社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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やすらぎ保育園

2022年01月31日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社 R-CORPORATION

② 施設・事業所情報
名称 やすらぎ保育園 評価対象サービス 2021 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 67 名
所在地 〒232-0032
横浜市南区万世町2-38-16
TEL 045-251-1027 ホームページ http://www.yasuragihoikuen.com/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2013年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社コージーファーマシー
職員数
常勤職員:20 名
非常勤職員:4 名
専門職員
保育士:18 名
看護師:1 名
調理師:1 名
管理栄養士:1 名
栄養士:1 名
施設・設備の概要
居室:0歳児保育室
居室:1歳児保育室
居室:2歳児保育室
居室:3歳児保育室
居室:4歳児保育室
居室:5歳児保育室
設備:事務室
設備:調乳室
設備:給食室
設備:医務室

③ 理念・基本方針
<理念>
成人奉仕~人になれ奉仕せよ~
心身ともに健全に育ち、周囲に気配りの出来る子どもに育てよう 
 
<基本方針>
子どもの「食・遊・眠・ふれあい」を育む

<保育目標>
●規則正しい生活リズムの習慣を身につけます。  
●相手への思いやりの心を育てます。
●挨拶や感謝ができる子を育てます。
●自分の気持ちを相手へ伝えられる子を育てます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
<やすらぎ保育園の特徴的な取り組み>
1.近隣の医療クリニック等との連携
医療機関(保険薬局)の特徴を活かして、保護者の方に安心してお子様を預けて頂けるように努力致します。
2.子どもたちが楽しめる行事や活動の充実
毎月のお誕生日会や、季節ごとの行事、伝承遊び、縦割り保育を行います。
近隣への散歩などを通して自然と触れ合い季節を感じ、地域の方々との触れ合いの中からも、様々な事を学びます。
3.子どもの身体、心づくりを意識した保育
リズムあそび、運動あそび、散歩、絵本の読み聞かせ、製作活動、鑑賞会等で芸術に触れます。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2021/05/10(契約日) ~2021/12/22(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 初 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 【やすらぎ保育園の概要】
●やすらぎ保育園は、株式会社コージーファーマシー(以下、法人という)が運営しています。法人は、やすらぎ保育園のすぐ近くにある横浜橋通商店街の一角で保険調剤薬局(高橋薬局横浜橋通店)を開局している他、弘明寺、真金町でも薬局を開局しており、地元南区に根ざした企業として活動しています。法人の創業は1890年であり、約130年の歴史を持つ老舗ですが、保護者の仕事や病気等の都合により保育できない子どもを保護者に代わって保育したいという思いから、2013年にやすらぎ保育園を開園しました。やすらぎ保育園の周辺は商業地域であり、アーケードのある横浜橋通商店街もすぐ近くにあり、同商店街協同組合の理事長は法人の代表が務めており、やすらぎ保育園も地域と友好的な関係が構築されています。

●やすらぎ保育園は、横浜市営地下鉄ブルーラインの阪東橋駅より約600メートル、徒歩8分の所に位置しています。保育園の建物は鉄筋4階建てで、建物全てを保育園が使用しています。1階は、0歳・1歳児室、2階は2歳・3歳児室、3階は4歳・5歳児室、そして4階は職員室を設置し、屋上には屋上園庭を設置しています。建物の隣の敷地には土の園庭があり、さらにその横には「万世子供の遊び場」という広場もあり、近隣に遊べる場所が点在していることで、保育活動にバラエティを生み出せています。保育園は大通りに面していることもあり、園児の声に対する苦情もなく、いずれの場所でも気兼ねなく遊ばせられるのは地理的な利点です。

◇特に評価の高い点
1.【職員が働きやすい環境が整っています】
●やすらぎ保育園では、二つの面で職員が働きやすい環境が整っています。第一の面は、人的なゆとりです。基準よりも多い常勤職員を配置しているため、①子どもとゆったりと関わることができる。②残業がほとんどない。③子育て中の職員も急な休暇を取りやすい。④年休を計画的に取得できる。⑤外部研修に積極的に参加できる。等の利点が生まれています。子育て中の職員については、加えて産休・育休明け後のシフト固定や、短時間勤務制度も用意されています。第二の面として、広い面積を持つ事務室の存在が挙げられます。事務室内には、パソコンデスク、打ち合わせコーナー、和室の休憩室、更衣室が設置されており、職員は、日誌作成やパソコン作業を椅子に座って落ち着いて行うことができます。また、休憩時間には畳の部屋で食事をしたり、会話を楽しむ等、気分転換を図ることができます。このような働きやすい環境が整っているため、この園で長く働き続けている職員や、今後もこの園で長く働き続けたいと考えている職員が多くいます。長期勤続職員すなわち経験値の高い職員が多いことは、総体として質の高い保育サービスの提供を可能にしています。

