社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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テンダーラビング保育園綱島東

2023年10月23日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社プレパレーション

② 施設・事業所情報
名称 テンダーラビング保育園綱島東 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 60 名
所在地 223-0052
横浜市港北区綱島東4-10-34
TEL 045-633-7258 ホームページ htps://www.tenderlove.co.jp
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2016年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社テンダーラビングケアサービス
職員数
常勤職員:12 名
非常勤職員:12 名
専門職員
保育士:16 名
看護師:1 名
栄養士:2 名
非常勤職員:12 名
調理師:1 名
施設・設備の概要
保育室:6
更衣室:2
事務室:1
調乳室:1
子どもトイレ:2
大人トイレ:2
園庭:1

③ 理念・基本方針
理念 一人ひとりの子どもの人権を尊重し、互いの存在を認め合い心豊かな子どもの健全育成に向けた保育を目指す
保育方針 安全・安心・心地よさ

④ 施設・事業所の特徴的な取組
都会型自然あそび

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/06/01(契約日) ~2023/10/16(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2 回(2018年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ●近隣の幼保小連携3年計画
 新たな試みとして、2023年度から近隣の小学校が発起人となって6保育園とで交流連携強化3年計画を策定しました。すでに、小学校の先生が保育園を訪問して保育の様子を見学し、保育士と交流を図っています。今後は積極的に園と小学校との交流を広げる予定です。

●法人本部と風通しの良い関係が築けています
園の職員は、経営理念と運営方針を理解し法人本部と共通の意識が持てています。共通の意識を持つことで法人本部と園の職員の人間関係が大変良好で、相談や意見が言い易いとても風通しの良い関係が築けています。そのような環境が質の高い保育や、安心・安全な空間を提供することができています。

●地域との関係を深めるための取り組みを検討しています
園の運営計画では、全体的な計画に地域との関わりについて、「地域の子ども・地域住民と信頼関係を築きながら、子育て支援をおこなうように努める」と明記しています。子どもたちは、近隣の公園に散歩に出かけたりして積極的に地域の子どもたちと交流の機会を設けていますが、コロナ禍のため、園庭開放などの交流を中止していました。2023年度からは本の貸し出しを開始しており、少しずつ活動の幅を広げていきたいと考えています。子どもが地域の人に接し、社会体験が得られる機会を確保し、その状況を保護者に伝え共に成長を感じられるよう、努めていきたいと考えています。


⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
園の日頃の取組や地域交流について、一定の評価を頂けたことは大変うれしく思います。今後も日々の保育の質を高めるとともに、特に新型コロナ感染症のために十分行えなかった地域連携についてしっかりと取り組んでいきたいと考えています。

詳細評価PDF 詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

園のパンフレット、重要事項説明書(入園のしおり)、法人本部や園のホームページに保育理念・保育の方針・保育の目標を明記しています。職員は入社時の法人本部での研修や職員会議で確認しており、更衣室に掲示しています。保護者には入園時や懇談会などで説明しています。園の玄関や保育室に保育理念・保育の方針・保育の目標を掲示しており、常に目に触れられるようにしています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

福祉に対する需要の動向や保育ニーズなどは法人本部で管理・分析に取り組み情報の共有をしています。園長は法人内会議で他園の情報収集と意見交換による比較検討に取り組んでいます。法人本部では専門職種の栄養士や看護師を対象とした法人内会議をおこなっており、法人内他園と情報交換し福祉ニーズを入手しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

園は法人本部と連携して事業経営や保育の内容・職員の人材育成の状況を把握し改善すべき問題点を明らかにしており、職員会議で情報共有しています。職員の人材育成に関する課題については、職員は法人本部でのスキルアップ研修など、保育の基礎を学べる環境を整えています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

園は中長期事業計画とし5年間のビジョン(2023年~2027年)を策定しており、主要な取り組みとして、「1.利用者・地域 2.職員 3.備品・新設等 4.修繕工事」の項目を掲げています。中長期事業計画は法人本部と連携し、評価する体制を整えています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

