社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

かながわ福祉サービス第三者評価推進機構 評価結果検索サイト

ハートフルガーデン川和

2024年03月07日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社プレパレーション

② 施設・事業所情報
名称 ハートフルガーデン川和 評価対象サービス 2022~ 高齢者福祉サービス版
対象分野 特別養護老人ホーム 定員 90 名
所在地 224-0057
横浜市都筑区川和町660番地
TEL 045-930-3888 ホームページ https://www.subaru-fukushi.or.jp/facility/kawawa/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2005年03月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 昴
職員数
常勤職員:38 名
非常勤職員:31 名
専門職員
介護福祉士:29 名
介護支援専門員:1 名
看護師:4 名
施設・設備の概要
更衣室:2
事務室:1
大人トイレ:7
浴室:
機械浴槽:
ベッド:
多目的ホール:
共同生活室:

③ 理念・基本方針
理念:私たちはお客さまに思いやりの心で接する福祉サービスのプロ集団です

基本方針:
1.全室個室により個人のプライバシーが守られた生活を保障します。
2.10人1グループのユニットケアでコミュニケーション豊かな生活を築きます。
3.入所前の生活スタイルを可能な限り継続できるよう、環境に配慮します。
4.創作教室、お祭り、コンサートなど地域とのふれあいを催し、心豊かな時間を提供します。
5.スタッフ全員、プロフェッショナルとして日々研鑚し、サービスの向上に努めます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
・全室個室であり、要介護度1以上の方が生活をする中で個別ケアを行う特別養護老人ホーム。透析・胃瘻・尿道カテーテル等、医療が必要な方も入居していただけます。

・思いやりの理念の浸透の為に、思いやり研修や、エキスパートワーカー認定制度があります。

・清潔さや思いやり行動の継続ができるよう6S活動を推進しています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/10/13(契約日) ~2024/02/16(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ・全職員が連携し、利用者の安心感につながるサービスを提供しています
ハートフルガーデン川和では、全室が個室となっており利用者のプライバシーを保ちつつ、安心感のなかで過ごせるように、職員全体で取り組んでいます。玄関ホールでは、事務局職員が利用者家族を把握し、声をかけるなどコミュニケーションを図り、利用者との面会時には介護に関わる職員が生活情報を提供し、利用者にとって快適な生活の改善と、家族とのつながりを深める環境づくりに努めています。法人独自の「思いやりマニュアル研修」で利用者へのサービス提供のスキルアップをし、職員一人ひとりが専門性を高め、協力、共有することで利用者の思いに合わせたサービスをおこなっています。また、職員間の良好な関係の構築により、施設全体の雰囲気が利用者の安心感へとつながっています。

・快適な生活の環境整備をおこない、利用者本位の生活の向上に取り組んでいます
今年度(2023年度)は、空調設備の修繕や照明器具の取り換えをおこない、利用者が快適に過ごせる環境を整えています。また、食事においては配膳の見直しにより温かい食事を提供し、食事形態の明記などの工夫をしています。感染症対策として、集団生活におけるマニュアルの策定を進めており、健康管理の徹底を図っています。利用者が一日の生活を心地よく感じられるように、生活スペースを清潔に保ち、一人ひとりの意向に合わせてクラブ活動や機能訓練、月のイベント参加、ボランティア交流、職員によるお祭りなどをおこない、生活にメリハリをつけ、その中で利用者が生きがいを感じられるよう生活の場となるよう取り組んでいます。

・職員の働きやすさ向上による、より質の高い介護サービス提供に期待します
施設では、質の高い介護サービスを目指すため、職員の働きやすい職場環境の構築に力を入れて取り組んでいます。毎年「職場改善調査」や「ストレスチェックアンケート」を法人独自で実施し、課題の把握と業務の見直しに努めています。業務の改善をおこなうことで、職員の定着やさらなるケアの充実を図っています。業界全体の課題としてワーク・ライフ・バランスの整備が難しい状況があるため、施設でも重要な課題として捉えています。職員配置を手厚くすることで、さらなる福祉サービスの向上とケアの充実を図るとともに、職員のワーク・ライフ・バランスの向上に期待します。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回初めて第三者評価を受審し、入居者さまの施設に対して感じている率直な意見や、職員の理念や施設の理解や意識についても知る事ができました。客観的な視線での評価を行うことで、施設の強み、弱みが見えたので、強みはより施設の強みとなるように、弱みは改善しお客さま満足に繋がるようにしていきたいです。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

