社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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アスクさいど保育園

2023年05月24日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 アスクさいど保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 70名(利用人数:83名) 名
所在地 233-0008
横浜市港南区最戸1-16-3
TEL 045-730-6123 ホームページ https://www.nihonhoiku.co.jp/blog/saido/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2012年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社日本保育サービス
職員数
常勤職員:16 名
非常勤職員:14 名
専門職員
園長:1 名
主任:1 名
保育士:20 名
看護師:1 名
栄養士:2 名
調理員:3 名
保育補助:2 名
施設・設備の概要
保育室:6室
トイレ:3ヶ所
調理室:1ヶ所 
事務室:1ヶ所 
面談室:1室
職員休憩室:1室
沐浴場:2ヶ所 
調乳室:1室
園庭:有

③ 理念・基本方針
〇すべては子どもたちの笑顔のために
この文章のすべてという言葉の意味を常に考えながら全ての生活、全ての行事、全ての保育のあり方を考え行動しようと確認し合っている。

〇人にやさしく ものにやさしく みんななかよし
子どもたちも口ずさみやすい文章にしたこの一文は園目標であり、園舎の目立つところに掲げている。意味合いにおいて協調性を意識したものであるが一方多様性の存在を確認するものである。

〇大人たちの協調性、団結無くして子どもたちの真の笑顔無し
大人たち(保護者、おうちの方々、保護者及び職員、地域の方々等)が子どもたちの成長を見守っている。つまり子どもたちにとっての生活は保育園だけではない。これら当然のことだがあらゆる場面で大人たちそれぞれが忘れがちになってしまうので、明文化し様々なところで発信している。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
園では、下記の考えに基づき保育が行われています。
互いを理解しようとする気持ちは、保育のみならず子育てひいては大人同士であっても人間関係の基である。保育園という視座で申し上げれば、保育士や職員が自らの目に映る子どもたちの姿だけで保育を行って良いものか長年の疑問であり、課題である。
子どもたちの思いを想像すれば保育園での生活は多くても一日の半分である。保護者の立場に立ってみても同様である。そこで保育プログラムを立てる際保護者方に子どもたちのご家庭での姿や考えを伺うことが何よりも重要ではないだろうか。そこで先述の通り大人たちが一丸となることや協調性をもつことを常に呼びかけ、保護者方もまたおうちの方々も保育園での保育に参加しているという気持ちをもってもらうことにより、いわば自己中心的な振る舞いを軽減させると共に子育ての喜びや楽しさを感じてもらうことも重要な業務ととらえ運営を行っている。また、常に発信している言葉の一つに行事等は日々の生活の延長線上にあるというものがある。他園から異動してきた職員の指摘にもあるが当園は行事等が多いと指摘される。実際に比べたことはないが、事実保護者アンケート等からも察することができる。当園の特色として保護者方には自然な形のお子様をいつでもご覧頂けるよう環境整備を行っている。正直保護者方が求めているものとは違うが少なくとも保護者方に気づかない姿を見せてもらいましたという声が多く寄せられている。これは当園の自慢であり誇りでもあると職員に伝え自然体の美しさを確認し合っている。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/08/01(契約日) ~2023/04/17(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 6 回(2018年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 1) 子どもの安全のために衛生環境に取り組んでいます
園では、子どもが安全に過ごせる基本的なことの一つに衛生環境があると考えています。感染症の流行もあり最近では衛生環境に力をいれる園も増えましたが、園では以前から衛生環境には特に力を入れてきています。感染予防対策として子どもたちのループタオルを全ての手洗い場で取りやめ、使い捨てペーパータオルを設置しています。また、園ではウォーターサーバーを設置し、子どもたちや職員の飲料水としています。また、毎月の「ほけんだより」では、季節ごとに流行する感染症の注意喚起や感染症予防の基本的な対策を、わかりやすいイラスト入りで発行しています。

2) 食育に力を入れています
食べることへの興味や関心を引き出すために、積極的に食育活動に取り組んでいます。園の玄関前では、子どもと栄養士が中心となって通常のプランターとは違う、脚付で高さのあるベジトラグを使用して野菜を栽培しています。ベジトラグで栽培したレタスを収穫し、給食に取り入れています。また、調理室は廊下側がガラス張りとなっていて、子どもたちは調理する様子を見ることができ、子どもが興味を持って食事を楽しめるような雰囲気作りを大切にしています。

