社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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アップルハウスⅠ・Ⅱ

2022年01月25日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細

評価結果報告書

評価機関名 株式会社フィールズ
評価対象事業所名 アップルハウスⅠ・Ⅱ
評価対象種別サービス 共同生活援助
設立年月日 2016年06月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人県央福祉会
③ 理念・基本方針 <理念>
1.障がい児・者、高齢者のノーマライゼーションの実現から「ソーシャル・インクルージョン」(共生社会)を目指します。
2.社会・福祉・介護ニーズに応えるべく先駆的で開拓的な事業を展開します。
<基本方針>
1.人権の尊重とサービスの質の向上を図ります。
2.インフォームドコンセント及びエンパワーメントを大切にした利用さん主体の支援を推進します。
3.地域との共生を目指します。
4.ニーズの多様化と複雑化に対応します。
5.社会のルールの遵守(コンプライアンス)を徹底します。
6.説明責任(アカウンタビリティー)を徹底します。
7.人材の確保・育成のための研修体制を充実します。
8.柔軟で行動力のある組織統治(ガバナンス)を徹底します。
9.財務基盤の安定化に努めます。
10.国際化への対応に取り組みます。
11.社会貢献活動に積極的に取り組みます。
④ 施設・事業所の特徴的な取組 同法人の他種別の事業所が市内にあることで、バックアップ体制が整っています。
利用者さんが通所している事業所からの職員応援体制があります。それにより職員の交流ができ、アップルハウスでは利用者さんの日中の様子を共有することにつながっています。日中活動事業所の職員はいつもの事業所とは異なる、利用者さんのホームでの生活の様子を見ることができます。
短期入所事業についても、日中活動事業所の職員が同行することで、利用者さんは馴染みの職員の存在に安心し、ホームの職員は障がいの特性や支援方法を直接引き継ぐことができ、効率的利用が定着しています。また、同法人のクリニックと連携することにより、インスリン注射が必要な方の受け入れも可能となっています。
⑤ 第三者評価の受審状況 開始:2021年04月27日
終了:2021年12月23日(評価結果確定日)
受審回数:1回(2018年度)
詳細評価PDF

⑥ 総評

特に評価の高い点 1. 利用者一人ひとりの状態に応じながら、集団生活をサポートしています
利用者の自立度に大きな差がありますが、皆がホーム生活の中で、他者との関わり合いを学んでいます。静かにドアを閉めること、なるべく大きな音を出さないことなど、できる人とできない人がいます。一人ひとりがどのように対応すべきなのかを、利用者と職員は一緒に考えます。言葉での表現が困難な利用者の意向把握には、家族との細やかなやりとりを継続しています。職員の意見の押し付けにならないように、話し合いを重ねて、利用者の意思決定を支援しています。
2.法人共通の仕組みと事業所独自の取組により、業務の標準化と個別支援の両立に努めています
職員倫理行動綱領、職員倫理行動マニュアル、職員ハンドブックなどを法人共通で活用し利用者支援の拠りどころとしています。また、事業所が独自に作成している支援マニュアルには、利用者の日常生活の一連の流れに加え、利用者に応じた留意事項を記載しています。双方を組み合わせて活用することにより、業務の標準化と個別支援の両立に努めています。
改善を求められる点 1.非常勤職員の能力向上への取組
常勤職員は、経験や役割に応じて法人本部の研修を受講していますが、非常勤職員は入職時の管理者による教育と資料の確認が主となっています。非常勤職員においても、能力向上に計画的に取り組むことにより、利用者の生活の質の向上に、より一層繋げることが期待されます。

2.事業所の取り組みの情報発信
事業所でのサービス提供の様子、成年後見制度や介護保険の利用、「親亡き後」の課題など、事業所が行っている日々の取組を発信することが期待されます。事業所パンフレット、家族への定期的なお便り、敷地内の掲示などの情報発信により、より事業所への理解が得られ、地域での存在意義が深まると思われます。必要としている人に必要な情報が届くことが期待されます。
Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
Ⅰ-1 理念・基本方針

◇努力、工夫していること

法人のホームページや職員ハンドブックに、法人理念、基本方針、使命、職員行動指針などの様々な指標を記載しています。職員の入職時に読み合わせを行い、事務室や宿直室に掲示するなど周知を図っています。社会的な役割を自覚しながら支援にあたることを心掛けています。

