ハーブの里
評価結果報告書
評価機関名 | 株式会社フィールズ | ||
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評価対象事業所名 | ハーブの里 | ||
評価対象種別サービス | 共同生活援助(障害者グループホーム) | ||
設立年月日 | 2005年10月01日 | ||
経営法人・設置主体(法人名等) | 社会福祉法人県央福祉会 | ||
③ 理念・基本方針 | (1)インフォームドコンセント(事前に説明し利用者さんの同意に基づく支援)とエンパワーメント(人びとに夢や希望を与え、勇気づけ、人が本来持っているすばらしい、生きる力を湧き出させること。私たち一人ひとりが誰でも潜在的にもっているパワーや個性をふたたび生き生きと息吹かせること)を大切にした利用者主体の支援を行います。 (2)地域との共生をめざします。 地域における福祉システムの構築には、主体的に関わり、多様な職種・事業所との連携・協働により地域の福祉課題に取り組みます。また、他の社会福祉法人や社会福祉協議会、保健・医療機関、NPO法人、市民団体、ボランティアとの連携・協働で地域住民の福祉と生活の質の向上に寄与します。 (3)ニーズの多様化・複雑化に対応して行きます。 社会福祉に対するニーズも多様化・複雑化しています。当法人としては、それらのニーズに対応して行くために新たな事業を展開します。 |
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④ 施設・事業所の特徴的な取組 | 私たちのグループホームには30~50代の6名の知的障害を持った方々が住んでいます。入居当初からこの先必要となる成年後見制度の利用促進を行い、ご家族の高齢化に伴い今では5名の方が利用しています。 入居当初からほとんど人の入れ替わりがありませんが、ここを選んでよかった!このホームでずっと暮らしたい!と思っていただけるような取り組みを心がけています。そのひとつに毎年行う利用者さん全員と職員の宿泊旅行があります。一緒に非日常を楽しみ、普段できない経験をたくさん積み重ねてきました。 また、利用者・家族・職員懇親会では様々な行事を通して交流を図る機会としています。「お母さん」をはじめ「お父さん」「兄弟姉妹」「後見人さん」までもが気軽に加わり、楽しい時間を共有することができています。小さなホームでこその横の連携を大事にし、家族を巻き込み、多くの行事や関わりの中でお互いの人となりを知る機会を多く作り、同じホームに暮らす利用者さん・それを支えるご家族や後見人・職員一体となってハーブの里があると思います。 また、ショートステイをご利用の皆さんも身近にホームで暮らしている利用者さんを感じ、ホームに入ったら・・・というイメージを具体的に持つ機会ができる場かと思っています。 |
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⑤ 第三者評価の受審状況 |
開始:2022年05月16日 終了:2023年03月10日(評価結果確定日) 受審回数:1回(2019年度) |
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⑥ 総評 ◇ 特長や今後期待される点 |
1)利用者本位の支援を徹底しています。 運営規程に、利用者の意思及び人格を尊重することを明記し、実践しています。個別支援計画策定時や行事の決定等には基本的に利用者の意向を最優先としています。定期的に利用者ミーティングを開催し、日常的にも会話することを大切にして利用者の意思を汲む努力をしています。現場では、職員は介助ごとに利用者に声を掛け、了解のもとで実施しています。着脱衣、排泄や入浴のみでなく、歯磨きや服薬支援でも口腔内を見られるということで同性介護を原則とし、プライバシーを厳格に守っています。夜間の支援に関しては、近隣の同じ法人の3ホームで連携して同性介助を実現しています。 2)利用者家族に寄り添い、不安や困りごとへの対応に努めています。 年に数回、家族にはハーブ通信を配りホームでの様子を知らせています。また、家族職員懇談会を年3回実施し家族の話を聞く機会を設けるとともに、サロンや行事にも参加してもらい、利用者、家族、職員が一緒に楽しんでいます。家族同士の交流ができ、事業所と家族一体の親近感が生まれています。救急搬送が必要な事態で家族に連絡が取れない場合は、必要に応じて職員が家庭訪問し、家族と一緒に病院へ向かいます。後見人制度の利用を勧めることで家族に安心を提供し、退所後も家族から不安や困りごとの相談があればいつでも対応する体制を取っています。 3)非常勤職員も研修に参加しやすい環境作りの工夫をすることが期待されます。 常勤職員が退職したため法人に補充を依頼していますが、早急な補充が困難な状況のため、管理者は一人ひとりの職員に対し、必要な研修が十分提供できていないと考えています。常勤職員は入職時研修、フォローアップ研修や分野別研修など体系化された研修を受講していますが、非常勤職員の場合、入職時研修以外は、OJTが主となっています。非常勤職員においても職員それぞれの事情を勘案しながら、能力を向上し、ホームにおける福祉サービスの質の更なる向上に繋げるため、研修に参加しやすい環境作りを工夫することが期待されます。 |