中長期事業計画を踏まえた単年度の事業計画や行事計画などが策定されています。園の特色や重点目標を明示し、園の方向性を年度初めの職員会議で情報共有しています。計画や行事などの進捗は法人本部と適宜、確認する体制を整えています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

園では年2回開催している運営委員会において、事業計画の実施状況の把握や評価をおこなっています。運営委員は園や法人本部の関係者の他、各クラスから選出されたクラス代表保護者で構成されており、運営委員会で得られた情報から課題や意見を抽出し次年度に向けた計画の策定に活かしています。職員には、年度初めの職員会議で特に取り組むべき課題や方向性について情報共有しています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

園長は運営委員会では保護者の意見が大事であると考えており、園関係者、第三者委員、クラス代表保護者で運営委員が構成されています。事業計画などは、入園前説明会や懇談会、園だよりを通じて保護者に伝えています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

園ではPDCAサイクルを通じて、保育の質の向上に向け職員の自己評価や定期的に第三者評価を受審するなど、組織的に取り組んでいます。職員は自己評価結果から明らかになった課題をまとめて、園内研修を実施しており職員会議で情報共有しています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

園では、年度末と行事後の保護者アンケートで情報収集をしています。職員は毎年、自己評価をおこない取り組むべき課題を明確にしており、課題に対する改善策や改善計画について話し合っています。評価結果を分析した結果やそれに基づく改善の取り組みなどは文書化して、職員間で共有化が図られています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

園長は年度当初の職員会議において、事業計画や管理に対する具体的な取り組みを明確にしています。また、園内の職務分担表において、非常時に園長が不在の際は主任保育士が代行すると明示しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園長は、遵守すべき法令について法人本部の研修などを通じ率先して学び、正しく把握・理解するように努めています。園長は自ら学んだ最新の情報を職員会議で周知しており、資料なども閲覧できるようにしています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長は職員と年2回面談し、一人ひとりから意見を聞いています。園長は日々保育室に入り、一緒に子どもの様子をみながら積極的に職員とコミュニケーションを図っています。保育の質の向上については、職員が作成した目標管理シートに基づき、キャリアアップ研修や、階層別研修への受講を勧めています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長はクラスの様子や職員の状況を把握し、人員配置や働きやすい環境整備に努めています。また、非常勤職員も含めたシフトの作成により、職員の残業軽減、有給休暇や代休の取得など働きやすい環境づくりに取り組んでいます。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

法人本部では、事業計画に必要な人材確保に関する考え方が確立しており、求めている職員像が明確になっています。具体的には、職員の復職支援や養成校からの実習生の受け入れから採用した経験を活かし、養成校訪問や就職相談会にも積極的に参加し法人本部と園が一体となって人材確保に取り組んでいます。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

人事については、基本的に法人本部で全体を管理しています。職員は法人本部との面談が年2回おこなわれており、面談以外でも直接法人本部の担当者に相談事ができるなど風通しの良い環境が整っています。法人本部と園長は常に連携がとられています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

主任保育士が職員の希望を聞きながら、勤務表を作成しています。有給休暇の取得促進や時間外労働の削減に積極的に取り組んでおり、ワーク・ライフ・バランスに配慮した配置をしています。職員の就業状況などは勤怠管理システムなどを用いて、法人本部で労務管理をおこなっています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員は、年度初めに目標管理シートを園長に提出しています。園長は職員と前期と後期で面談し、現在の状況を確認しながら評価をしています。日頃から園長と職員はコミュニケーションをとっており、職員の働きやすさとやりがいが追求できるよう努めています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

法人本部は「期待する職員像」を定め、入社時の研修で伝えています。園では年間の研修計画を立て、職員全員が資質向上に取り組む機会を設けています。園内研修は毎月テーマを決めて職員主体でおこなっており、職員の知識やスキルの向上に努めています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