◇課題と考えていること

事業所のパンフレットを作成中です。見学者への情報提供資料として活用していこうと考えています。
Ⅰ-2 経営状況の把握

◇努力、工夫していること

毎月の経営収支と予算を比較検討し、管理者が月次試算表を作成して、事業所の経営状況把握に努めています。制度の変更箇所や利用者状況の変化をも勘案した上で総合的な分析を行い、半期ごとに予算を見直し、計画策定につなげています。

◇課題と考えていること

Ⅰ-3 事業計画の策定

◇努力、工夫していること

現在、法人マスタープランを作成中ですが、今年度からのテーマは決定しています。管理者会議で共有した法人の取組に基づいて、事業所会議で具体的な目標を話し合っています。事業所では毎年度末に事業報告書を作成し、翌年度の事業計画に反映させています。

◇課題と考えていること

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組

◇努力、工夫していること

利用者支援の拠りどころは、職員倫理行動綱領と職員倫理行動マニュアルとしています。毎月の職員会議で読み合わせを行い、周知を図っています。県の自己点検シートを職員に配布して、日頃のサービス提供を振り返るツールとしています。3年に1度、定期的に第三者評価を受審しています。

◇課題と考えていること

職員の理解度がわかりづらいので、繰り返し取組をしていく必要があると考えています。
Ⅱ 組織の運営管理
Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ

◇努力、工夫していること

管理者会議、エリアごとのグループ会議、部門ごとの全ホーム長会議等の内容を職員会議で伝え、情報の共有を図っています。管理者は、その時々の議題を、事業所の議案に置き換えて話し合うなどして、倫理行動マニュアルなどに基づいた取組に繋げるよう努めています。

◇課題と考えていること

事業所の全職員が一堂に集まることが難しいため、情報を共有する機会の確保や各職員の理解度に差がでることが課題となっています。
Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成

◇努力、工夫していること

常勤職員は、法人の年間研修計画に基づき研修を受講しています。非常勤職員は、法人作成の規定集・マニュアルやDVDを活用して、法人の理念・基本方針に基づいた期待する職員像を伝えています。勤務体制は、職員の希望を確認し、働きやすい職場づくりに努めています。

◇課題と考えていること

非常勤職員採用後の法人研修が少ないため、実地での業務を伝えながら、事業所で理念や方針等を周知するための研修時間を確保することが課題となっています。
Ⅱ-3 運営の透明性の確保

◇努力、工夫していること

法人は、ホームページで、理念・基本方針・ビジョンを明示し、事業報告、財務状況、第三者評価結果、苦情処理結果等を公開しています。事業所は、事務や経理等について法人による内部監査を受けています。3年毎に第三者評価を実施する計画となっています。

◇課題と考えていること

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献

◇努力、工夫していること

地域の情報は、近隣に住む職員や、近隣の自治会出張所から収集しています。自治会に参加し、一部の利用者がどんと焼きなどのイベントに参加していますが、交流の機会は限られています。個々の利用者のニーズに応じて、近隣商店やスーパーマーケットで買い物をしています。

◇課題と考えていること

新型コロナウィルス感染症の流行のため、近隣保育園等との交流や地域貢献は全て休止しています。感染症が落ち着いてきた中で、今後の対応が課題となっています。

Ⅲ 適切な福祉サービスの実施

Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
Ⅲ-1-(1)利用者を尊重する姿勢の明示

◇努力、工夫していること

法人主催の人権研修に多くの職員が参加できるように配慮しています。倫理綱領、倫理行動マニュアル、規定、DVDなど法人が作成した人権に関する資料・ツールを活用し、職員意識の向上に努めています。不適切な言動があった場合には、職員相互で注意しています。

◇課題と考えていること

事業所の全職員が研修に参加することが困難なため、研修受講機会の確保や各職員の理解度に差がでることが課題となっています。
Ⅲ-1-(2)福祉サービスの提供に関する説明と同意(自己決定)

◇努力、工夫していること

入居時には、重要事項説明書、サービス利用契約書、個人情報使用説明書等を用いて説明を行い、ご本人とご家族の同意を得ています。事業所は短期入所を提供しているため、利用希望者が短期入所を活用し、事業所での生活を実体験できる機会となっています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(3)利用者満足の向上

◇努力、工夫していること

職員と利用者だけではなく利用者間での交流の様子を把握し、利用者の要望や利用者間の相性を把握しています。また、家族が来所した際に要望などを聞き取るようにしています。また、利用者の状況を伝えるため利用者家族宅を訪問した際に要望を聞きとるよう努めています。

