社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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たけの子保育園

2024年12月23日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社プレパレーション

② 施設・事業所情報
名称 たけの子保育園 評価対象サービス 2024~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 19 名
所在地 216-0005
川崎市宮前区土橋6-6-10
TEL 044-888-0174 ホームページ
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2010年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 一般社団法人遊育会
職員数
常勤職員:5 名
非常勤職員:4 名
専門職員
栄養士:1 名
調理師:1 名
施設・設備の概要
保育室:4室
更衣室:1室
事務室:1室
調乳室:1室
子どもトイレ:3
大人トイレ:2
園庭:有

③ 理念・基本方針
・親も子も保育者も育ちあえる保育園
・保護者が子育ての喜びを味わえるように、子育てのパートナーとして援助、指導、支援をする
・家庭との緊密な連携を下に、子どもの状況や発達過程を踏まえ、養護及び教育を一体的に提供する

④ 施設・事業所の特徴的な取組
・戸外遊びを主とした保育を通し観察力、感性、表現力、体力をつける
・感染症対策をして、子どもの健康を守る
・安全保育を丁寧に行い、自分で自分の命を守れる力をつける
・小さい集団での保育により、一人一人に丁寧な対応ができる

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2024/06/10(契約日) ~2024/12/03(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ・戸外でのさまざまな経験を促しています
園庭や公園などで積極的に戸外での活動をおこなっています。戸外でのさまざまな経験を通して、身体の使い方や体力の向上に繋げています。また、こどもたちは虫や自然物などの探索活動を通して、どのような場所に虫がいるのかなどを体験的に学んでいます。夏の暑い時期には、園庭の木陰で遊ぶことや夕方に外に出るなど、安全に配慮しています。そのほか、室内での活動も工夫し、寒天や氷を使用した感触遊びのほか、室内でのすいか割りなど多様な経験を促しています。

・こども、保護者に寄り添った保育をおこなっています
 たけの子保育園は、1歳児~2歳児の少人数の家庭的な保育園です。保育目標「親も子も保育者も育ち合える保育園」と掲げ、こども一人ひとりにきめ細かい保育をおこなっています。保護者とのコミュニケーションは顔を見て話すことを心掛けており、こどもと保育者の様子を気に掛けています。保護者の交流会「たけの子カフェ」では、職員は極力関わらず保護者同士で自由に卒園後の転園先など情報交換がおこなえる場の提供をしています。園では家庭的な雰囲気の中で、こどもが健康で心豊かな子に育つよう心掛け取り組んでいます。

・実践的な人材育成を進めています
 保育者の採用は園が主導しておこなっており、新卒者だけではなく経験者やブランクのある保育者の復帰など、人柄重視の採用をおこなっています。面接では園の家庭的な雰囲気に合い、こどもに優しく対応でき、保護者と一緒にこどもの成長を喜びあえる人材を求めています。コロナ禍の影響で保育士養成校などでは保育実習する機会に制限があった時期もあり、園では実践的なOJTや園内研修の機会を設け人材育成に力を注いでいます。

・安全に配慮し多様な食体験を工夫しています
園では、安全に十分配慮したうえで、こどもたちがさまざまな味や食材を体験できるよう工夫しています。保育園での集団生活を活かし、友だちが食べている様子を伝える声掛けをおこなうほか、安全面に配慮し、丸い食材は小さく切って提供するなどの工夫を施しています。今後も、こどもたちが多様な食経験を積めるような取り組みを継続していくことを期待します。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
第3者評価を受けての感想として、川崎市も出生率が下がり、今後の経営についてしっかりと考えていかなくてはいけないと思っています。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

保育目標に「親も子も保育者も育ち合える保育園」「心身ともに健康な子ども」と明文化して入園案内や川崎市のホームページに掲載しています。保護者には重要事項説明書にて説明しており、入園前説明会や保育説明会を通じて周知しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

保育業界の動向と現状は川崎市からの通知などで情報を収集しています。また、連携保育園と地域の特性などの情報交換をして保育ニーズを把握しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

経営環境や保育内容については職員会議で共有しています。園では人材育成に注力しており、運営方針「親も子も保育者も育ち合える保育園」にもとづいた人材育成をおこなっています。職員は一人ひとり必要と思われる分野の研修に参加しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

具体的な中長期事業計画を文書化していないため、職員への周知が望まれます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