2.【子どもや保護者に対して、手厚くやさしい関わりをしています】
●上述したように、やすらぎ保育園では、職員に人的なゆとりがあるため、子どもや保護者と関われる時間・密度を濃いものにできるという特長を生んでいます。例えば、公園に出かけて子どもが遊んでいる時、直接子どもを注視している保育者に加え、全体を俯瞰できる余裕のある保育者もいるため、子どもが遊んでいる様子を写真に撮り、保護者等へ伝える配慮の余裕もでき、帰園後は、すぐに事務室にて活動の様子をまとめた掲示物を作り、夕方までにロビーに掲示するといった対応もできています。保護者に対して、子どもの様子をタイムリーに、且つ多面的に伝えられるのも人的ゆとりの効果であると言えます。また、看護師職員がクラスに入ることなく、看護師の業務に専念できるため、常に全員の子どもたちの様子を観察でき、具合の悪くなった子どもに対しても一対一でしっかりと向き合うことができます。さらに、地域の特色により、外国籍の保護者も多い状況ですが、こうした保護者とやり取りをする場合、スマートフォンの翻訳機能を利用したり、または、他の保護者に通訳してもらうことでコミュニケーションを図るよう工夫しています。園では、時間を要する工夫も、人的なゆとりがあるからこそ実現しているものと考えられます。このように、子どもや保護者に対して、手厚く丁寧な寄り添いができていることが第二の特長です。
改善を求められる点 ◇改善を求められる点
1.【学卒新人に対する統一的・体系的研修体制の構築を期待します】
●やすらぎ保育園では、経験値の高い職員が多いため、各職員が自身で保有している知識・技能により保育を行うことができています。毎年、数名の職員の退職・入職はあるものの、入職者も保育経験者がほとんどであり、学卒新人の入職はここ数年ありません。そのため、新人教育・研修も、副主任等によるOJTで十分目的を達成できています。園では、マニュアル類は整備されていますが、各職員が、特にマニュアルに頼らずとも、自らの知識・技能を発揮して保育に当たっているため、全体として保育活動がスムーズに行われています。これは、保育園としては「望ましい姿」、「あるべき姿」ですが、学卒新人や保育経験のない職員が採用された時、適切な教育・研修により育成していく点について言えば、ノウハウが蓄積・定着されにくい懸念も考えられます。運営法人としては、園の複数展開は現時点では検討されていないものの、条件が整えば施設を拡張し、定員を増やす構想も持っています。仮にその構想が実現した場合、職員の大幅増員が必要となり、学卒新人や保育未経験者も複数採用することに成らざるを得ません。その時、現在の経験値の高い職員が、統一的・体系的な方法により新人教育・新人研修を行い、全ての新人が成長していけるために、体制を今から構築しておくことが求められます。学卒新人の入職がない中で、こうした準備を進めるためには、高校生のインターンシップ、保育体験(高校生や一般の学生)、保育専攻学生の保育実習等々を定期的・継続的に受け入れることで、現職員に新人教育・新人研修の知識・技能・ノウハウを学ぶ機会が得られ、望ましいと考えられます。やすらぎ保育園の前向きな取り組みを期待いたします。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
施設名: やすらぎ保育園         

<評価(自己評価等)に取り組んだ感想>
   
新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため、時間の短縮等柔軟に対応して下さった。
自園としての強み弱みの部分が客観的に見え、今後の取り組みを見直すきっかけになった。

さらなる、保育の質の向上のため、マニュアルの見直しや職員の意識を高めるよう取り組んで行きたい。


<評価後取り組んだ事として>


1.実習受け入れのための研修に参加し、積極的にボランティアや実習生を受け入れるようにした。

2.長期的な計画の見直しを行った。

3.マニュアルを定期的に見直しできるような計画を話し合った。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

●理念、基本方針、保育目標は、園のホームページやパンフレットに掲載し、入園希望者に必要な情報が伝わるようにしています。職員に対しては、入職時に詳しく説明する他、「全体的な計画」に記載することで、日々、意識できるよう促しています。保護者に対しては、「重要事項説明書兼園のしおり」に掲載すると共に、入園説明会では口頭で説明しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

