社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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ココファン・ナーサリー川崎大師

2020年04月13日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社ケアシステムズ

② 施設・事業所情報
名称 ココファン・ナーサリー川崎大師 評価対象サービス 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 60 名
所在地 210-0818
川崎市川崎区中瀬3-14-3
TEL 044-299-2751 ホームページ http://nursery.cocofump.co.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2015年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社 学研ココファン・ナーサリー
職員数
常勤職員:11 名
非常勤職員:6 名
専門職員
栄養士:4 名
看護師:1 名
保育士:11 名
子育て支援員:2 名
施設・設備の概要
(居室数)9玄関ホールが広く、絵本コーナーで遊ぶことができます。:

③ 理念・基本方針
すべての人が心ゆたかに生きることを願い 今日の感動・満足・安心と 明日への夢・希望を提供します
 ①子どもの養護と教育を両輪とした、子ども主体の心と体の育ちの支援
 ②子ども一人ひとりの認知・発達に応じた、個別の発達支援
 ③地域社会のすべての子育て家庭に対する、様々な取り組みによる育児支援

④ 施設・事業所の特徴的な取組
学研アプローチを基に子どもたちの発達に合わせた保育を行い、子どもたちが遊びを通して社会性を培い、自分で考えて行動できるよう主体的な活動を援助する養護と教育の一体化した保育に取り組んでいます。また、年齢と発達に応じた絵画指導で楽しい時間を過ごしています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2019/07/17(契約日) ~2020/02/17(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 【保育目標(基本的生活習慣が確立した子)の達成に力を入れている】
・自分でやろうとする姿を認め、発達段階に応じた生活経験を積み重ねながら援助を行い、失敗しても優しく受け止め次への意欲につなげるよう支援している。乳児クラスでは個人のマークを棚に貼り、自分の荷物の置き場が分かるようにして、徐々に自分で片付けができるように促している。幼児クラスでは決められた位置に上履きをそろえて置くなど、できることは自分で行うよう働きかけている。
【保育の見える化に力を入れている】
・職員のアンケートでも職員の風通しがよいと経営層、一般層ともに評価している。更に、保護者との関係性も良くなっており、保育参観、保育体験は基本的にはいつでも受け入れ保育の様子を保護者及び祖父母まで可能にするなど、保育の現場をオープンにすることで職員の意識向上を目指している。
【運営ガイドラインを策定して職員への周知を計画的に進めている】
・法人で一昨年、16の大分類項目からなる運営ガイドラインを策定した。昨年度は周知を進めるために毎月園内研修を進めた。今年度は周知の確認を進めるために、各自の習熟度の確認をクイズ形式で実施するなど浸透を進めている。職員が同じ理解の中でサービスを提供し、職員の育ちあいに繋がるよう取り組んでいる。
改善を求められる点 【環境整備や安全点検などの記録を残すことが望まれる】
・室内にはエアコンが設置され、温度や湿度を調節し、窓を開けての換気を行うなど心地よく過ごせる環境作りを心掛けている。また、午睡の際はカーテンを閉めて落ち着いて眠りに入れるようにしている。子どもが午睡時に使用するコットベッドは毎週土曜日に拭き、日光消毒を行うなど衛生管理に努めている。1・2歳児の玩具は毎日午睡中に職員が消毒を行っているが、確認できるように記録を残すことが望まれる。
【地域の子育て支援事業の利用者を増やす取り組みに期待したい】
・地域の子育て支援として、園庭開放や園見学時における未就園児の子育て相談、栄養相談、健康相談に応じているが、利用者は少ないことを課題としている。現在、出前保育の準備を進めており、今後利用者を増やす工夫をして地域の子育て支援に繋がるよう取り組みに期待したい。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
平成27年4月に開園して、今年で4年となりました。開園当初は人材の育成や保育環境などまだ十分に満足のいくものではありませんでしたが、何よりもこの4年の月日は保護者の皆さまと地域の皆さまの温かい見守りとご支援の賜物と感謝申し上げます。
園行事のお手伝いや園庭の草むしり、暑い中のプールの組立や解体など本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
園としては初めての第三者評価の受審でしたが、今までの保育の全面的振り返りをする良い機会となりました。第三者評価の受審経験者が少なく、1からの学び合いとなりました。また利用者アンケートは概ね満足をいただいている集計結果が出ておりますが、まだ足りない部分や貴重なご意見に真摯に受け止め、より一層努力して取り組んでいく所存でございます。
保護者アンケートにご協力いただきありがとうございました。
最後に、今回の第三者評価受審に際し、ご尽力いただいた評価機関の皆さま、ご多忙にも関わらず、利用者調査にご協力いただいた在園児の保護者の皆さまに、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

・玄関や各クラス入り口に理念・方針を掲げ、保護者をはじめ園を訪れる人々の目に触れるようにしている。     ・保育方針・保育目標・目指す子どもの姿などを指導計画に盛り込み、保育に反映させることにしている。
・園だよりにも理念や理念に繋がる具体的な取り組みを分かりやすく標記することに努めている。
・【ほめて 認めて 励まして】を保育の実践の中に活かせるようにしている。
・ほめられると嬉しく、認められると自信がつき、励まされて次の意欲につながるよう、子どもが本来持っている力を引き出し、自分で考えて行動できるような自主性を育む保育に取り組んでいる。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

