社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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グローバルキッズ戸塚園

2023年05月31日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 グローバルキッズ戸塚園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 60名(利用者:64名) 名
所在地 244-0003
横浜市戸塚区戸塚町6003-3レッグヒルズ2F3F
TEL 045‐862‐1001 ホームページ https://www.gkids.co.jp/facilities/nursery_029.html
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2012年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社 グローバルキッズ
職員数
常勤職員:17 名
非常勤職員:7 名
専門職員
施設長:1 名
主任:1 名
保育士:18 名
調理士:4 名
施設・設備の概要
保育室:5室
トイレ:4ヶ所  
調理室:1ヶ所  
事務室:1室
園庭:無

③ 理念・基本方針
【保育理念】
豊かに生きる力を育てる

【保育目標】
笑顔で楽しく元気いっぱい明るい子
いろいろなことに挑戦できる子
人にもモノにも思いやりをもつ子
自己肯定感を持てる子

【保育方針】
保育方針保育者も笑顔で一緒に楽しむ
子どもたちのやりたいことを引き出せる環境を作り、経験の場をつくっていく
子どもたちの思いを認める
子どもの思いに耳を傾け肯定的な言葉掛けをする
一人ひとりを大切に愛情を注ぐ

④ 施設・事業所の特徴的な取組
・乳児クラスの担当制保育
☆0歳児クラスは特に1対1の関わりを大切にし食事・排泄・身支度の部分で愛着関係を築けるようにしています。1・2歳児になると徐々に自分でできることも増えてくるため一人ひとりの成長に合わせて援助をしたり見守ったりしながら保育を行っています。

・幼児クラス中心とした課業
①英語リトミック(3・4・5歳児)
☆講師の先生が月に1回各クラス30分の中で曲に合わせて身体を動かしたり、月の歌を歌ったりその月の課題にチャレンジしたりしています。英語を真似して言うことを楽しみながら他の友だちの前での発表なども行っています。

②ダンス(3・4・5歳児)
☆3歳児は月1回、4・5歳児は月2回地域のダンススクールから講師の先生が来てダンスレッスンを行っています。ストレッチから始まり、ブリッジや壁倒立などにもチャレンジしています。講師の先生と関わることが大好きで、ダンスの日を楽しみに過ごしています。年に5~6曲のダンスを覚え運動会や発表会で保護者の方に披露をしています。

・駅前の保育園の為、晴れた日は戸外活動が中心とした保育の展開
☆0・1歳児クラスはバギーを使って近くの公園に散歩に出ています。0歳児は園庭でのんびりと過ごす日もあり、外の空気に触れ過ごしているます。1・2歳児は歩くことも増え友だちと手を繋いで歩くことを楽しんでいます。

・地域子育て支援事業
☆月に2回第二・四金曜日に一時間園庭開放をしています。事前に電話予約をしてもらってます。行事へのお誘いなども行っています。園庭や室内遊びを中心に在園児と共に遊んだりしています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/05/23(契約日) ~2023/04/26(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3 回(2019年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 1) 地域交流を兼ねた定期レッスンに取り組んでいます
3~5歳児クラスでは、地域のダンススクールから講師を招いて、定期的なダンスレッスンを行っています。子ども達にとっては保育者以外の大人との関わりが持てる機会であると共に、地域交流の一環にもなっています。1年を通して沢山のダンスが踊れるようになることを目指して取り組んでいます。覚えたダンスは運動会や発表会で披露し、日頃の取組の成果を保護者へ伝えています。子ども達はダンスレッスンを通して、目標を持って取り組むこと、練習することの大切さなどを学んでおり、ダンスレッスンは子ども達の成長を後押ししています。

2) 地域と保育園との積極的な交流活動
園庭開放や行事を通じて積極的な地域交流を行っています。夏祭りでは、魚の解体ショーを実施するなど企画性のある取組を通じて園の雰囲気を伝えると共に、地域の方の身近な存在としての役割を担っています。散歩の際は地元の商店や地域住民の方へ挨拶を交わすなど日常的な交流やイベントなど定期的な交流を図っています。コロナ禍であっても相談事業を行い、行事にも地域の方の参加を呼びかけるなど、地域との関りを大切にした運営を行っています。