●園長は、横浜市南区園長会議(年に4回開催)には必ず参加しており、そこで行政からの情報を入手すると共に、他園園長との交流を通して、地域の保育事情を把握しています。また、法人の代表は横浜橋通商店街協同組合の理事長を務めており、職務を通じて得られた地域の実状・課題等を常に園長にも伝えています。園長自身も町内会長と常に連絡を取り合い、地域の一員として歩んでいます。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

●法人代表、園長、園事務長で構成する理事会を毎月開催し、(1)園の運営状況、(2)財務、(3)地域の様子、(4)保育行政の動向等について、各々が報告し合い、園としての課題は何かについて、議論を重ねています。理事会で話題となった事項、決定した事項については、園長は、必要に応じて職員にも伝えています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

●園では、2013年の開園時に策定した「計画概要書」を基に、これまで職員配置、施設・設備の修繕・更新、経常予算執行等を行ってきており、今後についても長期的ビジョンを持って修繕費用の積み立ても行っています。今後は、それらビジョンを「中・長期事業計画書」としてまとめ、文書化するよう期待いたします。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

●園では、開園時に策定した「計画概要書」を基に、毎年度3月に、次年度の予算計画や事業計画を理事会で検討し、決定してきました。但し、「各年度事業計画書」と題しての文書化はされていないので、今後は文書化し、さらに年度末には総括や振り返りも組織的に行えるよう、期待します。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

●長期的なビジョン及び単年度の予算計画等の策定において、園長は、主任を中心に、リーダー会議で意見を聞き、決定してきました。今後、「中・長期事業計画書」、「各年度事業計画書」として策定する過程においてでも、全職員の意見を広く聴取していくことを前提として作成していかれることを期待いたします。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

●園の長期的ビジョン及び前年度の運営計画、施設・設備改修計画等については、入園説明会や運営委員会(各クラス代表1名と園職員とで構成)で説明すると共に、園だよりでも伝えてきました。今後、「中・長期事業計画書」、「各年度事業計画書」として策定した際、その中で保護者に伝えるべき事項については、より理解しやすい形で提供できるよう取り組んでいかれることを期待します。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

●園では、運動会の終了後と年度末に保護者アンケートを実施し、行事のあり方や園の全体的活動について意見を抽出しています。アンケート結果を基に、園の自己評価を行っています。アンケート結果及び園の自己評価は玄関に掲示し、保護者にも伝えています。第三者評価については、前回は2016年に受審し、継続的に保育の質の向上に向けて組織的に取り組んでいます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

●保護者アンケートの集計結果は、0歳児・1歳児(1階)、2歳児・3歳児(2階)、4歳児・5歳児(3階)という、建物の階ごとに設置している「フロア会議」で保育内容の分析や今後の改善策等を検討しています。その上で、さらに「リーダー会議」(園長、主任、副主任で構成)、職員会議で検討を重ねています。園の自己評価決定に当たっても、同じプロセスにより検討を行っています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

●園では、「保育園運営規程」を策定しています。その中で、「職員の区分及び職務」と題する一条を設け、園長について、「園長は、保育・教育の質の向上及び職員の資質向上に取り組むとともに、職員の管理及び業務の管理を一元的に行う」と役割を明記しています。同規程では、園長不在時には副園長が職務を代行することも定めていますが、現状では副園長未配置のため、今後、規定の整備の取り組みに期待いたします。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●園長は、横浜市南区園長会議や横浜市私立保育園こども園園長会には必ず参加しており、そこで、(1)保育に関わる法令の制定・改廃状況、(2)保育行政の動向、(3)地域の保育ニーズ、(4)地域年少人口の動向、等を把握しています。その内、法令の制定・改廃については、速やかに職員にも伝え、自園の規定・マニュアル等で見直すべき点がないか、「リーダー会議」で検討し、検討結果は職員に周知しています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

●園長は、日々、各フロアを巡回し、保育活動の様子を観察しながら、気づいた点については都度、職員に声をかけて指導、助言をしています。また、職員が記入した自己評価シートを基に、年に2回、職員面談を行い、職員の保育の質の向上を促しています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

●園長は、職員体制や環境整備を行い、理事会において、人事労務、財務等について報告をし、また報告を受け、三者で意思統一を図り、園の業務の実効性を高めるよう取り組み、人事、労務に関する現状把握を行っています。
働き方改革では、産休・育休明け後のシフト固定や、短時間勤務制度の整備を行い、独立した事務室の整備、職員の休憩室・更衣室の設置等、業務の実効性を高める取り組みがあります。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

