社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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ちゃいれっく上白根保育室

2023年02月06日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 ちゃいれっく上白根保育室 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 地域型保育事業(居宅訪問型保育事業除く) 定員 18名(利用人数16名) 名
所在地 241-0002
横浜市旭区上白根1-1-19ライオンズマンション鶴ヶ峰第7 101号室
TEL 045-744-8136 ホームページ https://chilec.procare.co.jp/kamishirane/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2012年10月20日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社プロケア
職員数
常勤職員:8 名
非常勤職員:11 名
専門職員
保育士:14 名
保育補助:2 名
栄養士:1 名
調理師:1 名
施設・設備の概要
保育室:3
トイレ:園児用1 職員用1
調理室:1
事務室:1
園庭:なし

③ 理念・基本方針
【理念】
『大地にがっしりと根を張る〈大樹〉になってほしい』
この子らはどんな葉を茂らせ、どんな花を咲かせ、どんな実をつけて人を笑顔にするのだろう。子どもたちが〈大樹〉と育つための、その基となる〈根っこ〉を育てるお手伝いをしたい、そうプロケアは願っています。

【保育方針】
〈こころ〉〈からだ〉〈生活〉の三位一体の保育を目指します。
【こころ】温かい「第二の家庭」を提供し、心の豊かさを育む
【からだ】生活のリズムを整え、食育に取り組み、健やかな身体を育む
【生活】様々な体験を通じて、主体性と協調性を育む

園の保育目標
1,げんきな子
2,おもいやりのある子
3,さいごまでがんばる子

④ 施設・事業所の特徴的な取組
マンションの一室の小規模保育室です。駅からは遠い場所ではありますが、近隣には遊歩道や自然がたくさんあり、乳児でも歩いて探索活動が出来る子育てに恵まれた環境です。連携園の園庭を使用させていただいたり、コロナ流行前は近隣の保育園の園児さんと一緒に遊んだり、リズム運動を合同で実施することもありました。 

【リズム運動】
園児一人一人が主役がとなり、毎日の繰り返しの実施を大切にし、3クラス合同で活動をしています。乳児なので保育者と一緒に個々の発達に合わせて身体を動かしています。
2歳児の動きを見て、0歳児や1歳児は学びながら毎日の繰り返しを行うことで身についてきます。
寝返り→ずり這い→高這い→歩行へと進み、金魚、お馬の親子、とんぼのねがね等の親しみのある曲に合わせて体を動かします。
ハイハイは骨盤を安定させ、バランス感覚を養い脳の発達に非常に重要な役割を持ちます。指先から足先までをすべてを使う基本の動きのため、人間として発達する上で大切な始めの動きとなります。
体幹つくりから指先への分化を促し、さらには指先遊び、パズル、ひも通しなどの遊びの豊かさに発展させています。

【食育】
「見る・匂いをかぐ・触ってみる」を体験する内容を中心に実施し、野菜を洗いスタンプをする、寒天遊びをするなど、乳児でもできるよう工夫しています。保護者向けに「簡単なレシピ紹介」を配信したり、離乳食などの質問のあるご家庭からは個々の相談も受けております。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/05/01(契約日) ~2023/01/04(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) - 回(-年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 1)子ども一人ひとりに寄り添った保育
日々の昼礼や月2回の職員会議での情報交換、職員連絡ノートを活用した細やかな申し送りを通して、各クラスの様子や一人ひとりの子どもの状況を職員全体で共有しています。情報を共有することで、施設長はじめ、保育士、栄養士がチームワーク良く、一人ひとりの子どもに応じた保育を提供する体制を構築しています。小規模ならではの強みを生かし、家庭的な温かみのある環境の中で、子どもたちを見守り、個性を大切に保育を実践しています。

2)保育内容の充実に向けた取組
子どもたちが安全に楽しく、心身ともに健やかに成長できるよう、様々な活動を組み入れています。リズム運動を3クラス合同で行い、異年齢での交流を楽しみながら、思いやりや憧れの気持ちを育んでいます。食育活動では低年齢児でも行えることを取り入れ、食材を観察してみたり、触れて感触を楽しむ、匂いを嗅いてみるなどの体験をしています。絵本に親しむ環境づくりにも力を入れており、登場人物の衣装を職員が手作りし、物語を体現しながら、ごっこ遊びに展開できるようにするなど、保育内容の充実を常に図りながら実践につなげています。

3 )職員が学び合う環境づくり
法人では、階層別研修や職種別研修のほか、保育所の職員に必要な専門知識や技術が身に付くよう、様々なテーマを設定して年間の研修計画を作成しています。園内研修でも、事故防止や障がい児保育、保護者支援などのテーマを設定し、職員が講師となって研修を行ったり、意見交換を行いながら学び合うなど、毎月継続的に研修を実施しています。区や市が行う外部研修の情報提供も積極的に行い、常勤、非常勤問わず、参加できるよう調整しており、職員の意欲向上を図りながら、保育の質の向上を目指しています。

