社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

かながわ福祉サービス第三者評価推進機構 評価結果検索サイト

にじいろ保育園江田

2025年12月11日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社ケアシステムズ

② 施設・事業所情報
名称 にじいろ保育園江田 評価対象サービス 2024~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 54(45) 名
所在地 225-0013
横浜市青葉区荏田町2361-3 林ビル1階
TEL 045-350-8746 ホームページ https://www.like-kd.co.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2008年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) ライクキッズ株式会社
職員数
常勤職員:10 名
非常勤職員:13 名
専門職員
園長:1 名
主任:1 名
保育士:14 名
看護師:1 名
栄養士:2 名
施設・設備の概要
居室数:乳児室2 保育室4 休憩室1 事務室・医務室1 調理室1
設備等:バリアフリートイレ 玄関手すり 沐浴室

③ 理念・基本方針
理念:のびやかに育て だいちの芽
方針:みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛
    信頼・安定・共感
めざす保育園像:○陽だまりのような保育園
        ○地域と共に育ち保育園
        ○子どもと共に輝いていける保育園

④ 施設・事業所の特徴的な取組
・各行事の設定:親子遠足・じゃがいも堀・夏祭り・運動会・さつまいも堀・クリスマス発表会・保護者会・
 懇談会・個人面談など
・地域ボランティアさんによる読み聞かせ会
・外部講師による英語教室
・ホームページやブログの発信
・子育て支援 

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2025/05/16(契約日) ~2025/12/02(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3 回(令和2年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 特長
・保育士等の保育実践の改善や専門性の向上に取り組んでいる
保育士等は、年度始めに乳児クラス・幼児クラスの歌や手遊び、いろいろな素材を使った製作案を作成し、毎月の乳児会議・幼児会議時に製作会議を行い取り組んでいる。製作活動がしやすいような環境作りにも配慮をしている。また、保育日誌で毎日の保育について振り返り、幼児会議・乳児会議において指導計画にそった保育内容が実施されているかなど意見交換を行っている。保育の質の向上を図るために、職員の受けたい研修、掘り下げていきたい分野を把握し研鑽できるようにしている。学んだ研修について会議等で発表する機会を作り、職員全員が共有できるようにしている。

・園を取り巻く環境について情報を把握し、園運営へ反映できるようにしている
保護者の意向は懇談会や個人面談などで把握し、運動会や発表会等の行事後のアンケートで感想や意見をもらっている。職員の要望や意見は職員会議や定期的な職員面談等で把握に努め、法人もSNSを活用し職員個別の意向を把握しており、園の経営層とも共有を図っている。地域状況については、運営委員会開催時にビルのオーナーや民生委員から聞き取ったり、近隣の畑オーナーにはジャガイモ堀やサツマイモ堀などをさせてもらう機会を得るなど、園運営へ反映できるようにしている。

・中期計画やそれに基づいた年度の事業計画を策定して円滑な園運営につなげている
法人として策定している中期の事業計画に沿って、園の現状や課題を加味して園としての中期計画を作成している。それらをもとに単年度の事業計画も策定され重点課題や実践計画が盛り込まれている。そのほか、年間行事予定や園内研修計画などが立案されている。新たに赴任した園長は、中期計画の年度ごとの展開をはじめ、年度末には振り返りや総括を行い、課題などは次年度につなげるなどを充実させることを目指している。また、事業報告についても、事業計画の重点課題や実践計画を総括してまとめることにしている。

今後期待される点
・小学校への円滑な接続連携の推進が期待される
全体的な計画や5歳児の年間指導、月間指導計画の中に小学校への円滑な接続連携として「他園との交流」「当番活動を積極的に行い、役割を持つことを喜ぶ」「地域の小学校見学を行い就学への期待を持つ」など具体的に記載されており、それに基づいた保育に取り組んでいるが、コロナ禍以降小学校見学が実施されていないので、今後小学校への働きかけなど工夫して実施することが期待される。

・地域交流・地域貢献に取り組みなど、地域に根付いた保育園を目指されたい
園パンフレットやホームページ、ウェブサイトなどに園の活動状況や各種の経営・運営情報を公開している。今年度の活動内容としては、月一回開催している「地域ボランティアによるお話会」をネット予約によって参加を募集している。ブログを活用して普段の活動様子を見てもらえるようにしており、徐々に行事などにも参加できるように体制を整えることを目指している。今後は地域と連携をさらに深め、より地域に根付いた保育園となる取り組みに力を入れていきたいとしている。さらに、地域コミュニティの活性化などにも貢献することを目指されたい。

・働き甲斐にある職場環境作りを具現化されたい
目標管理の仕組みが導入されており、職員一人ひとりの育成につなげている。定期的な個別面談を実施し期初には掲げた目標を確認し、年度末には取り組み成果や来年度に向けた課題などを話し合っている。目標管理シートには、自己啓発や内外の研修計画を記載している職員もおり、研修案内を提示したり受講を促している。研修受講後は報告書をもとに研修成果など確認している。園では職員の定着や育成を最重要事項と位置付けており、職員のやる気向上についての取り組みは課題としている。何でも言えるような職場風土を育て、経営層と一般職員のコミュニケーションをさらに深めることを期待したい。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
結果に対しては、満足しております。日頃わたくしたちが取り組んでいることに対してお褒めの言葉をいただいたり、改善すべきところなど的確にご指摘いただき良かったです。職員に周知し改善できることは協力し合い改善し、難しいところは本社の手助けなどお借りしていきたいと思いました。保護者様へご協力いただけることはお願いしてみても良いのではと思いました。
今後より良い保育を行っていくためにもこの結果を踏まえ精進していきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

・法人として保育事業に係る「ライクこども理念」を定め、子どもが本来持っている「生きていく力」を引き出す保育、あるいは「陽だまりのような保育園」と言う温かい人的環境の下、自己肯定感と逞しく生きていく力の土台作りを目指している。年度初めに重要事項説明書や保育ガイドを用いて読み合わせたり、園内各所に掲示し常に目に付くようにしたりして、全員で同じ方向を向いて保育ができるようにしている。さらに、入園希望者の園見学時には理念や保育方針の説明や給食レシピを配布、入園時には「重要事項説明書」を用いて説明し理解を促している。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