●園では、職員数は、基準を上回る人数を配置しています。それにより、職員が急な休暇取得や研修受講等を行っても十分な保育活動を行えるようにしています。また、新入職員については、2週間に亘って副主任がOJTにより指導を行う体制を作っており、新入職員の育成に力を入れています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

●園では、「保育従事者の心得」、「職員マニュアル」という2つのマニュアルを策定し、信頼される保育従事者として守るべき事柄、取るべき姿勢について明示しています。また、「保育園運営規程」では、職位について規定しています。これまでは、職員の勤続年数や能力に応じて昇進する体制でしたが、今後は昇進・昇格要件をより具体化、見える化するよう取り組む考えであり、体制確立後に期待されます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

●園では、職員数は基準を上回る人数を配置しています。それにより、残業がほとんどない状態、年次有給休暇を取得しやすい状況を生み出しています。また、子育て中の職員が仕事と子育てを両立しやすいように、勤務時間短縮制度や勤務シフト固定制度等も採用しています。さらに、住宅借り上げ、退職金の制度も設ける等、福利厚生の充実を図っています。また、園長は、年2回、職員面談を行い、要望や相談等を受け、意向等を把握しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●自己評価シートを策定し、職員は85項目について4段階で自己評価を実施しています。評価結果を基に職員面談を年に2回行い、中間期に進捗状況の確認や目標の修正、達成への助言等を行い、2回目に今期の振り返りと今後の目標、課題等について確認しています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

●園では、「保育従事者の心得」のマニュアルを策定し、信頼される保育従事者の育成に力を入れ、達成に向けて教育、研修の充実に取り組んでいます。各フロアにおいては、副主任が教育係となりOJTを行うと共に、相談や質問も随時、副主任が行う仕組みを構築し、相互的研鑽が図られています。外部研修については、人員のゆとりがあるので、積極的な受講を職員に勧めています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

●園では、職員数は基準を上回る人数を配置し、外部研修にも参加しやすい体制ができています。園長は、職員の経験年数、職員に合った研修、また職員が学びたいと希望しているテーマの研修の受講を推奨しています。受講後は、研修報告書を提出し、研修内容が他の職員にも還元されるよう知識・技術の共有化を図っています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

●園では、「実習生マニュアル」を策定し、(1)実習の意義、(2)実習の目標、(3)実習の流れ、(4)受け入れる職員の心得、(5)実習生の心得、等について定めています。また、実習生の指導者は主任とすることを定めています。このように、実習生を受け入れる態勢は整えていますが、受け入れられていない状況でもあり、また、新型コロナウイルス禍により自粛の現状もあり、今後は、保育士養成校への働きかけを強めていくことの検討が期待されます。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

●自園のホームページを開設している他、「ここdeサーチ」、「よこはま 働くママ応援し隊」のサイトにおいて情報を掲載し、保育園を探している方に必要な情報が伝わるよう努めています。園の自己評価については、年1回行い、その結果を園内に掲示すること、また、第三者評価については、5年に1回受審し、結果をホームページで掲載することを「重要事項説明書兼園のしおり」に明記しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

●園では、「保育園運営規程」を策定し、「職員の区分と職務」と題する一条を設け、事務処理契約、事務、経理事務については、事務員が従事することを定めています。この規定に基いて、事務長を配置し、事務、財務全般を担ってもらっています。その上で、顧問税理士に委嘱して、経理、取引等に関するチェックを行ってもらうと共に、必要があれば指導、助言を受けています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●法人は、横浜橋通商店街において薬局を運営しており、やすらぎ保育園もそのすぐ近くに開設しました。このため、設立当初から、地域との交流を積極的に行ってきました。新型コロナウイルス禍の影響により交流が制限される現状においても、園庭開放、地元保育園・幼稚園との交流等、できることを実施しています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

●園では、地域交流の一環として、横浜市立共進中学校生徒の職業体験を受け入れていますが、今後は、高校生や保育専攻以外の学生のインターンシップ、一般社会人のボランティア等も受け入れたいと考えています。そのため、(1)受入れ体制の確立、(2)マニュアルの整備、(3)教育機関等への適切な告知の方法、等々について、現在検討を進めているところです。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

●園では、横浜市こども青少年局、南区役所こども家庭支援課、中央児童相談所、横浜市中部地域療育センター、近隣の病院等を重要な連携機関と捉えており、必要に応じて連絡を取り合い、年に2回程度、ケース会議も開いています。また、南区幼保小連携にも参加し、近隣の保育園や幼稚園と定期的な交流も行っています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