3) 人材育成と人事管理の連携が望まれます
人材育成ビジョンに示されていまる「期待される職員像」に基づいて、職員がスキルや知識を獲得出来るように研修の機会が提供されています。失敗を恐れず自主的に考え行動することを奨励する方針は、この園で働く職員の成長につながっています。人材育成と人事管理の整合性に課題があり、職員の意向が異動等に十分反映されていません。管理職と職員との意思疎通を進め、人事管理に職員の意向も考慮し、人材育成につなげることが期待されます。

4 ) 理念実現に向け職員と協力した取組が期待されます
「すべては子どもたちの笑顔のため」という理念の実現を最重要視し、事業計画、行事計画に反映させたいとしています。その中で、職員間の仕事負担のアンバランスや行事における人数制限、実施内容のあり方など調整が難しい状況です。理念実現のためには現場で働く職員の理解のもと、園全体での取組が重要となっています。課題を職員と共にいかに解決していくのか、園長の指導力が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
いわゆる定型文的な物言いを感じることなく、心のこもったご評価であったと感謝しております。
私としても指摘をする立場である以上、指摘することへの苦しさは理解しているつもりです。
それは、聞き手に少なからずとも素直さが必要だからです。
この第三者評価に対するコメントとして、ひと言で申し上げれば、晴れやかな気持ちにさせて頂きました。
誠にありがとうございます。
尚、ご指摘事項の対策や対応といたしましては、会議録や行事等の感想、反省、また避難訓練や緊急手順等の明文化を行い、誰でも簡単に振り返りが行えるように取り組んでまいります。
また、それらの文章を適切に保管、管理することも併せて行ってまいります。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

社是「すべては子どもたちの笑顔のために」や園の方針「人に優しくものにやさしく みんななかよし」を園内に掲示し、重要事項説明書に記載しています。職員にも社是等は園長から十分に周知が図られています。しかし、保護者は理念や基本方針を知っているが、理解していていないと園長は感じています。引き続き理念や基本方針の周知に努めていくとしています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

地域的には待機児童数や園見学の人数などから、保育園の利用希望者は増えていると分析しています。選ばれる保育園となるためにはホームページ等による情報提供が必要と考えています。そのためにも職員や子どもたちがやりたいと考えている行事を今後も継続することが大切と考えています。経営状況については法人が携わっており、コスト分析は保護者とも情報共有しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

3歳児から5歳児の職員配置は十分でなく、複数担任制を実施するほか、誕生会を一緒に行うなど配置を工夫しています。また、職員の異動等により、人材育成が計画通りに進捗していません。法人と園長との状況や情報の共有が望まれます。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人と園で、理念や保育方針と整合性のある中・長期の事業計画が立てられています。成果目標は具体的であり、実施状況の評価を行えるものとなっています。中・長期計画は年度末に見直しを行うことになっていますが、人事異動などで、中・長期計画の実行に支障がでることが課題となっています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

中・長期計画を反映する形で単年度計画が立案されています。概要は園長や主任により提案され、内容の詳細は職員によって行われています。中・長期計画、年間カリキュラム、年間行事予定表などは実行可能な具体的なものになっており、園だよりなどにより周知されています。今後、継続しての取組が期待されます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

全体的な計画から、事業計画を策定、実行し、職員が参画して事業計画の見直しを行う仕組みがあります。園長は職員の自主的な行事等の実施を通じて、職員が成長すると考えています。職員間での仕事負担のバランスに配慮していますが、評価や見直しの時間確保が課題となっています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

事業計画の内容を保護者に説明しています。「運動会の保護者の参加人数が少ない」「なぜお泊まり保育ではなく夜保育にしているのか」などの質問が出て、回答しています。行事は「すべては子どもたちの笑顔のため」という理念の実現の一つであることを理解してもらうための取組が期待されます。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

リスクはあるものの、職員はやりたいと思うことに挑戦できる体制があります。リスクに対して日頃から職員全員で軽減に努めています。職員は保育の質の向上に向けた取組についてPDCAサイクルを進めたいと考えていますが、振り返りについては時間が不足している状況です。評価結果を分析する時間の確保が望まれます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

