社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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ぽれぽれ保育園藤が丘

2022年02月18日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 ぽれぽれ保育園藤が丘 評価対象サービス 2021 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 38名(34名) 名
所在地 227-0043
横浜市青葉区藤が丘1-28-4グランドール藤が丘1階
TEL 045-482-7047 ホームページ https://pole-co.jp
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2012年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社 ポーレ
職員数
常勤職員:9 名
非常勤職員:8 名
専門職員
保育士:9 名
栄養士:1 名
施設・設備の概要
保育室:2
トイレ:1
調理室:あり
事務室:あり
園庭:あり

③ 理念・基本方針
保育理念
・子どもひとりひとりを大切にし、時代に要求される福祉サービスを提供し、保護者から信頼され、地域に愛される保育園を目指す。


保育方針
・子どもひとりひとりを平等な人間として尊重し、どの子も持っている自然に伸びていこうとする力を信頼し、子どもの主体的な活動を促し、生き生きとした子どもに育てる。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
≪ふれあって育てる≫
・ぽれぽれでは、「地域全体が保育園」の発想で、地域の人、自然、異文化、他園との交流等、さまざまなふれあいを大切にしている。
・職員はそれぞれ担任等の役割はあるが、給食職員も含めた「全職員で、全園児をみる」を念頭に置いている。
・『異文化とのふれあいとして、外国人講師を向え、「えいごで遊ぼう」プログラムを取り入れている。「英語教室」ではなく、異文化交流交流として、子どもたちは、毎回楽しんで参加している。
・『地域とのふれあい』として、近隣の八百屋さんに、買い物体験をさせていただいたり、地域の方に畑を貸していただいて年間通して生育、収穫を楽しんでいる。
・『大集団とのふれあい』として、近隣の保育園との交流保育を通して、就学に向けての取り組みや、小学校との連携も図っている。
・『学びとのふれあい』として、たくさんの絵本との出会いを大切にしている。保育の中で読み聞かせを何度も取り入れたり、子ども自らが選び、没頭していくうちに文字に興味がでてきて、書いてみたいと思ったり、こちらから与えるのではなく、自ら学びに繋がっている、そんな機会が多くなるような関わりを大切にしている。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2021/05/01(契約日) ~2022/01/28(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2016年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1)主体性にもとづく保育
一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っています。職員は子どもの性格を理解した上で、子どものやりたい気持ちや甘えたい気持ちを尊重しながら関わっています。日々の活動は、子どもたちの声や好きな遊び、傾向にもとづいて取り入れるようにしています。全ての子どもが「みんな違ってみんないい」の考え方で、それぞれの違いをプラスの見方で把握し対応しています。日々の散歩先や遊び・行事なども、子どもたちの意見を聞き相談しながら活動内容を決めています。

2)積極的な戸外活動
日々の活動では、積極的に散歩や公園遊びを取り入れています。戸外活動では子どもたちの興味・関心にあわせて公園選びをしています。散歩や公園では、季節の花を見たり触れたり、かたつむりを見つけて持ち帰り、卵を産む様子を観察するなど探索活動を行っています。年長クラスでは図鑑で植物や虫を調べることもしています。近隣の畑を借り、年間を通して栽培・収穫を楽しんでいます。園からペットボトルに水を入れて畑まで運び、水やりをしています。収穫の際は収穫の喜びとともに食の大切さを子どもたちへ伝えています。

3)年齢に合わせた食育活動
子どもたちが楽しく食生活が送れるよう畑での収穫、クッキングなどを盛り込んだ食育計画を立てています。近隣の畑でじゃがいもやイチゴなど季節の作物を育てて収穫し、収穫したじゃがいもで、ポテトサラダやおやき、コロッケなど、同じ食材でも年齢に合わせたメニューでクッキングをしています。クッキングは、毎年子どもの意見や絵本に出てくる料理を取り入れ、テーマを決めて食育フェアを開催し、楽しみながら食の大切さを伝えています。給食にも取り入れています。
改善を求められる点 1)理念、事業計画の十分な周知
理念、基本方針は事務所に掲示し、全体的な計画や年間指導計画、月案にも明記しています。職員へは職員会議等を通じて理念の周知が図られています。保護者に対しては入園時の説明や園だより等を通して伝えていますが、保護者へは十分に周知されていません。理念などと共に、中長期計画や事業計画も保護者へ周知されることが期待されます。

