社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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ちびっこハウス

2023年11月16日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 一般社団法人 日本保育者未来通信

② 施設・事業所情報
名称 特定非営利活動法人 ちびっこハウス 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 地域型保育事業(居宅訪問型保育事業除く) 定員 19 名
所在地 246-0022
横浜市瀬谷区三ツ境24-8
TEL 045-777-1618 ホームページ http://tibikkohouse.web.fc2.com/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2023年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 特定非営利活動法人ちびっこハウス
職員数
常勤職員:6 名
非常勤職員:8 名
専門職員
園長:1 名
保育士:10 名
調理員:2 名
施設管理者:1 名
施設・設備の概要
保育室:2室
調理室:1室
幼児用トイレ:2個
医務室:1室
屋外遊技場:(代替)三ツ境第三公園

③ 理念・基本方針
基本理念 未来を担う就学前の子どもの健全育成を行う
園目標  元気で明るい子 協調性がありよく遊ぶ子


④ 施設・事業所の特徴的な取組
【動画配信等により、定期的な保護者との子どもの成長の共有が図られています】
 園では、送迎時のコミュニケーションや連絡帳、個人面談等を通して、保護者と子どもの成長の共有を行っています。また、毎月数回の頻度で園での子どもたちの様子を動画で保護者に配信しています。動画では普段の子どもの様子や行事の様子等に、テロップをつけて分かりやすく説明しています。
 保護者からは「いつもこまめに動画を配信して下さりありがとうございます」「園での様子を写真や動画で共有してくださっているおかげで、子どもがどのように過ごしているかを見ることができ、安心することができています」「動画配信など、コロナ禍でも園での様子がわかって良かった」などの意見が寄せられており、動画配信は定期的な保護者との子どもの成長の共有につながっています。

【ICT、電子媒体を積極的に利用し、情報の発信と受信の効率化が図られています】
 保護者との情報共有においては、連絡帳をはじめ、日々の伝達事項等にICTを積極的に利用しています。保護者からも「連絡・情報共有は便利」という声が上がっており、効率的な情報共有が行われています。また、園内においても各部屋に電子媒体が常備され、職員はいつでもマニュアルや行事の計画等を受信できる体制が整えられています。各種指導計画等は、電子媒体を使用しての提出や職員間の共有が可能なため、効率的な情報の発信と受信が可能な体制となっています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/06/19(契約日) ~2023/11/01(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 【中・長期計画の策定、及び中・長期計画を反映させた単年度計画の作成が期待されます】
 園は今年度より認可保育所に移行し、大きな節目を迎えました。移行初年度ではありますが、具体的な保育内容が記載された職員の自己評価表を作成し、人材育成の計画を立てるなど、積極的な取り組みが行われています。
 具体的な取り組みは実施されていますが、中・長期計画については、施設長及び管理者間での目標や、構想に留まり、現在のところ文書化されたものはありません。単年度計画については、行事計画を中心とした計画が立てられています。今後は、中・長期計画を策定し、中・長期計画の内容を反映した具体的な単年度計画の作成が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
自分達の当たり前を見直すきっかけになりました。
保育現場、保育園の運営をよりよくする方法をスタッフで話し合い、今後、よりよい保育園にしていこうと感じました。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

・園の保育理念、保育方針、保育目標は、明文化され、全体的な計画や重要事項説明書に記載があります。また、保育室に掲示され周知が図られています。
【保育理念】は、未来を担う就学前の子どもの健全育成を行う、【保育方針】は、1.保育指針に基づく保育を行う、2.子どもの人権を守る、3.発達に適切に援助する、4.家庭・地域と連携をする、5.保護者の支援を行う、【園目標】は、元気で明るい子、協調性がありよく遊ぶ子、です。
・職員への周知については、採用時、及び年に1回実施される施設長面談で、共有しています。また、日ごろから保護者の意見等に対して、理念にもとづいて対応するなど、周知を図っています。
・保護者への周知は、入園説明会にて重要事項説明書を通して伝えています。また、毎月、数回の頻度で子どもたちの園での様子を動画で保護者に配信しています。動画配信時には、テロップ等で園で大切にしていることなどを理念や方針をふまえてわかりやすく伝えることに努めています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

・社会福祉事業全体の動向や、地域の各種福祉計画の策定動向などについては、園長会や商店街の役員会において、情報を把握しています。社会福祉事業全体の動向については、保育利用日数や利用時間の拡大、就労以外で保育を必要とする家庭や文化の違う家庭への保育等、保育ニーズの多様化について把握しています。地域の各種福祉計画の策定動向などについては、地域での若年層の子育て家庭の増加、それに伴う子育ての孤立化等について把握しています。
・地域での特徴・変化等の経営環境や課題については、見学者等から得た情報を踏まえ分析につなげています。具体的には、0歳児からの入所は希望していないが、1歳児からの入所が難しいと予想されるため0歳児から入所する家庭があることなどが挙げられます。
・施設長及び管理者が定期的な保育のコスト分析を行い、予算計画に反映させています。予算計画は、前年度の実績を踏まえ、人件費、修繕費などの項目ごとに立てられています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