4 )地域との交流や地域支援を推進するための取組
職員は、散歩で行き交う人々と積極的に挨拶を交わすなどして、子どもの手本となり、地域のとの関わりを大切にしています。また、散歩先の公園でごみ拾いを行うなどして地域のために活動することを心がけています。園では、子どもたちと地域との交流を今後どのように広げていくか検討しています。手作りおもちゃの作り方や離乳食の進め方の講座を開催するなど、園が培ってきた専門的な技術や知識を地域に還元したいとしており、今後の取組が期待されます。

5 )実習生やボランティア等の受け入れ体制の整備
0~2歳児までの小規模園ということもあり、実習生やボランティアの受け入れは、難しい状況にありますが、保育所及び地域の社会資源の役割の一つとして、実習生やボランティアの受け入れ体制を整備することを課題として捉えています。実習生の育成に関する基本姿勢とボランティア受け入れに関する基本姿勢を明確にしてマニュアルを作成するなど、今後の取組が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
第三者評価を受審するにあたり、保護者の皆様をはじめ、多くの皆様に自己評価を行う上でご協力頂き大変感謝しております。横浜保育室から小規模保育室となり10年目を迎え、時代や環境の変化が起こる中で小規模園での保育内容、行事の在り方等、毎年試行錯誤しながら実施してまいりました。今回の第三者評価を通して、直接園での様子を見ていただき、客観的なご意見や違う視点からのアドバイスを頂戴しました。その上で、私たちの取り組んできた保護者対応の大切さ、手作り玩具、リズム運動、食育等を高く評価していただけたことが大変嬉しく、自信となりました。
保護者の皆様から頂いたご意見をしっかり受け止め、今後の取り組みや保育の内容にできる限り反映させ、お気持ちに寄り添うことができるよう、職員一同努めてまいります。ありがとうございました。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

法人のホームページや園のパンフレットに、保育理念、保育方針を掲載しています。理念と方針が記載された入職時の研修レジュメや全体的な計画などで、職員への周知を図っています。保護者へは重要事項説明書に沿って、入園説明会や進級説明会で説明を行っています。今後はさらに、職員及び保護者への周知状況を確認しながら、継続的な取組を行うことが期待されます。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

月一度の法人の園長会議には、社長をはじめ法人の上層部や担当部署、系列各園の園長、施設長らが参加して、社会福祉事業全体の動向を踏まえた法人の事業運営について、確認しています。施設長は、旭区のエリア会議に出席し、旭区こども家庭支援課の担当者より、地域の各種福祉計画の策定動向について説明を受けています。子どもの数や保育ニーズなど、園が位置する地域の特徴や課題の分析、園のコスト分析などは、法人の担当部署で行っており、エリアマネジャーと施設長で連携を図りながら、分析を行っています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

施設長は、経営環境や経営状況の分析に基づき、人材確保と人材育成などの園の経営面での課題を明確にしています。法人の上層部とも課題の共有化を図り、採用課において改善に向けて取組を進めています。施設長は、月2回開催している職員会議で、園の運営状況と課題点を説明しています。また、改善に向けて採用課と連携を図りながら、人材確保の取組を進めている状況についても職員に伝え、共有化しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

園では、法人の中・長期計画に基づいて、3ヶ年の中・長期計画を策定し、「乳児保育を高めることを意識して、小規模ならではの個々を大切にする保育に努める」と、理念や方針の実現に向けたビジョンを明示しています。法人の中・長期計画では、保育の質の向上、人材確保などの項目ごとに取組内容を明記し、園の中・長期計画には、保育内容、職員育成、子育て支援などの取組内容を設定しています。今後はさらに、実施状況の評価をより的確に行うために、数値目標や具体的な成果を設定されることが期待されます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

単年度の計画は、中・長期計画の内容を反映させて、年間に行うべき項目を設定し、取組内容を記載しています。取組内容は、行事計画も含めて実行可能な具体的な内容となっており、利用者数、職員数などの数値目標を設定し、収支計画の策定につなげています。また、運営面での課題とその方策を明記し、実施状況の評価を行える内容となっています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

法人で策定している中・長期計画は、法人の園長会で系列各園の園長、施設長に周知されています。園では、法人の中・長期計画を基に職員会議での職員の意見を反映させながら、施設長が中心となって園の中・長期計画を策定しています。単年度の計画は、中・長期計画を基に施設長と正職員が中心となって策定しています。年度末の職員会議では、年間の振り返りを通して事業計画の評価につなげ、エリアマネジャーとも共有して、見直しを図っています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

単年度の事業計画の主な内容は、重要事項説明書にわかりやすく記載しています。入園説明会や進級説明会では、重要事項説明書に沿って当該年度の園の方向性や運営に関する取組内容を保護者に説明しています。行事予定表では、保護者が参加する行事などに印を付けるなどして、わかりやすく表記し、内容を丁寧に説明して、保護者が参加しやすいよう配慮しています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