2)非常勤職員の研修の充実
具体的な知識・技術水準の向上を目指し、職員の研修計画が立てられています。研修後は園内での報告を通して全職員への共有が図られています。保育に関わるニーズの複雑化や支援の困難化等により、専門性が一層求められることから、常勤職員だけでなく今後は非常勤職員へも研修の充実が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
2016年に第三者評価を受けてから5年が経ち、二回目の第三者評価を受審しました。前回初めて第三者評価を受けた時は、保育園に必要なマニュアル等がすべて整っているのか、確認作業が主となっていましたが、今回の受審では、それがしっかりと機能しているのかを見直していきました。職員全員でチェックシートを用いて現状を確認することで、新たな発見があったり改めて気づくことも多く、保育や環境設定、設備等を見直す良い機会となりました。また2017年から取り入れ始めたICTツールも打刻システムから始まり今では保護者向けアプリを全面的に取り入れたり、職員の書類関係もほとんどICT化され仕事効率をあげることが出来ました。一方、コロナ禍で、今までのようにはいかないことも多くありましたが、「出来ない」ではなく、「何が出来るか」の考え方で職員一丸となって進めてこられたことは、現有職員の新たな力量を感じることが出来、とても嬉しいことでした。
今回の受審にあたり、保護者の皆様から良い評価をいただきました。ぽれぽれの保護者の皆様はいつも協力的で、何か手伝えることはないかとお声をかけていただいたり、本当に温かい方が多く感謝です。まだまだ成長過程ではありますが、“ゆっくり じっくり子どもに寄り添う”“全職員で全園児をみる”という思いで進めてきた私たちにとって大きな励みとなりました。今回の受審結果を真摯に受け止め、今後も子ども一人ひとりを大切にし、保護者から信頼され地域から愛される保育園を目指して日々温かな保育を行っていきたいと思います。

                              ぽれぽれ保育園藤が丘
                                   谷 真由子

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

理念、基本方針は事務所に掲示し、全体的な計画や年間指導計画、月案にも明記しています。職員へは、入職時はもとより、職員会議等でも理念の周知を図っています。保護者に対しては、入園時の「入園のしおり」を通して説明したり、「園だより」等を通して伝えています。更に、保護者アンケートや運営委員会を通じて理念、基本方針の浸透度の確認をしています。しかしながら、アンケート結果によると保護者へは十分に周知されているとはいえないようです。これからも保護者への周知が期待されます。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

業界団体である日本子ども育成協議会に加盟し、神奈川ブロックのオンライン会議や会報などを通して社会福祉事業全体の動向や保育事業をめぐる動向を把握しています。都議会や厚生労働省のワーキングチーム等からも社会福祉事業や保育事業の動向を把握しています。青葉区の園長会が年に5回あり、情報交換すると共に保育のニーズ、潜在的利用者に関するデータ収集を行い、地域での特徴・変化等の把握・分析をしています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

経営環境や保育の内容、組織体制、設備の整備、職員体制、人材育成、財務状況等の現状分析にも基づいて具体的な課題や問題点を明らかにしています。園運営に関しては、小さなことでも常に現場と法人が情報共有しています。職員採用では、園の理念等思いを理解し共有できるか、人の為なれるか、という点を重視し見極めることで、職員の定着を図っています。職員に対して備品や光熱費、水、通信費などのコストに対しても意識づけをすることで無駄を省いています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

全体的な計画では、理念や方針の実現に向けた目標を明確にしています。年間指導計画でも、理念や方針に基づく年間目標を立てて保育に取り組んでいます。しかしながら、経営や保育に関する中長期事業計画、中長期の収支計画が立てられていません。経営課題や問題点の解決・改善に向けた具体的な中長期事業計画、中長期の収支計画の策定が望まれます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

年度末には必ず1年の反省と課題を抽出しています。新年度には理念、方針に基づき、前年の反省と課題を踏まえつつ具体的な新たな計画を立てて取り組んでいます。とりわけコロナ禍以後、「何も出来ない」のではなく、「どうやったら出来るか」をこれまで以上に模索しています。しかしながら、中長期計画が策定されていないため、中長期的な流れが反映出来るような単年度の事業計画とはなっていません。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

年間の事業計画は関係職員の参画により策定されています。職員の意見を集約し反映した計画となっています。職員は園児の「これやりたい」をすくいとって提案し、皆で協議して方向性を決めることが一連の流れとして定着しています。事業ごとにその過程や事後の反省を経て評価し、随時微調整を重ね、職員の共有・理解に繋げています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

保育、施設・設備を含む環境整備等、子どもと保護者の生活に密着にかかわる事業計画の主な内容は、保護者に園だよりや掲示、保護者会等で周知しています。また、保護者には事業ごとに、園だより等で分かりやすく周知・説明し、参加を促しています。園児共々に楽しみにし、関心を持ってもらえるように工夫し、取り組んでいます。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

日々の保育の中で常に保育の質の向上を意識しています。計画を策定し、取組から振り返り、見直しまで組織的に取り組んでいます。月案には、保育に対する自己評価欄があり、保育士は必ず記載しています。園長が確認し内容について評価し、保育の質の向上を進めています。保育士は定期的に年4回自己評価し、その都度園長が面談して次期の保育の改善や向上につなげています。第三者評価など多角的な視点をもとに、法人内園長会などで評価結果を分析・検討しています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

職員会議や園長会では、実施した自己評価、第三者評価の結果を分析し、それに基づく改善課題を明確にして討議しています。職員会議において課題の共有化が図られ、課題や反省を次年度に生かすように取り組んでいます。改善策や改善状況の評価も実施し、必要に応じて改善計画の見直しも行っています。前回の第三者評価後には各種マニュアルの見直し、整備を行っています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