各行事後の保護者アンケートや職員の振り返りにより、行事における人数制限や、バス旅行のあり方等の課題を認識しています。職員会議等で「すべては子どもたちの笑顔のため」という理念に立ち返り、改善策や改善計画を策定しています。今後、計画通りに実施することが期待されます。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

園長は自らの役割と責任を認識し、最終的に責任を負うことを明言しています。日常では保護者対応でトラブルになりそうな時は、担当職員が対応し、それでも難しい時は、主任、園長と状況が伝えられ、適切な対応が行われています。有事における園長不在時の権限委任も明確化されています。ただし、文書化されていないので文書化が期待されます。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園長は3ヶ月に1回開催される勉強会に参加し、遵守すべき法令を理解し、職員に分かりやすく伝えています。個人情報を管理し、規則を守る事が大切であることを職員に示し、法令遵守の周知を図っています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

園長は「保育は、決して一人では行う事ができず、組織としての取組が必要」と考えています。子どもにとって大切なのは成長過程における刺激であり、職員の意見を聞き、職員の参画のもとに多くの試みを実施しています。職員を各種研修に派遣していますが、研修内容について園の方針との関係を明確にすることが望まれます。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

労使双方が各業務の内容を確認しつつ、組織の成長を考慮した業務分配を行っていくことが重要であると園長は考えています。園長は職員のワークライフバランスを考慮し、それぞれが働きやすいと感じる職場を整備していくことが大切と考え、短期ビジョン、長期ビジョンそれぞれの職員への配慮が結果的に実効性を高めることに繋がると取組を進めています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

保育の質を確保するため必要な保育士、看護師、栄養士を計画的に配置しており、現時点で人員体制は充足している状況です。また、職員の自己実現を推進することにより、園が各職員にとってやりがいを感じることができる場になるように進めています。今後も福祉人材の確保と育成についての継続が期待されます。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人として「期待する人物像」を明確にし、人事基準を設けて評価・分析を行っていますが、十分活用できていない可能性があります。職員を育成しても、本人の意向が異動に反映されていないなど、方針の食い違いが起こっていると園長は感じています。改善策を検討することが期待されます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

園長は職員のワークライフバランスに配慮し、働きやすい職場となるよう努めていますが、職員の意向を重視し、その事により、ある職員に仕事が集中してしまうことが発生していると園長は認識しています。業務量の偏りをなくすため、園長の指導力の発揮が期待されます。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

法人として人材育成ビジョンを作成しており、勤続年数や役職などに対して、期待されるスキルや知識が明確になっています。現実にはこのビジョンと職員一人ひとりの状況には乖離が生じていますが、職員一人ひとりが目標を設定し、ビジョンを羅針盤として人材育成に活用していくことが期待されます。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

人材育成ビジョンに示されている「期待される職員像」に基づき、職員がスキルや知識を獲得出来るよう研修の機会が提供されています。キャリアアップに係る研修は優先度が高いものの、他のスキルアップに関する研修は業務の状況により優先度が下がる傾向があり、受講状況にばらつきが見られます。今後、さらに職員の意向も踏まえ、受講を促す取組が望まれます。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

職員のスキル、知識に応じて園長は必要と思われる研修等を提案しています。新任職員はベテラン職員と業務を共にするOJTが図られています。階層別研修、職種別研修など研修のメニューなども充実しており、研修の機会は確保されています。業務の状況により計画通り参加ができていないことがあり、参加したい職員の意思が実現する仕組みづくりが望まれます。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

法人が作成した実習生受け入れガイドに従い、継続的に実習生を受け入れています。実習内容は学校側の希望も踏まえて柔軟に対応しています。保育の喜び、子どもたちからの感動を受けることを実感できるようなプログラムを工夫しています。園では自習記録を保管していません。実習記録も園の保育のノウハウとなるので、一定期間の保管が望まれます。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人および園の理念、基本方針、事業計画、事業報告、財務状況などはホームパージや園の玄関などで公開されています。第三者評価の受審結果も公表されています。ただし、保護者にとって重要なものと十分認識されていない可能性があり、引き続き周知に努めることが望まれます。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

全てを含めた運営を適正に行っており、法人や横浜市の監査も行われていて、園運営の透明性は確保されています。法人の主導のもとに運営に取り組んでいますが、人材配置などに課題があります。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