・法人の定例会議では保育業界全般の動向を踏まえて各種の施策を検討しており、特に将来待機児童減少の時代を鑑み「選ばれる保育園作り」として保育ニーズ収集や分析を重ねている。さらに、最新の社会福祉情勢や地域ごとの策定動向を把握、分析して、その具体策を園長会議やメール等で周知している。各行政等の方針を踏まえ、開所、職員配置、利用者対応を園と法人が連携し保育運営にあたっている。また、園長は地域の園長会や諸会議へ積極的に参加をしたり、地域の待機児童や新設園開園などの情報を得てたりして、ニーズの把握に取り組んでいる。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

・法人は首都圏において約150の保育園を運営しており、当該園を含む全園の経営状況、職員体制、保育施設整備、保育内容や問題点については、法人において、部長、エリアマネージャー、園担当SV(スーパーバイザー)などで組織された定例会議を開催し、課題を検討している。よって、園において設備修繕、職員人員体制、人材育成などで課題が生じた際には、園長が法人の担当SVと連携し必要に応じた方策を検討する流れとしている。法人は園長に対して、事務管理・小口現金の運用方法や園予算の運用など運営管理業務を担当させ、使用目的を明確にしている。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・法人として将来の保育事業を見据えて中長期計画を策定しており、園長会などを通じて今後の事業の方向性を示唆している。また、園としては、法人の事業の方向性を踏まえ、園としての課題を踏まえた中長期計画を策定している。また、それらは事務室に掲示しており、数値目標などについては、日常的に確認できるようにしている。中長期計画においては、「第三者評価の受審における課題抽出」「人権について」「子育て支援の見直し」などを特に力を入れていることとして柱とし、さらに壁紙の張替え、エアコン清掃などの園内の環境改善、季節や年齢に応じた玩具、絵本、紙芝居の購入を計画している。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・法人あるいは園としての中長期計画を踏まえ、単年度事業計画や保育における全体的な計画を策定している。単年度事業計画では、保育目標の達成に向けて、「どのような保育実践をしていくのか」「園としての独自計画や健康・栄養管理」「保護者や地域との関わり」「環境問題への取り組み」「職員体制」「年間行事予定」を具体的に盛り込んでいる。さらに、保育の質の向上に向けた、研修の数値目標や安全管理に関する数値目標を設定している。さらに、達成度を測る具体的な指標を充実させ、計画の推進を可視化できるよう取り組まれたい。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

・単年度事業計画は前年度の事業報告を総括し、年度末から年度初めにかけて、園長を中心に主任、各リーダーの意見を集約して作成する流れとしている。特に「地域の子育て支援を無理なく進めること」「行事に加え普段の活動の様子も含めたブログ作成」などの地域の子育て世代にアピールすることに力を入れて作成している。また、事業計画は法人の運営部に提出して承認を得ることにしている。
・年度初めの職員会議において、園長より全職員に対して事業計画を説明して理解を促すとともに、乳児会議や幼児会議、パート職員には4月の出勤日に説明して周知を図っている。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

・事業計画は各クラスの保護者代表、第三者委員、経営層などが参加している運営委員会において詳しく説明し理解を促している。また、事業計画は玄関に常置して来園者が自由に閲覧できるようにしている。さらに、保護者にはナナポケ配信や掲示、保護者会においても説明や玄関に常置してある旨をアナウンスしている。さらに、「保護者がさらに関心を持ち、周知や理解がなされているか」にはついては、向上させることを目指している。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・法人として設けている保育ガイドには「職員の資質向上・自己評価」などを明示して自己研鑽や自己評価を促がしている。また、全体的計画をはじめ保育指導計画などにも「自己評価欄」を設けて、課題の解決をPDCAサイクルで評価する体制を整えている。
・さらに、職員の自己評価は定期的に「成長支援制度」と位置付けて実施し、年度末には「保育所の自己評価」を実施している。「保育所の自己評価」は園長が中心となり、主任と検討・分析・共有しながら完成させ、「保育所の自己評価」や「成長支援シート」は法人への提出を義務付けている。さらに、第三者評価を定期的なサイクルで受審している。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

・自己評価シートは、項目ごとのチェック欄と共に課題を記載できるようにしており、改善の方向性を明確化できるようにして、次年度計画に反映し改善に取り組めるようにしている。また、自己評価の実施過程においては、職員の理解を図り、年度末に法人へ提出し、内容を確認してもらうことにしている。
・具体的に改善できた事柄としては、「帳票類の期日を守ること」「どんな小さなことでも保育者同士共有すること」「乳児会議や幼児会議に製作会議を取り入れた」などが報告されている。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・保育ガイドには、園長をはじめ主任や保育士など職域・職層・職階ごとの役割や具体的な業務を明示している。さらに、職務分掌をはじめ行事係分担表、会議役割分担、消防活動編成表などを設けている。園長指導のもと円滑な園運営を援助する仕組みをを設けて、園での職務について職員に説明して周知に努めている。
・さらに、保育ガイドには有事の対応・対策について園長の役割及び、園長不在時の権限委託の体制なども明示している。職員に対しては「園長は積極的な保育の奨励と支援、何かあれば責任を持つ」ことを表明して園運営をリードしている。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・園長就任時の研修では「保育ガイド」をベースに園長の責務に関する説明を受け、法令順守や人権・個人情報についての理解を深められるようにしている。年度始めには園長が社会のルールやSNSなどの倫理などについても講話し、職員への周知を図っている。個人情報などが記載されている各種の書式については施錠できる書庫に保管するなど、管理を徹底させている。さらに、「児童憲章」「保育士倫理網領」を各保育室に掲示し、保育士の基本を常に確認できるようにしている。事業計画には環境問題への取り組みを具体的に明示し、将来に向けた環境課題に目を向ける姿勢を促している。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は「中長期計画」「職員育成研修年間計画」「保育所の自己評価」「成長支援シート」を定期的に分析し保育の資質向上に向けた課題を抽出している。合わせて、児童票・全体的な計画・保育指導計画・行事計画などは主任やリーダー格保育士と指導分担を明確化し、園長は統括し、保育の資質向上に参画できる体制作りに取り組んでいる。また、年度初めに「職員育成年間研修計画」を作成し、職員が積極的に自己研鑽できるよう研修参加を奨励している。各職員が特色を持ちその技術が保育に活かせるように助言し、保育の質の向上につなげることを目指している。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・毎月法人より予算データが配信されており、園長は各科目の経費を把握して次月からの出費調整に取り組めるようにしている。教材費・消耗品費・給食費・職員研修費などは年間予算として計上され、予算内で収まるようにしている。園長は毎月小口現金出納帳を管理し、月末に法人へ報告している。また、職員の残業時間や有給休暇取得の公平性を毎月確認し、労働意欲を損なうことなく働きやすい環境作りに努めている。保護者との連絡機能としてネットワーク通信「ナナポケ」の導入を推進し、職員の業務の効率性と紙資源削減に取り組んでいる。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・法人として職員の採用をはじめ、育成に関わる統一した研修制度を設けて、育成に取り組んでいる。採用状況は法人が分析して中途採用実績として計上し、定期的に園長会で報告して状況を開示している。また、園長は園運営に必要な人員配置を法人に要請して必要人材の確保に取り組んでいる。常勤職員と非常勤職員の比率を考慮した人員構成を計画したり、加配の必要に応じて法人に人員要請を行ったりして体制を整えている。新卒者や中途採用職員が勤務する際は、ベテラン職員と組ませるなどして自然に無理なく職務を身につけられるように配慮している。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

