【第三者評価結果：a】

法人・園の理念、基本方針は、聖書の隣人愛が分かりやすい言葉で表現されています。園に集う子どもたち、保護者、保育者が、お互いを尊重しながら、愛情を持って互いに関わる姿勢として、職員は、理念、基本方針を日常の保育の中で常に意識して取組んでいます。理念、基本方針は、法人のホームページや、園の手引書（重要事項説明書）等に掲載されると共に、園の玄関に掲示しています。さらに、理念、基本方針が記載された園の手引書（重要事項説明書）は職員に配付され、職員は常に携行しています。保護者には、入園時に園の手引書（重要事項説明書）で説明すると共に、子どもたちにも分かりやすく説明して理解を図っています。利用者（保護者）アンケートでの、「基本方針・保育目標」を「知っている」の割合が、「まあ知っている」を含めると約85％と、浸透していることが覗われました。

【第三者評価結果：a】

園長は、横浜市の社会福祉部会に参画すると共に、都筑区の保育園長会等で、国や市の行政施策や地域の福祉計画の動向を把握しています。また、園長は法人の役員として理事会や評議員会に出席することにより、法人の運営方針や経営環境、他園の状況等、経営環境の把握や経営情報を入手しています。さらに、園長は行政のホームページや研修等からも情報を入手、分析して地域の利用者ニーズの把握に努めています。職員に伝達すべき情報は、園長が整理して、園長・主任と各クラスの室長で構成する室長会を通じて、職員に周知しています。

【第三者評価結果：b】

経営課題は、2歳児の幼稚園移行対応や、0歳児の定員充足等の「園児の確保」と、人件費の増大や物価の高騰による「経営の圧迫」であると捉えています。特に、園として一番の課題として力を入れて取組んでいるものは、「新入園児の受入れ（確保）」です。3歳児からは幼稚園に入園できるため、2歳児クラスから3歳児移行時期に幼稚園に転園する子どもが毎年数名発生します。また、育児休業制度が定着したことにより0歳児の確保が難しい状況が生じています。このため園では、区内の新生児等、児童の入園見通しの把握に努めると共に、園見学を特に大切にしています。園見学に際しては、事前に職員ミーティングを行い、対応方法を確認の上で、理念や方針、保育の内容等が詳細に記載された園の手引書（重要事項説明書）等を用いて保育所選択に関する情報を分かりやすく見学者に伝える等、園見学に対して園をあげて丁寧な対応に努めています。園では収支改善に向け、保育職員加配加算や職員の処遇加算等の収入増に取組んでいますが、厳しい状況です。園長は、室長会議や職員会議でこうした課題を職員に伝えています。今後は、収入増に向けた取組に一層努めると共に、法人と協働し、サービス水準の維持を図りつつ、収支バランスの改善に取組まれることが望まれます。

【第三者評価結果：b】

園では、令和6年度の中期目標として、「ストレスのない保育」、「皆が積極的にコミュニケーションを図り、保護者・子どもたちとの日常にお互い敬意を払い接する」、「感染症に気を付けて自己管理をしっかりとして保育に臨む」を掲げて取組んでいます。中期の目標は、毎年、達成状態に応じて見直しています。中期の目標は、中・長期計画というよりは、継続的に園が目指すべきビジョン（目標）と捉えることが適当と認められます。また、園の自己評価を毎年行い、今年度の課題の振り返りと、次年度以降の課題と改善点を明らかにし、改善に向けた取組を図っており、次年度以降の改善点が、中期的な視点での計画と認められます。尚、次年度以降の改善点は、取組の方向性ですので、達成度を図る具体的な数値が設定されているものではありません。

【第三者評価結果：b】

毎年度、事業計画を定めています。事業計画は、中期目標を直接受けて作成されているものではありませんが、園の手引書（重要事項説明書）に、「保育」、「子育て支援事業」、「保健衛生」、「災害対策」等の項目を設け、それぞれの取組内容が詳細に記載されています。事業計画内容は定型的ですが、毎年、園の手引書（重要事項説明書）の見直しを実施し、その折に、記載内容の検証を行っています。また、年間行事計画表を作成し、行事の担当を決めて実施しています。さらに、園の自己評価を毎年行い、今年度の課題の振り返りと、次年度以降の課題と改善点を明らかにして、改善に向けた取組を図っています。

【第三者評価結果：a】

園の手引書（重要事項説明書）に記載された事業計画は、定型的な内容で継続的に取組まれているものですので、毎年度の達成内容が明確に把握されるものではありません。事業計画は、園の手引書（重要事項説明書）が職員に配付され周知を図っています。一方、園の自己評価については、年度の振り返りや、次年度以降に向けた課題抽出を行っています。園の自己評価は、各クラスや、看護師、栄養士等の専門職が、それぞれ振り返りを行い、振り返り結果と、次年度以降の課題、次年度以降に向けた改善点を、各クラスや専門職が表明し、職員の全員参加で図られています。また、「全体的な計画」には、保育理念、保育方針、保育目標を始め、0歳児から5歳児までの子どもそれぞれの保育目標、保育のねらい、食育、地域交流等、保育所保育指針が求める内容が、適切に策定されています。全体的な計画の下、クラスごとの年間指導計画、月間指導計画、週間指導計画や、行事計画が策定されています。

【第三者評価結果：a】

事業計画は、園の手引書（重要事項説明書）に記載され、入園時に保護者へ配付・説明することにより、保護者に周知しています。「全体的な計画」や行事計画は、園内に掲出して保護者等来園者に周知しています。また、年度当初の保護者説明会で、園の事業計画・行事予定、全体的な計画を説明すると共に、年度末の保護者懇談会で事業報告や保育の振り返りを行っています。各クラスの保育指導計画は4月の保護者説明会後のクラス別懇談会で周知しています。また、毎月の園だより（お知らせ）に各月の行事予定等を掲載しています。利用者（保護者）アンケートでの「年間指導計画・行事計画」の認知度は、「知っている」が91％と周知が図られていることが分かります。

【第三者評価結果：a】

保育の実施状況は毎日クラスの職員間で話し合い、情報共有と振り返りを行っています。年間指導計画は四半期ごとに、月間指導計画は毎月、週間指導計画は毎週、それぞれクラスミーティングを行い、振り返りを実施しています。行事実施後の反省・評価を、全職員で確認・協議し振り返りを行うことにより、内容の改善を図っています。クラスごとの指導計画は、見直し評価後、主任が確認し、園長の承認と指導を得ています。また、毎年自己評価を行い、年度の振り返りと、次年度以降に向けた課題や改善点を話し合うと共に、第三者評価を定期的に受審する等、保育の質の振り返りを継続的に行っています。また、利用者アンケートを毎年行っています。自己評価や第三者評価結果、利用者アンケート結果は、理事会で共有され、次年度の園の事業計画や、研修計画に反映されています。

【第三者評価結果：a】

全体的な計画を始め、保育に関する年間・月間・週間指導計画については、各計画の実施後に反省・振り返りを行い、課題を示し、職員ミーティングで共有・評価して、評価結果に基づいて次期の計画を改善するPDCAサイクルの仕組みがあります。職員が保育や資質向上の目標を定めて園長との面談を通じて保育のレベルアップを図る仕組み、行事ごとの改善策の検討、園の自己評価等を通じた改善策の実施等、職員が保育の実践課題を意識し、改善に取組む風土作りが園長のリーダーシップの下、組織的に行われています。また、保護者に向けて、年1回利用者アンケートを実施し、その結果や改善策を園内に掲示すると共に、職員に周知・共有することにより、日常の保育の実践内容の改善に活用されています。