施設の理念、基本方針はパンフレットやホームページに記載され、利用者やその家族だけではなく、利用希望者にも周知する取り組みがあります。職員は、入職時のオリエンテーションで理念や基本方針を伝えられ、年度初めの会議でも定期的に周知しています。そのほか、各ユニットに理念や基本方針を掲示し、職員は日常的に意識する取り組みがおこなわれています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

施設では月齢資料を毎月作成し、施設の課題やコスト分析をおこなっています。さらに、福祉業界全体の動向や地域のニーズについて、高齢者部会や都筑区福祉協議会、川和地区福利ネットワークを通じて地域社会福祉協議会と連携し、把握と分析に取り組んでいます。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

経営環境や実践する福祉サービスの内容について、施設長が事業計画に活動計画・アクションプランを作成し、職員に対して明確に示しています。また毎週、運営推進会議をおこない、経営状況や改善すべき課題を検討・把握・共有し、その都度改善に取り組んでいます。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

中・長期的なビジョンは法人で策定し、課題や改善がある場合は見直しをおこなっています。施設では毎月、活動計画の進捗確認をおこない、3か月ごとにアクションプランの見直しをすることで、経営課題や問題点の解決・改善に向けて取り組んでいます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

単年度の計画には、中・長期計画の内容を踏まえて、法人全体での目的・目標を基にした事業計画を策定しています。事業計画書は施設で作成し3か月ごとに見直しをおこなっています。また、施設では事業計画と別にアクションプランを作成し3か月ごとに見直し、事業計画書とともに計画を定期的に確認・実現できるように取り組んでします。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

施設では、事業計画が各ユニットに掲示され、施設内PCの共有サーバーファイルからも確認することができ、全職員に対して理解を促す取り組みがあります。事業計画の策定と評価・見直しは職員の参画のもと定期的に実践していますが、現在はユニットリーダー以上での見直しと評価をおこなっているため、今後は、全職員の意見を集約し、より多くの意見を反映できるように計画を立てています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

今年度(2023年度)から利用者家族に対して家族会を開催し、今施設がやるべきことや今後の予定を報告することで、事業所の取り組みについて理解を促しています。今後も利用者家族に事業所の取り組みを積極的に発信する予定があります。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

施設は、福祉サービスの質の向上に向け、6S(整理・整頓・清掃・清潔・躾・作法)活動に積極的に取り組んでいます。また、職員入職時に6S研修や「おもいやりマニュアル」を活用した研修をおこない、職員の質の向上に努めています。そのほか、法人の経営層が各施設を巡回し、6Sを含む各施設の取り組みを定期的に確認する組織的な仕組みがあります。今後は自己評価を取り入れ、職員一人ひとりの振り返りの機会を設け、さらなる質の向上に期待します。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

法人経営層の巡回で見つけた課題や評価は、施設内PCの共有サーバーファイルに結果が送られ、課題や改善点を全職員にフィードバックする取り組みがあります。課題や改善点は、運営推進会議にて計画的に改善ができるように職員間で検討されています。今後も課題や改善点に対して検討を継続するとともに、第三者の視点で抽出した課題も踏まえ、改善に期待します。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

施設長の役割と責任について、職員の理解を図る取り組みとして、組織図を策定、各ユニットに配布し、明確に示しています。また、災害時の対応マニュアルを各ユニットで整備することにより、有事の際に職員が自ら役割を理解し、行動が出来るように取り組んでいます。現在は各ユニットでマニュアルの整備が中心となっているため、今後職員が、さらなる理解を深めるための機会を設けられることを期待しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

施設では、遵守すべき法令などの理解を促すため、職員の入職時に行動指針(オリエンテーションブック)の内容や事業の取り組みを伝えています。また、毎年法人で実施する研修にて行動指針や「おもいやりマニュアル」を活用し、定期的に遵守すべき法令を理解するための取り組みを組織的におこなっています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