各クラスの指導計画と個別の指導計画を作成し、計画に対する保育実践の振り返りをクラス内で行い、次期の計画作成につなげており、保育内容について組織的に評価を行う体制を整備しています。園の自己評価は、法人で策定されている書式によって、職員間での話し合いを行いながら、毎年度3月に実施しています。第三者評価は、今回初めての受審となり、評価結果は、職員全体で共有して改善策を話し合うこととしています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

園の自己評価結果から抽出した課題は、項目ごとに評価票に記載し、職員会議で共有しています。保育の質のさらなる向上や保護者への情報提供のあり方などを課題と捉え、職員会議で改善策について意見交換を行っています。改善に向けた取組については事業計画に記載し、園内研修の内容を充実させたり、保育参加の実施に向けて検討するなど、計画的に取組を進めています。改善策の実施状況は、定期的に評価を行い、見直しを図っています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

施設長は、園の運営方針や取組内容について、事業計画や園だよりに明示し、年度初めの職員会議で職員に説明しています。運営規程には、施設長の役割と責任について記載し、職員間で共有しています。災害時や事故発生時など、有事の際の施設長の役割と責任、施設長不在時の権限委任については、緊急時のフローチャートに明記して、事務室に掲示し、職員間に周知しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

施設長は、法人の園長研修で、法令遵守やコンプライアンスの観点で管理者として必要な知識を深めており、利害関係者との適正な関係を保持しています。環境への配慮に関する法令についても把握し、SDGsの取組として、エコキャップ活動を導入するなどしています。職員に対しては、入職時研修や法人研修で遵守すべき法令について職員教育を実施しており、職員会議においても事例を採り上げるなどして施設長より注意喚起を行っています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

施設長は、保育現場での観察を行っているほか、指導計画や記録類を確認して、保育内容や保育実践の状況について把握し、継続的に評価、分析を行っています。子どもが主体的に遊びを展開できる環境づくりや活動内容の充実など、より質の高い保育を提供できるよう、職員会議では活発に意見交換を行っており、施設長と正職員が中心となって具体的な取組を進めています。園内研修では、保育実践の事例を採り上げ、子どもへの対応方法や言葉かけの方法について学び合うなどしています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

施設長は、人材確保や業務のICT化推進など、経営面での課題の改善や業務の実効性を向上させるため、園の現況分析を行っています。園の現況については、エリアマネジャーや正職員と共有し、法人の担当部署と連携を図りながら、課題の改善に向けて取り組んでいます。園はワンフロアで、職員間の連携が図りやすく、互いに状況を確認しながら、声をかけ合って協力し合うなど、働きやすい環境作りに努めています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

法人が策定している「人材育成ビジョン」には、人員体制や人材確保、人材育成に関する方針を明示しています。施設長は、法人の方針に基づき、園運営に必要な専門職の配置や常勤と非常勤のバランスなど、人員体制についての計画を作成しており、エリアマネジャーや法人の担当部署と連携して、人材確保、人材育成に取り組んでいます。法人では、ホームページ上で、採用情報を掲載したり、就職フェアに参加するなどして、採用活動を行っています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

「人材育成ビジョン」に、法人として求める人材像、職員としてありたい姿を明示しているほか、キャリアパスの仕組みを明確にしており、職員が自らの将来の姿を描くことができる仕組みを構築しています。就業規則と給与規程で、採用、異動、昇進などの人事基準を定め、入職時に職員に説明しています。法人で定めた人事考課表を用いて、9月と3月に人事考課を実施し、職員の専門性や職務遂行能力、貢献度などを評価しています。処遇改善については、施設長との個人面談などでの職員の意見を踏まえ、法人の担当部署で改善策の検討を行っています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

労務に関する実務全般は、施設長とシフト作成の担当職員が中心となって行っています。施設長は、有給休暇の取得状況や時間外労働のデータを毎月集計し、職員の就業状況を把握しています。施設長やエリアマネジャーによる職員との個別面談では、業務などに関する職員の意向を確認し、家庭の事情なども考慮して職員一人ひとりが働きやすい職場となるよう配慮しています。法人では、産業医を配置したり、家賃補助や勤続表彰制度、時短勤務などを導入しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員個々が年度末に人事考課の自己点検を行った後、次年度に向けた各自の年間目標を人事考課表に記載しています。施設長との個別面談では、目標の項目や水準、期限などが適切に設定されているかなどについて確認し、施設長が必要に応じてアドバイスを行っています。年度の中間時期に行う施設長との個別面談では、設定した目標に対する進捗状況を確認しており、年度末の面談では、年間を通した振り返りを行いながら、目標の達成度を確認しています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

「人材育成ビジョン」に人材育成に関する基本方針を明示し、法人の研修体系を記載しています。年間の法人研修計画を作成し、保育所の職員に必要な専門知識や技術が身に付くよう、テーマを設定しています。また、法人より園内研修で必要なテーマの指示を出し、各園ごとに年間の園内研修計画を作成しています。法人研修計画、園内研修計画に沿って、職員研修を実施しています。研修内容については、職員の意見等を踏まえながら、評価と見直しを行い、次年度の計画作成に生かしています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