【第三者評価結果：a】

園長は、事務分担表の中に、園全体の運営管理、職員の管理指導を位置付け、自らの内部管理の責任を明確化しています。行政、関係機関・団体、保護者、業者との交渉・連絡・調整等の対外的な責任を表明し担っています。さらに年度当初の職員会議で、運営方針や保育方針を伝え、職員との共有を図ると共に、給食会議や、保健会議、行事会議に積極的に参加して現状の把握に努め、指示やアドバイスを行っています。保護者には、園だより（お知らせ）や保護者懇談会等で園の保育の方針等を伝えています。また、法人が発行する月報に、各園長の所信等を掲載して、各園の運営方針等を表明しています。園長不在時には、事務分担表で主任に権限を委任すると共に、災害や事故等における園長の役割と責任については、消防・防災計画や、自然災害時の事業継続計画（BCP）に明記しています。

【第三者評価結果：a】

園長は、横浜市や都筑区のネット配信や、厚労省のホームページ、新聞情報等あらゆるツールを通じて、法律や制度の変更、働き方改革、福祉従事職員の処遇改善、不適切保育事例等の情報を収集し、職員会議でプリントを配付する、あるいは勉強会を開催する等により職員に伝達しています。また、横浜市のネット配信は、全ての職員が閲覧できる環境となっています。園では経験年数が豊富な職員が多いため、職員間の情報の理解・共有は円滑に図られています。また、法人が委嘱する税理士等の専門家からの法令改正等の情報は、即時に法人経由で各園に伝えられます。

【第三者評価結果：a】

法人・園の取組として、「個人研修計画・評価シート」による園長面接が行われています。個人研修計画・評価シートには、冒頭に「今年度の研修目標」として、園の目標、法人の目標が明記されています。職員は、年度の研修課題や課題達成のための具体的な研修参加を記載して、年度末に取組の評価を行います。また、キャリアパス研修について、対象者（経験年数、職）ごとに必要な研修を明記して終了状況を把握しています。また面接時には、自己評価シートを活用し自己の資質向上を図るための年度の目標を職員に記載させると共に、年度を振り返って評価基準項目（例：第一に仕事を楽しんでいるか等）8項目について4ランクの達成度や、子どもとの関わりのエピソード等を問うものです。園長は、年度初めに目標設定等について、面接により職員ヒアリングやアドバイスを行うと共に、年度末の面接で取組の振り返りと、次年度以降の課題設定等にアドバイスを行い、職員個々の資質向上に向けて意欲的に取組んでいます。

【第三者評価結果：a】

業務改善に向けた法人の取組として、「より良い保育を考える会」が挙げられます。これは、法人系列各園の各クラス2名以上の職員が、室長（クラスリーダー）と保育の質の向上や業務の実効性を高めるためのアイデアを考え、アイデアを各園の各室長がリモートで話し合う機会とし、年3回実施され、ここで採択されたアイデアは、保育方法や手順、働きやすい職場作り等に反映されています。また園では、保育方法等について、「ラベルワーク」を取り入れ、3色のラベルを使って、保育内容等の振り返りや、評価、課題、改善点等を職員間で話し合っています。今回の第三者評価結果では、評価項目の空欄はほとんど見られず、職員ヒアリングで職員が悩みながらも学習して評価・判断をしたことが分かり、保育のみならず運営に関する職員の意識化が図られていると認められました。また、園長は、経営改善や業務の実効性を高めるため主任や室長と日常的にミーティングの機会を設け、保育の質の向上や働きやすい職場作りに向けて、意欲的に取組を進めています。

【第三者評価結果：a】

職員の確保・定着に向けた取組は、法人・園一体となって組織的に行われています。法人では、正規職員の確保に向けて、ホームページに、「採用サイト」を設置し、就職情報提供や就職希望者からの問い合わせ対応を行っています。園では、職員の定着や非常勤職員の確保に向けて、横浜市の職員配置基準を正規職員で充足した上で、各クラスにパート職員を多く配置する体制を講じて、職員に負担を掛けない居心地の良い職場環境作りを行っています。また、実習生の受入れに力を入れ、実習生がアルバイトを経て入職する促しを図っています。新任職員のOJTは各クラスの副室長クラスのベテラン職員が行っています。また、育児後の保育士の職場復帰を促しており、育児後に復帰した職員が多数従事しています。こうした取組により、平均在職年数が13年と長く、職員の定着が図られているものと認められます。

【第三者評価結果：b】

期待する職員像については、「職員心得」の「法人の基本精神」の中に、「服務の基本精神」、「服務心得」が明記されています。人事考課基準については、キャリアアップ基準表はありますが、職位ごとに求められる職責・能力・職務内容・必要資格等のスキル項目等の具体化に向けた見直しが、法人の代表者会で現在行われているところです。人事考課については、【12】の保育姿勢や資質向上の取組、自己評価等が記載された「個人研修計画・評価シート」や「自己評価シート」の内容が、室長等直属の上司、主任、園長、理事長により確認され、人事考課に反映されています。

【第三者評価結果：a】

園では、職員の定着に向けてワーク・ライフ・バランスが重視され、手厚い職員配置や、働きやすいシフト管理、休暇取得の配慮等、居心地の良い職場環境作りに取組んでいます。こうした取組が職員の定着率の高さにつながっています。また、新採用職員に入職初年度に10日間の有給休暇が付与され、他職員には介護休暇や看護休暇が最長10日まで付与されています。福利厚生制度については、退職金制度や各種社会保険制度に加え、「ハマふれんど」に加入することにより、慶弔給付や福利厚生施設等の利用等ができます。さらに、法人独自の制度として、自宅保有者家賃補助制度や、資格取得費用貸与（資格取得後は昇給等の対応）制度等があり、福利厚生が比較的充実しています。また、業務のシステムの導入により、事務処理等の負担軽減が図られています。利用者（保護者）アンケートでも、「先生たちも多く、働きやすい環境ではないかと思う。先生方も余裕があるように見えます」等の評価が寄せられていました。

【第三者評価結果：a】

法人・園では、職員の資質向上に組織的に取組んでいます。毎年「個人研修計画・評価シート」を用いて、園長と面談し、職員の資質向上への取組や、取組の振り返りを行っています。当該シートには、冒頭に園と法人それぞれの研修目標が毎年度明示されます。次に、年度初めに、職員の研修課題について、本人と上司それぞれが記載し、具体的な計画（課題達成のために参加する研修）を記載し、園長面談が行われた後、年度末に取組の評価を記載し、取組の評価と次年度に向けたアドバイスが行われています。また、当該シートには、経験年数や職階ごとに求められるキャリアパス研修が記載され、職員の履修状況が併せて把握でき、職員自らの研修計画の作成に活用しています。

【第三者評価結果：a】

法人では、人材の確保・定着と、保育の質の向上に向けて、研修とマニュアル、自己評価、OJTを複合した保育者育成に戦略的に取組んでいます。研修では、「個人研修計画・評価シート」を活用した個人別研修計画により、横浜市や都筑区、神奈川県、県・市社会福祉協議会・保育士会等が行う、新採用職員研修、階層別研修、職種別研修、スキルアップ研修等の受講を職員本人のニーズを踏まえながら積極的に促しています。「職員心得」に保育の意義や取組姿勢等の基本的な保育の考え方を明示すると共に、業務の各場面を想定した多岐に亘るマニュアル集が用意されています。マニュアル集は、子どもの権利擁護等に関する「法関連」、ケガや事故の予防・対応等の「危機管理」、日常の保育手順等の「保育関連」、施設の衛生管理等「施設関連」、実習生の受入れ等「他」の各編にまとめられ、職員の業務支援が図られています。自己評価は、子どもの人権尊重等のチェックリストの他に、法人独自の「自己評価シート」が活用されています。当該シートには、記述式の今年度の目標の他、4段階の達成度による8項目の取組の自己評価、記述式の子どもとの関わりに係るエピソードが設けられ、園長との面談を通じて人事考課にも反映させています。OJTは新任職員に対して、ベテラン職員が付いて数か月間実施しています。尚、「職員心得」は毎年度、マニュアル集は適宜（最終見直：令和5年9月）、見直しが行われています。

