社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

かながわ福祉サービス第三者評価推進機構 評価結果検索サイト

ニチイキッズ東戸塚保育園

2022年03月15日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社 R-CORPORATION

② 施設・事業所情報
名称 ニチイキッズ東戸塚保育園 評価対象サービス 2021 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 66 名
所在地 〒244-0801
横浜市戸塚区品濃町527-1
TEL 045-820-5131 ホームページ http://nichiikids.net/nursery/other/higashitotsuka/ index.html
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2017年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社ニチイキッズ
職員数
常勤職員:10 名
非常勤職員:11 名
専門職員
保育士:14 名
栄養士:3 名
子育て支援員:2 名
施設・設備の概要
居室:ほふく室
居室:乳児室
居室:保育室
設備:事務所
設備:調理室
設備:遊戯室
設備:木浴室
設備:トイレ

③ 理念・基本方針
<理念>
おもいっきり遊ぶ。おもいっきり学ぶ。 
私たちは、「やさしく、つよく生き抜く力」を育みます。

<基本方針>
日々の遊びや学びの中で、心と体の成長を促し、想像力や自己表現力を引き出し、視野を広げ、『やさしく、つよく生き抜く力』を育みます。

<保育目標>
「すくすく育つ」 健全な心と健康な身体
「わくわく遊ぶ」 積極的に学ぶ好奇心 豊かな創造力と自己表現力
「いきいき過ごす」自ら考え行動する自発力 地域で育む思いやりと広い視野

④ 施設・事業所の特徴的な取組
<ニチイキッズ東戸塚保育園の特徴的な取り組み>
●ニチイの保育のテーマである「思いっきり遊ぶ。思いっきり学ぶ。」「すくすく育つ・わくわく遊ぶ・
いきいき過ごす」をモットーに、子どもたちが元気にのびのび過ごし、保育者がお迎えに来た際に、笑顔で引き渡せるよう日々心掛けて保育を行っている。
●また、遊びや学びの中、人との関わりの中で、自分というカラーを見つけ、子どもたちの持つそれぞれの個性を大切にしている。
●行事も、四季折々の行事や日本の伝統的な行事を大切にしながら子どもたちが親しみやすいように行い、夏祭りや運動会や発表会は、日々の園での様子を保護者に見てもらう機会として作っている。コロナ禍での保護者参加が難しい行事は、後日動画で見て頂けるような工夫を行っている。
●保育のカリキュラムでは、外部からの講師を招いてのリトミック・英語を行っている。 

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2021/08/30(契約日) ~2022/02/01(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 初 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 【ニチイキッズ東戸塚保育園の概要】
●ニチイキッズ東戸塚保育園は、株式会社ニチイ学館(以下、法人という)の経営です。法人は1968年の創業から50年余の歴史と共に、ニチイグループとして医療・介護・保育事業等、多角的事業を確立し、さらに、サービス・ノウハウの実績と共に人材育成・研修事業を展開し、社会の変化に沿い総合生活支援企業として、人・社会に大きく貢献しています。保育事業では、全国に300か所以上の保育関連施設を展開し、神奈川県では13か所の保育施設を運営しています。保育サービスのテーマに「おもいっきり遊ぶ。おもいっきり学ぶ。」を謳い、遊びや学びを通して、子どもたちの心身の成長を促し、創造力・自己表現力、視野を広げることを支援し、子どもたちが「やさしく、つよく生き抜く力」を培うよう、系列園全園で統一したサービスを提供しています。また、法人の強みを生かし、法人本部でマニュアルを作成し、マニュアルの見直し等は各保育園の地域性を加味しながら保育の状況を捉えて定期的に実施し、系列園全園で標準化の統一を図っています。

●ニチイキッズ東戸塚保育園の周辺は、充実した都市機能と、閑静な一戸建ての住宅が広がり、近くには神社や、多くの自然が残る公園が点在し、豊かな環境に恵まれた場所に位置しています。ニチイキッズ東戸塚保育園は、理念、基本方針に沿って子どもを尊重した保育を実践し、様々な遊びを通して、子どもたちが「自分自身のカラー」を見出せるよう保育に当たっています。

●法人本部で作成された、「今、求められる保育者の姿」(冊子)を園に設置し、職員は「保護者への理解と支援」、「子育て相談」、「情報の提供」、「保育園スタッフとして必要な心構え」、「接遇マナー」、「気を付けたい言い回し」等、都度確認し、“期待される職員像”として身に付けるよう努めています。また、接遇の一環として、肯定的な言葉を選択し、子どもたちへ否定や禁止、急かす言葉は遣わないよう心得て保育に当たっています。冊子を保育の姿勢として、ニチイキッズ東戸塚保育園では職員一人ひとりの資質向上、園全体の保育の向上に努めています。