施設長は、職員一人ひとりの知識、技術水準、専門資格の取得状況を把握し、個々の経験年数や能力に応じた研修を受講できるよう調整を図っています。新入職員には、クラスリーダーが指導役となってOJT研修を実施しています。法人研修では、階層別研修や職種別研修、新卒職員のフォローアップ研修を組み入れており、園内研修では、事故防止やBCP研修、障がい児保育など様々なテーマを設定して研修を行っています。区や市が行う外部研修の情報提供も積極的に行い、常勤、非常勤問わず参加できるよう調整しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

園のホームページ上で、保育実習の受付フォームを掲載するなどしていますが、0~2歳児までの小規模園ということもあり、実習生の受け入れは難しい状況があります。しかしながら、今後のために、実習生の育成に関する基本姿勢を明確にして、実習生の受け入れに関するマニュアルを整備し、保育に関わる専門職の育成を行う体制を整備するよう、取組を進めることが期待されます。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

園のホームページ上で、保育理念や保育方針、保育内容のほか、苦情対応体制、苦情受付件数、第三者評価の受審について公表しています。法人のホームページ上には、「子育て支援を通じて社会に貢献する」と明示して、社会や地域に対して法人及び園の存在意義や役割を明確にしています。園のパンフレットを旭区こども家庭支援課などに置き、園の活動を地域に向けて発信しています。今後はさらに、園の事業計画や事業報告、財務状況などについても、ホームページ上で公表することが期待されます。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

経理マニュアルを整備し、園における事務、経理、取引に関するルールと職務分掌、権限と責任を明確に定めています。園の運営状況や経理状況についての月次データを毎月法人の経理担当部署に報告し、内部監査規程に沿って、適切に内部監査を実施しています。税理士による外部監査も定期的に実施し、会計処理方法などについてアドバイスを受けるなどしています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

運営規程に地域との関わり方についての基本的な考え方を明示しています。病児保育施設など、地域の社会資源のパンフレットを玄関に置いているほか、地域の行事のチラシなどを掲示して保護者に情報提供を行っています。また、保護者のニーズに応じて、横浜市西部地域療育センターなどの機関を紹介しています。日常的な散歩で行き交う人々と挨拶を交わすなどして、子どもたちが地域の人と触れ合えるよう配慮しています。園では、子どもたちと地域との交流をどのように広げていくか、検討しており、今後のさらなる取組が期待されます。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

コロナ禍ということもあり、地域のボランティアや小中学生の職場体験、高校生のインターンシップなどの受け入れは、難しい状況となっています。地域の学校教育等への協力についての基本姿勢を運営規程に明記していますが、今後はさらにボランティア受け入れに関する園としての基本姿勢を明確にして、ボランティアの受け入れ対応方法や留意事項などをとりまとめ、ボランティア受け入れに関するマニュアルを整備することが期待されます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の関係機関や医療機関などの情報を記載したリストを作成し、事務室内に掲示しています。各関係機関との対応は、主に施設長が担当し、連携の状況については、職員会議などで職員に周知しています。施設長は、旭区の北部エリア会議に出席し、近隣の保育園等の園長と地域の情報を共有し地域に向けた取組について話し合いを行っています。旭区こども家庭支援課や地区担当の保健婦と連携を図りながら、気になる家庭などの対応について協議しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

園の運営委員会には、地域の民生委員が運営委員として参加しており、施設長が地域の状況について情報を聞いています。また、旭区の園長会やエリア会議などに参加して、地域の福祉ニーズや生活課題を把握するよう努めています。園の見学に訪れる地域の保護者から、子育てに関する相談などを受け付ける中で、子どもを取り巻く地域の状況や地域の保護者のニーズを把握するようにしています。今後は更に、見学者以外でも相談等を受けられる体制を作り、より広くニーズの把握に取り組むことが期待されます。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

職員は、散歩先の公園で、地域の親子などに積極的に挨拶をしたり、ごみ拾いを行うなどして地域のために活動することを心がけています。災害時等に備えた紙おむつや粉ミルクなどは地域住民のために多めに備蓄しており、一時的な避難所として施設を提供できるよう体制を整えています。園では、把握した地域の福祉ニーズに基づいて、園が培ってきた専門的な技術や知識を地域に還元するため、手作りのおもちゃの作り方や離乳食に関する講座などを開催できるよう検討を進めることとしており、今後のさらなる取組が期待されます。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

保育理念や保育方針、保育の手順マニュアルなどに、子どもを尊重した保育を実施することを明示し、職員は共通理解をして保育にあたるよう努めています。法人研修では、子どもの人権擁護に関する研修を実施しているほか、園内研修でも子どもを尊重した保育の実践について学び合っています。人事考課表には、基本的人権に関する項目があり、定期的に職員の自己点検と施設長による評価を行えるようにしています。子どもたちが互いを尊重する心を育めるよう、絵本などを用いて文化の違いを伝えたり、性差による固定的な対応をしないよう配慮しています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