【第三者評価結果：a】

職員の毎年の研修の受講状況が管理されると共に、職場内で研修に参加できる体制を作ることにより、キャリアアップ研修をはじめ、各種研修への参加の機会が確保されています。園では、非常勤職員も貴重な人財として極力研修が受けられるようシフトを考慮しています。また、職員会議での研修報告や研修概要のプリント配付、研修報告書の回覧、オンライン研修や動画研修、研修関係のQRコードを活用すること等、種々の方法を工夫して、職員の受講促進が図られています。また新採用職員や中途採用職員には、ベテラン職員とシフトを組むことによるOJTや、業務マニュアル等の活用等により、保育の質の確保・向上に向けた取組を進めています。

【第三者評価結果：a】

実習生の受入れについては、マニュアル集の「他」編に「実習生の受入れ」を位置付け、福祉人材の育成への貢献に加えて、人材確保の機会と捉え、法人・園一体となって実習生を積極的に受入れています。モンテッソーリ教育を保育の柱に位置付けている園の特徴もあり、保育士の養成校のみならず、学生からの直接の申込みもあります。園では、実習生の受入れ体制を整え、毎年10名程度の保育実習を受入れています。実習プログラムは、保育士養成校の希望を踏まえながら、モンテッソーリ教育を組み込んで作成します。実習は、モンテッソーリ教育を主任が、保育を年長児の室長が担当しています。また、保育士養成校との意見交換会に実習担当者が参加する等、保育士養成校との積極的な交流に努めています。

【第三者評価結果：b】

法人は社会福祉法人ですので、全国社会福祉協議会のWAMNET（福祉・保健・医療情報）に法人の現況報告書及び計算書類が掲載されています。法人のホームページでは、理事長挨拶や、モンテッソーリ教育・キリスト教保育に基づく保育理念、各施設の代表や、沿革、苦情解決システム等の法人概要、収支計算書等の公開情報、費用や行事・アクセス、求人案内、お問い合わせ等の情報が掲載されています。理事長挨拶や保育理念は簡潔で分かりやすく記載されています。一方、法人の公開情報は、令和元年の資金収支と平成30年度の当初予算が掲載されているのみです。情報の更新と、定款や、評議員・役員名簿、組織図、事業計画や事業報告、第三者評価結果等、運営に関する公開情報の充実が望まれます。また、園では、地域の住民が見ることのできる室外の掲示板設置や、活動等の案内の配布は行っていません。園の行事や地域の子育てに関する情報を、保護者や地域住民に周知するための掲示板の設置等、情報提供ツールの多様化が図られると良いでしょう。

【第三者評価結果：a】

就業規則や、経理規程、職務権限規程の他、文書管理、保育管理等が規定された管理規程、職員心得等が整備され、これらの規定や手続、手順によって適正な業務執行が成されています。予算の執行権限は、人件費・事務費・事業費等の全ての科目について、園に委任されています。会計は毎月出納帳を会計事務所に提出し、会計事務所により各計算書類に整理される過程で、科目の誤りや、不適切な会計処理がされていないか等のチェックや、指導を受けています。さらに、会計士が定期的に系列全園を巡回して事務の面や、専門的見地からの指導監査が行われています。

【第三者評価結果：a】

子どもたちと地域との交流については、保育の全体的な計画に、「地球上のありとあらゆる生命、自然や社会の事象にふれて興味や関心を育てる」と明記すると共に、園の手引書（重要事項説明書）の年間行事にも位置付けて、子どもと地域との交流に積極的に取組んでいます。園の周辺部には公園、緑地、緑道等の自然にも恵まれ、子どもたちが地域資源に触れやすい環境を有しています。日常の保育では、外出を多く取り入れ、散歩やバギー車で種々の公園に出かけ、四季の自然に触れ合うと共に、地域の子どもたちや住民との交流を図っています。また、近隣の幼稚園や保育園との子どもたちとの交流が行われています。消防署や郵便局、駅等に、子どもたちが見学に行く機会があります。春の花の日や、秋の収穫祭、クリスマスには近隣のケアプラザに訪問してお年寄りと交流しています。さらに、花の日や収穫祭には、ケアプラザの他、消防署や警察署、区役所や、お芋ほりで協力してくれる農園等に園児が手分けして、花や果物を持って訪問しています。尚、地域の社会資源の情報に触れる機会は、区役所等地域に種々用意されていますが、園でも保護者や地域の子育て世帯等に向けた、掲示板等による情報発信を行うと尚良いでしょう。

【第三者評価結果：a】

ボランティアの受入れについては、マニュアル集の「他」の編に、実習生の受入れと並んで位置付け、積極的な受入れを図っています。地域の企業との交流や、近隣の中学との交流、夏休み時期の中学・高校のインターンシップの受入れ等、継続的に取組んでいます。さらに、園としての特徴的な取組として、毎年7月に「ルーテル・デイ卒園児の集い」を開催し、卒園児と園児との交流を図っています。この集いは今年で25回、来園する卒園児は80名程になっています。さらに、女子短期大学の主催での大学生と、子ども、保護者が一緒になって、ゲームや体操遊びを楽しむ催しが毎年行われています。尚、ボランティアの受入れに当たっては、受入れ前にオリエンテーションを行い、個人情報保護等に関わる注意事項等を説明しています。

【第三者評価結果：a】

子どもの支援や保護の相談に活用できる、保健所、療育センター、児童相談所、医療機関を始め、都筑区や横浜市の担当課、区内の子どもの支援機関・施設等のリストを整備し、常に連携が図れる体制が構築されています。近年、支援に配慮を要する子どもが増えているため、療育機関とは定期的に連絡し、常に支援やアドバイスが得られる関係作りに努めています。また、子どもの地域課題の取組に関しては、要保護児童対策地域協議会に参加すると共に、被虐待児の早期発見や保護の取組については、虐待の疑われる保護者への声かけや相談に努め、児童相談所や都筑区、保健所等と連携できる体制を図っています。

【第三者評価結果：b】

地域の福祉ニーズを把握するための独自のツールとしては、随時受け入れている見学や育児相談、一時保護事業があります。見学会は毎月最大12組程度を受入れ、保育の説明や保育相談を行う中で、保護者のニーズを把握しています。0歳児から2歳児を中心に一時保育を受入れ、地域の子育て家庭の保護者への育児相談を行っています。また、民生・児童委員とも交流が図られており、地域の福祉ニーズを聞く機会となっています。

【第三者評価結果：b】

当園では、保育の全体的な計画に「地域に開かれた育児文化の拠点としての役割を果たす」と明記すると共に、園の手引書（重要事項説明書）に育児相談を位置付け、地域の子育て支援に取組んでいます。育児相談を事業として位置付け、乳児相談、幼児相談、学齢相談等に、幹部職員である室長を担当に充てて、随時相談に対応しています。相談は、面接のみならず、電話でも受付けています。一時保育にも取組み、地域の子育て家庭の支援を行っています。さらに、春の花の日、秋の収穫祭、クリスマス等には、近隣のケアプラザへ園児たちが訪問して、高齢者の方々に喜ばれています。

【第三者評価結果：a】

「人にしてもらいたいと思うことは、あなた方も人にしなさい」との隣人愛を基本理念として、一人ひとりの子どもを、愛情を持って見つめ、子どもの気持ちに寄り添うことにより、意欲と思いやりを持ち、好奇心溢れる元気な子どもを育てることを法人・園のモットーとして、職員が共通の理解の下、子どもの養育・支援に取組んでいます。また、マニュアル集の「法関連」の編に、「子どもの権利擁護（含虐待防止）」を位置付けて、子どもを尊重した保育の徹底を図っています。さらに、モンテッソーリ教育を取り入れ、子どもが自ら考え、創造性を養い、与えられた場所で最も適切に対処できる人に育てる、個々の意思を尊重した「個別指導」に取組んでいます。毎年、「子どもの人権を尊重するチェックリスト」を活用することにより、子どもの関わり方の振り返りを行っています。人権に関する子どもの理解促進については、けんか等の際に理念に沿って、相手の尊重について分かりやすく伝えています。性差については日常、男女同様に保育を行っていますが、プライバシーに関しては、健診や着替えのため衝立を設置すると共に、4歳からプライベートゾーン等の性教育を行うよう取組んでいます。

