社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

かながわ福祉サービス第三者評価推進機構 評価結果検索サイト

わかたけ作業所

2025年03月04日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社 学研データサービス

② 施設・事業所情報
名称 わかたけ作業所 評価対象サービス 2022~ 障害者・児福祉サービス版
対象分野 生活介護, 就労継続支援(B型) 定員 55 名
所在地 213-0032
川崎市高津区久地2-15-11
TEL 044-811-1900 ホームページ https://www.ikuo.or.jp/facility/care-support/wakatake/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1981年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 育桜福祉会
職員数
常勤職員:14 名
非常勤職員:8 名
専門職員
看護師:1 名
栄養士:1 名
社会福祉士:1 名
介護福祉士:1 名
施設・設備の概要
居室の状況:
    1階作業室(25名)【5.2㎡】
    2階作業室(22名)【5.1㎡】
    3階作業室(10名)【5.6㎡】
    男性トイレ(1階・2階・3階)
    女性トイレ(1階・2階・3階)
施設の状況(設備等):
    事務室・静養室・相談室(1階)
    食堂・厨房(2階)
    会議室・職員休憩室(3階)
    築43年、
    鉄筋コンクリート延べ床面積 993.0㎡

③ 理念・基本方針
<基本理念>
~心の風景を自由に表現できるキャンパスの想像をめざして~
育桜福祉会は、障害のある方が住み慣れた地域で安心して過ごせるよう、一人ひとりの想いや願いを大切にし、その喜怒哀楽を自由に表現できる心豊かな生活の実現をめざして支援します。


<基本方針>
1.利用者の権利擁護と自立支援の推進
2.安心・安全に利用できる環境整備
3.人材育成によるサービスの質の向上
4.地域との共生
5.活力ある法人経営

④ 施設・事業所の特徴的な取組
 1981年設立の川崎市で初めての法人による授産施設です。現在は、定員45名の生活介護、定員10名の就労継続支援B型の多機能型事業所として運営しています。設立当初からの「障害者が働ける場所」のコンセプトのもとに事業を展開しています。
 就労継続支援B型事業は、平均工賃月額45,000円以上の支給を継続しています。受託作業は安定しており、近隣の企業との協力関係があり安定的に作業の受注があります。作業種及び工程の拡大があり、利用者の障害特性に合わせた作業を提供しています。
 生活介護事業は、自閉症及び強度行動障害の特性がある利用者に対し、強度行動障害支援者要請研修修了の職員を中心に支援に取り組んています。また、地域資源活用プログラムにも力を入れており、一般交通機関の利用や乗車マナーの確認、交通系ICカードを利用した買物活動等も定期的に実施しています。
 作業プログラムも充実しており、受注作業(クリーニング、スイッチ等)及び自主製品作業についても安定した収益をあげています。生活介護においても月平均6,000円以上の工賃を支給しています。
 近隣の町内会との関係は良好で、施設の行事の際の協力は元より、地域行事に積極的に参加し連携を図っています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2024/07/11(契約日) ~2025/02/25(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2 回(2019年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 〇 障害のある利用者の社会参加を積極的に支援しています
 利用者の地域活動、地域交流を目的とした「地域資源活用プログラム」を実施し、休日の過ごし方や身近な資源を活用したサークル活動等による経験の拡大を図っています。利用者の社会参加を積極的に支援しています。利用者の半数程度は行動に強いこだわりのある利用者です。職員は、利用者の個々の障害特性に配慮し行動の理由を把握し、利用者の希望や人との距離感を確認しながら生活能力の向上につながるように支援しています。地域での生活力を高める支援として交通機関を利用する時のマナーやICカードの利用、コンビニエンスストアでの支払い等について利用者に丁寧に説明し、利用者の社会参加や社会生活力の強化に努めています。

〇 高い工賃が利用者の仕事のやりがいと責任感につながっています
 地域の関係機関と連携し、利用者の個性を踏まえて必要な作業科目を設定しています。高い工賃を目指し作業の質を高め「仕事意識」をもって作業に取組み、利用者一人ひとりが働くことへの意識の向上を図っています。工賃規定に基づいて毎月作業収益を利用者に支給しています。施設の就労継続支援B型事業の利用者の月々の工賃は45,000円以上を継続し、月の工賃が10万円を超える利用者もいて高い工賃が維持されています。職員は、個々の利用者の障害特性に配慮し作業工程を分けて、利用者の特性に合った工程を分担できるようにしています。利用者が作業に習熟してステップアップし、新しい作業に挑戦できるように支援しています。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 わかたけ作業所では令和2年に第三者評価を受けており、今回が5年ぶりの実施となりました。事前説明の際に示された評価書類等の準備が大変でしたが、業務の振り返りや見直しをする良い機会となりました。
 ヒヤリングでの確認については、様々な項目で客観的な視点でのご指摘を頂き、今後の施設運営にむけて良いアドバイスとなりました。現在わかたけ作業所が重点的に取り組んでいる「地域資源活用プログラム」や「作業(工賃向上)の取り組み」について高評価を頂き、今後の励みとなりました。今後の課題としてご指摘された項目につきましては、日々の業務の中で改善につなげていきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

 「~心の風景を自由に表現できるキャンバスの想像を目指して~ 育桜福祉会は、障害のある方が住み慣れた地域で安心して過ごせるよう、一人ひとりの想いや願いを大切にし、その喜怒哀楽を自由に表現できる心豊な生活の実現をめざして支援します」を基本理念に掲げています。理念の実践に向けた5項目の基本方針をホームページに掲載しています。理念を明記したリーフレットを職員に配付し注意を喚起し、全職員会議で説明し周知しています。また、保護者会や利用者自治会で基本理念の実践についてわかりやすく説明し周知を図っています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