園長は4月の職員会議において、自らの園の経営・管理に関する方針と取組を明確にしています。園長は自らの役割と責任を含む職務分掌について、組織図で文書化すると共に、会議や研修において表明し、周知が図られています。園の規模から現場における多くの責任を園長が負っていますが、自身も自覚を持ち、周囲も理解し支えています。一方で各リーダーを配置して一定の責任を持たせています。これら分掌を明文化し、処遇に反映させることで更なる自覚が促されています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園長はこれまでの知見・経験に加え、情勢に伴って変化する事柄に関心を向けています。また、福祉分野のみならず、雇用・労働や防災、環境への配慮に関するもの等遵守すべき法令等を十分に理解しており、取引業者や行政関係者など利害関係者との適正な関係を保持しています。施設長研修や市の施設長会などを通して最新情報や動向を収集し、必要に応じて職員と共有を図っています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

毎月の職員会議では、保育の現状や課題・改善について話し合っています。職員は毎月保育に対する自己評価をし、園長が目を通しています。保育士の自己評価を踏まえて、園長は年4回面談をし、職員意見を聞き、課題や目標について話し合っています。園長は日頃から保育に入り、職員の状況を把握しています。時には率先し、時には背後で見守り、肝心な時に適切な対応ができる様に心掛けています。日常の保育や給食業務にも積極的に関与し、保育の質の向上に意欲的です。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長は情報通信技術(ICT)を活用するなど、経営の改善や業務の実効性を高める取組を進めています。毎年少しずつ進め、今年度からは保護者へのドキュメンテーション配信も行っています。園長は、保育現場と法人を繋ぐ存在として、現場での問題や課題は法人と共有し、備品購入や老朽化等の改善に向けて取り組んでいます。一方、行政制度の問題点などを職員に分かりやすく伝えることで相互理解に努めています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

求める人材像は、ぽれぽれ保育園の理念や方針に共感し、思いを共有できる人という点で園長と法人の間で共通認識が確立しています。理念を実現し、質の高い保育の確保のために、必要な人材や人員体制に関する基本的な考え方や人材確保と育成に関する方針は明確になっています。保育の質の向上のため、新人を含めた育成・研修計画をたて、適切な配置をしています。昨今の保育士不足が解消されない中での採用活動も活発に行っています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

職員採用には、一定の設問と基準を設けて園の理念に共感し、思いを共有できる人材を採用しています。人事考課により1年の仕事ぶりを評価し、待遇改定と共に翌年へと繋げています。法人の理念と基本方針を踏まえた「期待する職員像」はありますが、文書化はされていません。そのため、開園10年とまだ歴史が長くない中で、在職年数も短い職員が多いことから、職員個々の将来像については実績に繋がりにくい状況があります。「期待する職員像」を明確にした上で「トータル人事(人材)マネジメント」の実施が期待されます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

職員の就業状況や意向を定期的に把握しています。派遣・パートから常勤職員への転換や育児のための時短・時間固定勤務など個々の意向と園の状況とを踏まえた柔軟な働き方ができるように努めています。また、割り増し手当などその時に合った各種手当を創設し、処遇を改善することでも職員の満足度を高めています。有給休暇取得や残業、健康管理などについては、園長はじめ社会保険労務士のチェックを通した労務管理をしています。また、サービス残業や持ち帰り業務がないように配慮しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

職員一人ひとりの知識・経験等に応じて具体的に目標を設定しながら保育をしています。人事考課として目標設定を行い、自己評価、上位者評価を通して次年度の昇給やポストに繋げています。そのプロセスでは園長との面談を密に行い、課題の洗い出しや目標の再設定など、個々の成長や意欲に応じた対応を心掛けています。目標管理では、「期待する職員像」を明確にした上で、理念や基本方針を踏まえた目標設定が望まれます。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

求められる職員のあり方を、具体的な知識・技術水準や専門資格の取得といった点から確認し、職員の研修計画が立てられています。“こうなって欲しい”という園の期待と、“こうありたい”という個々の意思とのすり合わせを大切にし、それらを通してもたらされる相互理解が保育の質の向上に繋がっています。研修は出張扱いで、研修後は報告書を提出し、職員会議で報告し、職員全員で共有しています。今後は、研修は常勤職員だけでなく、非常勤職員等全職員に呼びかけ、職員自身が選択できるようにしていきたいと考えています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

職位や経験、立場などに応じた各種研修に計画的に参加し、得た学びを園内での報告を通して共有することで全体の底上げに繋げています。園側からの指定のみならず、職員からの希望・要望も受け入れ、可能な限り研修機会を設定しています。保育に関わるニーズの複雑化や支援の困難化等により、専門性が一層求められることから、内部・外部研修等の方法やテーマ・種類等を整理し、非常勤職員へも研修の充実が期待されます。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