【第三者評価結果：b】

マニュアル集の「法関連」の編に、個人情報保護が位置付けられ、個人情報の取り扱いが具体的に記載されています。職員の入職時や子どもの入園時に個人情報の取り扱いについて職員・保護者に説明を行い、職員から誓約書、保護者から個人情報保護に関する承諾書や個人情報使用同意書を徴取しています。また、健診や着替えのため衝立を設置して、子どもたちのプライバシーに配慮した支援を行っています。また、動画やブログ使用時は顔・名前が特定できないよう配慮すると共に、保護者には行事等での写真・動画の適切な取り扱いについて、園のたよりやその都度のお願いにより周知しています。尚、プライバシーの取組は図られていますが、個人情報保護の他にプライバシーに関するマニュアルがないため、園では、現在、マニュアルの見直しを行っており、プライバシー保護を位置付けることとしています。

【第三者評価結果：b】

法人本部のホームページに、理事長挨拶や、保育理念、キリスト教保育、モンテッソーリ教育、保育所案内等を掲載して、法人・園の特色等を分かりやすく、情報提供しています。一方、法人情報については、公開情報が更新されていないことや、情報提供内容が乏しいことが惜しまれます。また、各園の情報は、必要な事項は全て掲載されていますが、さらにイラストや、写真等を用いたブログ等を活用していくことを一考されると良いと思われます。尚、法人本部のホームページの求人案内には問い合わせのフォームが設けられていますが、ホームページ全体に関する問い合わせや園見学の予約ができる等の利便性が図られると尚良いでしょう。園見学には随時対応しており、保育の内容や特色について丁寧に説明すると共に、質疑応答の時間を設けて利用希望者の理解とニーズの把握に努めています。

【第三者評価結果：a】

保育の開始に当たっては、年度初めに保護者説明会を開催して、園の手引書（重要事項説明書）や、写真等を用いて、保育内容を分かりやすく説明し、質問にも丁寧に答えた上で、同意を得、書面に残しています。また、各クラスで懇談会を行い、保育内容やお知らせ等の保育情報の提供と共に、保育者と保護者の意見交換を行っています。特に支援を要する子どもについては、職員の加配について説明しています。保育内容の年度途中での変更事例はありませんが、その場合の保護者への情報提供は、園だよりや専用サイト配信、あるいは文書等多様なツールを利用して、即時に伝える体制が整っています。また、重要な変更事項は、承諾書を徴しています。

【第三者評価結果：b】

都筑区内に転園する際は、他園等の要請に応じて都筑区役所と連携した対応を図っています。幼稚園や横浜市認定保育園以外の保育園への転園の場合は、園長が窓口となって問い合わせ等に対応すると共に、保護者の同意があれば転園先への必要な情報の提供を行うこととしています。転園や卒園等で園の利用が終了した後の保護者からの問い合わせがあれば、園長や主任・クラスの室長が対応する体制はありますが、特に文書で相談窓口等を保護者に明示することまではしていません。

【第三者評価結果：a】

日々の保育の中で、子どもを受容し、主体的な行動を促すと共に、応答的な対応に心がけています。保護者については、毎年、利用者アンケート調査を実施しています。同調査は、回収後、集計・分析が行われ、アンケート結果を玄関に掲示することにより保護者等に公表しています。また、調査結果は、毎年実施する園の自己評価の次年度以降の取組や改善点に反映しています。保護者会はありませんが、保護者との面談をほぼ隔月に設定すると共に、保育参観や、保育参加の機会を複数回設定しています。また、保護者参加や保護者参観、保護者面談・懇談は、設定した時期だけでなく、保護者の希望に応じて随時行っています。ルーテル・デイや、お芋ほり、収穫祭、クリスマス会、音楽鑑賞会等保護者が参加できる行事を多数開催し、子どもの成長を共に喜ぶ機会としています。また、行事後はアンケートを徴して、次回の行事の開催内容の策定の参考としています。また、園だよりや、保健だより等を発行して園や子どもたちの情報を伝え、朝・夕の送迎時には、保護者との情報交換を大切にしています。利用者（保護者）アンケートの「園の総合評価」項目では、概ね満足を含めて、満足が98％と高い評価を得ています。

【第三者評価結果：b】

園の手引書（重要事項説明書）や園内掲示で、施設内の苦情受付担当者（園長））を始め、第三者委員を明示しています。第三者委員は、他法人保育園の経営者や経営経験者3名に依頼しています。また、マニュアル集に苦情解決規程を掲載し、苦情があった場合は、第三者委員に報告し、対応結果を公表する等、苦情相談体制が構築されています。また、苦情相談体制について、外部の苦情相談窓口としてかながわ福祉サービス適正化委員会を記載しています。尚、職員が保護者との関係作りに取組んでおり、相談・要望等にかつ速やかな対応に努めていることから、苦情として第三者委員まで上がる案件がないため、近年は公表に至るものはありません。

【第三者評価結果：a】

園と保護者との連携については、園の手引書（重要事項説明書）の基本理念の中に、「家庭支援（次世代育成を中心にした子育て支援）をいつも心がけながら、全ての保育を展開しています」と掲げ、職員は、保育を保護者との協働で行うことを念頭に、保護者とのコミュニケーション作り・関係作りに意を用いています。保育者等職員全員の顔写真と職・氏名を掲示するとともに、4月の園だよりにも同様に職員紹介をして、保護者が相談しやすい雰囲気の醸成に努めています。また、保護者への声かけを励行して、子どもの様子の情報交換を行うと共に、保護者の相談に日頃から対応しています。また、園の手引書（重要事項説明書）に「連絡方法」の項を設け、連絡帳や電話、専用メール、口頭等、複数の方法の提示やその活用方法等を教示しています。保護者からの相談の際は、休憩室やピアノ室等、複数の部屋を用意して、保護者のプライバシーに配慮しています。

【第三者評価結果：a】

毎日の送迎時や連絡帳を活用して、保護者とのコミュニケーションを図り、子どもの成育状況について情報共有を行うことにより、相談や意見を述べやすい関係作りに努めています。保護者からの相談は、クラス内で共有すると共に、園長に報告の上で対応方法を確認して、できるだけ速やかに保護者に回答する手順が定まっています。即時対応が難しい相談等については、その旨を保護者に伝えた上で、職員会議で検討する等、施設をあげて対応に努めています。今回の利用者（保護者）アンケートでは、「相談事への対応について」の満足度は、概ね満足を含めて満足が、98％と高い数値を示していました。コメントにも「先生が保護者と子どもどちら共にコミュニケーションを大事にしてくれている」等の相談姿勢を評価する意見が複数寄せられていました。

【第三者評価結果：a】

マニュアル集に「危機管理」の編を設けて、防犯対策、ケガや事故の予防対応、安全点検、防災対策、地震災害対策、各種訓練、午睡（SIDS）等のマニュアルを位置付けると共に、同マニュアル集の「保育関連」の編にも、園児安全、持参薬品与薬、誤飲手当、プール・水遊び等、日常の保育上想定されるリスクに対応するマニュアルを整備し、事故・事件発生時の対応方法・手順を明示しています。また、日常及び定期の自主点検票を活用して事故防止に努める等、園内の安全管理を行っています。事故報告書やヒヤリハット報告書は、発達段階における事故・保育者の配慮不足等、発生要因別に整理され、園長・主任・看護師に報告し、園長・主任・看護師よるリスクマネジメント体制を整え、ケガや感染症の防止・予防への取組の徹底を図っています。ヒヤリハットや事故報告は即時に回覧され、クラスごとのミーティングで共有されると共に、他園等での子どもや保育関連の事故等もその都度職員に周知しています。また、ヒヤリハット報告書や事故報告書、怪我報告書（受診に至らないもの）は、毎月の職員会議で分析・検討し改善を図っています。

