社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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ザ・ロッジ

2022年03月22日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社ケアシステムズ

② 施設・事業所情報
名称 ザ・ロッジ 評価対象サービス 2021 障害者・児福祉サービス版
対象分野 短期入所 定員 6 名
所在地 252-0331
相模原市南区大野台4-21-10
TEL 042ー851-4395 ホームページ なし
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2016年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 一般社団法人ディスカバリー
職員数
常勤職員:5 名
非常勤職員:5 名
専門職員
専門職員:0 名
施設・設備の概要
居室数:5部屋

③ 理念・基本方針
「明日は待ち遠しい方がいい」をコンセプトに障害をお持ちの方が安心して生活できる場を提供します。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
従来の短期入所にはない空間を提供し、食事に関してはすべて手作りにて提供します。入所退所ともに送迎を行います。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2021/08/23(契約日) ~2022/02/28(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 ・出来る限り自宅での生活の延長になるような環境整備に力を入れる
事業所では、基本的な最低限のルールはあるものの、ほかの利用者に迷惑が掛からなく危険でない行為であれば、基本、自由に過ごせるようになっている。共有スペースのリビングには落ち着いて過ごせるようにソファーやテレビを設置している。利用者は居室で過ごしたり、リビングで過ごしたりと思い思いでの過ごし方をしており、リビングで過ごす際には職員との会話やほかの利用者とゲームを行ったりと楽しみながら過ごしている。また、食事も利用者からメニューのリクエストをしてもらい、好きな物が食べられるように配慮している。基本、利用者の意思決定を尊重した支援を行うように努めている。

・利用開始時は詳しい状況を把握することに力を入れている
パンフレットは公共の障がい者支援センターなどにも常置して、情報提供に取り組んでいる。また、利用希望者に対しての事業所見学は時間予約制で個別対応としている。体験入所は対応していないが、一日利用や見学には都度対応している。利用開始時には支援事業所などが作成したアセスメントをもとに出来る限り詳しい状況を把握することに力を入れている。利用者の相談や意見は積極的に受け入れ、支援に反映させることにしている。相談スペースは事務所と施設を選べるようにしている。

・法人の理念を職員参画で策定し、法人の方向性を職員が理解する取り組みとなっている
理念、基本方針については、ホームページやパンフレットに記載して関係者への周知に努めている。さらに法人として「明日は楽しい方がいい」というコンセプトを用いて、分かりやすく伝えることにも取り組んでいる。理念を達成することを目的に、5年間の期間を定めた中期計画を策定している。明文化することに職員一人ひとりの認識に繋がり、法人の方向性を理解する取り組みとなった。利用者・家族に向けては、利用開始時に説明して周知に努めている。
改善を求められる点 ・業務の標準化を図るマニュアルを充実されたい
サービス向上委員会を中心に利用者の権利擁護や虐待・身体拘束防止に関する研修を接遇研修時に実施し、職員への学びに繋げている。しかし、施設内でそれらの内容を明記したものが、契約書や重要事項説明書となっている。契約書や重要事項説明書は、あくまで利用者や家族に対してのものになるので、職員対象のものとして、利用者の権利擁護や人権に関するマニュアルなどの作成が望まれる。また、業務マニュアルとしても、日勤や夜勤のタイムスケージュールとしてのものなどで、入浴、排泄、食事などの支援内容に関してのマニュアル作成なども期待される。全体を通してマニュアルの希薄さがあるので、各種マニュアルの整備などの検討をされたい。

・働きやすい職場環境の整備に努め意欲の向上を目指されたい
職員の有給休暇の取得状況や時間外労働時間は把握しており、有給休暇の取得が少ない職員には声がけし利用を促している。普段の業務の中でも休憩時間や休憩場所を確保することや、メンタルヘルス対策としてストレスチェックを実施するなど健康やストレスに配慮している。また、管理者は職員からの職務に対する提案や要望などは実現に向けて一緒に取り組むことに心がけ、職員の意欲の向上に努めている。それらを実現するために、ワーク・ライフ・バランスに配慮した取り組みも必要とされる。

