社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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コンフォート光ヶ丘

2020年01月16日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細

評価結果報告書

評価機関名 株式会社フィールズ
評価対象事業所名 コンフォート光ヶ丘
評価対象種別サービス 共同生活援助
設立年月日 2013年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 県央福祉会
③ 理念・基本方針 法人の2つの理念と11の基本方針等のもとで、社会的責任の重要性を自覚し、利用者支援にあたっています。
Ⅰ 法人の理念
①ソーシャルインクルージョン(共生社会)を目指します。②先駆的で開拓的な事業を展開します。

Ⅱ 基本方針
①人権の尊重とサービスの向上を図ります。②インフォームドコンセント及びエンパワーメントを大切にした利用者さん主体の支援を推進します。③地域との共生を目指します。④ニーズの多様性と複雑化に対応します。⑤社会のルールの遵守(コンプライアンス)を徹底します。⑥説明責任(アカウンタビリティー)を徹底します。⑦人材の確保・育成のための研修体制を充実します。⑧柔軟で行動力のある組織統治(ガバナンス)を徹底します。⑨財務基盤の安定化に努めます。⑩国際化への対応に取り組みます。⑪社会貢献活動に積極的に取り組みます。

Ⅲ 使命(ミッション)
① 福祉の現場は、「社会の仕組みや制度を変える」原動力となる使命があること。②福祉の現場は、「社会保障の第一線である」という認識をもって、時代の先端を歩まなければならないという 
使命があること。③「どんな人の人生も肯定される社会をつくる」という使命があること。 
④ 施設・事業所の特徴的な取組 障害程度区分の高い利用者を受け入れています。ホームの入居者12名の障害程度区分が全員4以上です。障害程度区分6が2名及び、区分5が6名、区分4が4名と程度区分が高い利用者を受け入れています。
包括型として基本的には職員が相談や入浴、トイレの介助、その他日常生活上のサービスを提供しています。入浴については、入居者12名中、9名が介助を必要としています。また利用者の中には、拘りが強い方や他の利用者へ時には迷惑を及ぼす等の利用者もおり、職員は、調整や対応に苦慮する場面もあります。しかし職員は、時間や労力を要しますが、一人ひとりの意思及び人格を尊重し、利用者支援に努めています。

隣接の同じ系列の「フレックスホームさくら」のリーダー格の職員の巡回を受けています。隣接の同ホームのリーダー格の職員が「コンフォート光ヶ丘」に毎週1回、必ず巡回に来てくれています。ホームの利用者と実際に接して様子を見たり、コミュニケーションを交わしたりしています。ホームの職員から業務面やメンタル面などについて意見を交わし、アドバイスを行っています。
ホームのリーダー格の職員が当ホームの常勤職員会議にも出席し、客観的な立場で発言をしてくれています。両ホームの緊急事態発生時、相互に応援協力する体制にあります。互いの施設の造りを職員が良く承知していますので、貴重な活躍できる要員と考えています。
⑤ 第三者評価の受審状況 開始:2019年03月30日
終了:2020年01月06日(評価結果確定日)
受審回数:2回(2015年度)
詳細評価PDF

⑥ 総評

特に評価の高い点 1.服薬管理の改善を行い管理の徹底を実施しています
薬の管理については、「お薬カレンダー」の整備等によって収納場所を決め、管理の一元化を行いました。また家族等にもお願いして一包化をしていただき、袋に名前と日付、朝・昼・夕・眠前の別を明示してもらい、薬の提供ミスの減少につながっています。
薬をセットするにあたっては、朝食分は赤、昼食分は黄、夕食分は青、就寝前は緑と、ケースと袋を色分けし、誤薬防止の工夫をしています。さらに服薬後の袋をすぐに処分しないで、翌日の夜勤者や常勤職員がダブルチェックしてから処分するなどの服薬システムを導入・改善を行いました。


