【第三者評価結果：a】

　園の保育理念である「未来を担う子どもたちの健やかな成長を願って」と、保育目標である「自分が好き　人が好き　たくましく主体的に遊べる子」などの基本姿勢は、園のホームページや重要事項説明書、園のパンフレットに明記されています。また、それに続く「保育方針」「保育方法」は、職員の行動規範となる具体的な内容になっています。職員は入職時に保育理念や保育目標などについて説明を受けるとともに、年度初めに行う全職員会議でも確認し合っています。保護者は入園説明会で園長から理念や目標について説明を受けるとともに、年度初めの全体懇談会では保育目標を皆で唱えるなどしています。

【第三者評価結果：a】

　園長は年6回程度行われている旭区の保育施設長会議に出席し、旭区こども家庭支援課の担当者から社会福祉事業の動向や地域の実状について情報を得ています。また、横浜市こども青少年局などから送付される情報を得て、子育て支援事業全体の動向と自園の置かれた状況などを把握、分析しています。加えて横浜市社会福祉協議会保育福祉部会や全国社会福祉法人経営者会にも参加しており、広く社会福祉事業全体の動向などの情報を得て、これからの社会福祉事業や園の将来像について大局的に考えることをしています。保育のコスト分析は、社会福祉法人の経理に特化した外部の経営コンサルタント会社と契約し、毎月打ち合わせを行い、適切な運営になるようにしています。

【第三者評価結果：a】

　毎月の園の経営状況や財務状況などの分析を、外部の経営コンサルタント会社とともに行っています。その結果は年2回の法人理事会や年1回の評議委員会で報告されており、役員間で共有されています。職員に対しては、法人理事会への報告内容について事前に告知するとともに、年度初めの全職員会議で報告結果を共有し、いろいろな取り組みについて職員の協力を仰いでいます。今後は保育園の多機能化が今まで以上に必要となるという分析に基づき、今年度から新たな地域の子育て支援事業「すてっぷる」を始めるなど、課題解決に向けて具体的な取り組みが行われています。

【第三者評価結果：a】

　令和7年度から令和11年度までの中・長期計画が策定されています。この5年間で着手する事業として、地域子育て支援事業、職員福利厚生事業、職員新規雇用・給与改善事業、園舎、園庭修繕・施設整備事業、職員人材育成事業といった項目を掲げており、これらは園の保育理念や保育目標を実現するための具体的な方法になっています。また、この中・長期計画は公認会計士の指導のもとで作られて、法人理事会の承認を受けた後、横浜市に「社会福祉充実計画」として報告して承認を受けています。各年度ごとに具体的な行動計画とそれに伴う予算建てがしてあり、進捗状況を評価し見直しを行える状態になっています。

【第三者評価結果：a】

　単年度の事業計画と収支計画は、中・長期計画で策定した主な事業項目に沿って、その年に着手する具体的な事業内容が明示されています。例えば職員人材育成に関しては、具体的な園内研修、講師研修、園外研修のメニューを明示したり、施設整備に関しては、修繕個所の洗い出しと環境整備のためのサポート人材確保など、具体的で実現可能な内容となっています。単年度計画は達成すべき具体的な内容や数値目標が掲げてあり、実施状況の評価を行える内容になっています。

【第三者評価結果：b】

　次年度の事業計画は、職員から提案や要望のあった課題や、年度末に行う保護者満足度調査から把握した課題に対して、園長、主任、副主任と合議のうえで3月に作成しています。計画期間中は、行事が終わるごとに保護者アンケートを行うとともに、職員間で振り返りを行い、それを書面で提出してもらうなど、実施状況の把握と評価に努めています。次年度の事業計画のうち行事計画やその他主要な計画については、3月の職員会議で話し合って決めています。今後は、事業計画を見直す時期と方法について明文化することが期待されます。

【第三者評価結果：a】

　事業計画は、年度初めに行われる保護者の全体懇談会において、園長から園の理念や方針などの説明とともに、当該年度の主だった事業計画の内容を説明しています。それに続く各クラス懇談会においても、行事予定などをさらに細かく説明するなど、事業計画の理解を促す取り組みが行われています。欠席者には後日資料の配布や配信をして、周知しています。保護者の全体懇談会は土曜日に行い、保護者が参加しやすいように設定しています。また、事業年度途中には、園内の修繕予定や地域の行事予定などを、登降園時に必ず確認してもらえる正門入り口の園ボードに掲示したり配信したりするなど、保護者への伝達を細かく行っています。

【第三者評価結果：a】

　年度末には、各職員による自己評価と、保護者による満足度調査を行っています。その結果を踏まえて、園長と主任が園の自己評価を文書化しています。自己評価結果は、正門入り口の園ボードに貼り出して保護者に周知するとともに、次年度の事業計画策定に生かしています。第三者評価は定められた期間に継続的に受審しており、その結果は中・長期の事業計画策定に生かしています。日々の保育においては、各クラス会議で話し合いを行うとともに、定例の会議以外にもその都度話し合う機会を設けており、PDCAサイクルを細かく回す仕組みができています。

【第三者評価結果：a】

　昨年度の園の自己評価においては、保育に関する書類の書式の改善や、新たな人事考課表の作成、子育て支援拡充のための人材と場所の確保など、具体的な課題が文書化されています。それら課題は次年度の事業計画に織り込まれているとともに、職員会議で共有され、課題解決のための協力を仰ぐ体制になっています。また、前回の第三者評価で課題となっていた中・長期計画の策定については、今回の受審においてその改善が見られており、改善への取り組みが計画的に行われています。これら実施状況の確認は、職員会議やリーダー会議などで共有し、必要に応じて見直しを行っています。

【第三者評価結果：a】

　園長は、重要事項説明書において、自らが運営の責任者であることを明示するとともに、法人や園の理念、保育目標、保育方針、保育方法といった園の方向性を表明しています。保護者には、入園説明会や全体懇談会を通じて、自らの役割と責任について説明しています。園長の責任と権限に関しては、組織運営規定に職務分掌として定められており、職員の入職時に説明するとともに、年度初めに行われる法人の全体職員会議でも改めて表明しています。職務分掌及び危機管理マニュアル類や対応フローチャートには、園長不在時には主任がその任に当たるなど、権限委譲が明確にされています。