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⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント | 人員不足で不安な中、一つ一つの事業内容を見直す良い機会となりました。やり切れていないということで、焦りみたいなものを感じていましたが、こんな状況下でも、意外とよくやっているのではないかと事業内容や活動を露わにすることで、感じることができたのが職員にとっても大変良かったことではないかと感じています。 多くのできなかった・やりきれなかったことに目を瞑るのではなく利用者の皆様と前向きにとらえ、良い支援・事業体制を築いていきたいと思います。 |
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詳細評価PDF |
Ⅰ-1 理念・基本方針 |
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◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 法人の理念と基本方針はホームページ等で公表され、職員に対しても新任者研修や職員ハンドブック等で周知しています。事業所では事務室に理念を掲示し、職員会議で職員倫理綱領等を読み合わせています。特に、障害施設での虐待事件等が報道された時には、職員全員で理念や基本方針を振り返っています。管理者は、更に職員への周知を徹底し充実させたいと考えています。 |
Ⅰ-2 経営状況の把握 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 毎月の収支については、月次試算表を基に常勤職員で把握・分析をしています。おおまかな内容は非常勤職員にも伝えています。利用者の定着率は良く、共同生活援助事業と並行して行っているショートステイ事業との兼ね合いで、経営面では安定しています。今後は、職員一人ひとりの働き方を大事にできるよう、負担を平均化し休暇取得を促進することや、前提となる介護技術の向上を図ることが課題と管理者は考えています。 |
Ⅰ-3 事業計画の策定 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 年度末に、管理者が年度の課題を念頭に事業計画案を作り、職員会議で意見を出し合います。出された意見を計画案に反映して最終的に次年度の事業計画を常勤会議で策定しています。事業計画は職員に回覧し、家族には懇談会で概要を伝えています。コロナ禍で、活動制限を余儀なくされていますが、利用者には安全と共に楽しみも提供したいと考えており、できなくなった活動の代替案を見つけるための工夫をしています。 |
Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 職員は年度末に自己評価をして、業務の振り返りを行っています。管理者による面談も日常的な話の他に定期的に実施し、事業の重要性を理解してもらうよう努力しています。利用者のニーズを把握することが大切と考え、日々の利用者支援や家族との面談、会議等の情報を共有しています。利用者のニーズの把握と共に、利用者が自己選択、自己決定ができるような支援を心がけています。サービスの質の向上のため、欠員の補充と人材育成が課題と考えています。 |
Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ |
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◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 管理者は、利用者や職員の状況を把握するため、日々、会話や意見交換をすることを心がけるとともに、職員会議で、事業所で行う支援の重要性や支援技術向上に向けた話についても伝える努力をしています。市主催の事業推進のための会議や法人の全ホーム部会、管理職会議には必ず出席し、必要な情報を得て職員に伝達しています。また、職員の意見を業務に反映しており、最近では入浴支援の改善に向けた提案を取り入れ実施しました。職務分掌について、事業所独自に文書化し責務を明確化されることが望まれます。 |
Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 常勤職員が退職したため法人に補充を依頼していますが、困難な状況にあります。このため、既存職員の業務負荷が増大しています。管理者は、職員の希望や勤務状況を把握し、勤務シフトを細かく調整しています。常勤職員は、入職時研修、フォローアップ研修や分野別研修など体系化された研修を受講していますが、非常勤職員の場合、入職時以外は、OJTが主となっています。非常勤職員においても、ホームにおける福祉サービスの質の向上に繋げるため、職員それぞれの事情を勘案しながら、研修に参加しやすい環境作りの工夫をすることが期待されます。限られた職員数での、一人ひとりにかかる業務の負担軽減が課題となっています。 |