 施設長は、法人の管理職全体会議に出席し、法人全体の事業経営における環境の変化や地域福祉計画の動向を把握し、事業運営に関わる課題の整備と対策に努めています。生活介護事業と就労継続支援B型事業の多機能型事業の施設運営に関する課題を分析し、関係機関との連携を図り、サービス向上と高い工賃の確保に向けた事業運営に努めています。施設運営の課題に対する具体策を事業計画に明記し、通所施設としての利用率向上に向けた課題やコスト分析を行い、毎月法人に報告しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

 法人の経営企画会議や管理職全体会議及び管理職専門委員会等で法人運営の課題や問題点に関する情報共有を図っています。法人を取り巻く環境の変化に応じて中期計画の見直しを行い、課題対策の具体化を図り事業計画に反映しています。施設長は管理職全体会議や管理職専門委員会労務委員会等に出席し、事業経営の課題を把握し職員に周知しています。令和6年度は、地域資源活用プログラムの実施や利用者一人ひとりに合わせた作業活動の実施、及び地域交流の機会の拡大等の課題に取り組んでいます。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

 法人の中期計画「第4期中期計画(令和6年度~令和10年度)」を策定しています。第4期中期計画は、川崎市の市民を対象にした地域包括ケアシステムの構築や市のノーマライゼーションプランと連動しています。障害福祉に特化した当法人の特長を活かし、「利用者支援の充実」「職員の確保・定着に向けた取り組みの更なる強化」「活力ある法人経営の取組みの強化」を柱として策定されています。また、特に自閉スペクトラム症や重症心身障害のある方については、繊細な観察力や障害特性の理解等高い専門性の育成を図ることを中期計画に明記しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

 中期計画を基に事業所の課題対策を具体化し、単年度事業計画を策定しています。事業計画に事業所の運営方針及び年度ごとの事業重点運営項目を明記しています。令和6年度重点運営項目に、「地域資源活用プログラムの実施」「利用者一人ひとりの活動に合わせた作業活動の提供」「地域と交流する機会の拡大」掲げています。重点運営項目の推進に向けた分掌ごとの役割を決めて「分掌年間計画」を作成しています。年間計画に沿った分掌ごとの達成状況を全職員会議で報告し、職員間の情報共有を図っています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

 事業計画は、1月に分掌ごとの達成状況を評価して次年度事業計画の原案を作成し、3月に法人の理事会に報告して確定します。また、年度初めに前年度の事業報告書を作成し、6月に法人の理事会に報告しています。事業計画の策定に際しては、分掌ごとに全職員が参加して年間の活動計画を策定し、計画の進捗状況を全職員会議で評価し、重点項目の半期ごとの達成状況を法人に報告しています。12月に年間の達成状況をまとめ次年度の事業計画に反映させます。4月の全職員会議で事業計画について周知し計画達成の意識の共有を図っています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

 年に4回保護者会を開催し、事業計画を配付し家族等に周知しています。事業計画に掲げた利用者支援の各種活動プログラムや季節行事の開催等について説明しています。令和6年4月の保護者会議事録に、事業計画について家族に説明したことが記録されています。利用者に対してはフロアごとの毎朝の打ち合わせで、日中作業や各種イベントについて説明し、利用者一人ひとりに合わせた作業活動等の事業計画の主旨に沿った支援の内容をわかりやすく説明しています。必要に応じて写真や動画を用いて説明しています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

 サービス向上を目的に定期的に利用者満足度調査や内部自主点検及び第三者評価を実施しています。また、毎年虐待防止職員自己チェックリストを用いて注意を喚起し、虐待防止の徹底を図っています。昨年度は内部自主点検を実施し、一昨年に利用者満足度調査を実施しています。内部自主点検は、利用者の社会参加や地域連携の取り組み、権利擁護や虐待防止の取り組み等10項目の評価項目を設定し、評価結果を分析し課題を把握しています。昨年度は、業務の効率化等の業務改善の必要性について課題の指摘があり、対策を講じています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

 利用者満足度評価、内部自主点検、第三者評価及び権利擁護に関する職員の自己チェックの結果等に基づき、取り組むべき課題を文書化し職員間の情報共有を図っています。内部自主点検実施報告書を作成し、また、利用者満足度評価結果の指摘事項一覧を作成し、個々の課題ごとに対策を明記しています。課題への具体的な改善案、次年度への取り組み案を全職員会議で検討し、事業計画に反映し具体策を講じています。定期的に事業計画の達成状況を評価し、改善計画の見直しにつなげています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

 施設長は法人の理念・方針及び事業計画に基づき事業所の事業計画を作成し、経営管理に関する方針や取り組みを明確にし全職員会議で説明し意識の共有を図っています。また年2回発行している広報誌「わかたけ」では施設長挨拶として施設運営の姿勢やその取り組みを示しています。施設長は職務分掌を作成して責任や役割を示し、職員に周知しています。また、法人の職務規定に則り、人材育成計画や階層別研修を推進し、施設長不在時の施設長補佐への権限委譲も明確にして、自らの役割と責任を職員に周知しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 法人の規程集に「法令の遵守に係わる業務管理体制整備規程」を定め、また、中期計画に「組織機能と運営体制の強化を図り、コンプライアンスの徹底を図ること」等を明記し全職員に周知しています。施設長は法人の管理者研修を中心に関係機関等での研修にも参加し、さまざまな法令遵守について学び、最近の障害者総合支援法の改正等に配慮し、日々の打ち合わせや職員指導の機会に随時伝えています。施設の環境維持等にも配慮し、資源回収の分別など利用者とも意識を共有し取り組んでいます。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