【第三者評価結果：a】

　園長は、全国社会福祉協議会、横浜市社会福祉協議会、横浜市私立保育園こども園園長会などに所属し、各種研修や会議に参加するとともに、横浜市こども青少年局からの情報を入手するなどして、遵守すべき法令などの新しい情報を学んでいます。職員に対しては、毎日職員がチェックする「職員伝達ファイル」にチラシ類を綴じたり、職員の更衣室にチラシ類を掲示したりするとともに、木曜日以外毎日行っている昼会議で話題にするなどして、周知しています。また、園からのお知らせを配信にし、園業務にICTを導入するとともに、節電、節水、フードロス削減などを職員に呼びかけるなど、環境への配慮を含む取り組みも行っています。

【第三者評価結果：a】

　園長は、日々の保育の中で、一日を通して保育室に入り、園児の遊びの様子や職員の動きなどを観察しています。そこで課題があれば主任への確認や、昼会議や職員会議で議題にするなどして、指導力を発揮しています。園長自身が外部の保育研修に積極的に参加しており、そこで必要と判断した研修会に職員が参加するように促しています。年間を通じて、行事の担当や園庭遊具点検担当、園内研修の担当などが定められており、保育の質の向上に向けた体制が整っています。また、定例の会議以外にも必要に応じて職員のミーティングが行われており、職員による積極的な提案を取り入れる体制になっています。

【第三者評価結果：a】

　各クラスにパソコンとタブレットを設置し、保育業務支援システムを導入することで、業務の効率化と保育の質の向上を行っています。職員のシフトに関しては、主任が中心になって作成し、問題があれば園長が解決するようにしています。職員のクラス担当や係担当に関しては、園長が各職員の意向や意欲を吸い上げたうえで、新人、中堅、ベテランや相性の組み合わせなどを考慮して配置しています。また、日々の保育の質向上のためには、行事の簡素化による業務量の整理が必要だと判断し、職員と相談して行事そのものの見直しを行うなどしています。

【第三者評価結果：a】

　中・長期計画やそれに基づく単年度事業計画では、園が向かおうとしている保育事業や地域の子育て支援事業実現のために、保育人材の確保と育成に関する具体的な計画を立案し、そのための予算確保を行っています。新規の職員採用に関しては、保育士求人フォーラムにブースを出展し、主任や副主任が対応にあたり、求職者に年齢の近い若手職員が説明に立つなどしています。その他、求人サイトの活用やハローワークへの情報提供など、各種手法を組み合わせて採用活動をしています。加えて、保育士養成校との良い関係性を構築し、保育実習への参加を促して将来の職員候補を育成するなどしており、計画通りの人材確保ができています。

【第三者評価結果：a】

　期待する職員像に関しては、法人の定めた「つくし会育成マニュアル」において、社会人の3つの能力として「踏み出す力・考え抜く力・チームで働く力」が定義してあります。その文書と、階層別に期待される知識、技能、役割についての文書を、年度初めに職員に配布して確認し合っています。園長は年2回の職員個人面談を通じて、個々の職員の目標やその進捗状況を確認し、指導を行っています。人事考課の方法に関しては、職員個々の自己評価や園長による評価表など複数の書類を使って行っており、その書式についてより良い方法になるように、改善を繰り返しています。職員が自身の将来像を描ける「つくし会キャリアパス」があり、各階層ごとに求められる役割と、職務に応じた評価の観点、業務の取り組み姿勢が定められており、それらの処遇との関係が一覧になっています。「つくし会キャリアパス」は職員に配布し、個人面談時に確認、共有を行っています。

【第三者評価結果：a】

　職員の就業状況や意向の確認などの労務管理に関しては、園長が責任者となり、主任が補佐をする体制になっています。園長は職員の個人面談を通じて各職員の意向を確認し、次年度の職員体制や配置を決定しています。有給休暇取得の申し出は、各職員からの希望を吸い上げ、主任が中心になってシフト調整を行い、園長が確認し承諾しています。育児休業や介護休業に関しては、法律に則り付与しているほか、職員の個人的な状況を加味した柔軟な対応も行っています。園が付与する夏期休暇に自身の有給休暇や土日を組み合わせ、連続5日間の夏期休暇が取れるように促しています。横浜市勤労者福祉共済「ハマふれんど」に加入しており、職員はそこで提供されるサービスを活用しています。

【第三者評価結果：a】

　法人が定めた「つくし会育成マニュアル」には、社会人として求められる3つの能力や、職員として発揮してほしい3つの能力が定められているなど、期待する職員像が明確にされています。「つくし会育成マニュアル」は年度初めに職員に配布しています。園長は職員と年2回個人面談を行っており、一人ひとりに期待する役割を伝えるとともに、職員自らが目標を立てて園長と共有する仕組みになっています。職員の目標管理に関しては、期首に定めた目標に対して、上期面談記録や下期面談記録を残しており、その進捗状況をお互いに確認する仕組みになっています。

【第三者評価結果：a】

　「つくし会育成マニュアル」に明示された期待する職員像に沿って、各階層別に教育、研修計画が立案されています。また「つくし会キャリアパス」においては、研修受講とそれに伴うキャリアアップの処遇改善について明示されており、職員の専門知識、技術の育成を促す仕組みになっています。全職員に対する年間研修計画が立案されており、園内研修のスケジュールや、園外研修の推奨メニューなどが明示されています。園内研修レポートや、園外研修報告書など、研修結果は参加者が書面で提出しており、職員会議や昼会議などで研修内容を共有するなどしています。研修計画は年度末に振り返り、次年度の研修計画立案に生かしています。

【第三者評価結果：a】

　園長は、職員一人ひとりの知識や技術水準、受講すべき研修などについて把握しており、園全体の研修計画や個人別の研修計画立案に生かしています。「新人保育士育成計画」「2年目以降保育士育成計画」は、年を4期に分けてその時期に身につけたい知識や技能について細かく示すとともに、その指導担当保育士に対しても指導にあたる留意事項が詳しく示してあり、OJTが効果的に行える仕組みになっています。受講に値する外部研修に関しては、「職員伝達ファイル」にパンフレットを綴じて回覧したり、個人的に声かけをするなどして、受講を促しています。これら園外研修や保育士個人の自己研修にあたっては、シフト調整を行うことで参加しやすい環境を整えています。