・経営課題として、職員の配置基準を上回る職員配置と人件費の兼ね合い等について分析しています。また、職員配置に関しては、早番や遅番等の勤務体制も踏まえて、具体的な課題や問題点を明らかにしています。
・理事会にて経営運営状況報告を実施し、改善すべき課題等について、役員間で共有されています。また、課題等については、週1回実施される職員会議で職員に周知しています。
・職員配置と人件費の兼ね合いについては、在職の職員の勤務時間帯の調整や、早番及び遅番の時給を上げて採用する等の取り組みが行われています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

・中・長期計画については、施設長及び管理者間での目標や、構想がありますが、現在のところ文書化されたものはありません。今後は、具体的な目標や成果などを設定した中長期計画の策定が望まれます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

・行事計画を中心とした単年度の事業計画が立てられていますが、数値目標や具体的な成果等を設定することなどによる、実施状況の評価を行える内容となっていません。今後は、保育理念や保育目標にもとづき、人材育成計画や保育環境の整備等、行事計画以外の内容について、具体的な成果等を設定し、実施状況の評価を行える仕組みづくりが期待されます。また、中長期計画を策定し、中長期計画の内容を反映した具体的な単年度計画が示されることが望まれます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

・事業計画は年度末に施設長が振り返りを実施し、策定しています。その際に、行事ごとの職員の振り返りの内容を踏まえ、計画に反映させています。今後は、さらに職員等が参画し、園の方向性を定める事業計画の策定が望まれます。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

・事業計画の内容については、運営委員会にて保護者に周知しています。また、必要に応じて運営委員会で出された意見を反映するなどの取り組みも行われています。
・事業計画で示されている行事の具体的な取り組みについては、子どもの様子を動画で保護者に周知しています。また、毎月の園便りや行事の際に撮影した写真を通して伝えていくなど、保護者等がより理解しやすいような工夫を行っています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

・保育の質の向上に向けた取り組みとして、組織的にPDCAサイクルを取り入れ継続的に実施しています。毎日行われるクラス会議や毎週行われる職員会議において、保育の内容について組織的に確認を行う体制が整備されています。また、各種指導計画等は園専用のサーバーで共有することができるよう整備されており、職員が効率的に振り返りを実施できる体制が整えられています。
・職員が年に1回の自己評価を実施する仕組みが、整えられています。今後は、職員の自己評価について、分析・検討することを予定しています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

・職員の自己評価にもとづいた、課題の文書化ついては、今年度より職員の自己評価を実施し、取り組む計画が立てられています。現時点では、日ごろの保育の中で、課題を明確にし、改善策を実施しています。一例として、施設長が不在時の土曜保育等で、受診が必要と考えられる際の緊急時優先連絡体制についての見直しなどの取り組みを行いました。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・施設長の役割と責任については、全体目標を記載した書面の中で、「施設の管理・運営・保育方針の管理と決定を行う」ことが文書化され、職員に周知しています。また、週に1回実施される職員会議において、具体的な保育の事例を踏まえて、施設長としての考えを表明し自らの役割と責任についての周知を図っています。
・平常時以外の施設長の役割と責任については、不在時の権限委任なども含め、災害時マニュアルに記載されています。施設長が不在の際は、主任又は管理者に報告する体制が整えられています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・施設長は子どもの権利条約をはじめ、児童福祉に関連する法令等を日ごろから十分に理解し、職員に周知しています。
・年に3~4回程度実施される区の園長会に出席するなど、法令遵守の観点での経営に関する研修や勉強会に参加しています。
・税理士をはじめ、法律に関連する内容について、日ごろから専門家に相談できる体制が整えられています。
・就業規則の定期的な確認や、虐待防止法、パワーハラスメントに関する事例等、日ごろから遵守すべき法令等の把握に努めるとともに、必要に応じて職員に周知しています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・施設長は積極的に保育現場に参加し、定期的、継続的に保育の質の現状についての評価及び分析につなげています。また、必要に応じて職員会議の議題に取り上げ、職員と相談する体制が整えられています。
・日々の保育の中や、週1回実施される職員会議の中で、日ごろの保育実践で気になる事や、保護者との信頼関係の構築の必要性など、現在の保育現場に求められていることを職員に伝えています。
・年に1回実施される施設長との面談の他に、必要に応じて職員との面談を行うなど、、職員の意見を反映するための具体的な取り組みを行っています。
・職員の教育・研修の充実を図るため、施設長は職員それぞれの経験年数や興味などを把握し、適切な研修に参加できるよう体制を整えています。また、施設長自らも積極的に研修に参加しています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・経営の改善や業務の実効性の向上に向けた取り組み
として、職員の配置基準を上回る職員配置と人件費の兼ね合い等について分析しています。また、年間を通して各職員が働きやすい時間帯での固定シフトの体制にすることで、組織の理念や基本方針の実現に向けて、人員配置、職員の働きやすい環境整備等、具体的な取り組みにつなげています。
・施設長は、経営の改善や業務の実効性を高めるために組織内に具体的な体制を構築するため、日ごろから職員の意見を積極的に受け入れ、職員からの提案を実現できるよう指導力を発揮しています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