◇特に評価の高い点
1.【「おもいっきり食育」の取り組み】

●ニチイキッズ東戸塚保育園では、栄養士を中心に食育に力を入れて取り組んでいます。11月24日(いい日本食)が「和食の日」と制定されたことを機に、園では昨年から子どもたちへ和食や郷土料理の認識を深める機会として、和食の推進・継承を目的とした食育に取り組んでいます。例えば、地域の郷土料理を給食で提供し、子どもたちへ説明し、食と共に親しんでいます。給食では、「おもいっきり遊んで おもいっきり空腹になって、おもいっきりみんなで食べられる給食」をコンセプトに取り組み、献立では、3大アレルゲンの卵・牛乳・小麦を使用しない献立を作成し、アレルギー児へも同じ物を提供し、同じテーブルで一緒に食べる「おもいっきり給食」を行っています。また、食育の「マナー講座」を実施し、お箸を正しく使えるよう遊びを通して、無理のないよう少しずつ習慣につなげ、クッキングも食育計画に沿って定期的に取り入れています。子どもたちが食に親しみ楽しんでいる様子はホームページに掲載し、家庭へもお知らせしています。

2.【「おもいっきり楽しい」カリキュラムの取り組み】

●ニチイキッズ東戸塚保育園では、カリキュラムに外部の専門講師による「リトミック」、「英語教室」を取り入れています。リトミックは、リズムを聞いて、自分が感じたように、体全体でそのリズムを表現し、想像力と表現力、心と体の調和を作り出す反応教育とし、子どもたちは季節に合わせた歌や動きを楽しんでいます。英語教室では、法人教育部門の外国人教師による英語のコミュニケーションのレッスンとし、月ごとのテーマに沿って、音楽を聴いたり歌ったり、体を動かしながら、イラストを見て、遊び感覚で初歩的な英語に触れています。これらは子どもの好奇心を育み、「おもいっきり」を楽しめるカリキュラムとしています。
改善を求められる点 ◇改善を求められる点
1.【人材確保・定着について】

●ニチイキッズ東戸塚保育園では、事業経営上の課題として職員の定着率を挙げています。人材確保に向けた取り組みは、法人本部と園長の出身校の実習生の受け入れ等の依頼により人材採用活動に努めていますが、0歳児保育のためにはさらなる保育士確保と定着が課題となります。法人の強みを生かし、今後さらに、職員の質の向上への取り組み、働きやすい職場環境、処遇改善、業務負担軽減への工夫、将来のビジョン・職員像が描ける等、定着要因の究明及び改善に取り組まれ、職員一人ひとりが働く意欲が持てる職場環境作り、研修と連動した人事考課制度、非常勤職員の常勤職員化等に向けて、一考を期待いたします。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
施設名: ニチイキッズ東戸塚保育園         

<評価(自己評価等)に取り組んだ感想>
   
開園から5年、初めての受審となりましたが、5グループに分かれて自己評価を行う中で、保育理念や保育目標は職員会議等で振り返っていますが、事業計画や人事管理等も振り返ることができ、全職員への周知という部分で不十分さを感じ、改めて全職員へ周知することの大切さに気付きました。
新型コロナウイルス禍での保育ですので、通常のようにはいきませんが、保護者様からのアンケートでいただいたご意見を下に、改善すべき点について今後取り組んで参ります。
お忙しい中、アンケートにご協力下さいました保護者様に御礼申し上げます。と共に、長時間に亘り
丁寧に聴き取って下さった評価機関の皆様に心より感謝申し上げます。

<評価後取り組んだ事として>

1.人材の定着を図るべく、職員の悩みを園全体で解決できるようにサポートしたり、お子さんの事情で休みが必要な職員を休ませるために業務の振り分けを行い、働きやすさを考慮し、取り組んでいます。

2.改善すべき点については、法人と共有し、保護者様への理解を深め、丁寧に対応して参ります。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

●保育理念に「おもいっきり遊ぶ。おもいっきり学ぶ。」と謳い、「すくすく育つ」、「わくわく遊ぶ」、「いきいき過ごす」という3つの保育目標を掲げています。心身の発達面で生活の基本を学び、遊び・様々なアクティビティを通して、学ぶ好奇心を培い、周囲との関わりを通して自ら考え、行動することを支援しています。理念・目標は玄関に掲示し、保護者には、入園案内兼重要事項説明書等を基に入園説明会、懇談会、保護者会で説明しています。職員に対しては、職員会議や研修の中で周知しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

●法人本部で厚生労働省の最新情報を入手し、分析しています。園長は、年4回、戸塚区園長会議にWeb参加し、社会福祉事業全体の動向や地域の各種福祉計画の策定・動向を把握し、得た情報は法人本部にフィードバックしています。また、園長は子どもの出生の状況、保育のニーズ、保育利用者の推移を分析し、地域の情報を法人本部に伝え、情報共有を図っています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

●経営に関しては法人主導で管理を行っています。法人本部で経営環境や保育の内容、組織体制や設備の整備、職員体制、人材育成、財務状況等の現状分析に基づき、具体的な問題点を明らかにし、役員間で共有しています。園としての運営上の課題として「保育の質の向上」、「職員の定着率」、「園児確保」を挙げており、これらの課題については法人本部と園で十分な情報共有を図り、取り組んでいかれることを期待いたします。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