3) デイリーボードの活用により業務効率を上げています
園では、その日、その時の状況に応じた職員配置がスムーズに行えるように、デイリーボードを活用しています。園長が提案したデイリーボードは、いつ、どのクラスを、どの保育士が担当しているかが一目でわかるように工夫されています。ボードを用いたことで、今、どのクラスに職員が必要かなどがすぐに分かり、保育士が自主的に動きやすい環境となっています。指示を受けるだけでなく、職員の自主的な考えや行動を尊重しながら、業務の効率を向上させています。

4)運営者・保育者・保護者のコミュニケーション機会の確保が期待されます
園長は保育に対して情熱と信念を持っており、職員も同様に自分の経験等から保育についてのあるべき姿に考えを持っています。保護者もこれまでの状況を踏まえて園活動についてイメージを持っています。現在それぞれの思いが交錯し、相互理解が図れていない状況が見受けられます。年度が変わり、前年と変更になった点や新たな取組等については、その目的やねらいについて保護者に説明することが必要です。また、組織として相互理解を図るためのコミュニケーションや説明の機会を持ち、めざす方向性の理解・共有を図ることが望まれます。

5)運営面を見直し有意義な経費配分の検討が期待されます
運営に係る経費の使用状況を職員と共有しています。現状では、経費の使用状況に偏りが見られる部分があります。子どもの生活に直接関係する備品の不足には早急な対応が望まれます。優先順位等を再検討し、園として総合的に見ての有意義な経費配分を関係者(法人、職員、保護者)全員で検討していくことが望まれます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
第三者評価のご対応ありがとうございました。今回の結果を受けて、気づけない部分もありましたので結果を真摯に受け止めて今後の園運営に活かしてまいります。
今後も子どもたちのことを1番に考え、園運営をしてまいります。
今後とも宜しくお願い致します。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

保育理念は法人共通で、保育目標や保育方針は園において職員で考え話し合って作成しています。保育目標・指針を更衣室に貼り出し、話し合いに参加できなかった職員にも確認してもらっています。保護者向けには重要事項説明書等に記載するほか、園内に掲示するなど周知に努めています。定期的な周知状況の確認はしておらず、引き続き周知を図っていく予定です。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

社会福祉事業全体の動向については法人あるいは区役所から情報を得ています。また、区役所の子育て応援ルーム「とことこ」から地域の各種福祉計画や策定動向などの情報を得ています。園長がそれらの情報分析を行っていますが、整理された情報を確認するレベルにとどまっており、さらに分析を深めることが望まれます。園長はコスト分析結果を職員と共有しており、職員が園の経費に関心をもち、コスト削減に繋げられるように期待しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

昨年度まで園経費の使用状況の職員周知が十分ではなく、経費の使用状況に関する課題を職員と共有できていませんでした。今年度から経費使用状況を園全体で共有し、保育サービス向上に向けて有効な経費の使い方について取組を進めようとしていますが、具体的な取組の実施はこれからです。園全体として同じ方向に向けた活動を展開していくことが期待されます。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

法人が中・長期的な計画を作成しており、毎年10月の経営方針発表時に職員に説明しています。目指す保育のポイントは、丁寧な保育、自己肯定感、学びのある保育、安心で安全な環境、同じ方向を見て行う保護者支援、保育者の倫理観と専門性、チーム保育、共に生きることを楽しむ、であり、園の年間保育計画に展開できる内容となっています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

中・長期計画を踏まえて単年度の事業計画を作成しています。前年度の事業状況を踏まえ、当年度の計画を策定しています。保育内容、健康・栄養管理、安全、環境についてなどの内容をまとめ、最重要事項を明記して重点的に取り組む事項を明確にしています。しかし、数値目標や具体的な成果の設定がなく、実施状況の評価を行える内容とはなっていません。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

職員の参画のもとに作成された年間指導計画は、行事のアンケート、情報共有アプリケーション、職員会議、昼礼、クラス会議、給食会議などにより収集・評価された結果に基づいて見直しを行う仕組みになっています。職員は検討結果をGKアプリ(社内情報共有ツール)により共有できるようになっており、事業計画の理解を促すために有効な仕組みとなっています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

保育に関する計画や予定については、重要事項説明書、連絡用アプリ、保護者会等で保護者へ周知していますが、年度の最重要事項、設備面、人材確保、育成など、事業全体としての周知ができていません。事業計画としての保護者への周知方法の検討や分かりやすい説明資料の作成などへの取組が期待されます。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

