社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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この評価結果報告書は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、訪問調査に代わる手法で第三者評価を実施しております。
実施した評価手法は、詳細評価PDFにてご確認いただけます。

にじいろ保育園関内

2021年04月14日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社ケアシステムズ

② 施設・事業所情報
名称 にじいろ保育園関内 評価対象サービス 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 50 名
所在地 231-0017
神奈川県横浜市中区3-14-3
TEL 045-264-4781 ホームページ https://www.like-kn.co.jp/academy/establishment/nijiiro/kannai/index.html
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2018年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) ライクアカデミー株式会社
職員数
常勤職員:13 名
非常勤職員:6 名
専門職員
保育士:14 名
看護師:1 名
栄養士:2 名
調理師:2 名
施設・設備の概要
居室数:乳児室1 保育室2 調理室1 調乳室1沐浴室1  休憩室1 事務室・医務室1
設備等:乳児トイレ2個・立ちトイレ 幼児トイレ3・立ちトイレ2 屋外遊技場(園庭)46.18m²

③ 理念・基本方針
こども理 念:のびやかに育てだいちの芽
温かな環境の中で生きていく力を伸ばすように。その子どもたちの心のねっこ(だいちの芽)が伸びやかに育つようにとの理念です。

保育方針:みとめ愛・みつめ愛・ひびき愛
木の温もり(物的環境)保育士の温かな関わり(人的環境)家より長くいる場所を温かいまなざしの中で人を人を信じる心を育てる。自己肯定感を大切に、自分のいいところを伸ばしていけるように・・。
信頼関係・情緒の安定・共感しあえる関係性。心の育ちがあって、そのほかの育ちがしっかりと根付いていきます。18歳になった時の支えとなる乳幼児期を法人共有の理念・方針で支えていきます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
開所時から外国籍の児の多い関内園。「にじいろ保育園」全園共通の理念を大切にした保育を行っています。
子どもたちの心のねっこを育てるお手伝いを、願いながらと全職員同じ認識をもって運営するように。空に輝く虹のように子どもたちひとりひとりが育っていくように願いを込めた「にじいろ」保育園名。そして温かな環境の中で生きていく力を伸ばすように。その子どもたちの心のねっこ(だいちの芽)が伸びやかに・・。木の温もり(物的環境)保育士の温かな関わり(人的環境)家より長くいる場所を温かいまなざしの中で人を信じる心を育てる。自己肯定感を大切に、自分のいいところを伸ばしていけるように・・。子どもたち発信の様々な「芽」を職員も共感していくようにしています。
子どもが中心であること!やらせる保育でなくあそびからの発展で子ども主体となる保育を行っています。運動会・発表会も子どもたちの大好き!な遊び(毎日の保育)の継続からの発展として、保護者様と育ちを共有する場となるようにしています。
保育は、人とモノの環境が大切。生活と遊びの場。子どもの権利・人権を守り、ひとりひとりの育ちに、心の内側に触れるかかわりの中できめ細やかに向き合うようにしています。コーナーあそびの充実で室内でじっくり取り組む時間を保障。園庭での畑(植栽)、運動あそび、今年度は砂場も作りました。散歩ではねらい(子どもたちの興味関心)をもって出かけるようにしています。長い廊下もあそび場です。運動会ごっこでは廊下でかけっこや綱引きをしました。そうしたそれぞれのあそびは、子ども主体。夕方のひととき、幼児クラスでは、子ども会議をして思いを言葉で伝え合っています。特に開園3年目になっての4・5歳児クラスの興味関心からの発展は、目を見張ることが多く、その姿に保育士も共に楽しみあうばかり。大きな事でなくとも、小さな育ちの積み重ねでだいちの芽を育てている保育園です。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2020/06/17(契約日) ~2021/03/29(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 ・ワークにより職員が課題を自分のものとして取り組む仕組みとなっている
開園当初よりワークと称する園内研修を継続的に行い、理念の共有化・子どもの根っこを大切にする・養護視点を大切にする保育に向けて取り組んでいる。ワーク形式の振り返りでは、互いの学び合いや意識の向上となるように、ファシリテーター役を置きながら、肯定的に認め合う場の中で振り返りを行うようしている。ワークによりすべての職員が当事者として共有する仕組みが機能し、保育実践につなげられている。

・職員との面談を大切にしてモチベーションの向上に力を入れ取り組んでいる
職員個別面談を定期的(年2回)に実施しているほか、目標達成に向けた取り組みに対し、日常において援助的姿勢で助言・支援を行うよう努めている。その際に園長は、肯定的・前向きであることに努めエビデンスに沿って考えられるよう助言することを大切にしており、職員のモチベーション向上にむけて力を入れ取り組んでいる。

・コロナ禍においても子どもの保育内容、体験は変わらないように取り組んでいる
子どもが主体的に遊べる環境づくりと関りに力を入れて取り組み、子どもたちの遊びに様々な展開、発展が見られており、指導計画に沿った保育を大切に取り組んでいる姿勢がうかがえる。園庭の畑でサツマイモを育て、全クラス順番での芋ほり体験に繋げ、運動会ごっこ、発表会ごっこの中でも子どもたちからの発信を大切に取り入れている。地域情報から得た「キャンドルナイト」という活動も継続して実施されており、子どもたちの育ちの芽を大切に育てている。
改善を求められる点 ・中長期計画と事業計画のリンクを期待したい
中・長期の事業計画をもとに年度単位の事業計画を策定している。計画書には、指導計画の骨子などの事業の方向性を示唆する内容を明示ている。単年度計画は年末の職員会議において園長より方向性が示唆され、各担当ごとに進捗状況を振り返り、課題の整理分析に取り組んでいる。さらに、中長期事業計画書には、それぞれの目標などを明記し分かりやすさに努めることも望まれる。達成、未達成、進捗状況などを状況を分かりやすく記載し、単年度事業計画書とリンクさせることが望まれる。

・職員間の日々の情報共有について課題としている
多くの保育園で抱える課題でもあるが、働き方の多様化もあり、シフトによって担任が登降園時に対応することが難しくなってきていること、コロナ禍において送迎時も玄関対応であること、などにより保護者への情報共有・提供についてはさらに工夫が必要であると考え、課題としている。保護者アンケートにおいても情報共有を望む意見が聞かれており、少ない意見にも寄り添い、改善できることを考えていきたいとしている。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
開所三年目、初めての第三者評価でした。コロナ禍且つ再自粛期間とも重なり、園の取り組を細かく見て頂く事は難しかったのですが、保育園が工夫して取り組んでいる保育内容を理解してくださり良い評価を出して頂いたことは、職員一同励みになりました。
今回の受審により、保育園運営やその役割を様々な角度から見直し、課題となることを洗い出させて頂けたこと、見直す機会を得たことは、より良い保育を目指すためのきっかけとなったと考えております。
そして、長期に渡る目線の大切さについても改めて考えさせられました。わかりやすく目標などを明記、より具体的な指標を定め、計画の推進を可視化できるような取り組みを実行し、中長期計画と事業計画がリンクできるようにしていきます。
また、保護者様アンケートのご意見やそれぞれのお気持ちについては全職員で真摯に受け止めさせていただいております。情報共有を望む声に対しても、理解が深めれるような工夫を行い運営に反映させるようにしていこうと思います。最後に、保護者の皆さまにはお忙しい中アンケートにご協力いただき、また評価機関の皆さまにはご指導賜りまして本当にありがとうございました。
保育はここまでできれば正解、というものではありません。保育者としての学びに終わりはない、とも考えております。私たちは、日々の子どもたちをていねいに見つめ、18歳になったときの心の支えになるように…その心のねっこ(芽)をこれからも大切に育てていきたいと思います。