Ⅱ-3 運営の透明性の確保 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 法人ホームページには、理念、基本方針、提供するサービスの内容、事業報告書、事業計画書、事業予算書、ホームの活動に関する情報等を掲載しています。最新の決算情報は、福祉・保健・医療情報ネットワークに掲載されています。第三者評価は3年ごとに受審し、結果はインターネットで公開しています。また、法人による事業所への定期監査や監査法人による不定期監査を実施しています。 |
Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 回覧板などで、どんど焼きや朝市など地域のイベントの情報を入手し、室内に掲示しています。職員は、ガイドヘルパーの利用や自治会への行事の参加など利用者と地域との交流を積極的に支援しています。この結果、利用者は、毎月のようにイベントに参加しています。地区の社会福祉協議会が主催するイベントに職員が参加し、地域の福祉資源が提供しているサービスを来場者に紹介しています。地域のお祭りの際には、子ども神輿の休憩場所としてホームの駐車場を提供し、浴衣会には地域の方が着付けの手伝いに来てくれるなどの交流を図っています。 |
Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1-(1)利用者を尊重する姿勢の明示 |
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◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 事業所で最も大切にしていることは、それぞれに異なる利用者の意見を尊重し、その人に合わせたサービスを提供することです。法人の人権侵害レポートを活用し、また職員から人権に係る話題が出た時に、職員会議で意見交換をして利用者尊重の支援を確認しています。法人の全ホーム部会で作成している支援の手順書は、利用者主体の基本方針で作成され、課題が出現するごとに見直しをしています。同性介護、プライバシーの尊重等が守られています。 |
Ⅲ-1-(2)福祉サービスの提供に関する説明と同意(自己決定) |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 福祉サービスの開始時には、本人と家族にルビを振った重要事項説明書と契約書をもって説明をしています。特に重要事項説明書では、丁寧にホームでの生活を説明しながら、困った時にはいつでも相談ができることを繰り返し伝えています。また、日常的な支援の中から利用者本人の希望を汲み取り、本人の選択を尊重しています。事業所の行事も利用者の希望を基に職員が計画し、利用者の自主的な関わりを引き出しています。 |
Ⅲ-1-(3)利用者満足の向上 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 日常的に、利用者が気軽に職員と話ができる雰囲気を作っています。また、事業所の玄関にみんなの声ポストを設置し、利用者の意見に応えています。意見等は1年分を纏めて家族に配布しています。毎年度末には利用者アンケートを実施し、利用者や家族の声を聞いています。年4回開催する職員家族懇談会でも直接意見を聞き、要望に対応するとともに、家族の事情を把握することでより適切な利用者支援につなげています。 |
Ⅲ-1-(4)利用者が意見等を述べやすい体制の確保 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 入所時に重要事項説明書で、困ったことがある時はいつでも相談できることを、繰り返し記載し説明しています。日々の生活の中でも随時利用者の話を聞く旨の声掛けをし、利用者が希望する職員と面談できるよう配慮しています。利用者の様子が気になる時には職員の方から声を掛けています。利用者情報は、日誌や口頭、メモなどにより職員間で共有しています。管理者は常勤職員が欠員のため、以前と比べて細やかなやり取りが減少したことが課題と考えています。 |
Ⅲ-1-(5)安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) ヒヤリハットには、利用者の発作やパニック障害などの情報を含め、システムに入力しています。ヒヤリハットに蓄積した情報を活用し、発生時の状況や今後の対応方法を話し合っています。法人が感染症対策マニュアルを改訂した際には、職員会議で読み合わせをし、変更点を確認しています。新型コロナウイルス感染防止のため、N95マスクの取り扱い、防護服や手袋の着脱等に関する研修を受講しました。災害時に備え、水や非常食を備蓄していますが、約2日分相当の備蓄量にとどまっています。期限切れ前に交換していますが、備蓄リストの更新が滞っており課題と認識しています。 |
Ⅲ-2-(1)提供する福祉サービスの標準的な実施方法の確立 |