・事業の進捗状況を期間(月単位、四半期、半期など)決めて確認することが望まれる
5年間の期間を定めた中期計画を策定しているが、中期計画には具体的な数値目標なども盛り込み、期間を定めて達成(進捗)状況を振り返り、必要に応じて修正するなど内容の充実を図ることも望まれる。さらに単年度事業計画書を策定し、単年度目標を明示して事業の進捗(達成)状況を定期的に振り返ることが必要とされる。事業所が目指していることの実現に向け、計画化や体制整備、また個々の職員の役割分担に進捗状況の見える化が必要とされる。さらに、事業計画書・報告書や活動報告書の作成・配布、職員の役割分担一覧表などによって、組織一丸となって取り組める仕組みを構築されたい。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
施設開設後初の第三者評価を受け、これまでの施設運営では不足しているものなどが第三者の目線が入る事で再認識させられたと同時に、施設の良い点なども確認することができた為、今後の運営に役立てることができると感じた。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

・理念、基本方針については、ホームページやパンフレットに記載して関係者への周知に努めている。さらに法人として「明日は楽しい方がいい」というコンセプトを用いて、分かりやすく伝えることにも取り組んでいる。                         
・さらに、事業所内に掲示するなどによって、常に関係者が振り返られる取り組みも必要とされる。また、理念や基本方針を分かりやすく説明した資料などを作成することによって、利用者や家族への理解を促すことも必要とされる。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

・報酬改定や制度改定などについては、関係機関からの通達される書式を確認したり、必要に応じて市の窓口と連絡を取り合って行政の動向把握に努めている。利用者ニーズについては主に家族への聞き取りなどを行い、利用率や稼働率、収益などの経営状況については毎月開催している定例会議において検証することにしている。
・さらに、地域ニーズや潜在的利用者などに関するデータ収集などによって、地域の特徴・変化等の経営環境や課題を分析することも必要とされる。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

・経営的な課題、問題点については定例の事業所内会議をはじめ、法人として開催している定例会議において検討して改善に取り組んでいる。                                               ・経営状況の課題については一般職員へも周知を図り、組織一丸となって改善に取り組めるような体制作りが望まれる。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・「明日は楽しい方がいい」という理念を達成することを目的に、5年間の期間を定めた中期計画を策定している。さらに中期計画には具体的な数値目標なども盛り込み、期間を定めて達成(進捗)状況を振り返り、必要に応じて修正するなど内容の充実を図ることも望まれる。
・理念を事業所内の運営をレベルに落とし込んだ「ミッション」などを掲げ、理念の見える化も必要とされる。また、中期計画は、経営課題や問題点の解決・改善に向けた具体的な内容を盛り込むことも望まれる。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

・中期計画を達成するためにも単年度事業計画書を策定し、単年度目標を明示して事業の進捗(達成)状況を定期的に振り返ることが必要とされる。事業所が目指していることの実現に向け、計画化や体制整備、また個々の職員の役割分担に進捗状況の見える化が必要とされる。さらに、事業計画書・報告書や活動報告書の作成・配布、職員の役割分担一覧表などによって、組織一丸となって取り組める仕組みを構築されたい。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:c】

・職員等の参画や意見の集約・反映のもとで事業計画を策定されたい。事業計画の実施状況については、あらかじめ定められた時期、手順にもとづいて検証されたい。
・また、定期的な検証に基づいて事業計画を見直し、職員へ理解を促しながら取り組むことが必要とされる。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:c】

・事業計画(書)の主な内容を分かりやすく説明した資料を作成することによって、利用者や家族などの開示することが必要とされる。事業の透明性を担保するとともに、関係者との信頼関係のさらなる構築に取り組まれたい。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