●法人本部で中・長期的なビジョンを明確にした「法人本部によるVIPRO活動取り組み方針」が策定されており、各園長へ「VIPRO2021目標」が通達されています。中・長期計画には、「新しい人材の発掘」、「リーダーの輩出」、
「選ばれる保育園」等を挙げ、中・長期的な目標(ビジョン)は文書として作成している段階であり、具体的に各項目を細分化して工程管理をするまでには至っていません。法人本部としての中・長期計画及びニチイキッズ東戸塚保育園での中・長期的な目標(ビジョン)の内容を現在の経営課題や問題点の解決改善に向けて、具体的な内容にブレイクダウンし、計画内容を工程管理できるように工夫していかれることを期待いたします。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

●単年度の計画には、中・長期計画の内容を反映した単年度における事業内容が具体的に示されており、実行可能な具体的な内容となっています。人材定着・質向上(2021年度退職者数目標、事故予防、事故発生後対応の適正化、「おもいっきり保育」・STEAM教育の推進)、3大リスク撲滅(集団退職ゼロ、重大リスクゼロ・不適切保育ゼロ)を掲げています。【4】同様、文章化が期待されます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

●事業計画は毎月、予め定めた時期、手順に基づいて把握しています。年1回、評価結果に基づいて事業計画の見直しを行い、職員会議において園長が関係職員へ説明を行っていますが、現場保育士については明確に周知及び理解は促されていないので、今後、会議または研修等で全職員へ説明及び理解を促す取り組みが望まれます。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

●事業計画ついては、行事予定に落とし込み、主な事業計画の内容は保護者等に周知し、保護者会でも説明しています。行事予定やクラスごとの取り組み目標は、園だよりやホームページでも伝え、保護者等の参加を促すことを目的として理解しやすいよう工夫しています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

●園では、午睡時や職員会議の時間を活用して職員間で保育の在り方や子ども一人ひとりの成長についてディスカッションを行い、保育の質の向上に取り組んでいます。また、指導計画、年間、月間、日案、週案で振り返りを行い、評価欄に記入をして保育内容の見直しを図っています。職員の資質向上については、園独自の自己評価表を作成し、各職員が自己評価項目の中から課題を抽出し、目標課題として設定し、自己評価を基に定期的に園長と面談を実施しています。目標が達成できなかった項目は次の目標に組み入れ、資質向上に向けて取り組んでいます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

●評価結果に基づいて課題を明確にし、事業計画を起案しています。事業計画の評価・反省については、課題とその解決策(案)を作成し、職員会議で話し合い、改善策を決定し、次期計画に組み入れて展開しています。行事については、行事ごとに反省及び振り返りを職員間で行い、記録を残して次年度以降に生かしています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

●保育業務に関するマニュアルは詳細に分類し、整備されています。マニュアルには職務分掌を明示し、園長の自らの園の経営・管理に関する方針と取り組み、役割と責任を記載しています。平常時のみならず、有事(災害、事故等)における園長の役割と責任については、不在時の権限委任等を含め明確化しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●園長は、消費者保護関連法令、雇用保険、労災関係法令等遵守すべき法令を理解し、遵守して業務・運営に取り組んでいます。職員に対しても会議等で保育に関わる法令等の説明を行い、理解を促しています。また、法人本部作成の「今、求められる保育者の姿」(冊子)から「接遇マナー」における「言葉の虐待」等に当たる事例を挙げ、職員に対して啓蒙し、保育の中で具体的に取り組んでいます。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

●園長は、自ら積極的に保育活動に取り組み、クラスミーティング等で職員間の意見交換を行い、子どもの個別対応、保育の流れ等、振り返りを実施し、職員一人ひとりの資質向上、園全体の質の向上に努めています。毎日「15分ミーティング」を行い、毎月の職員会議で各職員に確認し、助言・指導を行い、各職員に応じた方策を講じるようにしています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

●園長は、働きやすい職場環境作りに日々取り組んでいます。法人本部と共に経営の改善や業務の実効性の向上に向けて人事、労務、財務等を踏まえた分析を行い、組織の理念・基本方針の具現化に向けて、人員配置、職員の働きやすさ・環境整備に尽力しています。また、園長は、経営改善の実効性を高めるために職員間の話し合いに積極的に参画して取り組んでいます。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

●法人本部で必要な福祉人材や人員体制に関する基本的な考え方や、福祉人材の確保と育成に関する方針及び保育の提供に関わる専門職の配置、活用等を計画し、法人の採用計画に基づいて活動しています。求人会社や人材採用メディアのサイトへ登録し、リクルート合同説明会への参加、オンライン説明会、園見学の開催等を行い、人材確保に努めています。また、園長自ら母校を訪問して採用活動を行い、実習生の受け入れをアプローチする等、人材確保に努めています。定着への取り組みでは、各職員との面談を通して、要望や悩み等を聞き、心身のケアに努めています。また、保育士資格を持たない職員には資格取得を推奨しています。今後、定着要因の究明及び改善への取り組みや、人事考課制度、非常勤職員の常勤職員化等の一考を期待いたします。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

●「期待する職員像」は、法人作成の「今、求められる保育の姿」(冊子)により明確にしています。法人本部では、一定の人事基準に基づき、職員の専門性や職務遂行能力、職務に関する成果や貢献度等を評価し、処遇の水準については、処遇改善の必要性等を評価及び分析により決定しています。「期待する職員像」等について、法人本部で階層別に示し、人事考課に連動し、昇給、昇格に反映するよう整備されていますが、全職員に周知を行い、職員の意欲へつなげていくことが望まれます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