2.避難訓練等を複数回実施して、緊急時に備えています 
従事している職員が少ない時間帯があるため、緊急時の対応は重要なことと考え、避難訓練等を頻回に行っています。消防署指導のもとでの防災訓練や法人と連携の訓練、ホーム単独の避難訓練を合計6回実施しています。
外部研修の行政主催の社会福祉従業員向けの防火実務研修会等に出席し、消防用設備等の取り扱い方法や過去の火災事例等を学習しています。またホーム内には、廊下等には物を置かないようにして、緊急の時に避難に支障をきたすことがないように徹底しています。
改善を求められる点 1.事故防止の取り組み
昨年度には事故に発展しかねないヒヤリハットが40件以上発生の報告があります。所長は、今後ともヒヤリハット等の事例を職員全員が共有し、発生の防止に取組んでいく必要があると考えています。
利用者には区分が4以上の障害程度の高い利用者が入居していますので、引き続き安心安全な支援が求められます。発生事例等の共有はもとより、職員のリスクに対する「気づき」を高めるためのミーティングや研修等を行い、事故発生を未然に防ぐ意識の徹底が期待されます。
Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
Ⅰ-1 理念・基本方針

◇努力、工夫していること

 理念・基本方針が文書やホームページ等に記載されています。ホーム内に理念等を掲示し、職員や利用者、家族、来訪者へ周知しています。職員は、法人の研修やホームのミーティング等で認識を深めています。

◇課題と考えていること

 法人の理念・基本方針等に則り、日々の支援を行っているが、現場の職員によって浸透度に個人差があり、認識の高揚を図ることが必要と考えています。
Ⅰ-2 経営状況の把握

◇努力、工夫していること

 管理者は、予算にもとづいて執行し、毎月の予算執行状況を「月次試算表」で確認し、把握しています。事務員と連携して経営状況の把握に努めています。利用率の向上や経費節減に努めています。また法人本部に執行状況を提出し説明しています。

◇課題と考えていること

 事務員などと情報共有して、逐次の経営状況をタイムリーに把握することが必要と考えています。
Ⅰ-3 事業計画の策定

◇努力、工夫していること

 事業計画書は、前年度末に次年度のものを策定しています。職員と話し合って事業計画を作成しています。事業所の独創的な取り組みや重点課題、年間行事等を計画の内容としています。事業計画書を職員と意見交換し、管理者がまとめています。

◇課題と考えていること

 利用者等への周知は、日常の中で事業計画の中の行事予定等を周知する程度なっていると認識して課題と考えています。
Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組

◇努力、工夫していること

 定められた基準にもとづいて毎年度、事業報告書を作成し、入居状況や重点課題の結果、職員研修等について、執行状況及び振り返りを行い、状況を明らかにしています。例えば、振り返りに基いて、一層のサービスの質の向上のため、ホームに適した手順書になるように一部の業務について精査・検討を始めています。

◇課題と考えていること

 職員の誰もが手順書にもとづいて、標準の統一した業務が行えるよう現状に即した手順書の作成について、精査・検討が課題です。
Ⅱ 組織の運営管理
Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ

◇努力、工夫していること

 管理者として管理運営や職員育成、現場トラブルの対応並びに、職員会議を開催し、利用者や職員の意見傾聴に取り組んでいます。職員から案件はすぐに報告受け、迅速な対応を心掛けています。夜勤の無い日もホームに頻回に行き、状況確認に努めています。法令遵守や福祉サービス向上の研修に参加し、職員にフィードバックや指導をしています。世話人さんと連携し、職員には報・連・相の大切さを伝えています。 

◇課題と考えていること

 管理者は他事業所との兼務管理のため、現場への迅速な対応に努め、後手に回わらないよう取り組んで行くことが必要と考えています。
Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成

◇努力、工夫していること

 人材確保は、欠員が生じた場合、法人の人事に決裁を提出し、応募から採用まで連携して行っています。現在は、定数の確保が出来ています。人材育成は、新人職員やフォローアップ研修、人権、サービスに関する研修等について、能力や段階に応じ個別に研修や指導、育成に取り組んでいます。法人の人権ツールに基づき支援の振り返りや自己点検等実践的な学習を行っています。 

◇課題と考えていること

 人材の確保は図られていますが、ぎりぎりの体制の為、不意の休暇等の場合に常勤職員に負担がかかりやすい現状が課題です。
非常勤職員にもストレスチェックの実施や意見交換をし、現状の把握と対応に努めることが必要と考えています。
Ⅱ-3 運営の透明性の確保

