威を知らせ、コロナ対策を実践することで一般感染症についても注意喚起し、手洗い、うがい、マスク等の感染症対策に取り組んでいます。感染症の予防と発生時等の対応マニュアル等は定期的に見直し、追記する等、直ぐに対応できる内容にしています。 |
【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 災害時の対応体制を定め、毎月、様々に想定して防災訓練を実施しています。災害時について職員間で考える機会を設け、万が一に備えるよう心得ています。施設の立地上、水害以外の地震、火災を中心に注意喚起を図り、職員の連絡網、避難先を明示し、備蓄品管理についても万全の体制を整えています。くるみ学園児童は福祉避難所に指定されています。 |
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。 |
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【第三者評価結果:a】 養育・支援についての標準的な実施方法については支援要綱を整え、支援要綱に沿った支援を行っています。支援要綱は子どもの尊重、プライバシーの保護や権利擁護に関わる姿勢が明示され、全職員に周知しています。職員に対しては支援要綱に沿った研修を実施すると共に、支援要綱に沿った支援ができるよう職員は常に手元に置き、支援の指針としています。支援要綱に沿った支援ができているかどうかについては職員会議及び個別面談時に確認し、必要に応じて指導、助言を行っています。 |
【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 |
【第三者評価結果:a】 養育・支援についての標準的な実施方法について、定期的及び必要時に実施し、必要に応じて修正した内容は周知しています。見直しに際しては、個別支援計画実施時の反省と、併せて職員、子どもの意見等も加味しています。 |
【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。 |
【第三者評価結果:a】 個別支援計画を作成し、計画に沿って養育・支援を行っています。個別支援計画はユニット職員が中心となって、ユニット会議・フロア会議においてアセスメントを行い、アセスメント会議を踏まえて支援計画を立案します。主任・副主任が取りまとめを行い、支援の円滑な実行に向けてのアドバイスを行っています。 |
【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 個別支援計画は基本的には年度計画になっており、年2回見直しを行っています。見直しはユニット会議・フロア会議で行っています。個別支援計画を緊急に変更する場合は、会議を待たず、ユニット職員に主任・副主任を交えた話し合いを実施し、改めて指導に取り組んでいます。多少の変化については主任や副主任のアドバイスを受けながら個別レベルで修正及び指導を行っています。計画を変える必要がある場合は、年度末の結果・反省を踏まえ、新しい個別支援計画につなげています。 |
【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 |
【第三者評価結果:a】 子どもに関する療育・支援の実施状況は、日々、しっかり記録に残しています。また、チームで話し合い、共有をしていくよう心がけています。共有の話し合いは、職員会議等各種会議、児童記録、職員間の引継ぎ等で情報共有を図り、記録し、保存しています。 |
【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。 |
【第三者評価結果:a】 個人情報保護規程等により、子どもの記録の保管、保存、廃棄、情報の提供に関する規定を定め、個人情報漏洩には十分心がけています。記録管理の責任者は施設長であり、個人情報は鍵のかかるロッカーに格納し、保管しています。職員は、個人情報保護規程等を理解し、遵守しています。 |
評価結果内容評価
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 自己決定に関して、日常生活の様々な場面を活用して、子どもの自己決定を尊重し、できる気持ちを強みとするエンパワメントの理念に沿って支援を行っています。日常生活においては、主体的な活動を子どもの意向を尊重しながら行い、子どもの権利については、先ず職員が検討の上、共有を図り、話し合う機会を持っています。 |
【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。 |
【第三者評価結果:a】 子どもの権利擁護についてはマニュアル化されており、職員が十分理解した上で、子どもの権利を意識した対応に努めています。障碍の重い子どもの対応については、支援に配慮が必要となるため、保護者に説明の上、承認を得て、任せられています。くるみ学園児童では子どもの権利を擁護するための既存のリーダー会議・ユニット会議を活用し、拘束を必要とする場合には、そのための定められた「3要素」を遵守し、止むを得ない場合には会議で確認の上、拘束を実施する等、万全の体制で臨んでいます。職員には研修を行い、特に、新人職員については子どもの権利について、研修資料に沿って指導しています。施設内研修での職員の講師に留まらず、最近では外部から講師を招き、様々な角度から学び、外部研修への参加も推奨しています。 |