・法人として成長支援に関する手引き定め、職位による期待度を基本姿勢、業務能力、対人能力、マネジメント能力などの項目によって明確している。評価基準に沿って園長が一次評価(絶対評価)を実施し、二次評価(法人)で補正し、報酬に反映される仕組みとしている。園長は連係担当のスーパーバイザーと連携し、キャリアアップ制度としての処遇改善を進め、キャリアパス研修で個々のスキルアップを図っている。法人では将来管理職を望む人材育成制度として「総合職保育士」の制度を導入して育成に力を入れている。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・メンタルヘルス、セクハラ、パワハラ、その他の労働災害への対応として嘱託医や臨床心理士による職員の相談窓口を設置している。福利厚生として入寮制度、新卒者帰省費用補助、健康診断、予防接種補助、特別休暇付与などを設けている。また、年に1回「満足度調査」を実施して結果に応じて担当SVが面接を行う仕組みも設けている。さらに、縦横の連携を図って有給取得がしやすい体制作りや、体調不良時には早退や休めるようにしている。小さい子どもがいる職員には連絡が入った場合などすぐに帰ることができるよう配慮している。ストレスをためず、園長、主任、リーダーに気軽に話せる雰囲気作りに力を入れている。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・法人として園長に対して「成長支援制度のレクチャー」の受講を促し、職員一人ひとりの成長支援につなげている。職員の人柄や性格、勤務態度を把握し、目標を話し合いながら設定できるようにしている。また、職員個別面談を定期的に実施し、「目標設定」や「目標達成」に向けた具体的な行動を確認し、日常的な助言・支援に努めながら職員の達成感や意欲を導き出せるように取り組んでいる。さらに、個々の目標は成長支援制度に加え、園長は主任からの話や現場での保育の様子を見るなどによって相談や指導を設定している。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・法人共通の「保育ガイド」に職員の資質向上・自己評価の項目に望ましい保育士としての資質や社会人としての基本などを明記し、「保育ナビ」には求める保育士像を掲げている。法人として年間研修計画を策定するとともに、園として組織体制や園内の各種の課題を抽出し「園内研修」を実施している。研修受講後には、法人共通の「研修報告書」を作成して全職員に回覧して共有できるようにしている。職員会議においても定期的に研修報告会を実施し、「研修内容の共有化」に取り組んでいる。さらに法人本部では「研修報告書」をまとめて理解度や認識度度などを振り返ることにしている。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・法人として実施している研修は、職域・職制・職階別に育成計画を設け、経験に応じた研修や専門的分野が学べるようにしている。園では、それら法人の一定のルールに沿って職員個々の年間職員育成年間研修計画を策定している。研修申請に合わせたシフト調整を行い、計画に沿って参加できるようにしている。また園では、横浜市主催のキャリアアップ研修に参加を促したり、新卒、新規職員には経験豊富な職員の指導と援助のもとOJT体制を設けて育成に組り組むことにしている。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

・「保育ガイド」には実習生マニュアルが整備されおり、受け入れ時には担当職員によるオリエンテーションを実施し「機密保持誓約書」の署名及び園概要や保育理念、保育の心得等の説明する「受け入れの際の仕組み」をはじめ、具体的な保育実習についてはクラス担任が実施する流れとしている。さらに、受け入れについては法人が統括し、終了後のアンケート調査を行い採用に繋がるようにしている。このような実習生の「受け入れ」「指導体制」などの体制は整っていることを踏まえ、「実施する」ことが望まれる。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

・法人のホームページには、保育理念や基本方針、各園の概要、採用や人材育成に関する取り組み、法人概要など運営状況に加え、保育の様子や圓独自の情報をブログで公表している。また、区のホームページには地域の保育園として情報が公開されている。園では保育理念を各所に掲示し、玄関には園運営に関する各種の書式を常置し情報公開に努めている。保育の様子をSNSで公表し、地域向けに園行事等の情報を掲示している。重要事項説明書には苦情受付、第三者委員を示し、玄関には苦情解決、行政機関などの相談窓口の連絡先を掲示している。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・法人として外部の監査法人による内部監査を定期的に実施しており、指導、助言にもとに事業経営・運営の適正性を担保している。また、園では小口現金の取り扱いのみとしており、年4回小口現金実査を行い、園長以外の第三者が収支確認することを義務付けている。
・職務分掌には経理・事務管理責任を明記したり、経理規定にもとづき発注、請求、領収までの書類を管理したりして、月末に小口現金出納帳領収書の原本を法人に送付している。コンプライアンスガイドブックにも、取引に関するルールが明示されている。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・法人として地域社会とのかかわりを大切にしており、「保育ガイド」の「地域支援・子育て支援」に明示している。園の専門性を地域に還元する取り組みや青葉区の子育て情報の各種の案内などを玄関エントランスに掲示して提供している。
・地域の公園や散歩によって地域の人々と挨拶を交わしたり、5歳児は近隣の保育園との交流を深められるよう取り組んでいる。さらに地域の社会資源の一環である公共資源(山内図書館)から本の団体貸し出しを利用し、「貸出図書」を行って保育活動を豊かにしている。また、消防署や交番などを訪れる機会なども設けている。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

・保育ガイドにはボランティア受け入れの基本姿勢に関する項目を設け、積極的に受け入れることを示している。受け入れ時には機密保持誓約書の署名をはじめ、園概要や保育理念、保育の心得、子どもとの関わり方で留意する事項などを説明して円滑な活動を支援している。また、園での取り組みとしては、毎月、地域ボランティア「リプリント」さんによる読み聞かせを実施している。さらに、ボランティアに対して子どもとの交流を図る視点等で必要な研修を設けたり、地域のボランティアセンターなどと連携して充実させ足りすることも望まれる。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