 施設長は、施設長補佐、サービス管理責任者と定期的に打ち合わせを行い、施設運営に関する状況把握と改善の方向性を検討し、職員の指導に努めています。また、毎日作業室を見て回り状況を確認し、課題の把握に努めています。利用者が安心できるよう作業室間を移動して環境を調整したり、支援について分析を促したり、さらに生活介護会議や重点会議、ケース会議など職員全体で共有したりして改善を図っています。各会議は、その役割に応じて全体で検討できる体制を構築しています。サービスの質に関わる研修等積極的に受講するように取り組んでいます。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

 法人及び事業所の経営状態を把握し、職員が働きやすい環境を維持できるよう業務の調整や人員調整を行っています。施設長、施設長補佐、サービス管理責任者が話し合い、高い工賃の維持と働きやすい職場環境への方向性について明らかにしています。朝夕の打ち合わせでリーダーにその方向性を伝え、全職員に周知しています。職員はフロアごとに作業を工夫し定時退社を心掛け、また、新規作業やスポット作業の受け入れや自主製品の外部販売会に参加し、工程の工夫や作業場所の調整など意欲を持って取り組み、工賃の維持向上を図っています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

 法人として計画的に人材確保や人材育成に取り組んでいます。目標管理を活用した人材育成の取り組みでは、福祉人材や組織構成の人材育成を行い、必要な人事管理につなげています。利用者の特質から強度行動障害の専門知識やクリーニング師資格の他、自主製品の刺繍機械関連の専門知識等も必要としています。職員の昇給・昇格等に配慮した人材の育成や確保を行っています。採用活動は法人ですが、インターンや実習の受け入れ、福祉業界に関心を持ってもらうなど積極的に事業所としての役割を果たしています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

 法人の人材育成方針に「求める職員像」を明示し、人事基準については入職時に職員に説明し周知しています。11月に職員に意向調査を行い、施設長面談で正規職員の異動等について把握し、契約職員や嘱託職員の勤務の継続や正規職員への変更の意思等を確認しています。また、施設長は本人の将来へのビジョン等を確認し、資格取得への挑戦など職員の主体性を尊重し支援しています。目標管理の個々の目標に応じた施設内の異動や他事業所への異動などと併せて、加算対象の強度行動障害等の資格取得を促しています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

 職員は作業のやり方を工夫し、退所時間までに業務を終えるようにしています。また、状況に応じて短時間勤務などの働き方を取り入れるなどワークライフバランスに配慮しています。年次有給休暇も職員の希望通りに10日以上取得できるようにしています。年1回ストレスチェックを行い、必要に応じて産業医面談の機会を設けています。施設長は朝の出勤時に職員の様子に気を配り、その日の業務を可能な内容に変更したり、状態が悪ければ休むように促します。働きやすい職場環境への配慮が職員の定着と在職年数の継続につながっています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 目標管理の手法を活用し、人材育成に力を入れています。年度初めの目標設定では法人の組織目標から起こした事業所組織目標を基に、職員が自身の目標を設定します。施設長は個々の職員と面談し、年間を通じて目標達成をサポートします。事業所が本人に求めること、本人がやりたいこと、不足していること等に配慮し、研修受講の必要性について情報共有を図ります。業務の中で努力して達成する目標水準と目標期限を定め、2月に目標の達成状況を確認しています。目標管理が施設長と職員のコミュニケーションと職員の育成につながっています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

 人材育成方針に、求める職員像や研修の在り方やスタイルを示し、法人として入職時から体系立った研修を実施しています。職種や役職に必要な内容、資格取得などが示され、法人から年度ごとの内部研修、外部研修の内容が示され該当職員が受講しています。事業所別に必要な研修内容が提示されています。当事業所では、利用者の特性から強度行動障害支援者養成研修を正規職員全員が受講し、事業所内での会議ではスーパーバイザーの役割も担っています。研修計画、内容は法人の研修委員会で毎年評価し見直しを行っています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

 法人及び事業所では各職員の資格や経験に配慮し配置しています。職員は法人の研修計画に沿いステップアップを図っています。フロアごとにリーダーがOJTによる職員のスキルやモチベーションの向上を図り、サービス内容の向上につなげています。施設長や施設長補佐は現場を巡回し、利用者支援の現場での職員のコミュニケーション能力の向上、主体性やメンバーシップの向上に関するアドバイスをしています。勤務体系を問わず全職員を対象に外部研修案内を回覧し、必要な技術習得の機会を提供しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

 実習生を積極的に受け入れ、社会福祉への理解と啓発につなげています。幼児教育や保育等大学の単位実習を生活介護で受け入れています。学校の実習のねらいに沿って、実習プログラムを設定し指導しています。人に関わるスキルや福祉的な特性を知ってもらうこと、障害を理解し地域がその人を支えれば、それが障害にならないことなど学んで欲しいと考えています。学校とは必要に応じて連絡を取り連携を図っています。今後は、実習生受け入れマニュアルの整備が望まれます。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

 法人のホームページに理念や基本方針を掲載しています。法人の事業紹介、組織図、事業計画、事業報告、財務諸表等を開示し、また、法人の人材育成方針や第三者評価結果等を開示し、施設運営の取り組みの状況を公表しています。広報誌「わかたけ」を年2回発行し、施設運営に関する施設長の方針や利用者自治会の活動、サークル活動やグループ活動等の各種活動の利用者の活動様子等を掲載しています。重要事項説明書に職員配置や苦情対応窓口、利用料金等について明記し、利用者・家族に周知しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