中長期事業計画を踏まえた単年度計画を文書化し、職員への周知が望まれます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

園の役割分担表にて職員が担当する業務を明確にしており、それぞれの担当者が年間計画を作成しています。保育計画の見直しは、職員会議にて期ごとに評価・振返りをおこない、次期の計画に反映しています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

園の行事は保護者にこどもの成長を見ていただける機会と捉えており、年度初めに全ての行事日程を決定したうえで行事計画を周知しています。園だよりでは、保育のねらいとこどもたちの様子などを伝えています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

職員会議ではこども一人ひとりの、日々の様子や成長を情報共有しています。年度末には園の自己評価をおこない、全職員で意見交換したうえで次年度の計画に反映させています。自己評価結果は次年度の保育説明会にて保護者に報告しています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

園の自己評価結果において明確になった課題に対して、都度改善策を検討しています。会議などは議事録に残しており、全職員で情報共有できる仕組みを整備しています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

園長は役割分担表・自衛消防の組織の本部隊編成及び任務等において、責任と権限を明確にして、周知・理解を図っています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

川崎市の通知などから遵守すべき法令や基準を正しく把握・理解しています。また、情報は職員会議で報告と併せて資料を回覧し職員の理解を促しており、組織全体で法令遵守に努めています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長は保育書類の確認やこどもと職員の様子を把握しており、必要に応じて助言や指導をおこなっています。園では保育の悩みなど職員間で話し合う環境が整っており、保育の質の向上に向けた取り組みがおこなわれています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

労務に関することは園長・主任とで管理しており、職員の有給休暇の取得状況や残業状況など偏りがないか確認しています。シフトは職員の希望に沿って作成し、人員に余裕がある時には事務作業の時間を確保しています。職員会議ではこども一人ひとりの情報を丁寧に共有しており、全職員が共通認識のもと保育をおこなっています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

園では人材確保に関する基本的な考えとして、こどもに優しく接することができる人柄を重視しています。就職希望者の園見学には園の保育方針や保育内容を説明し、実際に保育を見学してもらいます。入職後は保育マニュアルやリーダー職員によるOJTなどの育成体制を整備しています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

園長は職員に園の基本方針や保育内容を具体的に説明しながら、期待する職員像の理解を促しています。職員は自己評価シートにより自身の保育の振り返りをおこない、園長は面談時に職員の考えを聞いています。職員が将来の姿を描けるような昇進・昇給など人事評価基準を明確にすることが望まれます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

職員の就労状況は園長・主任とで管理しており、時間休暇の導入や早番・遅番のシフト調整など、職員が働きやすいよう配慮しています。園では川崎市勤労者福祉共済に加入し、職員の定期健診や指定施設の利用など福利厚生を充実させています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

職員会議ではこども一人ひとりの対応について、小さな変化など丁寧に情報共有しており、園長はこどもや保護者への対応について必要に応じて助言をしています。職員の経験や適性を判断し、研修の受講を勧めるなど育成に向けた取り組みをおこなっています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

園では職員が平等に研修に参加し知識や技術を習得する機会を確保しています。研修受講後はレポートにて情報共有し園内研修を実施しています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

職員の専門資格の取得状況を把握し、経験を踏まえて研修の機会を確保しています。研修案内を職員へ周知し、受講希望者を募ったり、園長から職員に受講を勧めたりしています。職員からは「園長が一人ひとりに合った研修を勧めてくれる」とあり、職員の適性を的確に判断しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

受け入れ計画はありません。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

園では年に2回、第三者委員・保護者の代表者を交えた運営員会を開催しています。保護者には運営員会の報告を年度初めの保育説明会にておこない適切に情報の公開をしています。園の公式ホームページがないため、入園を希望する家庭や地域に向けた情報公開の検討が望まれます。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

園では経理業務に関するマニュアルを整備しており、主に主任が業務をおこない園長が確認をしています。税理士による業務支援を受けており、適正な経営・運営をおこなっています。川崎市の監査にて指摘事項があった場合は、職員会議で共有し速やかに改善報告書を提出しています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員は地域住民と親しく地域に密着した保育をおこなっています。散歩の時などは挨拶を交わし、地域の方から「たけの子さん、どこに行くの」など声を掛けてもらい地域住民から見守られています。他園との交流は移動動物園などがあり、こども同士が触れ合う機会を設けています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