・地域の園長会への参加をはじめ、地域において感染症などが発生した際には、行政の担当課や地域保健所などから適宜連絡を受ける体制が整っている。さらに、家庭での虐待や育児困難などによって権利侵害が疑われる子どもへの対応については、区、子ども支援係りや児童相談所と連携して対応する体制が整っている。また、特別支援を要する子への対応は、地域療育センターと定期的に連携を図りながら対処する体制が整っている。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・園長は定期的に開催している運営委員会や、地域で開催されている各種の会議などに参加して、児童福祉に関する各種の情報を把握して園運営に反映させることに取り組んでいる。園見学者からは園で行っている行事や園開放についてや、取り組んでいる活動、持ち物や体制についてなど多岐にわたっている。また、子育て事情や相談を受けて、子育て支援ニーズの把握に取り組んでいる。周辺住民の状況等については、運営委員会時にビルのオーナーや民生委員、ジャガイモ堀やサツマイモ堀で世話になっている畑のオーナーなどから情報を得ている。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

・事業計画では地域との関わりを掲げており、具体的には園見学、行事参加などを地域子育て支援として実施している。それらはホームページから予約できるようにして利便性に配慮し、給食レシピの配布などにも取り組んでいる。今年度の活動内容としては、月一回開催している「地域ボランティアによるお話会」をネット予約によって参加を募集している。ブログを活用して普段の活動様子を見てもらえるようにしており、徐々に行事などにも参加できるように体制を整えることを目指している。さらに、地域コミュニティの活性化などにも貢献することを目指されたい。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・入社時の人権研修では、法人で作成している「保育ガイド」をもとに子どもの人権を大切にする保育について学ぶことにしている。子どもの気持ちにどう寄り添って保育を行うか、一人ひとりの職員の自覚を促し、子どもに対して同じ視点で関われるように取り組んでいる。具体的には、5月の乳児会議や幼児会議において周知を図る機会を設けている。また、「不適切な保育」については「人権擁護のチェックリスト」を用いて定期的に自己チェックするようにしている。今年度は4月に配布し、自己チェックを行うよう促している。成長支援シートとともに、9月に振り返りを行うようにしている。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

・法人として個人情報保護方針や規定を定め、プライバシーマークを取得して個人情報保護に力を入れている。職員に対しては入社時に個人情報の取扱いに関する誓約書を交わし、プライバシー侵害にあたる事例集を整備し周知理解に努めている。重要事項説明書には個人情報の取り扱いについて明記し、「個人情報使用承諾書」の署名を保管している。重要書類は施錠できる書庫に保管し、職員が使用する際の管理を徹底させている。さらに、子どもが着替えなどの際に留意すべき事項については、「保育ガイド」に沿った対応に取り組んでいる。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

・園のリーフレットをはじめ、ホームページなどによって園の情報を提供している。リーフレットは区の子育て支援課にも常置されている。入園希望者は区役所からの紹介も多く、区のホームページや区の窓口に設置しているパンフレットなどが重要な媒体になっていることがうかがえる。また、見学者はホームページより申し込んでもらい、パンフレット等の資料も配布し保育理念や園概要を説明する流れとしている。保育の様子などを見てもらい、質問に回答したり、子育てに必要とされる情報提供などにも取り組んで、保護者に寄り添う雰囲気作りを心がけている。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

・入園内定後には説明会や個別面談を開催し、重要事項説明書を用いて説明を行い同意書を交わしている。保育の留意点、保育時間に関する意向、アレルギーなどの食事の状況について確認し、個人記録にまとめている。外国籍の保護者には日本語を理解し易い文章に替えたり、第三者に通訳を依頼するなどの体制を整えている。入園後には保護者懇談会を行い、指導計画について説明し、合わせて家庭の様子や子どもの状態について確認を行うことにしている。年度末・途中の担任変更や保育行事等の保育内容に変更が生じた場合は、園だより等の紙面で知らせることにしている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・引っ越しなどの理由によって保育所の変更があった場合は、行政や各関係機関と連携を図り、必要に応じた申し送りをしている。新たな保育所(転園先)からの問い合わせがあれば、保育の継続性に必要な範囲で引継ぎ情報(健康調査票)を提供し、利用終了後も保護者や子どもとも相談が可能な旨を伝えるようにしている。卒園時には、進学先の小学校に保育要録によって子どもの様子を伝え、連携を図っている。また、卒園後も、子どもの成長と保護者の育児を支援する姿勢を示し、行事参加を呼びかけ、にじいろ保育園が「第二の家庭」である旨を伝えている。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日頃より子ども一人ひとりの状況を保育士間で共有し、保育に取り組むようにしている。保護者の価値観や生活習慣も鑑み、無理強いせず、職員は子どもの細やかな変化への気づきを共有し、適切な支援や援助につながるようにしている。
・保護者懇談会、個人面談、保育参観を年間計画として定期的に行っている。その際、要望や意見を記入できるアンケートを実施し、満足度や相談傾向を事前に分析している。行事後はアンケート調査を行い、その結果を職員会議で検討している。改善すべき事項を整理し次年度に活かしている。運営委員会を年2回実施し、保護者代表の意見を参考にしている。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

・重要事項説明書には苦情受付け体制や第三者委員を記載し、園玄関には「すまいるボックス」の施錠意見箱とメモ用紙を設置し、苦情受付から解決に至る図解したフローを掲示している。入園時には口頭で伝えている。
・苦情報告書は法人に共有し、状況により担当のスーパーバイザーと連携して解決する流れとしている。法人として系列園の苦情事例を園長会において共有し、園では職員間で検討を行い、園だよりや掲示でフィードバックする流れとしている、本年度は苦情や要望がない。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

・担任以外にも、園長、主任、看護師や栄養士の専門職も内容によって保護者の相談に応じることを入園時や、保護者懇談会などを通じて伝えている。保護者とのコミュニケーションを図り気軽に声をかけてもらえるような関係づくりに努めており、相談内容に応じてプライバシーに配慮して対応している。法人専属の巡回臨床心理士の巡回による保護者の相談に応じる体制や、ホームページから園を介さず直接相談しにくいことも問い合わせができ、担当のスーパーバイザーが対応する体制を整えている。また、園長は保育室を回り日々の子どもたちの様子を把握し、個人的なエピソードをお伝えしながら少しづつ信頼関係が築けるようにしている。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