 監査法人による法人全体の年度ごとの会計監査人監査を実施し、監査結果をホームページに開示しています。また、会計監査人による法人内各事業所の内部統制評価を実施し、会計上のデータを確認し毎年5月に監査結果を法人の監事に報告しています。会計監査人監査のほかに法人監事監査を実施しています。施設ごとに内部統制について確認し、法人監事による監事監査会を5月に実施しています。年度毎の監事監査の結果が現況報告書に明記され、ホームページに公表されています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 利用者の地域活動、地域交流を目的とした「地域資源活用プログラム」を設定しています。地域支援の基本的な考えやかかわり方を事業計画に明記し、個々の利用者の障害特性に配慮した支援が必要なことを職員に周知しています。関係機関と連携し、地域住民に広く障害者福祉への関心と理解を深める取り組みを推進しています。地域での生活力を高める支援として、ICカードを使った交通機関の利用や店舗での支払い等について利用者に丁寧に説明し、利用者の社会参加や社会生活力の強化に努めています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

事業計画に、広報誌等でボランティアの受け入れについて積極的に推進することを明示し、特別支援学校や近隣学校からの実習や見学、職場体験などを積極的に受け入れています。しかしコロナ禍以降のボランティアの活用は減少している状況にあります。今後は地域住民と利用者との交流を図る視点でのボランティア育成を図る取り組みが期待されます。ボランティア受け入れマニュアルを整備し、地域福祉への住民の関心を高める取り組みの一層の強化が期待されます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

 必要な社会資源については、毎年川崎市が発行している障害者福祉に関する支援施設等を掲載した情報誌「ふれあい」を活用しています。また、川崎市障害福祉施設事業協会(障施協)に加盟し定期的に施設長会等に出席し連携を図っています。障施協のしごとセンターと連携し、施設の自主製品を販売しています。地域の関係機関とのネットワークを構築し、共同で各種行事の開催に取り組む活動を推進しています。区の社会福祉協議会や町内会、民生委員との連携を推進し、施設の専門性を生かした障害者支援に関する講習会等に参加しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

 区行政や地域の町内会、民生委員等の連携の中で、障害者への地域福祉の向上・拡大に向けた活動を推進しています。町内会のニーズに応じ施設の会議室を提供したり、各種の地域イベントの高齢化対策としてトイレ等の設備を開放したりしています。また、施設の障害者支援の専門性を生かして、地域の小学校等への障害者の理解に向けて講師を派遣しています。また、クリーニング等作業プログラムが充実しており、地域の企業からの信頼と作業依頼のニーズも高く、安定した作業の受注につながっています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

 川崎市社会福祉協議会主催の「地域生活支援SOSかわさき事業」に法人として参加しています。高齢、障害、児童、保育等の分野・領域を超えた社会福祉法人のネットワークを構築し、生活困窮者への食料、衣類の支給等の公益活動を推進しています。区単位に活動を推進し、エリアごとの支援情報の整備を図っています。また、地域の公益的事業・活動の一環として、災害発生時の二次避難場所を想定し、川崎市や区と協議し防災拠点としての飲料水・食料・毛布等を備蓄し緊急時に備えています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 法人の年次別研修で、一人ひとりの思いを大切にする、尊厳を守るという理念や基本方針の理解を深めています。職員行動指針に基づき利用者主体の支援に努め、利用者の自己決定と選択を尊重し、個人の尊厳に配慮することを事業計画に明記しています。権利擁護研修や虐待防止、意思決定支援なども日頃のOJTで継続的に学び、振り返るようにしています。また、職員は年1回定期的に虐待防止チェックリストを活用し、「虐待していませんか」の問いかけに注意を喚起し、利用者の個別の状況に応じた適切な支援に努めています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

 プライバシーポリシーを作成してホームページに掲載し、法人研修を実施し個人情報保護やプライバシー保護について職員への周知徹底を図っています。利用者には3年ごとの契約更新時にプライバシー保護について説明し、広報誌への写真の掲載等について本人の同意を得るようにしています。利用者が安心し快適に利用できる環境整備に努めています。食堂は2回に分けゆったり食事ができるように配慮し、トイレ介助等の同性介助を徹底し、職員は更衣室の個々の収納スペースやパーソナルスペースの確保に留意しながら支援をしています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

 ホームページに法人および事業所の福祉サービスに関する内容を紹介しています。事業所のパンフレットには日課や主な作業・活動内容を具体的に説明しています。利用者や職員の構成をわかりやすく説明し、利用希望者がイメージしやすいようにしています。パンフレットを見学希望者や近隣の特別支援学校に配布し、見学や夏休みの1日体験の利用者を受け入れています。パンフレットは年1回以上更新しています。利用者によりわかりやすいように工夫し、施設紹介のDVD等を整備しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

 利用開始に際してはサービスについて視覚的にわかりやすいように工夫して説明しています。見学時に利用者の実際の活動の状況を見て、自分の想いに添った選択ができるよう配慮しています。契約については契約書及び重要事項説明書のガイド版を作成し、わかりやすい言葉に代えて利用者の理解につなげ、丁寧に説明し同意を得て署名をもらいます。意思決定が困難な利用者の場合は、保護者などの代弁によりスタートする場合もありますが、一定期間後に再評価し利用者に合った活動を提供できるようにしています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