【第三者評価結果：a】

　「実習生受け入れマニュアル」が整備されており、実習生を受け入れる目的や受け入れの流れ、オリエンテーションの流れ、学校側との連携といった基本姿勢が明示されています。さらに「実習中の保育士の心構え」という書面も用意してあり、実習生受け入れを保育のセルフチェックの機会と捉えることや、実習生への配慮事項などが明記されています。実習生に渡すオリエンテーション用の資料では、実習に臨むにあたっての心構えや注意事項、園児への配慮事項などが細かく示されています。学校との窓口は園長が、実習生の担当は副主任が務め、実務は各クラスリーダーが受け持つ仕組みになっており、園全体で保育実習生を受け入れる体制が整っています。

【第三者評価結果：b】

　法人の財務諸表は、WAMネット(独立行政法人福祉医療機構)のホームページに開示されています。園の保育理念や基本方針、保育内容については、園のホームページで公開されています。第三者評価は継続して受審しており、その評価結果は園のホームページからリンク先へ飛んで、閲覧できる状態になっています。開園当初より理事会組織には地域の自治会等の役員が多く加わっています。理事会では事業計画や事業報告を配布して説明しており、理事会への報告がそのまま地域への情報開示につながっています。今後は、園のホームページを使って、苦情解決の仕組みと苦情件数の報告、年度の事業計画と事業報告を開示するなどして、さらなる透明性の確保が期待されます。

【第三者評価結果：a】

　法人の経理規程が定められており、それに則った運用が行われています。経理規程の主だった内容は、職員には入職時に説明し周知しています。法人監事による内部監査を行っており、その結果は法人理事会で報告、承認されています。外部の経営コンサルタント会社と毎月打ち合わせを行い、社会福祉法人として適正で効果的な運営となるように指導助言を受けるとともに、公認会計士による定期的な確認も受けるなど、組織として公正で透明性の高い運営となる体制が整っています。それら外部の専門家からの助言内容を参考に中・長期計画の作成を行うなど、経営改善を実施しています。

【第三者評価結果：a】

　重要事項説明書には、法人理念の一つとして、地域とのつながりを重視する姿勢が明記されています。単年度の事業計画や全体的な計画にも、地域交流の項目を設けており、地域との関わりについての基本姿勢が文書化されています。地域の公園愛護会の活動に2、3歳児が参加し、地域の人と一緒に球根植えを行うなどしています。園に隣接する自治会館は、園が主催する子育て支援事業の会場となっており、その流れで未就学児の親子が園庭や園ホールで在園児と交流する機会も多くなっています。園の外壁掲示板には、地域イベントの情報や子育て支援関連のパンフレットなどが掲示されており、加えて正門入り口には病院紹介のパンフレットや病児、病後児保育のしおりなどを置き、保護者に情報提供しています。

【第三者評価結果：a】

　「保育ボランティア受け入れマニュアル」を定めており、その中でボランティア受け入れの意義について明文化しています。マニュアルには、受け入れの手順や事前の伝達内容、当日の諸注意などが細かく定められています。ボランティアに手渡す「子どもと遊ぶ時のお約束」も用意してあり、園児の年齢別特徴を記載するなど、事前の学習をしっかり行う仕組みができています。園は横浜市こども青少年局が主催する「中学・高校生ボランティア受入園」に登録しており、そこからの申し込みや卒園児からの申し込み、近隣の小学校のジュニアボランティア申し込み、保育士資格取得中の学生など、いろいろなケースに対応しています。園独自の「ボランティア活動証明書」を発行するなど、園全体として受け入れる体制が整っています。

【第三者評価結果：a】

　園では、近隣の病院や夜間対応の病院リストなど、医療関係のリストを作成しています。横浜市や旭区の行政、子育て支援関連組織の連絡先、横浜市西部地域療育センター、横浜市西部児童相談所などの資料はファイリングされ、職員室に閲覧可能な状態で置かれています。発達の気になる園児がいる場合は、毎月の職員会議で共有する仕組みになっています。横浜市西部地域療育センターや児童発達支援の専門家、区の臨床心理士による定期的な巡回指導を受けています。園長は区の園医8名ほどからなる保育園医部会の会合に参加し、情報を得ています。近隣の保育園や幼稚園との交流、小学校見学などを定期的に行うなど、他の施設との連携をとっています。要保護児童がいる場合には、区のこども家庭支援課や横浜市西部児童相談所と連携して対応する体制を整えています。

【第三者評価結果：a】

　園長は自治会連合会や地区の社会福祉協議会に積極的に参加しており、地域がかかえる福祉ニーズの把握に努めています。以前より園庭開放や一時保育などを行い、地域の子育て中の親子を迎えての遊びと育児相談を提供してきましたが、今年度よりその活動をさらに充実させ、週3回の子育て支援事業「すてっぷる」を立ち上げ、未就学児の親子を積極的に受け入れる体制を作っており、地域の子育て支援のニーズを把握する機会を増やしています。また、民生児童委員からの依頼で近隣の小学生によるジュニアボランティアの受け入れや、地域の子育て支援グループには園の玩具や道具を貸し出すなど、地域の多様な相談ごとや依頼ごとに対応する仕組みを作っています。

【第三者評価結果：a】

　今年度新たに立ち上げた子育て支援事業「すてっぷる」は、隣接する自治会館と園舎、園庭を使い、週3回程度地域の子育て中の親子が遊んだり育児相談をしたり息抜きができる場として、専属の職員を配置して運営しています。また、「卒園児の集い」を毎年開催し、自身が成長した実感を味わえるようなイベントとしています。年2回の自治会の公園清掃やバザーに参加するなど、地域との交流と貢献に積極的に関わる体制になっています。園は自治会の防災役員を担っており、一時避難場所及び子ども110番の家として登録しています。災害時には非常食や布団の提供ができるように、隣接の自治会館に備蓄してあり、また、仮設トイレを園児向けと地域向けに2台設置する準備ができています。

【第三者評価結果：a】

　保育理念の最初の項目に「子どもの尊重と愛情のあるかかわり」を掲げています。また、「就業規則」と一緒に全国保育士会倫理綱領を綴じています。職員は横浜市の「よりよい保育のためのチェックリスト」を使い、自身の保育の振り返りを行っています。保育の標準的な実施方法を記載した「つくし業務マニュアル」には、子どもを尊重した保育について明記しています。ホールにある図書コーナーには「こどものけんり」と題したコーナーがあり、人権や子どもの尊重をテーマにした絵本や書籍が置いてあります。園児に対しては、友達同士のちょっとしたトラブルなどの際に、見守ったり話し合いを促したり、絵本を媒介に学んだりと、いろいろな手法でお互いを尊重する気持ちを育てる取り組みを行っています。好みの色や遊びなどは、園児個々の主体性を重視し、性差による固定的な対応はしていません。