●法人代表は、横浜橋通商店街協同組合の理事長を務めており、その活動を通して地域の状況、課題、福祉ニーズ等を把握しています。代表が得た情報は、園長にも伝え、職員へも逸早く周知しています。園としても、地元町内会長とは定期的に意見交換を図り、近隣の状況等の情報を得ています。それにより、昨年度は保護者用の駐輪場の設置も実現することができました。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

●園は、法人代表からの情報提供や地元町内会長との交流等により、地域の福祉ニーズを把握しています。また、保育園として地元消防団に加入し、訓練活動にも参加しています。このように、様々なルートで地域の状況やニーズを把握しています。さらに、園庭開放の際は、来園者から話を伺い、ニーズの把握に努めています。把握した地域の要望を踏まえ、地域防災活動には園としても協力することを表明しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●園では、「保育従事者の心得」と題するマニュアルを策定しており、その中で、子どもの人権を尊重することを明記し、(1)名前の呼び捨て、(2)差別用語の使用、(3)プライドを傷つけるような言い方、(4)暴力的な言葉遣いを行わないこと、また無意識に行っていないか職員相互に確認し合うこと、等を掲げています。さらに、自己評価シートでも、子どもを尊重する観点をより具体的な項目で設け、自己評価を行うことで、「心得」の確実な実践を促しています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

●園では、園児のプライバシーの保護及び園児や保護者の個人情報の秘密保持について、園及び職員にとっての基本的かつ最重要の義務と捉えています。このため、職員からは、入職時に誓約書を交わしています。日々の保育活動においても、例えば、屋上園庭で行う水遊び、プール遊びの際には、周囲全面をシートで覆う等、万全を期しています。また、活動中の園児の写真掲示については、保護者の同意を得た上で行うよう配慮しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

●園の情報は、自園ホームページ、保育園紹介・検索サイトで発信しています。また、園のパンフレットを南区役所内に掲示してもらっています。園見学については、7月から10月にかけて、平日午後に、1組あたり40分程度の時間をかけて、園長もしくは主任が丁寧に案内、説明を行っています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

●入園説明会の実施にあたっては、事前に資料を送付し、内容を確認してもらっています。当日は、入園予定者を分けて、少人数で開催し、(1)「重要事項説明書兼園のしおり」は1つずつ読み上げる、(2)入園後に用意してもらうものの実物を展示する、等により、保護者へ分かりやすく説明しています。また、個別相談の場を設け、子どもの状況や保護者の意向・要望を丁寧に聞き取っています。その上で、「重要事項説明書兼園のしおり」についての同意をもらっています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

●園児が転園したとき、転園先の園から要請があれば、問い合わせに答えることもあります。卒園時には、「これからも機会があれば園を訪ねてほしい」旨を園長から口頭で伝えていますが、文書化や文書での配付は行っていませんので、今後、文書化や配付するよう望まれます。卒園後の窓口は、園長または旧担任としています。運動会の際には、卒園児に案内状を送付しています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●園では、運動会及び年度末に保護者アンケートを実施し、行事や保育活動全般について、保護者の感想・意見・要望などを聞き取り、満足度の把握に努めています。アンケート結果は集約して、ロビーに掲示しています。また、各クラス代表1名と園職員とで構成する「運営委員会」を年1回開催し、そこでも保護者の意見を聞いています。(昨年度は新型コロナウイルス禍により書面でのやり取りになりました)

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

●園では、「保育園運営規程」の中に「苦情対応」と題する一条を設け、そこで、(1)苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員など苦情受付の窓口を設置すること、(2)苦情を受け付けた際は、速やかに事実関係を調査すると共に、苦情申出者と話し合いによる解決に努めること、を定めています。そして、「重要事項説明書兼園のしおり」では、担当者(主任)、責任者(園長)、第三者委員3名(氏名・肩書・電話番号)を明記しています。また、「苦情・要望マニュアル」を策定し、苦情の内容、対応結果、改善策については記録すべきことを定めています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

●「重要事項説明書兼園のしおり」には、(1)質問・意見・要望は、職員に気軽に申し出てほしいこと、(2)「ご意見ポスト」を設置していること、を記しています。さらに、入園説明会、園だより等において、(3)電話・文章・メールなど、幾多の方法で申し出てもよいこと、(4)園長・主任・担任・第三者委員等、誰に申し出ても良いこと、も伝えています。また、園内で相談を受ける場合は、個室で対応し、プライバシー、個人情報にも配慮しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

●「苦情・要望マニュアル」を策定し、マニュアルに、相談・苦情・要望・意見等を受けた場合の手順等について定めています。また、「保育従事者の心得」においても、「意見・要望・苦情への対応」と題する一項目を設け、職員として取るべき態度や対応の進め方について細かく定め、組織的かつ迅速に対応するよう努めています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