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評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

・ライク子ども理念である「のびやかに育て だいちの芽」は、パンフレットやホームページ、重要事項説明書への明示、玄関・職員室・各クラスに掲示し、保育方針や保育目標とともに、入園時説明会、入園後の保護者懇談会、園だよりなどを通じて保護者へ伝え、周知に努めている。
・職員に対しては入社時研修、年度初めの職員会議、事業計画や指導計画の策定時などの機会を通じて、保育の中で理念や基本方針を考えるきっかけとしている。さらに、園内研修会、職員会議等を通じて、定期的に振り返りを行っている。
・開園時から理念の共有化、子どもの根っこを大切に、養護視点を大切にすることについて振り返りワークを継続して取り組み、職員会議では、指導計画や行事計画が基本方針に沿った保育であるかの考察や振り返りに取り組んでいる。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

・業界動向については法人本部で分析して法人園長会を通じて伝えられ、地域の子育てニーズについては地域で開催される各種の会議やイベントなどに参加して把握している。
・在籍数や職員人員等を含めた園運営に関する月次報告書を本社へ提出しており、年1回開催される法人主催の共育ミーティングにおいて各園の経営状況が報告され、法人内における園の状況が把握できるようしている。園長は区の園長会や区主催の会議に参加して地域の動向を把握している。
・保育の専門的情報を得るため園長は専門の研修に参加したり、第三者委員やJRなどから地域での情報を得ている。内容によって本部に共有、保護者にも必要に応じて掲示と合わせて通達することにしている。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

・法人本部では各園の経営状況、職員体制、保育施設整備、保育内容や問題点について検討し、幼児教育の強化などを検討している。
・具体的には造形教室や体育教室、オムツ定額サービス、英語教室、本部専属の臨床心理士がサポートする育児相談窓口など、子どもや保護者のニーズに応じたカリキュラムや支援サービスを用意している。
・園では本部が用意したカリキュラムやサービスから、職員が保護者のニーズや、予算、地域性を考慮して園での課題解決につながる取り組みの一つとなっている。
・園長・主任で小口現金の管理、予算表に従って職員に通知し、保育の内容に応じて必要な備品購入の工夫している。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・法人本部では将来の保育事業を見据えた保育事業全体の中長期計画は予算編成も含めて策定しており、園では個別の課題を盛り込んで中長期計画を法人統一の書式で策定している。
・中長期計画は事務室に掲示して職員の目にも触れるようにしており、さらに計画の達成度を測る具体的な指標を定めて、計画の推進を可視化できるよう取り組むことも望まれる。また、新型コロナウイルスによる影響が多大であったことから、次年度以降の中長期事業計画の見直しを検討している。
・長期的なビジョンを持ちつつも子どものため臨機応変に見直しをしながら取り組みを行っている。
・保育園の年ごとの状況を深く見て、翌年~その先に必要とする園としての育てるべき力を考え見直すようにしている。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・単年度事業計画は中長期計画や前年度計画の未達成状況などを盛り込んで、法人統一の書式で作成している。事業計画に沿って全体的な計画、年間保育計画、行事計画、食育計画、保健計画、研修計画等の各種運営計画を策定している。
・計画の達成度を測る具体的な指標を定めて、推進状況を可視化したり、継続した取り組みと新たな取り組みなどを分かりやすく明示することも検討されたい。また、中期計画に掲げている内容を分かりやすく単年度事業計画に明示することも必要とされる。今年度は、第三者評価受審、新型コロナウイルス感染症予防対策に力を入れていくことなどを盛り込んでいる。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

・事業計画の策定にあたっては、職員会議において前年度総括を行い策定する流れになっており、保護者の意向や要望、職員の意見などを反映させることにしている。園において原案を作成し、法人本部において承認を受けて確定する流れとしており、年初の職員会議で園長より説明することにしている。
・今年度は、新型コロナウイルス感染症対策として、集合することや外部からの講師招聘などは見合わせるよう計画の見直しに取り組んでいる。事業計画でも達成度を測る具体的な指標を設け、計画の推進を可視化できる取り組みが必要とされる。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

・単年度事業計画は、各クラスの保護者代表、第三者委員、経営層などが参加している定例の運営委員会に置いて説明し、理解を得ることにしている。事業計画書の記載事項は指導計画に関わることが多いことを踏まえ、年間指導計画として保護者に伝えている。また、事業計画は玄関に常置して来園者が自由に閲覧できるようにしているが、事業計画の主な内容を分かりやすく説明した資料を作成するなどの方法によって、保護者等がより理解しやすいような工夫も検討されたい。
・運営委員会・保護者会・個人面談などの機会を使い保護者への事業の周知、説明をするようにしている。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・法人として策定している保育ガイドは園運営の根幹となるマニュアルとして位置付けており、職員の資質向上や自己評価に関する項目なども設け、標準化して取り組めるようにしている。
・全体的な計画をはじめ指導計画には自己評価欄を設け、計画⇒保育実践⇒振り返り⇒課題の解決のPDCAのサイクルで評価できるように工夫している。
・年度末には「保育所の自己評価」、また職員の自己評価は定期的に「成長支援制度」と位置付けた評価体制を実施している。
・福祉サービス第三者評価を定期的に受審し、利用者のニーズと園の実態を把握し、課題の共有と対応に取り組んでおり、第三者評価の保護者アンケートについては園内で共有し、課題分析に努めている。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