園の規模・歴史から実習生の受け入れは時期尚早と考えています。現状では園の保育の質向上に注力している段階ですが、育成のみならず実習を通して園の力をつけることや、将来の職員確保の観点からも今後は取り組んでいきたいと考えています。福祉の人材を育成すること、また、保育に関わる専門職の研修・育成への協力は、保育所の社会的責務の一つです。体制を整備し、効果的な研修・育成の受け入れが行われることが期待されます。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

ホームページ等の活用により、法人、園の理念や基本方針、保育の内容等適切に公開しています。情報通信システム(ICT)を活用してドキュメンテーション配信し、ブログでも日頃の保育の様子等を配信しています。第三者評価受審結果の公表等保育の質の向上に関わる取組をしています。地域に向けては、畑を借りたり、お店で買い物をしたり、お祭り等に参加したり、地域に認知され関係は良好です。今後は、未就園児の保護者が求める情報を発信していきたいと考えていま

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

園(法人)における各種規程は園内で閲覧可能で、周知されています。園内における各種規程に沿った業務の実施、事務経理、取引について法人が常にチェックすると共に、外部の税理士等の確認を得ています。問題があれば、指摘を受け、改善に取り組んでいます。健全な経営を目指す管理体制の強化や財務規律の確立により公正性と透明性を確保するための取組を行っています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもが地域の人々と交流を持つことは、子どもの社会体験の場を広げ、社会性を育てるために大切なプロセスです。園では、町全体を園庭ととらえ、散歩で出会った人、店、自然などと積極的に触れる機会を設けています。近隣の保育園と積極的に交流したり、地域行事の告知を園内掲示しています。また、今年度から、年に3回フードバンクへの協力を呼び掛けるなど地域との接点を大切にしています。集まった食料は同区内のNPO法人に寄付しています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

地域の人々や学校等におけるボランティア活動は、地域社会と保育所をつなぐ柱の一つとして位置づけることができます。園ではボランティアとして地域の読み聞かせグループなどを受け入れています。しかしながら、受け入れの意欲はあるものの、園の規模、歴史などから実際は消極的で、現状では十分とは言えない状況です。受けれに対する体制の整備が期待されます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

特に危機管理の観点から青葉区の保育担当課をはじめ、駅前の警察、消防署、療育センター、児童相談所などとの連絡系統を確立しています。都度、必要に応じて円滑に連携しています。現在はコロナ禍で中止になっていますが、毎年子育て支援地域連絡協議会に出席し、常に地域の最新情報を共有するようにしています。子どもにより良い保育を提供する為に必要となる関係機関との更なる連携の強化が望まれます。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

保護者代表が出席する運営委員会や子育て広場等の地域会合などを通して地域のニーズの把握に務めています。今年はコロナ禍で中止になっていますが、例年は地域子育て広場であそびの提供や子育て講話、育児相談を実施しています。地区センターで遊ぼう会や育児相談を行い、地域の具体的な福祉ニーズの把握に務めています。今後、更に地域の福祉ニーズの掘り起こしに努め、園の持つ機能を地域に還元することが望まれます。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

地域への支援や還元については、園の規模・歴史などから十分とはいえませんが、フードバンクなど出来る事から取り組んでいます。今年度より、SDGS(持続可能な開発目標)の取組の一つとして、フードドライブを年3回行う計画を立て、保護者の協力を得ています。今後は更に多様な機関や地域住民と連携し、社会福祉分野のみならず、地域コミュニティーの活性化や街づくりのなどへの貢献が望まれます。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもを尊重した保育についての基本姿勢が明示され、組織内で共通の理解をもつための取組が行われています。保育指針や園独自の指針をもとに、子ども主体の保育を心がけ、年度始めに全員で確認しています。また、毎月の職員会議で個々の様子を確認しあい、常に「みんな違ってみんないい。」の考え方で受け止めるようにしています。子どもたちは、赤いハート、青いハートのマークを用いて、言われて嫌だった言葉や嬉しかった言葉に色塗りするなど、個性を持っている子どもの姿を認め合う雰囲気を作り、互いを尊重する心を育んでいます。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:b】

子どものプライバシー保護に関する規程・マニュアルなどを整備し、子どものプライバシーに配慮した保育に取り組んでいます。入職時の研修で、園独自の指針を用いて取組の心得を学んでいます。生活の場においては、着替えやおむつ替え時など、必要に応じて目隠しカーテンをつけています。保護者には、入園時にしおりを用いて説明し、写真の取り扱いなど、承諾を得ています。毎年、人権尊重等研修には、職員が順番に参加していますが、職員会議での周知方法が十分ではありません。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

利用希望者が保育所を選択するために必要な情報を積極的に提供しています。園のホームページ上での紹介、区役所、子育て広場などで情報提供をしています。見学は随時受け付けており、電話で保護者の希望日時に合わせるようにしています。見学時は一対一の丁寧な対応を心がけ、園長が園のしおりを用いて見学と共に園の方針などを伝えています。現在は、新型コロナ感染症拡大防止のため、アルコール消毒や検温を実施し、見学時間を短縮するなど工夫しながら対応しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