・毎月開催される全体園長会やブロック園長会で福祉事業の動向や、経営状況を把握している。
・園の状況については職員会議にて現状の報告と分析を行い、保育の活動に活かしている。
・地域の特徴として、首都高や大型幹線道路に近く、マンションが立ち並び人口の増加が続いていることから、保育園への関心は高いことなどを踏まえ、地域への情報提供に取り組んでいる。
・地域の園長会などに参画し、地域ネット枠の中で情報共有に取り組んでいる。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

・法人(地域エリアも含む)の経営課題については、毎月開催されているブロック会議において報告され、必要な内容については、園において検討する流れとしている。
・園としての経営課題(保育材料費、消耗品費などの在庫管理や見直し)については、職員会議において検証し、具体的な改善策を導き出すことに取り組んでいる。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・今年度より法人内各園において中期計画を策定するように本部から指導があり、園長を中心に策定に取り組んでいる。
・中期計画は、5つの大項目(保育計画、運営計画、職員育成計画、収支計画、営繕計画)、12の中項目、さらに「最終的なあるべき姿」「現在の姿」「3年後の姿」「達成のための取り組み・具体例」の4つの視点で3年間の取り組みを明示するフォームとしている。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・中期計画は本年度より園において作成し、単年度の計画を策定している。全体的な計画、指導計画との関連をさらに深めて作成していくことを目指している。
・期中の達成状況(月次、四半期、半期、年度などの期間)を確認する運用ルールを定めて、達成を目指して適切に運用することを目指している。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

・事業計画の策定にあたっては、ブロック会議(法人としての)命題を踏まえ、園としての課題を職員会議等で検討して取り組んでいる。
・事業計画の実施状況をチェックするルールや、達成状況を客観的に判断できる基準づくりが必要とされる。
・年度末には事業報告書を作成しているが、職員と協働して達成状況を判断できる体制づくりも必要とされる。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

・運営委員2名を保護者から選出しており、運営委員会に於いて年度事業計画について説明し理解を促している。
・事業計画については運営委員会の議事録と共にファイリングし、玄関の情報公開資料コーナーに常置して、いつでも閲覧できるようにしている。
・クラス懇談会で園の計画や予定を保護者に知らせている。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・法人の「期待役割面談シート」(年2回のベーシックスキルとして共通)や、園長面談時には計画に対する取り組みや評価によって細かく確認することにしている。
・園独自に「自己評価チェック表」を用いて、コンプライアンス、理念・保育目標、保育、行事等についての理解度をチェックして質の担保につなげている。
・「自己評価チェック表」の結果は年度単位で管理されており、一人ひとりの変化を確認し保育の質の向上に取り組んでいる。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

・年1回実施している園の自己評価結果は職員と共有し、意見・改善策の構築に取り組んでおり、記録も残されている。
・昨年度は特に「研究・研修」に着目して、人材育成の面では年間研修計画を作成した。具体的には、フォローアップ研修、コーチ研修の他、社内外の研修に参加して保育力の向上に努めた。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・法人で策定された運営ガイドラインに基づいて、昨年度は園内研修において「施設長の責務・施設長の業務」について読み合わせを行い、職員へ理解を深めてもらえるようにしている。
・今年度は浸透クイズなどを用い理解度の確認に取り組み、ブロック園長会ではクイズの結果について共有し、改善策の検討に取り組んでいる。
・園長は年初の職員会議において園として重点事項や外部情報を説明し、事業の方向性を示唆している。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・法人として設定している「学研コンプライアンス・コード」を全職員に配布したり、園内研修のテーマとして設けて周知に努めている。
・「法令順守」については毎年法人研修を実施して理解を深められるようにしている。また、具体的な事例をもとにグループ研修(園長や職員でグループを構成)を実施しており、確認テストをして理解を深めるように取り組んでいる。
・事例については園長会や法人からグループウェアで共有する流れとしている。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園の自己評価をもとに、全体的な計画や行事は職員会議において策定し、さらに検証を通じて保育の質の向上に取り組んでいる。
・園内研修において、2016年に法人で策定された「運営ガイドライン」の周知に努めるとともに浸透度を確認している。
・園長は「期待役割面談シート」をもとに職員一人ひとりと話し合い、期待と希望を達成するよう支援している。
・園独自の自己評価表(園の実務に関する評価)によって年に4回評価を実施し、「期待役割シート」の達成につなげている。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・職員の研修参加を円滑に行うために、研修日程などを早期に把握してシフト調整に取り組み、希望する研修にできる限り参加できるように支援している。
・シフト作成の際には職員の希望を反映して配置するなどの取り組みがある。
・月例のブロック会議において報告される「事業計画の実績報告」の内容を園内で共有し、意識の高揚を促している。
・経費変動については職員が具体的に理解ができるように取り組んでいる。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・福祉人材や人員体制に関する基本的な考え方(国の基準だけでなく保育の質向上に向けた配置とすること)や、福祉人材の確保と育成に関する方針については、法人としてKPI(重要業績評価指標)に基づいて計画を進めている。
・職員の育成については、キャリア開発プログラムによって在職年数に応じた研修が定められている。
・OJT及び初任者研修→コーチ研修→リーダー研修→管理職研修の流れになっており、その他社外研修も取り入れている。
・研修システムついては、会社説明や初任者研修の場で説明され、周知に努めている。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