・園の自己評価シートは、項目ごとのチェック欄と共に課題を記載できるようにしており、改善の方向性を明確化している。また、職員共有のもとに検討し、次年度計画に反映し改善に取り組めるようにしている。
・自己評価表は法人本部へ提出し、保護者にも閲覧できるよう玄関にファイリングして閲覧できるようにしている。自己評価結果から抽出された課題から、具体的な改善策を職員で検討するなど、活用の仕組みを構築することを目指している。
・保護者へは玄関掲示をはじめ、運営委員会や園だよりによっても伝え、さらにいつでも説明できるようにしている。
・年度途中であっても職員間で気付いた課題や環境改善等は随時見直し、さらに次年度へ継続して取り組めるようにしている。今年度はコロナ対策の一環として玄関受け入れとしており、それに伴い室内環境を大きく見直している。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・法人の保育ガイドには、園長をはじめ主任や保育士など職域・職層・職階毎の役割や具体的な業務を明示しており、円滑な園運営ができるようにしている。園においては、職務分掌をはじめ行事係分担表、懐疑役割分担、消防活動編成表などを設け、園長指導のもと事業の方向性を示唆する仕組みが整っている。園長は職務分掌を明示し、自らの園での職務について職員に説明して周知に努めている。
・保育ガイドには自然災害や事故発生時の対応・対策などについて、園長の役割や園長不在時の権限委託の体制も明示している。年度末と年初に職務分掌に従って、園長の役割と園内での責任と運営について職員に伝えている。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・法令等遵守については法人としても重視しており、入社時研修において理解を促し、更に今年度よりコンプライアンスガイドブックを用いて自習や読み合わせを行う機会を設け、職員一人ひとりの注意喚起に力を入れている。
・児童憲章、保育士倫理綱領を各保育室に掲示し、保育ガイドについて必要な部分の読み合わせを行い。職員の意識を高めるよう取り組んでいる。さらに、事業計画には環境問題への取り組みを具体的に示し、環境課題に目を向ける姿勢を明示している。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は、日常的に保護者対応や保育の内容について職員指導を行い、さらに主任やリーダ格保育士との指導分担を明確化し、統括して保育の資質向上に参画できる体制を構築している。行事計画等は、職員が主体的に関わり、意欲が持てるよう導いている。
・年度始めに職員育成年間研修計画を作成し、職員が積極的に自己研鑽できるよう研修参加を奨励している。
・実践を振り返るクラス単位と全体のワークを大切に考え、ビデオを撮ってその保育の行動を検討して、共有を行い質の向上につにつなげている。全体では、連絡帳などのテーマに対して事例を使って自粛期間にワークを行い、保育の質向上につなげている。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・法人本部より毎月予算比の実績データが園に配信され、それらをもとに園において調整できる勘定項目を精査して改善に取り組み、月末に本部に報告する流れとしている。また、園長をはじめ、職域・職制・職階に沿って法人で開催している各種の研修に参加できるようにしており、マネジメント力の向上にも取り組んでいる。
・園長は職員の経験や意向を加味し、意識向上に繋がる人員配置に務めている。
・園長は、保護者との連絡機能としての保護者用アプリの導入を推進し、職員の業務の効率性と紙資源削減に取り組んでいる。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・職員の採用については法人本部で一括で行っており、全国の養成校への求人活動、就活ブース会場設置、園見学ツアー、公式ホームページからの求人、社員紹介制度等、多岐に渡って展開している。園では適宜必要な人員配置を本部に要請して、担当のスーパーバイザーを窓口となり必要人材を確保できるようにしている。
・法人本部において年間社内研修計画を作成し、職位や保育歴、専門職に応じた研修を実施して人材育成に取り組んでいる。
・園では成長支援について本人合わせた具体的なテーマ課題を共有し、具体的に実施し、達成に向けて支援するようにしている。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

・法人として成長支援に関する手引き定め、職位による期待度を基本姿勢、業務能力、対人能力、マネジメント能力などの項目によって明確している。評価基準に沿って園長が一次評価(絶対評価)を実施し、二次評価(本部)で補正し、報酬に反映される仕組みとしている。
・園長は担当のスーパーバイザーと連携し、キャリアアップ制度としての処遇改善を進め、キャリアパス研修で個々のスキルアップを図っている。法人本部では将来管理職を望む職員に対して、人材育成制度としてアドバンス制度や総合職保育士の制度を導入して育成に力を入れている。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・法人で職員の就業状況を把握しており、時間外勤務の削減と有給休暇の取得を推進、有休取得率や時間外労働超過情報を園長と共有し就労状況に応じた改善に努めている。
・福利厚生としてベネフィットステーション、入寮制度、新卒者帰省費用補助、健康診断、予防接種補助、特別休暇付与等が整備されている。法人ではメンタルヘルス、セクハラ、パワハラ等への対応に、嘱託医や臨床心理士による職員の相談窓口を設置や、スーパーバイザーに園を通さず相談できるルールも設けている。
・法人として職員の意向調査、満足度調査を行い、要望、異動希望、昇進意欲を集約して園(園長)と共有して改善に取り組んでいる。園長、主任は休暇取得の促進、時間外労働の削減に取り組んでいる。また職員の心身の状態を把握し、シフト調整をしている。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・法人として園長に対して成長支援制度レクチャーを定期的に行い、職員一人ひとりの成長を適切に支援できるようにしている。園では園長と職員との定例職員個別面談を年2回実施し、目標設定や目標達成に関する具体的な行動を確認できるようにしている。
・園長職員一人ひとりが目標達成できるように個人面談に加え、日常的な助言・支援を行いモチベーション向上を促している。個々の目標は成長支援制度に加え、主任からの話や現場での保育の様子を見るなどによって相談や指導につなげて設定している。
・園長は目標達成に向けた取り組みに対し、日常において援助的姿勢で助言・支援を行っている。肯定的かつ前向きにエビデンスに沿って助言を行うことを大切に指導に努めている。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・法人ホームページの採用サイトでは人材育成として、キャリアパスイメージ、人事考課制度と人材登用制度を入職希望者に示している。保育ガイドには職員の資質向上に望ましい保育士に必要とされる資質、社会人としての基本を明示している。
・入職時研修をはじめ年間を通して内外の研修計画が策定され、職域・職制・職階に沿って職員一人ひとりの個人別研修計画がある。研修報告書は全職員に回覧、職員会議等で研修報告会を実施し、共有に取り組んでいる。園では年間の受講研修結果を一覧にまとめ、研修報告書は本部に提出する流れとしている。
・ワークのほか、看護師主導の園内研修を行い、自粛期間で園児が少ない期間にはワークや、園内研修などで資質向上に向けて取り組んでいる。
・職員組織体制や園内の課題を抽出し「園内研修」を計画している。昨年度までの研修テーマの「養護」をベースとして「保育の振り返り」を今年度のテーマとし、日々の保育の「振り返り」を行うようにしている。保育を評価するのではなく、保育士一人ひとりが「あるがままの子どもの姿を見つめ育ちに向き合う」機会としている。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・法人として制度化している人事考課制度と人材登用制度によって職域・職制・職階別に育成計画を設け、経験に応じた研修や専門的分野の研修を開催している。園では年初に身につけさせたい資質と受講させたい研修を鑑み年間職員育成年間研修計画を策定している。また、外部研修の案内の掲示をし、非常勤務を含む職員の参加を促している。
・必要な人が必要な研修に参加できるようにしており、園で必要な研修については手当ての支給対象としている。また、新卒(中途)研修に沿って園長、主任、OJT担当者などが一定期間指導にあたり、育成に組り組むことになっている。
・本部研修・園内研修・外部研修・専門家による最新情報の専門書(園に手に取れるように揃えるなど)の奨励・今年度はZOOM開催の研修の奨励など紹介し、必要な研修に参加できるように配慮している。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