園長は職員の現在の状況に応じて、必要な専門性を判断したうえで個々に研修計画を策定しています。研修計画表では、階層別、テーマ別、職種別に配慮し外部研修やオンライン研修を活用し受講しています。受講後は報告書を提出し、今後の研修計画へとつなげています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

法人本部が主導して養成校と連絡を取り合いながら、園では実習生の受け入れ体制を整えています。受け入れの際は業務マニュアルに沿って、専門職であることを意識した指導を心掛けています。実習生には事前に守秘義務などを明示した誓約書の提出を求めています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

園のホームページやリーフレット、入園のしおりに保育園の理念・方針・目標を掲載し、情報公開をおこなっています。苦情相談窓口に関しては、入園のしおりに記載しており、入園時に保護者に説明しています。園内に苦情相談窓口の連絡先を掲示し、苦情の対応は規定に定められています。苦情やご意見などに対する回答は、必要な場合は園内の掲示やお知らせの配布などを通し情報の公開に努めています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

園の事務・経理処理は手順書や内部規程に従って処理しています。法人本部による内部監査を実施しており、横浜市による行政監査を年1回受けています。法人本部と園がそれぞれの役割のもとでチェックすることによって、透明性の高い適正な運営が行われる体制を構築しています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

園の理念・方針・目標の中で「保護者と地域の子育て家庭に対する育児支援を担います」と掲げており、全体的な計画の中で、「地域住民に積極的に関わり、信頼関係を築きながら、子育て支援を行うよう努める」と定めています。以前は、子どもがお泊まり保育の時に近隣地域での夏祭りや盆踊りに参加していました。コロナ禍の情勢を見極めつつ、交流の再開時期や方法を検討する予定です。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

ボランティアの受け入れマニュアルを整備し、受け入れに関する基本姿勢を明文化しています。近隣の中学生の保育士の職業体験を受け入れたこともあります。ボランティアの受入れの際には、法令遵守における留意点の把握や、子どもとの関わり合いをスムーズに展開できるように配慮しています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

園長は幼保小連絡会に出席し、地域の福祉ニーズの把握に努めています。今年度から地域交流を深めるため小学校と近隣の6保育園で3ヶ年計画をたて取り組んでいます。園長は区役所、療育センター、児童相談所などと連携を図っており、子育てを見守る環境を整えています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

園長は地域の福祉ニーズや福祉の現状、他の保育園の取り組みなど情報収集に努めています。園庭開放など通じて地域の子育て親子との交流の再開を、コロナ禍の情勢を見極めつつ検討をする予定です。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画に地域の関連機関との日常的な連携を図ると明示しています。地域に対して、AED設置を掲示板で知らせており、支援できる準備をしています。防災用品は法人本部と連携して管理しており、3日分を目安に備蓄しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

保育理念に「一人ひとりの子どもを尊重し、互いの存在を認め合い、心豊かな子どもの健全育成にむけた保育を目指します」と掲げており、保護者に周知しています。職員は年度初めの職員会議で基本方針や保育目標を確認し、職員間での認識のすり合わせをしており、子どもを尊重した保育に取り組んでいます。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

子どものプライバシー保護に関するマニュアルが整備されており、職員は法人本部で年1回研修を受講し職員の知識向上にも取り組んでいます。保護者には子どものプライバシー保護に関する取り組みを、入園前説明会で明示しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

園のホームページは、写真を活用し保育内容や設備を視覚的にわかりやすく掲載しています。園見学は随時対応しており、園内見学時は新型コロナウイルス感染防止に十分配慮して案内をしています。見学者からの質問などにも、一つひとつ丁寧な説明を心掛けています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