子どものプライバシー保護について、職員としての心構え、責務等を保育の手順マニュアルや行動基準を示したマニュアルに明記しています。職員会議では、水遊びなどの活動時や着替え、おむつ替え、トイレなど、生活の場面において、子どものプライバシーへの配慮を確認し合い、保育実践につなげています。法人研修では、プライベートゾーンについても学んでいます。園でのこうした取組については、保護者懇談会などを通じて保護者に伝えています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

園のパンフレットには、保育理念や保育方針のほか、保育内容、デイリープログラムなどを写真とイラストを用いてわかりやすく掲載し、旭区こども家庭支援課に置いて、多くの人が入手できるようにしています。園のホームページ上では、園内の様子などを動画で紹介しているほか、園児の募集状況や見学の問い合わせフォーム、旭区こども家庭支援課の連絡先なども掲載し、利用希望者にとって必要な情報を積極的に提供しています。見学は施設長が対応し、パンフレットに沿って丁寧な説明を心がけています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

重要事項説明書を毎年作成し、入園する保護者と進級する保護者に配付して、入園説明会、進級説明会で説明を行っています。延長保育の利用についてや料金の徴収に関すること、慣れ保育の進め方など、保護者の状況に配慮しながら、丁寧に説明をしています。説明後に保護者より同意書を受領しています。日本語のコミュニケーションが難しい場合には、翻訳アプリやルビ付きの資料などを準備して、個別に対応する体制を整えています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

退園後の受け入れ先である近隣の幼稚園や保育園について重要事項説明書に記載し、保護者に周知しています。連携園へは、子ども一人ひとりの記録に基づいて、所定の書式を用いて引き継ぎを行うことを定めており、保育の継続性に配慮した対応を行っています。連携園への引き継ぎについては、個人情報の取り扱いに関する文書に掲載し、保護者に説明しています。園の利用終了後の相談対応については、口頭で保護者に伝えていますが、相談対応について記載した文書を作成し、保護者に配布することが期待されます。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

日々の保育活動の中で、子どもの様子を写真に撮り、職員間で共有して保育実践の振り返りにつなげ、子どもの表情や遊んでいる様子から、子どもが満足するまで遊び込めているかなどを把握しています。年度末に法人による保護者アンケートを実施しているほか、発表会や保育参加の実施後に保護者アンケートを行うなどして満足度を把握しています。また、保護者懇談会や個別面談などの機会を通して保護者の意向を確認しています。保育活動の様子をもっと知りたいという意見から、情報提供のあり方や保育参加の実施に向けた検討を行い、改善につなげています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員を設置し、苦情解決の体制を整備しています。苦情処理に関する規則に沿って、解決までの記録を適切に行っています。申し出者には、面談形式で改善策等を伝え、プライバシーに配慮したうえで、苦情内容の公表を行うこととしています。苦情に対する改善策については、速やかに臨時の会議を開くなどして職員間で検討しています。今後、さらに保護者の理解が深まるよう、苦情解決の仕組みをわかりやすく記載したフロー図などを配付または掲示するなどして周知される事が望まれます。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

重要事項説明書に相談窓口として、施設長、エリアマネジャー、法人のホットライン、第三者委員のほか、横浜市福祉調整委員会の連絡先を掲載して相談先が複数あることを伝え、面接、電話、文書、メールなどの方法で相談を受け付けていることを伝えています。保護者から相談を受け付けた際は、保護者の都合に配慮して日時を調整し、保育室を使うなどしてプライバシーを守れるスペースを確保して、安心して話ができるようにしています。相談や意見しやすい雰囲気については継続した取組により理解を得られることが期待されます。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

施設長はじめ職員は、保護者との日々のコミュニケーションを大切にして、保護者が意見や相談をしやすい雰囲気づくりに努めています。意見箱を玄関に設置したり、保護者アンケートを行うなどして、保護者の意見を積極的に把握するよう取り組んでいます。意見や相談を受けた際の対応については、苦情処理に関する規則に沿って、迅速な対応を組織的に行う体制を整備しています。検討に時間を要する場合は、状況について説明を行い、申し出者が納得のいく形で改善できるよう対応しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

事故防止対策や対応に関するマニュアルを整備し、職員間で共有しています。事故発生時には、施設長が再度マニュアルを確認後、各クラスのリーダーが参加する昼礼や口頭で情報共有され、再発防止に向けた話し合いを行っています。事故報告書やヒヤリハットには、事故の要因や状況、改善策などを記載しています。各担任は5月と10月の年に2回安全点検実施表でチェックを行い、施設長からエリアマネジャー、法人へ報告する体制が確立されています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

担当職員は、定期的に旭区が作成している感染症の予防や安全確保に関する動画を視聴したり、オンラインでの勉強会に参加しており、職員全体にフィードバックしています。ぬいぐるみや本など、消毒しづらいものでもオゾン消毒機を使用して消毒を行い、感染対策に努めています。マニュアルの変更時には、法人より改訂されたものが送付され、古いものを返却しています。連絡用アプリを使用し、感染症が発生した際に状況などを保護者へ配信して周知しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