・サービス内容は、記録をはじめ日報や職員から聞き取りによって施設管理者が把握し、必要に応じて指導・助言を行うことにしている。さらに、課題などについては、法人の経営会議において検討することにしている。
・今回の第三者評価の結果を分析・検討し、組織として改善計画を策定することが望まれる。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:c】

・自己評価や第三者評価の受審は今回初めてであり、よって、今回の評価結果をもとに明確になった課題について、職員の参画のもとで改善策や改善計画を策定されたい。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

・事業所が目指していることを具体的に実現していくためには、事業所内での信頼関係を醸成・強化し、管理者(経営層)がリーダーシップを発揮することが必要とされる。
・管理者は定例会議などを通じて職員への方向性の指導などを口頭で行っている。さらに、それらを書式化することも必要とされる。また、管理者不在時の権限の譲渡基準も明確にされたい。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・管理者は職員に対し都度法令を順守するよう指導・助言に取り組んでいる。また、遵守すべき法令等に関しての不明点などは都度行政担当者へ連絡し、指導を仰ぐことにしている。プライバシーの配慮や環境への配慮も考慮し法令を順守に努めている。
・さらに倫理綱領や行動規範等に関する書式を用紙し、利用者や家族には契約時に説明したり、職員には入職時や定例会議、研修など通じて理解を促すことを検討されたい。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

・管理者は3か月毎に職員の業務評価を行い、サービス質の向上へ取り組んでいる。また定例会議において職員の意見、要望を把握し、精査したのち事業に反映させることにしている。
・職員に対しては毎月研修への参加を促したり、4か月毎に面談を実施して育成に取り組んでいる。さらに、管理者は福祉サービスの質の向上について、組織内に具体的な体制を構築し、自らもその活動に積極的に参画することも望まれる。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

・管理者は事業所業務の執行責任者であり、経営改善や人員配置、環境整備などについて指導・助言に取り組んでいいる。
・経営の改善や業務の実効性を高めるために組織内に具体的な体制を構築し、自らもその活動に積極的に参画することが必要とされる。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

・人員体制については現在充足しているが、将来の事業拡充に向けての人材確保に取り組むことも必要とされる。専門職の配置については検討していることを踏まえ、早期に着手することが望まれる。
・人員確保が必要になった際には、今後の人材育成や将来の人材構成を見据えた、異動・人員配置に取り組むことが望まれる。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

・「明日は待ち遠しいほうがいい」という理念に基づき、利用者がそのように過ごせる環境を作れる職員像を想定している。人事規定を設けており、年に複数回数、個人面談によって評価し、処遇に反映させることにしている。
・法人として職員個々の目標を尊重した目標管理を行っており、自己申告や面談を通じて人事考課制度と連動させて自らの資質向上を促している。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

・労務管理担当者を設置しており、時間外労働の管理に取り組んでいる。個別の面談は年に3~4回全職員を対象に実施したり、健康診断やメンタルケア研修、無料ジムの利用、委託型福利厚生サービス、バースデープレゼントなどを実施したりして福利厚生の拡充に力を入れている。
・事業所は利用者が働くことを通して喜びを感じ、充実した生活を送れるよう支援することを第一優先にしている。それらを実現するために、ワーク・ライフ・バランスに配慮した取り組みも必要とされる。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・職員一人ひとりの目標達成のために目標シートには項目、水準、期限を設けて個別面談を年に3~4回(中間面接、年末、年度末面接)行っている。人事考課制度と連動しており、自己申告や面談を通じて自らの資質向上を促し、指導上司と共に成長できるよう組織的な支援に取り組んでいる。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

・年間研修計画を作成しており、研修内容の見直しは都度行うようにしている。研修には職員自身が作成した個人目標に沿って研修に参加できるようにしている。研修参加後は必ず研修報告を行うことにしている。
・職員研修への参加は一人当たり年間数回できるようにしているが、現在実施している福祉サービスの内容や目標を踏まえて、基本方針や計画の中に、組織が職員に必要とされる専門技術や専門資格を明示することも望まれる。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