 移行の必要性については、事前にカンファレンスを行い、関係機関などと連携して利用者支援に大きな変化が生じないようにしています。昨年度は2名の移行者があり、本人の希望による高齢者制度の利用事例では、4か月かけて体験利用を繰り返し本人が意思を固めた事により移行となりました。その間関係機関で情報を共有し利用者が納得できるように対応しています。また転居による移行の事例では、移行先への情報提供を必要に応じた形で行いました。地域の相談機関と連携し、本人が安心して移行ができるように支援しています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 法人では3年ごとに利用者満足度調査を行っています。一昨年の利用者満足度調査の結果を受けて、当施設では事業計画に地域社会との接点に広がりが持てるようなプログラムを重点項目に設定しています。事業所では年2回個別支援計画の実績評価の際に個々の利用者満足度を確認し、計画の見直しに反映させています。またサークル活動やグループ活動の実施後にも満足できる活動であったかを振り返るようにしています。各種の行事の結果について自治会でも話し合い、利用者の役員が意見をまとめて次の活動に生かすようにしています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

 「苦情解決対応マニュアル」を策定し、苦情解決責任者、第三者委員等を含めた苦情解決の体制や仕組みを明示しています。また、苦情対応の連絡先等を重要事項説明書に記載し、契約時に利用者や家族に説明しています。苦情解決の仕組みや窓口、連絡先及び第三者委員を明示したポスターを掲示し、利用者等に周知しています。利用者や家族等からの苦情を記録し、月ごとに法人及び障害福祉施設事業協会第三者委員会に報告しています。また、苦情内容を分析し主な内容を職員会議で共有しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

 職員は、日々の利用者支援の中で利用者が何を伝えたいのかを把握し、帰りの打ち合わせで利用者の発言を促し、申し出があればいつでも相談できることを伝えています。職員は、休憩時間を含めいつでも利用者の相談に応じています。相談室や休憩室、会議室を使用し利用者が話しやすく安心して話ができる環境を整えています。多機能型の事業所の特性から生活介護と就労継続支援B型事業の支援の変更に関する相談があります。職員は、利用者の希望を尊重し、状況に合った適切な支援に努めています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

 全職員が相談窓口であることを全ての利用者に周知し、利用者が相談しやすい雰囲気づくりに努めています。苦情解決対応マニュアルに、利用者の相談内容に応じた対応責任者と報告義務のフローを明示し、相談対応の迅速性を図っています。祭りの準備等の聞き取りアンケートなどで利用者の意見等を直接聞き取るようにしています。聞き取った内容は朝と帰りの職員打ち合わせで全体化し、ケース記録に入力し要件に合わせて対応しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

 防災安全委員会を設置して事業所全体の安全確認を推進し、事故事例やヒヤリハットの事例を評価し事故防止を図っています。「危機対応マニュアル」を作成して危機管理の基本方針を明記し、法人として対応すべき危機管理や緊急時の対応に備えています。「危機対応時 参集職員行動表(わかたけ作業所)」を整備し、災害等の緊急時の職員の対応について明示しています。「ヒヤリハット・事故発生と事後対応マニュアル」を作成し、重要度のレベルに応じた処置と報告体制を明示し、職員会議に報告して全職員で認識を共有しています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症対策委員会を設置し、毎月委員会を開催し感染症対策について対策を講じています。「感染症対策指針」を策定し、感染症発生時の対策と役割分担や感染症予防策等について明示しています。「感染者発生時の業務継続計画(BCP)」を整備し、感染症拡大時の対策や連絡先について明示しています。また、衛生管理委員会を設置して、食中毒や感染症予防・まん延に関する対策を実施しています。毎年10月に感染症発生時の対応訓練を実施し、ノロウイルス等による汚物処理の研修や罹患時の職員対応の実践研修を実施しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

 防災安全委員会を設置し、防災訓練の実施や災害発生時の緊急対応に備えています。地震、火災、水害を想定し毎月防災訓練を実施しています。消防署と連携し防災訓練計画を作成し専門業者による消火器等の点検を実施しています。災害発生に備え、3日分の飲料水等を備蓄しています。また、東海地震等大規模地震の発生に備えた「大規模地震発生時の対応マニュアル」を策定するほか、「社会福祉法人育桜福祉会BCP(事業継続計画)」を作成し、大規模災害のBCP発動基準やライフラインの復旧等事業継続のための対策を明示しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:a】

 「利用者支援標準マニュアル」を整備しています。マニュアルには、日中活動支援、食事支援、送迎支援、トイレ支援、服薬支援等の標準プロセスを明記しています。また、フロアごとに個々の利用者の障害特性に配慮し、一日の支援の流れに沿って、トイレ誘導や服薬等場面ごとの本人の動きや支援者の動き、及び支援のポイントや留意事項について明示し、支援の統一性を図っています。利用者支援標準マニュアル等の実施状況や見直しについては、フロアごとに職員がサービス内容を把握し、職員間で検討し情報共有を図っています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

 サービス管理責任者が職員のサービス支援の状況を把握し、マニュアルの見直しの必要性について施設長とのコア会議で話し合い、必要に応じて見直しを実施しています。また、職員は、フロアごとに個別支援計画に沿って個々の利用者特性を記述した支援マニュアルの見直しを行い、支援が実施されていることをケース記録に記述して職員間の情報共有を図っています。しかし、利用者支援標準マニュアルの定期的見直しは実施していません。利用者支援の状況の変化を年度ごとにチェックして、定期的にマニュアルに反映させる取り組みが望まれます。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