【第三者評価結果：a】

マニュアル集の「施設関連」の編に、施設衛生管理（清掃等）、殺菌消毒衛生管理、感染症対策衛生管理、給食衛生管理等のマニュアルを整備し、毎日の清掃や、感染症の性質に応じた適切な清掃・消毒を行うことにより、感染症の発生や蔓延防止に努めています。また、園長・主任・看護師による感染症予防や発生対応体制を整えています。看護師が中心となって地域の感染症の流行状況を把握し、園嘱託医と連携して、感染症の予防や発生時の対応を職員会議やミーティングを通じて職員に周知し、嘔吐処理等の実践的な職員研修を行っています。感染情報は、速やかに職員が情報を共有すると共に、玄関の掲示やアプリにより保護者に即時に伝達しています。横浜市や神奈川県の行う感染症関係の研修にも積極的に職員を参加させています。さらに、新型感染症に係る事業継続計画（BCP）を作成し、職員や保護者に周知しています。

【第三者評価結果：b】

職員心得の中に「非常災害関係」の項を設けて災害時の職員の心構え等を記載すると共に、マニュアル集の「危機管理」の編に、防災対策、地震災害対策、各種訓練を位置付けて、災害発生時の対応や手順を明示しています。職員当番表に、子ども対応、消火、救護等の「災害時分担表」や、「緊急通報の要点」を掲載して、災害時の対応体制を整えています。毎月、当番の職員が消防署に通報する訓練を行い、園児の避難誘導訓練を実施しています。現在は通報訓練と避難誘導訓練を行っていますが、来年度から火災を想定した消火訓練を取り入れる予定です。非常時の備蓄品については栄養士が担当し、災害発生後3日間生活できるだけの非常食等を管理しています。自然災害に係る事業継続計画（BCP）を策定し、大災害発生時の対応や事業の継続判断を明確化すると共に、緊急時連絡先・利用者関連・職員参集等の必要な情報を集約しています。BCPは、職員と保護者に周知が図られています。園は、近隣に病院があるため、ライフラインが地下に集中する等災害に強い立地条件を有しています。地域の防災協力についての明記はありませんが、災害時は、園児・保護者や、近隣住民の避難場所として、地域貢献を図ることも園は想定しています。

【第三者評価結果：a】

保育については、保育の姿勢を明示した保育理念・保育方針・保育目標、保育所保育指針に沿って策定された、全体的な計画、年間指導計画、月間指導計画、週間指導計画に、それぞれの保育のねらいと実施内容が明示され、保育が行われています。また、職員は支援内容が保育理念等に沿って行われているか、日々、職員相互で確認しながら保育の提供に努めています。保育者や社会人として求められる基本姿勢等を明記した職員心得を備えると共に、危機管理や、保育関連の各場面を想定した各種マニュアルが用意され、職員の取組をサポートしています。尚、保育の実施方法については、各種計画やマニュアルに沿って行われますが、個々の子どもの状況や保護者の意向、家庭環境に応じて、柔軟かつ適切な対応が職員のミーティングやOJTを通じて成されており、保育の実践が画一的なものになってはいません。

【第三者評価結果：a】

保育に係わる各種指導計画は、期間終了の都度、クラス会議や全体会議等で反省、見直しが行われ、改善策が次の計画に反映されています。異年齢児交流時等に他クラスの職員がクラスに入り多面的に子どもを見ることによって、保育の実践方法が画一的なものになることがないよう取組んでいます。利用者アンケート調査結果や個別の提案・要望についても保育への反映を図っています。また、保育に関係するマニュアル集については、実施上不都合な点の確認や見直しが定期的に行われており、記録により確認することができます。

【第三者評価結果：a】

各指導計画は、毎月、主任と室長が中心となって、クラスごとに指導計画の実施状況等のアセスメントが行われています。現計画の評価、見直しを行った上で次の計画を策定するPDCAサイクルが機能しています。策定された新たな指導計画は、指導計画の作成責任者である園長の承認を得て成案となります。また、0～2歳児と個別的な配慮が必要な子どもについては個別支援計画を作成しています。個別に配慮が必要な子どもの個別支援計画は、地域療育センター等の関係機関のアドバイスを得て、学期ごとに評価・見直しを行い、次の計画の策定につなげています。尚、支援の困難なケースについては、支援方法について随時保護者のニーズを聴取すると共に、兄弟ケース等では、必要に応じて、地域療育センター、都筑区、児童相談所、小・中学校等、関係機関とのカンファレンスを設けて対応方法を協議しています。

【第三者評価結果：a】

各指導計画は、主任・室長が中心となって、毎月、クラスごとにPDCAサイクルによって評価、見直しを行った上で策定し、園長の承認を経て実践しています。また、全体的な計画は、前年度の計画の実施状況を踏まえて策定方針が法人内で検討され、全体計画の骨子が各園に示されます。園では、法人の方針に沿って、前年の実施状況や課題、クラス会議や職員会議での職員の意見、保護者アンケート等を踏まえて、園長と主任が原案を作成しています。原案は、室長を経て各クラスに伝達され、各クラスの意見を踏まえて室長会で見直しを行い、結果を踏まえて園長と主任が協議して策定しています。策定された全体的な計画は、室長会を経て各クラスに周知を図っています。

【第三者評価結果：b】

子どもの個別の育成計画や発達記録はそれぞれ様式が定められており、様式に従って記載されています。これらの記録要領は作成されていませんが、新任職員には、各クラスのベテラン職員がOJTにより記録の書き方を指導しています。また、これらの計画や記録内容は、室長・主任が確認した後、園長が内容を再度確認し、必要に応じて記録内容の指導や修正が図られています。尚、発達記録、育成計画等は、これまで紙ベースでファイル化されたものを、職員が閲覧する形で情報共有していましたが、令和6年11月からネットワークシステムが導入されたため、今後は、職員間での情報共有の利便性の向上が図られることが期待されます。

【第三者評価結果：a】

マニュアル集の「法関連」の編に、「個人情報保護」を位置付け、記録管理の責任者を園長として、厳正に個人情報の管理を行っています。さらに、ICTの導入に伴い、パソコンやソフト利用等に関わる個人情報の取扱いについて、職員にプリントを配付して注意喚起を行っています。また、記録類は、事務室内の鍵付きの書棚に保管し、園外の持ち出しを禁止すると共に、パソコンや、USB等の記録媒体は使用後、毎日事務室で保管することとしています。書類は、文書管理規程で、保存期間を定め、保存期間終了後は速やかに裁断して業者による溶解処理を行っています。個人情報保護については、就業規則に守秘義務が明記され入職時に誓約書を徴すると共に、保護者に対しては、入園時の説明会で説明し、個人情報使用同意書や個人情報取り扱い承諾書を徴しています。行事の都度、保護者に写真・動画の撮影・利用について協力を要請し、個人情報の流出防止を図っています。

【第三者評価結果：a】

全体的な計画は、法人の保育理念・保育方針及び保育所保育指針の保育のねらいと内容に沿って、前年度の計画の実施状況を踏まえて策定方針が法人内で検討され、全体計画の骨子が各園に示されます。園では、法人の方針に沿って、前年の実施状況や課題、クラス会議や職員会議での職員の意見、アンケート等を踏まえて、園長と主任が原案を作成しています。全体的な計画は、室長会を経て各クラスに周知されています。園の全体的な計画の特徴として、保育の理念・目標・方針が、0歳～2歳児と、3歳～5歳児に分けて記載されていること、子どもの発達過程が分かりやすく表化されていること、年齢ごとに保育士の配慮事項が詳細に記載されていること、保護者との協働や、保育の一貫性（小学校の連携）等、法人が最も大切にしている項目のみが記載されています。全体的な計画の作成意図や法人の保育理念が覗える計画です。尚、「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」についても全体的な計画の中で触れられると尚良いでしょう。