・苦情や意見は報告書などに記録し、リーダー、主任、園長への報告するとともに対応するルールとしている。また、各行事後の保護者アンケートでは「満足」の声が多く、園の取り組みが評価されていることがうかがえる。また、改善を望む意見などが見受けられた際には、職員会議などで検証し早期改善に取り組んでいる。また、必要に応じて、法人や担当スーパーバイザーと連携してが対応することにしている。直近では運営委員会での運営会議での要望を受け、今年4月より年長組においては鍵盤ハーモニカの導入などにも取り組んでいる。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

・関係機関との連携や園内の役割分担、避難経路図を明示したり、毎月の避難訓練、アナフィラキシーや心肺蘇生等の緊急時対応訓練を定期的に実施している。保育ガイドでは事故防止対応、危機管理対応が明記され、園では法人フォーマットに従ったBCPを策定して、リスクマネジメントの体制を整備している。さらに、系列園の事故事例をインシデント化し、系列園の安全保育への認識度を高めている。また、「安全点検表」を用い、週1回の保育園内の安全確認を行っている。令和5年度より年間の「安全計画」を策定し、更に安全管理を重視している。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・感染症予防、対策のマニュアルを整備のほか、法人として定期的に看護師会を開催して最新情報の発信や感染症発症の対応事例などを共有して感染症予防に努めている。「保育所における感染症ガイドライン」など、行政からの指導を踏まえ感染予防策として看護師会から系列園の予防策の目安を示している。各感染症が発生、または蔓延した場合のフローを掲示して備えておリ、感染症が発生した場合は、都度ナナポケ配信や園内に掲示し、潜伏期間等の病症の情報を提供している。さらに、看護師指導による嘔吐物処理等の専門分野の講習会を定期的に実施して職員の理解を促している。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

・災害時対応マニュアルには、避難訓練の定期的な実施、消防設備点検、保護者参加の大規模災害時対応訓練の年1回実施、安否確認は安心伝言板災害時伝言ダイヤルを活用して日頃から発信練習を実施している。また、事業継続計画を作成して災害に備えており、食材備蓄品リストを作成し定期的に栄養士が備品点検を年1回行っている。ハザードマップで園の立地条件を確認しており、避難の仕方の指示を受け時間を測定して訓練を行っている。また、災害に備えて地域の避難所の確保などについても、近隣との連携ができるようなネットワークの構築に努めている。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

・「保育ガイド」「看護・保健ガイド」「栄養・給食ガイド」が法人で整備され保育実践の場での統一した基準を文書化している。ガイドは、職員がいつでも確認できる場所に設置している。また、「保育ガイド」の「保育実践:心得」「保育実践」「にじいろの保育」では、子ども一人ひとりの発達や感性に対応した標準的な水準を明記し職員の違いによる差異が極力ないように具体的な内容が明記されている。
・全体的な計画や保育年間計画、月案には、人権の欄を設け、子どもを尊重した保育を振り返る様式となっている。また、法人実施の入社時研修の「人権」「個人情報」の項目は、職員研修などでも適宜議題にあげ、保育士自らの振る舞いや行動を振り返る機会を設けている。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・「保育ガイド」の内容は、法人で適宜見直している。直近では、2024年に改定している。また、保育所保育指針改定に伴い全体的な計画や保育年間計画、月案の様式を見直している。全体的な計画や保育年間計画、月案、週案、年間行事計画は、職員会議やクラス会議などでの評価、反省を検証し次の計画に反映させている。保護者の意見を反映し行事の内容や日程の見直しを行っている。また、園長は毎月法人主催の園長会議に出席し、職員や保護者の意見を伝えている。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

・入園時は、家庭調査票や面談をもとに、子どもと保護者の生活状況を把握しアセスメントを行い、保育開始後は、ナナポケ連絡や個人面談、日常の保護者との話からの情報を職員間で個別にアセスメントを行い個別指導計画に反映させている。特別支援を要する子どもや家庭支援が必要な子どもへのアセスメントは、区子ども支援室や児童相談所、保健所、地域療育センター、法人の臨床心理士との協議体制がある。全体的な計画は、法人の指定様式にもとずき園長を責任者として作成し、それに沿って園環境に合わせた内容で指導計画を策定している。また、指導計画は作成、実施、自己評価に至るプロセスをリーダー、主任、園長の順に確認し、責任者として園長が押印している。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・担当は、指導計画を月末や年度末に作成後、クラスリーダー、主任の指導を受け園長が確認し承認している。職員会議やリーダー会議、クラス会議、カリキュラム会議などの定例会議では、策定した指導計画についてPDCAサイクルを継続し、職員周知のもと恒常的に見直している。
・個人面談や保護者会、運営委員会、行事後アンケートなどの意見は、計画に反映している。トイレトレーニングや離乳食など保護者の意向を反映して個別指導計画の見直しをしている。指導計画を緊急に変更する場合は、園内掲示やナナポケ配信で保護者に知らせている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・児童票に子どもの成長過程を記録している。また、0・1・2歳児は、個別指導月案を策定している。職員が記録をする保育書類には、すべて主任、園長の押印欄があり確認されている。新人職員には、書類作成時は下書きをして、クラスリーダーや主任が添削指導し、主任、園長は記録内容や表現方法などを指導している。
・メールでの情報は、園長が掲示して職員が確認し、情報共有を目的とした職員会議議事録は、回覧押印し全職員が内容を把握するようにしている。また、アレルギー児の状況変更など、最新情報のもれが生じないようにしている。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・法人は、個人情報保護法に基づき個人情報保護規定を策定し、公式ホームページでは個人情報保護方針を開示している。また、財団法人日本情報処理開発協会よりプライバシーマークの認定を取得し、個人情報保護を遵守している。園では、家庭調査票や保育関係書類などを鍵のかかる書庫に保管し、職員の持ち出しは主任、園長の確認を厳守し、部外者の事務室入室は、極力避け来客等では氏名・時間などを記録し園長を責任者として厳重管理体制を整えている。
・職員入社時研修では、法令に基づく個人情報取り扱い研修を実施、守秘義務誓約書に署名している。また、園では、適宜事例を交え個人情報保護の観点での職員教育を実施し、法令順守の責任への理解を深めている。保護者には、重要事項説明書において個人情報の取り扱いの説明をし、同意書で確認をしている。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:b】

