社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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なごみグループホーム ぐっすりⅡ

2022年04月01日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細

評価結果報告書

評価機関名 ㈱第三者評価機構神奈川評価調査室
評価対象事業所名 なごみグループホーム ぐっすりⅡ
評価対象種別サービス 共同生活介護
設立年月日 2014年09月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人なごみ福祉会
③ 理念・基本方針 (1)理念
共に生き、共に育つ
 障がいの有無に関わらず地域であたりまえの生活を

(2)基本方針
1)わたしたちはすべての人の尊厳、生きる権利を重んじ、障がいや疾病を理由とした差別のない地域社会を目指す。
2)一人ひとりの多様な個性を認め合い、障がいの有無に関わらず共に生活ことを通して共に育つことを大切にする。
3)障がい児者が地域で安心して生活できるよう支援し、環境の整備に努力する。地域諸団体の行事への参加、地域の企業や商店街との結びつき等地域との連携に努力し、障がいを持った人たちの存在の認識を地域に広げる。
4)一人ひとりの特性、特技を生かす活動を通して、喜び、感動を共にする。共感する喜び達成する喜びを通して、信頼関係を築き自分への自信(自己肯定感)を育てる。
5)障害福祉の制度改革や障がい者の権利拡大のために、関係団体と連携し国自治体、地域に働きかけを行う。
④ 施設・事業所の特徴的な取組 1)ひとりでは難しいことは職員が手伝い、それぞれの方に沿った自立を模索しながら、地域の中で暮らしていくことをサポートしている。
2) 日帰りや1泊旅行を行っている(今年度コロナ禍のため延期中、昨年度は日帰りのみ実施)
3)アレルギーや衛生・健康面に配慮した、調理担当者による手作りの夕食を提供している。
4) 体験入所を実施している(今年度コロナ禍のため、緊急時・入居前提の体験のみ実施)
⑤ 第三者評価の受審状況 開始:2021年09月15日
終了:2022年03月15日(評価結果確定日)
受審回数:1回(平成30年度)
詳細評価PDF

⑥ 総評

特に評価の高い点 (1)女性だけあって姉妹のようにフォローやケアする姿があります
女性専用のグループホームが少ない中、運営に尽力しています。利用者は職員の苦労を知ってかしらずか、思い思いに自己主張していますが、話の合間には仲間をフォローする言葉やケアの姿があり、あたかも姉妹のようです。また職員が間に入り、本人の気持ちを代弁する様子も視認しました。

(2)情報が一元化され、サポートが速やかに実現しています
そもそもは職員数が不十分なための対策でしたが、管理者が6棟あるグループホームを統括、サービス管理責任者が一つひとつを巡回することで情報の一元化が成されています。管理者はサービス管理責任者からの昇格で利用者、家族、職員とも馴染みの関係にあり、現任のサービス管理責任者と職員の支えもあって、利用者や家族の希望や困りごとに速やかに対応することが叶い、内容によっては個別支援計画に反映させています。

(3)採算より利用者の安全安心を優先した体制を整えています
ぐっすりⅡはⅠ同様、コロナ感染者及び濃厚接触者等の受け入れ態勢を整えたうえで、202号室
の入居者募集を停止しています。発熱者やコロナウイルス濃厚接触者及び感染者の隔離部屋として、2床を確保しています。多少採算度が壊死的なところもあるのですが、今年度もこの半年で2度活用しており、抜本的な解決策が見いだせない限りは継続していく予定としています。 

改善を求められる点 現在幾つかのホームを兼務する職員もいて負担も大きくなっていることから、個人面談の計画実施に取組の余地があります。またその際は実効性を高めるべく、管理者やサービス管理提供者を中心とするのではなく、定型フォーマットによる職員間の面談も検討とされると良いかと思います(支援員の人数が多いことから短期間で数をこなせる、職員間の相互理解にもつながる)。
Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
Ⅰ-1 理念・基本方針