【第三者評価結果：a】

園は、広い土の園庭と、広々とした園舎を有しています。園舎は2階を0歳児と1歳児の専用スペースとして、1階を2歳児と、3･4･5歳児の専用スペースとしています。2階は、0歳児・1歳児の専用スペースを確保した上で、遊び・食事・寝る場所が広いスペースの中で分離されています。2歳児の部屋は単独ですが、保育室の中で発達状況に応じてサークルに分けて養育が行われています。3･4･5歳児は間仕切りのできる広い部屋で、縦割りで生活すると共に、遊びや活動の主場所としてホールを活用しています。園舎は吹き抜けとなっており、子どもたちの動線を職員が把握できるように工夫されています。子どもたちが寛いで落ち着いて過ごせるスペースは、広い空間の中で、間仕切りを活用して簡易に設定できます。各保育室は窓が面しており、採光・通風は問題ありません。感染症対策・衛生管理マニュアルや、施設衛生管理マニュアル等を基に、子どもたちの使う用具・玩具は、こまめに消毒し、保育室、手洗い場、トイレ等屋内の環境は常に適切な状態が保たれており、安全で衛生的で利用しやすい環境が整えられています。

【第三者評価結果：a】

当園では、「生涯教育」を念頭に、「誕生から学齢期までの一貫保育」を意図した保育を行っています。これは、近年成立した「子ども子育て支援法」の理念を先取りする取組として高く評価できます。園では、その中でも0歳児の養育を特に大切にして取組んでいます。0歳児の愛着関係の醸成を図り、子どもの安心感や信頼感が育まれた後は、0歳児から5歳児まで一貫して子どもの個性や主体性を尊重して、受容的、応答的な関わりに努めています。園では、モンテッソーリ教育を取り入れ、保育者が常に園児の近くに位置して、乳幼児の持つ自発的で創造的な関心を段階的に引き出し、自己育成（気づきと挑戦）を促すために、指示的ではなく、乳幼児が自分の意思で行動を行うための個別的な関わりを大切にしています。保育者は、適切な助言を行うことにより、乳幼児の興味を喚起（気づき）して自発的な行動（挑戦）が行われることにより、乳幼児が自己育成できる環境作りに努めています。

【第三者評価結果：a】

保育者との信頼関係の醸成を図り、信頼関係を基盤として、応答的な触れ合いや、分かりやすい声かけを行いながら、生活習慣を身に付けられるよう働きかけを行っています。子どもの成育に個人差がある為ゆったりと時間をかけて育てていくことを大切にし、保育士のさりげない援助の中で快適感、達成感を得て、基本的な生活習慣が自然に身に付いていくように支援をしています。子どもの発達過程に応じて、適度な運動と休息を確保し、日々の生活では、午前中にしっかり体を動かす→食事→睡眠のパターンを確立しています。また、食事、排泄、衣類の脱着等において、身の周りを清潔にすることにより、子どもが気持ち良い感覚を実感する経験を繰り返すことで、子どもの自発的・意欲的な行動を促しています。さらに、モンテッソーリ教育の中で、日常使用する掃除機やアイロン等の教具を使って日常生活の訓練を行うと共に、文化や言語、数等の教具を使って生活に必要な知識の基礎を養っています。生活習慣の取組について、利用者（保護者）アンケートでも、「自分で何をすれば良いかを考えて行動できる力を育てて下ささる教育方針のおかげで、開けた戸を閉める、お片付け、食事の配膳等々、自然とできる子に育っています」等、モンテッソーリ教育を評価する意見が多数寄せられています。園長からも、卒園児の生活習慣の習熟度や発達度が他の子どもたちに比べて目覚ましいとの小学校の評価を得ているとの話を伺いました。

【第三者評価結果：a】

園の特長として、モンテッソーリ幼児教育を保育の一つの柱として、子どもたちが自分の意思で主体的に育つ環境作りを行っています。モンテッソーリ教育は、「気づき」と「挑戦」をテーマに、子どもたちが、遊びや生活の中から好奇心を育み、五感を使って発達を促すことを主眼として、指示的ではなく応答的な関わりを大切にしています。モンテッソーリ教育を通して、用意された意図的な教具を、子どもたちが自由に選択して自ら成長を促すことを目的とした養育が成されています。また、制作活動や、複数ある近隣の公園に出かけて自然と触れ合う機会を多く持っています。保育者が、一人ひとりの発達過程や家庭環境を理解し、子どもの思いや願いを受け止め、子どもを主体とした保育に努めることにより、子どもたちが、自己肯定感を基に、自発的、意欲的に自己を十分発揮できる、子どもの主体的な活動を大切にした保育が行われています。

【第三者評価結果：a】

園では、「生涯教育」を念頭に、「誕生から学齢期までの一貫保育」を意図した保育を行っています。その中でも、初めて家庭の外の生活を経験する0歳児の養育を特に大切にして取り組んでいます。0歳児は、20名の定員に対して看護師を含めて3名の正規職員と4名の非常勤職員を配置すると共に、フリーの職員の支援を得て、手厚い支援体制を講じています。入園当初は担当制を取り入れて、同じ保育者が毎日関わることで、子どもの安心感や信頼感を育み、愛着関係の醸成を図っています。子どもの安心感や信頼感が育まれた後は、子どもの個性や主体性を尊重して、受容的、応答的な関わりに努めています。広いスペースの中で、食事・睡眠・遊びの場所を分離し、清潔で安全な環境を整え、子どもの生活のリズムや発達過程、保育時間に合わせて、生理的欲求を満たしています。0歳児は特に、家庭と連携した養育が重要な時期ですので、送迎時や連絡帳での情報交換、個人面談等を通して信頼感を築き、家庭の養育力の向上を支援して、家庭と園との均質な保育に努めています。保育者からは､0歳児の保育環境作りについて、「決まった日常の生活を用意し習慣づけることにより、子どもたちが毎日安心して過ごせる環境作りを行っている」等の話を聞くことができました。利用者（保護者）アンケートでは、0歳児の保護者から、「月齢に応じつつ個性を大切にした保育をしてくれる」等、保育方法を評価する複数のコメントがありました。

【第三者評価結果：a】

3歳未満児は、「幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿」の基礎を作る大切な時期と捉え、自我の芽生えを踏まえて、一人ひとりの主体性を尊重した保育を心がけています。保育者の安定した関わりの中で、子どもたちが好奇心や探求心を持って周囲の様々な環境に主体的に関わることで、自分でしてみようとする気持ちが育つよう働きかけを行っています。1歳・2歳児はまだ月齢の差があるため、クラスを分けて保育を行っています。また、クラスの中で必要に応じて、発達に応じたグループに分けて保育を行っています。進級時には上の子どもたちとの交流を行い、兄弟姉妹意識の醸成や先の見通しの経験作りを図っています。モンテッソーリ教育を主体的に行うことができ始める頃ですので、教具の利用や譲り合い等、保育者の仲立ちにより、他の子どもとの関わり方を少しずつ身に付けられるよう配慮した保育が行われています。また、園庭や近隣の公園等での活動を通じて、聞く、見る、触れるといった五感を活用した探索活動が十分に行えるよう、安心、安全な保育環境を整えています。送迎時や連絡帳での情報交換等を通して、子どもの発達過程や生活リズムに応じた養育を保護者と連携しながら行っています。保育者とのヒアリングでは、「1･2歳児は感受性が育つ時期にあって十分に自分の意思を伝えることができず噛み付き等が出る時期なので、保護者に日々の子どもの姿を率直に伝え、この時期の子どもの特性の共有を得るよう努めて、保護者との関係性の深化に努めている」等の話を伺うことができました。