コロナ禍以前は地域のデイサービスとの交流や年3回の幼保小の取組などを行っていましたが、すべて中止となっています。新型コロナの制限が緩和されれば再開できる体制です。散歩時の挨拶は引き続き励行しています。港南区福祉保健センターなどからの各種パンフレットを玄関先に起き、地域において利用可能なサービスの提供に努めています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティアを受け入れ、実績もありますが、記録を残していません。ボランティア受け入れに関して登録手続き、対応手順などが具体的に記載されたマニュアルも作成されていません。学校の職場体験を受け入れています。今後、ボランティア等の受け入れマニュアルの整備や実績の記録などが望まれます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

保健所、消防署、福祉保健センターなど関係機関の連絡先はリスト化されています。園長は私立園長会へ参加し地区委員・ネットワーク委員を務めています。虐待等権利侵害に関する事例は、児童相談所などの関係機関と連携しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

私立園長会では0歳児の受け入れなど、人口増の地域ならではのニーズを把握しています。園見学者の育児相談に丁寧に対応しています。コロナ禍以前に行っていた活動は現在制限されていますが、コロナ後の準備を進めています。今後、地域への相談事業などの再開が期待されます。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

コロナ禍以前は地域のデイサービスとの交流や年3回の幼保小の取組などの活動を行ってきましたが、現在は中断しています。散歩時に地域の方へ挨拶をしています。地域における公共的な福祉ニーズの面から、被災時に福祉的な支援を必要とする地域の人々をどのように支援していくのかについて方針を明確にしていくことが期待されます。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員共通認識である園の目標「ひとにやさしく ものにやさしく みんななかよし」をもとに、子どもを尊重した保育を実践しています。法人は、園長、主任を対象に「子どもを尊重した保育に関する基本姿勢について」の会議や研修を行っています。研修の資料や人権チェックリストなどを職員に周知し、自己チェックを通して自身の保育を振り返っています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

プライバシーの保護についてのマニュアルが整備され、職員会議などで共有し保育に努めています。重要事項説明書で保護者には、「写真等の取扱いにおけるプライバシー保護等への配慮」として、保護者が撮影した写真や動画は慎重に取り扱うように伝えています。送迎時の保護者との会話の場合も、内容によっては場所を変えて事務所を使用するなど配慮しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

園のパンフレットには、園目標やデイリープログラムを写真とイラスト付きで分かりやすく作成しています。ホームページでは動画で園内の様子を紹介しています。園見学の希望者は随時受け付けしており、見学時は新型コロナウイルス感染防止に配慮して園内を案内をし、見学者からの質問などにも、一つひとつ丁寧な説明を心掛けています。園の未就学の子どもを対象とした「園に遊びきませんか」は港南区役所の掲示板に掲示され紹介しています。今年度は5回開催し、毎回10名前後の子どもたちが参加しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

保護者には、入園のしおりと重要事項説明書に沿って、保育内容、園の特徴や保育における基本的なルールの説明をしています。重要事項に関する同意、個人情報の取り扱いなどについて意向確認をしています。保護者からの質問や相談に個別で対応することもあり、丁寧な対応を心掛けています。アレルギー疾患や慢性疾患のある児童の受け入れ時は、保護者の要望や状況に応じて柔軟に対応しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の事情により転園する場合は、子どもが次の園でも安心して過ごせるように保育の継続性に配慮しています。転園先からの問い合わせには、保護者に確認したうえで、保育に関わる必要な情報の提供を行う体制を整えています。保護者には、園の利用終了後の相談対応について口頭で伝えていますが、今後は、文書を作成し、保護者に配布することが期待されます。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

日々の保育の中で子どもの表情や集中力、言葉などから子どもの気持ちを理解するように努めています。行事後は必ず、保護者アンケートを実施しています。アンケート結果は職員会議で内容を共有しており、改善点などあれば検討し次回の行事に生かしています。園では個別面談を年2回行っています。個別面談は対面のほか、希望があればオンラインや電話などを活用し、保護者が負担がないよう工夫して実施しています。また、日々の登降園時の会話から保護者の満足度を把握するようにしています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

