社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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セトルホームつづき

2022年01月28日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細

評価結果報告書

評価機関名 株式会社フィールズ
評価対象事業所名 セトルホームつづき
評価対象種別サービス 共同生活援助
設立年月日 2016年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 県央福祉会
③ 理念・基本方針 (法人理念)
Ⅰ.ソーシャルインクルージョン(共生社会)を目指します。
Ⅱ.先駆的で開拓的な事業を展開します。

(事業所の基本方針)
・利用者さん個々人の人格を尊重し、立場を理解し、信頼関係を築くよう努力し、利用者中心の支援を実践していきます。
・利用者さん個々人の希望や要求が、他の利用者さんの権利を侵害せず、自己決定のできる環境づくりを推進します。
・利用者さん個々人の生活歴を尊重し、施設利用によって利用者の基本的権利や利益が損なわれることなく、利用者さんの人格や行動を情緒豊かに受け止め、個別ニーズに即応した支援に努めます。
・職員は、支援者としての専門性を高めるために、常に研磨に努めると共に、望ましい社会人としての言動や身だしなみ、態度に配慮するように努めます。
④ 施設・事業所の特徴的な取組 (事業所の目標)
(1) 所長をはじめ全職員は、利用者さんが元気で明るく生活できるように支援し、魅力ある余暇支援プログラムの企画・実施に取り組みます。
(2) 所長は、事業所の職員の専門性や支援力を育て、明日の職員を育成します。
(3) 「セトルホームつづき」は、健全な財務運営のために、どのような取り組みをするのか検討し実践します。
① コロナ禍に伴う加算制度を理解し、安定した収入を確保します。
② 適正な「障害支援区分」を維持できるよう取り組みます。
③ 週末の帰宅者を減らし、利用率を上昇させる取り組みを行います。
(4) 地域での自立した生活を支援し、利用者様一人ひとりの状況に応じて様々な活動機会を提供し、豊かな暮らしと充実した生活が送れるように環境の整備を行い、ご本人やご家族へのサービスを提供します。
(特徴的な取組)
定期的に利用者さんとの個別面談を実施して、常に必要なニーズを引き出せるように取り組んでおり、One teamの志で職員と心を1つに、利用者さん中心の生活環境を作り上げています。
コロナ禍で、利用者さんの求める外出等の余暇活動ができない状況ですが、その分、ホーム内で楽しく過ごせるように、スイーツパーティーなどのホームパーティーの開催やトランプ大会を実施しています。
職員は支援の質の向上を求め研修等の学びの場への積極的な参加をしています。
毎月開催される職員会議では、物の管理方法、記録の取り方など、主に業務省力化に向けた話し合いを行い、効率的な支援を追及しています。
⑤ 第三者評価の受審状況 開始:2021年04月27日
終了:2022年01月05日(評価結果確定日)
受審回数:1回(2018年度)
詳細評価PDF

⑥ 総評

特に評価の高い点 1.利用者主体の福祉サービスの実践
事業所は障がい支援区分が高く、気持ちを察して意思疎通を図ることが難しい自閉症のある利用者を多く受け入れています。日々の生活の中で、表情や動作等から本人のこだわりや思いや支援ニーズの把握に粘り強く努め、利用者中心の生活環境づくりに取り組んでいます。家族との連携を図り、職員が支援内容について意見交換しながらチームとして、利用者の生活のリズムを尊重し、本人が心地よく過ごせるように利用者一人ひとりの福祉サービスの充実に努めています。
2.TTAPツールへの取り組みへの試み
あらたに自閉症のある利用者を受け入れています。TTAP(自閉症スペクトラムの移行アセスメントプロフィール)をツールとして取り入れ、従来とは違う方法で生活支援の提供にチャレンジしています。日常作業のスケジュールを決めて、時間になると言葉がけではなく、音の合図、視覚カードにより、行動に取り組めるようになっています。入所した利用者は徐々に支援法を理解されてきており、充実した一日の過ごし方ができるようになってきています。
改善を求められる点 1.地域との交流と防災体制の構築
コロナ禍の影響から町内会が実施していた避難訓練やお祭りの開催が中止になり、地域との交流機会が減少しています。事業所では地域との連携の中で防災体制を具体化し、災害時における避難誘導等について地域の協力を得て実施することを計画しています。町内会が実施するイベント再開のタイミングを捉え、積極的に参加し、地域との交流を拡げていく防災体制が期待されます。
2.記録の整理と情報管理
従来の手書きによる記録に代えて、記録ソフトを導入していますが、記載項目が多く使い勝手が必ずしも良くない面があります。関連する作業所等との連携も含めて情報管理を進め、記載項目の統一、記録作業の効率化を推進することが求められます。また必要に応じてパソコン操作の習熟のため、研修等への参加が必要です。
Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
Ⅰ-1 理念・基本方針