・必要な福祉人材や人員体制に関する基本的な考え方について、研修計画で、初任者向け、中堅向け、主任・ベテラン向け、指導職員・管理職向けに必要なスキルや知識を明記し、福祉人材の育成に関する方針を定めています。
・研修計画では、職員一人ひとりの興味やスキルを基に、区が主催する研修や、各種一般企業が実施する研修に参加する旨が記載され、実施されています。
・現在は、職業安定所、人材紹介会社などを利用し、人材の確保や採用につなげています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

・「期待する職員像」については、全体的な計画や研修計画の中で明確にされています。研修計画では、経験年数ごとに期待する職員像が明記されています。
・人事基準については、就業規則及び契約書において明確に定められ周知されています。
・施設長は各職員の課題を念頭に、日ごろの保育実践を観察し、職員の専門性や職務遂行能力、職務に関する成果や貢献度等を評価につなげています。また、12月に行われる施設長面談にて、各職員の達成度等について共有しています。今後は、各職員の職務に関する成果や貢献度等について書面にして共有するなどの取り組みが期待されます。
・職員が、自ら将来の姿を描くことができるよう、各研修及びキャリアアップ研修への積極的な参加を通した仕組みづくりが行われています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・職員の就業状況や意向については、年に1回、施設長が職員と面談し把握に努めています。
・職員の有給休暇の取得状況や時間外労働のデータについては、管理者及び施設長が定期的に確認し、職員の就業状況を把握しています。また、毎月の給与明細に有給取得可能日数を示し、園全体でバランスよく有給が取れるよう、職員体制を整えています。
・施設長は職員との日常のコミュニケーションを通して、職員の心身の健康と安全の確保に努めています。また、日ごろから保育に関する気になる事については、職員間で言い合える関係が大切なことを職員に伝えています。
・ICTシステムの利用で、職員の書類作成業務の負担軽減となったり、園専用サーバーの利用で、いつでも職員が迅速に書類等を確認できる体制を整えたりすることで、業務の効率化につながっています。
・働きやすい職場づくりとして、年間を通して各職員が働きやすい時間帯での固定シフトの体制を整えています。また、話しやすい雰囲気づくりを心掛け、面談以外にも日ごろからのコミュニケーションを大切にし、気になることがあれば声をかけて話を聞くようにするなど、職員が悩みなどを抱え込まないように努めています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・「期待する職員像」については、全体的な計画や研修計画の中で明確にされています。研修計画では、経験年数に応じて乳児保育研修、幼児保育研修、コミュニケーション研修、ミドルリーダー研修、アカデミック研修等、具体的な研修内容が示されています。
・12月の施設長面談を通して、各職員の目標等について進捗状況の確認を行っています。今後は、年度当初に書面にて各職員の目標を設定し、中間面接で進捗状況を確認するなどの取り組みが期待されます。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・「期待する職員像」については、研修計画の中で経験年数に応じて身に付けたいスキルや知識を明記しています。初任者は、「保育士に必要な専門性の基礎を学ぶ」、中堅は、「保育士に必要な資質を磨く・自身の興味を基本とした専門性の獲得・各分野別リーダー」、主任・ベテランは、「保育士としてのキャリアアップの知識の獲得・対話を中心とし、意見をまとめたり、リーダーシップを発揮する」、指導職員・管理職は、「次世代の育成・リスクや組織のマネジメントの知識を基に今後の見通しを持った保育現場を目指していく」が明記されています。また、必要に応じて研修計画の見直しを行っています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・初任者と経験年数が長い職員を同じクラスに配置する等、園内での個別的なOJTに取り組んでいます。
・階層別研修については、経験年数に応じて、初任者向け、中堅向け、主任・ベテラン向け、指導職員・管理職向けに、具体的な研修項目が設定され、職員一人ひとりの興味やスキルを基に参加できるよう、体制が整えられています。施設長は、区の研修案内や各種一般企業の行う研修案内等を掲示し、参加を勧奨しています。
・園内研修にて、熱中症対策、感染症対策、嘔吐処理等、時季に応じた必要な研修を実施しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

・今年度より認可保育所に移行した為、実習生の受け入れ実績はありません。今後、実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成に関する基本姿勢を明文化するとともに、マニュアルの整備を予定しています。また、指導職員・管理職向けの研修内容に、実習指導者研修を取り入れ、指導者に対する研修の計画を立てています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