施設では、福祉サービスの質の向上に意欲がもてるよう、毎年「職場改善調査」を実施し、改善項目の把握と定期的に改善課題を検討しています。それをもとに、職員がより福祉サービスの質の向上に意欲をもち、業務の見直しを定期的におこなうことで、より良い福祉サービスを目指し、ケアの充実につながる取り組みをおこなっています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

施設では、経営の改善や業務の実効性を高める取り組みとして、部署の業務と現状把握をおこない、より具体的な行動を指示することで、収入と支出の要因分析を毎月おこなっています。また毎年「職場改善調査」実施し法人での改善会議を通して、職員の働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

人材の確保について、施設ではホームページや求人媒体、就職フェアなどを活用し、福祉人材の充実を図っています。また、EPA介護福祉士候補者(介護福祉士を目指す外国の就労者)、特定技能の採用とEPA介護福祉士の転職、新卒学生の確保の為の実習生の受け入れを積極的におこなっています。そのほか、毎年策定している事業計画の項目に人材の確保や育成計画を盛り込んで策定しています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

施設では人事評価シートにキャリアパスを記載し、職員に人事基準を明確にすることで、職員が自ら将来の姿を描くことができるよう取り組んでいます。また、新規採用時に施設の理念や「期待する職員像」を伝えた上で採用をおこなうことで、施設の理念や目指すケアの充実につなげています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

施設では、働きやすい職場づくりについて、毎年のストレスチェックアンケートの実施と把握をもとに、業務改善をおこなっています。そのほか、毎月のシフト終了時に残量数や有休消化率の把握と、人事評価後の上長とのフィードバック面談をおこなっています。一方で業界全体の課題でもある、ワーク・ライフ・バランスが計画通りに配慮が行き届かない現状もあるため、引き続き業務改善をおこない、より職員のワーク・ライフ・バランスに配慮した取り組みを目指す姿勢があります。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

施設では、職員一人ひとりの育成に向けた取り組みについて、人事評価シートに各個人で目標を掲げています。それをもとに、半期ごと1on1面談をおこない、職員一人ひとりに対しての目標について進捗状況や達成度の確認する取り組みがあります。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

職員の教育・研修については、新卒研修、OJTシート活用による職員の質の向上に、毎月評価を実践しています。また、サポーター制度を導入し、新入社員にはOJT職員と心理的な面談や相談しやすい雰囲気を作り、職員が自信をもって働けるようになるまで支援をおこなう取り組みがあります。そのほか、必要な資格や研修を受ける体制を整え、職員に応じた学びができる環境を整備しています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

職員一人ひとりの教育について、外部研修情報を共有し、職員本人の希望または上長より選定した職員の参加を促すといった活動をおこなっています。また、新卒職員にはOJTシートの活用、中途職員についてはアセスメントシートを活用し、一人ひとりのスキルや課題を「見える化」することで、人材育成や研修につなげています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成については、実習開始前に職員へ、実習を受け入れるにあたっての教育やマニュアルの読み合わせをおこなっています。また、実習生については、学校側と、実習内容について連携してプログラムを整備するとともに、実習期間中においても継続的な連携を維持していくための工夫をおこなっています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

運営の透明性を図るため、ホームページやSNS、地域の掲示板を活用し、施設の取り組みを積極的に発信しています。アフターコロナに伴い、より「地域に開かれた施設」を目指すため、地区社会福祉協議会や地域団体と情報交換をおこないながら、より透明性を図る取り組みに期待します。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

適正な経営かつ運営をおこなうため、法人と連携し月例報告などを通して適切な運営がとれる体制を整えています。経営や運営について、外部監査を取り入れることで、給与規定などの改善を図っています。そのほか、市の監査を定期的に受審し、課題などあれば、職員にフィードバックをおこない改善につなげ、より適切な運営に取り組んでいます。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者と地域との交流を広げるため、施設では、芸術祭や川和アート展で地域交流、川和まつりで地域の方を招待し、地域支援を図っています。また、イベントの際には実習生や、地区社会福祉協議会からボランティアの支援をおこなう体制があり、ボランティアを受け入れる際にはマニュアルの読み合わせや書面を交わしています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

施設ではボランティアの受け入れを積極的におこない、受け入れの際にはマニュアルの確認や書面を交わしています。コロナ以前は、地域の学校と交流や職場体験がありましたが、現時点ではまだ再開の目途がたっていない状況が続いています。施設では、積極的に以前までの交流の再開を図っていきたいと考えているため、より一層、多世代との交流に期待します。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