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◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) グループホームの標準的な実施方法は、法人が主催している全ホーム部会で支援手順書として取りまとめています。支援手順書には、利用者の尊重やプライバシーの保護を明示しています。職員の異動や育休などに備え、グループホーム独自の手順書の必要性について、今後検討する予定です。管轄のグループホームと一緒に実施している「常勤会議」での意見交換を通じて、福祉サービスの標準的な実施方法について検証し、必要な見直しを実施しています。この結果、常勤は他のグループホームでの勤務が可能となっています。 |
Ⅲ-2-(2)適切なアセスメントによる福祉サービス実施計画の策定 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 法人が作成した各種アセスメントシートを活用し、個別支援会議を開催して今後一年の支援計画を策定しています。アセスメントは利用者・家族を交えて実施していますが、家族の思いと利用者の希望が異なる場合、必要に応じて利用者の意見を代弁し、利用者と家族にとってより良い計画になるよう努めています。管理者は常勤職員の欠員が解消された時には、利用者とのコミュニケーションを密にし、スピード感をもって、より利用者の立場に立った計画を策定したいと考えています。 |
Ⅲ-2-(3)福祉サービス実施の適切な記録 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 利用者への支援の際に気づいた変化や留意事項は、職員間でその場で話し合うとともに、職員会議でも共有しています。利用者の心身や生活状況および支援内容は、法人内で統一した記録管理システムに入力しています。記録管理システムを活用し、日中の施設と利用者の様子を共有しています。記載内容や書き方に差異が生じないように、常勤職員が記録の方法に関する研修に参加し、内容を非常勤職員に伝えています。 |
A-1-(1)自己決定の尊重 |
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◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 支援の基本となる個別支援計画の策定には、利用者の考えを第一とし、生活支援や行事の実施等については、基本的に利用者一人ひとりの希望や意思を優先して行っています。定期的に利用者ミーティングを実施し、皆で生活ルールなどを話し合い決定していますが、個人の意見や好みを尊重しながら、全体として困る状況が生じないよう職員が調整しています。その際には職員の高い支援技術が求められるため、研修等に力を入れています。 |
A-1-(2)権利侵害の防止等 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 法人では職員倫理行動マニュアルや職員ハンドブック、虐待防止マニュアル等で利用者の権利擁護を周知しています。事業所でも利用者の自己選択、自己決定を支援の基本に置いており、支援は必ず本人に確認してから了解のもとで行っています。また、事業計画書に実施方針として基本的人権と権利擁護について明記し、職員会議で読み合せるなど職員が利用者の権利を考える機会を作っています。現在まで、身体拘束等の事実はありませんが、やむを得ない場合の身体拘束については、今後も議論を継続していく必要があると考えています。 |
A-2-(1)支援の基本 |
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◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 事業所では、ホームでの生活は利用者の安全を守ることだけではなく、楽しみも提供したいと考えています。個別支援計画に則り一人ひとりの状況に合わせて、金銭管理、掃除、時間の管理等生活上の管理が不得手な利用者や、一般的な社会常識の習得が必要な利用者など後見人も参加して支援方法の話し合いを行い、相互の了解のもとで支援を行っています。生活の楽しみとして、利用者と職員による宿泊旅行や家族も含めたサロンや懇親会を年数回実施しています。 |
A-2-(2)日常的な生活支援 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 利用者の意向を基に作成した個別支援計画に基づき、利用者の安全、人権の尊重を厳守し、利用者の障がい特性やコミュニケーション方法など個別の状況に応じて、本人の意向を聞きながらサービスを提供しています。特にプライバシーに関することは大切にしており、洗濯物には触らない、排泄、入浴、着脱衣等直接体に触れる介護は介助ごとに利用者に声を掛けた上で原則同性の職員が介護をしています。 |
A-2-(3)生活環境 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 室内は、整理されており、風呂やトイレに手すりを設置しています。シーツ交換や洗濯も必要に応じて実施しています。利用者間でルールを決める話し合いの際には、職員が同席し、特定の利用者から過度の影響を受けないよう配慮しています。寝る前に湯たんぽで足を温めたり、エアコンや寝具でこまめに温度を調節し、利用者が安眠(休息)できるよう支援しています。入浴・排泄・歯みがきの際に介助が必要な利用者には、同性介助をしています。夜間は、1名勤務となりますが、近隣の同じ法人のグループホームの職員と連携することにより、同性介助を実現しています。 |