・1日の園での生活の流れ及び貸借対照表等についてはホームページにて公開されています。
・例年、ハロウィンや餅つき等、商店街の行事に園として参加し、社会や地域との連携に取り組んでいます。
・地域に向けて、事業所で行っている活動等を伝える取り組みの一環として、ホームページにて一時預かり保育の実施について掲載しています。今後は、区の担当課の窓口や地域の子育て支援センターに園のパンフレット等を置き、さらに社会・地域に対して園の存在意義や役割を明確にするように努めていく予定です。
・今後、第三者評価の受審に伴い、結果内容にもとづく具体的な対応等について公表予定です。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・園における事務・経理・取引などに関する担当は、施設長と管理者になっており、職員にも周知されています。職員が園で必要な物品を購入する際は、施設長に伝え購入しています。
・財務については、税理士による収支決算や台帳作成等の監査支援が行われています。また、市の監査を受け、適宜必要に応じた改善が実施されています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・地域との関わり方について、「地域のニーズにより一時保育を行い、地域の子育てを応援する」等、基本的な考え方が全体的な計画に記載されています。
・商店街の催し物やお知らせ等について掲示し、保護者に活用できる社会資源や地域の情報を提供しています。
・商店街で実施される、ハロウィンや餅つき等のイベントに園として参加するなど、地域の人々と子どもとの交流の機会を定期的に設ける取り組みを行っています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

・認可保育所に移行する前に中学生の職業体験の受入れを行った実績があります。
・現在は受け入れにあたってのマニュアルなどはありません。今後、新たなボランティアの受け入れや、地域との交流、近隣の学校との相互協力などを想定し、マニュアルなどが整備されることを期待します。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

・園独自の散歩マップや区が発行する子育て支援マップ等の社会資源を保護者に提供しています。また、職員会議等を通して職員間で共有化が図られています。
・区の園長会や商店街の役員会に参加するなど、関係機関・団体と定期的な連絡会等を行っています。
・家庭での虐待等権利侵害が疑われる子どもへの対応については、区の担当課と連携し、園に訪問してもらうなど解決に向け協働しながら具体的な取り組みにつなげています。また、必要に応じて、児童相談所との連携体制があります。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

・区の園長会や商店街の役員会の参加を通して、地域の福祉ニーズや生活課題等の把握に努めています。一例として、以前より家族向けのアパートが多い地域であり、近年戸建ても増加し、若年層の家庭の増加による子育ての孤立化等について把握しています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

・把握した福祉ニーズ等にもとづいて、一時預かり保育を実施しています。一時預かり保育の実施については、全体的な計画に「地域のニーズにより一時保育を行い、地域の子育てを応援する」と明示するとともに、ホームページでも実施の旨を掲載しています。
・施設長は商店街の役員を務め、商店街の催し物に園として参加するなど、地域コミュニティの活性化やまちづくりなどにも努めています。
・今後は、地域の福祉ニーズ等にもとづき、保育所が有する専門的な情報を、さらに地域に還元する取り組みが期待されます。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・子どもを尊重した保育の実施にあたり、「虐待、人権無視等、不適切な保育を禁止するマニュアル」を作成し、職員が理解し実践するための取組を行っています。マニュアルには、不適切な保育の禁止として、「子ども一人ひとりの人格を尊重しない関わり」「不適切な保育を行った保育士がその行為を振り返り、改善すべき行為に気づくための対応」等の項目が挙げられ、具体的な取り組みにつなげています。
・日ごろから、職員間で意見交換しやすい環境づくりに取り組んでいます。そのため、言葉遣い等で気になった際は、互いに確認し合うことや、必要に応じて施設長から伝える機会などを設けています。
・毎月1回、保育所保育指針の部分的な読み合わせを行うなど、子どもの尊重や基本的人権への配慮について、組織で勉強会・研修を実施しています。
・子どもが互いを尊重する心を育てるために、日ごろから異年齢でかかわる活動を取り入れています。
・性差への先入観による固定的な対応をしないよう、また子どもの人権、文化の違い、互いに尊重する心について、人権に関するマニュアルや虐待、人権無視等、不適切な保育を禁止するマニュアルに記載されています。虐待、人権無視等、不適切な保育を禁止するマニュアルでは、不適切な保育の禁止事項として、「文化・性差その他、差別的な関わり」、「性別などによる固定的な意識を植え付けることがないように配慮」する旨が記載されています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

・子どものプライバシー保護に配慮した保育について、個人情報保護に関するマニュアルに記載があります。マニュアルには、個人情報の利用目的、第三者への提供の制限等について記載されています。
・オムツ交換の際は、男女を一緒にしないことや、女児のオムツ替えは女性保育者が行うなどの配慮をしています。また、着がえの際には外から見えないようカーテンを閉めるなど、子どものプライバシーを守るよう配慮をしています。
・個人情報の取扱いについては、入園時に説明を行い、保護者から同意書にサインをいただいています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

・園のパンフレット等については、区の担当課の窓口や地域の子育て支援センターに設置するなど、多くの人が園についての情報を入手できるよう取り組むことが計画されています。園の概要については、1日の園での生活の流れ等、ホームページ内で紹介しています。
・園見学の際は、重要事項説明書を抜粋した資料を用いて、個別にていねいな説明を実施しています。
・園見学については、施設長が対応しています。見学は随時受け付けており、日程などの要望にはできるだけ応えるようにして行っています。見学用の説明資料については、わかりやすく見やすいものになるよう、適宜見直し、修正しています。見直しにあたっては、園見学や個別説明会、合同説明会でよく出る質問等を追加するなど、実状に合わせた内容への修正を行っています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