施設では、川和地域福祉ネットワークや都筑区社会福祉協議会を通して他事業所と適切に連携をおこなっています。そのほか、警察署や消防署立ち合いのもと、避難訓練や消火器具の確認、AEDの講習を年2回実施しています。また、2023年度は地域の避難訓練にも参加し、より地域との連携を強化する取り組みがあります。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

施設では、地区社会福祉協議会が主催している川和町の地域懇談会に年4回参加し、地域の関連施設との交流活動などを通じて、地域の福祉ニーズや生活課題などの把握に努めています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

施設では、地域懇談会へ定期的に参加し、把握した地域の福祉ニーズなどにもとづいて課題の把握と、検討、改善に努めています。また、福祉ニーズをもとに、具体的な事業や活動を事業計画書に明示しています。そのほか、地域コミュニティの活性を促進するため、川和まつりやアート展に地域の方を招待し、積極的に地域住民とコミュニケーションを図っています。今後は施設の特性を活かし、福祉サービスの提供に関するノウハウや専門的な情報を地域に還元する取り組みに期待しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施

Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者を尊重した福祉サービス提供について、職員と理解を深めるために施設では、3か月に1度コンプライアンス研修、半年に1度虐待防止の研修を実践しています。そのほか、身体拘束虐待のチェックリストを毎年全職員がおこない、利用者を尊重したサービス提供をするため、定期的に振り返りをおこなっています。今後は、さらなる福祉サービスの質の向上に向け、マニュアルの読み合わせなども検討しています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

利用者のプライバシー保護に配慮し、施設では個室とリビングに生活空間を分け、利用者個々のプライバシーを確保しています。また、利用者のアセスメント時には、相談員と丁寧にヒアリングをおこない、同性介助などの利用者の希望に寄り添い柔軟なケアプランを立てています。そのほか、プライバシーのマニュアルを活用し、利用者のプライバシー保護に配慮する取り組みがあります。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

施設では、利用希望者に対して、ホームページでの情報発信や見学時に相談員とのヒアリング、体験入所の実践をしています。また、施設を紹介する際は、施設の様子がわかる写真や施設の情報についての資料を活用し、利用希望者に丁寧な説明をおこなっています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

福祉サービスの開始にあたり、施設では相談員またはケアマネジャーから、利用者の身元引受人に対し、サービスの説明と同意を得ています。特に配慮が必要なケースがある場合には、医師や栄養士も同席し、丁寧なヒアリングをおこなうとともに、利用者家族に対してわかりやすく説明する取り組みがあります。またサービスの変更時には、利用者や家族などに内容を説明し、署名・捺印の上、同意を得ています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

施設では事業所の変更や家庭への移行などにあたり、重要事項説明時に説明をおこない、変更がある際にはその都度対応しています。また、福祉サービスの継続性について、サービスの利用が終了した後も、組織として利用者や家族などが相談できるように担当者や窓口を設置し、その後の相談方法や担当者について説明をおこない、その内容を記録として残しています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

施設では、毎年利用者の満足度アンケートを実施しています。またアンケート結果を集計し、施設内の会議にて検討をおこない、回答や改善策を掲示しています。そのほか行事や家族会の際は毎回アンケートを実施し、満足度の向上に努めています。昨年度(2022年度)まではコロナウィルス感染症の影響もあり、家族会は開催できていませんでしたが、2023年9月に再開し、満足度の向上を目指しています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

施設では、苦情解決について重要事項説明時に説明をおこない、苦情解決の仕組みについて掲示をしています。また苦情や意見が出た際には苦情処理委員会にて受付、会議等で要因と改善策を検討し、家族へ説明をおこなっています。現在は、該当の家族への説明をおこなっていますが、今後は他の利用者・家族にも、施設に対して出た意見を公表する取り組みを検討しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

施設では、重要事項説明にて相談窓口についての説明をおこない、重要事項説明書には施設外の相談窓口も記載し、利用者やその家族が相談や意見を述べやすいよう整備しています。そのほか、フロアに相談窓口の掲示をおこない、相談員が常に対応ができるよう整備や周知する取り組みがあります。相談内容によっては、施設内の相談室を活用し、意見を述べやすいスペースの確保を整えています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