入園時に、個別面談で入園説明を行っています。園の一日の過ごし方や持ち物、決まり事などを説明して保護者の理解を得た後に承諾書を提出してもらっています。変更したいことがある場合は、運営委員会で議題とし、保護者の意見を参考にしたり、変更事項がある場合は、全体懇談会で説明をし、改めて承諾書をもらっています。また、配慮が必要な保護者には、ひらがな・メール送信・通訳を入れるなど、その保護者に合わせて対応しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

転園時には、必要に応じて区役所と連携を図りながら申し送りをしています。卒園児にはいつでもあそびにきてもらえるよう呼びかけたり、行事に誘っています。就学後の様子を小学校に見に行ったり、きょうだい児がいる場合は、保護者から相談を受けることもあります。保育所の利用が終了した時に、その後の相談方法や担当者について説明を行っていますが、その内容を記載した文書は渡していません。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者満足を把握する仕組みを整備し、利用者満足の結果を踏まえて、その向上に向けた取組を行っています。日々の保育の振り返りの中で、子どもたちの満足度を確認しながら翌日以降の保育へ繋げています。年度末にアンケートを行い、保護者の満足度を確認し、要望、意見を検討し、保護者に開示して次年度に繋げています。運営委員会での意見交換でリアルタイムな意見をもらい、以降の保育、行事に反映させています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

苦情解決の仕組みが確立され保護者等に周知する取組が行われていると共に、苦情解決の仕組みが機能しています。入園時には、園長が重要事項説明書をもとに苦情解決の仕組みを説明しています。また、保育アプリにも重要事項説明書を添付し、保護者がいつでも確認出来るようにしています。毎月発行の「えんだより」で、年数回「お困りごと」への対応を載せています。第三者委員に行事に参加してもらい、直接に保護者の声を聞く機会を設けています。保護者から苦情があった場合は職員で共有し、改善を目指しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

保護者が相談したり意見を述べたい時に、方法や相手を選択できる環境が整備され、そのことを保護者に伝えるための取組が行われています。入園時や行事、「えんだより」などで随時、相談できる仕組みを説明しています。相談方法も、保育アプリやご意見ボックスなどを用意し、直接言いにくいことも相談しやすくしています。個人面談時は、事務所内に目隠しカーテンをして落ち着いて話が出来るようにしています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

毎日の保護者対応に関しては、職員がその日の子どもの様子を説明し、保護者の思いも聞き取るよう努めています。新型コロナ感染症拡大防止のため、ゆっくり話す機会は少なくなっていますが、保護者の変化に気づけるようにしています。保護者からの質問・相談は、すぐに園長に報告し、迅速に解決に向けて話し合い、保護者へ説明しています。対応マニュアルの定期的な見直しが望まれます。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

リスクマネジメント体制を構築し、子どもの安心と安全を脅かす事例の収集と要因分析、対応策の検討・実施が適切に行われています。リスクマネジメント体制を年度初めに確認し、それぞれの役割を理解し、周知しています。横浜市からの事例を参考に、園での体制を再確認しています。毎年事故防止の研修に参加して、職員会議で全員に周知するようにしています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症の予防策が講じられ、発生時などの緊急時の子どもの安全確保について、組織として体制を整備し、取組を行っています。感染症予防のため、「えんだより」などを通して注意喚起のお知らせを出したり、新型コロナ感染症対策では、日々変化する状況に迅速に対応するよう努めています。また給食会議で、嘔吐処理研修を取り入れ、動作確認をするなど、緊急な対応に備えています。感染症が発症した場合、玄関掲示や保育アプリの配信で保護者に周知しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

地震、津波、豪雨、大雪などの災害に対して、子どもの安全確保のための取組を組織的に行っています。火災・地震・風水害・不審者対応などの避難訓練を毎月行っています。年1回の引き渡し訓練で、昨年度の反省をふまえ随時対応を調整しながら体制を整えています。また、引き渡し訓練時には、保護者の連絡ツールが確立しているかの確認を事前に行っています。備蓄品の管理を行い、引き渡し訓練時に非常食を食べたり、非常時と同じ対応でご飯を炊くなどの実践も行っています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

保育について、標準的な実施方法が文書化され、それに基づいた保育を実施しています。保育所保育指針をもとに園のマニュアルを作成し、入職時に園長が説明をして職員と共有しています。職員一人ひとりの特性を十分発揮してもらいながらも、園の基本は全職員で統一出来るよう、年度初めの職員会議で周知しています。また、年4回の職員面談により個別指導を行い、確認をしています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

標準的な実施方法について定期的に検証し、必要な見直しを組織的に実施できるような仕組みを定めて検証・見直しを行っています。保育の検証は毎月の職員会議をはじめ、年度末に検証・見直しを行い、次年度へ繋げています。また、年度末の保護者アンケートや運営委員会からの意見なども随時検討し、必要に応じて反映しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