・採用説明会などで配布される資料にキャリアパスのイメージを明示して理解を促している。
・職員は法人採用を基本としており、専門職から総合職への異動も可能としている。
・川崎市においても保育の質の向上を図ることを目的に、各種の研修や勉強会などを設けている。
・期待役割評価をもとに園長評価と本社の双方において評価し、評価が偏らないように配慮している。
・本社として処遇改善の必要性等を認識し、職員一人ひとりの評価・分析に取り組んでいる。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・毎月の就労時間や所定休は年初に決定され、シフトや公休は希望を考慮して取得を支援している。
・日々の休憩時間は、その日のシフトを考慮して順番に取得できるようにしている。
・残業については事前申請によって行うことにしている。
・福利厚生では、社内販売の割引きやレジャー、映画、カラオケ、買い物などを利用できるようにしている。
・健康診断、女性健診、予防接種等健康管理も実施され、健康管理は適切になされている。
・体調不良等が発生した際には、みんなで協力し合って解決できるようにコミュニケーションを大切にしている。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・法人の初任者研修では、企業理念に基づいて期待する職員像などについて説明し、自らの方向性を認識できるようにしている。
・園独自で取り組んでいる自己評価表や職員自らが策定した年間目標をもとに園長面談を実施している。その際には達成に向けてのアドバイスを分かりやすく行うことを心がけている。
・職員は3か月の振り返りを行い(年4回実施)、園長面談によってアドバイスを行い、職員一人ひとりの育成に取り組んでいる。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・職員の育成についてはキャリア開発プログラムを基本方針としており、入職時の初任者研修やフォローアップ研修などを通じてプログラムに関する理解を促している。
・法人の関連会社から、保育環境や園行事、保育力アップなどに関する研修が用意されている。
・研修費用は園が負担して、職員のスキルに合わせた研修に参加できるようにしている。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・職員個人別のファイルによって研修参加状況や修了書を管理しており、さらに法人として職員育成が一覧できる管理基準を検討している。
・園では職員が希望する研修へ出来る限り参加できるように支援している。ただし、様々な状況を鑑み職員を指名して参加を促すことにも取り組んでいる。
・職員のブロック内研修会では保育に関する実践的な研修テーマを設定することにしている。報告会が毎年2月に行われ、出来る限り全員参加によって共有できるようにしている。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

・実習生の受け入れや指導に関するマニュアルを儲けており、実習の目的に合わせてプログラムを設定できるようにしている。
・実習生を受け入れる際には保護者には事前に伝え、実習生とも事前面談によって内容の確認をして、円滑に実施できるようにしている。
・実習生の受け入れについては学校とも話し合いで、学校の意向に沿ったプログラムによって実施することにしている。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

・ホームページには理念や基本方針に加え、年間の苦情件数を掲載して事業の透明性を担保している。
(2018年は件数0)
・運営委員会の議事録を玄関のコーナーに常置して、保護者や見学者がいつでも閲覧できるようにしている。
・保育参観、保育参加はいつでも対応しており、父母が一緒なら祖父母も参観が可能としている。
・川崎区役所と支所に園のパンフレットを配置している。
・川崎区の保育園の紹介コーナー、川崎区の保育まつりで子どもの作品の展示に参加している。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・定期的に内部監査を実施して運用状況を確認し、結果は職員会議で報告され改善に取り組んでいる。
・取引先については本部に登録し、発注する際には相見積もりや価格比較によって購入することにしている。
・必要に応じて新たな取引先を登録することにしている。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・中期計画には、地域支援の「3つの視点や現在の状況」、「3年後の姿」などを掲げて取り組んでいる。
・散歩マップを玄関に掲示して、地域の公園、広域避難場所、学校、干潟館などの情報提供に取り組んでいる。
・川崎区から定期的に送られてくる情報を出力して保護者や見学者に渡すなど、地域の社会資源の活用を推奨している。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

・登録手続、事前説明、配置や活動基準などに関する項目が記載されたマニュアルを整備している。
・神奈川ブロック会で県内の学校周りをした際には、採用に加えボランティアの受け入れについても伝えることにしている。園を理解してもらうための活動の一環としても位置付けている。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

・職員室に関係機関の連絡先を明記した目的別のシートを掲示して対応できるようにしている。
・関係機関とは必要に応じて様々な相談を行える関係作りに取り組んでいる。
・地域の園長会では、関係機関から各種のイベント情報の提供や事例検討などがなされ、協働できる体制作りに取り組んでいる。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・利用を希望する保護者の園見学には積極的に取り組んでいる。
・地域の子育て支援会議では、地域の保育園において子育て相談ができる旨を告知している。
・子育て相談については、園見学時をはじめ問合せなどでも適宜受け付けることにしている。
・出前保育等の活動を準備しており、地域の子育てニーズの把握を目指している。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