◇努力、工夫していること

「共に生き共に育つ」という理念の下、利用者本人にはできることは取組んでもらい、できないことはサポートするためには、利用者からの信頼が大切として、管理者やサービス管理責任者が率先垂範で関わりを体現しています。利用者の求めがあれば買い物に同伴したり、夕食後の団らんに顔を出すなどして、コミュニケーションを図っています。

◇課題と考えていること

Ⅰ-2 経営状況の把握

◇努力、工夫していること

法人本部では社会福祉事業全体の動向について把握・分析をおこない、潜在的な利用者数などデータ収集を経て、外的経営環境を考察しています。それらの集約として収支の状況が管理者会議の場で共有されていますが、一般職員には口頭報告に留まっています。例えば調理スタッフの食材購買の予算は配分が予め告知され、内輪で収まるように工夫に取組んでいます。ただし、収支決算書は誰もが確認できます。

◇課題と考えていること

Ⅰ-3 事業計画の策定

◇努力、工夫していること

昨年度の課題の内、完遂していないものや、今年度の取組について、年度はじめに整理しています。主には管理者ですが、適宜サービス管理責任者の意見も加え、事業計画を策定しています。職員にはその内容は「事業計画」として示してはおらず、一つひとつの案件として全体会議で周知しています。

◇課題と考えていること

次の3点を課題と考えています。①職員の中には「事業計画」としての認識が薄い人もいる。②家族や利用者に説明ができていないこと。③年度途中で変更があった場合、職員に周知できていない。
Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組

◇努力、工夫していること

会議は、事業部単位での「①管理者会議」、事業所内の「②常勤会議」「③全体会議」と主なものが3つあり、全てに出席しているのが6つのグループホームを統括する管理者です。①は法人事業部内他事業所の状況把握・事業の進行具合の共有を目的に集会しています。②は6つのグループホームの課題や検討事項を協議する場です。③は②の結果報告とともに職員から意見を聞き、必要に応じて利用者への支援について話し合っています。福祉サービスの質の向上に向けた計画を事業計画に盛り込むとともに、3つの会議がマネジメントサイクルの役割を果たしていると管理者は捉え、議事録もそこを意識して作成しています。また職員の中にはキャリアを重ねている者もおり、中途採用を通じて全体の底上げが図られている面もあります。

◇課題と考えていること

指揮すべき管理者が直接支援にあたることが多々ある状況を好転させるには、ゆとりある指揮系統の確立(人員増強)が計画的な取組みにつながるものと、管理者は考えています。
Ⅱ 組織の運営管理
Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ

◇努力、工夫していること

管理者の中で事業所の方針は明確で、「寄り添い過ぎず、離れず過ぎず」は理念を現すものとしてよく言葉にしており、現在のサービス管理責任者との協力体制も堅固です。前任のサービス管理責任者だったこともあり、利用者と職員がリーダーとして認識して頼りとするのは第三者に見てとれます。また利用者と職員のやりとり場面に入り、助言や手伝いに入ることもあり、リーダーシップよりフォロワーシップを発揮している様子も受けとめられます。

◇課題と考えていること

サービス管理責任者であったときの業務スタイルがまだ残っていて、管理者としての立ち位置でないことがあることは、早期に人員を確保して解決したいと管理者は考えています。
Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成

◇努力、工夫していること

新入職員には、教本としてマニュアルがあります。OJTをシステムとして整備してはいませんが、先輩職員と新入職員とのシフトを組むなどして学ぶ機会をつくっています。また同法人の日中支援事業所が実習生の受け入れを定期でおこなっていて、当事業所にも学生の見学が1日設定されています。「現場を体験してもらうとともに、他の施設も見るよう勧めており、どういう道に進むのであれ、どういった方々がどのように生活しているのかを知ってもらいたい」という意識のもと指導にあたっており、取組は職員の刺激にもなっています。法人・後援会企画の内部研修は年1回以上あり、人員が充足していれば外部研修への参加を勧奨しています。