・「保育ガイド」には実習生マニュアルが整備されおり、受け入れ時には担当職員によるオリエンテーションを実施し「機密保持誓約書」の署名及び園概要や保育理念、保育の心得等の説明をしている。具体的な保育内容は、クラス担任が丁寧に伝えるようにしている。受け入れについては本部が統括し、終了後のアンケート調査を行うなど採用を意識した取り組みを行っている。
・実習にあたっては、指導計画をはじめ、部分実習、実習日誌などは配属クラス担任が担当して適宜指導できるように取り組んでいる。
・今年度2月に初めての実習生を受け入れることとなった。学校からの要望をもとに担当職員がカリキュラムの調整と認識の共有をしている。保育の楽しさ・意欲につながる経験の場となるように受け入れをしていきたいと考えている。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

・法人のホームページには、保育理念や基本方針、各園の概要、採用や人材育成に関する取り組み、法人概要など運営状況が示されている。園では保育理念を各所に掲示し、玄関には運営規程・重要事項説明書・全体的な計画・事業計画・事業報告・財務収支報告・保育所の自己評価・運営委員会議事録、第三者評価の結果を常置し情報公開に努めている。
・保育の様子をSNSで公表し、園掲示板において地域向けに園行事等の情報を掲示している。重要事項説明書には苦情受付、第三者委員を示し、玄関には苦情解決のフロー、行政機関等の相談窓口の連絡先を掲示している。
・園掲示板には地域向けに園行事や、地域の子育てサポート、育児相談の等の情報を掲示している。現在は、コロナ過で玄関受け入れとなり入室制限を行っているため、玄関に情報ごとの回覧ファイルを設置するようにしている。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・法人として外部の観察法人による内部監査を定期的に実施しており、指導、助言にもとに事業経営・運営の適正性を担保している。園では年4回小口現金実査を行い第三者が収支確認するこを義務付けている。
・職務分掌には経理・事務管理責任を明記したり、経理規定にもとづき発注、請求、領収までの書類を管理したりして、月末に小口現金出納帳領収書の原本を本部に送付している。今年度から取り組んでいるコンプライアンスガイドブックにも、取引に関するルールが示されている。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保育ガイドの地域支援・子育て支援の項目には、地域との積極的な関わりを持つことを促している。また、外掲示版には、育児相談掲示・園庭開放お知らせ掲示・地域向け絵本貸出し・行事案内ポスター・地域のクラブ活動募集のポスター・地域向け玩具キット配布などを掲載し、園としての専門性を地域に還元する取り組みを伝えている。
・地域の園との交流を定期的に設けている。地域高齢者施設との交流も望むが、現在連携できる施設がないため未実施・これまで中区の保育園間の交流(幼保小交流で中区の保育園年長児での駅伝大会に参加・本町小学校との年長児の交流)や系列園(にじいろ保育園みなとみらい)交流・JR関内駅との交流は今年はZOOM交流にて実施している。今年度は初めて近隣神社への初詣でを行い、お祓い経験を持てた。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

・保育ガイドにはボランティア受け入れの基本姿勢に関する項目を設け、積極的に受け入れることを示している。受け入れ時には機密保持誓約書の署名をはじめ、園概要や保育理念、保育の心得、子どもとの関わり方で留意する事項などを説明して円滑な活動を支援している。ボランティアの受け入れについては法人本部からの紹介に加え、園に直接問い合わせがある場合は、本部に確認して受け入れることにしている。
・ボランティアを受け入れたいが、現在申込みがない、園に相談があれば、本部に確認して受け入れるルールになっている。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

・事務室には行政関係・児童相談所・地域療育センター・保健所、学校、管轄警察、消防署、病院リスト等の関係連絡先を一覧にまとめ、全職員に伝えている。また、区園長会や協議会、幼保小会議などに参加して地域情報を収集し、地域ネットワークの中での協働できるよう取り組んでいる。
・横浜市中央児童相談所とは必要に応じてカンファレンスを開催し、虐待などの権利侵害が疑われる子どもに対して連携して対処す体制が整っている。
・中区保健センター子ども支援係りと連携して、援助の必要な家庭に対して対処することにしている。
・中部療育センターの巡回指導を依頼し、気になる子どもなどについての情報を共有するようにしている。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・園長は定期的に開催している運営委員会や、地域で開催されている各種の会議などに参加して、児童福祉に関する各種の情報を把握して園運営に反映させることに取り組んでいる。
・園見学者から子育て事情や相談を受けて、子育て支援ニーズの把握に取り組んでいる。
・幼保小連絡会に参加し、共通の教育テーマに沿った課題や情報交換を行っており、小学校や地域情報を得、体育館を借りて運動会を開催するなどにつなげている。
・園見学者から子育て相談を受けてニーズを把握したり、JR関内から地域の安全面についての情報を収集したりしている。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

・様々な機会を通じて把握した地域情報をもとに、育児相談、体験保育、臨床心理士相談、行事参加案内などを実施しており、園の専門性を地域に還元することに取り組んでいる。事業計画書には地域との関わりを明示し、子育ての孤立化対応についても盛り込んでいる。
・ブログなどを通して「保育園が何をしているのか」「家で子どもと遊べるような取り組みの紹介」などを提供し、公益的な取り組みをすすめている。また、子育て広場を開催し、子育ての相談に応えている。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・入社時の人権研修では、法人で作成している保育ガイドをもとに子どもの人権を大切にする保育について学ぶことにしている。さらに、児童憲章、全国保育士倫理要綱を各保育室に掲示して「子どもを尊重した保育」の留意に努めている。月案には人権に関する取り組みを盛り込み、毎月振り返りを行うことに繋げている。
・子どもの尊厳の尊重については園でも重視しており、子どもへの関わり方や言動、呼称、性差への先入観、外国文化の理解、個人情報への配慮などは職員会議で話し合い注意喚起をしている。
・ワークの中でも子どもの目線を大切にした見方ができるように指導し、子どもの主体性を大切にした進行につなげ共通理解を促している。子どもの呼称も「さん」を徹底して、男女に分けたグループにしないなど、園長として気づきがあれば朝礼等で注意喚起を促している。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

・法人として個人情報保護方針や規定を定め、さらにプライバシーマークを取得して個人情報保護に力を入れ、職員に対しては入社時に個人情報の取扱いに関する誓約書を交わし、プライバシー侵害にあたる事例集を整備し周知理解に努めている。
・重要事項説明書には個人情報の取り扱いについて明示し、入園時に承諾書を交わしている。身体測定や着替えの際にはカーテンや、パーテーションを利用しプライバシーに配慮した保育を行っている。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

・園のリーフレットをはじめ、ホームページなどによって園の情報を提供している。特にホームページには、法人理念、保育方針、保育目標、にじいろ保育園の特徴(空間、食育、遊び等)、保育園の生活、保護者が気になるポイントなど、園が大切にしていることを明示している。幸区にパンフレット、ポスターを掲示している。
・通常は平日午前午後の2回/土曜日開催等、開所2年、年間100名以上のご見学を受け入れている。今年度は、新型コロナウイルの影響で見学希望者は少ないが、希望者に対しては玄関で1組づつの案内をしている。園見学者には園長がパンプレット等の資料を配布し、保育理念や園概要・園生活(22時まで)を説明している。災害のリスクも説明し、質問や相談をしやすい雰囲気を心がけている。園長が担当し電話受付後、玄関先対応でブログの画像を見せながら説明している。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