●「事故対応マニュアル」を定め、様々な事故が発生した場合の対応の手順をチャート図で示す等、職員が適切な対応を取れるよう工夫しています。また、ヒヤリハット記録用紙を常備し、発生の都度、状況や処理・対応結果を記録するようにしています。この記録等を基に、「フロア会議」や「職員会議」において、発生原因の分析や再発防止策の検討を行い、対策を講じています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●「感染症対策マニュアル」、「感染症対応マニュアル」を策定し、感染の種類・症状ごとに、発生時の対応策及び発生予防策を細かく記しています。また、専任看護師が、嘔吐処理等の研修を職員に対して随時行う他、南区の看護師会議に出席して入手した情報を職員に提供し、全職員で情報を共有しながら、園全体で安全確保に取り組んでいます。保護者に対しても、玄関のホワイトボードにより感染症情報を伝え、注意喚起を行っています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

●「災害対応マニュアル」、「自然災害マニュアル」を策定し、台風・集中豪雨等、災害の種類や場面ごとに、(1)発生時の対応手順、(2)保護者への引き渡し手順、(3)災害時の園児の心のケア、等について定めています。毎月1回の防災訓練に加え、引き取り訓練も実施しています。非常時の保護者会の連絡・伝達も、(a)緊急メール送信システム、(b)ホームページ掲載、(c)案内板設置、等、複数の手段を用いることを定めています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

●「保育従事者の心得」、「職員マニュアル」を策定し、(1)職員として取るべき姿勢、(2)子どもの安全を守るポイント、(3)日常的な施設・設備・遊具等のチェック、(4)業務内容・手順、(5)アレルギー対応、(6)清掃方法、等々について詳細に記述し、職員が標準的行動を取れるようにしています。園長は、日々、職員の業務を観察し、必要があれば直ぐに声をかけて指導・助言を行い、職員の保育力の一定水準が確保できるよう努めています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

●園では、多数のマニュアルを策定しており、職員はマニュアルに基いて行動・対応するよう努めています。同時に、フロアごとに開かれる「フロア会議」において、マニュアルの内容や職務遂行手順等について、意見・改善案等が出た時は、「リーダー会議」に申し出ています。「リーダー会議」では、上がってきた議題を検討し、見直しが必要と判断した時は、最終的に園長が決定し、マニュアルを改正し、職員へ周知しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:b】

●入園時に、「児童票」、「児童健康台帳」、「1日の生活リズム」等の書類提出を保護者に依頼しています。そして、入園説明会では、提出書類と、保護者からの申し出、本人観察等を基に状況を判断し、園長・保育士・看護師・栄養士で話し合いを行い、対応方針を決めています。入園後は、慣らし保育の段階で、子どもの様子を見ながら「個別指導計画」を策定し、全職員で情報を共有しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

●個別事情のある子どもについては、横浜市中部地域療育センターとの定期連絡やセンター職員の訪問等を基に、個別指導計画の見直しを適宜行っています。また、「全体的な計画」については、毎年12月頃から今年度版の見直しを始め、職員から出された意見や保護者アンケート結果を下にリーダー会議で検討し、3月には次年度の「全体的な計画」として、園長が最終決定しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

●「職員マニュアル」を策定しており、その中の「業務内容」と題する章において、業務ごとに記録すべき文書や記入上の注意事項等を明記しています。園長は、職員の作成した文書には全て目を通しており、必要に応じて書き方の指導を行っています。また、早番・遅番の引き継ぎについては、「申し送り票」を活用する他、毎日、13時にリーダーが集まり、共有事項・申し送り事項を確認し、リーダーから各職員に伝える形で共有の徹底を図っています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

●「保育園運営規程」の中に、「記録の整備」と題する一条を設け、「保育・教育の提供に関する記録を作成・整備し、その完結の日からそれぞれの記録に応じて、別紙で定める期間保存する」と定めています。この規定に基いて、園児・保護者の個人情報を含む文書の厳重な保管に努めています。個人情報保護・秘密保持については、常に職員に徹底厳守を伝えています。利用者の個人情報については、入園時に保護者に説明を行い、誓約書を交わしています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

●「全体的な計画」には、(1)保育理念、(2)目指す子ども像、(3)保育目標、(4)重点的に取り組む保育の柱、を冒頭に掲げ、それらに基いて年齢ごとの内容を記述しています。「全体的な計画」は、毎年12月頃から、まず園長と主任とで検証し、保護者アンケート結果や日常的に集約している保護者の意見・要望を踏まえ、今年度版の振り返り、評価、課題抽出を行っています。その後、「リーダー会議」でも検討を加えた上で、3月に園長が最終決定をし、次年度の「全体的な計画」を確定しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