・全体的な計画は、子どもの最善の利益を第一に児童の権利に関する条約や児童福祉法、保育所保育指針などの趣旨をとらえ、法人の理念、保育方針、目標に基づき編成している。年度末・新年度会議に職員や看護師、栄養士が参加し前年度の振り返り、反省をふまえて法人作成の全体的な計画案の見直しを行い園の全体的な計画を作成している。また、議事録で欠席者や非常勤職員などに周知を図っている。また、いつでも保護者が閲覧できるように玄関に掲示している。
・家庭状況や地域の実態、周辺環境などをふまえ、園の特色を明確に反映できるようにしている。地域支援や小学校への円滑な接続や連携などの内容で実施できていないことも多くみられるので、今後は実施可能な内容にしていくことが期待される。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

・室内は、担任がエアコンや空気清浄機・加湿器などで管理している。温度、湿度計を配置し全職員が把握できるようにし、室内環境の変化に応じて都度窓を開け空気の入れ替えを行い、夏場は西日防止にシェードをはっている。また、温度や湿度の基準を掲示している。
・「掃除マニュアル」に沿って「清掃当番表」や「掃除・トイレチェック表」を用いて園内外の清潔確保につとめ、拭き掃除や玩具の消毒を毎日実施、布おもちゃの週1回洗濯など衛生管理に努めている。また、看護師が点検を実施している。
・可動式棚を使用し活動に合わせてスペースの確保ができるようにし、発泡スチロールを使った手作りパーテーションなどを利用しコーナーを作り、遊びこめる環境を整えている。また、年齢に応じた玩具や絵本を設置し、子どもの発達や季節などを考慮して定期的に入れ替えを実施している。耐震のためにキャスターストッパーや滑り止めシート、棚などには、コーナーガードをつけ危険防止に努めている。
・一人ひとりの子どもがくつろいだり落ち着ける場所としてマットスペースやパーテーションで空間を作っている。部屋が狭いのでカバーを付けたカラーボックスで部屋を仕切り、食事と睡眠の場を分けている。
・トイレには、立ち位置にスリッパマークを付けドアにあたらないようし、使用時には必ず職員がついている。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:b】

・個人面談を通して家庭環境を把握し、保護者と連携を取りながら個人の発達を尊重している。入園前は保護者、入園後は担任が児童票の記入を行い、個々の発達を十分理解しより良い育ちを見守っている。
・乳児は月齢による個人差もあるため、日々のインターネットを使ったナナポケ連絡や送迎時の口頭による連絡により、家庭と連携し子どもに合ったかかわりができるように職員間での情報共有に努めている。また、幼児も家庭環境を把握しながら子どもの状況を共有し保育にあたっている。毎月、乳児会議・幼児会議を行い子どもの状況を把握し困りごとなどを話し合い共有している。
・職員は、年齢に応じた分かりやすい言葉やおだやかな雰囲気の中で言葉の意味や内容が理解できるように努めている。また、子どもをせかせたり制止する言葉を不必要に用いないようにし不適切と思われる言動を見聞きした際は、その場でまたは、事務所などで個別に話をし同じことを繰り返さないように指導している。また、職員同士の話し合いの場を設けたり、事例などをまとめた冊子を用いて各自が確認している。今後は個別対応だけでなくチェックリストなどを使った職員研修などの実施が期待される。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

・年齢に応じて自分の身の回りのことができるように穏やかに声がけし、達成感が味わえるようにしている。子どものやりたい気持ちを受け止め、年齢に関わらずやり方を伝えながら援助している。また、手洗いやうがい、歯磨き、あいさつなど看護師が紙芝居や絵本を使い見本を示している。
・乳児クラスの個人ロッカーや靴箱などにはマークシールを使用し、自分の場所を覚え片づけがしやすいように工夫し、3歳以上のクラスは自分で荷物を入れることを伝え整頓する時間を持てるようにしている。また、おもちゃ整理は写真を貼っている。
・着替え、排せつ、食事など発達に合わせた援助については、年度初めの保護者会で説明し個々の状況に合わせて家庭と相談しながら進めている。幼児は、昼食後歯みがき、排せつ後午睡時間となるが、眠れなかったり起きてしまった場合にも横になり体を休めることを伝え、再入眠を促している。また、体調が悪いときなどは事務所で休むなど配慮している。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