施設では、利用者からの相談や意見に対して、意見箱の設置、介助相談員の派遣をおこない迅速に対応する取り組みがあります。相談や意見はケース記録へ記録し、事実確認と改善方法を職員参画のもとで検討、本人や利用者家族へ対応を伝えるとともに周知をすることで再発防止に努めています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

施設では、より安心・安全な福祉サービスを目指すため、事故防止検討委員会を設置しています。また毎月ヒヤリハットの集計・分析をおこない、事故防止につなげています。事故は即日、要因と改善策を検討・実施し周知をおこなっています。今後は事故発生後の振り返りを定期的におこない、さらなる安全・安心な福祉サービスの提供に取り組む姿勢があります。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のため、看護師が中心となり感染症委員会を設置し、食中毒、コロナ、インフルエンザなどの感染症予防研修を定期的に実施する取り組みがあります。感染症の予防と発生時などの対応マニュアルを定期的に見直し、利用者の安全確保に取り組んでいます。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

施設では、BCP(事業継続計画)を作成し、災害時における利用者の安全を確保するための体制を整えています。また、災害マニュアルと風水害マニュアルを策定し、各ユニットの設置や、定期的に警察署や消防署立ち会いのもと避難訓練を実践しています。そのほか、食料備蓄も栄養士が管理をおこなっています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:a】

提供する福祉サービスについて、標準的な実施方法や利用者の尊重、プライバシーの保護や権利擁護にかかわる内容を重要事項説明書に記載しています。職員の標準化を図るため、アセスメントシートを活用し、自身の課題の発見や業務の振り返りを確認する仕組みがあります。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

施設では、福祉サービスの標準的な実施方法についてアセスメントシートを活用し、定期的に検証・見直しをおこなっています。また法令が変更になった際や、定期的に施設の現状と既存のマニュアルの整合性を確認し、マニュアルの定期的な見直しを職員参画のもと実施しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な福祉サービス実施計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

施設では、介護支援専門員を責任者としてカンファレンス、アセスメント、モニタリングを計画的に実施し、ユニットごとに協議と周知をおこなっています。また、計画に沿った福祉サービスを実践しているか定期的に確認し、利用者ごとに適切なサービスが提供されるように取り組んでいます。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に福祉サービス実施計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

施設では、福祉サービス実施計画の評価を定期的に実施し、各部署職員や本人、利用者家族の意向を反映して見直しをおこなっています。見直した計画はケアプランに反映し、施設内PCの共有サーバーファイルから全職員が確認できるような仕組みがあります。今後は実施計画の緊急な変更に対しての仕組みを整備し、より柔軟に対応していく体制に期待します。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

施設では、利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切におこなわれるよう工夫を凝らしています。外国人職員も多いため、記録の簡易入力などを活用し、どの職員でもサービスの実施状況を適切に記録ができるように整備をしています。また、週に1度業務改革推進会議を開催し、定期的に情報共有をおこなっています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

利用者に関する記録の管理や個人情報保護については、入職時に個人情報保護の誓約書を交わし、定期的に個人情報について研修を実施しています。利用者及び家族へは重要事項説明書で説明と同意を得ています。そのほか、個人情報の管理については鍵付きの場所に保管し、厳重に管理をおこなっています。


評価結果内容評価

A-1 生活支援の基本と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者一人ひとりに応じた一日の過ごし方ができるよう工夫している。

【第三者評価結果:b】

日々の支援において、利用者の心身の状況と暮らしの意向を的確に把握し、それに基づいて一人ひとりに合った生活支援の実施に取り組んでいます。また、書道・紙手紙・フラワーアレンジメントなどのクラブ活動や個別機能訓練においても、利用者の希望が反映されています。利用者が、洗い物や洗濯物たたみ、タオル巻きなど日常生活の中で役割を果たし、快適な生活リズムを築けるような支援に努めています。施設では、利用者一人ひとりに応じたより良い生活の提供をおこなうため、職員の人員体制の確立に向けて取り組んでいます。