【第三者評価結果：a】

　「プライバシー保護マニュアル」に、基本姿勢と各保育場面での配慮事項が定められています。法人が行う全職員会議において、マニュアルに基づいて職員の行動規範に関する研修を行っています。保育室や園舎には、園児がクールダウンできるちょっとしたスペースや、秘密基地のようなスペースなどがあり、長時間保育の場として一人ひとりの子どもの過ごしやすい環境を整えています。プール遊びの際にはフェンスにシートをかけ、着替えの際にはパーティションを設けるなどして、周囲からの視線を遮っています。年長児の着替えは男女で場所を分けるようにしています。これらプライバシー保護に関する取り組みは、全体懇談会での説明や日々の送迎時の会話で、保護者に周知し理解を促しています。

【第三者評価結果：a】

　園のホームページに、保育理念、保育方針、保育目標、保育内容、一日の流れ、年間行事、地域に向けた子育て支援事業や一時保育の案内のほか、活動風景や園舎内の写真を掲載しています。問い合わせフォームからは見学の申し込みなどを受け付けています。園のパンフレットは、旭区こども家庭支援課に置いているほか、旭区が主催する子育て支援のイベントで配布しています。見学は、主に園長が案内を担当し、パンフレットに沿って園の保育の特色や大切にしていることなどを丁寧に説明しています。ホームページやパンフレットの掲載内容は適宜見直しを行って最新の情報を提供できるようにしています。

【第三者評価結果：a】

　入園時は、入園説明会で重要事項説明書に沿って、園長が説明を行っています。入園時の個人面談では、主任や副主任が持ち物の写真入りの説明書や実物を用いて説明しているほか、慣れ保育については、保護者の就労状況や子どもの様子を確認しながら進めていくことを伝えています。0歳児の保護者には、離乳食に関する資料を配布し、進め方について説明しています。説明後は、同意書を保護者から受領しています。進級時に重要事項に変更がある場合は、変更箇所を文書で渡し、年度当初の全体懇談会で説明しています。日本語での会話が難しい場合は、ルビ付きの資料を作成して個別に対応を行っています。

【第三者評価結果：b】

　転園先より情報提供の依頼があった際は、保護者の同意を得たうえで、個人の記録に基づき引き継ぎ文書を作成して適切に引き継ぎを実施しています。転園後や卒園後も、相談に対応することを口頭で保護者に伝え、園長や主任、元担任の職員などが中心となって対応しています。園舎前が通学路なので、日常的に卒園児と挨拶を交わしているほか、毎年「卒園児の集い」を開催し、卒園児の1年生とその保護者、職員が交流する機会を設けています。今後は、転園先への引き継ぎ手順を文書化し、引き継ぎ内容を記載する書式を作成されると良いでしょう。また、転園後や卒園後の相談対応について記載した文書を保護者に配布すると良いでしょう。

【第三者評価結果：a】

　月案や週案の作成にあたっては、日々の子どもの興味関心の様子や子どものつぶやきから拾い上げた内容を次の計画に生かすなどして、子どもの満足度を把握しながら進めています。運動会などの行事や保育参加の際には、保護者からアンケートを取り、その結果は職員で共有し、次年度の参考にしています。また、年度末には保育全般に関する保護者満足度調査を実施し、その結果は次年度の事業計画に反映するとともに、保護者にもその結果を掲示して公表しています。それらアンケートの分析と検討の結果、夏祭りの開催を土曜日から平日夕刻に変更したり、各行事の詳細に関する連絡を早めに行うようにするなど、改善を行っています。

【第三者評価結果：a】

　苦情解決責任者として園長が、苦情相談窓口として主任が、第三者委員として区の民生委員と自治会会長の2名が組織されています。このことは重要事項説明書で保護者に説明するとともに、正門入り口の園ボードに掲示しています。保護者が毎日の送り迎えの際に気軽に相談できるように、職員はどの保護者に対しても挨拶を丁寧に行い、親しみやすい雰囲気を出すことを園全体として心がけています。行事後等のアンケートは匿名とし、保護者が意見を言いやすい仕組みにしています。「苦情処理規定」に基づき、苦情が上がった際の内容と解決のプロセスを苦情相談ファイルで管理しています。苦情を寄せた保護者に対しては、適切な方法でフィードバックするとともに、必要に応じて保護者全体にも、その内容と園での対応や園としての考え方などを配信で伝える仕組みが整っています。

【第三者評価結果：a】

　重要事項説明書には、苦情相談の受付担当者、解決責任者、第三者委員といった複数の窓口があることに加えて、苦情受付の方法として「面接、電話、文書などの方法により」と複数の方法があることが明示されています。この重要事項説明書は、入園時に保護者に配布されるとともに、正門入り口の園ボード前に常設してあり、保護者がいつでも閲覧できるようになっています。保護者が相談をしたり意見を述べたりしやすい環境となるように、プライバシーが確保された会議室で面談を行う仕組みが整っています。

【第三者評価結果：a】

　職員は、日々の送り迎え時などに保護者が意見や相談を述べやすいように、丁寧な挨拶と声かけを行うように心がけています。正門入り口に意見箱を設置しており、加えて行事アンケートや年度末の満足度調査を行うなどして、保護者の意見を積極的に把握する仕組みができています。相談や意見が上がった際には、すぐに主任や園長に報告が上がる仕組みになっており、急ぎの場合は昼会議で共有し、迅速に対応するようにしています。解決に時間がかかる場合には、その旨を保護者に伝達し、解決策検討の進捗状況を伝える仕組みになっています。実際に、保護者の意見をもとに行事の開催時期や内容を変更したり、紙おむつなどのサブスクリプションに関する意見を丁寧に聞きながら導入したりしています。「苦情処理規定」の見直しは、年度末に行うとともに、行政からの指示など大きな変更があった際に、随時行っています。