・子どもが自主的に遊べるように絵本や玩具は取りやすい位置に配置し、子どもの興味に合わせたままごとやイスに座って紙粘土などのコーナー遊びや素材を用いた製作活動ができるように環境設定に配慮している。
・指導計画のねらいに沿って、天気に左右されるが午前は毎日のように散歩や公園遊びに出かけ自然に触れながら季節を感じられるようにしている。雨の日や猛暑日は、園の前で水遊びを行ったり、室内を広くし、ダンスやリズム体操、鉄棒やマット、平均台などの運動遊びを取り入れ運動不足にならないように配慮している。幼児クラスは屋上を使って走ったり、フラフープ、ポックリなどで遊んでいる。
・散歩など出かける時は、地域の方に挨拶をしたり交通ルールを学べるように保育者が見本となり伝え、毎年交通安全教室や防犯教室を開催し、社会的ルールを学ぶ機会を設けている。遠出の散歩やジャガイモ掘りやサツマイモ掘り行事や消防署に遊びに行くなど地域の方や異年齢児との関りをもつようにしている。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・0歳児は、午睡時間以外にも睡眠がとれるように配慮しており、保育室内は食事と生活空間を分けている。保育士と愛着関係が持てるように緩やかな担任制をとり、わらべ歌やふれあい遊びなどでスキンシップを図りながら心地よく過ごせるようにしている。乳児保育の三つの視点「健やかにのびのび育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものとかかわり感性が育つ」をふまえて保育を行っている。
・月齢や発達、生活リズムに合わせた保育に努めている。また、入園時よりナナポケ連絡や朝夕の送迎などで子どもの様子について保護者と職員で情報を共有している。園だより、保健だよりなどで落下・誤嚥・ドアの指詰めなど家庭で起こりうる事故を知らせ、保護者からの相談に応じ専門性を活かし対応している。新入園児の保護者に対して、離乳食・乳児食の試食会を行っている。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・五領域「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」をふまえ保育活動を行い、子どものやりたい気持ちを大切にし見守りほめるように努めている。安全に配慮しながら幼児が散歩で使っていない部屋などの探索活動が十分にできるなど、保育室内の点検など環境を整えている。他児との関りも多くなることから、保育士は玩具の種類や数をそろえ遊びの環境を整えながら、十分にごっこ遊びなどが楽しめるように関わっている。また、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちが分かるように仲立ちをしている。
・公園で他の園の子どもと遊ぶなど様々な年齢の子どもや看護師、栄養士、英語の先生、絵本の読み聞かせボランティアの方など保育士以外の大人との関りを図っている。
・登降園時の保護者との会話やナナポケ連絡、個人面談などを利用し、子どもの様子や発達を保護者と共有し家庭との連携に努めている。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・3歳児からは、幼児クラスとなり環境の変化があるため、自分でできることを促しながら甘えも受け止め援助している。保育士は、一人で遊びたい、一緒に遊びたい、それぞれの気持ちを尊重しながら仲立ちをしている。細かいパズルに集中した遊びやおままごと、ブロックなどで遊んでいる。
・4歳児も異年齢で過ごすことにより、あこがれや遠慮の気持ちがうまれ、保育士は言葉で伝えられるように援助し、活動する中で思いやりの気持ちや優しさを学べるようにしている。6名ということもあり、みんなでかたまって小さなレゴブロックで一つの物を作って遊んでいる。
・5歳児は、年長クラスという自負があり、年下児の手伝いをしたり、運動会に向けてみんなで練習するなど行事の中心として活躍する姿がみられる。保育士は、係の仕事など任されたことには、責任感や達成感を感じられるように関わっている。また、地域の4園との交流会を予定している。
・活動内容は、登降園時の保護者との会話や懇談会、個人面談、園だより、クラスだより、ブログ、要録などで保護者や地域、就学先の小学校などに伝えられるように配慮している。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・園内は、段差のないバリアフリーで手すりや車いすトイレが設置され障害に応じた環境整備になっている。障害の特性を配慮した個別指導計画を作成し、クラスの指導計画と関連づけ、共に保育活動が楽しめるようにしている。地域療育センターや法人の臨床心理士と連携を取りながらより良い保育や発達を促している。保護者との個別面談や送迎時の話などで連携を大切にし、寄り添いながら地域療育センターでの様子を聞きながら園生活がスムーズに行えるように協力体制を取っている。公的相談窓口・地域療育センター・巡回臨床心理相談などの連絡先を玄関に掲示するなど、保護者に周知を図りながら障害のある子どもの保育についていつでも相談できる体制を整えている
・職員は、障害児保育についての外部研修に参加し、園内で報告、関わり方などの周知を図っている。また、情報共有をして関わり方を統一している。昨年までは、自閉症の子どもが利用していたが現在は障害児の利用はない。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・家庭的でゆったりと過ごすことができるように、マットでゆったりとするスペースを作っている。午睡後のおやつの後は、降園時間まで自由遊びの時間とし、17時半を目安に乳児クラス・幼児クラスそれぞれが合同となり、人数が少なくなると一部屋に集まるようにしている。また、18時半には、希望により補食・夕食を提供し空腹を感じることなく過ごせるように配慮している。
・異年齢での合同保育となるため、安全に過ごすことができるよう保育士は必ず側に付き添うようにしている。乳児が口に入れてしまう玩具などは、手の届かない棚にしまっている。延長保育時間は、人数が少なくなるため寂しくならないよう一人ひとりと関わり、好きな遊びに集中できるようにしている。また、体調の変化などにも配慮している。
・担任が引継ぎの内容をバインダーにファイルし、朝夕の引継ぎをしっかり行っている。重要なことは赤字にしたり〇をつけたりしている。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:b】

・全体的な計画や年間・月間指導計画の中に小学校への円滑な接続連携として他園との交流や小学校見学など具体的に記載されており、それに基づいた保育に取り組んでいるが、コロナ禍以降小学校見学が実施されていないので、今後小学校への働きかけが期待される。
・年長児は、就学に向けて少しずつ午睡時間を短くし、年明け以降は午睡時間をなくして絵本を読んだり静かに過ごせるように配慮し、少しずつ生活のリズムを整えていいる。就学に向け入学までに必要な生活の仕方を小学校に聞きながら、立って靴をはくことや衣類をたたむなど学校生活の仕方を取り入れ身につくようしている。朝の会では、一日の予定を知らせ、遊びや片付けなど見通しをもって一日を過ごせるように配慮している。また、保育室には、時計を設置し、わかりやすい絵の表示により時間が分かるように工夫している。
・保護者に向けて、クラスだよりで就学に向けた取り組みについて伝え、相談事をいつでも受け入れる体制にしており、不安がないように配慮している。また、懇談会において「小学校までに育ってほしい姿」についての資料を参考に年間行事に落としていくことを保護者に伝えている。担任は、幼保小連携会議や地域ブロック交流会、教育連携研修などに参加している。園長の責任のもとに担任が保育所児童保育要録を作成し、各小学校に提出後引継ぎを行っている。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

・保健衛生マニュアルに基づき、子ども一人ひとりの心身の健康状態の把握に努めている。また、看護師は保育室を巡回し、視診による子どもの様子を確認したりケガの対応などを行い、日誌に記録している。また、入園時の記録や「健康の記録」で既往症や予防接種の状況などが常に得られるようにしている。保育・教育の提供中に子どもの健康状態の急変、その他緊急事態が生じた時は、保護者があらかじめ指定した緊急連絡先に連絡することが決められている。また、事後の確認は、朝番が担任からの引継ぎをもとに確認している。
・看護師は、保健年間計画を作成し、目標に沿って年齢に応じた保健指導や保護者支援を実施している。入園時に保健年間計画をもとに子どもの健康に関する方針や取り組みを伝えている。職員は、SIDSに関する必要な取り組みを実施している。今後は、職員に対してSIDSに関する緊急時対応を掲示だけではなく、訓練の実施することが期待される。保健だよりを毎月発行し、子どもの健康についての情報や季節の感染症についてなどを掲示し、注意喚起を促している。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

・健康診断を年2回、身体測定を毎月1回、歯科健診を年2回実施し、結果は健康記録に記入し保護者に知らせている。また、事前にお便りで健診の日程を知らせ、心配事や質問などを記入してもらい、回収している。必要に応じて視診表などをもとに嘱託医やかかりつけ医に相談したりして連携を図っている。定期健康診断の実施後は、法人に受診人数を報告している。また、3・4・5歳児は年1回尿検査、3歳児は、視聴覚検査を実施している。
・子どもには、毎月の身体測定で大きくなったことを知らせ、健康の大切さを看護師によるはみがき指導やでんぷんのりを使った具体的な手洗い指導などで伝えている。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・アレルギー疾患のある子どもに対しては、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」をもとに主治医による「生活管理指導表」による指示のもと、保護者、園長、保育士、看護師、栄養士など関係職員で対応を決めている。「生活管理表」については、除去期間に応じて再評価をしている。また、除去した食物を解除する場合は、保護者に書面申請の提出を依頼している。完全除去食を提供しており、毎月の献立を保護者に確認してもらい、提供時は栄養士と保育士で確認の上で名札をつけ、専用トレーと食器、テーブル、椅子を使用し、誤食のないように努めている。また、毎月、保護者と栄養士、担任で情報を共有している。
・アレルギーに関する園内研修を実施し、アレルギー疾患やアナフラキシー発症時の対応について職員に周知を図っている。また、慢性疾患については、ミーティングで情報共有し全職員が対応できるように取り組んでいる。
・保護者には、重要事項説明書にアレルギー対応について記載し説明をしている。入園後は、ナナポケ連絡で保護者の理解を図っている。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