【A2】A-1-(1)-① 利用者の心身の状況に合わせて自立した生活が営めるよう支援している。

【第三者評価結果:評価外(特養、通所、養護・軽費)】

【A3】A-1-(1)-① 利用者の心身の状況に応じた生活支援(生活相談等)を行っている。

【第三者評価結果:評価外(特養、通所、訪問)】

【A4】A-1-(1)-② 利用者一人ひとりに応じたコミュニケーションを行っている。

【第三者評価結果:a】

職員は、利用者の思いや希望を十分には把握できるよう、さまざまな機会や方法により積極的にコミュニケーションをおこなっています。外国人職員の言葉づかいに対して都度指導をおこない、コミュニケーションの際には利用者の尊厳に配慮した接し方や言葉づかいを心がけています。意思疎通が困難な利用者に対しては、各部署で一人ひとりにあった円滑なコミュニケーションの検討をおこなっています。また、利用者に、定期的に困っていることはないか声をかけ、思いや希望の把握に努めています。更に「おもいやりマニュアル」の研修を通して、コミュニケーションの質の向上に取り組んでいます。

【A5】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:a】

権利擁護に関する規程やマニュアルが整備され、職員へ理解、周知を図っています。利用者や家族に対して、具体的な権利擁護の取り組みを重要事項説明書で説明をおこなっています。虐待防止検討委員会を設置し、定期的な研修と情報発信に取り組んでいます。身体拘束に関しては原則禁止としつつ、緊急でやむを得ない場合に一時的に実施する際の手続や実施方法を明確に定め、職員へ徹底した周知に取り組んでいます。施設内で不適切な言動が見られた場合には、ユニットリーダーに報告し事実確認の上、注意喚起・改善に向け取り組んでいます。また、再発防止策の検討の強化を図り改善にむけた仕組みの明確化への検討をおこなっています。

A-2 環境の整備
【A6】A-2-(1)-① 福祉施設・事業所の環境について、利用者の快適性に配慮している。

【第三者評価結果:a】

施設は、全室個室によりプライバシーが守られた生活空間になっています。リビングダイニングでは、利用者同士で食事やテレビ鑑賞、クラブ活動を楽しむことができ、居室では家族との団らんの時間が確保され利用者が安心して過ごせる環境が整備されています。さらに、自宅での環境が継続できるように個室のベッドの向きなど、利用者や家族と確認しながら環境整備に取り組んでいます。居室のトイレはスライド式で使いやすく安全面の工夫や夜間には安心して過ごせるように音への配慮もおこなっています。また、今年度(2023年度)は空調設備の改修により適温で快適な環境の提供をおこなっています。

A-3 生活支援
【A7】A-3-(1)-① 入浴支援を利用者の心身の状況に合わせて行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の心身の状況や意向を踏まえ、入浴の形態や方法を検討・確認し、安全かつ快適な入浴のサポートをおこなっています。週2回の入浴、利用者の拒否や体調不良時には清拭をおこなうなど、利用者の状況に合わせて柔軟に調整しています。入浴前には、バイタル測定で健康状態を確認し、入浴後には水分補給、希望する利用者には、保湿スキンケアもおこなっています。入浴の際には利用者の尊厳や感情に配慮し、拒否する利用者に対しては支援職員を変える、曜日の変更、家族への協力依頼と対応策の工夫に取り組んでいます。環境整備としては、中間浴、ミスト浴、ひのき風呂、ストレッチャーの設備を整えています。また、利用者の心身状況や感染症、意向に応じた入浴順の配慮をおこなっています。

【A8】A-3-(1)-② 排せつの支援を利用者の心身の状況に合わせて行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の心身の状況や意向を踏まえ、排せつのための支援・配慮の工夫に取り組んでいます。便秘の方にはオリゴ糖やセンナ茶の提供をおこない、排せつ介助時には、プライバシー保護に留意して、部屋のトイレで排せつができるように配慮をおこなっています。また、トイレの介助の際には利用者の尊厳や羞恥心を考慮し、声のトーンにも配慮をおこなっています。排せつの自立のための働きかけや、尿や便の観察、記録をおこない健康状態の確認に取り組んでいます。さらに、支援方法については利用者の心身の状況に合わせて検討と見直しがおこなわれ、尿意・便意の訴えやおむつ交換の要望に対して迅速に対応できるよう心がけています。また、おむつ交換時には、皮膚の観察、清拭をおこない、褥瘡防止に努めています。