◇課題と考えていること

意思表示が困難な利用者の希望を正確に把握すること、並びに、利用者の希望と家族からの要望が合致しているか見極めて対応することが課題となっています。
Ⅲ-1-(4)利用者が意見等を述べやすい体制の確保

◇努力、工夫していること

苦情解決マニュアルを整備し、苦情解決体制について、重要事項説明書、利用契約書、運営規定に明記し、利用者・家族に説明しています。苦情解決担当者が不満や苦情解決に取り組みますが、利用者が希望する場合は、エリアの担当者や法人外部の窓口の活用も可能です。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(5)安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組

◇努力、工夫していること

事故、並びに、ヒヤリハットに関する体制とマニュアルが整備されており、事例に基づき職員会議等で対応を検討しています。利用者と職員が3日過ごすことができる飲料水と食料を備蓄しています。プロパンガスのため、災害時でも復旧が早いとされていることがメリットです。

◇課題と考えていること

ヒヤリハットに対する再発防止策を講じることにより、これまで利用者さんが実施していた行動を制限することに繋がる場合があり、課題となっています。
Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
Ⅲ-2-(1)提供する福祉サービスの標準的な実施方法の確立

◇努力、工夫していること

法人共通の仕組みと利用者の日常生活の流れと留意事項を記載した事業所独自の支援マニュアルを組み合わせ、業務の標準化と個別支援の両立に努めています。家族や相談支援員、関係事業所からの情報や意見に基づき、支援の連絡・調整と支援マニュアルの修正を行っています。

◇課題と考えていること

利用者の状態が目まぐるしく変化した場合には、変化に応じた支援内容の連絡・調整が遅れてしまい職員により支援に差が出てしまうことが課題となっています。
Ⅲ-2-(2)適切なアセスメントによる福祉サービス実施計画の策定

◇努力、工夫していること

所定の個別支援計画改定時にアセスメントを実施し、家族や相談支援員に加えて関係者(日中の作業所の職員や看護師など)から利用者の様子や意見を確認し、新たな個別支援計画に反映しています。個別支援会議を開催し、利用者や関係者との計画共有に努めています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-2-(3)福祉サービス実施の適切な記録

◇努力、工夫していること

日々の支援経過や利用者の様子をパソコンのソフトを活用し記録することにより、記載事項の標準化、記載漏れの防止や転記ミスの防止に繋がっています。日勤の職員と夜勤の職員間で、利用者の状況や支援内容を確認するなど、情報共有に効果を発揮しています。

◇課題と考えていること

A-1 利用者の尊重と権利擁護
A-1-(1)自己決定の尊重

◇努力、工夫していること

利用者一人ひとりの生活や生き方を尊重し、自らがサービスを選択、決定できるように支援しています。近隣への散歩や買い物などは、できる限り対応しています。各フロアには、浴室が2つあり、利用者のペースで利用しています。フロアのルールは、職員が参加し、利用者同士の話し合いで決定しています。言葉で表現することが困難な利用者の場合は、態度の違いをサインとして受けとめ、利用者の意思を把握するよう努めています。

◇課題と考えていること

A-1-(2)権利侵害の防止等

◇努力、工夫していること

重要事項説明書では平易な文章で権利擁護について説明し、事業所内には職員の行動指針を掲示しています。利用者を「さん」づけで呼ぶ、常に「ですます調」で話す、禁止語や命令語は使用しない、訪室時には必ずドアをノックして声をかけるなどの基本を忠実に守っています。また、法人作成の「利用者さんとの接し方」「正しい声かけ」などのDVDを空き時間に視聴して話し合い、取り組みを継続しています。

◇課題と考えていること

A-2 生活支援
A-2-(1)支援の基本

◇努力、工夫していること

利用者が自分でできることを見極めて、できない部分を手助けしていくという自立支援のサービス提供を目指しています。その時々の利用者の気持ちに共感して、一人ひとりを理解することを基本に据えて、サポートしています。特に言葉での表現が困難な利用者への配慮など、コミュニケーションの取り方を工夫しています。また、個別支援マニュアルに時系列で日課を記載して、職員間でケア内容の統一を目指しています。

◇課題と考えていること

A-2-(2)日常的な生活支援

◇努力、工夫していること

利用者一人ひとりの心身状態を適切に把握して、個別支援計画に基づいた生活支援を行っています。朝食の食材は職員が買い出しに行き、夕食は業者に注文しています。入浴や排泄は、同性介助を基本としています。お小遣いの管理は、利用者や家族の希望により事務所で預かり、出納帳をつけて残高を確認し合っています。必要に応じて、社会福祉協議会の日常生活自立支援事業や成年後見人制度につなげています。