重要事項説明書に苦情解決責任者、苦情受付担当者の連絡先を明示しています。第三者委員も伝えていますが周知が十分ではありません。法人では、苦情解決に関する要綱を定めており、園と連携して対応する体制が整っています。園の玄関の目に留まるところに意見箱を設置して保護者に周知しています。園では、さらに保護者が意見・要望を言いやすい、風通しの良い関係作りに努めています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

保護者からの相談や問い合わせは、いつでも対応できるように努めています。相談窓口が複数あることを周知して相談や意見を述べやすい環境を整備しています。園では食に関する相談は栄養士も一緒に相談を受けるなど、専門職との連携が図れています。面談室を使用したり、オンラインや電話など、保護者が話しやすい環境作りに配慮しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

職員は、保護者との日々のコミュニケーションを大切にして、保護者が意見や相談をしやすい雰囲気づくりに努めています。日頃から、穏やかで丁寧な対応を心がけています。定期的に保護者アンケートを行い、保護者の意見を把握するよう取り組んでいます。相談内容によっては、園長が対応する場合や、職員に助言するなど、組織的に対応する体制を整備しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

事故対応マニュアルを定め、事故の予防と対応方法について手順を明確にしています。事務所の電話機の近くに電話対応のフローチャートと関連機関の連絡先一覧を貼っており、職員全員が対応できるようにしています。毎月の避難訓練時に通報訓練を一緒にやっており、職員は順番で担当になっています。保育中で気が付いたことなどは、その場ですぐに付箋に記入し、ヒヤリハットノートに貼り付けておきます。職員はヒヤリハットノートを確認し、常に情報共有に努めています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、感染症予防対策マニュアルを定め、対策会議を行っており、ケース別の対応方法について職員へ周知を図っています。園では、看護師が中心となって季節性感染症の流行前に園内研修をして、迅速で的確な対応がとれるように努めています。保護者には毎月「ほけんたより」をアプリで配信して、感染症予防など情報提供しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

災害時における子どもの安全確保のため、必要なマニュアルを整備しています。災害に備えた訓練を毎月実施しており、年に1回は保護者の協力のもとに引き取り訓練をしています。リスクの起きる可能性や起きた場合の重大性などを園で組織的に検討するには至っていません。重要事項説明書に非常伝言ダイヤルの操作方法を明記しており、災害時の保護者との連携方法を確認しています。地域の関連機関と連携がとれており、消防署から指導を受けるほか、警察署の職員からパペットを使用して横断歩道の渡り方など交通安全ルールを学んでいます。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

園では、「職員の心得」6項目を定めており、子どもへの尊重、プライバシーの保護、権利擁護に関わる姿勢が明示されています。職員は、職員会議などで情報共有しており、保育の基本的な行動に差異がないよう努めています。職員間で保育観に関するすり合わせは日常的に行っています。クラス会議ではケースにもとづいた話し合いをするほか、個別に話し合いをしています。標準的な実施方法が文書化されていないため、今後に向けてマニュアルなどの整備が期待されます。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

日々の保育内容は、クラスの担任同士で常に話し合いをしており、職員会議で情報共有しています。対応に変更が生じた場合などは、その都度見直して反映する仕組みができています。年度末には保育内容について保護者アンケートを行っており、保護者からの意見や要望を見直しに反映させています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

入園時に保護者から提出された児童票、児童健康台帳等で、子どもの生育歴や既往歴、発達の様子等について把握しています。また、乳児は個人カリキュラム・幼児は年齢別に指導カリキュラムを作成しています。保護者とは、日頃から連絡帳や登降園時の会話を意識しており、家庭や園での様子を情報交換しています。子どもの様子は職員間で共有しており、発達状況に合わせて指導計画を作成しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

指導計画の評価・見直しは、年間指導計画は期ごと、月間指導計画は月末、週案は週末に担当保育士が評価・反省をして、担任から全体リーダー、園長と確認する手順が決められています。職員間で情報を共有して、定期的に指導計画の評価・見直しを行っています。毎日の連絡帳や定期的な個人面談で、保護者の意向や希望を把握するよう努め、評価・見直しに繋げています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

子どもの保育内容は個別に記録しており、適切に保管されています。児童票や個別カリキュラムなどと併せて、発達状況や生活状況も記録しています。毎日の子どもの様子で気が付いたことは職員用の連絡ノートに記録しており、保護者に伝えています。記録する職員によってカリキュラムや連絡帳などの記録の書き方に差異が生じないよう、職員会議で共有しています。今後統一感のある記録とするために、記録の書き方マニュアルなどの作成を検討しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