【A9】A-3-(1)-③ 移動支援を利用者の心身の状況に合わせて行っている。

【第三者評価結果:a】

移動支援においては、利用者の心身の状況や意向を踏まえ、できるだけ自力での移動を促進するため、車椅子・ティルト型車椅子・リクライニング車椅子・歩行器や手すりなど状況に応じて適切に変更し、移動の自立に向けた働きかけをおこなっています。また、福祉機器の安全点検を随時おこない利用者の安全の確保に努めています。移動の介助方法については、フロア会議にて検討、見直しに取り組んでいます。施設においては、利用者が移動しやすい環境を整え利用者が移動介助を希望した際は、可能な限り対応するよう心がけています。

【A10】A-3-(2)-① 食事をおいしく食べられるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

施設では、食事をおいしく、楽しく食べられるように献立や提供方法の工夫に取り組んでいます。利用者の意向を聞き、気の合う利用者同士で食事ができる環境や、会話を楽しむ雰囲気づくり、利用者に合わせて時間をずらすなどの配慮をおこなっています。また、利用者の嗜好に合わせるために嗜好調査を実施し、食形態を利用者の状況や、意向によって選択できるようにしています。今年度(2023年度)の秋から食事を個別盛りにすることで、温かい食事の提供がおこなわれ、利用者からも食事に対する満足度につながっています。更に、マニュアルに基づき衛生管理の体制を確立し安心・安全な食事提供に努めています。

【A11】A-3-(2)-② 食事の提供、支援を利用者の心身の状況に合わせて行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の心身の状況や嚥下能力、栄養面に配慮した食事づくりと提供方法の工夫に取り組んでいます。経口摂取を継続できるように口腔ケアをおこない、自助具を活用して自己摂取できるようにサポートしています。利用者の状況を適切に把握し、自分で食べられる支援をおこなっています。食事は、利用者の嚥下能力に合わせ6種類の形状にし、嚥下しやすい姿勢を考慮して、クッション・足置きなどの設置をおこなっています。誤嚥や窒息などの食事中の事故に対応する方法はマニュアル化し、研修にも取り組んでいます。食事提供や支援・介助方法については、検討と見直しを定期的におこなっています。栄養士は栄養状態を把握し、栄養ケア計画を策定しそれに基づく栄養ケアマネジメントを実施しています。

【A12】A-3-(2)-③ 利用者の状況に応じた口腔ケアを行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者が口腔ケアを自ら積極的におこなえる支援に取り組んでいます。職員は口腔ケアに関する研修を年に1回受講し専門性を高めています。利用者への対応が困難な場合は歯科医師に相談し助言・指導を受け口腔状態と咀嚼嚥下機能の定期的なチェックをおこなっています。また、食後や就寝前に、利用者の状況に合わせた口腔ケアと口腔内のチェックを看護師がおこない記録をとっています。口腔機能を保持・改善するために口腔体操「パタカラ体操」や、必要に応じて義歯の清掃を週一回おこなっています。来年度(2025年度)のケアプランに、口腔ケアの計画書作成を盛り込む事を予定しています。

【A13】A-3-(3)-① 褥瘡の発生予防・ケアを行っている。

【第三者評価結果:a】

褥瘡の発生予防・ケアにおいては、褥瘡対策のための指針を整備し、標準的な実施方法を確立し実践に取り組んでいます。また、職員に対して周知徹底するための方策が講じられており、褥瘡ケアマネジメント計画を作成し、褥瘡予防に積極的に取り組んでいます。褥瘡予防対策に関わる職員は、研修の受講や褥瘡発生後の治癒に向けたケアも適切に実施しています。再発予防としてマットレス、座面クッション、体勢の調整などをおこなっています。さらに、最新の褥瘡ケアに関する情報を収集し、日常のケアに積極的に取り入れておこなっています。施設では、褥瘡を食事面から予防するために、利用者一人ひとりの食事の摂取状況を確認し、栄養管理にも配慮しています。

【A14】A-3-(4)-① 介護職員等による喀痰吸引・経管栄養を実施するための体制を確立し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