法人として園長と職員は年度始めに面談を行うように規定されています。その際職員は前年度の振り返りと自己評価を行い、自己のスキルアップを考慮して年間の目標設定を行っています。園でも年度末に保育所自己評価を実施しています。職員全員が個別に評価し、合議してひとつの評価にまとめています。結果は非常勤職員も含め全員で共有しています。議事録にも記載し、確認印を押し、読み忘れがないようにしています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

園の自己評価は、保育の計画の編成と実施に対する評価、経営・組織、研修などの保育の実施を支える諸条件に関するものなど13以上の項目について行われています。例えば、調理の喫食状況についての評価結果は調理会議で話し合われ、改善された食事を提供しています。非常勤職員も含めた課題の共有は、月一回の会議、伝達ノートなどで行っています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

園長の役割や責任は重要事項説明書や保育施設運営規程に簡潔に記載があります。その他、園便りやアプリにより伝えていますが、周知状況が十分ではありません。更なる周知活動を期待します。有事の際の園長不在時には副園長が権限委任されるルールになっていますが、明文化の確認はできませんでした。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園長は社内研修、区内の園長会、法人の施設長会議などを通じて遵守すべき法令等を正しく理解するように努めています。職員に対しても、遵守すべき法令について職員会議や勉強会を通して伝達しています。会議に参加していない職員は議事録や各クラス担任から伝達が行われています。毎年コンプライアンス研修に全職員が参加し、確認試験を行うなど、徹底した取組が行われています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

園長はその時々に必要な内容、テーマで園内研修を行っています。また、園長は園内を見回りながら職員配置や行動を把握し、気がついたことはその都度伝えるようにしています。職員の教育や研修については、自主性を尊重し、本人に委ねている部分があります。園長の指導力を発揮した教育・研修への取組が期待されます。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長の提案で、職員配置の確認や把握のしやすい「デイリーボード」を活用するなど、業務の実効性を高めています。経営の改善、業務の実効性の実現に向けては、法人も交えて検討、取組を行っています。必要に応じて職員にも話をし、組織として取り組めるようにしています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

法人全体で人材の確保と育成の方針があります。それに従い、園は職員募集のポスターの掲示や法人ホームページでの求人活動を行っています。社内紹介制度による職員募集も行っています。上手にコミュニケーションが取れ、子どもが好きな人を採用したいと考えています。他児と同じように保育園の生活を送ることが難しい子どもへの加配制度があり、職員の配置を工夫しています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

期待する職員像を明確にしています。マニュアルガイドラインに昇進・昇格などの人事基準が定められており、就業規則やアプリにより職員はいつでも見ることができます。職員は年度始めに前年度の活動を振り返って自己評価を行い、園長と面談することになっています。処遇改善は個別に書面により提示されるほか、職員全体に示される基準などはいつでも確認できる仕組みになっています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

専用のシステムを使用して勤怠管理を行っています。残業申請に対しては理由を確認した上で許可をするなど各職員の労働時間を把握し、適正な勤務時間となるよう配慮しています。月の労働時間がオーバーしている場合は、シフト調整を行い時間調整しています。職員の意向を聞きとりながら、ワークライフバランスを保てる就業環境に努めています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

年度始めに職員それぞれが目標設定を行います。あらかじめ自分の目標を検討し、園長と面談を行い、具体的な目標設定をしています。設定した目標に対して中間面接といった仕組みはありませんが、保育の中で困ったことや問題点が出てきた時は、副主任などに相談する仕組みになっています。相談案件は主任、園長と伝達され、共有する体制になっています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

GKアプリ内で期待する職員像を明確に示しています。職員はどのような研修があるのか、情報共有アプリ内で調べることができ、各自参加申し込みができるようになっています。園長や主任は職員の経験やスキルを考慮して研修参加を勧め、研修計画に反映させています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

職員は情報共有アプリにより研修案内を見ることができ、それぞれ関心のある分野の研修に参加することができます。各職員は乳児保育、幼児保育、保健衛生・安全対策といった担当をもっており、担当分野の研修も受けられるようにしています。前年度の評価結果や職員のレベルに応じて、各クラスから適切な人数が社内研修に参加できるよう研修計画を立案しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

年明けに実習生の受け入れを予定しています。実習生受け入れマニュアルが整備されており、プログラムも用意されています。職員に定期的に実習生指導者研修を開示しており、希望に応じて研修が受けられるような仕組みになっています。また、実習期間中には実習生の様子について学校側と連絡をとりながら、連携を取るようにしています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