・定期的な面談や日常的な関わりを通じて職員のスキルの把握に努め、OJTなどによって指導育成に取り組んでいる。職員研修は職員の水準に合わせることを大切にしており、研修への参加はシフト等を加味して行われている。
・内容としては「コンプライアンス」「虐待防止」などを設けている。ただし、研修内容を全職員が共有できるような仕組みが設けられていないため、資料の回覧などの仕組みを整えることが望まれる。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

・実習生の受け入れは現在行っていない。よって、実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成に関する基本姿勢を明文化したマニュアルを設けられたい。
・実習担当者に対する研修の実施や、学校側と実習内容やプログラムを協議し、実習期間中においても継続的な連携を維持していくための仕組みも構築されたい。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

・パンフレットやホームページ等を用いて、関係者への情報提供に取り組んでいる。さらに、法人をはじめ、事業所の理念や基本方針、提供する福祉サービスの内容、事業計画、事業報告、予算、決算情報などにつても適切に公開し、事業の透明性を担保することが望まれる。
・地域へ向けて、理念や基本方針、事業所で行っている活動等を説明した印刷物や広報誌等を配布することも必要とされる。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

・事業所における事務、経理、取引等に関するルール、職務分掌と権限・責任などを明確にし、職員への周知に努めている。
・事務、経理、取引等について内部監査や外部の専門家による監査支援等を実施し、結果や指摘事項にもとづいて、経営改善を実施することも必要とされる。 

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・事業所ではパンフレット置き場などを活用して地域情報を提供している。また、例年であれば、餅つきやバーベキュー等地域の方々が参加できるイベントも開催している。
・利用者の買い物や通院等日常的な活動についても、個々の利用者のニーズに応じて、地域における社会資源を利用(活用)するよう推奨することも必要とされる。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

・現在ボランティアの受け入れ実績はない。よって、ボランティア受入れに関する基本姿勢や地域の学校教育等への協力についての基本姿勢を明文化されたい。
・ボランティア受入れについて、登録手続、ボランティアの配置、事前説明等に関する項目が記載されたマニュアルも整備されたい。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

・地域の関係機関・団体など、個々の利用者の状況に対応できる社会資源を明示したリストや資料を作成するなど、情報を整理することが必要とされる。                                        ・地域の関係機関・団体の共通の問題に対して、協働して具体的な取り組を行ったり、利用者のアフターケア等を含め、地域でのネットワーク化に取り組むことも検討されたい。 

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

・自治会に参加していることを踏まえ、さらに、関係機関・団体との連携、地域の各種会合への参加、地域住民との交流活動などを通じて、地域の福祉ニーズや生活課題等の把握に努められたい。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

・事業所見学などには積極的に対応しており、事業所が有する福祉サービスの提供に関するノウハウや専門的な情報などの地域還元に取り組んでいる。さらに、地域ニーズにもとづいて、地域貢献に関わる事業・活動を実施することも望まれる。
・地域コミュニティの活性化やまちづくりなどにも貢献し、地域の防災対策や被災時における福祉的な支援を必要とする人びとへの支援についても検討されたい。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・理念や基本方針に関しては入社時等を通じて学べる機会を設け周知に努めている。さらに、「倫理綱領」や規程等を策定し、職員が理解し実践できるような環境を整えることも必要とされる。
・サービス提供に関する基本姿勢を標準的な支援方法等に反映したり、定期的に状況の把握や評価等を行い、必要な対応を図ることも望まれる。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