毎年5月に防災グッズ在庫管理表で確認を行っています。備蓄品にはアレルギー対応の食品も確保されています。園があるマンションの管理人や消防署の協力を得て定期的に地震や火災を想定した訓練が実施されており、自衛水防組織の編成及び任務はフローチャートで手順がわかりやすく掲載されています。災害時の子ども、保護者や職員の安否確認の方法は安否確認システムや配信アプリが利用されることを全職員に周知されています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

保育士実務マニュアルや種々マニュアルにて標準的な実施方法を文書化し、子どもの尊重やプライバシーの保護、権利擁護について明示しています。マニュアルには保育実践が一人ひとりの子どもの成長に合わせたものとなるよう明記されており、画一的なものとはなっていません。保育実践がマニュアルに基づいた実施となっているかは、指導計画の評価欄や保育日誌で確認できるようにしています。法人研修や園内研修で、マニュアルに基づいた保育を実践するよう学び合っています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

年一度、法人の園長会議で保育士実務マニュアルや各種マニュアルの見直しを実施しています。指導計画の内容を必要に応じて反映させており、各系列園で出された職員の意見を踏まえて、法人の園長会議で意見交換を行いながら、マニュアルの見直しにつなげています。また、日々の情報交換や保護者懇談会、個別面談等で把握された保護者の意見も参考にして、マニュアルの検証と見直しを行っています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画に基づいて各クラスの指導計画を作成し、個別の指導計画につなげています。指導計画の作成責任者を設置し、計画作成の工夫点やどのような視点で子どもを見て目標を設定すれば良いかなど、アセスメント手法を確立しています。離乳食やトイレットトレーニングの進め方などは、保護者の意向を反映させて指導計画を作成しています。また、栄養士の意見も反映させています。支援困難ケースの対応については旭区の保健婦などのアドバイスを踏まえてケース会議を行い、適切な保育が提供できるよう個別の指導計画を作成しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

保育実践の振り返りで各クラスの月間指導計画と個別の指導計画の評価を行い、年度末に年間指導計画の評価を実施しています。評価した結果は、次期の計画作成に生かしています。月間の個別指導計画を毎月保護者に確認してもらい、家庭と園で同じ方向性を持って子どもの育ちを共有することの大切さを伝えています。指導計画の変更があった場合は、施設長に相談・報告を行い、変更内容について検討後、保護者へ報告しています。週案を急に変更する際は、昼礼や職員連絡ノートで全体に周知しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

統一された様式で個別指導計画を作成し、計画に基づいて保育が実施されています。月別や週別の個別指導計画に子どもの発達状況等を記録し、データは決められたファイルに格納され、法人と園で情報共有されています。園長会議の内容や法人からの情報は施設長から発信され、職員と月1回の職員会議、回覧、昼礼や職員連絡ノートで情報共有を行っています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

個人情報保護規程やプライバシーポリシー、運営規程に子どもの記録の保管、保存、情報の提供や漏えい時の対応方法に関する規定が定められています。保護者へは入園時に個人情報の取り扱いについて説明し、書面にて同意を得ています。職員は 個人情報の取り扱いや子どもの記録管理などについて定期的な研修を受け、個人情報保護規定等を理解し遵守しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

保育の内容に関する全体的な計画は、園の保育理念、保育方針や目標を反映して施設長が毎年作成しています。全体的な計画を作成後、他職員が確認し、相談しながら完成させています。ねらい及び内容、配慮事項は、乳児は3つの視点、満1歳~3歳未満は5つの領域で区分されてされています。全体的な計画に基づいて各クラスの年間指導計画が作成されており、一貫性、連続性のある保育実践が展開されています。年度末には、年間の振り返りを行い、全体的な計画の評価につなげ、次期の作成に生かしています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

マンションの1室の為、スペース等十分とは言えない環境のなかで温度、湿度、換気、採光、音などができる範囲で調整されています。職員は早番・遅番チェック表や安全点検チェック表で園の設備や環境の安全チェックを行っています。トイレは職員が率先して清潔を保持しています。周りが気になり落ち着くスペースが必要な子どもにはパーテーションや移動式の畳を使用し、スペースの確保をしています。寝具の衛生管理や設備、子どもが使用する用具はこまめな消毒を行ったり、オゾン消毒機を使用して衛生管理に努めています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

月別個人指導計画で個々の発達過程や家庭環境などの状態に合わせた計画を立てています。不安気な子どもには職員を一人加配し、穏やかに話しかけ寄り添うことで子どもとの関係作りを構築しています。子どもが安心して自分の気持ちを表現し職員が受け止めることができるよう、主体性を尊重した対応を心がけています。ストレスや悩み事がある保護者にはお迎え時に職員とできるだけ話をする時間を設け、子どもへ直接感情が向かないよう配慮しています。せかす言葉や制止させる言葉を不必要に用いないよう、職員間で共通認識を持って保育にあたっています。気になることがあった際は、施設長がその都度対象職員に事情を聴き、ゆったりとした心で落ち着いて子どもに接するように指導しています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