【第三者評価結果：a】

　不審者対応や災害時の対策などの「危機管理マニュアル」や、園内外での事故、けがの予防や発生時の対応をまとめた「事故防止・事故対応マニュアル」「応急処置マニュアル」が整備されており、園長を責任者とする体制が明記されています。不審者への緊急対応フローチャートなど、時系列に沿って職員それぞれの役割を明示したものが用意されています。園内研修においては、救命救急研修受講者による研修や不審者対応研修などの安全関連の研修を行っています。ヒヤリハット事例の収集を積極的に行っており、報告しやすい書式を工夫し、上がってきた事例に対して職員会議で検討を加えています。園舎、園庭、保育室の安全チェックリストが用意してあり、毎月の避難訓練の日に各職員による安全チェックを行い、修繕や改善につなげています。大型遊具や園舎については、定期的に業者による点検を行っています。

【第三者評価結果：a】

　「感染症予防・まん延防止マニュアル」があり、園長を責任者とする管理体制が明記されています。職員の園内研修においては、感染症発生が多くなる時期に、おう吐下痢の処理について実務を学ぶ研修が行われています。各保育室には「子どもがかかりやすい感染症一覧」を掲示して、子どもの症状から疑われる感染症について職員が照合できるようになっているほか、調乳室には「おう吐処理の方法」を掲示するなど、感染症の予防とまん延防止に組織として取り組んでいます。行政から入手する感染症に関する新しい情報は、昼会議で開示するとともに職員会議で話し合うなどして、必要に応じてマニュアルの見直しを行っています。感染症の発生状況は、その病名と、発生クラス(幼児クラス、乳児クラス)、人数などの情報を、各家庭での留意事項やアドバイスを添えて、配信しています。

【第三者評価結果：a】

　「危機管理マニュアル」の中に、大規模地震等災害時の対応と、火災発生時の対応が、時系列に沿ったフローチャートの形で定められています。その中では、園長を総指揮者とした「災害時の職員分担表」があります。大規模災害時の業務継続計画(BCP)が立案されており、大規模地震、火災、風水害・台風などのケース別に、事業を継続したり復旧したりする筋道を明示しています。地下倉庫には水と食料が、防災倉庫には毛布が、それぞれ備蓄されており、食糧に関しては給食担当がリスト化し、消費期限を確認しながら買い替えを行っています。毎年、避難訓練のうち1回は近隣の消防署による指導を仰いだり、近隣の派出所に巡回依頼を行ったりするなど、園児の安全確保のために関連組織に協力を仰ぐ体制になっています。

【第三者評価結果：a】

　保育の標準的な実施方法や手順は、「つくし業務マニュアル」のファイルにまとめられており、職員はいつでも閲覧できるようになっています。それらは、子ども一人ひとりの人権やプライバシー尊重を基本とする、保育理念に則ったものになっています。0、1歳児の保育室には、おむつ交換手順が掲示してあるなど、すべての職員が同じ実施方法で保育を行えるようにしています。園内研修においては、園が行う子ども主体の保育とはどのようなものか考える機会を設けるなどしています。園長、主任、副主任により、日々の保育の振り返りを行いながら、職員への指導助言を行う体制になっています。その際には「まずは子どもを見ること、そして実践すること」を強調しており、園児一人ひとりの発達や状況に応じた保育を実施しています。

【第三者評価結果：a】

　保育の標準的な実施方法は、主に年度末に見直しを行う仕組みになっています。その際には、トップダウンではなく職員からの提案を重視するように努めており、また、アンケート等から把握した保護者からの意見なども参考にしています。その他、外部研修で得た情報や横浜市こども青少年局からの情報などを職員会議で共有し、必要であれば保育の手順を改訂しています。週案や月案などの指導計画は、子どもの姿をもとに修正を加えながら立案しており、内容によっては適宜標準的な保育の実施方法として反映させる仕組みになっています。

【第三者評価結果：b】

　全体的な計画に基づき、年間指導計画を作成しています。各クラスの担任が作成した各種指導計画は、主任が確認後、園長が最終確認を行って完成させています。クラス会議では、担任のほか、園長や主任、副主任も参加して子ども一人ひとりの状況や課題について話し合っており、必要に応じて管理栄養士も参加して意見交換を行っています。こうした話し合いをもとに、0～2歳児の月間個別指導計画や障がいのある子どもの「月間個別支援計画」を作成しています。今後は、3～5歳児に対しても課題や今後に向けたねらい、配慮事項などを設定した個別の指導計画を作成されるとなお良いでしょう。

【第三者評価結果：a】

　年間指導計画の見直しは、1月ごろよりクラス会議で話し合い、次年度の目標や保育内容を検討しています。月間指導計画は保育日誌に基づいて、月末にクラス会議で振り返りを行っています。各クラスで話し合った内容は、リーダー会議で報告し合い、完成した指導計画を共有しています。週案や日案を緊急に変更する場合は、主任、園長に報告し、修正を行って昼会議で報告するとともに、事務室にある「職員伝達ファイル」で周知する仕組みとなっています。指導計画の評価にあたっては、標準的な実施方法に反映すべき事項のほか、子どもや保護者への対応に関する課題を明確にしています。

【第三者評価結果：a】

　子ども一人ひとりの状況は、保育業務支援システムの「個人記録」に入力して管理しているほか、健康面に関することは「園児健康台帳」に記載して、それぞれ、電子媒体と紙媒体で職員間で共有する仕組みを整備しています。記録の書き方については、職員個々の状況に応じてクラスリーダーがアドバイスを行っています。日々の情報は、子ども一人ひとりの状況について記録している「クラスファイル」や事務室にある「職員伝達ファイル」を用いて共有し、必要な情報が的確に届くよう仕組みを整備しています。また、月に一度の職員会議、給食会議のほか、適宜リーダー会議やクラス会議を実施して、情報を共有しています。

【第三者評価結果：a】

　「個人情報保護マニュアル」に、利用目的、第三者への提供について、管理や廃棄のほか、安全管理のための必要かつ適切な措置を講じることを明記し、記録類の管理責任者を園長として、適切な運用に努めています。各種記録類の保存期間は「保育園運営規程」に定めています。全職員会議では、マニュアルに沿って子どもの記録の取り扱いや管理方法について園長から説明を行っています。昼会議では、ニュースになった事例を取り上げて個人情報保護や守秘義務に関して注意喚起を行い、意識を高められるようにしています。保護者に対しては、個人情報の利用目的について入園説明会や全体懇談会で説明を行っています。