園内の第三者評価の掲示やパンフレット、重要事項説明等などにより、園の事業内容は公開されています。また、夏祭りの内容を動画にして公開したり、写真で様子を提示するなど活動の発信をしています。園行事への参加の掲示、園見学、園庭開放について地域の人への情報提供に努めています。第三者評価の受審結果に基づく改善・対応状況について公表の事実は確認できませんでした。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

園の事務、経理などの運営は法人で取り決めがあり、運営について権限や責任は文書化されています。法人による内部監査が実施されており、職員は監査に関する文書をいつでも見られるようになっています。市による監査も受けています。監査時の指摘事項は職員にも伝え、園全体で対応するよう努めています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

地域との関わり方について基本方針は全体計画に文書化されています。地域の方が参加できる行事は地域のお店や施設にポスターの掲示をお願いしています。5月、11月に地域の他保育園と交流の機会を持っています。園開放では地域の同じ年齢の子が園児と一緒に遊べるように工夫しています。保護者支援、巡回支援、離乳食相談など地域のニースに対応する努力をしています。地域の方々による沖縄の三線(さんしん)演奏や魚の解体ショーなどで地域との交流を深めています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

ボランティア受け入れマニュアルが整備されており、学生を中心にボランティアの受け入れを行っていましたが、コロナ禍で中断しています。中学生の職業体験も行っていましたが、同様に中断しています。小学校と入学前に要録を送ることになっており、その後電話をしたり直接伺ったりして在学時の園児の様子を伝えるようにしています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

療育センターや市の家庭支援課など関連機関のリストを作成しています。要配慮児は児童相談所や区の担当者等と連携を図り、ケース会議を行うなど情報の共有を行っています。該当児について職員間でもケース会議の内容を把握し、職員会議などを通して注意を払うようにしています。日々の登園時の様子を見て対応を検討したり、会話の中から気になる部分があれば、確認対応を行うようにしています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人の園長会議、市の園長会、園の相談事業などを通じて地域が福祉についてどのようなことを希望しているのかを把握するように努めています。園庭解放では地域の子育て支援活動として月2回相談を受け付けています。保護者同士が会話し、お互いに相談ができるようにしています。保育者もそこに入り、相談について一緒に考えたり、助言をすることもあります。園の行事に地域の方が参加できるよう園見学をした方に連絡を入れたりしています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

夏祭りでは戸塚区から借りたマスコットキャラクターがカードを配るなど、地域コミュニティーの活性化に努めました。また、園では地域のダンススクールから講師を招いてダンスレッスンを行っています。園が入居するマンションのオーナーの計らいで屋上見学をさせてもらうなど、地域との交流を積極的に進めています。被災時には地域の福祉的支援を必要とする方のために、備蓄品をおおむね3日分確保するように努めています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

保育理念に子どもを尊重し受け止める事を明示しています。GK保育実践ガイドブックでも子どもの権利の尊重について挙げています。子どもを尊重した保育については、職員会議や研修を通して理解を深めています。日常の保育の中で個々を大切にすることを伝えています。異年齢との関わりの中で相手を思いやる気持ちを育み、子どもが互いを尊重できるように取り組んでいます。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

個人情報保護についての方針が明らかにされており、保護者も確認することができます。写真の掲載や動画の配信など、その都度確認を取りながら細心の注意を払って対応しています。GK保育実践ガイドブックではプライバシー保護に配慮した具体的な事項を記載しています。着替えの場所を分けたり、見えないように環境を確保し、水遊びの際は外からの目線を遮るなど配慮しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

予約制で見学者に対応しています。駅前の利便性の良い立地ということもあり、見学希望者が多く、時間や受け入れ方を工夫し、できる限り希望に応じるよう努めています。見学時はパンフレットに沿って丁寧な説明を行っています。個別の質問は電話でも受付け、園庭解放などを案内するなど情報提供を行っています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

入園時に重要事項説明書に沿って説明を行い、保護者から同意書を得ています。行事などに関しては連絡用アプリでその都度必要な情報を配信し、同意の確認等を行っています。個別に口頭での伝達、アプリや電話連絡などを行い必要な説明を行っています。しかし、年度が変わった際の在園児の保護者への説明等が十分ではない状況です。新年度からの新たな取組や変更等について説明されることが期待されます。配慮が必要な保護者への説明についてもルール化した対応が期待されます。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

入園時に重要事項説明書で保育の継続性についての説明を行っており、必要に応じた引き継ぎを行っています。口頭やきょうだい児がいる中で相談等に対応していることもあり、文書での配付は行っていません。園の利用終了後、どの家庭にもわかるような相談方法、担当者などをまとめた文書の提供が期待されます。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