連絡用アプリでほけんだよりを配信しており、「目覚めたら顔を洗う」など基本的な生活習慣の習得を月別個別指導計画に反映させ、家庭と園で連携して行っています。手洗い場などに絵カードを貼り、靴箱やテーブルには個々の子どもの決められたマークを貼ることで、子どもが視覚からも理解できるように工夫しています。子どもの自分でやってみたいという気持ちを大切にし、職員が部分的に手伝うことで意欲を引き出すよう心がけています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

個々の子どものマークが決められており、テーブルや椅子に自身のマークを付けることで自発的に定位置に座ることができています。サーキットやトンネルなど、手作りおもちゃが多数あり、手指を使って遊ぶタペストリーでは、個々の子どもの成長に合った遊びを行うことができます。園庭はありませんが、園独自のお散歩マップを作成し、公園や神社巡りを行っています。お散歩は手を繋いで歩き、横断歩道では信号が青になるまで待ち、手をあげて渡る、など社会的なルールが身につくよう配慮しています。神社で階段登りに挑戦したり、どんぐりを拾って園に持ち帰って製作したりなど、様々な遊びを行っています。SDGsの一環で、ペットボトルの蓋を近隣スーパーへ届けています。また、ボディペインティングやフィンガーペイントなどで様々な表現活動を行っています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

午前睡や夕寝など、一人ひとりの様子に応じて対応しています。丁寧な関りが持てるよう、職員配置を多くして、一人ひとりに対応できる体制をとっています。職員はやさしい声で話しかけたり、本読みでは膝にのせてスキンシップをとっています。施設長から職員へ発達過程で大切なポイントなどが指導されています。ずりばい、中ばい、尻あげのハイハイの過程や0才児にとって難しい跨ぐ動作を重要視し、遊びの中に取り入れています。連絡帳を通じて保護者へ毎日の様子を報告しています。保護者が「園で使っているおもちゃを家庭でも遊ばせたい」と、園のおもちゃを確認したり、連絡用アプリで子どもの写真を配信するなど、家庭と連携を図っています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

身なりを整えるなど、一人ひとりの子どもが自分でしようとする気持ちを尊重しています。職員は、子どもが洗濯ばさみでつまむ動作や粘土をちぎる、丸める、形を作るなどの遊びを通した成長を見守っています。また、食事時には子どもが自発的に食べることができるように極力隣には行かないで見守るようにしています。1才児は2才児が自分で帽子を被ったり、水筒をかける動作を見て真似をし、2才児は1才児と手を繋いでトイレに行ったりなど、可愛がる姿が生まれるような環境ができています。マンションの管理人、散歩中に会った方、避難訓練時の消防士、スーパーの店員や米屋など、地域の大人との関わりが持てています。日々の活動を保護者へ連絡帳や送迎時に報告しています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:c】

0~2歳児施設のため取組はありません。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

配慮を必要とする子どもについて個別指導計画を作成しクラス別の指導計画と関連付けています。食事時にエプロンをかけるなど友だちが気にかけてくれ、子ども同士の関わりが持てています。感覚が過敏な子どもに対して話をするときは、扇風機を消したり、移動式畳で落ち着いて午睡ができるよう配慮したり、クールダウンのためにパーティションを利用し、一人になれる空間を提供するなどの対応を行っています。また、職員の話を集中して聞くことができるように、背後に絵や装飾がない所で話をしたり、研修から学んだ絵カードを使用して話をしています。保護者とは定期的に面談を実施しています。日常的にもこまめにコミュニケーションを取り、園での取組を伝えています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

職員連絡ノートを活用し、細かな申し送りをしています。毎日の昼礼では、職員間で早番から遅番へ子どもの情報共有を密に行っています。子どもが手作りおもちゃで遊ぶ環境を提供したり、スキンシップを多くしたり、子どもの状況に応じてゆったりと過ごすことができるよう配慮しています。子どもの人数に応じて異年齢の合同保育を行っています。園の特徴の一つであるリズム体操を通じて、異年齢の子どもが一緒に取り組む環境を提供しています。保護者が職員へ相談事がある際には、連絡帳だけでなく、送迎時に通常より長めに時間をとるなど配慮しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:c】

0~2歳児施設のため取組はありません。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康管理に関する各種マニュアルが作成されており、一人ひとりの子どもの健康状態を把握し症状に合わせた対応を行っています。年間保健指導計画が作成されており、個別の指導計画内容に反映されています。一人ひとりの子どもの健康状態に関する情報を、昼礼や職員連絡ノートを用いて共有を図っています。一人ひとりの子どもの健康観察表や調査票で既往歴や予防接種の状況を管理しています。保護者に対し、ほけんだよりで子どもの健康に関する園の方針や取組を発信しています。毎日の検温を行い、午睡時には担当職員が専用のベストを着用し、光るタイマーを使用して0才児は5分ごと、1、2才児は10分ごとにブレスチェックを行っています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