【第三者評価結果：a】

　全体的な計画は、児童福祉法や保育所保育指針などの趣旨を捉えて作成しています。また、園の保育理念や保育方針に基づいて作成しています。子どもの発達過程を踏まえて年齢ごとの保育目標を設定し、0歳児の3つの視点と1歳以上児の5領域に応じてねらいや配慮事項を記載しています。特色ある教育と保育として、子ども主体の保育、応答的保育、チーム保育などを明記して実践につなげています。地域との関わりや小学校との連携などの実態に応じて取り組み内容を設定しています。園長、主任、副主任、クラスリーダーが参加するリーダー会議では、各クラスの年間の振り返りを踏まえて、2月から年度末の期間に、全体的な計画の評価、見直しを行い、次年度の全体的な計画を作成しています。完成した全体的な計画は、各クラスに設置している「つくし業務マニュアル」に綴じて職員間で確認し合い、年間指導計画、月間指導計画の作成につなげています。

【第三者評価結果：a】

　各保育室は適度な採光を取り入れ、清掃が行き届いた明るく清潔感のある空間で、空気清浄機を設置し、定期的に温湿度チェックと換気を行って常に適切な状態を保っています。各場所の清掃や消毒は「清掃・消毒チェック表」を用いて職員が交代で行っています。活動内容に合わせて家具の配置を変え、動きやすさや過ごしやすさに配慮しています。園舎内には、1階の廊下や園庭にあるプレイハウスや、2階の回廊、3階のネット遊具のスペースなどのほか、職員が工夫を凝らして作った「ほっとスペース」や「宇宙スペース」など、じっくりと遊びに集中したり、くつろいだり、落ち着ける場所が至る所に設定されています。食事と睡眠は、一人ひとりの生活リズムを大切にして、子どもが自分のペースで入眠したり、食事を食べ始めたりできるよう環境を整えています。訪問調査日には、子どもたちがそれぞれ、自分の居場所を見つけ、落ち着いて過ごしている姿がありました。

【第三者評価結果：a】

　個々の子どもの発達段階や個性を職員間で共有し、一人ひとりに寄り添った声かけや対応方法を確認し合っています。子どもの何気ないつぶやきに耳を傾けて思いを受け止め、子どもが安心して自分の気持ちを表現できるようにしています。また、ゆっくりと時間をかけて向き合い、表情やしぐさを大切にして思いをくみ取り、甘えたい欲求が見られたときは、スキンシップを多くとるなどして、一対一で関われるよう職員間で連携を取り合っています。訪問調査日の1歳児クラスでは、ぐずっている子どもを抱っこしたり、テラスに移動したりしながら子どもが落ち着くまで保育士が一対一で対応していました。言葉かけは、声の大きさやトーンにも意識して端的に分かりやすく伝えることで、子どもが自分で納得して次の行動に移行できるようにしています。時間に余裕を持って活動できるよう計画を作成し、せかす言葉や制止する言葉を不必要に用いないようにしています。

【第三者評価結果：a】

　子ども一人ひとりの発達に合わせて、職員間で統一した援助ができるよう心がけ、子どもが無理なく、基本的な生活習慣を習得できるよう援助しています。子どもが主体的に行動を選択できるような言葉かけや意欲を引き出せるような言葉かけを意識して、子どものやろうとする気持ちを尊重しています。絵カードや写真を使って一日の流れを分かりやすく伝えたり、絵本や紙芝居を用いて歯磨きの大切さを伝えたりして、楽しみながら身につけられるよう工夫しています。また、ごっこ遊びの中で茶碗の持ち方や箸の使い方などを職員が見本を見せながら伝えたり、一緒に手を洗いながら、きれいになっていく心地よさを感じられるように援助したりしています。子どもが自分の体調と向き合いながら遊びを選べるよう、静と動の活動を準備しているほか、子どもの様子や気候に応じて活動の内容を変えたり、活動時間を調節したりして、活動と休息のバランスに配慮しています。

【第三者評価結果：a】

　様々な玩具や道具を準備し、保育室内にいくつかのコーナーを設定して子どもが好きな遊びを見つけて好きな場所で遊べるようにしています。子どもの思いやつぶやきを活動につなげられるよう環境を整えて自発性を発揮できるようにしています。園庭やホール、テラス、回廊、ネット遊具などで進んで体を動かせる環境があるほか、近隣の公園で、木の実や葉っぱを拾い、花や虫を観察するなど自然遊びを楽しんでいます。日常的に異年齢との関わりが多くあり、互いに思いやりの気持ちを育めるよう援助しています。製作遊びや歌、ダンスなどで自由に表現活動ができるよう環境を整えています。散歩の際は、職員が見本となって地域の人に挨拶をしたり、遊ぶときのルールについて、子どもが自分で考えて行動できるよう言葉かけを行ったりしています。公園愛護会の人と公園の花壇に花を植えたり、近隣の消防署による消防指導で消防車を見学したり、近隣の農家に芋掘りに出かけるなど地域の中で様々な経験をしています。

【第三者評価結果：a】

　0歳児クラスでは、日々の保育実践の振り返りを行う中で子どもの成長の様子を共有し、一人ひとりに合わせた援助方法を確認し合っています。保育室内は子どもの動線に応じた広いスペースやマットレスを使ってゆったりできるスペースを作るなどして環境を整えています。訪問調査日には、保育室内で職員が作った押し車を押しながら歩いたり、テラスで職員が作ったシャボン玉を見ながら手をたたいて喜んだり、安全な環境の中で楽しそうに過ごしている様子が確認できました。授乳や食事、おむつ替えのときなどは、喃語や表情などから思いをくみ取り、穏やかな口調で応答的に言葉をかけ、愛着関係を深めています。管理栄養士と連携し、個々の状況に応じて離乳食を進め、クラス懇談会では、保護者に離乳食の試食をしてもらい、味付けや形状、量などを伝えています。子育てを初めて経験する保護者も多くいるので、生活リズムについても丁寧に伝えながら、共に見守る関係性を築けるようにしています。

【第三者評価結果：a】

　1、2歳児クラスでは、子どものやりたい気持ちに寄り添い、適度な距離感で見守ることを大切にして保育にあたっています。園庭やテラス、ホールで自発的に探索活動ができる環境を整え、保育室内でも机上遊びやごっこ遊びなどのコーナーを設定して好きな遊びを見つけられるようにしています。訪問調査日には、2歳児の子どもたちが職員に見守られながら、テラスで鬼ごっこのように楽しそうに友達と一緒に走り回る姿がありました。友達との関わりの中で自分の気持ちをうまく表現できないときは、職員が思いに寄り添って子どもからの発信を待ち、少しずつ言葉でのやり取りができるよう援助しています。日常的に異年齢での関わりがあるほか、ボランティアとして来園する地域の小中学生とふれあう機会もあります。管理栄養士や調理職員とは食育の活動の中で関わりを持つ機会を作っています。保護者から家庭での様子を聞いて、園での活動や環境設定に生かしています。