法人で個人情報管理規定が定められており、園では規定に基づいた管理をしています。保護者には入園時に重要事項説明書で説明をしています。児童台帳、児童票など個人情報に関わる書類は事務所の鍵のかかる棚に収納し保管しています。法人内で個人情報保護・管理の研修を年4回オンラインで実施しており、職員全員が受講しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、児童憲章、児童の権利に関する条約、児童福祉法、保育所保育指針などの趣旨をとらえ、保育所の理念、保育方針を踏まえて作成しています。園目標「ひとにやさしく ものにやさしく みんななかよし」に基づいて、園長や担任、保育に関わる職員が参画しています。また、子どもの発達過程、子どもの家庭状況や保育時間、地域の実態なども考慮され、全体的な計画から年間計画・月間計画へと落とし込めるようになっています。園の理念や保育目標、基本方針は、ホームページや「保育園のしおり」に明示しています。保護者には入園前の説明会で説明しており、職員には職員会議で周知しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

保育室に温・湿度計を設置しており、室内の温度はクラスの活動状況に応じて調整しています。日々の清掃のほか、コロナ禍でもあるので換気や玩具の消毒に気を配っています。手洗い後は、使い捨てのペーパータオルを使用して感染症対策をしています。職員は子どもの動きをよく観察しており、玩具棚やロッカーなどの配置を工夫し子どもたちが過ごしやすい環境を整えています。日々の掃除は気が付いた職員がその場で掃除し、チェック表に記録し掃除の状況を見える化しています。0歳児の保育室は床暖房を設置しています。ロッカーなどを利用して空間を作り、落ち着いて過ごせるよう工夫しています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

入園時に提出してもらう児童票や健康調査表をもとに、家庭環境や子ども一人ひとりの特徴を把握するよう努めています。毎日の生活の様子は、乳児は毎日の連絡帳で食事・睡眠・排泄の状態を把握しており、幼児は登降園時に保護者との会話のなかで子どもの様子を把握しています。園では、子どもの状況を職員連絡ノートや会議で情報共有しており、子どもの気持ちを汲み取るよう努めています。園長は職員会議などで、子どもに分かりやすい言葉遣いで、穏やかな口調で関わること、否定的な言葉は使わないこと、声を張り上げないことなどと具体的に伝えており、職員は共通認識のもとに日々の保育に努めています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、年齢に合わせたデイリープログラムを作成しています。1日の流れがルーティン化していることで、子どもたちが戸惑うことなく生活に必要な基本的な生活習慣を身につけられるようにしています。指導計画は、子ども一人ひとりの発達に合わせて、食事、着替え、清潔など自分でやろうとする気持ちを尊重して計画を立てています。連絡帳や受入れ時の会話などを通して園と保護者とで連携しながら、子ども一人ひとりに適した活動と休息のバランスが保たれるように配慮しています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

園では、子どもたちが自ら遊びを選択できる環境を整えています。職員はさりげなく空き箱などの廃材やどんぐりなどの自然の物を用意するなど、子どもたちが自主的・自発的に遊べるコーナーを準備しています。子どもたちは自由に制作し、工夫してピタゴラ的装置のような作品が完成することがあります。散歩では、白線内を歩くなど交通ルールを学んだり、地域の方へ挨拶したりすることで、社会的ルールや態度を身につけることができるように促しています。近隣の小学校と交流があり、小学5年生の児童と園児が一対一でペアを組み、本の読み聞かせをしてもらうなど小学生とふれあうことができています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

保育室は、0歳児がゆったりと過ごせるスペースを確保しています。子どもが安心して職員と愛着関係が持てるよう、担任を含め他の職員も一緒に子どもの様子を把握できる人員体制を整えています。職員は、入園時に提出された児童票と健康調査票から子どもの様子を把握するよう努めています。0歳児の発達課程には個人差があるため毎日、保護者との連絡ノートや登降園時のコミュニケーションを大切にしており、園だけでなく家庭での生活の様子を日々確認しています。職員はゆったりとした言葉がけやスキンシップをとりながら、日頃からよく観察し、一人ひとりの特長を把握しています。玩具などはこまめに消毒しており、手作り玩具など色々な素材に触れられるよう工夫しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