◇課題と考えていること

総体的に職員との会話をもつ機会が不十分なことと、配属後研修後のフォローも足りないと管理者は感じています。
Ⅱ-3 運営の透明性の確保

◇努力、工夫していること

運営母体が社会福祉法人なことから(義務づけがある)、法人全体の決算情報、苦情・相談の体制はホームページ上で公開されています。さらに、利用者とその家族には入所契約を交わす折りに、理念とともに方針や役割を明示・説明しています。また法人内で組織の再編成があったことから、今年度より地域に向けた情報誌「夢花&せせらぎだより」が四半期発行され、活動状況を広く知らしめています。その他にも内部監査を通じて指摘事項に基づいた運営改善をおこなう仕組みもあります。

◇課題と考えていること

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献

◇努力、工夫していること

自治会に加入していて、回覧板で地域情報を得ることができており、ごみ捨て場の清掃当番が輪番で廻ってきています。また近隣には時節のご挨拶に伺うようにしています。

◇課題と考えていること

自治会の地域清掃や防災訓練に参加したいとの希望がありますが、まだ実績がありません。自治会の活動に参加して、つながりを強くしていきたいと管理者は考えています。

Ⅲ 適切な福祉サービスの実施

Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
Ⅲ-1-(1)利用者を尊重する姿勢の明示

◇努力、工夫していること

尊重に係る内容をリビングに掲示しており、利用者の居室はお宅との認識をもって、入室にはノックや声がけを励行、呼称は「~さん」です。ホーム内の人間関係の均衡を保つためにも、本人が「かまわない」場合は、話をするときは利用者本人の居室でおこなうこととしています。不満やストレスが溜まることは目に見えているため、面談を定期で毎月実施しています。

◇課題と考えていること

職員を占有したい利用者の気持ちを緩和させる手段がなかなか見つからない状況にあり、話を聴くなどして、利用者間のもめ事になる手前で食い止めるに留まっています。
Ⅲ-1-(2)福祉サービスの提供に関する説明と同意(自己決定)

◇努力、工夫していること

サービスの開始にあたっては権利擁護なども含み契約内容をかみ砕いて説明するとともに、利用者の自己決定を尊重するべく、リードしないよう配慮しています。利用者の意向は随時入り、急ぎ対応が必要なことも間々ありますが、基軸として定期的面談とモニタリングで確認しつつ、個別支援計画書に反映させる仕組みの中で、本人の同意を得ています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(3)利用者満足の向上

◇努力、工夫していること

女性同士のためプラスには親切な働きかけがある一方で、マイナスには過干渉気味な場面も少なくなく、一人ひとりに不満が少なからずあります。そのため、部屋替えの検討や、職員が手伝いを呼びかけて利用者同士を離すといった工夫をおこなっています。何かあった場合は当事者同士で話し合うのは無理があるため(合意形成に至らりにくい)、職員がそれぞれから話を聴いて中立な立場から仲立ちをしています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(4)利用者が意見等を述べやすい体制の確保

◇努力、工夫していること

苦情受付担当者及び解決担当者を設けるとともに、特定非営利活動法人川崎市障害福祉施設事業協会を第三者委員として苦情解決の体制を整えています。また苦情解決の仕組みについてのポスターを玄関に掲示しています。相談については、サービス管理責任者(または管理者)が施設巡回を積み重ね、言いやすい状況をつくっています。さらに言えない利用者もいることから、職員の観察による気づきは業務日誌で共有するほか、サービス管理責任者が面談の機会をつくるよう配慮しています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(5)安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組

◇努力、工夫していること

「何かあれば些細なことでもサービス管理責任者又は管理者に連絡、相談するように」と伝えており、携帯電話やeメールで速やかな報連相が叶っています。職員の不安は利用者に伝搬してしまうため、「CS(顧客満足度)はES(従業員満足度)から」への意識は高く、てんかんや過呼吸などの緊急時対応についてのマニュアルを整備するほか、虐待防止のリーフレットも職員に配付しています。防災訓練は年4回実施するほか、ヒヤリハット事例を挙げていくことで未然に事故を防ぐ仕組みも備えています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
Ⅲ-2-(1)提供する福祉サービスの標準的な実施方法の確立