ボランティア受け入れ計画はありません。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

園ではこどもの急病時に備えて小児科・眼科・耳鼻科などの連絡先一覧を事務所に掲示しています。区の保健師とは連携を図り、必要に応じてアドバイスを受けるなど相談体制を整備しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

園長は「宮前区ではこどもだけで食事をする家庭が多い」との情報を把握しており、職員に保護者会で伝えて欲しいと話しています。園では必要に応じて、区の担当者や児童相談所との連携に努めています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

戸外活動では、散歩先の公園で地域のこどもたちや住民と交流しています。地域の方は気軽に園に訪れて、捕まえた蝉などをこどもたちに見せてくれます。地域のイベントでは、秋祭りに提灯や近くのマンションに飾られた鯉のぼりを見に行くなど季節感のある活動をおこなっています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員は保育の質ガイドブックや人権擁護のセルフチェックリストを活用し、日々の保育を適切におこなっているか自身で振り返りをしています。こどものトイレトレーニングなどは、年齢に関係なく一人ひとりの成長に合わせて家庭と連携して始めています。お誕生日はできる限り当日にお祝いするなど、こどもを尊重した保育をおこなっています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

職員は保育マニュアルにて、こどものプライバシー保護について共通理解のうえ保育に努めています。おむつ交換の際は人目につかないよう配慮しておこなっています。保護者には入園時にプライバシー保護に関する取り組みについて説明しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

園の見学はいつでも受け付けており、保育の様子やこどもと保育者との関わりを見ていただいています。入園案内に沿って園での取り組みを説明し、入園時に必要な持ち物などは実際の物を見せながら説明しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

入園前に、重要事項説明書に沿って園の概要を説明しています。個人面談では、こどもの家庭での様子や生活習慣など伺い、既往歴やワクチンの接種状況を確認しています。保護者には、重要事項、個人情報の取扱いに関する同意書の提出をお願いしています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

重要事項説明書では利用の開始及び終了に関する事項を明記しており、保護者に周知しています。園では卒園や転園時には、川崎市の手順に則り手続きをおこなっており、卒園後も保護者が悩んだ時などは園を訪れることもあり信頼関係を築いています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では送迎時の対応として朝の受け入れ時は元気に挨拶を交わす、お迎え時間を予測しておむつ交換やトイレ誘導をおこない、保護者を待たせないことを共通理解として保育に努めています。保護者からは家庭的な雰囲気で安心してお任せできるとの声があり、保護者に寄り添った保育をおこなっています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

苦情解決体制を整備しており重要事項説明書にて、苦情受付担当者、苦情解決責任者、第三者委員の設置を明記して保護者に周知しています。保護者からの意見や要望などの申し出でがあった際は職員と情報共有し速やかに対応しています。申し出内容は文書化して管理し今後に活かしています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

保護者とは送迎時に元気に挨拶を交わし、話しやすい雰囲気を心掛けています。日々のこどもの様子は連絡帳にて園と家庭で情報共有しています。園では事務所に保護者が集まって交流する「たけの子カフェ」を開催しています。「たけの子カフェ」では、保護者同士で何でも話せる環境を提供しており、地域の情報交換が交わされています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

園では、保護者から相談や要望があった際は、園長・主任・職員とで連携を図り迅速に対応するよう努めています。職員会議ではこども一人ひとりの情報共有しており、職員が対応に困ることがあれば、園長が助言をするなど組織的な対応をしています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

園では安全計画を作成し各種マニュアルを整備しています。散歩に出かける際は、点呼表にて常に確認をおこない、見守りに専念する職員を配置しています。園では乳幼児突然死症候群に関する情報を共有し、保護者には園での取り組みの説明やポスターを掲示して情報提供しています。午睡時には職員が側につき、寝返りが上手にできないこどもには寝返りをサポートするなどこどもを見守っています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では感染症等対応マニュアルを整備しており、手洗い・うがい・散歩から帰ってきた時には着替えをするなどウイルスを外から持ち込まないよう対策を徹底しています。保護者には入園案内にて、健康管理に関することや、体調不良時の園での対応を明記しています。また、保健だよりを通じて感染症の予防策や家庭での過ごし方などをお伝えしています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