自我が芽生える年齢になり、身の回りの事や遊びの中で、自分でやりたいという気持ちを尊重しています。また、安全な環境で心身ともに快適な生活が送れるよう、子どもが自発的に遊んでいる時は見守り、うまくいかない時は、手を貸したり代弁しています。子どもが友だちと関わる中で思うようにならない時は、職員は場所を移動するなどして、ゆっくり気持ちを汲み取るように接しています。乳児は毎日の連絡帳で家庭と情報共有しており、子ども一人ひとりの様子を把握しています。把握した情報は職員間でスムーズに申し送りされており、週1回、会議で共有しています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3、4、5歳時の保育において、それぞれの年齢に合わせた興味や関心を広げられるような環境や関わりを心がけています。職員は、生活の中で、できたことや、頑張ったことを認める言葉がけをしています。できないことは無理強いせずスモールステップを提案して、気持ちに寄り添う言葉で子どもの主体性を大切にしています。夏祭りは、園内全体を使用してお店屋さんを開き楽しみました。5歳児は御神輿に飾り付けし、担ぐなど友だちと協力して一つのことをやり遂げる経験をしました。職員は子ども一人ひとりの個性を活動に取り込めるような環境を整えています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

園には、スロープとエレベーターが完備されています。障害のある子どもを受け入れる際には、関係機関との連携を図り、助言を受けたり、相談できる体制を整えています。職員は、キャリアアップ研修で「障がいのある子どもの保育について」の知識や情報を得ており、クラス担当内ではミーティングで情報共有していますが、職員全体では職員ノートでの回覧となることがあります。園では、障害のある子どもの保育は極めてデリケートな事柄と捉えておりマニュアルをそのまま利用せず、本人や保護者の気持ちを優先し個別の状況に合わせた対応を心がけています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画や指導計画に「長時間にわたる保育」に関する項目があり、在園時間の長い子どもが無理なく園生活を送れるように計画を立てています。園では、子どもが長時間の保育がストレスにならないよう、24時間の生活の流れを見通した声がけをしており、子ども主体で過ごせるよう工夫しています。保育時間の長い子どもには補食の提供を行っています。長時間にわたる保育では、職員間での子どもの様子の引き継ぎを大事にしており、職員は気が付いたことを職員用連絡ノートに記録し、さらに口頭で情報を申し送りして、降園時に保護者に伝えるようにしています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

5歳児の年間指導計画に、小学校との連携や就学に向けた取組、職員の配慮事項が盛り込まれています。子どもが就学後に戸惑うことがないよう、日々の生活の中で時間を意識する声がけを行っており、長い針が示す数字で行動をするなどしています。園では、基本的に手洗い後は、使い捨てのペーパータオルを使用していますが、5歳児は1月から就学後を見通して自分のハンカチを使用するようにしています。園長の責任のもと、関係する職員が参画して保育所保育要録を作成しています。園では、友だちと仲良くすることや、先生の話を聞くことの大切さを在園中に伝えるよう努めています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

園では毎日、HOカード(健康観察チェックシート)に朝の体温と心身の健康状態を記入したものを提出してもらっています。「入園のしおり」に、感染症について、潜伏期間や登園目安を一覧にして集団感染防止の協力のお願いと、万が一、園内で感染症が発生した場合は、保護者に情報提供し予防に努めてもらうよう明示しています。入園時に児童票にて、アレルギー感染症や既往症、予防接種の状況を把握しています。追加接種した予防接種は、保護者からの連絡により児童票を再提出してもらっています。乳児突然死症候群(SIDS)は、職員の周知はもとより保護者にも入園時に説明しています。睡眠時の呼吸チェックを、0歳児は5分経過ごとに、1~2歳児は10分経過ごと、3歳児以上は30分経過ごとに手を当てて胸が上下しているか、また顔色や体位を確認し記録しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