入園前説明会では、入園のしおり(重要事項説明書)に沿って保育園における基本的なルールの説明をおこなっています。また、重要事項説明書と個人情報の取扱いなどについて説明をおこなった上で、同意書の提出をお願いしています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の事情により保育所の変更がある場合は、子どもが転園先で安心して過ごせるように保育の継続性に配慮しています。転園先からの問い合わせなどには、保護者の同意のうえで必要な情報提供をおこなう体制を整えています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

日々の保育の中で、子どもの言葉や遊びに集中している姿などから、子どもの満足感や納得感について理解するように努めています。保護者には、懇談会、個人面談、行事後のアンケート、日々の会話などから満足度を把握しています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

法人本部では、苦情(ご意見・ご要望)を解決する仕組みに関わる規則を定めています。園の玄関や入園のしおりに、苦情受付責任者、苦情解決責任者、第三者委員を明示しており、入園前説明会で保護者に説明しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

保護者からの相談や問い合わせには、いつでも対応しています。相談窓口が複数あることを周知しており、玄関にご意見箱を設置し、気軽に相談できる体制を整えています。担任保育士に限らず食に関する相談には調理師も一緒に相談を受けることがあり、アレルギー疾患児に提供する給食の代替え食の相談など、園と家庭で連携を図っています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

保護者とは、日頃から連絡帳や送迎時に相談や要望が述べやすい雰囲気づくりに努めています。保護者と会話ができる送迎時は貴重なコミュニケーションの機会ですが、園長は職員が短い時間で丁寧に情報交換できるよう、コミュニケーション能力を高める機会を設けたいと考えています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

園は、安心・安全な福祉サービスを提供するために法人本部で優先事項を設定しリスクマネジメントをおこなっています。事故に対する規定類も整備し、ヒヤリハット報告書や事故報告書は職員会議などで情報共有しています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症対応マニュアルを定め、感染症の予防や発生時の対応方法について職員へ周知を図っています。また、常勤看護師を配置しており、子どもの安全確保に向けた体制を構築しています。保護者には、毎月の保健だよりで身体や健康に関する情報提供をしています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

災害時における子どもの安全確保のため、必要なマニュアルを整備しています。入園のしおりに非常災害時の安全対策・危機管理・避難場所・緊急時の連絡方法を記載して周知しています。災害時に備えた訓練を実施し、備蓄品も整備しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

法人本部共通の保育マニュアルが整備されており、入社時に研修を受講しています。保育マニュアルは園に備え付けられており、職員はいつでも確認することができます。今後、職員が保育マニュアルに基づいて保育を実施しているか確認する仕組みづくりを検討しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

年度末に日々の保育や指導案の記録をもとに評価と振り返りをしています。標準的な実施方法は職員会議にて検証・見直しを定期的におこなっています。保護者からは、行事後のアンケートをおこない意見や要望などを検討する仕組みになっており、次年度計画に反映させています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

入園時に保護者から提出された児童票で、子どもの成育歴や既往歴、発達過程などを踏まえた個別の指導計画の作成に取り組んでいます。職員は計画に基づく保育実践の振り返りや評価をおこなっています。保護者とは日頃から子どもの様子を情報交換しており、職員会議で情報共有しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

個別指導計画の見直しを行う時期や評価と振り返りを判定する組織的な体制を整えています。職員会議で子どもの発達や活動の状況把握をおこない、子どもの育ちや保育の質の向上に結び付くようにしています。職員は保育実践の振り返り・評価を指導計画に記録し、気づきや課題を時期計画に反映させています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

子どもの保育内容は個別に記録していますが、職員により記録の書き方に差異が生じないよう主任保育士が最終確認をしています。保育の実施状況はパソコンに記録し、職員間で内容共有できる仕組みになっています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