アセスメントに基づく指導計画を作成するための体制が確立しています。入園時は聞き取り票をもとに、面談を行い、子どもと保護者の生活状況をアセスメントし、把握しています。アレルギー児は栄養士も同席して面談を行い、食事対応について確認をしています。保育開始後は連絡帳や個人面談、日常の保護者との関りからアセスメントを行い、個別指導計画に反映しています。見守り家庭の子どもは、毎日チェック表を用い、少しの変化にも対応出来るようにしています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

指導計画について、実施状況の評価と計画の見直しに関する手順を組織として定め、実施しています。年間指導計画の見直しは、年度末1~3月の職員会議の中で見直し・検討を行い、次年度の指導計画の作成に生かしています。また、4期ごとにも評価・見直しを行い、職員で共有・協議しています。毎年、保護者アンケートを行い、結果から反映出来ることは導入し、その旨を保護者に知らせています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

子ども一人ひとりの保育の実施状況が適切に記録され、職員間で共有しています。1歳児は、毎日の記録から、個別の指導案を考えたり、日々の変化も特記し記録しています。2歳児から5歳児は定期的に記録し、子どもの記録は保育アプリで全職員がいつでも確認できるようにしています。定期的な会議(ウィークリー会議、職員会議、リーダー会議など)で個々の様子を報告し、情報の共有をしています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

子どもに関する記録の管理について規程が定められ、適切に管理を行っています。個人情報に関する書類などは、すべて施錠可能な書庫に保管し、PCはパスワードを使用して情報保護に努めています。また、5年間の保存期間を終了したものは、速やかに破棄するようにしています。研修や職員のマニュアルを通して個人情報保護規程などを周知徹底し、遵守しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:b】

全体的な計画は、保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて作成しています。 年度初めに保育目標や方針を職員全員で確認しており、全員が同じ方向性で共通認識の上で、保育計画を立てています。計画は、子どもたちの成長に合わせて、挑戦したい活動を取り入れています。今年度は、新型コロナ感染症拡大防止の対応を考えながらの見直しを行っています。全体的な計画は園長が作成しています。今後は、保育に関わる職員も参画して作成すること、また、毎年の確認が年度終わりの忙しい時期での見直しになっているので、定期的な見直しの工夫が期待されます。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:b】

生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備していますが、十分ではありません。子どもたちの興味や活動に合わせて、可動棚を利用し、コーナーで遊び込めるように環境を工夫しています。ワンフロアの狭い環境なので、くつろいだり、落ち着けるスペースはありませんが、段ボールで可動式の仕切りを用意したり、事務所の一角で、気分を切り替えられるようにしています。おもちゃの消毒や洗濯、シーツや布団の交換を定期的に行い、衛生管理に努めています。家具のカビ防止のため、空気清浄機の台数を増やし、適切な湿度管理が出来ています。また、食事と睡眠のスペースが同じなので、食後の掃除は、徹底して行うなど環境の整備に努めています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っています。子どもの性格を理解した上で、子どものやりたい気持ちや甘えたい気持ちを尊重しながら関わっています。5歳児も、甘えたいときは抱っこしてスキンシップをとり、家庭的な雰囲気を大切にしています。日々の活動は、子どもたちの声や好きな遊び、傾向に基づいて取り入れるようにしています。全ての子どもが「みんな違ってみんないい」の考え方で、それぞれの違いをプラスの見方で把握、対応しています。新型コロナ感染症拡大防止のため、登降園時の丁寧な対応は難しいですが、今年度から保育アプリでのドキュメンテーション配信を導入しており、出来る限りの情報共有に努めています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っています。子どもがやろうとする気持ちを大切にし、強制することなく、個々の発達を理解し、出来ないことを減らして少しでも自信が持てるように援助しています。玩具や持ち物の置き場所などをわかりやすいように配置し、自主的に片付けられるように工夫をしています。年下の子どもは年上の子どもを手本にしたり、年上の子どもは年下の子どもの手伝いをしたり、異年齢児での関わりの中で刺激し合うことも成長へ繋がっています。季節や発達段階に応じて、保健指導や栄養士からの食育を保育の中に取り入れ、子どもたちへ生活習慣の大切さを伝えています。また、個々のペースに合わせることが出来るよう、話し合いを行い、ルールを見直したりし、臨機応変な対応を心がけています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開しています。日々の散歩先や遊び、行事など、子どもたちの意見を聞いたり、相談しながら活動内容を決めています。ワンフロアの限られた空間ではありますが、その中でも生活スペース・遊びスペースを作り、遊びスペースでは、コーナー遊びを取り入れ、子どもたちが自由に遊びを選ぶことが出来るようにしています。外国人講師を迎え、「えいごで遊ぼう」プログラムを取り入れ、異文化とふれあっています。また、近隣の八百屋さんで、買い物体験をさせてもらったり、地域の方の畑を貸りて年間通して栽培、収穫を楽しみ、地域とふれあっています。畑での取組は、収穫だけではなく、土慣らしや草取り、苗植えや水やり、すべての工程を関わりながら進めており、食の大切さや興味にも繋げています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:非該当】