 サービス管理責任者が、個別支援計画の作成・見直し時に利用者に面談してアセスメントを実施しています。アセスメントは本人の日常生活動作や健康状態、支援機能のニーズ、本人の希望や得意なこと等80項目に及びます。職員はアセスメントの結果を記録システムに入力し、支援ニーズを整備したうえで「アセスメント結果表」を作成しています。ケース会議を開催し、支援ニーズの職員間の情報共有を図っています。利用者の好きなこと、得意なこと、今の暮らしの中で困っている事等を個別支援計画に反映しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

 年2回、個別支援計画の見直しを実施しています。サービス管理責任者は半年ごとに個別支援計画の達成状況を評価し、モニタリング記録表を作成しています。モニタリング記録表は、個別支援計画の支援課題・支援目標、目標の達成状況、本人が行ったこと、支援員が行ったこと及び総合初見が明記されています。評価結果をもとにサービス管理責任者が個別支援会議を開催し、職員間の情報共有を図り、計画の見直しに反映しています。個別支援計画は、利用者・家族の了解を得て実施しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

 記録システムを導入し、パソコンを活用して利用者支援に関する各種の情報を入力し、職員間の情報共有を図っています。記録システムはケース記録等の日々のサービス提供の記録だけでなく、個人情報などの利用者の基礎情報や会議録、医療情報、運営日誌等各種の日誌類など多岐に及ぶ情報が記録されています。個別支援計画の目標に沿った日々の支援の実践の記録と評価の情報管理の方法については改善の余地があり、今後の課題です。対策の工夫が望まれます。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

 文書管理規程を策定し、施設長が管理責任者として規程に則り文書類を保管しています。「プライバシーポリシー(個人情報保護方針)」をホームページに掲載し、法人としての個人情報保護の考え方に関する11項目の取り組みについて開示しています。また、「個人情報保護規程」を策定し、施設長が個人情報保護管理責任者となり個人情報の収集や目的外利用の制限、個人情報の記録・保存等について明示し、全職員に周知しています。パソコン上の個人情報はパスワード管理を行い、データの不正利用や漏洩の防止を図っています。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 職員は、利用者主体の自己選択、自己決定の機会を作り、自立性の向上に向けた支援に努めています。給食では利用者がドレッシングや調味料を自分の好みで選びおいしく食べられるように配慮し、また、外出先を選んで自分のテーマを達成できるように支援しています。利用者が状況に合せて自分で選択できる場面づくりを工夫し、地域活動の各種の場面でも利用者が自分の意思で決定できるように支援しています。職員は、個人の嗜好を尊重し、服装なども個性と捉えていますが、たばこの管理や寒暖の衣類調整をアドバイスするなど必要な支援を心がけています。自治会は選挙で役員を決め、サークル活動やグループ活動で希望が実現するように意見を述べます。職員は利用者の思いが実現するようにサポートしています。また、職員は、作業工程を分割して個々に合った工夫をしたり、事業所内の他の作業を体験したりするなど個別の能力を発揮できるよう支援しています。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:a】

 職員は、利用者支援の基本姿勢や障害者支援に関わる人権・権利擁護、虐待防止等について法人の入職時研修から繰り返し学んでいます。法人および事業所の虐待防止委員会、身体拘束適正化委員会が連携し「虐待防止対応規定」等を整備し、定期的に虐待防止に関する研修を実施し権利擁護の意識の徹底を図っています。職員は、「職員セルフチェックリスト」「虐待防止早期発見チェックリスト」を活用し、自身の権利擁護に関する意識を振り返り、権利侵害の防止に努めています。また、身体拘束3要件に留意して、適切な対応を心がけています。セルフチェックの結果を集計し、課題を分析して職員全体で共有しています。サービス管理責任者やリーダーを中心に、職員が気づきを共有する体制を整備しています。利用者の障害特性から興奮時のやむを得ない制止や利用者の行動障害の動きがいつもと異なる時の対応などを共有し、改善の工夫につなげています。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 利用者がどのように暮らしたいか、そのために必要なことは何か、また暮らしを継続するために必要なことは何かについて意向を把握し、職員間で共有し、提供する個々のプログラムに反映させています。利用者がどんな選択や自己決定をしたのか、その過程についても記録し、ケース会議、重点支援会議、個別支援会議などで共有しています。また、社会資源活用プログラムで休日の過ごし方や交通機関の利用方法を体験するほか、こづかい帳をつけることでやりくりや好きなものを買うことだけでなく生活に必要な買い物に意識を向けられるようにしています。利用者は、工賃を貯めてより高価な物を買える、外出も遠くまで行けることなどを知り、生活の幅を広げています。職員は、見守り支援を基本として、常に観察や工夫により利用者が自分でできるための必要な支援を提供しています。他機関との連携や行政手続きのサポート、さまざまなサービス利用につなぎ生活の安定を図っています。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 言語でのコミュニケーションが難しい利用者が多く、利用者の能力や特性に合わせた方法を工夫し支援しています。言葉に加えて、視覚的な情報伝達として日課を表にして、今やることや今日やることを明確にし、見通しを持てるようにしています。職員は、利用者の想いや希望を表情や行動からも汲み取っています。利用者がこの時間にその行動をすることの意味や背景、表現したいことなどを総合的に判断して、安心できる状況を提供する支援を行っています。職員は、支援の経過を記録し職員間で共有しています。利用者の選択場面では、選択肢を2種から3種に増やす、あるいは聞き方を代える、違う物を加えてみるなど選択の幅を増やして体験を重ねています。また写真など視覚的情報や2単語から増やしていくなどして、本人のコミュニケーション能力を高めるよう取り組んでいます。必要に応じて家族や支援者の協力を得ながら意向を汲み取っています。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