・入園前の合同説明会では、重要事項説明書を使用し保護者等がわかりやすいよう説明しています。合同説明会に来園できない保護者に関しては、個別に説明を行っています。また、保護者からは説明後に同意書を得ています。
・持ち物の説明について、園のしおりとは別に、クラスごとに別紙でまとめた資料を用意するなど、わかりやすく丁寧な説明を心がけています。
・特に配慮が必要な保護者への説明については、ルール化され、適正な説明、運用が図られています。一例として、アレルギー児への対応は、市の書式である生活管理指導票、緊急時個別対応票を使用し説明しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

・保育所の変更にあたっては、連携園の要望に応じて必要な情報を共有しています。
・保育所の利用が終了した後も、施設長をはじめ、勤務年数が長い職員が窓口となり、園として子どもや保護者等が相談できる体制が整えられています。今後は卒園、転園後の相談受付先について記述した文書等を渡すなどの取り組みが期待されます。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・日々の保育の中で、子どもの満足を把握するように努めています。子どもの声に耳を傾けたり、表情から気持ちを汲み取ったりすることを基本とし、家庭との連絡帳等など保護者からの情報も参考にしています。
・年に2回個人面談を実施し、利用者満足を把握する取り組みが実施されています。保護者からの意見を踏まえ、必要に応じて改善に努めています。毎月数回の頻度で園での子どもの様子を動画で保護者に配信しています。動画配信の内容は、日常の子どもの様子や行事の様子などが挙げられ、利用者家族アンケートでは高い評価が得られています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

・苦情解決の体制として、施設長を苦情・相談解決責任者とし、重要事項説明書に記載しています。
・新規園ということもあり、現時点で苦情はありませんが、保護者等からの苦情があった際は、所定の様式に記録し、検討内容や対応策についてフィードバックする仕組みが整えられています。また、内容に応じてICTシステムを利用し公表することが定められています。
・日ごろのコミュニケーションや連絡帳等を通して、保護者等が苦情を申し出しやすい工夫を行っています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

・重要事項説明書には、苦情・受付担当者及び相談解決責任者が記載されるとともに、第三者委員の連絡先を明記するなど、保護者が相談したり意見を述べたりする際に、複数の方法や相手を自由に選べることをわかりやすく説明した文書を作成しています。また、玄関にも掲示しています。
・事務所を使用し、相談しやすく、意見を述べやすいスペースの確保等の環境に配慮しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

・職員は日々の保育の提供において、連絡帳のやりとりや、送迎時のコミュニケーションなどで保護者が相談しやすく意見を述べやすいよう配慮し、適切な相談対応と意見の傾聴に努めています。
・保護者の意見等にもとづき、保育の質の向上に関わる取り組みが行われています。一例として、保護者の意見を参考に、子どもとの相性も踏まえた、職員配置などが挙げられます。また施設長は日ごろから保育に入り、保護者からの意見等を積極的に把握するようにしています。
・今後は、保護者から相談や意見を受けた際の記録の方法や報告の手順、対応などを定めたマニュアルの整備が望まれます。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

・リスクマネジメントに関する責任者は、施設長となっています。事故発生時の対応と安全確保についてのマニュアルが整備され職員に周知しています。
・子どもの安心と安全を脅かす事例の収集として、ヒヤリハットの収集を行っています。また、市より定期的に事故報告の事例が書面で送られてきます。収集した事例については職員会議等で共有されるとともに、分析内容等について記録し、専用サーバーに保管しています。
・事故防止策等の安全確保策の実施状況や実効性について、今後定期的に評価、見直しをする計画が立てられています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・感染症対策については、施設長が責任者となり、感染症予防マニュアル等に沿って対応をしています。
・嘔吐処理セットを常備し、その手順については職員会議等で共有するなど、感染症の予防に努めています。
・感染症の発生時には、園内掲示で感染症名と人数、症状及び関連情報を伝えるとともに、ICTシステムを利用し適切な情報提供がされています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

・災害時における子どもの安全確保のための取り組みとして、非常災害対応マニュアル、避難訓練、消火訓練計画及び記録があります。
・施設長が管理者となって備蓄リストを作成し、保管・管理・定期的な見直しを行っています。備品等については、園舎の構造を踏まえ、1階及び2階に保管しています。
・子ども、保護者、及び職員の安否確認の方法として、ICTシステムを利用しています。
・今後は、地元の行政をはじめ、消防署、警察署、自治会、福祉関係団体等と連携し、訓練を実施するなどの取り組みが期待されます。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

・標準的な実施方法については、事故防止マニュアルや虐待、人権無視等、不適切な保育を禁止するマニュアルに適切に文書化されています。また、保育の手順書を基にオムツ交換や、プール活動・水遊び等が行われています。
・日々の保育実践の中で、経験年数の長い職員が手順書に沿った保育内容を保育実践の中で伝えるなど、職員に周知徹底するための方策を講じています。
・保育実践が画一化されないよう、個々の月齢や発達、特性、保育時間などに合わせて計画を立て実践しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・年に1回、施設長は標準的な実施方法を見直しています。見直しの際は、日ごろの保育実践の中で職員と共有した保育内容等を反映させています。また、必要に応じて、指導計画の内容に反映させています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:b】