●園長は、常に各職員の心身の状況、体調を考慮し、勤務時間の変更や急な休みにも配慮しています。定期的に職員の有給休暇の取得状況、時間外労働のデータを確認し、全体のバランスを考慮しています。年1回、健康診断を実施し、職員の健康と安全の確保に努め、悩み相談窓口を組織内に設置する等、心身のケアに配慮しています。また、年2回「目標管理シート」に基づいて職員との面談の機会を設け、意向等を聞くようにしています。また、園長の他、法人本部のスーパーバイザーにも相談できる体制があります。働きやすい職場は定着にもつながり、職員の意見等を吸い上げながらニチイキッズ東戸塚ならではの風通しの良い職場環境作りに期待いたします。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●新入職者は、採用時に法人で研修を行い、配属後は園のOJTの担当者と園長で入職直後のフォローや、仕事内容の確認を行い、さらに、法人で経験年数に応じた研修等を実施して育成を行っています。また、法人で「期待する職員像」を示し、それに沿って職員一人ひとりの目標管理シートの作成(年2回)と振り返り及び、職員面談により育成に努めています。各職員が設定した目標については、年度当初・年度末(期末)に園長との面談を行い、目標達成度を確認し、助言・指導を行っています。今後、進捗状況を確認できる中間面談を実施していく予定であり、さらなる体制作りに期待いたします。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

●「期待する職員像」に沿い、職員の教育・研修に関する基本方針や計画を策定し、必要とされる専門技術や専門資格を明示し、計画に基づいて全職員に参加する機会を確保しています。教育・研修計画は毎年、計画の評価と見直しを行い、次年度につなげています。職員は研修に参加した場合には、必ず研修報告を記載し、全職員が共有できるようファイリングし、会議等で伝達研修を行い、保育の中で実践できるよう共有化を図っています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

●園長は、職員一人ひとりの知識、技術水準、専門資格の取得状況等を把握しています。新任職員にはトレーナー(職員)が付き、個別にOJTを2週間ごとに達成度を確認しながら3か月間実施しています。職員は、階層別研修、職種別研修、テーマ別研修等に参加し、各職員の職務や必要とする知識・技術水準に応じた知識・技術の習得に研鑽しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

●実習生の受入れのマニュアルを整備し、受け入れ基本姿勢を明文化し、職員に周知しています。園は新園でもあり、これまで実習生の受け入れはありませんが、養成校への訪問活動を行う等、実習生の受け入れに努めています。実習生を受け入れた際には、園内の掲示やお便りにて、保護者へ実習生受け入れの情報を伝える仕組みを整えていく予定です。今後、職員の実習指導者研修を行い、積極的な受け入れに期待いたします。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

●園の情報については、法人のホームページ、園のホームページ、入園案内兼重要事項説明書、パンフレット等で保育所の理念や基本方針、保育の内容等の情報提供をしています。法人は株式会社であり、事業報告、予算、決算情報等の公表はしていませんが、保護者へは入園説明会等で運営内容等の説明を行っています。苦情に関する第三者委員も設置し、苦情解決についてのお知らせと共に玄関に掲示し、透明性確保に努めています。地域への働きかけは、「とっとの芽」(戸塚区地域子育て支援拠点)で園の広報誌を配布する等、情報を発信しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

●保育所における事務、経理、取引等については法人本部にて内部監査を実施しています。保育所の事業、財務については、行政監査による監査支援を受けています。支援等の結果や指摘事項に基づいて、経営改善に向けて実施しています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

●ニチイキッズ東戸塚保育園では、「子育て広場」を開催し、地域の子ども、子育て家庭等と交流を広げています。しかし、新型コロナウイルス禍(以下、コロナ禍という)により現在中止にしていますが、収束後は再開予定としています。また、開催時には育児相談にも応じています。保育所や子どもへの理解を得るために、見学者の受け入れ、散歩時に地域の方と挨拶を行い、地域の消防署の見学を行っています。そして、社会資源の情報では、学童のパンフレットや地域療育センターの資料を設置し、紹介も行っています。コロナ禍収束後はさらに取り組んで行かれることを期待いたします。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

●小・中学校等の体験学習や職場体験の受け入れ実績があり、地域の小・中学校との連携は取れています。受け入れ時でのマニュアルの整備、マニュアルに沿ったオリエンテーション、園の方針、留意事項等を説明して実施するためにもボランティア受け入れの基本的考え方の整備が望まれます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

●関係機関・団体についてはリスト化をしています。関係機関では区役所、地域療育センター、児童相談所、保健所、消防署、警察、病院等があり、連携を図っています。また、幼保小連絡会、園長会で定期的に連絡会等に参加して連携しています。また、公立園主導の「とついくネット」、2歳児・5歳児交流会、救命救急、研修等、地域でのネットワーク事業に取り組んでいます。家庭での虐待等権利侵害が疑われる子どもへの対応については、要保護児童対策地域協議会へ参画し、児童相談所等、関係機関と連携を図り、助言を得られる体制を整えています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