 職員は、利用者からの話したいことや相談の申し出は必ず受けるようにしています。即時に対応できない状況がある場合は、対応できる時間を設定し了解を得ています。事業所内に空室を用意して、聞く体制を整えて個別対応に備えています。日常の聞いてもらいたいという話題は聞き取り、何らかの対応が必要な内容であれば日中活動の中に組み込んで実施し、早期の解決に努めています。必要に応じて記録に残し、利用者の自己決定や自己選択に配慮し、意思決定支援ガイドラインに基づき対応しています。相談内容は職員間で共有を図り、支援の統一性を図っています。相談内容が退所やフロアの移動、サービス利用の変更など検討を要する内容であれば、利用者の優先順位や実施後の状況をイメージできるよう情報提供をしています。また、体験の積み重ねを大切にして利用者の納得できる結論につなげています。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:a】

 利用者の希望やニーズを把握し、日中活動の内容を検討し個別支援計画に反映し実施しています。外出活動では余暇だけを目的とせず、地域資源の活用や地域との接点を広げています。作業では本人の達成できる工程を見極めて分割したり、スポット作業を増やしたりしています。また、しごとセンターや外部事業所からの受注を獲得するなどして、利用者ができることや作業量を維持していくように努めています。隣接企業での作業や清掃など外部での作業も組み込んでいます。地域資源活用プログラムとして利用者の生活能力の向上につながるようなグループ活動を設定したり、地域の資源を活用したサークル活動を実施し経験の拡大を図っています。職員は、利用者の希望を確認しながら個別支援計画に組み込んでいます。地域の行事を案内したり、市の福祉イベント情報を提供したり、チケットの取り方などをサポートし、利用者が休日に楽しめるよう支援しています。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 利用者の半数程度は行動に強いこだわりのある利用者です。強度行動障害支援者養成研修を正規職員全員が受講し、事業所内での研修や個別支援会議やケース会議、重点支援会議で共有し専門性を活かした支援に努めています。職員は、OJTで常に共通の対応を行い、個々の利用者に応じた支援に努めています。職員は利用者の様子を観察し、行動の理由を把握し支援環境の見直しなど工夫を重ねています。また、フロア会議や日々の現場でスーパーバイズを受けることにより利用者の安定を図っています。つかみかかる、大声を出すなど興奮した際には、その場から離し落ち着ける居場所で見守ります。不適応行動が起きない環境作りを工夫し、人との距離感や、苦手な事が視界に入らないように時間の流れを工夫しています。外出時のメンバーに注意を払い、利用者の関心や行動のペース、相性に配慮しています。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 職員会議で個別支援計画に沿った生活支援について話し合い、職員間の情報共有を図っています。食事は、自治会のリクエストメニューを尊重しフロアごとの要望に配慮しています。季節感のある献立表で食事を楽しくしています。ドレッシングや調味料など利用者が自由に選択し、デザートも選択メニューの中から利用者が自分の好みで選びます。また、アレルギーの禁食や減塩、カロリー制限が必要な利用者は10名程度で、看護師や栄養士が連携し利用者ごとに食事の管理をしています。排泄行為については一部介助が必要な利用者がいますが、ほとんどの利用者は自立しています。大多数の利用者が自立歩行ですが、歩行に偏りのある利用者には、作業室内を歩く際に転倒しないように注意し、利用者が安全に移動できるように見守り支援をしています。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:a】

 清掃マニュアルを整備しています。施設内の作業スペースや廊下・トイレ等の共用空間は、換気や清掃が行き届いています。トイレは毎日職員が消毒し清潔です。床はモップで職員が毎日清掃しています。清掃週間を設けて毎月空調の掃除を行っています。築後の経年による老朽化がみられることから、また、バリアフリー化されていないこともあり、利用者の加齢等に配慮し職員全員で日常的な使用と安全性を心がけています。また、利用者が個々に思い思いに休憩できるように、作業室の他に相談室、静養室、会議室等を開放し、いつでも休めるようにしています。「各部所点検確認表」を作成し、フロアごとに毎日自主安全点検を実施しています。作業用の机や椅子などが老朽化して危険が生じていないかを点検し、また、定期的にエレベーター保守点等を実施し、利用者が安全に安心して生活できるように配慮しています。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:a】

 現在、自立歩行や座位・立位の機能訓練を必要としている利用者はいませんが、生活訓練として館内でのウォーキング、ストレッチ体操、作業前のラジオ体操などを行っています。グループごとに日頃から階段を利用しての歩行訓練や、看護師が利用者の障害の状況に応じてストレッチを中心とした支援を行うなど、運動の機会を提供しています。また、地域で生活するための生活訓練を行っています。公共交通機関の適切な利用や生活能力を習得するために、年1回グループ外出を実施し、ICカードを使った電車やバスなどの利用や乗降時のマナーの学習等を行っています。利用者が日々の生活を安心して自信をもって過ごせるように支援し、実生活を想定した社会生活力が身につくように本人の自立性の向上を目指した支援を行っています。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

 看護師を配置し、利用者の日々の健康管理を行っています。看護師が毎日施設内を巡回し、利用者の表情等を観察し、感染症や体調不良時の適切な支援に努めています。医師の指示で検温や毎日の血圧測定が必要な利用者に注意し、利用者のバイタルサイン等の健康状態のチェックの結果を看護データとして毎日記録しています。また、連絡帳を用いて家族との利用者の健康状態について情報を共有しています。年2回、利用者の健康診断を実施しています。内診、尿検査等の内科検診と胸部レントゲン検査、生活習慣病健診、インフルエンザ予防接種等を実施し、希望があれば骨密度検査、ピロリ菌検査等も実施しています。健康診断の結果について家族や医療機関と連携して適切な対応に努めています。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:a】