・今年度より月2回の園庭開放をはじめ、未就園児の子育て相談、栄養相談、健康相談などの受入れを実施している。
・子育て支援会議で児童委員や民生委員とのコミュニケーションを図り、協働体制作りに取り組んでいる。
・町内会長が第三者委員であり、日頃から相談をできる関係性がある。
・町内会の夏祭りのお手伝いをしたり、地域情報を収集して地域との関係作りに取り組んでいる。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・【運営ガイドライン】の理解を深めるために、「子どもの人権の尊重」をテーマとして年1回研修を実施している。
・言動には注意をはらい、職員が相互に注意をしたり、園長は職員全体に注意を促している。
・個々の家庭環境をはじめ生活習慣や文化等の違いなどについて、子どもたちが互いを認め合い尊重できるように職員へ注意喚起を促している。
・子どもには相手の気持ちを知らせることを通して、子ども同士が教え合うように取り組んでいる。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

・運営ガイドラインを基に個人情報保護について園内研修を実施して職員への注意喚起を促している。
・保護者にも重要事項説明の折に「個人情報の取り扱い」について説明し同意書を得ている。
・職員に対しても、入職時に個人情報の取り扱いに関する誓約書を交わしている。
・プールや着替え、排せつ時も子どもの人権を尊重した対応に取り組んでいる。
・子ども一人ひとりにとって、生活の場にふさわしい快適な環境を提供することを心がけている。
・子どものプライバシーを守れるよう設備等の工夫を行っている。
・不適切な事案が発生した場合の対応方法等については、園長指示のもとに対応を決めている。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

・ホームページや3つ折りのリーフレットによって情報提供に取り組んでいる。
・リーフレットは区役所の担当課にも常置しており、関係機関を通じても情報が提供されるようにしている。
・園見学会は定期的に実施(月3回)しており、各種の質問につおいても丁寧に回答することを心がけている。
・園見学時には、入園前でも育児相談 栄養相談 健康相談等いつでも対応することを伝えている。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

・保育の開始にあたっては入園前に重要事項説明書を基に保護者に説明を行い、保護者より同意を書面で得ている。
・保育時間や転園などによって支援内容を変更する際の対応についても、入園時に説明し周知に努めている。
・食物アレルギーについては細かいルールを設けており、詳しい説明に努めている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・引っ越しなどの理由によって保育所を変更する際には、園長を窓口として対応することにしている。
・転園先が、区内、区外、県内、県外などによって対応が異なることを踏まえ、都度個別に相談を行うことにしている。
・変更に必要な手続き、提出書類などの説明を丁寧に行うよう努めている。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・行事後のアンケートを実施し、満足度、意見、希望などを集約して各クラス前に掲示している。
・アンケートの結果については職員会議にて検討、改善に活かしている。
・年度末の運営委員会での振り返りをもとに、次年度の保育に活かすことにしている。
(過去の事例:クラスだよりの発行、絵本の貸出し、行事などのお手伝いをしたいなど)

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

・苦情解決の体制は整備されており、保護者へは入園説明会や園の玄関に苦情解決フローチャートを掲示し周知に努めている。
・意見や要望については内容を記録し、職員間で周知・改善を図り周知を行っている。
・内容によっては、第三者委員に意見を求めることにしている。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

・玄関に意見箱を設置しいつでも投函してもらえるように伝えている。
・第三者委員や本部の連絡先、相談先を重要事項説明書に示している。
・入園説明会において、苦情相談について丁寧に説明し周知に努めている。
・保護者と面談する際には相談室で行い、プラバシーに配慮することにしている。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

・登降園時などを通じて日常的に保護者とのコニュミケーションを図り、気軽に意見や要望を相談しやすいようにしている。
・苦情を受け付けた際には、運営ガイドライン(苦情解決)に基づいてき迅速に対処することにしている。
・職員へ周知をはじめ、改善などについてできる限り迅速に対応することに努めている。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

・運営ガイドライン(事故・ケガ対応)に基づき対応することにしており、園内研修においてもテーマ設定し周知に努めている。
・安全チェック基準を設けており、日々早番遅番がリストを基に安全確認を実施している。
・ヒヤリハット・事故報告は職員全員が閲覧し周知が図れるようにしている。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・運営ガイドライン(感染症・衛生管理)に基づき対応することにしており、園内研修においてもテーマ設定し周知に努めている。
・感染症情報や保健だよりによって、看護師を中心に予防対策などの周知を図っている。
・感染症が発生した場合は、1日に数回にわたり、必要な処置(玩具や棚、机やイス、トイレ、手洗い場などの消毒)を施すことにしている。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

・運営ガイドライン(危機管理)に基づいて避難訓練計画を策定し職員への周知に努めている。
・毎年「かながわシェイクアウト」(いっせい防災行動避難訓練)に参加したり、保護者の災害用伝言ダイヤル(171)を確認したりして、安全対策に取り組んでいる。
・子どもの引き取り訓練を実施しており、お迎えまでは、停電、断水を推定して非常食を食べたり、簡易トイレの使用するなどの本格的な訓練に取り組んでいる。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