◇努力、工夫していること

 法人全体の運営状況の報告は広報誌に記載し家族や利用者などに配布しています。事業計画は、会議で職員の意見を聞き取り、作成しています。ホームの運営は法人事務局の内部監査を受けています。理念・方針、当ホームの活動内容、第三者受審報告は法人ホームページに開示しています。職員会議で事業報告・事業計画、運営状況について報告しています。 

◇課題と考えていること

 特に事業報告では職員に対し運営の収支状況などについて、容易に理解してもらうための検討が必要と考えています。
Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献

◇努力、工夫していること

 自治会に加入し、利用者が夏祭りに参加しています。また賛助金寄付を行い協力しています。近隣の店での買い物など地域の人と交流を大切にしています。また社会福祉協議会主催のボーリング大会に参加し、他施設の人と交流を図っています。当ホームでは、地域の災害時のための「お助け支隊」と相互に協力が行われる関係を築いています。職員が寿町で行われる炊き出し活動に参加しています。 

◇課題と考えていること

 近隣とのトラブルが生じたことがあり、信頼関係の修復を図ることを課題としています。「地域の中のホーム」として地域との一層の協力関係づくりについてが課題です。

Ⅲ 適切な福祉サービスの実施

Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
Ⅲ-1-(1)利用者を尊重する姿勢の明示

◇努力、工夫していること

 職員は、法人の定めた「倫理綱領」等を遵守した利用者支援に努めています。利用者を一個人として受容し、その方らしく生活が出来るように生活支援を行っています。利用者が自身で出来ることは極力行ってもらい自律・自立の考えを大切にした支援を行っています。また個人のプライベート領域には極力干渉しないようにしています。

◇課題と考えていること

 利用者個々の個性に応じた関わり方を理解し、職員によって対応のばらつきが極力生じないようにすることが課題と考えています。
Ⅲ-1-(2)福祉サービスの提供に関する説明と同意(自己決定)

◇努力、工夫していること

 ホーム利用に際し、サービス提供の詳細について利用者・家族等へ重要事項説明書を提示して丁寧に説明し、同意を得ています。重要事項説明書等は、ルビをふり平易な言葉で記述しています。またホーム内に掲示し来訪者の目に留まるようにし、周知しています。

◇課題と考えていること

 重要事項説明書等に変更がある際に、書類の記述内容に間違いがないか確認をし、誤りのない文書チェックが課題と考えています。
Ⅲ-1-(3)利用者満足の向上

◇努力、工夫していること

 利用者満足度調査及び集計を行っていませんが、食事や余暇活動等の活動において利用者の満足度を把握するようにしています。日常の支援の中で利用者の発する言葉や様子を大事にして、次に活かすようにしています。

◇課題と考えていること

 筆記できない方や口頭でうまく自己発信できない利用者の満足度の汲み取り方法が課題と考えています。
Ⅲ-1-(4)利用者が意見等を述べやすい体制の確保

◇努力、工夫していること

 「みんなの声ボックス」を共有スペースに置き、利用者が自由に意見を記入・投函できるようにしています。日常的に利用者が職員に相談しやすく話をしやすい雰囲気を大切にしています。苦情解決の体制については、責任者及び委員の氏名及び写真、連絡先を当ホーム内に掲示しています。 

◇課題と考えていること

 自己発信できる方が少ないので、「みんなの声ボックス」への投函は少ないです。もっと気軽に投函してもらえるようにすることが課題と考えています。
Ⅲ-1-(5)安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組

◇努力、工夫していること

 従事している職員が少ない時間帯もありますので災害時の対応は重要なことと考え、避難訓練等に取り組んでいます。消防署連携の防災訓練や法人と連携の防災訓練、当ホーム単独の避難訓練を合計6回実施しています。緊急時関係先連絡体制や職員連絡体制を整備してあります。また隣接する系列のホームとの相互応援を行えるようにしてあります。

◇課題と考えていること

 感染症の予防や安全確保に特化した、ホームに即した手順書を作成し、一層の予防や安全の徹底を図ることが課題と考えています。
Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
Ⅲ-2-(1)提供する福祉サービスの標準的な実施方法の確立