A-2-(4)機能訓練・生活訓練 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 利用者のペースを守りながら、利用者自身が主体的に機能訓練・生活訓練を実施するよう努めています。そのため、職員は過剰に手伝いすぎることが無いよう見守りをしています。利用者の生活の場であることを踏まえ、長期的な視点で支援するよう努めています。管理者として、利用者が着実に成長していることを実感しています。 |
A-2-(5)健康管理・医療的な支援 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 健康管理は、日中活動の施設と連携して行っています。また、看護師が月2回ホームを訪れ、利用者の健康観察をしています。利用者の心身状況によって、通院同行やカンファレンスを実施しています。誤薬防止のため、薬のセット時・瓶に移す時、利用者に渡す時など、別々の職員がチェックしています。服薬している利用者には「かかりつけ薬剤師」制度の利用を提案し、日常生活で発生した身体の不調や生活上の相談に医療従事者と連携して対応する体制の構築に努めています。処方薬が変更になった際には、事前に職員が効能や副作用を十分理解しておく必要があると考えています。 |
A-2-(6)社会参加、学習支援 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) ガイドヘルパーを活用しての自主的活動やどんど焼きなどの地域行事への参加などを積極的に支援しています。7月には、浴衣会を実施し浴衣を体験しました。毎年実施している2泊3日の旅行は、利用者の希望で行先を決定しています。利用者にとって、最も楽しみにしている社会経験の機会ですが、コロナ対策優先の方針で実施が困難な状況です。その他、余暇活動として工場見学(オンライン)や季節を実感できる料理作り、野菜の収穫等を経験する機会を作っています。また、コロナ過で実施回数は不定期となりましたが利用者や職員が共に学ぶための「利用者・性と命の勉強会」を開催しています。 |
A-2-(7)地域生活への移行と地域生活の支援 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) ガイドヘルパーの利用の提案や地域のサークル活動などの情報を提供することにより、利用者が主体的に地域活動に参加するよう働きかけています。利用者が外部のサービスを利用する際には、そのサービス提供先に対し、利用者支援の対応方法などについても伝えるようにしています。利用者が一人暮らしを希望する場合には、サテライト型グループホームの情報を提供し、見学や一人暮らしを体験する機会を設けるよう努めています。また、管理者は地域生活充実のため、支援者を増やしていく必要があると考えています。 |
A-2-(8)家族等との連携・交流と家族支援 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 年に数回ハーブ通信で利用者の様子を知らせる他、週の中日の祝日には、家族にも声をかけてサロンを実施し、季節ごとの楽しみを提供しています。また、家族職員懇談会や利用者家族職員懇親会を実施し、家族の状況や利用者情報を把握する機会とするとともに家族同士が知り合う機会を設けています。懇親会の浴衣会では、全員が浴衣を着て近所の神社に参詣しました。家族の不安や困りごとへの対応にも努めています。一例として、親が元気なうちに後見人制度を活用し、将来に亘り利用者が安心して生活を続けられるよう支援しています。 |
評価後のコメント<別紙3>
利用者調査概要 | 利用者調査総合結果 |
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利用者総数:6名 アンケート調査対象:6名 ヒアリング調査対象:3名 |
① アンケートで評価の高い内容と % ・あなたは、グループホームでの生活は好きですか。⇒ 好き 80% ・あなたは、グループホームでは自分のペースで過ごしていますか。⇒ 過ごしている 80% ・自由に外出したり、友達に会いに行ったりできますか。⇒ 自由にできる 80% ② アンケートで評価の低い内容と % ・あなたは、自分のお金がどのくらいたまっているか知っていますか。⇒ 知っている 0% ・グループホーム内で悩みを聞いてもらったり、相談できる人はいますか。⇒ 20% ③ 調査全体でとらえた利用者の状況 ・アンケートでは、ホーム内に相談できる人がいると回答した方は20%でしたが、面談では60%がいるとの回答でした。トラブルや困った事態に遭遇する機会が少ないようで、その為に職員の対応についてはわからないとの回答になったと推察されます。 ・ホームでの生活への不満等は無く、時に障がい特性からパニックになる方もいるとのことですが、全般に生活や行事を楽しみ、自由かつ穏やかに生活をしている様子が伺えました。訪問時は全体に表情が穏やかで、それぞれが自分のペースで過ごしていました。 利用者の障がい支援区分は、区分6が2人、区分5が1人、区分4が2人と全体に重い障害の方が多く、自閉傾向の強い方もおられる。 |