●園の建物は、1階・2階・3階を保育室として設定し、各階はバリアフリーとなっています。室内には、(1)エアコン、(2)24時間換気装置、(3)換気扇、(4)空気清浄機、(5)加湿器、を備え、常に心地良い温度・湿度となるよう配慮しています。0歳・1歳児の1階保育室には床暖房も設置しています。保育室では、食事場所と午睡場所を区別ができる広さを確保し、清潔を保っています。現在、玩具の消毒を専任で行う臨時職員を雇用して衛生管理に努めています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:b】

●職員は、先ず、子どもとの信頼関係を作ることを重視し、信頼関係ができてからも、(1)大きな声を出す話し方、(2)責めるような言い方、(3)名前の呼び捨て、等はしていません。注意が必要な場面においても、「どうしたの?」と、理由を聞き、その上で、「それでよかったのかな?」と尋ねて考えてもらうよう促し、子どもに解りやすいよう穏やかに話しています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

●子どもに生活習慣を身につけてもらうために、(1)ご飯を食べる前には手を洗う、(2)散歩に行く前には靴を履く、(3)靴を履く前には靴下を履く、等の前段階の行動の時に次の行動を伝えて、自分からやろうとする意欲を引き出しています。但し、嫌がっているのを無理強いはせず、保育士が半分だけやってあげる等の工夫もしています。その子どもができた時には、他の保育士にもそのことを伝え、皆で褒めてあげるようにして達成感を味わえるようにしています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

●園では、2013年の開園時に策定した「計画概要書」を基に、これまで職員配置、施設・設備の修繕・更新、経常予算執行等を行ってきており、今後についても長期的ビジョンを持って修繕費用の積み立ても行っています。今後は、それらビジョンを「中・長期事業計画書」としてまとめ、文書化するよう期待いたします。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

●園では、開園時に策定した「計画概要書」を基に、毎年度3月に、次年度の予算計画や事業計画を理事会で検討し、決定してきました。但し、「各年度事業計画書」と題しての文書化はされていないので、今後は文書化し、さらに年度末には総括や振り返りも組織的に行えるよう、期待します。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

●長期的なビジョン及び単年度の予算計画等の策定において、園長は、主任を中心に、リーダー会議で意見を聞き、決定してきました。今後、「中・長期事業計画書」、「各年度事業計画書」として策定する過程においてでも、全職員の意見を広く聴取していくことを前提として作成していかれることを期待いたします。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

●園の長期的ビジョン及び前年度の運営計画、施設・設備改修計画等については、入園説明会や運営委員会(各クラス代表1名と園職員とで構成)で説明すると共に、園だよりでも伝えてきました。今後、「中・長期事業計画書」、「各年度事業計画書」として策定した際、その中で保護者に伝えるべき事項については、より理解しやすい形で提供できるよう取り組んでいかれることを期待します。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

●園の建物は4階建てですが、エレベーターが設置されており、各フロアはバリアフリーになっています。また、オストメイトトイレも設置しています。障害のある子どもについては、入園後にわかるケースもよくありますが、気づいた時点で保護者と面談を行い、個別指導計画を策定し、家庭と密に連携を図るようにしています。園では、横浜市中部地域療育センターと日頃から連携しており、入園前にわかっている場合、入園後に発達の課題に気づいた場合は個別対応で支援し、関係機関と相談・助言が受けられる体制を整えています。今後、障害児保育について、職員が必要な知識や情報を得る機会を設けていかれることを期待します。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

●園の保育時間は、最長で午前7時から午後7時30分までですが、中には、11時間近くを園内で過ごす子どももいるので、長時間でもゆったり過ごせるよう、(1)補食を提供する、(2)夕方以降は好きな玩具で遊べる、(3)気分転換ができるコーナーを設ける、等の配慮をしています。保育士の引き継ぎには、申し送り表を活用し、加えて毎日13時に「ミニミニリーダー会議」を開催し、リーダー間で連絡事項を確認し、リーダーからチーム職員に伝える体制で情報を共有しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

●アプローチカリキュラムを策定し、子どもたちが小学校生活に見通しが持てるようにしています。具体的には、(1)1年生の授業への参加、(2)小学校の施設探検、(3)小学生とのレクリエーション、等があります。(今年度は感染症防止のため中止)また、園内では、(a)自分のロッカーを雑巾でふく、(b)午睡を減らす、(c)給食の配膳を自分で行う、(d)ひらがなを書く、等の準備的活動を取り入れています。保護者に対しても、就学時健診など必要な情報を「園だより」等で伝えています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