◇努力、工夫していること

理念や基本方針については事業所内に掲示して周知しています。利用者一人ひとりの人権・人格を尊重し、利用者が安心して落ち着いて生活できるよう個々のライフスタイルに合わせてレイアウトを考えたり、お気に入りのふとん等を備えたりして利用者主体の支援に努めています。

◇課題と考えていること

夜間は夜勤者が各フロアー1名ずつの配置であり、人権擁護の遵守状況や虐待等についての相互チェックが十分効かないところもあり、職員の信頼関係に頼らざるを得ない面があると考えています。
Ⅰ-2 経営状況の把握

◇努力、工夫していること

経営状況については毎月試算表や福祉サービスの内容や利用状況等を把握しています。長期外泊により利用率が低下したこともあり、新規の利用者を募集したり、退職に伴う職員の補充や体制強化等の経営課題について管理者が主体となって取り組んでいます。

◇課題と考えていること

利用率の向上に取組、事業収支を改善し健全な財務運営を図ることが課題と考えています。
Ⅰ-3 事業計画の策定

◇努力、工夫していること

中・長期計画については、法人が策定しており、理念や基本方針の実現に向けた目標を掲げています。単年度の事業計画は中・長期計画や前年度の事業報告結果を踏まえ、職員の意見などを反映させながら管理者が主体的に策定しています。

◇課題と考えていること

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組

◇努力、工夫していること

福祉サービスの内容について、事業報告や第三者評価等の実施に基づいて振り返りを行い、福祉サービスの向上に取り組んでいます。オンブスパーソン制度を活用し、利用者の権利擁護に努め、自閉症の利用者の自立に向けてTTAPの活用に取り組んでいます。

◇課題と考えていること

一部の職員がTTAPのプログラムの中で使用する視覚カード等を取り入れた支援について苦手意識をもっており、取扱方法について習得していくことが課題と考えています。
Ⅱ 組織の運営管理
Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ

◇努力、工夫していること

管理者は事業所の目標について職員会議等で明確にしており、必要な取組について周知しています。管理者は職員に対してチームとしての結束を目指しており、職員とのコミュニケーションを多く持つよう努めています。利用者主体の考えに基づき、必要なニーズを引き出せるよう利用者との接点も多く持つよう取り組んでいます。

◇課題と考えていること

職員会議について、ダブルワークしている職員もいることから全員出席できる環境がつくれていない状況があります。チームとしての一体感を醸成していくうえで、さらに情報共有等工夫していくことが必要と考えています。
Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成

◇努力、工夫していること

職員の専門性や支援力を向上させるため、資格の取得や研修について促進しています。昨年は職員の離職が続いたことから、人材の確保・定着するよう風通しのよい環境づくりに取り組んでいます。特徴的な事業であるため管理者は男性居住階での利用者支援が多くならざるをえない状況ですが、女性居住階の職員とのコミュニケーションの機会を増やしてニーズの把握に努めています。

◇課題と考えていること

利用者の立場に立ち、日常生活活動において利用者の自立をサポートできる福祉人材の確保が課題と考えています。
Ⅱ-3 運営の透明性の確保

◇努力、工夫していること

広報誌は作成していませんが、事業所が実施したイベントや活動状況等について毎月文書を作成し、家族などに送付しています。オンブスパーソン制度を活用し、利用者の権利擁護等に努めています。法人本部の内部監査を定期的に実施しており、事業所が適切な運営をしているかチェックを受けています。

◇課題と考えていること

ボランティアの受け入れについては、コミュニケーションが難しい利用者が多く、利用者も不安に感じていることから、受け入れは難しいと考えています。
Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献

◇努力、工夫していること

コロナ禍以前は町内会で実施していた「地域の避難訓練」「お祭り」「芋ほり」などに参加し地域のとの交流を図っていましたが、コロナ禍では町内会のイベントが軒並み中止になり、地域交流の機会が減少しています。

◇課題と考えていること

コロナ禍が収束に向かい、町内会のイベントが再開されたら、地域交流に取り組むことを考えています。また、事業所主体のイベントとして家族や近隣の地域の方にも参加してもらえるようなバーべキューパーティーの開催等の企画を検討したいと考えています。