・法人作成の運営ガイドラインには、保育の手引き、衛生管理、事故対応などの業務の標準化を図るものや、人権や虐待など子どもの尊重や権利擁護に関わるものなど各種のガイドラインを整備している。ガイドラインは事務所の棚に設置し、職員がいつでも確認できるようにしている。
・ガイドライン周知のため、毎月「ガイドライン研修」の時間を設けて、季節に合わせた感染症対応など1つの項目を取り上げて職員全員で読み合わせを行っている。読み合わせの後には理解度、定着度を図るために「ガイドライン浸透度クイズ」を行い、周知徹底に努めている。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・運営ガイドラインは法人作成のもであり、検証や見直しの時期や方法は、法人で行われている。園長は毎月の「ガイドライン研修」で出た職員の意見を、ガイドラインの検証・見直し案として法人の会議で提案している。
・ガイドラインをもとに、園の地域性や環境に合わせて、遠足の引率の仕方、非常時避難方法、事故・ケガ応急手当などを作成し、定期的な会議で見直しを行っている。
・ガイドラインが変更になった時は、法人から改訂部分の通達があり、ガイドラインの差し替えとともに、園研修を行い、園長が改訂点を一つひとつ伝えて確認し周知に努めている。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

・入園前説明会の前に、児童票と入園までの生活状況、健康記録表を事前に保護者に記入してもらい、入園前の個人面談ではそれをもとに心身の状況や家庭の様子、勤務に関する事項や園に対する要望などを確認している。また、アレルギーや体調のことについては、栄養士や看護士が聞き取りを行うなど、具体的なニーズの把握に努めている。
・指導計画策定の責任者として園長を設置し、養護・教育・食育などの全体的な計画にもとづき、指導計画を作成している。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・指導計画の見直しは、年間保育指導計画は4期に分けて見直しを行い、月間保育指導計画は月末にクラス会議で振り返りと次月の計画の話し合いを行っている。月初めのカリキュラム会議では、各クラスの指導計画を全職員間で確認して議事録を作成し、専門職やパート職員にも回覧して確認後に印鑑をもらうことで周知している。
・週案での活動が天候などで行えなかった場合は、その都度調整・変更をして1か月の中で達成できるように図っている。子どもの様子や家庭環境の変化によっては、随時ミーティングを開いて修正を行うこととしている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・入園時に保護者に子どもの成育歴や家庭での様子などの記入をお願いした「児童票」や「入園までの生活状況」をもとに、健康記録表・緊急連絡先などの記録をファイリングしている。子どもの発達に注力し、0~2歳児と要支援児は個人別に毎月指導計画を作成し記録に残している。3~5歳児は期ごとに子どもの様子を記録し、個別に振り返りをしている。
・子どもの記録を残す際には、子どもの良い点や伸びている点などに注目するように配慮し、客観的な視点で記録することを心がけ、毎月のカリキュラム会議で情報共有を図っている。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・個人情報の保護に関する法律に基づき記録管理の責任者である園長のもと、児童表・経過記録等は事務所にて一括管理し、施錠できる場所に保管している、施錠開錠は遅番早番の保育士が担当してそのつど行っている。個人情報の記録の管理や扱いについては、eラーニング研修を実施している。
・個人情報の取り扱いについては、入園時の説明会で園長が「重要事項説明書」を使って説明を行い、個人情報等の取り扱いについての同意書に署名・捺印をもらっている。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

・3年間の中期計画は、法人がめざす子どもの姿をもとに、各法令や法人の方針・保育所の理念や方針、目標に基づいて作成している。それをもとに、前年度の子どもの様子や家庭の状況、地域の実態などを考慮して全体の年間保育指導計画を全職員が参加して次年度の計画を作成し、各クラスについては養護と教育の両面から1歳から6歳までの年間保育指導計画を立てている。さらに、子ども一人ひとりの発育状況をもとに指導計画を検証して、月間指導計画、および週間指導計画である「週案」に落とし込んでいる。
・全体的な計画の評価は年度末、クラス計画は1年を4期に分けて行っている。また、月案や週案も評価を行い、次の時期に生かせるよう取り組んでいる。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:b】

・室内にはエアコンが設置され、温度や湿度を調節し、窓を開けての換気を行うなど心地よく過ごせる環境作りを心掛けている。また、午睡の際はカーテンを閉めて落ち着いて眠りに入れるようにしている。子どもが午睡時に使用するコットベッドは毎週土曜日に拭き、日光消毒を行うなど衛生管理に努めている。1・2歳児の玩具は毎日午睡中に職員が消毒を行っているが、記録して保管することが望まれる。
・各クラスは子どもの発達段階に合わせて可動式の棚等を使い、おままごとコーナーや積み木コーナー、絵本コーナーなどに分けて、一人ひとりの子どもが自主的に遊べる室内環境を構成している。一人のスペースも確保し、子どもによって配慮している。また、4,5歳児のクラスの区切りは可動式のスライドにより活動に応じて広く使えるよう工夫している。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

・入園時に保護者に記載してもらう子どもの状況や家庭環境を把握したうえで、面談でさらに細かく子どもの様子や健康状態を聞き取り、子どもの全体像の把握に努めている。日常的には、保育の様子や保護者との連絡ノートのやり取り、送迎時の会話の中から子どもの気持ちをくみ取るよう心がけている。
・自分を表現する力が十分でない子どもには、「どっちがいいのかな?」「今日は絵本を読んでみる?」など職員が声かけをして、子どもの気持ちをくみ取るよう心がけている。子どもに分かりやすい言葉づかいを心がけ、法人のガイドラインの人権などの読み合わせや研修を通して確認し、日々の保育でも職員同士で確認しながら支援している。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