・食育年間計画を作成し、目標に沿って年齢に応じた食育活動を実施している。子どもが楽しく食事がとれるように、行事食の時は、音楽をかけたり手作りランチョンマットを使うなど工夫している。食器は陶器を使い、コップなどの食具は、年齢により大きさや厚みを変えている。子どもの成長に合わせた形状や大きさ、量を調整のうえ、給食やおやつ、補食を提供し、子どもの様子を確認しながら量を調整するなどの工夫により食べきる達成感を感じることができるように配慮している。
・栄養士が定期的にその日の給食に使用する野菜紹介をし、触ったりにおいをかいだりして給食を楽しみにしている。また、三色食品群の話を聞き自分たちの身体にはどのような栄養が必要かなどを学んでいる。
・栽培活動では、なすやきゅうり、キャンディーランタンを育て、水やりから収穫まで子どもが体験し、調理室で加工し提供している。5歳児は、クラスで育てた野菜を収穫し実際に食べてみて野菜に親しみをもっている。2歳児はおにぎり作り、幼児はカレーライス作り、パフェ作りなど子どもが意欲的に参加できるクッキング活動を実施している。
・毎月、栄養士は給食だよりを通して食生活や食育活動での様子などの情報を提供し、家庭の協力を得られるように取り組んでいる。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

・法人作成の献立を使用し、お別れ会会食やリクエスト給食などの園行事や季節行事では変更を加えている。季節行事は、子どもの日やひな祭り、十五夜、七夕など行事の意味や由来を絵本などで分かりやすく伝えるとともに、型抜きや盛り付けを工夫した行事食を提供している。また、夏にはスイカ割りをして食べたり冬には七草がゆやみんなで踏んで作るうどん作りをするなど季節感のある献立の工夫をしている。
・栄養士は、給食やおやつの際にクラスを巡回し、子どもの喫食状況を把握するとともに、声をかけ食材や献立の説明をしたり、子どもの好みについて尋ねるなどを行い、献立や調理の工夫に生かしている。
・毎日の残食量を給食日誌に記録、検食簿の確認を行っている。栄養士と担任が参加している毎月実施の給食会議では、子どもの状況について把握し、改善に努めている。また、法人のマニュアルをもとに、衛生チェック表を使い衛生管理を実施している。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

・ナナポケでの連絡や送迎時の保護者との会話を通じて子どもの状況を共有できるよう努めており、保育の意図や内容については年2回の懇談会で保護者の理解を得ている。また、日々の活動の様子はクラス前の掲示やブログ「今日の出来事」で伝えているほか、4月には年間行事表や園だより、クラスだよりを配付し、行事日程や月のねらい、保育の取り組みをわかりやすく知らせている。さらに、年2回の懇談会や保育参観などを実施し、保育活動のテーマや目標を共有できるよう取り組んでいる。行事予定や内容に変更が生じた場合にはナナポケの一斉配信や掲示、書面で速やかに伝えるようにしている。運動会やお楽しみ会、保育参観などでは保護者と子どもの成長を共有できるよう支援し、家庭の状況や保護者との情報交換の内容については状況に応じて個人面談記録に記録している。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・お知らせや玄関掲示で園情報を発信したり、活動内容がわかるようにしている。また、送迎時の会話では、笑顔で対応するように心がけ信頼関係を築くように努めている。保護者からの相談や不安にいつでも対応できるような体制を整えており、要望の時間にも柔軟に対応している。相談は、事務室で対応している。相談の際には、園長や保育士、看護師、栄養士などの資格や経験を生かして支援しており、相談を受けた職員は、園長・主任に相談内容を伝え適切な助言が受けられるようにしている。相談は職員一人で対処するのではなく職員同士で連携をとりチームとして解決できるように取り組んでいる。また、法人の臨床心理士の巡回相談などにつなげることが可能となっている。保護者からの相談などは、個人面談表や相談苦情ファイルに経過や状況を記録し、継続的な支援ができるように取り組んでいる。
・保護者の園に対する要望などは、「スマイルボックス」を活用したり、行事後はナナポケアンケートを配信し意見や要望を共有し改善を心がけている。保護者からの施設改善などの要望には、スムーズに対応できるように、また経過をきちんと伝えていくことや困った時は職員以外にも相談できることを伝えていくことが期待される。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

・今まで、家庭での虐待等権利侵害の兆候があったことはないが、受け入れ時の視診では、子ども・保護者の様子を確認し、小さな兆候も見逃さないように努めている。また、変化がみられた場合は、すぐに主任、園長に報告しその日のミーティングで全職員が情報を共有し記録をしている。今後、対応を一覧などにして、職員がスムーズに対応できるようにしていくことが期待される。
・虐待等権利侵害についての理解を深めるため、マニュアルを使用して園内研修を行ったり外部研修などに参加し、その内容を職員間で共有できるように取り組んでいる。法人及び青葉区役所など行政と連絡を取りながら対応を行う体制を取っている。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

・保育士は、保育日誌で毎日の保育について振り返り、幼児会議・乳児会議において指導計画にそった保育内容が実施されているかなど意見交換を行っている。また、週案や月案には、自己評価を記載し、主任、園長が確認している。年2回の成長支援シートを作成し、職員一人ひとりが保育の目標をたて、それに向かい意欲的に業務に携われるようにしている。また、成長過程・成果を園長と話し合いながら意識の向上を図り目標を定めている。
・保育の質の向上を図るため、職員の受けたい研修、掘り下げていきたい分野を把握し研鑽できるようにしている。学んだ研修について会議等で発表する機会を作り、職員全員が共有できるようにしている。
・年度初めに乳児クラス・幼児クラスの歌・手遊び・製作案を作成し、毎月の乳児会議・幼児会議時に製作会議を行い全員で取り組んでいる。
・年度末には全職員で「保育所の自己評価」を行い、園全体としての振り返りや保育実践の向上を意識できるようにしている。