・入園内定後、新入園時説明会や個別面談を開催し、重要事項説明書を用いて説明を行い同意書を交わしている。入園後には保護者懇談会を行い、指導計画について説明し、合わせて家庭の様子や子どもの状態について確認を行うことにしている。
・保育の留意点、保育時間に関する意向、アレルギーなどの食事の状況などについて確認し、個人記録にまとめている。年度末や途中の担任変更や保育行事等の保育内容に変更が生じた場合は、園だより等によって伝えている。
・外国籍の方には日本語を理解し易い文章に替えたり、第三者に通訳を依頼するなどの体制でいる。開所以来、入所面談・個人面談や保護者会での横浜市通訳ボランティアを利用している。今年度はコロナ禍のため、電話通訳を利用している。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保育所の変更はあった場合は、変更先や行政や各関係機関と連携を図り、必要に応じた申し送りをしている。転勤などで途中退園し、遠方に移る場合は保護者の意向に沿って書式を揃え、スムーズに他地域の保育園に移れるように対応している。
・転園先からの問い合わせがあれば、保育の継続性に必要な範囲で引継ぎ情報(健康調査票)を提供し、利用終了後も第二の家庭として、保護者子どもとも相談が可能な旨を伝えるようにしている。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日頃より子ども一人ひとりの状況を保育士間で共有し、保育に取り組むようにしている。保護者の価値観や生活習慣も鑑み、無理強いせず、職員は子どもの細微の変化への気づきを共有し、子どもの満足につながるようにしている。
・給食試食会、保護者懇談会、個人面談、保育参加、各行事後には要望や意見などの把握を目的に保護者アンケートを実施しており、都度集約し職員会議で共有している。保護者の個別の意向については、必要に応じて園長を交えて迅速に対応できるように努めている。
・シフトの関係で担任対応は難しいこともあり、電話、連絡帳、ナナポケで対応している。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

・重要事項説明書には苦情受付け体制や第三者委員を記載し、園玄関には意見箱(すまいるボックス)とメモを設置している。苦情解決制度については、苦情受付から解決に至るフローを掲示し、入園時には口頭で伝えている。
・苦情報告書は、本部に共有、状況により担当のスーパーバイザーと連携し解決する流れとしている。法人として系列園の苦情事例を園長会において共有し、各園において共有できるようにしている。
・苦情や意見に対し職員間で検討を行い、園だよりや掲示でフィードバックしている。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

・担任以外にも、園長、主任、看護師や栄養士の専門職も内容によって保護者の相談に応じることを入園時や、保護者懇談会などを通じて伝えている。保護者とのコミュニケーションを図り気軽に声をかけてもらえるような関係づくりに努めており、相談内容に応じて会議室や相談室などを使用しプライバシーに配慮している。
・本部専属の巡回臨床心理士の巡回による保護者の相談に応じる体制や、ホームページから園を介さず直接相談、問い合わせができ、担当のスーパーバイザーが対応する体制を整えている。
・現在コロナ禍では玄関での受け入れとしているが保護者からの質問や相談ごとは玄関対応職員から必ず引き継ぎ、降園する際に担当職員が対応している。保護者相談では、職員室やクラスにコーナーを作り、継続的に相談に応じられるようにするなどの配慮をしている。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

・保育ガイドには保護者対応の基本を明示し、組織として保護者の意見や要望を傾聴する姿勢を明示している。苦情・ご意見報告書や業務日誌育児相談票に記録し、担任だけでは判断できない場合にはリーダー、主任、園長への相談後、応答するルールとしている。本部確認が必要と園長が判断するものは、速やかに共有したうえでエビデンスに基づいた説明を適切に行うようにしている。
・意見や要望はケース会議や職員会議において職員全員で共有するとともに対応策を検討し、より良い保育に繋げるよう努めている。それらの会議で対応策を検討することでより良い保育に繋げられるように取り組んでいる。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

・関係機関との連携や園内の役割分担、避難経路図を明示したり、毎月の避難訓練、アナフィラキシーや心肺蘇生等の緊急時対応訓練を定期的に実施している。保育ガイドでは事故防止対応、危機管理対応が明記され、園では法人共通のフォーマットに従ったBCPを策定して、リスクマネジメントの体制を整備している。
・本部は系列園や他園の事故事例、ヒヤリハットを収集して園長会で報告し、園では職員に回覧などにより注意喚起を促している。さらに、安全点検表を用い、週1回の保育園内の安全確認を行っている。
・JRとの避難訓練は職員が参加している。水害、浸水のリスクがあり、不審者対策、22時まで開園のためのリスクなども訓練に加ええて、子どもの安全対策に取り組んでいる。職員の安全のため22時の閉園時には園長に連絡することになっている。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・感染症予防、対策のマニュアルを整備のほか、看護師会では、定期的な会議で、最新情報を園に発信したり感染症発症の対応事例等を共有し、感染症予防努めている。行政からの指導をもとに看護師会で新型コロナウイルス対応を作成し、園での予防策の指針を掲示している。感染症が発生時の対応フローを掲示し、感染症発生時には園内に掲示して病症の情報を提供している。
・看護師指導による嘔吐物処理等の専門分野の講習会を定期的に実施し、全職員が理解できるよう取り組んでいる。
・コロナ禍により園では保護者を玄関対応とし、主任・看護師などが混雑の調整をしている。足元にディスタンスを取れるようテープで示している。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

・保育ガイドには災害時の対応マニュアルがあり、職員に周知している。保護者には災害時の対応体制を重要事項説明書に掲載し周知に努めている。避難訓練は定期的に消防署の指導を受けて実施、消防設備点検も年2回、保護者参加の大規模災害時対応訓練を年1回実施し、安否確認は安心伝言板災害時伝言ダイヤルを利用して日頃から発信練習をしている。
・事業継続計画を作成して災害に備えており、食材備蓄品リスト(3日分の)を作成し定期的に栄養士が確認、備品点検を年1回行っている。
・立地上、浸水のリスクに対して意識しているが、消防書の様式(避難確保計画)に従って浸水時の避難マニュアルを策定し避難訓練も行っている。22時の避難訓練も検討課題としている。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