【第三者評価結果：a】

3歳以上児は、自我の形成や生活習慣が確立していく時期ですので、縦割り保育を導入して、年齢の上の子どもたちは下の子どもたちの面倒をみる、下の子どもたちは上の子どもたちを慕い敬うという、兄弟愛・隣人愛の醸成を図っています。また、食器等モンテッソーリ教育の本物の教具を活用して、視・聴・味・嗅・触の五感の発達促進や、日常生活習慣の習得、自然現象の学び、地理や文化、言語や数の理解を進めていきます。3･4･5歳児の部屋は、作業の組織化（段階的な学び）が図られ、システム的に教具が準備されています。炊事洗濯や掃除、ごみの分別等の日常生活訓練教具、移動五十音、綴り字法等の言語教具、四則計算、十進法等の数教具、地球儀や国旗、図鑑等の地理教具等、一定の時間、子どもたちが自分で教具を選び、遊びに集中して、さらに高度な教具に取組むことにより、自然に能力開発が行われています。また、集団でのルール遊びを通じた社会性の習得や、身体を使った運動遊びを積極的に取り入れています。保育の付属の柱である、外部講師による国際の時間（体で学ぶ英語グループ）、音楽時間（ピアノレッスン）、絵画の時間（特別絵画指導）、体操の時間（体操指導）が5歳児に全て用意されており、国際感覚や情操教育の基礎を培っています。保育者から、「子どもの中の社会を尊重して、子どもの気付きを促しながら、子どもが見通しを持って目的に向かってやり抜くことが自らの力でできるよう、環境作りに心がけている」等の話を伺うことができました。

【第三者評価結果：a】

障害児の受入れを行っており、エレベーターや設備（多機能トイレ）等、受入環境は整っています。障害児支援に当たっては、保護者の状況や意向を理解、受容しながら、子どもの気持ちに寄り添い、日々の保育の中で、共に成長できるよう支援しています。近年、障害を有する子どもが増えているため、保護者の理解を得ながら加配制度を活用して職員の支援体制の強化を図っています。また、必要に応じて、医療機関や地域療育センター、保健所、通所施設等と相談しながら、個別支援計画に反映して適切な支援に努めています。支援に配慮が必要な子どものいるクラス担任には、地域療育センターや横浜市の研修、キャリアアップ研修等の外部研修を積極的に受講させています。尚、加配職員の配置については、保護者の同意を得て、療育機関の認定を受けなければ、行政の承認が得られないため、充分な体制を整備する上で、施設の負担増の要因になっています。

【第三者評価結果：a】

園の開園時間は、月曜日から金曜日までは午前7時から午後8時までで、延長保育時間は、午前7時から午前7時30分と、午後6時30分から午後８時までとしています。特に0歳児は、肉体的、精神的疲労を考慮して8時間の短時間保育を奨励しています。延長保育時間は、0歳児・1歳児と、2歳～5歳児が、それぞれ合同で過ごします。子どもたちの生活リズムを作るために1日の生活を見通したタイムテーブルが用意されています。0歳児は、午前･午後とも月齢に合わせた自由保育を、1歳児からは午前中にモンテッソーリの保育活動が入り、昼食の後から自由保育時間です。午前中の保育活動では、1歳児は遊びを主体として、2歳児からは体操等集団活動が行われ、3歳児からは、モンテッソーリ教育も教具の時間として本格化しています。0歳児はいつでも睡眠が取れるよう配慮され、1歳児からは、給食後、午後３時までの自由時間は、伸び伸びと過ごせるよう室内遊びの時間を設け、体調に合わせてゆっくりとできるように配慮が成されると共に、午睡の時間を十分に設けて休息を取っています。午後におやつの時間（0歳児は午前・午後）として、それぞれ離乳食やミルク、主に手作りのおやつを提供しています。午後の延長時間はゆっくりとできるスペースや、横になれるスペースが用意され、玩具等を使ったごっこ遊びや、お絵かき、ブロック遊び、DVD鑑賞等、子どもの興味に合わせてコーナーを活用し、ゆったりと楽しく過ごせるように配慮しています。お迎え時には、連絡帳や引継ぎ簿を用いてクラス外の子どもの状況を共有し、子どもの一日の様子を丁寧に保護者に伝えています。

【第三者評価結果：a】

園では、「生涯教育」をテーマに、「誕生から学齢期までの一貫保育（学童はその延長上）」に意図して取組んでいます。このため、保育と小学校教育との一貫性を図るため、「保育の全体的な計画」に「小学校との連携」を位置付け、小学校とのつなぎを重視した取組を行っています。法人のアプローチカリキュラムが用意され、5歳児は、園生活の完成と小学校生活への準備が行われます。5歳児の3学期以降は小学校生活のリズム移行のため午睡の時間や回数を減らして体を慣らしています。コロナ禍で中断していた保育士と小学校教諭との交流会も再開され、園児と小学校1.2年生との交流が行われています。幼・保・小の教諭・保育士とのミーティングや、小学校に上がる子どもたちの交流を通した進学の動機付けや、友だち作りが行われています。今年は、5歳児クラスでの小学校教諭の研修会が3日間行われました。さらに、小学校には保育所児童保育要録による円滑な引継ぎを図っています。保護者に対しては、年度後半の保護者懇談会や面談等を活用して、小学校入学準備に関わる相談や情報提供を行っています。

【第三者評価結果：a】

年間の保健計画を定めて子どもの健康管理を行うと共に、マニュアル集に、施設衛生管理（清掃等）を位置付け、感染症予防のため、掃除と消毒を励行しています。0歳･1歳･2歳児クラスに看護師を1名ずつ配置して、朝・夕のヘルスチェック等子どもたちの日常の健康管理を行っています。子どもの体調変化やケガ等については、看護師が状態を確認した上で、主治医に相談し、通院等適切な対応を図っています。また、その際は、看護師が電話やアプリで保護者に個別に連絡を取り、その後の経過を把握することにより、子ども一人ひとりの健康管理を行っています。また、毎月の保健だよりや、掲示板を活用して、子どもの健康に関する方針や、健康教育、感染症等の情報を保護者に伝えています。乳幼児突然死症候群（SIDS）に関しては、「午睡（SIDS）マニュアル」に沿って、年齢に応じて5～10分おきに睡眠チェックを行うと共に、毎年、嘔吐処理等子どもの健康や安全に関わる研修を看護師が中心となって行っています。さらに、園の手引書（重要事項説明書）を用いて、保健と健康管理方針を入園時等に保護者に伝え、家庭での衛生管理や健康管理の協力を依頼しています。看護師のヒアリングでは、「保育の中に看護の視点を入れて、子どもの健康と安全な環境を整えている。保育士との連携と保護者との関わりを大切にしている」等の話を伺うことができました。

【第三者評価結果：b】

身体測定を毎月行うと共に、健康診断は年2回、歯科健診は年2回、それぞれ嘱託医が来園して実施しています。嘱託医、歯科医は近隣であり、即時の連携が図られています。また、3歳児を対象に聴力・視力検査を、3歳から5歳児を対象に尿検査を行っています。健康診断の結果は、子どもたちの育成記録に記載して、職員間の共有を図ることにより、喫食量の調整等日常の保育に活用すると共に、年間保健計画に反映しています。健康診断の結果は、看護師がアプリや紙ベースで保護者にその日のうちに適切に伝え、必要に応じて看護師が健康相談にも応じています。

【第三者評価結果：a】

園では、現在、慢性疾患のある子どもは在園していませんが、卵や乳等食物にアレルギーを有する子どもが複数生活しています。食物アレルギーについては、園の手引書（重要事項説明書）に、「医師の診断書（指示書）持参の場合に限り除去食を用意する」と記載し、入園説明会に、栄養士が同席して食物アレルギー対応について説明し、保護者と対応を相談しています。食物アレルギーの対応については、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」に沿って、子どものアレルギーの状況に応じた適切で安全な対応に努めています。除去食の提要に当たっては、該当児の食事の席を固定して、色で識別できるテーブルやトレイ、食器を用意して、栄養士と保育士で除去食を確認した上で提供しています。手作りおやつや市販のおやつでも卵等アレルゲン含有のものを控えて、全員が同じものを食べられるように工夫しています。園内で、看護師がエピペンの使用方法の実習を行い、アレルギーに関する研修や講習会に積極的に職員を参加させています。尚、アレルギーの状態に変化があった場合は、医師の所見の下で、園長、担任、栄養士が対応方針を協議し、保護者と面談を行った上で対応を決定しています。