◇課題と考えていること

利用者のニーズを細やかに汲み取るためにも、家族と連絡を取り合って、本人が伝えきれない心情を把握していきたいと考えています。
A-2-(3)生活環境

◇努力、工夫していること

築5年の建物は、明るく清潔で快適な空間となっています。消毒液配置や換気などのコロナ対策も万全です。敷地内の草刈り、床やトイレの掃除は、定期的に業者に依頼しています。居室は基本的には本人が掃除をしていますが、苦手な人には職員が一緒に行っています。静かにドアを閉めること、なるべく大きな音を出さないことなど、利用者は集団生活の中で、他者との関わり合いを学んでいます。

◇課題と考えていること

意思表示の難しい利用者ニーズの把握を課題としています。
A-2-(4)機能訓練・生活訓練

◇努力、工夫していること

コロナ禍で自粛生活が長引き、利用者のストレス発散や運動不足解消が必須となりました。体重増加が懸念される人にはウォーキング継続を働きかけています。介護保険適用となった利用者には、機能訓練型デイサービスの利用開始を相談支援員と共に話し合いました。ヘルパーと共に駅前まで歩いて、食事を楽しむ機会をつくるなど、利用者の暮らしの充実を目指してヒントやアドバイスを伝えて、サポートしています。

◇課題と考えていること

A-2-(5)健康管理・医療的な支援

◇努力、工夫していること

週2回、事業所の看護師がバイタルを測定し、健康相談を行い、利用者の心身状態の把握に努めています。看護師の判断やアドバイスを基に、支援内容を見直す時もあります。協力医療機関である内科クリニックからも定期的往診があり、迅速な服薬調整が実現しています。希望によりお薬カレンダーで薬を管理し、誤薬や落薬、飲み忘れを予防しています。医療的管理を行い、日々の安心を得ています。

◇課題と考えていること

利用者の日常の様子から、心身状態の変化を読み取れるように観察眼を養っていくことが必要だと考えています。
A-2-(6)社会参加、学習支援

◇努力、工夫していること

日中はそれぞれの場所で過ごしています。生活介護事業所へ通い、ヘルパーと買い物に出かけるなどしています。事業所は日中サービス支援型グループホームであり、居室でくつろいでいる利用者もいます。他者との関わり方を学ぶ場をエリアごとに法人が設けており、勉強会に参加する機会もあります。自宅に戻った際に、空手に挑戦したり、趣味の写真撮影会で草花を撮るなど、利用者の自己実現が図られています。

◇課題と考えていること

A-2-(7)地域生活への移行と地域生活の支援

◇努力、工夫していること

個別支援計画の目標に、一人暮らしを掲げている利用者もいます。掃除や洗濯のスキルアップを目指して、意欲的に取り組んでいます。また、地域生活の支援として、外出の機会を大切にしています。買い物、通院、役所の手続きなどを自分で行えるようにサポートしています。バスや電車を利用して、必要な事を自分でやり遂げ、利用者が自信を持って暮らせるように支援しています。

◇課題と考えていること

利用者の自立度は様々なので、一人ひとりの課題を丁寧に分析して、支援計画を立てることが課題であると考えています。
A-2-(8)家族等との連携・交流と家族支援

◇努力、工夫していること

家族が来所した際は、自宅での様子を伺い、事業所での暮らしぶりを伝え、双方向で情報を共有しています。着替えや差し入れを持参し、利用者居室に入る時もあり、気軽に来所できる風通しのよいホームとなっています。電話やメールでのやりとりもあります。なかなか会えない家族には、職員が自宅を訪問して、意向を確認しています。高齢の家族を気遣い、職員が体調確認をする場面も増えています。