園では地震災害における安全対策に関するマニュアルと自衛消防の本部隊員編成及び任務等を整備し、職員に周知しています。保護者には重要事項説明書にて非常災害時の対応と避難場所を周知しています。保護者との連絡手段が電話のみとなっており、あらゆる状況を想定して複数の連絡手段を取り入れることが望まれます。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

園では各種の保育マニュアルを整備しており、職員は共通理解のうえ保育をおこなっています。園長は保育現場を確認して職員により保育内容に偏りがないか確認しています。職員会議ではこどもの発達や個性を共有し、こどもに寄り添った保育を実践しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

園では保育マニュアルに沿った保育をおこなっており、毎年こどもの様子に合わせて職員の配置や保育体制の見直しをしています。こどもの個性を尊重し、一人ひとりが落ち着いて過ごせるよう柔軟に対応しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

入園時の面談にてこどもの家庭での様子や生活習慣を伺い、こどもの姿を見て個別指導計画を作成しています。職員会議ではこども一人ひとりの成長過程を把握して、「乳歯の生え始めの時期は何でも口に入れてしまうので特に注意しましょう」と声を掛け合うなど丁寧に情報共有しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

指導計画は、期ごとにクラスの様子やこどもの姿から保育の評価・反省をおこなっており、職員会議で意見交換を交わして次期の計画に反映させています。保護者とは園だより・給食だより・保健だよりを通じて園の取り組みをお知らせしています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

園では保護者と交わす連絡帳などは肯定的な言葉に言い換えて、配慮が必要な内容は直接顔を見て伝えるようにしています。職員会議では、連絡帳などの返答が難しい場合は、他の職員に相談することを伝えており、園全体でサポートする体制を整備しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

個人情報の取り扱いに関する規程を整備しており、職員は入職時に守秘義務について理解しています。個人情報が含まれる書類は、鍵付きの書庫にて管理しています。保護者には重要事項説明書にて個人情報の取り扱いを説明し同意書の提出をお願いしています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、リーダー保育者が作成し、その後園長が確認しています。その後、他の保育者も確認し、こどもたちの発達に適した計画となるよう努めています。年度末には振り返りと見直しをおこない、次期計画に反映させています。また、年度始めにも、こどもの発達や様子に合っているかを確認しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

手洗い場の清掃は毎日おこない、玩具の消毒もこまめにおこなうことで、衛生環境を適切に保っています。また、こどもたちはクラスを問わず、好きな落ち着ける場所を選んで過ごすことができます。心地よく過ごせるよう、職員間で連携を図り、環境を整えています。給食時には、咳が出る場合に別室を用意するなど、体調管理や感染症予防にも十分配慮しています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

家庭環境から生じる個人差については、入園前の面談や連絡帳、日々の会話を通じて把握し、一人ひとりの姿を受け入れて保育しています。毎月の職員会議では、クラスの様子とともに、こどもの姿や保護者の状況を詳細に報告し、全職員で情報を共有することで、こどもへの理解を深めています。また、園長からの助言を受け、家庭状況などの背景も踏まえながら、こどもの気持ちに寄り添った対応を心がけています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

昼寝からはやく起きた時には、隣にある部屋で遊んで待つことが出来るようにしています。無理なく待つことが出来るとともに、十分な睡眠がとれるように静かな環境を整えています。全体的な計画にも生活習慣の獲得に向けた声掛けについて記載し、保育者は年齢に合わせた声掛けをおこなっています。保育者が一緒に実践していくことでうがいや手洗いの習慣を促しています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

保育者は、玩具の質や量を考えて環境を整備しています。保育者が一緒に遊び、楽しさを知らせることで、さまざまな物に興味を持つことが出来るように配慮しています。また、積極的に戸外活動をおこなう中で、散歩の際には友だちと手を繋いで歩くなど人間関係が育まれるように援助しています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:非該当】

0歳児が在籍していないので非該当

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

天候が良いときには、毎日戸外で遊ぶことでこどもたちは探索遊びを積極的におこなっています。保育者は、探索遊びの中でのこどもの発見に共感し、一緒に発見を喜ぶことで周囲への興味関心や好奇心を育んでいます。こどもたちは、クラスに関係なく好きな場所で過ごせる為、日常的に異年齢交流をおこない社会性を育んでいます。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:非該当】