◇努力、工夫していること

 法人の「全ホーム部会」でホーム業務に活用できる手順書を整備してあります。個別支援計画書にもとづいた支援に取り組んでいます。今後、各ホーム共通の手順書とは別に、当ホームにより適した手順書になるように内容の精査・検討を行っていくことを考えています。当ホームの1階と2階で共通した日用品の購入、並びに食器棚や日用品備蓄の配置場所を共通にすること等について検討しています。

◇課題と考えていること

 職員一人ひとりが計画をよく承知し、職員によって支援内容に差が出ないようにしていくことが課題と考えています。
Ⅲ-2-(2)適切なアセスメントによる福祉サービス実施計画の策定

◇努力、工夫していること

 個別支援計画作成にあたり、予め個々の利用者のアセスメントを行っています。利用者や家族等からの意向や関係者の意見を伺い、担当職員間で個別支援会議を行って作成しています。アセスメントでは、利用者の健康管理や金銭管理、身だしなみ等の状況を把握しています。見直しによって変更があった個別支援計画は、職員ミーティング等で周知しています。

◇課題と考えていること

 アセスメント内容についても常勤職員の理解だけにとどまらず、現場職員にも十分に共有が行われるようにすることが課題と考えています。
Ⅲ-2-(3)福祉サービス実施の適切な記録

◇努力、工夫していること

 毎日の支援記録は、パソコンの専用ソフト「絆」を用いています。入力後は印刷してファイルに綴じてどの職員も閲覧できるようにしています。また業務日報に利用者一人ひとりの預り金や服薬状況、食事状況、健康状況、夜間の状況等を記録しています。管理者は、これらの記録に目をとおし、また職員から聞き取り、支援状況を確実に把握するようにしています。

◇課題と考えていること

 管理者が速やかに適切な対応が出来るようにすることが課題と考えています。記録の閲覧や職員からの聞き取りにタイムラグが生じないようにすることが課題と考えています。
A-1 利用者の尊重と権利擁護
A-1-(1)自己決定の尊重

◇努力、工夫していること

 利用者の意思及び人格を尊重し、自己決定権・自己選択権を常に念頭に置いて支援を行っています。日々の会話の中で本人の希望や意向の把握に努めています。年齢や人格に配慮した言葉遣い、関わり方を行っています。命令や指示でなく助言する気持ちで関わっています。自己決定や自己選択の困難な方には、うなずきや文字、筆談、ラミネートカードの活用など工夫して、本人の意思を汲み取るよう支援しています。

◇課題と考えていること

 本人の意思を確認、本人の本意は何か、様々なケースに職員が同じように理解し、対応できるようすることが課題と考えています。職員間の情報共有・意識統一が課題と考えています。
A-1-(2)権利侵害の防止等

◇努力、工夫していること

 「倫理行動綱領」等を使って、半年に1回職員会議で読み合わせし、職員の人権意識の共有に努めています。会議に参加しない職員には、会議録に閲覧欄を設け職員への周知を図っています。利用者等に個人情報保護規程や苦情解決制度などを「重要事項説明書」で説明しています。また当ホーム内に掲示しています。管理者は人権や苦情受付者の研修などを受講し、職員にフィードバックしています。職員は自己評価行い、自身の活動について評価・振り返りを行っています。

◇課題と考えていること

 人権意識の徹底への取り組みが必要と考えています。 
人権侵害や権利侵害と思われる職員の行動や言動はなかなか表面に出てこず、埋もれる危険性があります。状況を常に把握し、少しでも兆候が見られたら早めの対応や個別に注意、指導をすることが課題と考えています。 
A-2 生活支援
A-2-(1)支援の基本

◇努力、工夫していること

 個別支援計画にもとづく支援を行うことを基本としています。普段から見守りを大切にしています。利用者の日常の生活のことは、一人ひとりの特性に応じて支援を行っています。見守り姿勢を大切に、必要な時に速やかに支援出来るようにしてします。職員は、利用者の特性を把握し、職員間で支援方法等の理解・共有を図っています。言葉による表現が難しい利用者には絵や写真などを利用するなどして利用者の意向を把握するように努めています。