●園長は、園長会議、幼保小連絡会、町内会に参加して地域の情報を入手し、ニーズの把握に努めています。また、運営委員会の実施や「子育て広場」の開催、一時保育事業、園の行事へ地域の方を招待する等、地域の情報やニーズを捉え、園で出来る範囲内で対応に努めています。コロナ禍収束後にはさらなる地域の福祉ニーズを把握する工夫、地域のニーズに応えられるよう期待いたします。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

●地域の福祉ニーズ等に基づく活動については、例年、絵本の読み聞かせ、離乳食の作り方等、保育所が有する専門的な情報を地域に還元する取り組みを積極的に行っていました。また、区主催のイベントへの参加や、子どもを介したコミュニティ活動はコロナ禍で行えていません。コロナ禍収束後は再開を期待いたします。地域防災については、防災備蓄品として食料以外に、アレルギー児用の食品、ミルク、オムツ等を備えています。さらに、災害発生時に地域の方の一時避難所として施設提供されることも一考されることを期待いたします。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●ニチイキッズ東戸塚保育園では、子どもを中心とした理念、保育目標を策定しており、子どもを尊重した保育の実施について明示しています。子どもの人権擁護研修会にも参加しています。性差への先入観による固定的な対応については、保育活動の中でも男女の差別をしないように配慮しています。子どもの人権、ジェンダーレス、文化の違い、互いに尊重する心についても、その方針等を保護者に示すと共に、理解を促しています。「倫理綱領」や規定を策定し、職員への理解を促し、方針等を会議で定期的に確認しています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

●子どものプライバシー保護については、マニュアルを整備し、職員一人ひとりが常に意識して保育に当たっています。ホームページに子どもの写真を掲載する際も、保護者の同意が得られた子どものみにしています。子どもの着替えやオムツ替えの際には、外部から見られる位置では行わない等、配慮しています。女児のトイレにはドアを設置しています。排泄に失敗した際は子どもの羞恥心に配慮して他児に分からないよう処理するようにしています。プライバシー遵守は入園案内兼重要事項説明書にも掲載し、保護者に説明し、同意書を交わしています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

●園の基本方針や保育内容については、ホームページや「お知らせ」(ブログ)等で写真と共に発信をしています。コロナ感染症予防対策として、見学者の出入りは制限中ですが、入園案内を配布し、基本的には園のホームページを閲覧してもらっています。園見学の希望の問い合わせには園長、主任が丁寧に対応しています。入園児に対しては、入園説明会にて入園案内兼重要事項説明書で説明しています。入園案内兼重要事項説明書は見直しを毎年行っています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

●保育の開始時、変更時の説明と同意については、保護者の意向を念頭に置き、できる範囲で配慮するよう努めて
います。変更点があった際には、保護者が理解しやすい工夫や配慮を行った上で、保護者に説明・同意を得、内容は書面に残しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

●卒園・退園後も、園長をはじめ、在籍する職員で子どもや保護者が相談できるよう体制を整えています。保育の継続性に関しては、卒園児には運動会や夏祭り等、卒園後もいつでも遊びに来て良い旨を卒園時に口頭で伝えていますが、文書にして渡したり、残すことはしていません。今後、文書にすることが望まれます。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●保護者の満足度は、行事ごとにアンケートを実施しています。その他、1年を通して園に対する意見、感想、要望を聞く機会を設けています。定期的な保護者会や運営推進会でも意見を抽出しています。アンケート等を集計し、職員会議で職員に周知し、意見等について検討しています。集計・分析の結果、改善策を立て、保育に生かしています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

●苦情解決のしくみについては、苦情受付担当者、第三者委員の氏名を記載した内容を入園案内兼重要事項説明書に掲載しています。また、意見箱を設置して保護者が記入しやすいよう工夫しています。いかなる苦情に関する内容も記録して残しています。受けた意見に対しては、検討結果をフィードバックし、苦情等は個人情報に配慮して公表するようにしています。苦情・意見は職員に周知し、検討を図り、保育の質の向上に役立てています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

●入園説明会時に相談や意見は職員の誰もが対応できることを伝え、担任や園長、他職員等、相談相手を選ぶことができる旨を説明しています。相談スペースとしてはプライバシーに配慮し、相談室を活用しています。さらに、意見が述べることができない保護者等への配慮や工夫が望まれます。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

●日頃から、保護者が相談や意見を述べやすいよう職員体制に配慮しています。職員は、送迎時等に保護者の様子を敏感に感じ取るよう努め、声かけ等をしています。保護者の相談・意見等は積極的に受け、相談を受ける際のマニュアルを整備し、マニュアルに沿って迅速な対応を心がけています。マニュアルは定期的に法人本部で見直しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

●園ではリスクマネジメントに関する責任者を園長とし、会議や研修において事例検討会を行い、事故防止策に努めています。事故発生時の手順についてはマニュアルを備え、マニュアルに沿って対応することにしています。事故防止策については実効性の見直しを行い、周知を図っています。日常の保育活動には、事故につながる要因は常に内在しています。保育前等の安全呼称や、安全点検チェック表の見直し、コロナ禍予防策の十分な対応等、さらなる注意喚起に期待いたします。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