【第三者評価結果：a】

　3～5歳児クラスは、一つの保育室で過ごしており、異年齢で一緒の活動を中心にクラスごとの活動も組み入れて保育を行っています。訪問調査日には、園庭で遊んでいるほか、室内では、一人で工作に集中したり、同年齢の二人でコマ回しをしたり、異年齢で混じってブロック遊びをするなど思い思いに遊んでいる子どもたちの姿が確認できました。3歳児は進級後、生活リズムを整えながら、徐々に4、5歳児との関わりが増える中で、見よう見まねでネット遊具の登り棒に挑戦し、4歳児は自分の得意な折り紙や工作を3歳児に教えながら一緒に遊ぶなど、互いに成長し合う関係性を育んでいます。5歳児は、サークルタイムの時間を設け、お泊まり保育や行事の内容をみんなで話し合いながら決めて、一つのことをやり遂げる経験を積み重ねています。園のホームページの保護者専用のページに、活動の様子をドキュメンテーションで掲載しています。園長が自治会の会合で園の活動内容を伝えています。

【第三者評価結果：a】

　園舎内は段差の無い造りで、障がいのある子ども一人ひとりの特性に応じて、保育室内に落ち着ける環境を設定しています。担当職員のほか、園長や主任も参加してケース会議で一人ひとりの状況を確認し、年間目標と月間目標を設定して「月間個別支援計画」をクラスの指導計画と関連付けて作成しています。職員会議や昼会議では、子どもの状況を共有して園全体で同じ対応ができるようにしています。職員は、子ども同士が自然な形で関わりが持てるよう配慮し、互いに認め合いながら、育ち合う関係性を育んでいます。横浜市西部地域療育センターの巡回相談や旭区の事業による臨床心理士の巡回相談で助言を受け、保護者とも共有して対応方法を確認し合っています。職員は、発達障害やインクルーシブ保育に関する外部研修に参加して知識を深め、実践に生かせるようにしています。重要事項説明書に障がいのある子どもの保育に関する園の方針を記載して入園説明会で保護者全体に説明しています。

【第三者評価結果：a】

　各クラスの指導計画に「長時間にわたる保育」について配慮事項を記載し、日案に一日の生活を見通して活動内容を設定して、一人ひとりの在園時間や生活リズムに配慮した環境を整えています。保育室内にマットなどを用いて横になれるスペースを作っているほか、お絵描きやブロック遊び、絵本を読むなど、座って遊べるコーナーを設定して家庭的な雰囲気の中でゆったりと過ごせるようにしています。園では、日常的に異年齢で過ごすことが多いので、2～5歳児が一緒に過ごす時間帯も、5歳児が2歳児に絵本を読んであげるなどして和やかに過ごすことができています。降園時間や保護者の希望に応じて補食か夕食を提供しています。各クラスの「クラスファイル」に、一人ひとりの子どもの状況や降園時に保護者に伝える内容を記載して、職員間で引き継ぎを行っています。登降園時に担任が保護者とコミュニケーションを図れるようシフトを調整しています。

【第三者評価結果：a】

　5歳児クラスの指導計画に就学に向けた配慮事項や活動内容を記載して実践につなげています。時間を意識して行動できるよう、時計の見方を伝えているほか、ハンカチの使い方や衣服のたたみ方を伝えて身の回りのことを自分でできるよう援助しています。近隣の小学校を訪問して小学生に校内を案内してもらうほか、小学校の運動会の練習を見学に行く機会を設けています。近隣の保育園とは、5歳児同士で公園でドッジボールをして交流しています。保護者との個人面談では、悩みや不安などを聞いてアドバイスを行い、就学に向けた配慮事項などを確認し合って不安解消につなげています。横浜市が主催する幼保小接続期研修会に5歳児クラスの担任が参加し、小学校教員や他園の職員と円滑な接続を図るために現況を共有しながら学び合っています。保育所児童保育要録は、5歳児の担任のほか、3、4歳児の担任なども参画して作成し、園長が最終確認を行っています。

【第三者評価結果：a】

　「健康管理マニュアル」に基づいて登園時に子どもの健康観察を行い、保護者からの情報も併せて「クラスファイル」に特記事項を記載しています。保育中の体調の変化やけがについても記載して職員間で共有し、必要に応じて保護者に電話連絡をして対応方法を確認しています。小さなけがでもお迎え時に報告し、次の登園日に必ず状況を確認しています。既往歴や予防接種の状況は「園児健康台帳」と「予防接種チェック表」の書式で管理し、職員間で情報を共有しています。園の健康管理の方針は、重要事項説明書に記載して入園説明会で説明しています。毎月の「保健だより」にも園の取り組みや健康に関する情報を掲載して保護者に伝えています。乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防対策として0、1歳児クラスで「SIDSチェック表」を用いて確認を行っており、年度初めの0、1歳児のクラス懇談会で事故防止策や園での取り組みを保護者に伝えています。

【第三者評価結果：a】

　健康診断の結果は、個別の「園児健康台帳」に、歯科健診の結果は「歯科健康診査票」に、それぞれ記載して職員間で共有しています。健診の結果により、個別に配慮が必要になった場合は、個別指導計画や個人の記録に記載して、職員間で同じ対応を行えるようにしています。保護者へは、文書で健診結果を報告し、結果で気になることがある場合は、個別に対応を行っています。毎月の身体測定の結果は、保育業務支援システムで個別に管理し、電子連絡帳を通して保護者も確認できるようにしています。健診の前に、保護者から嘱託医への質問を受け付けて、嘱託医からの回答を保護者にフィードバックしています。内科の嘱託医とは、健診時以外でも、子どもの体調について相談をするなどの連携を図っています。歯科健診時には、歯科医による歯磨き指導を行っているほか、職員が絵本や紙芝居を使って、うがいや手洗いの大切さを伝えたり、体の仕組みについて分かりやすく伝えたりしています。