喀痰吸引は医師の指示に基づき、安全かつ適切な方法でおこなわれるように取り組んでいます。医師や看護師の指導・助言のもとに安全管理体制が構築され、看護師にて資格保有職員に都度、適切な処置の確認がおこなわれています。資格保有介護職員による喀痰吸引・経管栄養に関する研修、定期的な個別指導体制の実施は、今度の課題として検討に取り組んでいます。夜間における資格保有介護職員の喀痰吸引処置の向上を確立し、安全性の高い支援の提供が期待されます。

【A15】A-3-(5)-① 利用者の心身の状況に合わせ機能訓練や介護予防活動を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の心身の状況に合わせた機能訓練や介護予防活動においては、利用者が生活の維持や介護予防に積極的に取り組むための支援をおこなっています。利用者の状況に応じて、機能訓練指導員が個別機能訓練計画を作成し、計画に基づき実施・評価・見直しに取り組んでいます。日々の生活動作の中でトイレや浴室まで歩くなどの意図的な機能訓練や介護予防活動もおこなっています。また、訪問マッサージの施術を受ける際に利用者の身体の機能を確認するなど、一人ひとりに丁寧な対応をおこなっています。職員は、判断能力の低下や認知症の症状の変化を早期に発見し、医師や医療機関との連携に努めています。

【A16】A-3-(6)-① 認知症の状態に配慮したケアを行っている。

【第三者評価結果:a】

認知症の状態に配慮したケアにおいては、利用者一人ひとりの日常生活能力や機能、生活歴など適切にアセスメントをおこなっています。職員は、日々の関わりを受容的におこなうとともに、症状や言動を記録し、医師や看護師と共有を図っています。特に行動・心理症状(BPSD)がある利用者には、一定期間の観察と記録を通じて原因究明をおこない症状の改善に向けたケアに取り組んでいます。一日の生活のなかで多くの職員と関わることでメリハリのある生活環境を整えています。また、認知症に関する外部研修を受講し、職員間で共有を図っています。

【A17】A-3-(7)-① 利用者の体調変化時に、迅速に対応するための手順を確立し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の体調変化に迅速に対応するための手順を確立し、利用者の日々の健康確認と状態の記録に取り組んでいます。更に、緊急対応の研修を受講し、職員間での周知を図っています。また、定期的バイタルチェック、利用者の食事の様子、排せつなどの確認をおこない、体調変化に気づくように努めています。利用者の状況に応じて、適切に服薬管理、確認をおこなっています。今後は、利用者の服薬に関する知識の向上のため、職員による薬の効果や副作用に関する研修の検討に取り組んでいます。

【A18】A-3-(8)-① 利用者が終末期を迎えた場合の対応の手順を確立し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者が終末期を迎えた際の対応手順を確立し、方針と手順の明確化に取り組んでいます。医師・医療機関との必要な連携体制が確立され、看取り指針に基づいて、利用者の意向を確認し対応をおこなっています。さらに、終末期を迎える際には利用者及び家族に対しても、意向の確認と施設での対応・ケアについて説明をしています。施設では、できるだけ利用者、家族の要望に沿った終末期のケアをおこなう体制を整えています。また、利用者家族へ緊急連絡の際は、予め連絡先の登録を複数の家族でおこない、直ぐに連絡がとれるようにしています。終末期のケアに携わる職員には、終末期のケアに関する研修の実施や、看取りケアの振り返りや面談をおこない職員の精神的なケアに取り組んでいます。

A-4 家族等との連携
【A19】A-4-(1)-① 利用者の家族等との連携と支援を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の家族に対して定期的かつ変化があった時に、利用者の状況報告をおこなっています。報告すべき事項は、必ず家族に伝わるよう伝達方法を工夫しており、毎月施設からの案内や状況報告の送付、家族会を9月に開催しています。また、面会時には職員から利用者の様子を伝え、困っていることがないかを確認しています。さらに、家族アンケートもおこなっています。要望や意見はケース記録に記載し、職員間で周知をしています。家族との面談は、希望制でおこない相談の内容は記録し、職員に周知を図っています。

A-5 サービス提供体制
【A20】A-5-(1)-①  安定的で継続的なサービス提供体制を整え、取組を行っている。

【第三者評価結果:非該当(特養、通所、養護・軽費)】