・にじいろ保育園の保育標準化が具体的に明記された保育ガイド、看護・保健ガイド、栄養・給食ガイドが整備され、園では職員が確認できる場所に配置している。保育ガイドでは保育の理念やビジョン、基本、方針、目標、園の目指す子どもの姿などと合わせて、保育の実践、心得について記している。
・子ども一人ひとりの発達や個性に応じた標準的な水準を示し、にじいろ保育園としてのサービス品質が一定の水準で行われるよう具体的な指標となっている。
・毎年新たな気持ちで振り返る場を持つ一つとして、保育所の自己評価と共に各職員が振り返り、持ち寄ってワーク、そして園内共有、保護者発信の流れを年間の計画に含めて行うようにしている。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・法人内の全園が業務マニュアルとして活用している保育ガイドは、法人本部で適宜見直しており、2019年に最新版を改訂している。また、保育所保育指針改訂に伴い全体的な計画、保育年間計画、月案の様式を見直している。全体的な計画、保育年間計画、月案、週案、年間行事計画は職員会議やクラス会議等での評価、反省を検証し、次の計画に反映できるよう取り組んでいる。
・行事の内容や日程については、保護者、職員の意見を反映して見直しを行い、保育内容やサービスの提供に関する事柄は、年度末の職員会議で検討、見直している。
・園は保育所保育指針改訂年度の開所園であり、改訂の中で特に大事にしていくべき点と理念をしっかりと重ね、丁寧な保育の場となるように開所当初から園長がファシリテーター役となりワークの場を持つようにしていた。学びの場を通して職員が同じ方向を向きながら運営できるよう取り組んでいる。
・避難訓練、散歩等のマニュアルは年初および、必要に応じてその都度追記更新している。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

・入園時は家庭調査票をもとに子どもと保護者の生活状況や子どもの発達発育状況と家庭での保育状況などを把握している。
・保育開始後は連絡帳や個人面談、登降園時の保護者との会話からニーズを把握し、児童票、個人記録、健康カードなどに内容を記録し、個別指導計画に反映できるようにしている。児童票や個人記録には、発達の記録や発達の指標を達成した時期をチェックしている。
・園長は本部指定様式の全体的な計画に園環境に合わせた内容を記述、全体的な計画を各クラス担任に配布説明し、年間指導計画を策定し、実施、自己評価に至るプロセスをリーダー、主任、園長の順に確認するルールになっている。
・関内園は、特別支援・障害支援・家庭支援の児が複数おり、きめ細やかな園児と家庭の状況把握の下、連携しながら適切な保育の提供に努めている。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・定例会議では策定した指導計画についてPDCAのサイクルを継続し恒常的に見直しを行っている。
・トイレトレーニングなどの生活習慣については保護者の意向を反映して見直している。子どもの姿とカリキュラムとの差異による見直しは毎月カリキュラム会議にて行われ、反省、見直しによって翌月へとつなげている。
・支援児の指導計画は、定期的に保護者と面談し、保護者と育ちと課題を共有して指導計画を立案、実践して、振り返りを行い次の計画に活かしている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

・個別の発達経過記録様式を用いて、成長過程を定期的に記録している。職員が記録をする保育書類様式は全て主任や園長が確認、必要に応じ記録内容や表現方法に差異が出ないよう指導し押印している。
・職員会議議事録は回覧及び押印し、全職員が内容を把握するようにしている。アレルギー児の状況変更など、最新情報の洩れが生じないよう留意している。
・児童票には必要に応じて毎月や四半期ごとに健康診断、身体測定、その他個別面談などで保護者から把握した情報についても必要に応じて記録され、児童ごとに一冊のファイルにまとめられている。
・カリキュラム会議、職員会議、給食会議などで課題を共有し、必要に応じて集まって共有することにしている。昨年、情報の共有を課題として検討を進め、回覧の方法を工夫するなど迅速な共有に取り組んでいる。全体引継ぎノートと、乳児、幼児の引継ぎノートを活用している。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・法人としてPマークを取得し、個人情報保護法や個人情報保護規定をホームページで公表してる。園では個人情報に関わる子どものファイルは施錠可能なキャビネットに保管し、職員の持ち出しは主任、園長への確認をするなど適切な保管運用に努めている。
・重要事項説明書において、保護者に個人情報の取り扱いについて説明し同意書を交わしている。園では職員に向対して個人情報保護に関わる事例を伝え、法令遵守への理解を深めている。また、部外者の事務室入室は、氏名、時間等を記録し管理体制を整えている。
・記録は利用時は園長主任いずれかがに声かけ基本的には事務所内閲覧としている。ナナポケには当日のトピックスは記述、クラス単位のパスワード管理となっている。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画は、児童憲章、児童の権利、児童福祉法、保育所保育指針などをとらえたうえで、理念、方針、目標に基づき編成、発達過程、地域の実態なども踏まえ、本部が作成したの共通のものではあるが、関内園の独自性を踏まえた追記を行っている。
・外国籍の児が多かったり、観光地が最寄に多いなど地域の多様性への配慮を加えている。また開所時間も長時間のため、その配慮も通常以上にきめ細やかさを持つように編成している。
・開所3年目となり、継続して全職員で共有のもと見直しを行い、園の特徴となる保育(子どもの表現、養護)にを大切に、学びの場としての園内研修にも力を入れて取り組んでいる。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

・室内の温度、湿度、換気、採光、音などの環境は、毎日定期的に確認し、常に適切な状態に保つよう努めている。
・保育所内外の設備は安全チェック表を使用して週1回確認し、用具や寝具の衛生管理では定期消毒を日々行い、管理に努めている。年間を通して、子どもの育ちに合わせて、家具の配置を変えるなどし、環境を通した保育がなされるように専門性をもって見直しを行うようにしている。
・遊びの展開に合わせて、パーテーションの使用、コーナー作り、ウレタンマットの使用などにより、子どもが、くつろいだり、落ち着ける場所となるようにしている。ワンフロアでの保育であるが、配置の工夫(子どもと保育者の導線を読む)をすることで、食事や睡眠のための心地よい生活空間が確保されるようにしている。
・手洗い場・トイレは、乳児と幼児それぞれが使いやすい仕様であり、明るく清潔を保つように毎日の定期清掃や使用毎の除菌などをしている。子どもが利用しやすい設備(足形のマークを付けたり、シャワーブースはロックするなど)を整え、安全への工夫がされている。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

・外国籍の子どもが多く在籍していることから、面談や懇談会、アレルギーについての説明など情報を正確に伝える必要がある場合には、通訳を市に依頼するなどの配慮をし、保育に必要となる子どもの情報を家庭と共有できるようにしている。子どもに対しては、絵本の読み聞かせ、歌などからもわかりやすく日本語を伝え、生活の中で自然に身につくように援助している。
・日々の姿を丁寧に観察したり、家庭との情報交換を送迎時や個人面談で持つことで、子どもの発達と発達過程、家庭環境等から生じる一人ひとりの子どもの個人差を十分に把握できるようにし、尊重することができるようにしている。家庭的な温かさを大切にし、穏やかな場を持つことで子どもが安心して自分の気持ちを表現できるように配慮し、対応している。
・子どもの年齢に応じて分かりやすい言葉づかいで、おだやかに話すように努めており、せかす言葉や制止させる言葉を不必要に用いないようにしている。子どもからの発信を見逃さないようにし、丁寧な保育となるように努めている。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