法人本部では個人情報管理規定を定めており、園では子どもの記録など個人情報に関するものは全て事務所の鍵の掛かる書庫で管理しています。職員が児童票など持ち出す場合は、確認表に記録して管理しています。職員は個人情報保護規定などの研修を年1回受講しており、守秘義務の誓約書を提出しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、児童憲章・児童の権利に関する条約・児童福祉法・保育所保育指針などの趣旨をとらえ、且つ保育所の理念、保育の方針や目標に基づいて作成しています。年齢別の保育目標やねらい及び内容・配慮についてだけでなく、園長の責務や保育所の社会的責任などについても記載し、園の果たすべき役割を明確にしています。また、園の特色でもある自然遊びについては、年齢別の目標・配慮を記載しており、園全体で力を入れて取り組んでいることを示しています。職員は、年度末に計画を確認・評価し、その内容を翌年の計画に反映させることで、計画の作成に参画しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

住宅街に位置している為、園内はとても静かです。また、温度・湿度も適切に管理されています。0歳児と1歳児の保育室は1階、2歳児以上の保育室は2階にあります。床はクッションフロアなので裸足で過ごす子どもたちの足に優しく、階段にはカーペットが敷いてあります。各保育室は広々としており、外の光が差し込むので明るく心地よい空間です。玩具棚等のコーナーは、安全の為にクッションでガードしています。乳児クラスは、遊ぶスペースと食事などの生活スペースがパーテーションで区切られており、トイレや手洗い場も、明るく清潔が保たれています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

一人ひとりの発達や個人差を把握し、職員主導ではなく子ども主体の保育を行っています。大きな声で子どもを動かすのではなく、優しく穏やかな声をかけ、不必要に急がせたり制止する言葉は用いていません。自我の芽生えから場面の切り替えに時間を要する子どもに対しては、無理強いせず少し時間を置いて様子を見たり、気持ちが切り替わるような声をかけて対応しています。職員会議ではクラス全体の様子と個人の様子を共有し記録に残しています。全職員が一人ひとりの子どもの状態や個人差を把握することにより、子どもの気持ちに沿った対応・保育を行っています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

基本的生活習慣については歳児毎の年間指導計画に位置付け、一人ひとりの発達に合わせて身につけられるよう援助を行っています。自分でやろうとする気持ちを尊重し、個々の様子に合わせてさりげなく援助したり、急かすことなく子どものペースを守るようにしています。連絡帳や送迎時のやり取りを通して個々の生活リズムを把握し、子どもの状態に応じて活動と休息のバランスも保っています。また、保健だよりなども活用し、生活リズムを整えることの大切さについて保護者に周知を図っています。手洗い場やトイレには、順番を待つ目印やスリッパを整える為のテープを貼り、子どもが自ら意識できるような環境を整備しています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

玩具は子どもが出し入れしやすい場所に用意され、どこに何があるかひと目でわかるように写真で示しています。また、手作り玩具も用意し子どもの興味や発達に合わせて随時入れ替えています。園庭では砂や泥、水などの自然物に親しんだり、身体を動かしてのびのびと遊べるように敢えて遊具などは設置していません。友だちと協同して活動する機会も大切にし、夏祭りの時は5歳児が力を合わせてお神輿を制作し担ぎました。様々な遊びや活動・行事などを通して人間関係を育み、決まりやルールを理解し、場面に応じた態度が身に付くよう対応していますが、コロナ禍を過ごしてきたこともあり、地域の方と接する機会や社会体験が得られる機会は設けられていません。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

0歳児の保育室には、布製の温かみのある玩具やボール、風船、手作りのポットン落としやジュースに見立てたボトルなどが用意され、子どもたちは好きな玩具で遊んだり保育者のそばで安心して過ごしています。床にはマット大の広さにエアークッションが貼り付けてあり、感触が楽しめるように配慮されています。十分な広さが確保されているので子どもたちは自由に探索でき、保育者はゆったりと応答的に関わっています。遊びスペースと食事スペースが分かれているので子どもたちも場面の切り替えがしやすく、食事の時は子どもたちが自主的に食事スペースに移動する様子が見られました。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