行事後に連絡用アプリなどを利用したアンケート調査を行い、保護者の意見を聞いています。一部アンケート実施の際、自由な発言がしづらい案内がされていることがあり、実際の利用者満足の把握に結びつきにくい面があります。また、意見に対する具体的な改善策を示した資料もありません。利用者満足度に関する調査担当や検討会議の設置も十分ではなく、具体的な改善を行う仕組みが機能していません。保護者会も年度始めの1回のみとなっています。今後、定期的な保護者会の開催などを通じて利用者満足の把握に繋がる具体的な取組が期待されます。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

法人の苦情解決規程により苦情解決の体制等を定めています。重要事項説明書の中に相談・苦情の受付について記載し、解決責任者を園長とし、法人の窓口、第三者委員を明記して、受付方法を示しています。園内にも掲示し周知を図っています。苦情については規程に沿った対応を行っていますが、出された内容についての検討や対応について保護者へのフィードバックが十分ではありません。組織として、解決を図る取組が期待されます。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

個別の相談に応じる際は、スペースを確保して意見を言いやすく、プライバシーへの配慮も行っています。個別に電話や連絡帳アプリでの相談にも対応しています。相談・苦情の受付については、重要事項説明書や掲示物で周知し、法人窓口、第三者委員と複数提示しています。アプリで相談や意見を伝えることが可能ですが、匿名性が確保できず、意見箱は回収ボックスとして設置されており、用途が分かりづらい状況です。保護者による利用者調査では、相談・意見の言いやすい雰囲気について、保護者理解が6割弱にとどまっています。相談・苦情体制の更なる周知や意見を述べやすい環境整備が期待されます。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

意見箱(回収ボックス)の設置、アンケートの実施等により保護者の意見収集に努めています。連絡用アプリを通じた保護者からの相談、意見等には、アプリを通して回答をしたり、対面での対応が必要な場合は直接話をして対応しています。相談を受けた際の記録や方法、報告の手順などのマニュアルが整備されています。しかし、相談や意見に対して迅速に対応している事を具体的に示した記録がなく、意見に基づいた保育の質の向上に関わる取組が、どのように行われているか把握する事ができません。また、利用者調査において、意見、要望について対応してくれるかについては、理解を示している保護者が半数程度となっています。保護者の相談、意見への対応について、組織的に検討し対応されることが期待されます。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

日常の保育場面でのヒヤリハットを記録し、職員同士で危険箇所を共有し、安全対策を行っています。散歩先までのルートの危険箇所を明記したマップを活用し、散歩先では遊具の安全点検を行い、子どもの人数を確認するなど、安全確保、事故防止に努めています。定期的な研修や事例の意見交換などを通じて見直しもされています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

保健衛生・安全対策を担当する職員が中心となり、嘔吐処理などの研修を全員参加で行っています。嘔吐処理方法をトイレなどに掲示し、戸惑う事なく処理ができるような工夫があります。感染症の情報等については、掲示や伝達ノートを通じて職員間、保護者に周知しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

月1回、避難訓練を実施し、年1回引き渡し訓練を実施しています。災害時の職員の動き方などを園全体で把握するよう努めています。重要事項説明書内に、非常災害時の対策について記載し、「一斉メール配信システム」や「災害時伝言ダイヤル171」を使った訓練、避難所を示す「GK災害ナビ」について保護者へ伝えています。備品の備蓄リストをもとに、消費期限切れや使用期限切れの入れ替えをするなど管理をしています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

標準的な保育についての実施方法はGK保育実践ガイドブックに文書化されています。日々の保育内容は各クラスの指導計画に基づいて文書化されています。計画について職員は情報共有アプリからいつでも確認することができます。月案、週案は定期的に評価が行われ、実施結果によって内容の見直しを行い、より良い保育が実践できるよう努めています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

クラス会議などを通して日々の保育の振り返りを行い、内容を見直す仕組みとなっています。月案などに記した内容に変更が生じた場合は紙の書類上に赤ペンで変更を記入しています。そのほか各クラスの会議内容は議事録でも、伝達ノートでも共有することができます。保護者からの意見は昼礼で検討しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