・子ども一人ひとりの発達に合わせて、食事、排せつ、着替えなど基本的な生活習慣を伝え身につくように援助しており、子どもの「自分でやりたい」気持ちを大切にしている。乳児から育ちに合わせて着替えなどを保育士が手伝いながら一緒にはじめ、食具の持ち方を伝えながら自分で食べられるように援助するなど、子どもの負担にならないように進めている。1歳児クラスの子どもたちが自分で帰り支度に取り組む様子はブログでも伝えらえれている。
・年齢に応じて午睡時間を設け、午後の活動も意欲的に取り組めるようにしている。眠れなかったり時間より前に目覚めてしまった場合にも、なるべく横になり身体を休めるように伝えている。また、年長児クラスは子どもの状況により対応し午睡時間を少なくして就学に備えるようにしている。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

・朝夕の合同保育時間では、好きな遊びに取り組み以外に主活動でも、好きな遊びに取り組める時間を取り入れようにしている。
・日々の活動の中で子どもの「やりたい」「作りたい」という声を受け止め、形にできるように援助している。夏には、自分たちで水遊びの道具を作りたいとの声があり、設計図をつくりホースに穴をあけて噴水づくりをしたり、廃材の船づくり、粘土の鏡餅と稲でしめ縄づくりまでを行うなど、発想を遊びに展開することを大切にしている。子どもたちが必要なものを調べ協力して作り上げることができるように環境を整え援助している。
・幼児クラスでは子ども会議の中で、社会的ルールや態度を知る機会を持つようにもしており、散歩では信号や歩道の歩き方などの交通ルールについて伝えている。
・園庭や散歩、室内での運動あそびなどを日々の保育に取り入れ、子どもたちが進んで身体を動かすことができる機会を確保し援助している。今年は畑を増やしたり、散歩ルートを増やすことで親しめる機会をより増やすことができている。5月からサツマイモ・藍・稲・トマトと学年ごとに栽培活動を行い、サツマイモでは、全クラスが芋ほりを体験するなど子どもたちの発信を大切に取り入れ、コロナ過でも子どもたちの保育の内容・体験は変わらないように、保育にあたっている。
・JRの高架下の園ということもあり、JR交流を年間を通して行っており、今年はコロナ禍であるため、地域の人たちに接するための工夫としてリモートを使用し、社会体験が得られる機会となった。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・0歳児クラス保育室では、ハイハイ・腹ばい・探索活動などの遊びしやすいようにフローリングと畳の場所がある。食事はフローリングスペースのテーブルで行い、遊びや睡眠では畳を使用している。子どもの発達や興味に合わせた手作り玩具も多く揃え、家庭と同じように安心できる環境づくりを目指している。
・0歳児が、安心して、保育士等と愛着関係(情緒の安定)が持てるよう特定の保育士(担任)の体制を整えている。子どもの表情を大切にし、子どもの喃語や表情からの発信に丁寧に答え、応答的な関わりができるように努めている。
・連絡帳と送迎時の会話から、子どもの姿を詳細に伝えあい保護者と共有できるように取り組んでいる。

【A7】A-1-(2)-⑥ 1歳以上3歳児未満の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・1歳児、2歳児では探索活動も盛んになるため、十分に遊べるように環境設定に工夫をしている。手先を使って遊べる手作り玩具、ままごとなども取り入れ、保育士が一緒に関り遊びが広がるように援助している。また、跳び箱、マット、なども用意して手足をたくさん使って全身運動ができるようにしている。
・保育室内は安全に配慮し、家具の角にテープを貼るなどの処理をしている。子ども同士のやり取りも多くなるため、安全に見守ると共に必要に応じて気持ちを代弁し、双方の思いに寄り添うように努めている。玩具の消毒は朝と午睡中に行い、衛生に配慮している。
・園内では、看護師や栄養士との関りを持ち、散歩では地域の人に挨拶をするなど保育士以外の大人との関りを大切にしている。
・保護者とは送迎時の連絡帳と口頭によって、家庭と園での子どもの様子を共有できるようにしている。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・3歳児クラスでは、自分の身の回りのことができるようになり、友だちも楽しく遊ぶことができるように興味関心を受け止めながら援助している。運動会ごっこや発表会ごっこもひとつの経験として楽しみながら行うことができてる。
・4歳児では自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちをわかるようになり、「やってみたい」ことも増え、友だちと楽しみながら遊びや活動に取り組んでいる。ホースづくり・運動会ごっこ・発表会ごっこでは、子ども会議で意見を出し合い決めることができており、必要に応じて仲立ちし援助に努めている
・5歳児クラスでは、個々の活動を充実させるとともに、集団活動において協力し合えるような機会を多く取り入れ、一人ひとりが力を発揮できるように援助している。今年度は5歳児クラスのみ発表会を行い、全クラスでのキャンドルナイトでも年長として中心になり活躍することができている。就学に向けては、一日の見通しを持って生活できるように時計を意識したり、当番活動を通して責任や役割を持って行動することなども取り入れている。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・障害に応じた環境整備では、場面によって、パーテーションを使用するなど視覚的環境・音響的環境を整えるように配慮している。障害のある子どもの状況に配慮した個別の指導計画を作成し、クラスの指導計画と関連づけ、子どもの状況と成長に応じた保育が出来るように努めている。子どもには、絵本の中で障害について伝える機会もあり、子ども同士が自然に認め合うことができるように、関り方やタイミングなどをわかりやすく伝えることを大切にしている。
・保護者との連携を密にして、子どもの状況の共有を行うことで園での生活に活かせるようにしている。必要に応じて、医療機関や専門機関(療育センターや保健センターのケースワーカーや児相担当職員)から相談や助言を受けている。
・職員は、園内研修、行政による研修への参加などにより必要は知識や情報が得られるように取り組んでいる。また、専門家の専門書によるエビデンスを園長より薦め知識の更新を促すようにしている。

【A10】A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・保育時間の長くなる子どもたちが落ち着いて過ごせるように、様子をみながら18時までは乳児と幼児それぞれで過ごし、人数が少なくなると合同保育時間としている。子どもの体調などにも配慮し、疲れがでないように絵本やゲームなどで静かに遊べるようにしたり、年齢に応じた遊びができるようコーナーを設置し、集中できるようにしている。
・担任のみならず、長時間利用の児に係わる保育士が皆、温かく関わることで家庭的でゆったりと過ごすことができる環境となるようにしている。子どもに関する情報を引継ぎ、共有し同じ関わり方ができるようにしている。それぞれの子どもの状況に応じて、おだやかに過ごせるようきめ細やかな対応を心がけている。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:b】