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 子どもについては、基本的に、自律・自立生活ができるよう支援することとし、本人が自力で行う生活上の行為を見守り、ユニットでも自主性を重んじ、職員は必要な時に支援するようにしています。ユニットの生活や、グループ活動により子どもたちで決め・行動することを尊重し、職員は子どもが逸脱することがないように見守りながら援助を行い、子ども一人ひとりの成長に期待しています。 |
【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 施設は小舎制の小人数(5名)で運営され、子ども同士のコミュニケーションを大切にしながら支援に当たっています。各ユニットでは各自に役割分担を設け、ゲームやテレビのプログラムの決定、お風呂の順番、掃除担当等、それぞれ話し合って決めています。原則、日中は各ユニットに職員1人ずつが勤務し、宿直は各フロア1名(男女)の体制により、職員間で連絡・連携を図り、子ども一人ひとりとコミュニケーションを取りながら相談等にも対応しています。 |
【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 前項の他に、個別に面談する機会を持ち、子どもの意向や相談等を聞いています。子どもの情報については、業務日誌や生活支援記録、引き継ぎで共有を図り、各ユニットの職員は何時でも個別の相談に応じる体制としています。子どもの方から職員室へ相談に来るケースもあり、どの職員も快く受け入れ、話を聞くようにしています。相談内容等に問題(課題)と捉えた場合には、先ず各ユニットにおいて話し合い、施設としての対応を決めてから回答しています。継続的な問題(課題)については、個別支援計画に組み込み、時間をかけて対応することもあり、その際は、施設長、主任、看護師を交え、必要に応じてくるみ学園SV(心理士)の面談及び助言を受けるケースもあります。 |
【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 くるみ学園児童は、基本的に知的障碍児の入所施設であり、知的障碍が重度の子どもは退園後、男性は施設入所支援のホルツハウゼ、女性はくるみ学園成人に移行し、知的障碍が軽度の子どもはグループホームへ移るケースが多く、家庭復帰は中々難しい現状があります。在園中は、自立した生活を目指して個別支援計画に沿った支援と指導を行い、ストレングスの醸成に努めています。また、必要に応じて地域の様々な日中活動の情報収集と提供を行う等、子ども達のスキルアップを目指して支援に努めています。 |
【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 子どもの障碍の状況に応じた適切な支援を行うために、プロフェッショナルな職員等集団の育成(福祉専門職)を基調とした「職員のプロ意識」を目指し、今後、児童養護施設等と同様に社会的養護児を受け入れ、強度行動障碍の対応や、重度児へのADL獲得支援、ASDをはじめとする発達障碍児への支援、トラウマケア等にも対応できる職員のスキル取得を目指して取り組みを開始しています。くるみ学園児童の今後の在り方、職員の多岐に亘る知識・技術の習得等、子ども達への適切な支援に向けて大きく期待がされます。 |
【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 職員は、子どもの生育歴や、抱えている被虐待体験、分離体験等に起因する苦痛・怒り、見捨てられ感等を含め、子どもを理解し、子ども一人ひとりに親身に、気持ちに寄り添って接しています。また、個別支援計画に沿って子どもの様々な生活場面で必要な支援に取り組んでいます。食事は各ユニットで取り、月1回程度は子どもたちの好みのメニューを提供する等、家庭的で温かく、美味しい食事の提供を行っています。 |
【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。 |
【第三者評価結果:a】 前述のとおり、小舎制の「家」で職員と子どもたちの信頼関係は構築されており、それをベースとして、毎日、子どもたちの基本的欲求を満たすよう努めています。ユニットでの生活は、秩序ある生活の範囲内で子どもの意思が尊重されるよう生活環境を保障し、日々の引き継ぎや記録で情報共有を図り、他のユニットの職員との判断に差異がないよう会議で確認しています。ユニットに大人がいることで安全で、何より子どもたちが安心感を持てるようユニット運営を進めています。 |