 看護職員を配置し、医師からの指示書に応じて医療的ケアを実施しています。また、アレルギーや食事制限のある利用者についても、医師の指示書を基に特別食を提供しています。服薬支援マニュアルを整備しています。フロアごとに利用者個々人の状況に応じた服薬マニュアルを作成しています。一部介助を含めてほぼ全員が服薬支援が必要です。医薬品は看護師が施錠管理を行い、毎日フロアごとに配薬します。服薬マニュアルに基づき、服薬チェック表を活用し、担当職員が誤与薬や服薬漏れの防止に努めています。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 事業計画の事業重点運営項目に「地域資源活用プログラムの実施」を掲げ、利用者の社会参加を積極的に支援しています。実際の生活場面で地域のコンビニエンスストアなど身近な社会資源を積極的に活用する経験を重ねることで、必要な生活能力の習得を目指し、生活の幅を広げるように支援しています。
 地域支援活用プログラムとしてサークル活動を推進しています。地域の農園での芋掘り会や地域の店での買物、初詣など、グループごとに活動し、地域住民と交流し社会参加を図ります。また、プログラムの一環として、公共交通機関を利用しての羽田飛行場見学等の外出支援を実施しています。利用者が地域での生活能力を習得できることを目的にしています。職員は、就労継続支援B型事業の利用者については、参加することの意義に加えて特に個々の活動の目的意識を持つように支援しています。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 利用者の多くは家族と同居しており自宅から通っています。家族の高齢化等によりグループホーム等への移行が求められるケースがあります。この3年間で7名の利用者が自宅からグループホームに生活の場を移しました。グループホームへの移行に際しては、家庭からグループホームに住所が変わっても通所先を変えたくないという利用者や家族の相談に応じて地域の相談支援センターと連携し、家族に丁寧に説明して進めるようにしています。事前に1週間程度の体験利用を行い、利用者が安心してグループホームへ移れるように支援しています。また、近隣のコンビニエンスストア等での買い物体験や通所時の交通機関の利用体験を実施し、利用者が安心してグループホームに移れるように支援しています。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 年に4回保護者会を開催し、施設運営の方針や事業計画、活動スケジュールについて説明しています。また、サークル活動、グループ活動等の日中活動や各種イベントにおける利用者の参加の状況、及び利用者の健康に関する情報などを説明し家族とのコミュニケーションを図っています。そのほか、毎日連絡帳を活用し、利用者家族やグループホームとのコミュニケーションを図っています。家庭生活やホームでの生活の変化を把握し、施設の出来事を連絡帳で分かりやすく伝えています。また、病院や相談支援センター等の関係機関とも連携し、利用者の体調の変化等に迅速に対応できるようにしています。家族の要望に応じて、グループホームに関する勉強会を開催したりしています。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

 評価外

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

 事業計画に、利用者個々の希望と個性を踏まえて就労継続支援B型事業に必要な作業科目を設定することを掲げています。また、高い工賃と障害基礎年金だけで質の良い生活を維持できるように作業の質を高め、「仕事意識」をもって作業に取り組み、利用者一人ひとりが働くことへの意識の向上を図ることを事業計画に明記しています。そのほか、個々の障害特性に配慮し、利用者が働くうえで必要な「報・連・相」の基本的マナーやタイムカードの打刻など仕事のルールを丁寧に説明し、利用者の就労への意欲の向上を図っています。地域資源活用プログラムを設定し、交通機関を利用する時のマナーなど利用者が地域で安心して生活できるように支援しています。現在就労を希望する利用者は一人もいない状況ですが、必要に応じて相談支援事業所や就労援助センターと連携し、個別支援計画に基づいて就労支援に努めています。

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:a】

 利用者の希望や要望及び障害特性に応じて適切な作業を選択できるように支援しています。キットパス・チョーク製品組み立て梱包作業、施設外企業への出張作業のラインパウダー・チョーク作業、菓子箱組み立て、マンション等の清掃作業などが主な作業項目です。工賃規定を整備し、工賃向上計画を作成し利用者に丁寧に説明しています。工賃規定に基づいて毎月作業収益を利用者に支給しています。施設の就労支援B型事業の利用者の工賃は、平均工賃45,000円以上を継続しています。月の工賃が10万円を超える利用者もいて高い工賃が維持されています。職員は、個々の利用者の障害特性に配慮し作業工程を分けて、利用者が自身の特性に合った工程を分担できるように合理的配慮に努めています。職員は、利用者が作業に習熟してステップアップし、新しい作業に挑戦できるように支援しています。

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:a】

安定した受託作業を維持しています。利用者個々の希望と適正を踏まえて就労継続支援B型事業として必要な作業科目を設定しています。作業開拓担当職員を配置し川崎市の障害者雇用・就労推進担当部門やしごとセンターとの連携を図り、また、県共同受注窓口、法人内施設等と連携し、作業の開拓を推進しています。就労を希望する利用者及び就労体験が必要と思われる利用者がいれば個別支援計画に基づき、企業実習、施設外での出張作業等を支援しています。就労援助センターやハローワーク等関係機関と連携し、「働く」ということを利用者がより意識しながら、将来的な就労と自立及び社会参加を図れるように支援しています。ここ数年、一般企業に就労を希望する利用者がいない状況ですが、利用者の就労意欲の向上に努めています。