Ⅲ 適切な福祉サービスの実施

Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
Ⅲ-1-(1)利用者を尊重する姿勢の明示

◇努力、工夫していること

コミュニケーション等意思疎通を図ることが難しい利用者も多いことから、日々の生活等について記録等を参考に、利用者の尊重や基本的人権への配慮をしながら職員間で話し合い、福祉サービスを提供するよう努めています。利用者のプライバシー保護についてはマニュアル等が整備され、プライバシーに配慮した福祉サービスを実施しています。

◇課題と考えていること

利用者の体調の管理や生活する中で不快なサイン等をしっかり受け止めて、利用者を尊重し、取り組むことが大切と考えています。
Ⅲ-1-(2)福祉サービスの提供に関する説明と同意(自己決定)

◇努力、工夫していること

入居に際して説明する重要事項説明書や利用契約書については表現をできる限り平易にしてルビを付け、利用者にわかりやすい工夫をしています。日々の福祉サービスはなるべく多くの選択肢から選んでもらえるよう必要な情報を提供し決めてもらっています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(3)利用者満足の向上

◇努力、工夫していること

利用者満足調査は実施していませんが、イベント実施後に利用者に対して感想や意見をヒアリングして次回以降さらに充実するよう取り組んでいます。家族の来訪時を捉え、要望や意見を聞くように努めています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(4)利用者が意見等を述べやすい体制の確保

◇努力、工夫していること

第三者委員による苦情解決制度を設けています。苦情受付ポスターも事業所内に掲載し利用者・家族に周知しています。意見箱も設置していますが利用者の投書の実績はありません。利用者から意見等について述べやすい環境をつくり、担当する常勤職員が聞いたり、汲み取るよう努めています。

◇課題と考えていること

コミュニケーションの取りづらい利用者も含め、偏りなく接するよう努めていくことが大切と考えています。
Ⅲ-1-(5)安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組

◇努力、工夫していること

法人でリスクマネジメント体制を確立しており、事故発生時の対応のマニュアルも整備しています。事業所では利用者間でのコミュニケーションを取ることは難しく、職員が常時共有スペースにいて利用者が不安にならないように努めています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
Ⅲ-2-(1)提供する福祉サービスの標準的な実施方法の確立

◇努力、工夫していること

福祉サービスの標準的な実施方法は「支援手順書」で文書化し実践しています。入職者は法人が提供する基礎研修を受講し、OJTを通じて福祉サービスの実施方法を習得しています。「支援手順書」は定期的に更新しています。コロナ禍では感染予防対策として、毎日事業所内の消毒や職員および利用者の検温等を実施しています。

◇課題と考えていること

「支援手順書」を更新した場合は、利用者に対応方法が変更したことを説明し、不安にならないよう配慮することが必要と考えています。
Ⅲ-2-(2)適切なアセスメントによる福祉サービス実施計画の策定

◇努力、工夫していること

マニュアルに基づき担当職員によるアセスメントや医療面での看護師のアドバイス等を踏まえて個別支援計画を策定しています。職員会議や日常の福祉サービスの中で利用者個々の支援計画について周知徹底しています。利用者の自立に向けた支援を意識しながら取り組んでいます。

◇課題と考えていること

Ⅲ-2-(3)福祉サービス実施の適切な記録

◇努力、工夫していること

記録管理の責任者は定めていませんが、法人が導入を決めた記録ソフトを利用して入力項目に従って福祉サービス実施の記録を作成しています。非常勤職員も含め全員がパソコン内の情報にアクセスし、情報の共有化に努めています。

◇課題と考えていること

パソコン操作が不慣れであったり、記録ソフトへの入力項目も多く入力に時間を要したり、入力作業は事務室内で行うことからリビングスペースから離れてしまうなどの課題があります。
A-1 利用者の尊重と権利擁護
A-1-(1)自己決定の尊重

◇努力、工夫していること

利用者のニーズは記録ソフトで共有し、職員間に即座に伝わる仕組みを構築しています。利用者個々にこだわりがあるので、個々の生活リズムを尊重し、日々の生活の中での表情や動作等から思いを把握するように努め、本人が心地よく過ごせるように支援しています。他の利用者との関係は、職員が間に入って環境面はじめ、家族等と連絡をとってモニタリングし、個別支援計画作成と見直しを臨機応変に実施しています。