保育室は探索活動が十分に行えるような広さで、遊びのスペースと食事のスペースが区切られています。保育者は子どもが自分でしようとする気持ちを尊重し、好きな遊びが行えるよう援助しています。子どもの自我の育ちを受け止め、玩具の取り合いになった時は「貸して」「使ってるよ」などと言葉で伝えることを優しく促し、子どもの思いを受け止めながら仲介しています。玩具や絵本は子どもの目線に合わせて整理され、子どもが自分で好きな遊びを選択できるように配置しています。壁には子どもたちの作品が掲示され、季節が感じられます。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳以上児は、基本的生活習慣を身に付け、色々な遊びや活動に主体的に取り組み、友だちや異年齢児との関わりを通して人間関係を深めていくことを目標に保育を行っています。自然遊びは年間計画に位置付け、自然物を使って遊んだり制作をしたり季節を感じたりしています。また、英語教育や運動指導なども取り入れています。子どもたちの協同的な活動は、行事などを通して保護者に観ていただいたり、お便りなどで知らせています。一斉活動の時は、強制するのではなく、子どもが自ら「やってみよう」と思えるような声かけや促しをしています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

現在障がいのある子どもは在園していませんが、配慮が必要と思われる子どもについては個別指導計画を作成し、クラスの指導計画と関連付けています。計画に基づき、子どもの状況に合わせて保育を行い、子どもの状況や必要な配慮については職員会議で共有し、園全体で見守り対応しています。また、療育センターと連携を取り、巡回訪問の際に相談し助言を受けています。職員は、障がいのある子どもの保育について研修などにより必要な知識や情報を得て職員間で共有し、理解を深めています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

在園時間の異なる子どもたちが、個々の状況に合わせて安心してゆったりと家庭的に過ごせるよう配慮しています。また、年齢の異なる子どもが一緒に過ごす際は、体格や力の差を考慮し、危険がないように配慮しています。現在、延長保育を利用する子どもは少ないですが、希望される方には夕食や補食の提供を行っています。日々の子どもの状況については申し送り表を基に、早番から担任へ、担任から延長へ、延長から翌日の早番へと引継ぎをしています。1日の生活を見通し、連続性に配慮し、子ども主体の計画性を持った取り組みを行うよう努めています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画と5歳児の年次指導計画の中に小学校との連携について記載しています。年次指導計画では、子どもと保護者の就学に対する不安な気持ちを受け止め、安心して就学に期待感を持てるよう関わることが記載されています。園は今年度から3年間、幼保小連携推進事業の委員になり、他の幼稚園や保育園、小学校と連携し、円滑な接続と教育の充実を図ることを目指し活動しています。小学校の先生が保育園の様子を見学に来ることもあり、就学に向けた小学校との連携を図っています。5歳児の担任は、施設長の責任の下保育所児童保育要録を作成し就学先の小学校に送付しています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康管理に関するマニュアルがあり、それに基づき一人ひとりの子どもの健康状態を把握しています。子どもの体調悪化や怪我などについては保護者に伝え、早めに受診の必要があると判断した時は園で受診しています。既往症や予防接種の状況などは入園時の児童票などで把握し、随時更新しています。保護者に対しては、毎月発行している保健だよりで、前月の感染症の発生状況や子どもの健康に関わる必要な情報についてお知らせしています。職員は乳幼児突然死症候群に対し、必要な取り組みを行い、保護者にも掲示などで情報提供しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