指導計画作成の責任者は園長です。各クラス職員会議において法人のマネジャーも参加する形で保育実践の振り返りを行っています。支援困難ケースの場合、各担任が対応策を考えた上で、他の職員に伝達するようになっており、職員全員が同じ対応ができるようにしています。日々変化する状況は伝達ノートを使い共有しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

指導計画・月案の内容変更はその都度紙の書類上で赤ペンにより変更を書き入れており、翌月への課題として引き継げるようにしています。月末には変更結果内容をアプリに入力しています。アプリの原本ファイルを直接変更すると変更履歴が残らず、変更プロセスが分からなくなってしまうため、現在の方法を行っています。日々の保育についても日案の振り返りを行っています。気になる点があれば、週案と同様に赤ペンで日案の文書に書き入れています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

子どもの発達状況などは情報共有アプリ上で記録するようになっています。乳児は個別の指導計画のもとに保育が行われています。保育の実施状況は職員会議で共有することもありますが、アプリ内で記録が閲覧できるようになっているため、他のクラスの内容も職員間で共有しています。特に配慮が必要な子どもについては、記録の共有が役立っています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

法人が定めた個人情報管理規程により、子どもの記録についての情報管理が行われています。職員は全員コンプライアンス研修を受けており、個人情報管理規程について理解しています。個人情報を含む書類は鍵付きの書棚で保管しています。記録は種類別に保管・廃棄する方法が定められ、それに基づいた管理を行っています。また、個人情報の提供についても個人情報管理規程に手順が記されています。個人情報等の漏洩に対しては対応手順が文書化されており、高いレベルの情報管理を目指しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は児童憲章、児童福祉法、保育所保育指針などの趣旨をとらえ、法人の保育理念の「豊かに生きる力を育てる」や、保育方針の「保育者も笑顔で一緒に楽しむ。子どもたちのやりたいことを引き出せる環境を作り、経験の場をつくっていく。子どもたちの思いを認める。子どもの思いに耳を傾け肯定的な言葉掛けをする。一人ひとりを大切に愛情を注ぐ」をもとに、年度始めに園長、主任を中心に職員の意見を反映して作成されています。今後は、目標も含め計画を年度ごとに見直しながら、さらに地域の特性を踏まえて作成することとしています。子どもの発達過程に合わせ、幼児期の終わりまでに育ってほしい10項目の健康な心と体、自立心、協働性、道徳性・規範意識の芽生え、社会生活との関わり、思考力の芽生え、自然との関わり・生命尊重、数量や図形・標識や文字などへの関心・感覚、言葉による伝え合い、豊かな感性と表現を目標に沿って作成されています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

室内は衛生的で、温度や湿度などに配慮し、快適に過ごせるようにしています。一人ひとりの個性に合わせて、落ち着ける場所を確保できるよう、布団庫を利用したスペースが造られています。子どものスペースは保育者の目が届き、内装にも配慮がみられます。法人独自の保育として個々の関わりを大切にする「ハンガリー保育」が取り入れられ、遊具にもハンガリーのものが取り入れられていて、特徴的な保育となっています。また、午睡時に必要な子どもには各家庭よりタオルで作った人形が用意され、落ち着いて入眠できる工夫をしています。子どもが心地よく過ごせる環境整備を行っています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

家庭調査票や健康調査票の情報を基に、子ども一人ひとりの特性や家庭環境を理解したうえで発達や育ちを把握するように努めています。乳幼児期は担当制保育を実践し、一人ひとりの成長を見守るとともに個々の成長にあった援助を行っています。保育者が連携し、自分を表現する事が十分でない子どもの気持ちを積極的に汲み取ろうとしています。部屋の広さなど行動に制限や順番が生じた際も臨機応変に対応し、子どもの欲求を受け止めています。生育環境により言葉がけや言葉遣いも違うため、保育中には不必要な制限や静止をしないように気を付けています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

個別の月案に合わせた目標を設定をし、子どもが基本的な生活習慣を身につけられるように援助しています。トイレトレーニングなどは各家庭と連携し、子どもが意欲を持ってやろうとする気持ちを尊重するようにしています。生活習慣習得が強制される事のないよう、子ども主体で進めています。歯磨きやうがい手洗いの習慣も、子ども達が楽しくできるような声かけを行っています。コロナ禍においてのアルコール消毒への取組は、子どもにも手の届く範囲に設置し、消毒習慣に繋がっています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