◇課題と考えていること

A-1-(2)権利侵害の防止等

◇努力、工夫していること

人権および個人情報保護等のコンプライアンスは法人で定期的な研修を実施し、管理者会議で出た案件や職員が参加した研修内容を職員会議で全職員へ周知しています。職員会議では定期的にネット検索した虐待案件等の意見交換会も開き、職員の意識を高めています。また、権利侵害防止の取り組みとして、オンブズパーソン制度を導入しています。オンブズパーソンは定期的に来訪し、利用者の様子や話を聞いて確認しています。

◇課題と考えていること

A-2 生活支援
A-2-(1)支援の基本

◇努力、工夫していること

支援の基本として14項目におよぶ詳細な「支援手順書」を作成しており、定期的な振り返りと見直しをしながら更新しています。
利用者が安心して気持ちよく生活できるためにはどのような支援が必要かを常に考え、利用者一人ひとりに向き合っています。本人の様子を確認しながら事例を参考に、チェックしながら支援しています。

◇課題と考えていること

「支援手順書」を用意し、各介助のルールを決めています。しかし、自ら意思表明を出来ない重度の障がいを持つ利用者への入浴や食事介助等が適切に行われているか、チェック体制を充実したものにしていきたいと考えています。
A-2-(2)日常的な生活支援

◇努力、工夫していること

食事は利用者同士の相性、食事形態、時間、食事介助などを考慮し、必要に応じて個別対応しています。入浴は基本は毎日ですが、利用者のこだわりに沿って対応しています。自力での排泄が難しい方へは声掛け誘導して支援しています。コロナ禍で外出余暇が難しくなり、ホーム内でパーティーを開いてスィーツ作りやトランプ等で楽しむ企画を実施しています。また、ご家族の要望も積極的に取り入れるように心がけています。

◇課題と考えていること

家族のニーズが利用者にとって実際の生活にそぐわない場合もあります。その際は、家族側とホーム側の意見のすり合わせを行っていますが、対応に気を遣い過ぎていることがあります。家族との関係性は良好ですので、必要以上に気を遣い過ぎないシンプルな方法にしていきたいと考えています。
A-2-(3)生活環境

◇努力、工夫していること

居室や共用部分の物の配置、入居者同士の接触など、利用者個々の価値観やこだわりを尊重しながら生活環境を整えています。意思疎通がとても難しい利用者へTTAPという手法を取り入れ、安心して過ごせるように支援しています。コロナ禍の中、今まで以上に検温、居室・トイレ・ドアノブ・テーブル・椅子などの消毒を強化しています。警備会社と契約して不審者侵入に対応しています。経年劣化や利用者の破損による修繕に努めています。

◇課題と考えていること

リビングはじめ共用部分の物の配置について利用者それぞれにこだわりを持っており、利用者同士の関わり方を注視して対応していくことが大切と考えています。
A-2-(4)機能訓練・生活訓練

◇努力、工夫していること

利用者は意思疎通が難しい方が大半であり、機能訓練や生活訓練は行えない状況となっています。利用者の状況に応じて必要なことや本人が希望する支援を行っています。

◇課題と考えていること

A-2-(5)健康管理・医療的な支援

◇努力、工夫していること

毎日、検温・血圧測定、排尿・排便・夕食の量、様子、特記事項を記録して、利用者の日々の状況や健康状態を職員が把握できるようにしています。また、毎月の訪問看護や日中活動事業所でも利用者の健康状態を把握しています。
服薬管理および担当医への通院支援を行っており、利用者の健康管理に留意しています。希望者は訪問歯科を利用しています。

◇課題と考えていること

意思疎通が難しい重度の障がいを持つ利用者についての健康管理や医療的支援は、通常の状態を把握し食事量や排泄状況などから察知して支援しています。しかしながら、症状の見極めが難しいと考えています。
A-2-(6)社会参加、学習支援

◇努力、工夫していること

ほとんどの利用者は日中、通所施設へ通っています。可能な方は民間会社で就労しています。
入居者の希望に沿ってガイドヘルパーを手配し、買い物、映画、ボーリングなどへ出かけています。行事がある場合には知らせ、職員が揃った時には利用者を車いすに乗せて芋ほりに出かけるなどしています。町内会に加入し、参加出来る利用者が少ない中、防災訓練や地域清掃等に職員が参加して地域との関係が良好となるよう努めています。

◇課題と考えていること

コロナ禍により、昨年度から社会参加、学習参加が出来ない状況となっており、地域との関係も薄くなっていると感じています。今後は状況に応じて、ホーム主体で開催出来るイベント等も実施していきたいと考えています。
A-2-(7)地域生活への移行と地域生活の支援