●感染症対策の責任と役割を明確にした管理体制を整備し、登園禁止の感染症については入園案内兼重要事項説明書にその対応と、再登園の際の手続きも決めて明示し、周知しています。感染症対応のマニュアルを整備し、園内研修も行っています。入園案内兼重要事項説明書にもその内容の一部を掲載して保護者へ周知しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

●災害時の対応体制、組織図、避難場所については、事務室内に掲示していつでも確認できるようにしています。避難訓練や防災訓練は毎月様々に災害を想定して行い、警備会社ALSOKと契約し、子どもの安全確保に備えています。緊急時は職員自身の安否と子どもの安否確認を行い、伝言サービス等で保護者に報告し、備蓄品は倉庫で管理しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

●標準的な実施方法を示すマニュアルを整備しています。標準的な実施方法には、子どもの尊重、プライバシーの保護や権利擁護に関わる姿勢等が明示され、研修や会議等で確認し、全職員で共通認識を図っています。また、標準的な実施方法に基づいて保育が実施されているかどうかを確認する仕組みや標準的な実施方法により、保育実践が画一的なものとなっていないか、検討機会を設定していかれることが望まれます。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

●マニュアル類については法人本部で見直しを行っています。さらには、職員や保護者からの意見・提案等を速やかに精査・検討を行い、随時マニュアル等を見直す機会を設けています。また、保護者アンケート結果や懇談会での意見等も見直しの参考にする等、継続的な取り組みが期待されます。さらに、法人本部において各園の現状の意見が反映される工夫が望まれます。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:b】

●指導計画策定の責任者は園長とし、複数担任のクラスはリーダーが責任者となり、全体的な計画に沿って策定しています。アセスメントは個人記録、個人別指導計画に沿って行っています。今後、多職種の職員からも意見を聞き、振り返りや評価を行っていかれることが期待されます。子どもに関しては日常の保育を通してニーズを把握し、保護者は送迎時や行事後のアンケート等でニーズを抽出し、指導計画に反映させるようにしています。指導計画は、園での見直しと法人本部の意見を取り入れる工夫が期待されます。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

●指導計画の見直しは、保護者面談等で意向を伺い、クラス懇談会で進捗状況を話し、個別単位で聞き取りを行っています。見直しによって変更した指導計画の内容は関係職員に周知しています。指導計画の振り返りで保育の質の向上に関わる課題が確認された場合は、次期計画に反映するようにしています。緊急に変更する場合は、法人本部との間で連携を図り、職員にも周知しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

●子どもの発達状況は、経過記録に記録し、職員間で共有しています。記録内容や書き方については、職員会議、クラスミーティングにてその都度声をかけ、指導しています。また、具体的事例において書き方を指導しています。保護者から職員が伝言を受けた際は、他の職員への伝達・共有化を図り、園内の情報の流れを明確にしています。園では、情報の分別を図り、必要な情報が的確に届くよう仕組みを整備しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

●子どもの記録類については、個人情報に関して「機密管理規定」に定めています。保護者には、不適切な利用、個人情報の漏洩がないことを入園案内兼重要事項説明書で説明し、文書化して、同意書を得ています。個人情報に関わる記録等は、責任者を園長とし、鍵のかかる書庫に格納して管理及び保管しています。取り扱いについては研修により周知徹底を図っています。職員は、基本的に事務室で作業を行い、個人情報漏洩に留意しています。保管に関して、一定期間が過ぎたものは法人本部で責任を持って廃棄しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

●全体的な計画は、保育所の理念、保育の方針や園の目標、クラス目標、家庭の状況を踏まえた個別の目標等に基づいて作成しています。また、小・中学校等の体験学習や職場体験の受け入れ、保育実習生の受け入れ、公園等、地域資源の利用等を取り入れ、保育の関係職員が参画して作成しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

●保育室の環境については、温・湿度の適正管理を行い、定期的に環境整備を行い、子どもが心地良く過ごせるよう配慮しています。換気については、適宜窓を開けて自然換気に努めています。保育室は採光が十分取り入れられており、明るいです。音に関する環境については、音楽や子どもの声等、地域にも配慮し、職員の声の大きさも常に適切な状態に保持するよう留意しています。保育所内外の設備は常に清掃し、用具や玩具や手に触れる所の消毒を行い、ウイルス対策をしています。寝具も衛生管理に努めています。また、遊具は園児が取り出せる位置に設置し、子ども一人ひとりが寛いで、落ち着いて過ごせる場所設定にも配慮しています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

●子どもの個性を大切にし、子どもたちが「自分自身のカラー」を見出せるよう保育に当たっています。職員は、子ども一人ひとりの発達を把握し、気持ちに寄り添いながら、穏やかな対応を心がけています。園長は、職員に対して「待つ」ことを指導し、子ども一人ひとりの状態に合った保育に努めています。子どもが安心して自分の気持ちを表現できるよう配慮し、自分を表現する力が十分でない子どもの気持ちを汲み取るよう対応しています。園では、画一的ではなく一人ひとりを大切にした保育を実践しています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