【第三者評価結果：a】

食育は、「全体的な計画」の付表に位置付け、偏食のない食生活は幼児期の食生活が基礎となり決定づけるとして法人・園では食育を重視しています。園の年間行事計画表に、0歳～2歳児と3歳～5歳児それぞれの食育年間目標を掲げ、食育欄に、「夏野菜を知ろう」、「三色の食物の働き」、「風邪をひかない体をつくろう」、「一年間の行事と料理」等、季節野菜や行事等を取り入れた月々の食育のねらいを記載して、年間食育計画を立て食育活動を行っています。月々の食育行事の他に、園の特徴的な取組として、栄養士が、毎日、その日の給食に使用した食材を園児に見せています。例えば、ニンニクであれば塊を分解して、ソラマメであればさやを割って、七草がゆの七草を見せる等、実物の形状や食物の働き等を説明しています。また、食事の場所は、1階と2階にランチルームを用意し、清潔で落ち着いた環境と応答的な関わりの中で、子どもたちが食事を楽しめるよう支援しています。保護者には、献立表を前月に配付して家庭の献立と重複しないよう配慮すると共に、給食のサンプルを毎日展示しています。給食だよりを毎月発行して、食に関する情報提供や保護者支援を図っています。利用者（保護者）アンケートでは、「食育（野菜やお魚）を見たり触れたりして、自分が今日食べているものがどんなものなのか、考えることができて良い」等食育を評価する意見が複数見られました。

【第三者評価結果：a】

給食は、自園で調理し、栄養士や調理員が手作りの食事を子どもたちに提供しています。献立は和食と、洋食・中華・その他を半々として、バランス良く作られています。栄養士によると、献立は1年サイクルで立てており、同じものは出ても年に３～4回とのことです。また、化学調味料は使用せず、混合出汁や青魚で出汁を採っているとのことでした。食材は地産・地消で新鮮なものを提供しています。行事食や郷土料理、サンマのかばやき・ジャージャー麺等の子どものリクエスト食も適時に提供されています。日々の喫食状況や残食チェックは保育士や栄養士により行われていますが、第三者評価の調査日の食事観察では、お替わりのタイムが設けられ、主菜・副菜・汁物・ご飯を、子どもたちが行列して次々にお替わりをするため、あっという間に完食状態でした。ここにも日頃の食育の効果が表れていると実感しました。月1回、給食会議が開催され、園長や栄養士、調理師、クラス担任が参加して、味付けや献立、残食状況等を話し合い、献立の改善・工夫につなげています。衛生管理は、「大量調理施設衛生管理マニュアル」を基に、食中毒等の事故のないよう万全の対応が図られています。利用者（保護者）アンケートの「給食の献立内容」・「子どもが給食を楽しんでいるか」の満足度は概ね満足を含めた満足が、それぞれ100％と高い評価を得ています。

【第三者評価結果：a】

「全体的な計画」を園の保育方針の第1の柱に立て、「保育の理念」等に並んで「家庭・地域との連携」を、その柱の中の小柱に位置付けています。「家庭・地域との連携」における家庭・保護者に関する記載のキーワードは、「信頼関係・協力関係を築く」、「家庭と綿密な連絡」、「相談できる窓口を開放」、「遠慮なく相談できるシステムを設置」、「自己解決できるように援助」、「保育参観・子どもとかかわる経験」等で、家庭と協働した園の子育て姿勢が明確にされています。この基本姿勢の下、保護者との絆を深めるため様々な取組を行っています。日常の送迎時の保護者との会話や、子どもの1日の活動を記載した連絡帳のメモ欄を活用して、情報交換を行い、子どもの育ちを保護者と共有しています。登園時に保護者から聞いたことやお迎え時に保護者に伝えたこと等、保護者との情報交換の内容は、ミーティングを利用して職員間で周知し、どの職員も同じ保護者対応を行うよう取組んでいます。また、4月の新年度保護者説明会をはじめ2月の保護者懇談会月間に至るまで、6月、9月、10月、11月、1月に、保護者面談、保護者懇談会、保育参観、保育参加のいずれかの機会を設定すると共に、こうした機会のない月は、8月を除いて保護者が参加する行事が設けられ、子ども・保護者・保育者が関わる機会が一年を通して予定されています。また、園だよりや、給食だより、保健だよりをアプリも利用して定期的に保護者に届けることにより、子育てに対する家庭との連携を常に図っています。育児に関する保護者からの相談にも随時、丁寧に対応しています。さらに、毎年、利用者アンケートを実施し、保護者のニーズを法人・園で共有し対応を図る等、保護者・家庭を重視する取組が組織的に行われています。

【第三者評価結果：a】

送迎時の保護者との会話を子どもの保育を行う上で重要な情報入手ツールと捉え、保護者とのコミュニケーション作りに、園・職員は特に意識的に取組んでいます。朝の送りは父親が多く、夕方の迎えは母親が多いことから、園では、傾聴の姿勢を大切にして、両親の意見やニーズの把握に努めています。気軽に相談ができるよう、玄関等に職名と名前を付記した顔写真を掲出すると共に、職員は明るく笑顔で保護者に接するよう努めています。園の手引書（重要事項説明書）に、家庭から園、園から家庭への「連絡方法」を、連絡帳、電話、メール（アプリ）、口頭、文書等の形態ごとに記載しています。また、4月の保護者会で、担任紹介を行うと共に、理念や事業方針・内容等を詳細に記載した重要事項説明書や、年間行事予定を活用して、保育方針や保育内容の理解促進を図っています。【A17】に記載した保護者懇談会・保育参加・保育参観・保護者参加行事等を通じて、保護者が子どもの生育状況や園での生活状況に触れる機会を多く設定して、保護者が安心して子育てできる、また、保護者が安心して子どもを園に預けることができる環境作りに努めています。利用者（保護者）アンケートでも、「良く子どもの様子を見て下さっており、安心して預けることができます」等の意見が多く寄せられています。また、「相談ごとへの対応」や「園の総合評価」に関する満足度が、概ね十分を含めて、それぞれ98％と高い値が示されています。

【第三者評価結果：b】

園では「子どもの権利擁護（含虐待防止）マニュアル」を備え、定期的に虐待の内容や対応手順を職員間で確認しています。また、ラベルワークを通じて職員の注意喚起を図っています。子どもの着替えの際に全身の視診を行うと共に、発育状況や家庭の生活状況、連絡帳の記載内容、出席確認が取れない場合等変わった状況がないか注意しています。虐待や不適切な養育について子どもや家庭に徴候が見られた時は、速やかに職員間で共有し、園長に報告し虐待事例報告書に記録すると共に、保健所や児童相談所等、必要な機関と連携できる体制を整えています。現在は、見守りが必要な子を除き虐待を疑われる子は在園していませんが、過去には、区や児童相談所と連携しながら支援にあたったケースがありました。保育者の面接でも子どもの虐待に関する意識は高く、発見時の対応手順等の理解が図られていました。

【第三者評価結果：a】

職員は、日々の保育の振り返りを常に行い、保育の質の維持・向上に努めています。保育に関する各指導計画は毎月クラス内で反省・振り返りがなされ、見直しが行われています。また、全国保育士会の「人権擁護のためのセルフチェックリスト」を活用して、毎年、保育の振り返りを行っています。さらに、共通評価基準【15】･【17】に記載した通り、「個人研修計画・評価シート」を活用した目標管理や人事考課が行われています。「個人研修計画・評価シート」では、研修目標や、研修課題、研修課題に対する具体的な計画を年度当初に、本人と上司が話し合ってそれぞれ記載して、年度末に、本人の取組の評価を、上司との面接の中で行い、次期のステップアップにつなげるものです。また、期末の面接時には自己評価シートにより、子どもとの関わり方や、法人・園における本人の役割認識、業務改善提案等について、職員が考える機会も設けられています。尚、今回の第三者評価の各項目に対する評価結果にほとんど空欄はなく、適切な評価がなされており、職員のマネジメント能力、バランス感覚が育っていると認められました。