◇努力、工夫していること

利用者は意思疎通が難しい方が多く、地域生活への移行や地域での生活は難しい状況です。昨年度は重度の障がい者への支援が可能な日中支援型のグループホームに転居した方がいました。転居先のグループホーム職員への情報提供を必要に応じて行っています。

◇課題と考えていること

A-2-(8)家族等との連携・交流と家族支援

◇努力、工夫していること

家族と利用者の間に立ち、思いを橋渡しするように努めています。家族へは、毎月、利用者の様子を知らせています。また、家族の来訪時や随時の電話にて連絡を取り合っています。家族との関係性は良好で、常に意見をもらえる関
係となっています。

◇課題と考えていること

家族会のような場を設けて、いろいろな話題を皆で共有していきたいと考えています。ホームへの差し入れ等についても、受け入れられない旨を表明しており、家族の方々へも理解してほしいと考えています。どのような対応をしたらよいのかを課題としています。

その他特記事項:第三者評価機関として今後、特に課題として取り組みを期待したい事項

評価対象 第三者評価機関からのコメント
分類 地域交流を推進し、地域での防災体制の構築が期待されます
事業所では地域と一体になった防災体制を構築し、災害時における避難誘導等について地域の協力を得て実施することを計画しており、地域との交流が不可欠となっています。町内会が実施するイベントが再開するタイミングを捉えて積極的に参加し、地域との交流を拡げていくことが期待されます。また、事業所が主体となり、家族や地域の方々との交流イベントを企画し、良好な関係を築いていくことも大切と思われます。
分類 記録の整理と効率化
従来の手書きによる記録に代えて、記録ソフトを導入していますが、記載内容が入力する職員によりばらつきがあることから、記載要領の統一などを図り、作業の効率化を推進することが期待されます。また必要に応じてパソコン操作の習熟のための研修等を検討することも有用と思われます。
利用者調査の結果
①ヒアリング調査(本人) 入居者は意思疎通が難しい方がほとんどです。
<ヒアリング対象者>
利用者本人:女性1名、男性1名
男性は途中で興味が他に向いたようで離れてしまいました。
<ヒアリング方法>
リビングにて調査員2名と所長(意思疎通の助けのため)同席。
<ヒアリングで職員について確認できたこと>
① 丁寧に話してくれて優しい。
② 部屋に入る時ノックをしてくれます。
③ 「夕飯、どうする」と声掛けをしてくる人もいればそうでない人もいます。
④ 生活の目標や計画について、一緒に考えてくれます。
⑤ お金は自分で管理しています。/お金は預けています。小遣い帳つけていません。
⑥ 困りごとなどを聞いてくれます。
⑦ 職員以外では、おじさんが困りごととかを聞いてくれます。
⑧ 具合が悪い時などに対応してくれます。
⑨ 買い物は好きで、自由にお菓子や日常品を買いに出かけています。
⑩ ホームでの暮らしは落ち着きます。

<観察対象者>
利用者本人:男性3名
帰宅して部屋で転がり、本人の「安心グッズ」を抱えてテレビを見て、くつろぐ方がいます。スタッフから優しく声を掛けられ、介助してもらい飲み物を飲んでいる方もいました。廊下を何度も行き来する方や事務室に何度も来る方へ職員はその都度応えていました。
評価後(評価結果を受け取った後)のグループホーム「コメント」
この度は貴重な評価をいただきありがとうございました。
まず、今回の評価結果を踏まえて率直に感じたことは「セトルホームつづきの存在を地域に知ってもらう」ための取り組みが少し足りないのではないかということでした。コロナ禍の中でも、感染対策を徹底して地域清掃活動やお祭りへの積極的な参加や、バーベキュー大会などホーム独自のイベントを開催することで、「セトルホームつづきの存在を地域に知ってもらう」機会をもっと増やすことができたと思います。そうした地道な活動のなかで、緊急時などに地域の人々の協力を得られる場面も増えていくのではないかと思いました。記録ソフトの導入に関しても、記載内容の統一化に向けた取り組みが必要であると認識しています。各個人によって表現の異なる記載内容であるため、誤った情報を収集してしまう可能性も考えられます。記載内容の重要なポイントを職員全員で見直し、理解していくために、早急に記録の書き方の研修を実施します。
客観的な視点で支援を見直し改善点を明確にすることで、改めて支援を振り返るという重要性を実感しました。今後は、いただいた意見をもとに職員全員で問題意識を共有して質の高いサービスの提供に活かしていきたいと思います。この度は誠にありがとうございました。