保育者は、日々の保育において子ども達の興味や発達に合わせておもちゃを定期的に入れ替えるなど、自主的に遊べるように環境設定を行っています。月齢に応じた玩具も、時には違う月齢の物と意識的に交換することで飽きさせない工夫をすると共に、遊びを通じた成長の支援につなげています。幼児クラスでは自然と触れ合う機会を作り、カブトムシを飼育して生育を観察し、子どもの興味を後押ししています。夏祭りなど、地域交流の機会に、魚の解体ショーを企画するなど、子ども達がさまざまな体験をする機会を設けています。ハンガリー保育を実践し、ハンガリーから取り寄せた玩具を使って特徴的な取組を行っています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

0歳児保育においては、安心して過ごせることを最も大切に考えています。担当制保育を実践することで愛着関係を保ち、発達過程において適切な保育がなされています。身体の使い方など、日々の運動量を見ながら出来る事を増やして行き、また、縦割り保育の時間を活用し、異年齢との交流で成長を促しています。長時間過ごす保育室では保育者との関わりだけではなく、子ども同士での関わりも大切にし、豊かな表現に繋がるような声がけを工夫しています。保護者とは連絡用アプリ、送迎時でのコミュニケーションなどにより情報共有しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

乳児期から導入されている担当制保育を継続しています。様々な保育者が子ども達を見守り、意見交換や共有事項の確認を行っています。玩具の配置換えや模様替えなど保育室内の環境の変化も楽しんでいます。子ども同士のトラブルにも、適切な声がけで良好な関係となるようサポートしています。毎週定期的に地域からプロのダンス講師を招くなど独自の取組を行い、保育者以外の大人との交流が持てる機会となっています。個々の気持ちを大切にし、自分でできること、サポートが必要な事を見極めながら関わっています。トイレトレーニングは本人の気持ちを尊重し、家庭と連携しながら進めています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

子ども達の取組や活動の様子は、写真にまとめ、送迎時に見られるように展示し、園での活動を分かりやすくしています。幼児期ならではの甘えやトラブルには、保育者を介してそれぞれの言い分を理解し、解決を図っています。また、就学前には小学校への訪問を計画したり、小学校の先生へ園での様子を伝えて、小学校との連携を図っています。5歳児には意識的に集団の中で意見を言う機会を増やすなど、修学準備に繋がる声がけを工夫しています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

園内にエレベーターの設置はありますが、入り口付近や室内の作りはスペースが十分ではなく、現状として車いすを使用する子どもの受け入れは難しい状況です。障害のある子どもには個別指導計画をもとに、個々のペースで、無理のないように他児と関わりながら保育を行っています。研修も受講しています。巡回指導でアドバイスを受けながら、適切な対応ができるように取り組んでいます。今後、障害児保育についての園としての対応、方針など具体的な取組を保護者へ伝えることが期待されます。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

長時間園で過ごす子どもも多く、静かに落ち着いた空間で過ごせる時間を作るなど疲れすぎないよう配慮しています。夕方になると、疲れや気持ちの浮き沈みで騒がしくなる子もいるため、なるべく気持ちを落ち着かせるよう、保育者の声の大きさにも配慮しています。引き継ぎ内容はそれぞれの担当が健康観察記録簿に記載し、遅番の保育者に内容を伝えています。保護者から確認した内容などは伝達ノートに記載して共有しています。延長保育時は事前の申し込みにより、夕食、補食の提供も行っています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

園では就学を見据えた取組を通常の保育に取り入れています。就学に向けて午睡の時間をなくしたり、マスクを着用する練習や黙食なども行うようにしています。それぞれの子どもが入学する小学校に一人ひとりの様子を電話などで伝えています。コロナ禍以前は、実際に小学校の見学を行い、小学生と交流できる機会がありましたが、現在は中止しています。今後、コロナの状況を見ながら再開させていく予定です。また、学校紹介のDVDを送ってくれる所もあり、子ども達の意識を高め、憧れが持てるような取組となっています。小学校の先生から、在園中にやっていい事や、やらなくてもいい事を聞くなど具体的なアドバイスも貰っています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

健康管理についてのマニュアルが整備されており、研修なども行っています。研修後は議事録などに残しています。朝の受け入れ時には保護者へ体調の確認をすると共に目視で確認し、前日と変化がないか注意を払っています。保育中の変化にも気を配り、機嫌が悪かったりすることがあれば体温を測り、必要に応じて保護者へ連絡をしています。怪我の場合はマニュアルに沿って対応し、受診が必要な場合は受診前に保護者へ連絡を入れ、保護者の確認のもとに対応しています。乳幼児突然死症候群に備え、知識を習得するとともに午睡時のブレスチェックを0歳児5分間隔、1歳児10分間隔で行っています。風邪などの症状がある場合の呼吸には特に気をつけて、全職員が目を配るようにしています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