・月案・アプローチカリキュラムなどに就学に向けた計画を記載し、それに基づいた保育を行うようにしている。
・年長児クラスの子どもが、小学校の生活について見通しを持てる機会として、幼保小の取り組みがあり、毎年参加している。今年はコロナ禍により変更があり、中区駅伝の共同作品展示で参加をした。交流小学校近隣への散歩などにより、小学校を身近に感じられるようにしている。
・年長児クラスの保護者にむけては懇談会を行い、就学にむけた取り組みについて説明を行っている。保育士と小学校教員との意見交換・合同研修・就学に向けた小学校との連携の場には毎回積極的に参加している。今年度は映像での合同研修に2回参加することができている。担任を中心に、入園時からの子どもの状況を共有・確認しながら保育所児童保育要録を作成し園長が最終確認を行っている。作成した要録は3月初旬には発送している。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・「看護のガイド」に基づき看護師を中心に、子どもの健康状態の把握に努めており、看護師は保育室をまわり視診により子どもの様子を確認し、看護日誌に記録している。コロナ禍においては、玄関で体温測定をお願いしており、高い場合は必ず再度測定し基準以上の場合はそのまま帰宅することをお願いしている。また、玄関では子どもと一緒に保護者も手洗いをしてもらうなど感染症拡大防止にむけて取り組んでいる。
・幼児クラスを中心に手洗い、うがいの保健指導を行い、職員に向けても手洗い、消毒、マスク着用、嘔吐処理について伝えている。また、遊具や棚、トイレなどの消毒を見直し職員に指導を行い衛生管理の徹底に努めている。
・保護者にはSIDSの情報を掲示し、毎月のほけんだよりは季節ごとの健康に関する注意や感染症予防などについて伝えている。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科検診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

・園医による定期的な健康診断、歯科検診を実施し、園内において毎月の身体測定を行い子どもの健康管理に取り組んでいる。それぞれの健診前には保護者に予定を知らせ、心配なことがあれば事前に伝えてもらい園医に相談できるようにしている。結果は健康の記録に記入して保護者に伝え、受診などが必要な場合には個別に伝えている。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・アレルギーのある子どもに対しては「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」をもとに、医師の診断(生活管理指導票)を根拠に、園長・看護師・栄養士・担任・保護者の5者面談での確認を行っている。慢性疾患等のある子どもに対しては、医師の指示に基づき看護師が保護者と連携を取り適切に対応できるように努めている。
・食物アレルギー児に対しては除去食の提供を行っており、専用の食器とトレイを使用し、個別にラップをし調理室、受け渡しの際にも確認を行っている
・アレルギーや疾病についての知識は、研修への参加、「ガイド」内容を看護師からの園内研修の場を持つなどして、どの職員も同等な知識や技術を持てるように工夫している。
・入園面談では全家庭に対して「入園のしおり」の内容を説明し、アレルギー疾患や慢性疾患についての理解と周知に取り組んでいる。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

・各クラスにおいて担任は子どもたちが楽しく食べることを大切にした声掛けをしている。また、栄養士は給食時間に保育室を巡回し、子どもに声をかけて献立や食材について話をしたり、好きな献立についてたずねたりしている。0歳児クラスでは個々の離乳食の進み具合を確認し、残食状況などから形状の工夫につなげるようするなど、担任、保護者と連携を取りながら無理なく進められるようにしている。食べ物の好き嫌いについては無理強いすることはなく、好きなものや食べられるものを少しずつ増やしていけるように、一口だけ食べてみようと声を掛け励ますようにしている。食べる順番も、好きなものから食べてよいことにしているなど意欲につながるように工夫している。
・年間食育計画に基づき、クラスごとにクッキングや栽培活動などを行い、子どもが食に興味を持つことができるように取り組んでいる。今年度はコロナ禍にありクッキングは中止されていたが、栽培活動ではトマト、稲づくりを行い、七夕、七草などの季節の行事では意味や食材ついて説明を行うなど、可能なことに取り組んでいる。食に関する取り組みの様子は各クラスの掲示板やブログなどでも保護者に伝えている。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

・本社作成の献立を使用し2週サイクルで提供しているが、食べなれない食材や献立もあるため、子どもの嗜好などに合わせて献立の食材や調理法を変更するなどの配慮をしている。毎月の誕生日会ではおやつのケーキ、子どもリクエストメニューを提供するなどの工夫により、子どもが行事食やおやつを喜び、楽しみにできるように取り組んでいる。
・給食室の入り口はガラス窓で調理の様子が見える仕様となっており、子どもたちと窓越しのコミュニケーションを取ることができている。その窓には、今年度からは、折り紙など毎月栄養士たちで季節感のある装飾をすることで、食文化や行事への気付きの場となるよに配慮している。
・衛生管理については、本部作成の「栄養・給食・食育」のガイドがあり、そのマニュアルにもとづき、栄養士リーダー(専門職リーダー)が中心となり適切に行われている。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

・送迎時には保護者に声をかけ子どもの健康状態や家庭での様子を確認し、連絡帳や「ナナポケ」によっても情報交換をしている。保育の意図や内容について、懇談会や面談で伝えるとともに、おたよりやブログで定期的に配信し、理解を得られるように取り組んでいる。
・コロナ禍において、保護者参加の行事の制限などもあり、これまでよりも保護者理解が乏しいかもしれないと考え、見える化をしていこうと取り組みを始めている。保育中の子どもたちの写真をブログにあげたり、送迎時にその日の様子を丁寧に伝えたり、玄関を作品で飾るなどの工夫により、成長を喜び合うように努めている。
・家庭との連携で園から伝えたこと・保護者から相談を受けたことなどは個別ファイルに綴じるようにし、対応についても記入し保管している。家庭状況や情報交換の記録は面談記録に残すなど必要に応じて行うようにしている。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・送迎時や個人面談、懇談会、保護者参加の行事などの機会を通じて保護者とコミュニケーションを図り、積み重ねにより信頼関係が築けるように取り組んでいる。
・個人面談以外でも、保護者からの希望に応じていつでも相談などに応じており、保護者の就労状況に配慮し時間を設けている。また、相談内容によっては、担任だけでなく園長、主任が同席したり、専門的な内容であれば看護師や栄養士が対応することも可能としている。相談内容は記録に残し、共有できるようにしている。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

・虐待等権利侵害の兆候を見逃さないように、受け入れ時には、子どもの心身の状態の視診をし、いつもと違う様子などがあれば保護者に確認するように努めている。虐待等権利侵害の可能性があると職員が感じた場合は、速やかに園長に報告する体制としており、園長が確認したうえで、園内において情報を共有し、対応を協議のうえ必要に応じて関係機関と連携する体制としている。虐待等権利侵害となる恐れがある場合には、予防的に保護者の精神面、生活面に配慮し、担任が状況に合わせながら助言などの援助をするようにしている。
・虐待等権利侵害を発見した場合の対応等についてマニュアルを整備し、マニュアルにもとづく職員研修を行い周知に努めている。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

・日々の保育の振り返り、毎週、毎月、期ごとの振り返りを行い、指導計画に沿った保育が実施されているかの確認を行い課題を翌週、翌月に反映できるように取り組んでいる。ワーク形式の振り返りでは、互いの学び合いや意識の向上となるように、ファシリテーター役を置きながら、肯定的に認め合う場の中で振り返りを行うようにすることで、互いの気づきに共感しあいながら取り組むことができており、その後、保育所全体の保育実践の自己評価につなげている。
・自己評価にあたっては、子どもの活動やその結果だけでなく、子どもの心の育ち、意欲や取り組む過程に配慮している。開所当初より「養護」の観点に重きを置いて、指針と理念・子どもの心の育ちがつながる関り方の認識共有を大切に考えながら、保育に取り組んでいる。