・園の保育目標である、「基本的生活習慣が確立した子」の取り組みは、自分でやろうとする姿を認め、発達段階に応じた生活経験を積み重ねながら援助を行い、失敗しても優しく受け止め次への意欲につなげるよう支援している。
・個人のマークを棚に貼り、文字が読めなくても自分の荷物の置き場が分かるようにして、徐々に自分で片付けができるように促し、3~5歳児では決められた位置に上履きをそろえて置くなど、できることは自分行うよう働きかけている。着替えの際には、自分で着替えられた達成感を味わうことができるよう見守りながら、自分でできることを増やせるようにして援助を行っている。トイレトレーニングは、一人ひとりのペースに合わせて主体性を尊重し、家庭と連携を取りながら進め方を同じにすることを大切にしている。また、歯科検診の時には歯科医が紙芝居や歯の模型を使って子ども達に歯磨きの指導を行っている。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

・各クラスは子どもの発達段階に合わせて玩具を用意し、コーナーで分けて、一人ひとりの子どもが自主的に遊べる室内環境を構成している。また室内での遊びを切らないように、一斉に片付けることはせず、いったん遊びを中断した場合でも、その後に続きができるようにして子どもが主体性を持って遊べるように支援している。散歩や公園での遊びが行えない時は、園庭で身体を動かすようにしているが、身近な自然とふれあう機会などの更なる工夫が望まれる。
・遠足前には電車の乗り方の絵本や交通標識の絵本を使って交通ルールの知識を身につけていくような取り組みを行い、異年齢での散歩や公園遊びでは、年長児が横断歩道を手をあげて渡るのを見て年少児も一緒に手をあげるなど、自然と学べる機会としている。
・2月の生活発表会では、子どもたちから歌いたい歌や劇を歌の意見を聞き出し、出来る限り子どもの要望を取り入れて進め、保護者の前で発表する機会を設けている。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:c】

・当園にとっては非該当となる。

【A7】A-1-(2)-⑥ 1歳以上3歳児未満の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・1歳児から3歳児未満の保育は、一人ひとりの育ちを大切に情緒の安定を図り安心して、動線を考えながらコーナーで遊びを区切り、それぞれが好きな遊びを楽しむことができるよう工夫している。また、玩具は子どもの様子をみて、遊びこなせたものは次のレベルの物を用意したり、季節に合わせて絵本を変えるなど環境の整備に努めている。公園など身近な自然とふれあうなどの更なる工夫が望まれる。
・自分でやろうとする意欲を尊重して見守り、必要な援助をするようにして関わりを持ち、着替えや片付けなどで、できたことをともに喜び認め励まして、意欲を育てていく保育を心がけている。子ども同士の関わりの中でトラブルや意見が食い違った場合は、保育者が仲立ちをし、お互いの思いを汲み取って代弁するようにしている。
・日々の子どもの様子は、連絡帳やおたより、送迎時の会話など、保護者とのコミニュケーションにより相互理解を図るよう努めている。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・3歳児は、クレヨンや粘土、自由画帳、のりはさみなどの使い方を学び、クリスマスのリース、こいのぼり、七夕飾り、夏祭りの提灯の柄絵などの制作を通して表現する楽しさを味わう機会を設けている。
・4,5歳児は、強い心と体を育て、礼儀や集中力、護身術をまなぶ「学研スポチャンくらぶ」(スポーツチャンバラ)を行い、また、楽しみながら「もじ・ことば」「かず」を身に付ける「もじかずランド」を4歳児の秋から卒園時まで取り入れている。
・生活発表会では演じる物語に親しみを持ち、想像を膨らませて楽しんだり、言葉の面白さや美しさに気付くような活動を行い、5歳児は当番活動を通して質問、応答、伝言など、自分の意見を言葉で表現できるよう取り組んでいる。
・運動会や生活発表会などを通して子どもの育ちや取り組んできた活動を保護者や地域に伝え、5歳児は年長児交流会や小学校訪問などで就学に向けての取り組みを行っている。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・障がいのある子は、子どもの様子や保護者からの聞き取りから障がいや発達状況の把握に努め、個別に年、月、週の計画を作成し、毎日の様子は保育日誌で記入してファイルに保管している。食事や排泄、着脱などの身の回りの支援や、遊びの中での友だちとの関わりや集団生活の中の援助などとともに成長できるよう全職員が共通理解をもって取り組み、その子本人に合わせた声かけや援助を行うよう配慮している。
・毎朝、1日の流れを絵カードを用いながら伝えることで、子どもが一日の見通しを持って安心して過ごせるよう配慮している。話すときは文章を短く、わかりやすく伝える工夫をしている。また、段ボールで作成した「くつろぎボックス」の中に自由に入り、クールダウンできるように工夫している。
・保護者との連携は、日々の様子を送迎時に伝え、必要に応じ専門機関からの助言も受け支援を行い、区の研修などで学んできたことを会議で報告することにより、職員全員で共有している。