●一人ひとりの子どもの発達に合わせて、生活に必要な基本的な生活習慣を身につけられるよう日々積み重ねながら援助に努めています。基本的な生活習慣の習得では強制することなく、一人ひとりの子どもの主体性を尊重し、集団生活の中で自分もやってみる、できた気持ちを大切にして支援しています。また、基本的な生活習慣の大切さを理解できるよう働きかけています。毎日の生活は一人ひとりの子どもの状態に応じて、「活動」と「休息」のバランスが保たれるように工夫しています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

●日々の保育の中で、人間関係が育まれるよう援助しています。子どもが自主的・自発的に生活と遊びができる環境を整備しています。子どもたちは、幼虫からカブトムシを飼育したり、バケツに水を張って氷になる過程を楽しむ等、好奇心や探求心を育み、戸外活動では、近隣の公園や神社に行き、松ぼっくりや、落ち葉拾いをして創作活動を行う等、独創的な遊びや自由発想で遊んでいます。園のプランターではトマト、ピーマン、ナス等、夏野菜を栽培し、クッキングに生かし食育に取り組んでいます。園の特徴でもある外部講師によるリトミック、英語教室で「おもいっきり」五感を育み、豊かな保育を提供しています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

●0歳児の保育計画では、「保健的で安全な環境を提供し、心身共に安定を図る。一人ひとりの生活リズム・個性・発達に応じた信頼関係を築く。」としています。園では、家庭で過ごしているのと同様に、長時間安定して過ごすことに適した生活環境と遊びに工夫をして配慮に努めています。0歳児が安心・安定できるよう、保育士等と愛着関係(情緒の安定)の構築に努め、緩やかな体制で愛着関係を育んでいます。また、興味や関心を持つことができるよう生活や遊びに工夫しています。家庭と密に連携を図り、子どもの成長を共有しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

●1歳児の保育計画は、「保健的で安全・快適な生活を送ることができる環境を整える。保育士との信頼関係の下、基本的生活習慣・遊びに興味を持つ。」とし、2歳児では、「快適な環境下、生命の保持と情緒の安定を図る。人との関わりに興味を持ち、言葉や遊びで関わりを持つ。」としています。園では、一人ひとりの子どもの状況に応じて、衣服の着脱、靴、靴下等、子どもが自分の力で取り組もうとする気持ちを尊重して援助しています。探索活動では、探索が十分に行えるよう環境を整備しています。職員は、子どもの自我の育ちを受け止め、友だちとの関わりでは仲立ちをする等、人間関係の基礎作りを支援しています。また、様々な年齢の子どもや、職員以外の大人との関わりを持つ機会を設けています。保護者へは、園での子どもの様子を伝え、連携を図っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

●3歳児の保育計画では、「基本的な生活習慣を身に付ける。感性を豊かにし、様々な形で自己表現する。」とあり、子ども同士の関わり、興味・関心のある活動、自己表現ができる活動に取り組めるよう環境を整えています。4歳児は、「人との関わりを広め、集団での活動を楽しむ。身の回りの事象・環境に興味を持ち感動する。」の保育計画の下、友だちとも楽しみながら遊びや活動に取り組める環境を整え、発見・好奇心・感動を覚える活動を取り入れています。5歳児の保育計画は、「人との関わりの中で人の立場を理解し、行動する。日常生活の中で様々なことに興味を示し、表現・活動する。」であり、集団の中で一人ひとりの子どもの個性を生かし、友だちと協力して1つのことをやり遂げるといった活動や創造した遊びに取り組めるようにしています。年齢を重ねることで出来ることも増え、行事内容を工夫し、例えばお店屋さんごっこをして、店員さんになったりして達成感を味わったり、子ども自身が成長を自覚できる体験を増やしています。職員は互いに個性を認め合えるよう心がけています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

●園内はバリアフリーであり、障害者用トイレを備え、建物・設備共、障害に応じた環境整備が成されています。これまで障害のある子どもの受け入れはありませんが、障害のある子どもの状況に配慮した個別の指導計画を作成し、クラスの指導計画と関連付けて保育に当たり、基本的には統合保育を実施し、他児と一緒に保育を行っていきます。職員は、障害児保育の研修に参加し、必要な知識や技術を習得し、職員間で共有しています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

●1日の生活を見通し、その連続性に配慮した子ども主体の計画性を持って保育に取り組んでいます。家庭的な雰囲気で子どもがゆったりと過ごすことができるよう環境に配慮し、子どもの状況に応じて、ゆったりと過ごせるようにしています。職員間の引き継ぎには、「受け入れ表」を活用し、早番から遅番までの職員が情報を共有し、伝達漏れのないようにし、担当保育士と保護者との連携が取れるよう留意しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:b】

●計画の中に小学校との連携や就学に関連する事項を記載し、それに基づいた保育を実施しています。年3回、就学数の多い小学校に見学に行き、子どもが就学を意識できるよう活動を取り入れています。園長は、幼保小連携連絡会議に参加し、小学校教員との意見交換や合同研修を行う等、就学に向けた小学校との連携を図っています。年長児担当職員は保育所児童保育要録を作成し、園長が確認の上、該当小学校へ提出しています。保護者に対して、就学への不安を取り除き、期待と見通しが持てるような取り組みが期待されます。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