3歳以上児が在籍していないので非該当。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

園長は、こどもの姿に応じて気になることがあるときには病院の受診を勧めるなど、適切に対応しています。園長や保育者の経験から保護者へのアドバイスをおこなうことや、個別に保育環境の整備などをおこなっています。保育者は、外部の研修を受ける中で配慮が必要なこどもへの知見を深め、保育に活かしています。また、川崎市の発達相談支援コーディネーターの研修を受講した職員もおり、保育者が中心となって保育を進めています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

こどもの様子などの情報は、受け入れノートに記入し保育中の様子の変化なども随時記録しています。1日を通して使用することで保育者間での引継ぎを丁寧におこなっています。夕方の保育は、こどもの人数に合わせて合同保育をおこなっています。日中の保育でも、こどもの状況に応じて落ち着ける部屋で過ごすなど安心して過ごせるように配慮しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:非該当】

5歳児が在籍していないので非該当。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

川崎市公立保育所健康マニュアルを参考に適切に衛生管理をおこなっています。こどもの感染症罹患歴や予防接種の状況などは。健康記録に記載し、把握しています。また、朝の受け入れマニュアルを整備しており、受け入れ時に視診や体調について聞き取りをおこなうなど統一して対応しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

健康診断、歯科検診結果は、健康の記録に記録しています。歯科検診結果は、歯科医が記入した用紙を保護者に配布して知らせています。歯科検診の際には、嘱託歯科医の歯科衛生士が歯の染め出しをおこない汚れが残っている部分を確認し、歯磨き方法の指導をおこなっています。また、健診と合わせて歯科医からフッ素についてや飲み物に含まれる砂糖の量についてなど、歯に関わる話を保護者におこなうことで家庭でも虫歯予防がおこなえるよう正確な情報を提供しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

嘱託内科医は、こどもたちのかかりつけ医でもある為、密に連携を取っており相談することや助言を受けて対応する体制が整っています。アレルギー児については、医師の指示にもとづいて除去食を提供しています。また、慢性疾患が予防出来るように保健だよりでは、季節に合わせた健康に関する情報を発信しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

給食は、こどもたちと同じ物をリーダー保育者も一緒に食べています。宮前区の特徴としてこどもが1人でご飯を食べる家庭が50%であるという地域の状況を把握して保育に活かしています。保育者の反応や声掛けからも食べてみようという意欲が持てるように配慮しています。また、食育ではトウモロコシの皮剥きやソラマメのさやだしなどをおこなうことで、食に興味関心を持てるように取り組んでいます。食育内容にあわせて食材の絵本を用意するなど、こどもの興味が広がるように環境を整えています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

栄養士は、喫食状況を確認しています。こどもの嚥下能力などの発育状況を保育者と栄養士で把握し、調理に反映させています。献立は、川崎市の献立を使用しています。サイクルになっている為、1週目のこどもたちの様子や喫食状況に合わせて、食べやすいように2週目の調理に反映させて改善しています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

懇談会をおこない園の保育内容などを説明しています。また、年1回たけの子カフェという保護者と保育者で会話する機会を設けています。他園への進級に合わせて、転園先の選択に関する情報共有や相談を保護者同士でおこなっています。日々の連絡帳では、こどもの様子を詳細に記入することで、保護者とこどもの成長を共有できるように支援しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

保育者だけでなく、園長もいつでも保護者の相談に応じています。気になる様子が見られた時には、園長から直接声を掛け、会話する機会を設けています。お迎えの時間に設定することで、保護者の家庭状況や就労状況にも配慮しています。また、園だよりや保健だより、給食だよりでは写真を使用して園での取り組みを伝えるとともに、季節に合わせた育児に関する情報を分かりやすく伝えています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

保育者は、虐待や不適切な養育の兆候を早期に発見することを保育所としての役割として認識して保育しています。日々の保育の中で着替えやおむつ替え時には、全身の視診をおこなっています。気になることがあった時には、園長、主任に報告後必要に応じて記録することで経過を観察しています。行政や専門機関と連携する体制を整えることで、適切な対応が出来るように努めています。また、職員は各研修の中で権利侵害などへの知見を深めています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

保育者は、自己評価を年2回おこない、保育を振り返っています。また園長との面談も有り、課題や目標を明確にしています。研修受講後は、職員間で共有することで施設全体の専門性の向上に取り組んでいます。計画の反省は、期末、月末、週末におこない、保育実践の改善に役立てています。