健康診断は、0歳児は月に1回、1歳児以上児は年に2回行っています。また、歯科健診は年2回行っています。その他、尿検査・視聴覚検査(3歳児)があり、いずれも結果を記録し職員間でも周知しています。また、保護者にも伝え、家庭での生活や健康管理に活かせるよう援助しています。現在、歯ブラシによる事故を防止する為と衛生面を鑑み、園では食後の歯磨きを行っていませんが、うがいを徹底することで虫歯の発生は抑えられています。保護者にも健診の結果を伝え、理解を得ています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のある子どもには、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」をもとに、適切で安全な対応を行います。食物アレルギーの子どもには、アレルゲンとなる食材を除去し代替食を提供します。食器の色を変え、座る場所も他児から距離をおき、食事の始めから終わりまで職員が1名付き、誤食が無いように配慮しています。慢性疾患のある子どもに対しては医師の指示のもと、子どもの状況に応じた適切な対応を行っています。職員はアレルギー疾患や慢性疾患について、研修などにより必要な知識や情報を周知・共有しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

食育に関しては、全体的な計画と年次指導計画に位置付け取り組みを行っています。食に関する経験としては幼児が中心となり、野菜の皮むきや夏野菜の栽培・収穫などを取り入れています。また、乳児も食材に触れたり名前を聞いたりするなど、年齢に応じて食に関する経験をしています。給食は、個人差や食欲に応じて量を加減したり時間を見て切り上げるなど、子どもの負担にならないように配慮しています。幼児は自分で食べられる量を申告しています。園庭ではお米を栽培しており、子どもたちが興味を持って観察し、収穫を楽しみにしています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

園では毎月給食会議を開き、栄養士から翌月の献立や食材について話を聞いています。また栄養士は各クラスを巡回し、子どもの食事の状況を把握しています。毎週末には、保育者が献立ノートに各クラスの喫食状況や栄養士への質問などを記入し、栄養士からのコメントをもらうなど、連携を図っています。栄養士は、残食の調査記録や検食簿をまとめ、調理・献立の工夫に反映している他、季節感のある献立や行事食を取り入れるなど、子どもが美味しく楽しく食べられるように工夫しています。衛生管理は、マニュアルに基づき適切に行っています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

家庭との日常的な情報交換は、連絡帳や送迎時の対話により行っています。保育の意図や保育内容については、園だよりやクラスだよりなどでお知らせしています。また、保育参観や行事などの機会を活用し、保育の様子や子どもの成長を保護者と共有できるように支援しています。担任だけでなく、他クラスの担任や園長も積極的に保護者とコミュニケーションを図り、普段から連携を図りやすい体制づくりに努めています。家庭の状況、保護者との情報交換の内容は必要に応じて記録し、活用しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

日常の対話や連絡帳でのやり取りなどを通し、保護者との信頼関係を築く取り組みを行っています。クラス懇談会や個人面談などは設定していますが、保護者からの相談には随時応じる体制があり、保護者にもお知らせしています。保護者の就労状況や家庭状況など個々の事情に配慮し、急な保育時間の延長や相談などにも柔軟に対応しています。また、玄関には意見箱を設置し、直に伝えにくい事柄がある時に活用できるように配慮し、保護者にも周知しています。相談内容は適切に記録し、必要に応じて職員間で共有しています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

虐待等権利侵害の兆候を見逃さないように、子どもの心身の状態、家庭での養育状況について把握するよう努めています。保護者が子育てや家庭の状況などで悩みを抱えていると思われる場合は、注意深く様子を観察、必要に応じて声をかけたり相談に応じるなど、支援を通して虐待等権利侵害の予防に努めています。虐待等権利侵害を発見した場合の対応についてはマニュアルを整備し、区役所や児童相談所などの関係機関と連携を図るための取り組みを行っています。職員は人権擁護についての研修を受け、1年に1回、テストを受けています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

職員の自己評価は年2回行っています。年度初めに各々の目標を立て、その目標に沿って評価し園長と面談を行います。
今年度は、園内研修として「各クラスの少し気になる子ども」や問題点などを題材に、主体的に学び合う機会を持っています。保育の振り返りは、活動や結果だけでなく子どもの姿や心の育ちを反映しています。職員は、キャリアアップ研修や人権擁護の研修を受け、研修で得た知識は職員間で共有し、保育の改善や専門性の向上に取り組んでいます。