【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 機能訓練・生活訓練に関しては、子どもたちが自分自身のことは自分でできるよう、年齢に応じて指導、支援をしています。子ども一人ひとりの課題については、状況によって見守る姿勢、寄り添う姿勢で接するようにし、職員は必要以上の指示・制止を行わず、見守りながら状況を的確に把握し、賞賛、励まし、感謝、指示、注意等、適切な声かけを行っています。健康については、学校のクラブ活動や余暇の活動を通して体調の維持向上を図っています。個人別の心身の状況については、定期的にモニタリングを行い、個別支援計画に反映させています。 |
【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 子どもの健康状態の把握については、日々の健康観察や看護師による医療的サポートを受けながら一人ひとりの状態を把握し、支援に生かしています。子どもの体調変化への対応は、迅速にくるみ学園の看護師や医療機関と連携し、適切に対応しています。また、精神科等に通院中の子どもについては主治医の指示の下、それぞれの障碍の状況に合わせた薬剤投与を確実に行っています。職員は、入浴、排泄等の支援を通じても健康状態の把握に努め、少しの変化を見落とさないよう、速やかな対応につなげています。 |
【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。 |
【第三者評価結果:a】 子ども一人ひとりに必要な医療的支援の実施方針を明確にし、服薬等の管理は適切かつ確実に実施しています。慢性疾患やアレルギー疾患を含む医療的ケアについては、主治医の指示に基づき、適切に実施しています。日頃は看護師の指導・助言の下、安全管理体制を確立させています。 |
【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 くるみ学園児童は、児童専用施設であり、基本的な目標は、18歳までに学校とも密に連携を図りながら、子ども一人ひとりの希望と能力に見合った、卒園後の自立した生活への移行と定着を目指した支援に取り組んでいます。また、施設のビジョン(目標)として過齢児を施設に残さないことを目標に掲げ、特別支援学校卒業後の自立支援に協力しつつ、グループホームでの生活ができる体制を期待しています。そのためにも日常生活ができるスキルを学習支援と併せて進め、職員は尽力しています。 |
【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 前項と同様で、子どもの希望と意向を尊重した地域生活への移行や、地域生活支援のために、必要な社会資源に関する情報や学習・体験の機会を提供し、地域の関係機関等と連携し、協力して推進しています。しかし、子どもそれぞれの個人差は大きく、日々適性を見極める努力を続けています。 |
【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 子どもにとって本来は家庭復帰が最も望ましいところですが、社会的養護が必要な子どもが多くを占めているという入所事情もあり、家庭に戻れる可能性を見出しつつも、望む通りには行かない現実があります。しかし、施設としては、可能性があれば家庭復帰を目指し、児童相談所や関係機関との連携を図りながら、家族等との連携・交流を図り、家族支援に力を入れています。家族には、定期的に子どもの様子を報告し、家族等と意見交換する機会を設け、必要に応じて助言を行っています。 |
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 子どもには、発達過程や適応行動の状況等を踏まえた発達支援(個別支援)を行っています。必要となる基本的日常生活動作や、自立生活を支援するための活動や取り組みを個別活動や集団活動等と組み合わせながら実施しています。活動プログラムについては子どもの状況に応じた工夫や見直しを図るようにしています。また、学校や児童相談所と連携を取りながら、協働でサポートしています。 |
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。 |
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【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】 就労支援は特別支援学校等が中心となって行っています。施設としては学校の要望に従い、学校との連絡をとりながらサポートにつなげる関わりとなっています。 |
【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。 |
【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】 就労支援は特別支援学校等が中心となって行っています。施設としては学校の要望に従い、学校との連絡をとりながらサポートにつなげる関わりとなっています。 |
【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。 |
【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】 就労支援は特別支援学校等が中心となって行っています。施設としては学校の要望に従い、学校との連絡をとりながらサポートにつなげる関わりとなっています。 |