●子どもの健康管理に関する規定に基づき、子ども一人ひとりの心身の健康状態を把握しています。園内での
体調悪化、ケガ等については、その日の内に保護者に伝えると共に、事後の確認も必ず行うようにしています。「受け入れ表」に子ども個々の体調や、視診した内容を書き留め、職員間で情報共有を図り、昼礼で子どもの健康状態を伝え合い、保育に反映させています。SIDSに関して、研修でマニュアルに沿って確認及び理解を促し、午睡時はチェックシートで定期的にブレスチェックを行い、健康管理をしています。保護者へもSIDSに関する注意喚起を行っています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

●健康診断・歯科健診については、健診結果を記録し、関係職員に周知しています。健康診断・歯科健診結果は保健計画等に反映させ、保育に生かしています。また、事前に保護者より質問事項を受け、嘱託医が回答するようにしています。健康診断・歯科健診結果は家庭での生活に生かすよう保護者に伝えています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

●アレルギー疾患のある子どもに対して、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」を基に、子どもの状況に応じた適切な対応を行っています。園の給食は三大アレルギーである「卵・乳・小麦」を使用しない献立であり、アレルギーのある子どもも他児と仲良く同じ給食を食べる「おもいっきり給食」を推進しています。職員は、アレルギー疾患・慢性疾患等の研修を受講し、知識・技術を習得して職員間で共有しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

●給食では、「おもいっきり遊んで おもいっきり空腹になって、おもいっきりみんなで食べられる給食」をコンセプトに取り組んでいます。月齢や子どもに合わせて対応し、苦手な食材は無理強いせず、少しでも食べられるよう声かけを行いながら支援しています。園では、昨年から子どもたちへ和食や郷土料理の認識を深める機会として、和食の推進・継承を目的とした食育に取り組み、地域の郷土料理を給食で提供し、食と共に関心を持って楽しめるようにしています。食育活動に力を入れ、栽培やクッキングに取り組み、栄養士を中心に興味・関心が持てるよう工夫をして取り組んでいます。子どもの食生活や食育に関する取り組みについては、ホームページでも紹介しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

●一人ひとりの子どもの発育状況や体調等を考慮して、栄養士は季節感のある献立、調理の工夫を心がけ、旬の食材、文化や郷土料理、行事食等を取り入れ、子どもが喜ぶ美味しい食事を提供しています。栄養士は、保育室を巡回して喫食状況を確認し、食材の切り方、刻み方、盛り付け等について調理方法の改善に努めています。また、有害な食品添加物や遺伝子組換え品、加工食品は極力使用せず、安全な食材を使用し、素材を活かす薄味とし、子どもの味覚の発達を促しています。旬の食材、季節の食文化等については「食育だより」で保護者へ紹介し、家庭での食育につなげ、献立表は毎月配付しています。調理室は「衛生管理マニュアル」に沿い、子どもの安全のため衛生管理をしっかり行っています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

●各クラスでは、月1回以上「保育ドキュメンテーション」を貼り出し、廊下のホワイトボードを活用して子どもの様子を伝えています。ICT化アプリ「コドモン」を導入し、保護者との連絡、情報交換、情報共有に活用し、降園時には保護者へ伝達事項や子どもの様子を口頭で伝えています。保育のねらいや保育内容については、保護者の理解を得る機会(懇談会、個人面談等)を設け、詳細に伝えるようにしています。様々な機会を活用し、保護者と一緒に子どもの成長を共有できるよう支援に努めています。家庭の状況、保護者との情報交換の内容等は必要に応じて記録しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

●日々、保護者とコミュニケーションを図り、保護者との信頼関係を築くよう心がけています。保護者が気軽に相
談ができるよう日々のコミュニケーションを大切にし、相談内容には直ぐに応えられるよう努めています。相談内容に応じて、職員は園長や主任に相談し、返答するようにしています。保護者の夜勤等の就労事情にも配慮し、対応できるよう考慮しています。受けた相談内容は、適切に記録に残しています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

●虐待に関するマニュアルを整備し、虐待等権利侵害の兆候を見逃さないよう心がけ、子どもの心身の状態、家庭での養育の状況について把握に努めています。虐待等権利侵害の可能性があると職員が感じた場合は、速やかに職員間で情報共有し、対応を協議する体制を整えています。虐待等権利侵害となる恐れがある場合には、予防的に保護者の精神面、生活面の援助をするよう配慮しています。虐待等権利侵害を発見した場合は、児童相談所等の関係機関と連携を図り、助言を受けられるよう体制を整えています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

●指導計画の振り返りでは、職員間で記録や話し合い等を通じて、主体的に自らの保育実践の振り返り(自己
評価)を行っています。職員個人の自己評価については、他の職員と話し合うことで新しい考え方が生まれると考え、互いの学び合いや意識の向上につなげています。保育士等の自己評価に基づき、保育の改善や専門性の向上に取り組み、保育所全体の保育実践の自己評価につなげ、職員の資質向上、保育の改善や専門性の向上に取り組み、より良い園作りに努めています。