・プライバシーへの配慮は運営規定に明示しており、それらに沿った福祉サービスが実践できるようにしている。利用者や家族へは初回利用時に説明を行って理解を促したり、個室を用意するなど設備面の工夫を取り入れたりしている。
・規程・マニュアル等にもとづいて、一人ひとりの利用者にとって、生活の場にふさわしい快適な環境を提供し、利用者のプライバシーを守れるよう設備等の工夫にも力を入れる。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

・パンフレットは公共の障がい者支援センターなどにも常置して、情報提供に取り組んでいる。また、利用希望者に対しての事業所見学は時間予約制で個別対応としている。
・体験入所は対応していないが、一日利用や見学には都度対応している。さらに、紹介する資料については、言葉遣いや写真・図・絵の使用等で誰にでもわかるような内容にすることも望まれる。  

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

・契約前に重要事項説明書をもとに説明し、利用者や家族への理解を促している。ただし、資料はパンフレットと契約書、重要事項説明書のみであり、利用者や家族が分かりやすい内容に工夫した資料を用いて説明することも望まれる。
・意思決定が困難な場合は、基本的にはキーパーソンに説明し決定してもらうことにしている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

・サービスに変更が生じた際には、利用者にとってに不利益がないよう配慮している。さらに、サービス内容に変更が生じた際には、都度、重要事項説明書を更新することが必要とされる。
・サービス終了時には各種の相談を受け付け、支援の継続性に配慮している。ただし、相談方法や担当者を文書化したり、相談方法や担当者について説明を行った際には、その内容を記載した文書を保管することも必要とされる。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:c】

・利用者満足に関する調査は、今回の第三者評価での利用者調査の実施が初回である。調査結果を分析し、利用者にフィードバックしたり、事業に反映させることが望まれる。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

・苦情解決の責任者や担当者については重要事項説明書に明記しており、利用開始時に利用者や家族に説明し理解を促している。苦情解決を説明した文言は契約書に記載しているが、掲示することも必要とされる。                                                   ・苦情を受け付けた際には、経過や対応などについて利用者、家族に説明し理解を促している。さらに定例会議において検証し、サービスの質の向上につなげている。また、事業報告などにおいて総括し、公表することも望まれる。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

・利用者の相談や意見は積極的に受け入れ、支援に反映させることにしている。相談スペースは事務所と施設を選べるようにしている。それらを分かりやすく説明した文書を作成・配布することも望まれる。
・利用者が相談したり意見を述べたりする際に、複数の方法や相手を自由に選べることを分かりやすく説明した文書を作成したり、分かりやすい場所に掲示したりすることも望まれる。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

・利用者からの意見等を傾聴する際は個々のプライバシーに配慮し、迅速に対応するとともに定例会議にて検証し組織一丸となって解決に取り組んでいる。
・さらに、意見箱の設置やアンケートの実施や対応マニュアルを整備されたい。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

・リスクマネジメントについては定期的に研修を開催したり、関連マニュアルを設けたりして職員への注意喚起を促している。また、具体的な事例については定例会議などで検討を行い、事故防止策を策定するなどによって安全確保策に取り組んでいる。
・さらに、地域の先進事例などを収集し、定例会議などを通じて分析を行い、改善策や再発防止策を検討することが望まれる。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・感染症対策に関しては定期的に研修を開催したり、関連マニュアルを設けたりして職員への注意喚起を促している。また、具体的な事例については定例会議などで検討を行い、対策案を策定するなどによって安全確保策に取り組んでいる。                                                  ・感染症が発生した場合はマニュアルに沿って対応することにしているが、予防対策や対応マニュアル等を定期的に見直すことも必要とされる。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

・ハザードマップをはじめ災害対応マニュアルなどを設けており、災害発生時には利用者を適切に避難誘導できるようにしている。災害発生時に必要とする各種備品も用意しており、安全な避難を支援できるようにしている。                                                    ・さらに防災計画等を整備し、行政をはじめ、消防署、警察、自治会等と連携して各種の訓練を実施するなど、地域と連携して対応する仕組みを整理されたい。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:b】