・アセスメントにもとづく指導計画の策定については、施設長が責任者となり、クラス担任が作成しています。施設長は必要に応じて指導計画の添削や各職員へのアドバイスなどを行い、適切なアセスメントが実施されています。
・保育開始時は、市の児童票などに沿った項目について聞き取り、職員会議にて職員と共有しています。在園児に対しては、日ごろの子どもの様子を通して、一人ひとりの子どものアセスメントを実施しています。今後は、必要に応じて療育センターや地域の保健師と連携を図るなど、保育所以外の関係者が参加してのアセスメントの実施が期待されます。
・個別の指導計画には、個々の子どもの様子、配慮、援助事項等を記載し、振り返りが行われています。  
・日々の保護者との情報共有で得られた内容や、保護者面談で得られた保護者のニーズや意向の把握を踏まえ、保護者と連携し一人ひとりの子どもへの適切な援助や配慮につなげています。
・指導計画にもとづく保育実践について、毎日のクラス会議で共有し、振り返りや評価を行う仕組みが構築され機能しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・各種指導計画は施設長が時期に応じて確認しています。見直しによって変更した指導計画の内容については、施設長に伝えるとともに、職員会議にて共有し周知する仕組みを整備しています。
・クラスの年間指導計画の中に、食育計画が記載されています。また、年間保健計画を作成し、必要に応じて見直しを行い、次の指導計画の作成に活かしています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・子どもの発達状況や生活状況等について、児童票、保育日誌、個別指導計画等、園が定めた統一した様式によって把握し記録しています。また、個別の指導計画にもとづく保育を実施していることが、個人目標、達成までの援助、配慮事項、評価反省より確認することができます。
・施設長は、記録する職員で記録内容や書き方に差異が生じないよう、状況が読み取りづらい文章等があった際は、職員に質問し、必要に応じて施設長も一緒に表現方法を考える等、個別に指導をしています。
・園における情報については、毎日のクラス会議、週1回実施される職員会議、月に1~2回行われる給食会議を通して基本的に全職員が把握する仕組みが整備されています。また、職員は日ごろから活動内容や製作内容等、保育に関する内容について意見を交わす風土があります。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・個人情報の取り扱いについては、「当園の個人情報保護方針及び写真動画についてのマニュアル」に記載され、個人情報の利用目的、第三者への提供の制限、管理及び使用などについて定められています。また、職員が、個人情報及び業務上知り得た利用者等の秘密を保管する際は、鍵のかかる棚、またはパスワードでロックされた園が管理するパソコンに保管すること等も定められています。
・個人情報の不適正な利用や漏えいに対する対策として、専用サーバーへの保管やアクセス制限等が実施されています。
・保護者へは、重要事項説明書にて説明するとともに、個人情報使用同意書にて同意を得ています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:b】

・全体的な計画は、子どもの保育目標をはじめ、保護者、地域への支援等、保育所の理念、保育の方針や目標に基づいて作成されています。また、全体的な計画に記載がある発達過程については、保育所保育指針の保育内容を前提に作成されています。
・全体的な計画は施設長が大本を作成し、職員会議等を通して職員と共有しています。その際に、クラス会議等で出た意見を計画に反映させています。今後は、さらなる職員参画のもとで全体的な計画が作成されることが望まれます。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:b】

・温度、室温については、日々計測し記録すると共に必要に応じて空調の調整や換気を実施しています。採光については、照明やカーテンの開閉で随時調整し、一人ひとりの子どもが心地よく過ごせるよう配慮しています。
・保育所内外の設備等については、安全点検リストによる定期的な点検を実施しています。また、1日3回以上の室内消毒と定期的な玩具消毒を行うなど、日々の衛生管理に努めています。
・家具や遊具の配置については、動線や月齢ごとの遊びの様子などを考慮し、職員間で相談し環境設定につなげています。
・一人ひとりの子どもが、くつろいだり、落ち着ける場所として、部屋の隅のスペースを使用し、カーテンで仕切ることで簡易休憩室を設定することができます。また、キャスター付きの棚等を動かすことで、仕切り等をつくる工夫をしています。今後は、マットやクッション等を常設するなど、日ごろから落ち着ける場所の設定が期待されます。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

・送迎時や連絡帳等で得られた、一人ひとりの子どもの情報を職員間で共有し、個人差に配慮した保育実践につなげています。
・子どもが安心して自分の気持ちを表現できるよう、「ダメ」などの否定語ではなく、「~してから、~しよう」など、子どものやる気が出るような言葉がけに配慮しています。
・子どもに対する言葉がけについては、職員間で気になった言葉がけを互いに言い合える関係づくりに取り組んでいます。その中で、子どもに分かりやすい言葉づかいを用いることや、せかす言葉や制止させる言葉を不必要に用いないようにすることなどを日ごろから振り返り、どのように伝えればよいか、言い換えればよいかを検討し、実践につなげています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