【A10】A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・各クラスで年間の長時間保育の計画を作成し、1日の生活を見通して、それぞれの年齢に配慮して過ごせるよう取り組んでいる。
・1,2歳は、通常保育時間の5時半まではそれぞれの部屋で過ごし、それ以降は1歳児の部屋で合同保育となっている。3、4、5歳は4時以降に合同保育とし、6時以降は人数が少なくなり寂しく感じないように全員が同じ部屋で保育を行うよう配慮している。
・静と動の動きをコーナーなどで区切り、ゆったりと好きな遊びが楽しめるよう環境づくりに配慮している。また、通常の保育時間内には使用しない玩具も用意し、子どもたちが飽きずに楽しめるよう工夫している。年長児は、年下の子どもに頼られたり、優しく世話をすることに喜びを感じるなど、同年齢の子どもによる保育とは異なる体験が得られる機会にもなっている。
・保育士間の引き継ぎは、「延長保育日誌」を使って朝と夕方の保育人数の確認と、最終降園時間、特記事項などを記録し、引き継ぎ共有をしている。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

・年間で小学校連携の計画を作成し、小学校との連携や就学に向けて取り組みを行っている。近隣の園との年長交流会を通して同じ小学校に通う友達と関わりを持ち、小学校の体育館で運動会を行うことで小学校を身近に感じてもらうようにしている。
・小学校見学は1月に他の園と合同で近隣の小学生を訪問し、小学生から勉強の様子や流行っている遊びを教えてもらったり、ランドセルを背負わせてもらうなど、一緒に遊ぶことで就学への見通しが持てる機会を設けている。
・年長児は、就学に向け毎年11月ごろからその年の子どもの様子に合わせて午睡の時間を徐々に短くして無くしていくこととしている。「学研スポチャンくらぶ」や、楽しみながら「もじ・ことば」「かず」を身に付ける「もじかずランド」、当番活動を通して友達と一緒に協力して目的を果たす達成感や社会性を育んでいる。保護者には11月の保護者会で就学に向けての取り組みや説明を行い、相談などに対応している。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・看護師は健康管理マニュアル(川崎市)や運営ガイドラインに則り、日々の子どもの健康管理を行っている。毎日登園時には子どもの視診を行い、気になることがあれば「保健日誌」に記録して職員間で情報共有している。体調不良などで保護者のお迎えが必要な際は、「体調不良時の経過報告書」に子どもの様子を記入し、お迎え時にどの職員でも具体的に伝えられるように配慮している。
・予防接種や定期的に区の検診を受けた時は、「予防接種連絡表」を記入してもらい、個別の「健康記録表」に転記して子どもの健康状態の把握に努めている。また、「年間保健計画」を作成し、毎月の「ほけんだより」を通して、子どもへの取り組みや季節の感染症に対する予防対策などを伝えている。
・入園時には、看護師がSIDS(乳幼児突然死症候群)予防や健康管理について説明を行い、「午睡チェック表」で毎日確認して予防に努めている。さらに、職員に対して園内研修などを通して再確認の機会を設けることが望まれる。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科検診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

・健康診断は1歳児は月1回、2歳児から5歳児は年4回実施し、治療を必要とする場合は保護者に知らせている。歯科検診は全園児年1回実施し、虫歯がある場合は歯科健診結果票で保護者に伝え、必要に応じて治療を促している。身体測定は全園児毎月1回身長・体重、頭囲と胸囲は年2回実施している。保護者には毎月の「ほけんだより」で検診日を事前に伝え、なるべく全園児が受診できるようにしている。
・健康診断の結果は看護師が「健康診断記録表」(川崎市のマニュアルから)に記入し、診断の記録は歯科検診は個人ファイル「歯科健康診査票(川崎書式)」に記入してファイル、健康診断記録表ファイルにクラスごとに分けてファイルで個別に記録したものを管理している。
・歯科検診の時には歯科医が紙芝居や歯の模型を使って子ども達に歯磨きの指導を行い、日常の保育の中でも手洗いやうがいを通して健康の大切さ病気の予防方法について伝えるよう取り組んでいる。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・アレルギー児に関しては、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」を理解し、医師の判断により、栄養士、保護者で面談後、健康管理委員会(川崎市)の指示により除去食で提供している。また、主治医による半年に1回の視察で解除などの決定を行うこととしている。運営ガイドラインや給食マニュアルにはアレルギー対応についても記載があり、アレルギー児の情報は職員間で共有して支援を行っている。
・給食は、前月末に当月の別献立表を作成し、保護者から確認・捺印をもらっている。食事を提供する際は、食器や専用トレーを色分けし、除去内容を記載した食材を専用トレーにおいて提供している。また、トリプルチェックを行い安全管理に努めている。子どもが喫食する間は誤食による事故を未然に防ぐため、別テーブルで保育者が1名付いて見守ることとしてる。
・市や法人の研修後は、給食会議で研修報告書と資料を使って報告することにより、職員全員で共有する仕組みとなっている。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