年2回ずつ内科と歯科健診を行っています。健診の前には予め保護者に気になることや確認したいことなどを聞き取り、健診後に回答を伝えています。診断の結果は用紙に記入して保護者へ渡し、必要に応じて口頭での伝達も行っています。アプリの園児台帳に毎月の身体測定の結果を記載し、年間を通じて成長を追えるようにしています。家庭との連携が必要な場合は面談を実施し、子どもの成長を支援できる体制を作っています。保健計画を反映し、歯磨きの大切さを子どもへ指導するなどしています。子どもの健康に関する注意事項や季節の感染症などの情報は保健だよりで伝えています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

マニュアルを整備し、それに基づいた対応を行うこととしています。職員はアレルギーについての園内研修、法人のアレルギー研修に参加して理解を深めています。アレルギーのある子どもへは、まず保護者と面談を行い、園での対応を伝え、協力体制を図るようにしています。保育士と調理師は常に連携し、提供する前に必ずチェックしています。アレルギー対応児専用の食器やトレイを用意し、誤飲誤食を未然に防いでいます。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

年間指導計画や月案に、食育に関する内容を記載し、実践できるようにしています。乳児は一人ひとりのペースに合わせながら食事の介助を行ったり、補助具の持ち方などを伝えています。幼児は自分で食べたいものを自分で選びながら食事をする環境を整えています。補助具も使いたいものを自分で決めて使用しているため、自分のペースで箸の練習が出来ています。また、園内でりんごの皮むき大会などを企画し、食への関心を深めています。幼児は育てたい野菜をみんなで決め、様々な野菜を育てる経験を通じて食育を実施しています。また、子ども達が日頃使う食器を瀬戸物にするなど、教育の一環として取り組んでいます。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

毎月各クラスの喫食状況を確認し、食べ進みが悪かったものなどは次回提供する時に形状を変えるなどの対応をしています。行事食に関しては、子どもたちが行事に親しみが持てるように工夫されており、目で見て楽しいものになるように調理を工夫しています。食事の様子を調理職員が見に行き、子どもと会話しながら日々の献立のヒントを得ています。マニュアルに基づいた衛生管理が行われています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:b】

送迎時の日常的なコミュニケーションや連絡用アプリを通して、園と家庭で情報交換しています。送迎時は対面での会話を心がけ、日々の様子を各担任が共有できるようにしています。必要に応じて個人面談の場を設けて話をしています。話の内容は、その都度書類に残してファイリングし、職員間の共有事項としています。気になることがある場合は職員から声をかけ、保護者の気持ちに寄り添いながら話を聞くようにしています。年体制が変わった事で生じる保育内容の変更や、それに伴う意図についての保護者理解が十分ではありません。保護者の理解が得られるような説明の機会が期待されます。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

保護者と信頼関係を築けるよう、日頃からコミュニケーションを図るように努めています。担当以外の職員も話しやすい雰囲気に配慮しています。送迎時の様子などから気になる事があれば、職員側から声をかけ話を聞くようにしています。相談内容などは議事録に残し、職員間で共有しています。第三者評価の利用者調査では、相談したり、意見をいいやすい雰囲気について、理解を得ている保護者は6割弱にとどまっています。送迎時の対話を工夫し、コミュニケーションを深めることが期待されます。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

虐待について、早期発見・早期対応ができるよう、登園時の保護者や子どもの様子を観察したり、着替えの際にも体を観察し、異変に気づけるようにしています。その他、子どもの健康状態、子どもの会話、様子などの中からも違和感がある部分に関しては、さらに詳しく確認するなど情報収集に努めています。専門機関や行政との連携も整えています。保護者への対応を慎重に行うと同時に、保護者の変化など気がついた事は職員間で共有し、対応について話し合いを行っています。虐待についての勉強会を開催し、対応を学んでいます。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

職員はクラス会議などを通してそれぞれの保育の振り返りや、クラス運営に関して話し合いを行い、改善に向けて取り組んでいます。年間の目標を設定し、定期的に自己評価を行っています。保育所としての自己評価も年度末に実施しています。職員個々の評価をもとに合議を行い、園としての自己評価としてまとめ、次年度の実践につなげています。