・一人ひとりの子どもの発達に合わせて、生活習慣が身に付けられるよう、家庭との情報共有や職員間での情報共有を日々行っています。その中で、「このような関わりが良かった」など具体的なエピソードを取り上げ、振り返りを行いさらに実践につなげています。
・一人ひとりの子どもの状態に応じて、活動と休息のバランスが保たれるよう、体調に変化がみられた際は、職員間で口頭にて共有するとともに、専用のホワイトボードを使用し、情報共有を図っています。
・生活習慣の自立に関しては、個人差について配慮しながら、3歳を目安に身の回りのことを自分でできるよう援助しています。例えば、オムツを取り出しやすい位置に置き、子どもが自分で見て、考えて動くことが出来るよう、環境設定に配慮する等をしています。
・基本的な生活習慣を身につけることの大切さについて、子どもが理解できるような働きかけの一環として、屋上にて野菜栽培を行っています。栽培を通して、食物の大切さについて伝える機会となっています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

・子どもが自主的に遊ぶことができるよう、コーナーごとに遊びの環境を設定しています。ごっこ遊び、人形遊び、ブロック遊びなどのコーナーを子どもの興味や時期に応じて変更するなど、環境整備に取り組んでいます。
・子どもが自発性を発揮できるよう、子どもの何気ない一言を職員間で共有するようにしています。まだ、十分な取り組みが出来ていないと感じているため、今後も意識して取り組む予定です。
・遊びの中で、進んで身体を動かすことができるよう、朝の体操、戸外活動、リトミックなどに取り組んでいます。
・生活と遊びを通して、友だちなどと人間関係が育まれるよう異年齢での合同保育やタッチリレー等の簡単な集団遊びに取り組んでいます。
・身近な自然とふれあうことができるよう、日ごろから近隣の公園に遊びに出かけ、季節の変化を感じたり、動植物等に触れ合う機会を設けています。
・地域の人たちに接する機会、社会体験が得られる機会として、ハロウィンや餅つきなど、商店街の催し物に参加しています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:非該当】

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・一人ひとりの子どもの状況に応じ、子どもが自分でしようとする気持ちを尊重し、探索活動等が十分にできるよう、キャスター付きの棚で臨機応変に仕切りを変更し環境を設定しています。また、一人ひとりの興味が生かされるよう、製作活動の際は、様々な素材を用意し、自由に手に取ることができるような取り組みを行っています。
・子どもの自我の育ちを十分に受け止められるよう、子どもの気持ちを聴くことを大切にしています。その上で、「ダメだよ」などの否定語ではなく「これをしたら、次にこれをしよう」など、子ども一人ひとりのやる気が出るかかわりを意識しています。
・1歳児では、子どもの興味に応じて、保育者が玩具を用意し、2歳児では、子どもが自由に玩具を取り出して遊ぶことができる環境を整えることで、子どもが安定して遊びを中心とした自発的な活動ができるよう取り組んでいます。
・一人ひとりの子どもの状況に応じ、家庭と連携した取り組みができるよう、送迎時のコミュニケーションや連絡帳、また個人面談等を通して情報共有を行っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

非該当

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

・現在、配慮が必要な子どもは在籍していませんが、今後の在籍を踏まえ、区や民間で実施される、障害児保育等の研修に参加しています。また、必要に応じて療育センター等の関係機関と連携する体制の構築を計画しています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画では、長時間保育について、子どもの発達・生活リズム及び心身の状態を十分に配慮し、通常保育とのバランスを考慮し、一日の疲れや保護者を待つ気持ちを受け止め、温かい対応を行うこと等が記載されています。また、家庭との密接な連携を行うと共に、職員間の協力体制と子どもの正確な情報をもとに、子どもが不安を抱くことなく過ごせる環境と保育を保障することが述べられています。
・家庭的でゆったりと過ごすことができるよう、職員配置にゆとりを持ち、子どもの人数に応じて活動内容を決めるなどの取り組みが行われています。職員はゆったりと関わり、おだやかに過ごせるよう配慮しています。また、準備する玩具にも配慮しています。
・子どもの状況について、職員間で口頭にて共有するとともに、各保育室の備え付けのホワイトボードで共有しています。また、ICTシステムを利用した引き継ぎも行われています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:b】

・非該当

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・子どもの健康管理を適切に行うため、健康管理に関するマニュアル等を整備しています。また、視診の際はチェックポイントが記載されたマニュアルを使用し、それに基づき一人ひとりの子どもの心身の健康状態を把握しています。
・子どもの体調悪化やけがについては、保護者に連絡帳で報告するとともに、口頭でも説明しています。
・子どもの保健に関する計画として、保健計画を立てています。保健計画には、月ごとの保健目標が立てられるとともに、目標に対しての指導内容や配慮事項が記載されています。また、年間の保健行事が記載されています。
・既往歴や予防接種の状況などについては、連絡帳を通して、保護者から子どもの健康に関わる必要な情報が常に得られるように努めています。得られた情報については、児童健康台帳に記載されるとともに、ICTシステムに保存されます。
・乳幼児突然死症候群への取り組みとして、ブレスチェック表を用いて確認しています。保護者に対しては保育室に関連情報を掲示するなどし、必要な情報を提供しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