・日勤タイムスケジュール、夜勤タイムスケジュールが含まれる業務マニュアルにて、業務の確認が行える。
・重要事項説明書に個人情報の取り扱いについての文があるが、職員向けの文書化されたものの用意が望まれる。
・年間研修計画書を作成して、参加者の氏名の記入も行っている。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

・利用者の心身状況の変化などがみられた場合にはアセスメントシートへの赤字追記を行っている。変更点が多い場合には再アセスメントを行っている。
・毎月で実施する職員会議では職員や利用者、家族からの意見を挙げて検討している。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

・契約時に相談員が事前情報をもとに利用者や家族からの聞き取りを行い、アセスメントを行っている。
・利用者の再度の利用があった際に心身状況などを確認してアセスメントの確定を行っている。
・アセスメントは利用者の心身状況の変化がみられた場合に再アセスメントを行い、その際には家族への報告を行っている。
・重度の利用者については、心身状況の変化や問題点がみられた場合に、毎月での会議とは別にカンファレンスを行い、議事録の作成もしている。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:c】

・個別支援計画の作成は行われていない。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

・フェイスシートやアセスメントシートにより、利用者の心身状況や生活状況の把握を行い、職員間で共有するように努めている。
・利用者の日々の様子は、ケース記録によって記載されており、パソコン内で管理を行っている。
・職員はそれぞれ、パソコンのアカウントを持っており、ケース記録記入時にはアカウントにより、ケース記録の記入者が分かるようになっている。
・新入職員のOJT研修時にはケース記録の記入の仕方などの指導を行っている。
・毎月の会議ではアセスメントやケース記録をもとに支援目標を確認している。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

・利用契約時には重要事項説明書を活用して個人情報の取り扱いに関する説明を利用者や家族に行っている。
・契約時には個人情報の取り扱いの説明後、個人情報使用同意書に署名、押印をもらっている。
・職員は接遇研修などで個人情報保護規定の遵守などの内容を学んでいるが、プライバシー保護に関するマニュアルなどの作成が望まれる。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用開始時にはアセスメントを行い、利用者や家族の意向を聞き取り、支援に反映させるようにしている。また、利用者の生活歴や生活習慣、趣味嗜好なども把握することに取り組み、施設では基本、最低限のルールで自由に過ごせるようになっている。
・食事などは、利用者と食べたい物を決めて提供している。また、利用者の権利については、OJT時に研修として実施しており、サービス向上委員会を中心に障害者虐待防止と対応の手引きを基に、接遇研修時に行っている。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:b】

・接遇研修時に虐待防止や身体拘束についての内容に触れ、職員間で共有化に努めている。また、毎月の会議では、権利擁護に関する議題なども検討している。
・虐待や身体拘束防止を含む利用者の権利擁護としての文書化したものは、契約書や重要事項説明書となっているため、マニュアルなどの作成が望まれる。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・アセスメントをもとに、できる限り利用者の自立を促すような支援に努めて、日々の生活で、利用者の意向を尊重できるよう取り組んでいる。
・利用者一人ひとりに合った自己管理や意思決定ができるような見守り支援に努めている。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・アセスメントをもとに、利用者一人ひとりに合った方法でコミュニケーションを図るように努めている。また、コミュニケケーションが難しく利用者の意向などが把握しづらい場合には、家族の意向などを確認しつつ、日々の支援時にて、表情や言動からも読み取るように取り組んでいる。
・職員によって、利用者とのコミュニケーションが上手く取れる場合には、会議などで申し送りを行い、その方法を共有化するようにしている。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用開始時でのアセスメントでは、利用者や家族の意向を聞き取り、利用者の意向を尊重した支援が行えるように努めている。日々の生活での何気ない会話の中から相談事などを聞き取り、そこからも意向を把握するようにしている。
・利用者の相談事など気になる点がある場合には、利用者の学校の先生や作業所の職員にも報告して連携を図っている。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:b】