健康診断や歯科健診の前には、あらかじめ保護者から質問や心配事を書いてもらい、健診時に職員から医師へ伝えています。医師からの返答を職員から保護者へお迎え時に報告しています。健康診断や歯科健診の結果が健康診断記録、歯科健診記録に記録され園に保管されており、職員に周知されています。また、健診の結果はお迎えの際に保護者に口頭と書面で報告されています。健康診断や歯科健診の結果を月別個別指導計画に反映されています。健康台帳に全園児の健診結果を記録し、発育曲線をつけて成長の記録としています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のある子どもに対して、医師の診断、生活管理指導表の内容や食物アレルギーマニュアルを基に、子どもの状況に応じた対応を行っています。アレルギー疾患のある子どもの状況を職員全員に周知しています。職員はアレルギー疾患について定期的に研修を受けています。食事の際にはアレルギー担当の職員を配置し、目立つ色の三角巾とエプロンを着用して対応を行っています。アレルギー対応食を配膳する際には給食職員、施設長、アレルギー担当職員の3人で指差し確認を行い、誤食防止の対策を徹底しています。アレルギー対応食を食べる子どもは、食器やトレイも専用のものを使用しています。机、床用布巾やバケツも一人ひとり違うカラーを使用し、間違いのないように工夫しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

調理保育年間計画を作成し、毎月、食育の日を設けて目で見る、手で触る、鼻で匂いを嗅ぐことを乳児でも楽しめるよう、給食職員と職員で工夫して行っています。子どもが食べたいと思う盛り付けや量、一人ひとりに合わせた食材の大きさなどをクラス担任と給食職員で相談して決めています。子どもが楽しく落ち着いて食事が摂れるよう、机の位置を変えています。また、子どもが日常的に給食の匂いがする中で過ごし、食材を見たり、取った出汁を見たりすることができるよう、食への関心を持てる工夫に取り組んでいます。食育では、いちご狩りに行く設定など職員間で案を出し合い、子どもたちが楽しんで食への関心が持てる工夫を行っています。保護者へ食育や給食の様子を配信し、家庭でも関心を持ってもらえるよう努めています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

連絡帳に「お腹がゆるい」と報告があった際には、牛乳の提供をやめ、お茶へ変更するなどの工夫をしています。給食職員が食事やおやつ時に子どもたちの食事の様子を見たり、子どもたちと直接コミュニケーションを取っています。また、系列園で作成された献立を共有しているため、毎月給食会議を行っています。旬の食材を使用した季節が感じられるようなメニューや地域の郷土料理のメニューが作成され、子どもたちだけでなく職員も興味が持てるメニューとなっています。一人ひとりの子どもの成長に合わせて、保護者と園で連携を取りながら、離乳食を進めています。食品衛生管理マニュアルに基づいて衛生管理が行われています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

現在は感染症防止対策で保育参観などが中止となっており、送迎の際に保護者が園に立ち入ることができずにいるために子どもの園での様子を実際に見ることができません。子どもの園での様子について、保護者と毎日の連絡帳のやり取りや送迎時に口頭で情報の共有に努めています。定期的に面談(感染対策のためzoom)を行い、子どもの発達状況や園での様子などについて共有しています。保護者からの意見がなかなか聞かれないなかでも関係性の構築に努めています。連絡用アプリを活用して日頃の保育の様子を配信し、子どもの成長を共有しています。また、日頃の保育の様子を撮影したものを写真販売し、家庭と園で子どもの成長の共有を図っています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者の何気ない表情や様子を察し、職員から一声かけることができる気づかいを大切にしています。不安や悩みがある保護者に対しては、対応する職員がじっくりと話を聞く場を設けて信頼関係の構築に努めています。専門機関への相談が必要な保護者には玄関に置いてある案内を渡せるようにしています。保護者の就労等への事情に配慮し、送り時間の変更や時間延長の対応を行っています。忙しい保護者の時間を大切にし、保護者が納得、安心できるように施設長を交えて対応することもあります。外国人の保護者に、給食職員が園で提供している離乳食を見せるなど保護者への支援を行っています。子どもの個人ファイルには相談内容が記録されています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

何気ない保護者のサインを察し、職員から一声かけて普段より話を聞く時間を長く設けるように他職員と連携し、工夫しています。必要に応じて旭区こども家庭支援課と連携を取れる体制があります。職員は定期的に虐待防止に関する研修を受け、理解を深めるなどの取組を行っています。虐待等権利侵害を発見した際の対応等について、虐待防止マニュアルに明記されているのを確認しました。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

各職員は、年2回の人事考課において、定期的に自己評価を行っています。職員の自己評価を踏まえて、職員間で意見交換を行いながら、園の自己評価を年度末に行っています。施設長と各職員の面談では、職員のステップアップを考慮した振り返りを行い、次回の目標を設定しています。職員会議の際に、日頃の保育実践と子どもの成長についての振り返りを行い、指導計画の改善や保育実践の向上について話し合いを行っています。各クラスの保育実践の振り返りを報告し合い、職員間で互いの学び合いや意識向上につなげています。職員個々の自己評価や指導計画に対する振り返りに基づき、保育の質に関する課題点を確認し、さらなる質の向上に向けて園内研修を充実させるなどして、園全体で取り組んでいます。