・栄養士は年間の食育計画を作成し、年齢に合わせて食に関する豊かな経験ができるよう取り組んでいる。野菜に触ることから始め、野菜の皮むき、おにぎり作り、人参の型抜き、カレーの野菜下準備など、食材に対する感覚を豊かにする機会を設けている。
・子どもたちが楽しく食事をとれるように、クラスの中でテーブルセッティングを日によって変えたり、他のクラスと一緒に食べるなど環境や雰囲気づくりに工夫をしている。自分で作ったものを食べてみるなどのクッキングを取り入れたり、日々の給食で声掛けをしたりすることにより、子どもの食べる意欲を尊重しながら援助している。
・その日に食べた給食を玄関に展示し、毎月の「給食だより」では、食の栄養知識、子どもに人気のレシピなどを載せ、子どもが今、取り組んでいるお箸の正しい持ち方などを図で伝えるなど家庭との連携を図っている。また、保護者からのリクエストやこどもが好きなレシピを玄関先に置き、保護者に提供している。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

・子どもが美味しく安心して食べられる食事を提供できるよう、野菜・果物・肉・卵・米・牛乳はすべて国産の食材を使用し、出来る限り食品添加物の少ないものを選んで給食を提供している。給食時は栄養士がクラスを巡回し、子どもの喫食状況を把握し、毎月の給食会議を月中に行い、喫食状況や職員の意見を聞いて、前半の様子をみて、後半のメニューに反映している。
・「給食日誌」では、毎日の残食状況を把握し、クラスでも担任が喫食状況を記入して栄養士と給食会議で振り返りを行い、次回の献立や調理に反映するようにしている。子どもの喫食状況によって、保護者や職員と相談し、子どもの発達に合わせた食具、食材の大きさを心がけて食事を提供している。
・季節感のある献立、地域の食文化、端午の節句などの行事食を提供し食に関する関心を高めながら楽しく食事をする工夫をしている。また、毎日「衛生管理チェックシート」や「掃除チェック表」を使って衛生管理に努めている。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

・子どもの様子は連絡帳やクラスボードでその日の保育を伝えている。連絡帳は1、2歳児クラスは複写式の個別連絡ノートを活用して、家庭や園での健康状態、検温、排便、睡眠、食事の様子を共有できるようになっている。3、4、5歳児は必要に応じて記入することとしている。排便に困っている子は連絡帳を使って毎日の排便の様子を伝えるなどの配慮をしている。各クラスのドアの横にはクラスボードを使ってその日の保育を文字や写真で知らせている。連絡事項や感染症の情報なども一緒に掲示して周知に努めている。
・入園説明会と各クラスで4月と11月に懇談会を行い、園の方針やクラス運営について伝え、意見や要望を聞く機会を設けている。子どもの誕生月には保護者の保育参加を行い、年齢によるこどもの成長の違いや園での様子を保育士体験をしてもらいながら見てもらう機会を設けている。保育参観は日にちを設けず保護者の希望により何回でも受け付け、祖父母の参観も受け入れて子どもの成長を共有できるよう支援している。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・送迎時の際は、積極的に保護者に声をかけ情報の共有やコミュニケーションを取るよう心がけ、気軽に相談ができるように努めている。また、懇談会、夏祭り、運動会、生活発表会など保護者が参加する行事を通して保護者と職員の信頼関係の構築に努めている。
・保護者個人面談は年1回となっているが、必要に応じていつでも個別で行うこととし、相談はいつでも受け付けている。面談日は事前に1週間の期間で希望の日時を保護者に記入して対応することとなっているが、都合が合わない場合は別日に行っている。面談内容は、記録し、面談ファイルに保管している。相談内容によってはその場で回答をせずに園長と相談後、内容によっては園長から伝えることとしている。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

・運営ガイドライン(虐待)をもとに、日々朝の受け入れから子どもの変化に注意し早期発見に努めている。看護師は毎朝、クラスを巡回して子どもの視診を行い、担任は子どもが着替える際には身体を注視することで、見えにくい環境下で子どもが虐待の被害にあわないように注意深く見守り、気になる事があれば記録することにしている。
・虐待が疑われる事例が発生した場合には、園長と本部との協議を行い、状況に応じて児童相談所、川崎警察署、区役所など行政と連携を取る流れがフローで事務所に掲示し周知している。今年度は虐待に関する研修に職員が参加し、報告書の提出や職員会議での報告にて職員間で情報を共有し理解を深めている。
・職員には運営ガイドライン(虐待)についての園内研修を行い、研修後には「ガイドライン浸透度クイズ」や「ガイドライン浸透度クイズ振り返りシート」と使って研修の理解度を確認し、周知に取り組んでいる。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

・職員は、毎日の日誌、週間指導計画、月間指導計画をもとに振り返りや反省を行うことで日々の保育の向上につなげるよう取り組んでいる。年度初めに「自己評価チェックシート108」や「期待役割シート」を使って各職員が目標を定め、定期的に達成度を確認し、園長と面談を通して子どもの心の育ちや意欲、取り組む課程に配慮して次につなげるよう助言や指導を行っている。また、園独自として年間を4期に分けて「自己評価表」「自己評価(振り返りシート)」を使って目標達成度の確認を職員が行い、園長が確認することで保育の改善や専門性の向上に取り組んでいる。
・保育計画の振り返りはカリキュラム会議で毎月と4期に一度実施している。全職員で振り返りを行うことで互いの学びや意識の向上、保育所全体の保育実践の自己評価につなげている。また、全体的な計画の見直しや次のカリキュラム会議で計画の変更や調整など次の保育に活かしている。