0歳児保育は行っていないため、非該当となります。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

年齢別指導計画を作成し適切な環境や保育内容、方法に配慮しています。子どもたちが興味、関心があることを把握し、室内玩具を用意したり、屋外でも、興味・関心にあわせた公園選びを取り入れています。散歩や公園では季節の花を見たり触れたり、かたつむりを見つけて持ち帰り、卵を産む様子を観察するなど、探索活動を行っています。また、年長クラスは図鑑で植物や虫を調べたりしています。子どもの自分でやりたい気持ち、甘えたい気持ちを尊重しながら臨機応変な対応の仕方をしています。友だち同士の関わりでは職員がは必要に応じて仲介に入り、子どもの気持ちや思いを汲み取り、言葉に変えるなどして伝えています。合同保育などで、異年齢児との関わりを楽しんだり、担任以外の職員との関わりを持っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳児は、進級時に3歳児だけで過ごす時間を確保し、少しずつ4、5歳児と合同に過ごせるよう配慮しています。3、4、5歳児は、合同クラスですが、活動内容によっては年齢で分けるなど状況に応じて活動しています。ひとりの子どもが興味を持ったことを丁寧に取り上げ、気づくとクラス全体で楽しんでいる姿が見られます。5歳児は、各行事に向けて、何がやりたいか?から話し合いを行い、自分たちでやりたいことを決めて進めています。夏祭りでお店屋さんごっこをすることになり、子ども同士で話し合ったり絵本で調べたりしながら、皆で作り上げる機会を設けています。皆で遊びながら教え合ったり、困った姿を見つけると「大丈夫?」と自然に声をかけられる子ども同士の関りを大切に育んでいます。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮しています。成長や発達にあわせて椅子を用意したり、ケガ防止などの工夫をしています。家庭と連携を取りながら支援の必要な子どもが安心して生活出来るよう、成長にあわせて環境を変化させながら過ごしています。また、子どもの気持ちを汲み取り、皆と同じ環境下で遊べるよう配慮し、子ども同士が共に成長しあえるよう、場面に応じた声かけや対応を工夫しています。更に、担当理学療法士と連携を図り、リアルタイムで必要とする援助方法をお互いに周知して保育を行っています。支援を必要とする子どもには、一人ひとりの状況にあわせた対応を職員で共有し、支援に努めています。障害のある子どもについての保護者への情報提供は特に実施していません。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

長時間にわたる保育では、子どもの体調や人数など様子を見ながら、身体を動かして遊んだりと、静かに過ごせる活動を組み合わせながら保育を行うようにしています。異年齢同士の関わりを大切にしながら、安全に配慮して環境や保育の方法を工夫し、居心地良く過ごせるようにしています。また、保育時間が長い子どもたちが寂しさを感じることなく安心して過ごせるようにしたり、少人数になってきたら、少人数だからこその玩具やゲーム、制作などを提供してます。子どもの生活の様子については、連続性が保たれるように朝・夕の受け入れ時からお迎えの時間までの伝達を業務日誌に記入し、職員は一人ひとりの子どもの状況を把握し担任以外でも保護者に伝達できる体制をとっています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:b】

指導計画の中に、小学校との連携や就学に関連する事項が記載されています。今年度は新型コロナ感染症拡大防止のため中止となっていますが、例年は、近隣の学校見学や地域の保育園や小学校とも交流をする機会を持っています。今年度は近隣保育園の年長児と手紙交換などで交流を行っています。基本的生活習慣の獲得や、給食自己配膳を行うなど、就学に繋がる取組をしています。また、徐々に午睡をなくしたり、午後散歩の時間を利用して、登下校のための歩き方などを確認しています。就学に向けて個人面談を実施し、保護者の困りごとや不安に思っていることを確認したり、就学に向けての取組を説明しています。きょうだい児のいない保護者への配慮をもっとしたいと考えています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

登園時は体調面や怪我の有無の確認をして職員全体に周知しています。降園時には連絡帳や口頭で保育中の体調変化や怪我について保護者に伝えています。入園時に、健康記録台帳を提出してもらい、既往歴や予防接種の接種状況などの情報を職員間で共有しています。感染症などが発症した場合は、保育アプリのお知らせ配信を活用して伝えたり、注意喚起をして保護者にわかりやすく伝えるようにしています。午睡時は乳幼児突然死症候群(SIDS)に配慮し、午睡チェック表で1歳児を10分毎に確認しています。職員には研修などを通して知識の確認・周知をしていますが、保護者にはSIDSに関する情報提供はしていません。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