●「SIDS予防対策マニュアル」、「衛生管理マニュアル」、「感染症対策マニュアル」、「感染症対応マニュアル」、「食物アレルギー対応・対策マニュアル」等を策定し、子どもたちの健康管理に職員全体で取り組んでいます。午睡時の呼吸チェックは、0歳児は5分おき、1歳児は10分おき、2歳児は15分おきに行っています。保護者に対しては、「保健だより」を用いて、感染症予防、食中毒予防等、情報を提供しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

●健康診断、歯科健診を年2回実施し、子どもの健康管理を行っています。健診結果や歯科健診結果は健康台帳に記録し、保護者に知らせ、職員間で共有しています。治療の必要な子どもの保護者に、かかりつけ医の受診を薦め、結果を聞いています。健康診断・歯科健診の結果は保健計画等に反映させ、計画に手洗い指導、うがい指導、歯磨き等を反映させ、年齢に応じた指導を看護師中心に行っています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

●「食物アレルギー対応・対策マニュアル」を策定している他、「職員マニュアル」においても、アレルギー対応食提供の手順については、具体的かつ詳細に守るべきことを定めています。例えば、(1)食器トレーは専用のものとする、(2)まず対応食を先に作り、ラップをかける、(3)調理、保管、配膳、食事中、片付けの各段階で、声出し確認、指先確認を行う、(4)食事中は子どもの横に座り、動かない、等々の決まりを設け、万全を期しています。また、対象園児の出欠確認、対応食献立の確認等は全職員で行い、誰もが常時意識できているように努めています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

●保育室は、寝食を区別し、現在は、新型コロナウイルス感染症予防のため、テーブルにアクリルボードを立て、感染症防止に努めています。食器は、年齢により両手マグ、陶器、メラミン製等を使い分けています。メニューは、専属の栄養士が考えた園独自の内容(2週間サイクル)であり、全て園内で調理して提供しています。このため、子どもの喫食状況を見ながら、人気のあったメニューは提供回数を増やす等、子どもが食事を楽しむことができるよう配慮を随時行えています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

●園では、職員数は、基準を上回る人数を配置しています。それにより、職員が急な休暇取得や研修受講等を行っても十分な保育活動を行えるようにしています。また、新入職員については、2週間に亘って副主任がOJTにより指導を行う体制を作っており、新入職員の育成に力を入れています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

●園では、保護者との連絡に、「連絡帳」を全年齢で活用しています。連絡帳に加え、「園だより」、「保健だより」、「食育だより」、献立表を配付し、園の理解につなげています。各クラスの入り口には、給食写真、今日のできごと報告(文章と写真)等を掲示して、お迎えの際に今日一日の様子が分かるようにしています。この他、ブログ(パスワード入力必要)でも活動の様子を掲載しています。毎年、1月~2月には、クラス担任との個別面談を設け、保護者と情報交換を行える機会を設けています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

●「重要事項説明書兼園のしおり」において、相談は気軽にしてほしいことを明示しています。さらに、相談相手も、クラス担任に限らず、園長・主任・看護師等、誰でも対応できると伝えています。保護者からの相談は、他の保護者や職員から見えない個室で行い、プライバシーに配慮しています。クレーム等が含まれるような場合は、職員2名で対応し、必ず記録を取って保存し、保育に生かすようにしています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

●「子どもの虐待対応マニュアル」を策定しています。その中で、子どものサイン、家庭のサイン、親のサインの具体例を細かく紹介し、職員一人ひとりがそうしたサインに気づけることを重視しています。虐待が疑われる状況にあった場合の手順についても詳細に記しています。また、職員会議では、事例研究等も行い、職員が常に虐待について意識できるよう啓蒙しています。園では、横浜市中央児童相談所と日頃から連携を図り、必要に応じて同所に連絡することとしています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

●「自己評価シート」を策定しており、(1)園の理念・方針の理解、(2)子どもへの接し方、(3)マナー・常識、(4)守秘義務、(5)向上心、等85項目に亘り4段階で自己チェックする仕組みを作っています。職員は、このシートに記入した上で、年に2回、園長と面談を実施しています。園長は、面談において、職員自己評価と園長による評価とすり合わせると共に、今期の振り返り及び今後の目標設定等を促し、職員が専門能力を向上できるよう、また、より良い保育実践へとつなげています。