・健康診断、歯科検診の結果については、児童健康台帳に記録され、関係職員に周知されています。
・食育の年間指導計画には、いろいろな食材を食べることや咀嚼等について記載されるなど、健康診断・歯科健診の結果を食育計画に反映させています。また、食育の一環として行われる、クッキング等を通して
食事の大切さなどを伝える取り組みが実施されています。
・家庭での生活に生かされるよう、年に2回の健康診断及び歯科健診の結果を保護者に伝えています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・食事の提供等においては、アレルギー対応マニュアルをもとに、子どもの状況に応じた適切な対応を行っています。朝の時点で、対象児の登園について担任と給食職員で確認します。提供の際は、献立を確認しながら担任と給食職員で確認し、所定のチェックリストにチェックします。専用の食器を使用し、対象園児の隣に職員を配置することで、誤食がないよう環境を整えています。
・職員は、食育・アレルギー対応に関する研修などを通して必要な知識や情報を得たり、技術の習得に努めています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

・年間指導計画の中に、食育の項目を設け、年間を通して食に関する豊かな経験ができるよう配慮しています。計画では、「身近な食材を知る」「気持ちのよい食卓を感じる」など、具体的な実践内容が記載されています。
・一人ひとりに合わせて量を減らすなど、個人差や食欲に応じて、量を加減できるように工夫しています。また、食事の進み具合に応じて、子どもに声を掛け、量を調節する取り組みが行われています。
・食べたいもの、食べられるものが少しでも多くなるよう、餃子の皮を使ったピザづくりや、屋上でミニトマトやニラなどを栽培する活動をしています。このような食育活動が、食について関心が深まる取り組みにつながっています。
・子どもの食生活や食育に関する取り組みについて、おやつの試食会を実施したり、食育活動について園便りでお知らせするなど、家庭と連携する機会をつくっています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

・一人ひとりの子どもの発育状況や体調等を考慮し、食材の切り方や刻み方を配慮するなど調理の工夫をしています。
・残食の調査記録等については、日誌に記録しています。月に1~2回、給食会議を実施し、施設長、管理者、給食職員で給食に関する全般的な内容について共有しています。その際に、子どもの食べる量や好き嫌いなどについても共有が図られています。
・季節感のある献立となるよう配慮しています。一例として、七夕そうめんやクリスマス、お正月メニュー等が挙げられます。
・日々の衛生管理については、衛生管理マニュアルや衛生管理チェック表を用いて適切に行われています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保護者との日常的な情報交換については、送迎時のコミュニケーションや連絡帳、ICTを使用した情報共有を通して行っています。
・保育の意図や保育内容については、個人面談を通して情報共有が行われています。また、毎月数回の頻度で園での子どもの様子を動画で保護者に配信しています。動画配信の内容は、日常の子どもの様子や行事の様子などが挙げられます。これらを通して、保護者と子どもの成長を共有できる機会が設けられています。
・家庭の状況等の内容に応じて、職員会議で共有しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日々のコミュニケーションにより、保護者との信頼関係を築けるよう、挨拶だけでなく、子どもの様子を一言伝えるなどの取り組みが行われています。
・保護者等からの相談に応じる体制として、個人面談があります。また、日ごろから施設長が保育現場に参加することで、相談をしやすい体制となっています。
・保護者からの相談内容については、個人ファイルに記録し、必要に応じて職員会議で共有が図られています。また、個別の面談の際は、個人面談の記録として保管しています。
・相談を受けた職員が適切に対応できるよう、施設長は日ごろから不明なことが合ったら、即答せずに確認することを伝えています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

・虐待等権利侵害の兆候を見逃さないよう、怪我等を発見した際は、保護者に確認するようにしています。
・虐待等権利侵害の可能性があると感じた際は、職員は施設長に報告し、必要に応じて区の担当課との連携を図る体制が整えられています。
・虐待等権利侵害となる恐れがある場合には、保護者に意識的に声を掛けるなど、予防的に保護者の精神面、生活面の援助をしています。
・虐待等権利侵害を発見した場合の対応等については、虐待対応マニュアルに記載されています。マニュアルが保育室に常備されているため、職員はいつでも閲覧し、マニュアルに基づいた対応ができる体制が整えられています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

・日々の保育実践の振り返りについては各種指導計画の項目にある、反省・評価にて行われています。施設長は、評価の際は、素直に感じたことを記載する旨を職員に伝えています。
・年に1回の自己評価に取り組む計画が立てられています。自己評価では、「保育所の理念、基本方針」「保育所の運営管理」「保育の内容」「健康及び安全」「職員の資質向上」等の項目が設けられ、評価は4段階で実施する旨が記載されています。評価内容を基に、施設長との面談を実施する予定です。また、自己評価を通して職員同士での、互いの学び合いや意識の向上につなげる機会を設ける予定です。