年間保健計画のもと、年2回の健康診断と歯科健診を実施しています。結果は保護者に文書で伝えると共に、結果に気になる点があれば職員会議で報告し、情報共有しています。受診が必要な場合は、必要に応じて近隣の病院などの情報提供をしています。保護者によっては、治療後に報告してくれ、こどもの健康観察に生かしています。毎月の身体測定の結果は、乳児は連絡帳に幼児は出席シール帳に記録して保護者に伝えています。毎回の健診前には、子ども達が戸惑うことがないよう、クラスごとに絵本などを使用して、健康や歯の磨き方について説明しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」に基づき、食物アレルギーマニュアルを作成しています。代替や除去は医師のアレルギー疾患生活管理指導表に従い、職員は栄養士と一緒に保護者に面談したうえで、状況に応じた対応をしています。アレルギー検査は毎年受けてもらい、医師の指示に変更がないか確認しています。食事中は、誤食防止や安全のために職員が付き添い、食器の色を変え、台ふきんを分けるなど配慮しています。他の子どもや保護者にアレルギー疾患などについて理解を図るため、「入園のしおり」に食物アレルギー食の対応を明示しています。職員は、アレルギー疾患に関する研修を受講して知識や情報を得ています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

食に関する豊かな経験ができるよう、全体的な計画で食育の推進に取り組む計画があります。園では子ども一人ひとりの発育状況や体調等を考慮し、年齢に合わせて食材の大きさや・形・やわらかさを工夫して提供しています。栄養士が昼食時にクラスを回り、職員と共に子どもの喫食の様子をみながら、食べる量や好き嫌いなどについて残食簿に記録しており、今後のメニューに考慮しています。昼食や午後おやつで、郷土料理が提供される時は献立表に地名も一緒に記載しています。毎日の給食は写真に撮り、連絡用アプリケーションで保護者に配信しています。給食だよりは毎月発行しており、旬の食材を使った、家庭で作れる簡単メニューなどの情報提供しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

給食の献立は旬の食材を多く使用して、季節の年中行事に合った盛り付けをしたり、彩りや視覚からも楽しめるように工夫しています。栄養士が中心となって、幼児を対象に毎月クッキング保育を実施しています。3歳児は食材に触る、4歳児は日本の郷土料理、5歳児は世界の料理を知ることで、食について関心を深めるための取組をしています。毎月、クラス担任と栄養士で給食会議を行っており、喫食状況や嗜好を把握し、献立の作成や調理に反映させています。衛生管理は、衛生管理マニュアルに基づきチェックリストで管理しています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

2歳児までは乳児連絡帳を使い、家庭と日常的な情報交換をしています。3歳児以上は携帯のアプリケーションを使用して家庭との連携を図っています。保護者会や個別面談の機会を使って保育の意図や保育内容について保護者に説明しています。特に朝晩には家の様子や園であった出来事を伝えながら、保護者との信頼関係を築くように心がけています。保護者、職員間の意思疎通が速やかに行える事が大切という認識で、コミュニケーションに努めています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもたち一人ひとりに合わせた細やかで丁寧な保育を実現するためには、家庭の事情を理解することが大切であると園長は認識しています。日頃の保護者とのコミュニケーションを大切にし、保護者の事情にできるだけ対応できるように職員に指導を行っています。日頃のコミュニケーションから把握している個々の家庭状況や勤務状況を踏まえ、急な延長保育の要請に対しても食事提供を含めて可能かどうか確認したうえで、柔軟に対応するよう努めています。保護者などから保育についての相談を受け付けています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

虐待等権利侵害に関しては対応マニュアルに従って行っています。過去に虐待等権利侵害の可能性があると感じた時は、速やかに保育所内で情報共有を行い児童相談所と連携をとり、状況を見守ったことがありました。虐待などへの対応は難しい面があるため、関係機関との連携において園としてできることを行っていくという方針です。朝夕の送迎時の状況などにより家庭における虐待等の兆候を見逃さないように注意を払っています。また、保育士が子どもたちのためにと思った取組であっても、虐待と捉えられることがないよう職員は確認しながら保育に当たっています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

職員の主体的な保育活動を、組織として支えて行きたいと園長は考えています。職員が自分で考えながら保育を行い、園長や主任がそれを見守り、安全に関係のない軽微な失敗なら反省しながら受容する保育活動を目指しています。行事の内容を自分で考えて実行し、その結果をアンケートやグループ会議の場で評価し、振り返りで得た気づきをを次回の行事内容に反映するようにしています。目標をもって挑戦していく職員を育てていくことに努めていますが、異動・転勤がしばしば障害になっています。数年単位の成長目標がたてられるよう、法人と園長とのコミュニケーションが望まれます。