・個別支援計画の作成は行っていないが、アセスメントをもとに、利用者に合ったレクレーション活動の提供を行い、好きなものに参加してもらっている。
・お菓子作りやゲーム大会、夏場は虫取りなどの活動を行い、半年に1回のペースでバーベキューなどを開催している。コロナ前には近隣住民の参加もあった。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・年間研修計画をもとに職員の研修を行っている。また、行動支援従事者養成研修などにも参加し、資格取得の促しを行っている。また、利用者に問題などが生じた際には、毎月での会議とは別に、カンファレンスとしての会議を都度、開催して検討している。
・会議での検討時では利用者の理解を深め、対応方法も決めて職員間で共有するようにしている。その際にはアセスメントの見直しなどを行い、支援方法を変更するなどしている。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・食事は、その日に利用している利用者全員からの意見を聞いた上でメニューなどを決めている。また、レクリエーション活動として、お菓子作りの場でも楽しみながらの食事ができるようになっている。利用者の心身状況に合わせた食事形態の提供に努めている。
・入浴、排泄、移動、移乗の支援は職員の見守りが基本となっており、必要がある利用者には介助を行っている。特に入浴や排泄については、プライバシーの確保に配慮をするように努めている。重度の利用者でも支援全般的に自身で行えることは、行ってもらうような支援をしている。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・施設内の清掃は毎朝8時30分から10時30分の間ぐらいに、職員が行い、汚れがある場合には都度での清掃を行って、清潔保持に努めている。居室は完全個室となっており、共有スペースのリビングにはソファーを設置して、落ち着いて過ごせるような環境となっている。
・ほかの利用者に影響を及ぼす場合には、職員がお互いを離して、違う場所などで落ち着くまでの対応を行っている。部屋数の問題上、ほかの部屋の使用はできないが、広めの納戸があるため、そこを活用している。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用者や家族の意向があれば、日々の生活の中で生活訓練として実施している。
・その内容はアセスメントに記載して、実施した様子などはケース記録に記入している。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用者の利用開始日の入浴時には、ボディチェックを行っている。事前情報にない、傷などがみられた場合には、家族に報告をしている。その際にはケース記録に記入を行っている。週に1回、訪問看護師の訪問があり、そこで利用者の健康相談を行っている。
・利用者の体調不良時には、事前情報で得た利用者のかかりつけ医や訪問看護師と連絡が取れるように努めており、その対応方法はフローチャートを作成して迅速に行えるようにしている。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:b】

・基本的に医療的な支援は行っていないが、訪問看護師との連携により、健康相談を行っている。てんかんなどがある利用者には、かかりつけ医の意見をもらい、対応方法を共有している。その際には、利用開始前に家族と対応方法に関する打ち合わせを行っている。
・服薬は服薬マニュアルに基づいて行っており、薬の保管・確認から、落薬、誤薬が発生した場合での対応方法まで記載されている。薬の保管は利用者の手の届かない、キッチンの戸棚にて保管しているが、鍵をつけるなどの検討が望まれる。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用者の社会参加などはコロナウイルスの影響により行えていないのが現状となっている。コロナ前では、バーベキューなどのイベント時に近隣住民を招待するなどの交流は行っていた。
・コロナ終息や感染状況低下のタイミングなどで社会参加などの活動を行う予定となっている。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:c】

【非該当】
該当施設では必要性の問題から取り組みを行っていない

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用開始時でのアセスメントでは家族の意向の聞き取りを行っている。また、送迎時などには家族との意見交換や相談などがあり、対応を行っている。利用者の施設での生活状況などの様子は、ケース記録をもとに連絡ノートに記載して家族に報告を行っている。
・利用者の体調不良時や急変時などの対応は、利用開始前に家族との打ち合わせを行っている。家族への連絡手段としては、電話やSNSアプリの活用をしている。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】