◇努力、工夫していること

標準的な実施方法については、例えば「意思伝達における障害特性に応じたコミュニケーション」といったものを揃えることが望ましいものの、障害の個別性が高く、また症状も多様なことから、事業所では一人ひとりの対応マニュアルを作成しています。また標準的な実施方法は個別支援計画と連動していることから、必然として評価・見直しの仕組みも付帯されています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-2-(2)適切なアセスメントによる福祉サービス実施計画の策定

◇努力、工夫していること

モニタリング、アセスメントをおこない、定まった手順通りに個別支援計画を策定しています。作成するのは管理者とサービス管理責任者ですが、支援員だけでなく調理職員からのも聞き取り、また業務日誌などの記録も参考としています。ただし、「変更点」による「現状把握」は「(個人)対応マニュアル」に概ね反映されているため、更新情報は常に最新のものが手元にある状態にあります。

◇課題と考えていること

保護者と利用者本人の思いが一致しない場合、意思決定支援として本人の思いを優先したいところではあるものの、現実は難しい面があり、「悩ましい」状況にあります。
Ⅲ-2-(3)福祉サービス実施の適切な記録

◇努力、工夫していること

業務日誌はパソコン上にあり、職員が日々記録しています。食事の摂取量など生活の基本的な情報は項目があるため漏れはありません。その日に事業所で起きたことへの記述は簡素な場合も見られ、人によって多少書き方に差があることは課題です。電子上にデータ記録があることから、欲しいデータを抽出して集計するといったことが可能で、状況把握がしやすい利点があります。

◇課題と考えていること

A-1 利用者の尊重と権利擁護
A-1-(1)自己決定の尊重

◇努力、工夫していること

「こうした方がいい」ではなく「どうしたいか」を確認して支援をおこなっています。また「きく」ことが大切と考え、取組が難しいことは「わからないから伝えない」ではなく、できるだけ利用者と一緒に考えるよう努めています。また入職間もない職員には、「利用者の話は最期まできく(途中で言葉をはさまない)」「利用者の意見を頭から否定しない」点に注意するよう指導しています。他にも、食事や更衣においては選択肢を用意して利用者が選べるよう工夫しています。

◇課題と考えていること

A-1-(2)権利侵害の防止等

◇努力、工夫していること

法人本部には虐待防止委員会が設置され、虐待防止の仕組みが組織の中に位置づけられています。入職時の研修でも必ず時間をとるとともに、職員全員に本件に係るリーフレットを配付して理解への浸透を図っており、昨年度はアンガーマネジメント研修にも取組んでいます。利用者から苦情や相談があった場合は「受付票」に要旨を記入のうえ、サービス管理責任者または管理者に報告することで、解決に向けた組織としての適切対応につなげています。

◇課題と考えていること

A-2 生活支援
A-2-(1)支援の基本

◇努力、工夫していること

個別支援計画書には「総合的な支援方針」を明示しています。長期目標へ向かうための短期目標には具体的な支援内容が記載され、具体的な取組が一人ひとり明確です。基本的には理念に基づき、相手の立場になり「利用者本人の不利益にならないよう、また穏やかな生活をしてもらえるように」と、声をかけ合って職員同士で協力し合う文化を醸成しています。さらに、利用者個々の思いが実現できるよう、サービス管理責任者と管理者は、隙間の時間を利用して役所や買い物の同行にも余念がありません。