【第三者評価結果：a】

　厚生労働省の「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」や医師の指示に基づいて、アレルギー疾患のある子どもと慢性疾患のある子どもの対応を適切に行っています。アレルギーや慢性疾患のある子どもについては、入園時の個人面談で子どもの状況や対応方法などを確認し、入園後も適宜面談を行うなどして子どもの状況を共有しています。食物アレルギーの対応については、横浜市の「保育所における食物アレルギー対応マニュアル」に基づいて園の「アレルギー対応マニュアル」を作成し、除去食の配膳方法や緊急時の対応について職員会議で確認しています。管理栄養士は食物アレルギーのある子どもの個別の「除去食献立表」を作成し、毎月保護者に確認してもらっているほか、個別の「アレルギーファイル」を作成して除去食の内容を記録し降園時に保護者に確認してもらっています。重要事項説明書に食物アレルギーの対応に関する園の方針を記載し、入園説明会で説明しています。

【第三者評価結果：a】

　子どもが食事を楽しめるよう「食育年間計画」を作成して食育活動につなげています。子どもたちが栽培したゴーヤでチャンプルーをクッキングしているほか、ピーマンはふりかけにして給食で提供し、苦手な野菜に関心を持てるようにしています。また、パプリカやズッキーニなどの野菜を給食で提供する前日に見せて「明日、おいしく作るね」と管理栄養士が声をかけ、興味がわくようにしています。個々のペースで食べ始められるようにして自分で気持ちを切り替えて食事をとれるよう配慮し、気候の良い日にはテラスで食事をするなど雰囲気づくりも工夫しています。食器や食具は年齢や発達に応じて形状を変え、陶器を使用して大切に扱うことを自然に身につけられるようにしています。食べる量は個々の食欲や体調に応じて調整し、無理なく完食できるようにしています。保育参加の際に、保護者と子どもが一緒に給食を食べる機会を作り、日々のメニューは正門入り口に展示して保護者に伝えています。

【第三者評価結果：a】

　発達に応じて食材の大きさを変え、体調が悪いときはおかゆを提供するなどしています。管理栄養士は、日々の食事の様子を見て回り、子どもから直接感想を聞いているほか、給食会議で保育士から情報を聞き、食べる量や好き嫌いを把握しています。検食簿に記載された職員の意見を参考にして献立や調理方法の改善につなげています。旬の野菜や果物を多く使用し、夏は冷やし中華、冬はおでんなどの季節感のある献立を組み入れています。行事食は盛り付けを工夫して見た目でも楽しめるようにしています。地域の農家と連携してサツマイモの栽培に取り組み、保護者や職員と苗植えや草取りを行い、4、5歳児が芋掘りをして給食で提供しています。牛乳と味噌をベースにした「相性汁」や「レバーのケチャップあん」など、栄養価を考慮したメニューを子どもがおいしく食べられるよう味付けを工夫しています。厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」に基づいて、調理室の衛生管理を適切に行っています。

【第三者評価結果：a】

　日々の電子連絡帳でのやり取りは、０～2歳児クラスは毎日行い、3～5歳児クラスは必要に応じて行っています。園のホームページの保護者のみが閲覧できるページには、クラスごとに活動の様子をドキュメンテーションで掲載しています。毎月のクラスだよりでも写真を用いて活動の様子を伝えています。5月の全体懇談会では、保育の方向性について園長より説明し、クラス懇談会では、担任からクラスの保育のねらいや内容について伝えています。保育参加や保育参観を積極的に受け付けて、園での子どもの様子を知ってもらう良い機会としています。0～2歳児クラスの「乳児の集い」では、子どもと一緒に遊んでもらうほか、保護者同士も交流できる場となっています。3～5歳児クラスでは「つくしフェスティバル」で子どもたちの成長の姿を共有できるようにしています。保護者との情報交換の内容は、必要に応じてアプリの「個人記録」に記載して職員間で共有しています。

【第三者評価結果：a】

　園長はじめ職員は、保護者一人ひとりの思いを大切にして対応し、子育てのパートナーとして信頼関係を築けるよう努めています。送迎時には、子どもの様子をエピソードを交えながら伝えたり、些細な相談事も丁寧に傾聴したりしながら、子どもの成長を共に喜ぶ関係性を深めています。保護者から相談の申し出があった場合や職員が面談が必要と感じた場合は、迅速に対応できるようにしており、保護者の就業状況に配慮して日時を設定しています。相談を受けた職員は、主任、園長に報告し、対応方法についてアドバイスを受け、場合によっては、同席して対応しています。食事に関する内容の場合は、管理栄養士が直接、相談に対応しています。相談内容は「個人面談票」に記載して継続的に支援できるようにしています。園では、保護者の負担を軽減するために、紙おむつなどのサブスクリプションを導入しています。職員は、保護者対応の外部研修に参加し、実践に生かしています。

【第三者評価結果：a】

　「虐待対応マニュアル」に、虐待の定義、虐待の種類、早期発見のポイント、発見時の対応方法を明記しています。職員会議では、マニュアルに沿って発見のポイントや対応方法を確認し合い、家庭における虐待等権利侵害の兆候を見逃さないよう取り組んでいます。登園時や着替えの際に、子どもの体に傷やあざが無いかなどを確認しているほか、子どもの言動や様子の変化、保護者と子どもの関わり方なども確認しています。虐待等権利侵害の可能性を感じた際は、速やかに園長、主任に報告して、職員間で情報を共有し、緊急に会議を開いて対応方法や支援体制を検討しています。気になる保護者に対しては、家庭内での困りごとや育児などの悩みを聞き、一緒に解決に向けて考えながら、園全体で継続的な支援を行っています。必要に応じて、旭区こども家庭支援課や横浜市西部児童相談所と連携を図って対応しています。

【第三者評価結果：a】

　園長は、日々の保育実践の振り返りにあたり、クラス全体や子ども一人ひとりの課題を見つけて、明日につなげるためにどうしたらよいかを話し合うよう、折に触れて職員に伝えています。クラス会議や職員会議では、こうした視点を大切にして、職員間で意見を伝え合い、互いの学び合いや意識の向上につなげています。職員は「人事評価シート」の書式で、職員として大切にする姿勢などについて半期ごとに自己評価を行っています。また、横浜市の「よりよい保育のためのチェックリスト」を用いて、保育実践に対する自己点検も職員個々で実施して、各自の年間目標の設定につなげています。こうした話し合いによる保育実践の振り返りと職員個々の自己評価の結果を踏まえて、園長や主任、副主任が「園評価表」をまとめており、法人理念や保育理念に基づいた保育の方向性について共通理解を深めながら、専門性を向上できるよう、法人研修などで学び合っています。