健康診断と歯科健診を年2回実施し、健診結果は主治医からのアドバイスも含め、書面を通じて保護者に伝えています。健診前は、毎月のえんだよりや、保育アプリで健診のお知らせをしています。また、気になることや質問があれば事前に聞き取り、健診時に医師に質問して保護者に回答しています。また、検査結果を栄養士を含め全職員で周知し、食事面、生活面両面から改善するよう取り組んでいます。通年は、4、5歳児には染め出しを行い、歯の汚れから歯磨きの認識を促したり、歯科検診後に歯科衛生士が歯の模型を用いて歯磨き指導を行っていましたが、現在は新型コロナ感染症拡大防止のため中止しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のある子どもに対して、「アレルギー対応マニュアル」に沿って対応しています。食物アレルギーのある子どもは、「保育所におけるアレルギー生活管理指導表」をもとに除去食の提供をしています。 また、毎月、次月の献立表を個別に作成し、保護者と一緒に確認して提供しています。食事の提供の際は、職員間で確認後、食器やトレイの色を変え、トレイには名前とアレルゲンカードを置くなど、事故防止に努めています。また、職員は年度初めに、エピペン研修を行い、誰でも対応できるようにしています。子どもたちに向けて年度初めに、アレルギー疾患の子どもがアレルギー食材を口にするとどうなるかを具体的に話し、命に係わる大切なことと伝えています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

子どもたちが楽しく食生活が送れるよう畑での収穫、クッキングなどを盛り込んだ食育計画を立てています。近隣の畑でじゃがいもやイチゴなど季節の野菜を育て収穫し、収穫したものでクッキングをしたり、給食にも取入れています。水やりは、園からペットボトルに水を入れて畑まで持っていきます。収穫の際は収穫の喜びと共に食の大切さを伝えています。また、毎年子どもの意見や絵本に出てくる料理を取り入れて、テーマを決めた食育フェアを開催しています。給食では、栄養士も一緒に食事をして、子どもたちの喫食状況を確認し、その子にあった食事量を提供しています。食が細い子は少なめに配膳して完食したことで自信につなげるようにしています。保護者には毎月の給食だよりで栄養や健康に関する情報提供と共に、家庭でも調理できるよう、子どもの人気メニューのレシピを載せています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

栄養士が子どもの好き嫌いを把握し、その子にあった声かけをして食べられるよう促しています。献立は旬の野菜を取り入れたメニューで、誕生会など行事特別メニューも提供しています。おひなさまやハロウインなどの行事食とともに、3月は5歳児の好きなメニューを献立に取り入れて卒園前の思い出に残るようにしています。栄養士が子どもたちの喫食状況を確認し、感想を聞いたり残飯を目視し、毎日、検食簿に記録しています。それらをもとに月1回の給食会議で、子どもの喫食状況を職員間で共有しています。献立作成時は、こどもの好きなものに偏らないよう、苦手な食べ物も織り交ぜつつ食べてみようと思える献立作りをしています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

コロナ禍で、登降園時の保護者とのやり取りは玄関対応となっています。広さの問題で1家庭ずつの対応となるため、待たせてしまうこともありますが、必要な情報の伝達や情報交換は丁寧に行っています。併せて、保護者面談を設けたり、毎日の連絡帳やドキュメンテーションの掲示などで、園の様子を保護者へわかりやすく伝え、家庭と情報交換をしています。コロナ禍で室内での保護者の保育参加は中止しているため、散歩での保育参加を実施し、保護者に関わってもらう機会を作るなど工夫して取り組んでいます。家庭の状況、保護者との情報交換の内容は必要に応じて記録しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

登降園時の保護者と顔を合わせる時間は、大切な機会と捉え、可能な限りコミュニケーションを図るよう努めています。コロナ禍により現在は登降園の対応は玄関としているため、対応には限りがありますが、子どものその日の様子、良かったこと等を丁寧に伝えるようにし、保護者との信頼関係を築くようにしています。保護者との面談や相談は曜日や時間を定めず、その都度できる限り応じています。また、玄関には様々な機関の情報誌を置き、保護者が自由に選んで取れるようにしています。保護者対応については、小さなことでも園長に報告し、その都度連携を図り、適切な対応を行っています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

虐待等権利侵害の可能性があると職員が感じた場合は、速やかに保育所内で情報共有し、職員会議等で対応を協議しています。家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもについては、毎日チェック表を用いて小さな変化にも気づけるように連携を図っています。コロナ禍での登園自粛期間中には、虐待等権利侵害の疑いのある子どもについては、保護者の仕事が休みであっても登園を呼びかけるなど、保護者、と子ども両面からのサポートを心掛けました。月に1回保健所の保健師と情報共有して、今後の対応がスムーズに図れるようにしています。職員研修を毎年外部研修で取り入れていますが、全員には行き渡っていないため、今後の研修の取り入れ方を検討しています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

年間を4期に分けて定期的に保育士が自己評価を行い、その都度園長が面談し、次期の保育の改善や向上へ繋げています。毎月、今月の目標として職員による目標設定をしています。毎月の職員会議で全員がその月の目標の振り返りを行い、新たな目標を設定しています。書類のICTの導入により、全クラスの状況が可視化され、確認できたり、職員同士が互いに学びあえています。短時間ですが、毎日の保育の振り返りを担任同士で行い、明日の保育に繋げています。保育士等が主体的に自己評価を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めていますが、さらなる積み重ねが期待されます。