◇課題と考えていること

その他特記事項:第三者評価機関として今後、特に課題として取り組みを期待したい事項

評価対象 第三者評価機関からのコメント
分類 非常勤職員の能力向上への取組
常勤職員は、経験や役割に応じて法人本部の研修を受講していますが、非常勤職員は、入職の際に管理者が実施している法人作成の規定集・マニュアルやDVD等を活用した研修が主となっています。非常勤職員においても、新たな知見に基づく障害に関する知識や支援に関する技術などについて計画的な研修の機会を設けることにより、利用者の生活の質の向上に繋げることが期待されます。
分類 家族や地域へ向けて、事業所の取り組みの発信を増やす取組
事業所パンフレットや家族への定期的なお便りの作成や配布場所の拡大などを通して、必要としている人に必要な情報が届くことが期待されます。事業内容や取り組み状況を広報する機会が増えることで、より事業所への理解が得られ、地域での存在意義が深まると思われます。
利用者調査の結果
①ヒアリング調査(本人) <ヒアリング対象者>
利用者本人:3名(各階から1名ずつ。男性2名、女性1名。)
<ヒアリングの方法>
ヒアリング場所は、利用者の希望を伺い、利用者居室、宿直室、リビングとそれぞれに対応しました。職員は同席せずに、利用者1名に対し調査員2名がヒアリングを行いました。
① ・優しく話してくれます。
・ここで長く暮らしているので、何でも話します。
  ・職員さんは話しやすいです。一言多い職員さんもいます。
② ・勝手には入りません。
  ・ないと思います。
  ・声をかけてくれます。
③ ・話に行っています。
  ・スタッフが変わってしまって、そうもいきません。
  ・一番遅く風呂に入ることになっています。
④ ・わからない。
  ・ありますね。
  ・計画は、たまに見たことはあります。
⑤ ・お金は預けません。自分で持っています。
  ・お母さんからもらいます。
  ・家が近いので、親がやっています。
⑥ ・耳が敏感なのに、うるさい人がいて困っている。
  ・変わらないけど、やってくれますよ。大声が聞こえる。
  ・部屋に入ってきたり、電気をいじったりする人がいます。
⑦ ・お母さんに言う時もある。
  ・支援員さんにお世話になっています。
  ・スタッフに言うけれど、なおらない。
⑧ ・体重が増えて困っています。お菓子は食べない、太るから。
  ・気圧に弱くて、咳が出た時に、助かりました。
  ・糖尿病で、血糖値測定を自分でやっています。
⑨ ・ヘルパーさんと公園で遊んだ。
  ・リモートをやっています。
  ・スタッフに断って行き、夜8時までには帰っています。
⑩ ・気に入っています。
  ・自分の居場所だから、 好きです。いいと思います。
  ・大丈夫です。
評価後(評価結果を受け取った後)のグループホーム「コメント」
◇特に評価の高い点について、
1,利用者さんの支援については、事業所で心掛けている利用者さん個人の意向を尊重するということが評価されており、方向性や具体的な支援は間違っていないということが確認できました。
また、具体的な支援内容について調査員との問答から足りていない部分も見えたので、職員間で再確認して改善したいと思います。
2,業務の標準化と個別支援の両立については、事業所開所から6年が経って蓄積した支援の経験やそれ以外の業務の引継ぎを効果的に行うために、利用者さんの支援マニュアルを整備し、効率的な業務を行うための業務の標準化や職員への業務配賦を絶えず行っています。これからも利用者さんの状況を見極めて、利用者さん自身の経験を強みにしながら、長い期間を展望した継続性のある支援を行います。
◇改善を求められる点について、
1,非常勤職員の能力向上への取り組みについては、非常勤職員の方々の生活サイクルに合う法人内・法人外研修が少なく、ごく少数の方しか参加できていないのが実情です。それでも最近はZOOMの研修も増えているので参加者は増えています。事業所内では、職員会議等で常勤職員が研修で学んだ内容を伝えていますが、伝達内容の質量に限りがあるので専門性を高めていくことが課題になっています。また、他の事業所の職員とグループワーク等を通して、他のホームではどのような支援を行っているのか等を知る交流の機会の必要性も感じていることから、今後は更に資質向上の活動や交流を励行します。
2,事業所の取り組みの情報発信については、ホームの利用者さんが地域の中で生活する当事者であるということから、地域の福祉事業所等のフォーマル、まちづくりセンターを中心としたインフォーマルなサービスを利用するという地域資源の活用については意識して行っていますが、情報発信については行っていませんでした。今後は、地域の福祉資源を作る・活かすという視点からも、作成の必要性を感じていた事業所パンフレットを手始めとして行いたいと思います。
今回の調査は利用者さんにとって、普段会うことのない外部の審査機関の方に話をする機会を得て、いつもとは違う雰囲気で思いを話す良い経験となったようです。これを機に、もっと自分を表現することに意欲的になってもらえたらと思います。
一連の審査により課題として認識・評価された事を職員間で共有して、意識を高めて改善していきたいと思います。