◇課題と考えていること

 こだわりの強い等の利用者にために、他の利用者が不安や迷惑を感じることが起きる場面があります。職員が適切に対応できているかについての検証が課題と考えています。
A-2-(2)日常的な生活支援

◇努力、工夫していること

 利用者一人ひとりの状態を把握し、必要な生活支援を行っています。入浴時間は、利用者の希望を尊重したタイムスケジュールを組んでいます。食事は通常、朝食6時30分、夕食18時としています。しかし、起床時間や身支度、食事等は、一人ひとりが時間にゆとりをもって気分よく出かけられるように支援しています。食事にかける時間は、一人ひとりのペースで食べることを大事にしています。

◇課題と考えていること

 職員が一人で対応する時間帯(特に週末)の利用者への言葉遣いや支援の仕方について職員によって差のないようにすることが課題と考えています。
支援内容等について管理者や常勤職員へ口頭や申し送りで報告していますが、状況把握が出来るようにすることが課題と考えています。
A-2-(3)生活環境

◇努力、工夫していること

 利用者の生活環境は個々のプライバシーを尊重しています。当ホーム内や居室の温度、湿度は職員が管理しています。週1回の居室内清掃やリネン交換、衣類管理は利用者に確認し、職員や家族と一緒に行っています。その際は、配置等を変更しないよう配慮しています。21時にリビングを消灯し、次に利用者が寝静まったら廊下を消灯し、常夜灯のみにしています。廊下の掲示板には利用者の作品やお知らせを掲示しています。利用者が介入を拒否した場合はさまざまな方法で取り組んでいます。

◇課題と考えていること

 プライバシーを尊重するあまり、個人により整理整頓の尺度が違うことにより、支援に困難があることが課題と考えています。
常に利用者に確認しながら、ため込みなどないよう衛生面に配慮し、利用者立ち合いのもとに環境整備を行うことが課題と考えています。
A-2-(4)機能訓練・生活訓練

◇努力、工夫していること

 特にホームとして機能訓練は行っていません。日々の生活の中で、出来ることをしていただく、出来ないことを一緒に行い、支援することで生活訓練としています。趣味活動で折り紙やぬり絵をしています。入浴や排泄、身の回りが自立している方は1~2名ほどです。訪問リハビリを2名の方が利用し、立ち上がりや歩行訓練、体操などを週に1~2回行い、訓練内容を職員と連携し、日々の生活に取り入れています。 

◇課題と考えていること

 訪問リハビリでの訓練をいかに日々の生活の中に取り入れて実施する事が重要であるかを認識しています。自立生活への支援が重要であり、訪問リハビリとの綿密な連携と職員間の共有認識が課題と考えています。 
A-2-(5)健康管理・医療的な支援

◇努力、工夫していること

医療連携体制に基づき、月1回訪問看護師の巡回によって、利用者の健康管理に取り組んでいます。糖尿病悪化予防のため主食量の調節などの指導があります。看護師とは24時間いつでも連絡できる体制にあります。急変時はまず管理者に連絡するなど急変時体制を整備しています。利用者ごとの障害に応じた医療的支援方法やカルテなどの医療サマリーを作成しています。常勤職員は通院同行をし、連絡帳や支援記録に情報を記載しています。

◇課題と考えていること

通院同行については、担当職員が同行できず、情報の共有がしっかり行えないなど生じることが課題と考えています。
ノロウィルス蔓延予防対策やすぐに対応できる用具の準備、AED等の設置等についての検討が課題と考えています。
A-2-(6)社会参加、学習支援

◇努力、工夫していること

 大和市の広報誌や職員のアイディアなどの情報を利用者に提供し、自由に閲覧できるようにしています。自治会の祭りや社会福祉協議会の催し物、関係機関の感謝祭などに参加しています。地域のネットワークによって、情報を入手しています。利用者は、一人ひとりの特性や希望で、日中の働く場、活動の場に参加しています。自主的に一人で公共機関を利用し、公共施設の催しに参加したりしている方もいます。また外食や買い物、理美容などにも出かけています。