◇課題と考えていること

A-2-(2)日常的な生活支援

◇努力、工夫していること

食事は調理職員が買い物、調理、洗い物と一連の流れを一手に引き受け、家庭的な献立を手作りで提供しています。例えば「入浴後は珈琲を飲み、髪を乾かしたら食事」というようにパターンがあり、それらが一人ひとりの「(個人)対応マニュアル」において整っています。マニュアルに基づいたサービスを提供することで利用者は慣れ親しんだ生活を続けることができています。また「お話したい(職員を占有したい)」要望が強い利用者にできる限り対応するも、他の利用者への対応時間の平等も考慮して、集団生活のパワーバランスにも配慮しています。

◇課題と考えていること

A-2-(3)生活環境

◇努力、工夫していること

ぐっすりホームはマンション型のホームであり、2階202号室、3階301・301号室が女性ホームとなっています。築年数は古いものの、近年大規模な雨漏り改修工事と内部の傷みを適宜リフォームしています。もともと賃貸でもあったため、浴室やトイレも3箇所あり、利用者の人数に対し、ゆとりのある仕様です。入居にあたっては、利用者と家族と相談しながら居室の配置に至っていますが、場合によっては生活音をはじめお互いに気になる点もでてくるため、随時職員が介入して聞き取りをおこなっています。

◇課題と考えていること

A-2-(4)機能訓練・生活訓練

◇努力、工夫していること

法人の方針として、グループホームを訓練の場として捉えていません。利用者ができること、できそうなこと、苦手なこと、能力はあるけれど取組みにくいことを見極めていくのは難しいものの「その人なりの自立」があると考え、支援を模索しています。

◇課題と考えていること

A-2-(5)健康管理・医療的な支援

◇努力、工夫していること

新型コロナウィルス感染防止として個々において毎朝の検温、手洗いを励行するとともに、特に共用部分での消毒清掃を徹底しています。また現在空き部屋の202号室は、発熱者やコロナウィルス濃厚接触者及び感染者の隔離部屋として、2床を確保しています。通院支援や与薬管理のほか、利用者の体調変化を日中活動の場や家庭でも確認出来るよう連絡帳を備えています。

◇課題と考えていること

年々通院する利用者が増えてきており、当事業所だけでは支えきれない状況になりつつあり、事業部内の事業所との連携など検討を進めることが必要だと考えています
A-2-(6)社会参加、学習支援

◇努力、工夫していること

例えば、お金を外部サービスに管理委託する利用者は、毎月定期的にサービス事業者の来所でお小遣い(予備費)を手にし、工賃分をお小遣いから支出して記録するといった作業を重ねていて、狭義の社会参加を果たしています。事業所としては「自治会活動に参加できたら…」との思いがありますが、利用者本人の意思や、事業所がどのようにサポートできるかも定まっていない状況にあります。

◇課題と考えていること

A-2-(7)地域生活への移行と地域生活の支援

◇努力、工夫していること

地域の中で生活するという点では、個人のできることに取組、できないことは家族やヘルパー利用、事業所職員の支援を得て成立しています。職場もあり、買い物圏もその人なりに確立させ、それぞれで楽しんでいるように映ります。地域以降支援については希望があれば事業所としては沿いたい反面、町内会や隣近所の関係性が強ければ障害のある人を守ってくれるというわけでもなく、連帯感が強ければ外部から入ってきたもの対しては排他的な面も否めずと、世界を拡げるということには利点、不利益が混在しており、「本当に本人にとってよいのか」迷うことも多く未だ事業所としての方針が明確とはなっていません。

◇課題と考えていること

A-2-(8)家族等との連携・交流と家族支援

◇努力、工夫していること

毎年家族会を開催してきましたが、昨年度はコロナ禍の影響により断念しています。今年度においても緊急事態宣言は収まったもののいつ感染拡大するとも限らず、心配はつきません。書面はありませんが、家族とは電話連絡を取り合い、利用者の近況を共有しています。