◇課題と考えていること

 地域の行事がさほど多くない現状です。コミュニティセンターの情報、催し物など、より多くの情報を収集、提供し、社会参加や学習の機会作りが課題と考えています。 
A-2-(7)地域生活への移行と地域生活の支援

◇努力、工夫していること

 地域移行支援については、現在、このホームを定住の場所としたいと希望者が多く、特に支援は行っていません。将来的に一人暮らしを希望している利用者がいて、後見人と相談を進めています。 

◇課題と考えていること

 一人暮らしの希望者に対し、さまざまな資料を集め、移行のノウハウ、地域生活の支援が課題と考えています。
A-2-(8)家族等との連携・交流と家族支援

◇努力、工夫していること

 家族の気持ちに寄り添うことを意識し、家族が子供に対する想いや、当ホームに対するニーズの把握に努めています。家庭と作業所間、作業所と当ホーム間の利用者の情報やお知らせ、通院結果などを連絡帳や電話、書面で報告しています。家族からは衣類や寝具管理、室温調整などの相談や他利用者に対する苦情を1件受け、対応しています。個別支援計画書の作成、見直し時期に合わせ年3回、家族と面談し、希望や要望を聞いています。 

◇課題と考えていること

 ホームに訪れる家族の対応で、新人職員が家族からの不満をかうことがあり、職員の対応について指導が課題と考えています。
年齢層の高い非常勤職員の家族対応では、職員によりばらつきがあり、家族対応について指導を行うことを課題としています。

その他特記事項:第三者評価機関として今後、特に課題として取り組みを期待したい事項

評価対象 第三者評価機関からのコメント
分類 地域との関係の広がり
 自治会に加入をしており、地域の情報を入手し、自治会の夏祭り等の行事へ参加をしています。また近隣の方との挨拶を交わし良好な関係を築くことに努めています。今後とも地域の防災訓練に参加などによって一層の関係の広がりが期待されます。
項目 事故防止の取り組み
 昨年度には事故に発展しかねないヒヤリハットが40件以上発生の報告があります。所長は、今後ともヒヤリハット等の事例を職員全員が共有し、発生の防止に取組んでいく決意であります。
 利用者には区分が4以上の障害程度の高い利用者が入居していますので、引き続き安心安全な支援が求められます。発生事例等の共有はもとより、職員のリスクに対する「気づき」を高めるためのミーティングや研修等を行い、事故発生を未然に防ぐ意識の徹底が期待されます。
利用者調査の結果
①ヒアリング調査(本人) <ヒアリング対象者>
利用者本人3名(男性2名、女性1名)

<ヒアリング方法>
リビング或いは、事務室において、利用者1名に調査員1名(調査員2名が別々に)で面談を行いました。うち利用者1名は、緊張を軽減のため職員が寄り添いました。

<調査結果の意見>
利用者3名からは、次のとおりホームや職員への概ね好意的な意見が聞かれました。

①職員は、やさしい。

②部屋に入る時に、ノックや、声を掛けてくれる。

③食事はおいしい。朝食が美味しい。

④わからない。計画書があることを知らない。

⑤ホームにお金を預けていない。ホームから決められた金額を受け取っている。病院代は、ホームが立て替えてくれる。

⑥職員は、困ったことがあった時に相談に乗ってくれる。困ったことはない。

⑦ホームの職員以外で相談できる人は、仕事先の人に相談できる。わからない。

⑧職員は、具合が悪い時等にすぐ対応をしてくれる。みてくれる。

⑨ホームで好きなように過ごすことが出来ている。ヘルパーさんと外出している。遠くへ一人で出かけることもある。

⑩ホームの暮らしは、まあまあ満足です。職員は、大切にしてくれている。ホームの暮らしは好きです。
評価後(評価結果を受け取った後)のグループホーム「コメント」
日々の業務に追われ、普段はなかなか自分達の支援や業務を振り返る時間が無いのが現状です。
今回、第三者評価機関に評価して頂き、改めて振り返る事が出来ました。その中で、新しい気付きや参考になる意見を頂けました。当ホームの課題点も確認する事が出来ましたので、大変有意義であったと思います。
今回の評価結果を全職員で共有し、今後の事業所運営に活かしていきたいと思います。