◇課題と考えていること

その他特記事項:第三者評価機関として今後、特に課題として取り組みを期待したい事項

評価対象 第三者評価機関からのコメント
分類 事業所としての自己評価を毎年取組、福祉サービスの質の向上に向けた取組を組織的におこなうことへの1歩とすることを期待します。
第三者評価受審は2回目ですが、毎年度の自己評価がおこなわれていません。自己評価への取組は、課題改善の計画的な推進につながることにもなり得ます。
利用者調査の結果
①ヒアリング調査(本人) 〈ヒアリング対象社〉
利用者本人 2名(女性2名)


・普通
・職員さんによって話す人と、掃除などしている人、お話してくれずばたばたしている世話人もいる。前はご飯の後、話をしていたけど、コロナになって今はない。向こうの部屋はパソコンがあるから人がいるけど、こっちはいないから話さない。ご飯も一人だし、寂しい


・ノックしてくれる
・ノックしてくださいます


・たまに自分でする。(大抵は)職員がしてくれる
・ご飯の下膳と洗濯物は自分でします。食器を洗うのは世話人にやってもらっている


・(支援計画は)今のところない。わからない。事務所の人がもっていく
・目標は日中活動のところにある。相手のことを気にしないで自分のことをしなさいと言われている。希望は、世話人さんにもうちょっと此処にいてほしい


・事務所でお金を預かっている。明細はみていない。買い物したらサインしている
・お金は3万円おろして1ヶ月以内に使っている。溝の口に行って珈琲を買ってくる。スーパーでお茶を買う5時20分に起きて、7時20分に出かけている


・隣の人がかまってちゃんで困ってる。壁を汚したりする。いじわるはない、いい子なんで。でも、わざといけないことをする。ダメでしょっというと、余計やらかす。つばかけてくる。気にいらない
・面談のとき話した。(この中で)2回引っ越した(3階から2階、また3階)


・(世話人さんを含み3名の名前をあげた)
・訪問看護師がきてバイタルをやってくれる。話をいろいろ聴いてくれる

⑧ 
・活気はない。わさびの友だちのところにゲームに行って風邪をきいたことがある。ワクチンのとき悪寒や関節の痛みがあった。エジプト博物館にヘルパーさんと行ってめまいがおきて耳鼻科に行った。疲れとストレスかも。土日も此処にいる。お昼は近くのコンビニに買いに行く
・健康すぎる。風邪もひかない。帰ってくるとうがいをしている

⑨ 
・バスも便利だし、物騒でもない。ご飯は8時まで、入浴は10時まで。無料サイトでゲームをしている
・マスク、雑貨、本、スケジュール帳を買いに行った


・声かけてくれる。「今日、どうする?」って言ってくれる
・世話人さんによって楽しい時もある。もう少し会話をしたい
評価後(評価結果を受け取った後)のグループホーム「コメント」
第三者評価結果を受けて
この度はお忙しい中ありがとうございました
日々の忙しさに流され、改って振り返る機会というのが少ないですし、やはりコロナ禍で支援を進めていかなくてはならないところで、とくに顕著な年だったとおもいます
 結果を見てもやりたいことやきっとやらなくてはならないことは山積しているのですが、人的にも、体制的にも、もろもろ整理していかなくてはならないと痛感しております。
 地域とのつながりもそうですが、土地柄風水害を中心とした防災にも力を入れていかねばなりません。コロナ禍の支援も続きます。また権利擁護という点では、利用者さんと対峙する上でも考え方や支援の方法など、根っこの部分は大切にしなければなりませんが、常に新しい情報を取り入れ、我々も更新しいていかねばならないと思います。そのためには研修や普段の会議などが重要になります。やりたいことややらなくてはならないことは多岐にわたりますが、闇雲に行ってもあれなので、優先順位をたて、計画的に行える体制と、またそれをどう伝達していくかを検討していかなくてはならないと考えています。
 わたしたちはグループホームを運営していますが、グループホームだけが最善の道ではないとも思っています。それぞれのライフスタイルにあった形の支援を提供し、地域の中で次に繋げられるようなことを共に考え歩んでいければと思います。